JP4519432B2 - シンチレーション検出器 - Google Patents

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この発明は、シンチレーション検出器に関する。
例えば、NaI(Tl)結晶を用いたシンチレーション検出器は、高感度、高エネルギー分解能の放射線検出器として、原子核、素粒子物理学実験における応用のみならず、医療における診断装置や産業における非破壊検査などのための検出器として広く用いられている。
最近数十年の宇宙観測によって、宇宙に存在する物質の構成が明らかになりつつある。銀河系の回転速度および相互運動の観測結果からは、銀河系に存在する質量の大部分は光を出さない暗黒物質(Dark Matter)と呼ばれる物質であるとされている。また、マイクロ波宇宙背景輻射の精密な観測によって、全宇宙の質量のうち約30%は、これまでに知られていない素粒子であることが示唆されている。宇宙の質量の大部分を占めるとされている未知素粒子の有力候補は、素粒子理論の最先端で予想されている超対称性粒子と呼ばれる素粒子群である。このうち最も軽い粒子は安定で、宇宙の初期に大量に生成して現在までその量を保ち続けている。このような素粒子は、その相互作用が弱いことから、WIMPs(Weakly Interacting Massive Particles)と呼ばれている。
"Search for spin−coupled dark matter by studying the axial−vector excitation of nuclei" H.Ejiri,K.Fushimi,and H.Ohsumi Phisics Letters B317(1993)14−18 North−Holland "Application of a large−volume NaI scintillator to search for dark matter" K.Fushimi,H.Ejiri,H.Kinoshita,N.Kudomi,K.Kume,K.Nagata,H.Ohsumi,K.Okada,H.Sano,and J.Tanaka PHYSICAL REVIEW C VOLUME47,NUMBER2 FEBRUARY 1993 R425−428
前記WIMPsの検出には、従来より、シンチレータ素子がNaI(Tl)結晶からなるシンチレーション検出器が用いられており、多くの最先端の研究グループでは、大容量シンチレータ素子、すなわち、シンチレータ素子の厚みが数mm〜数百mmといったかなり厚みが大きいシンチレーション検出器を用いてWIMPs探索実験を行っている。しかしながら、このような厚みの大きいシンチレーション検出器においては、反跳エネルギー(Recoil)によるエネルギースペクトルと励起状態から放出される所定エネルギーを有するγ線とが同時に検出されてしまうことがあった。
図10は、従来の非弾性散乱の測定を模式的に表すもので、同図(A)に示すように、厚みTが大きいシンチレータ素子91にWIMPs92が入射したとき、このWIMPs92とNaI結晶からなるシンチレータ素子91に含まれる原子核の相互作用により、反跳エネルギーによるエネルギースペクトルχと励起状態から放出される所定エネルギーを有するγ線とが放出されるが、シンチレータ素子91の厚みTが大きいため、前記反跳エネルギーによるエネルギースペクトルとγ線エネルギーとが同時に検出され、その時の検出出力は、同図(B)に示すように、前記Recoilとγ線とが互いに分離されず、重畳した状態でしか得られなかった。
ところで、WIMPsとNaI結晶に含まれる原子核の相互作用は、 127Iにおける非弾性散乱が特徴的であり、反応とともに57.6keVという特定のγ線を放出することを利用してWIMPsに対する選択性と感度を飛躍的に向上させることができるが、上述のように、反跳エネルギーによるエネルギースペクトルとγ線エネルギーとが重畳した状態で信号が出力された場合には、この信号に統計的処理を施すことにより解析を行うようにしていた。
しかしながら、上記統計的処理は精度を劣化させてしまうため、ノイズレベルが高くなると統計的処理手法によっても、非弾性散乱によって発生するγ線を他のバックグラウンド事象と区別して測定することが不可能となり、十分な感度を得ることができなかった。
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、ノイズレベルが高くなっても、非弾性散乱など放射線を精度よく検出することのできるシンチレーション検出器を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明のシンチレーション検出器は、複数のシンチレータ素子をそれらの間に光反射膜を介して積層するとともに、積層したシンチレータ素子及び光反射膜においてその積層方向の一端側に入射面を設け、該入射面から、前記シンチレータ素子に含まれる 127 Iである原子核と反応して原子核反跳と励起状態の前記原子核から放出されるγ線とを生じる素粒子を入射させるようにしてあり、また、前記各シンチレータ素子の積層方向の厚みは、一の素粒子が入射し原子核反跳を内部で生じさせたシンチレータ素子のみならず該シンチレータ素子に隣接するシンチレータ素子によっても、前記一の素粒子により生ずるγ線を検出しうる程度に薄くされ、各シンチレータ素子において得られる前記原子核反跳及び前記γ線による光を当該シンチレータ素子における端部断面部から取り出すように、当該シンチレータ素子の周囲に各シンチレータ素子に対応するように設けられた光導出部が配置されていることを特徴としている(請求項1)。
前記各シンチレータ素子の積層方向の厚みを0.3〜0.5mmとするのが好ましい(請求項2)。
上記構成のシンチレーション検出器においては、シンチレータ素子が極めて薄く、所謂超薄型であるので、例えば、励起状態から放出される所定エネルギーを有するγ線に基づく光を、互いに隣接するシンチレータ素子において検出することができる。したがって、従来のような煩わしい統計的処理を用いなくても、原子核反跳による光とγ線とを峻別して検出することができる。そして、前記各光は、シンチレータ素子の端部断面部から取り出されるので、前記光を効率よく取り出すことができ、それだけ、高感度、高精度の検出を行うことができる。
図1〜5は、この発明の第1実施例を示す。まず、図1はこの発明のシンチレーションを組み込んだシンチレーション検出装置Dの全体構成を概略的に示すものであり、図2はその要部の外観を概略的に示すものであり、図3はシンチレーション検出器の要部の構成を概略的に示すものである。これらの図において、10はシンチレーション検出器で、例えば平面視正方形である。このシンチレーション検出器10の4つの辺には、光導出部20がそれぞれ設けられ、各光導出部20の他端側は、光電変換部30に接続されている。すなわち、この実施例においては、一つのシンチレーション検出器10に対して、4つの光導出部20と4つの光電変換部30が設けられている。そして、各光電変換部30の出力信号は、信号処理部(図示していない)に入力されるようにしてある。なお、40はシンチレーション検出器10とその周囲に配置される4つの光導出部20を覆うようにして設けられるカバー体である。
前記シンチレーション検出器10は、例えば次のように構成されている。すなわち、図2(B)および図3(A),(B)に示すように、シンチレーション検出器10は、シンチレータ素子11を光反射膜12を介して複数(この実施例においては16)の積層したもので、より詳しくは、大きさ(縦横の寸法)が互いに等しいシンチレータ素子11と光反射膜12とを交互に積層するとともに、最上部のシンチレータ素子11の上面および最下部のシンチレータ素子11の下面にそれぞれ光反射膜12を設けてなるものである。すなわち、シンチレータ素子11は、その厚み方向(図3(A)における矢印X方向)に光反射膜12が設けられており、シンチレータ素子11において生じた光51L,52Lは、光反射膜12によって、大部分が反射され、シンチレータ素子11の端部断面部11a(図3(B)参照)に向かう。
そして、前記シンチレータ素子11は、例えばNaI結晶よりなり、その大きさおよび形状は、例えば厚み0.5mm×縦50mm×横50mmの薄い平面視正方形の平板に形成されている。また、光反射膜12は、例えばフッ素樹脂またはカーボン樹脂などの高反射特性を備えた素材よりなり、例えば厚み65μm×縦50mm×横50mmの薄い平面視正方形の膜体に形成されている。したがって、このシンチレーション検出器10は、その厚みは、10mm以下というように、従来にはない超薄型である。
前記光導出部20は、平面視正方形のシンチレーション検出器10の各層(モジュールともいう、この実施例では16層)にそれぞれ対応するように設けられ、図1に示すように、例えば光ファイバなどのライトガイド21を複数隙間なく配列してなるもので、この図において符号Aを付した拡大図に示すように、複数のライトガイド21が例えば上下二段に隙間なく配列してなるもので、前記シンチレータ素子11をその端部断面部11aに伝わってきた光を導出するものである。
前記光電変換部30は、光導出部20の複数のライトガイド21に対応するようにして光電子増倍管(ホトマル)を複数設けてなるもので、ライトガイド21によって送られてきた光をその強さに対応した電気信号に変換し、これを出力信号として信号処理部(図示していない)に順次送出するものである。
前記カバー体40は、シンチレーション検出器10とその周囲に配置される4つの光導出部20を覆うようにして設けられるが、このカバー体40は、遮光性および低バックグラウンド特性に優れた素材(例えば無酸素銅)よりなり、シンチレーション検出器10や光導出部20に対して外部の光や迷光が入射したり侵入させないようにするものである。
上記構成の超薄型のシンチレーション検出器10の作動について、図4および図5をも参照しながら説明する。図4(A)に示すように、WIMPsなどの宇宙素粒子50が一つのシンチレータ素子11aに入射すると、当該宇宙素粒子50が一つのシンチレータ素子11内においてNaI結晶に含まれる原子核 127Iと反応して、原子核反跳(Recoil)51とγ線52とに分割される。これら原子核反跳を表す光51Lおよびγ線52Lは、隣り合うシンチレータ素子11でそれぞれ検出される。これによって、同図(B)の左側に示す単一のピークを有するスペクトルを、同図(B)の右側に示すように、原子核反跳51に対応するスペクトルとγ線52に対応するスペクトルとにそれぞれ分離した状態で観測することができる。つまり、バックグラウンド事象との区別が明確になり、所望のスペクトルをそれぞれ確認することができるようになるのである。
前記各スペクトルは、発光として得られるが、この発光は、シンチレータ素子11の厚み方向の両面に光反射膜12が設けられているので、図3および図5に示すように、前記反応によって生じた光51L,52Lは、シンチレータ素子11内を前記光反射膜12において反射されながら、シンチレータ素子11の内部を端部断面部11a方向に進行する。この場合、前記光51L,52Lは、四方八方に広がり、シンチレーション検出器10の4つの辺にそれぞれ対応するように設けられた光導出部20を伝って光電変換部30に至って、電気信号に変換され、さらに、この光電変換部30において得られた電気信号が信号処理部に順次送出される。この場合、一つのシンチレータ素子11において生じた光は、4つの光導出部20および4つの光電変換部30を介して信号処理部に入力されるので、これらの4つの電気信号を合算することにより、一つのシンチレータ素子11において生じた光の強度が得られる。
そして、上記実施例においては、各シンチレータ素子11において得られる光は、シンチレータ素子11の厚み方向の両面(上下両面)において反射されて光導出部20に至り、さらに、光電変換部30に至るが、このとき、シンチレータ素子11から逃げる光の割合をEとすると、下記式で表される。
Figure 0004519432
ここで、n0 :シンチレータ素子11の屈折率
1 :光反射膜12の屈折率
θc :臨界角
そして、前記n0 が1.85、n1 が1であるとき、Eは16%となる。つまり、厚みの薄いシンチレータ素子11においては、その内部で発光によって生じた光の84%がシンチレータ素子11内部を伝搬し、それだけ光の収集効率が高くなる。つまり、信号量としての光(有効な光)を大量に得ることができ、それだけS/Nの大きい測定を行うことができ、高感度の測定を行うことができる。
上述のように、超薄型のシンチレータ素子11を複数層積層したシンチレーション検出器10において、WIMPsと原子核の非弾性散乱に伴う57.6keVのγ線を選択的に検出することにより感度が向上するが、その成否は、前記57.6keVのγ線が発生源以外のシンチレータ素子11で効率よく検出されることにかかっている。そのため、本願発明者らは、57.6keVのγ線が前記シンチレーション検出器10のどのシンチレータ素子11でどの程度(何%)検出されているかを、モンテカルロシミュレーションによって評価した。以下、このモンテカルロシミュレーションの方法およびその内容について、図6〜図8を参照しながら説明する。
モンテカルロシミュレーションは、スイスの欧州原子力研究所CERNが提供しているプログラムコードGEANT3を用いた。そして、シンチレータ素子(以下、NaI(Tl)モジュールという)11の大きさは、縦5cm×横5cmとし、厚さを1.5mm、1.0mm、0.75mm、0.5mm、0.3mm、0.2mmおよび0.1mmとした。
まず、図6に示すように、同じ厚さ(0.5mm)のNaI(Tl)モジュール11を10枚、光反射膜12を介して積層し、中心のNaI(Tl)モジュール11(ID=5)から均一な位置分布、等方な方向分布で57.6keVのγ線を発生させたところ、同図において符号61で示すような多くのγ線の飛行経路が得られた。
次に、57.6keVのγ線が、NaI(Tl)モジュール11を10枚積層したシンチレーション検出器10において、各NaI(Tl)モジュール11に検出される比率を調べた。図7は、全発生γ線数に対する56keV以上のピーク領域に観測された計数値の比を検出効率として、NaI(Tl)モジュール11毎の位置依存性を示している。この図中の符号○、□、◇、×、+、△、●は、それぞれ、NaI(Tl)モジュール11の厚みが0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.5mm、0.75mm、1.0mmおよび1.5mmの場合における検出効率を示している。
また、発生源(ID=5)以外のNaI(Tl)モジュール11で57.6keVのγ線が検出される効率を求めたところ、下記表1に示すような結果が得られた。この表1において、発生源の隣のNaI(Tl)モジュール11で検出される効率とは、発生源(ID=5)に隣接するID4,6(図6参照)で検出される効率の和のことをいう。
Figure 0004519432
そして、図8は前記表1を図示したもので、この図において、●、○は、発生源の隣で検出される効率、全検出効率をそれぞれ示している。このように図示することによって、57.6keVのγ線がNaI(Tl)モジュール11によって検出される効率の傾向がよく分かる。
例えば、NaI(Tl)モジュール11が極めて薄い(0.1mm)場合には、全NaI(Tl)モジュール11における検出効率の和も、隣接するNaI(Tl)モジュール11で検出される効率も小さくなっている。これは、NaI(Tl)モジュール11が薄すぎるため、57.6keVのγ線が透過するためで、NaI(Tl)モジュール11を10枚よりも多くすれば、全効率は大きくなる(改善される)であろう。しかしながら、57.6keVのγ線を計測するNaI(Tl)モジュール11が多数にわたるため、57.6keVのγ線を放出したNaI(Tl)モジュール11の位置を特定することが困難になってしまう。
一方、NaI(Tl)モジュール11が厚すぎる(1.5mm)場合には、発生源以外のNaI(Tl)モジュール11に57.6keVのγ線が届く確率が低くなり過ぎてしまい、所期の目的を達成することができない。
前記図8に示した結果から、隣のNaI(Tl)モジュール11における検出効率および全体の検出効率の双方が最も大きくなる0.3〜0.5mm厚みのNaI(Tl)モジュール11を製作し、これを複数枚積層することにより、非弾性散乱のγ線と原子核反跳とを高効率かつ高精度で弁別して測定することができるものと考えられる。
以上の説明より明らかなように、この発明のシンチレーション検出器10を用いることにより、暗黒物質の探索や、原子核、素粒子物理学実験を、従来よりも高感度、高精度に行うことがことができる。
この発明の超薄型のシンチレーション検出器10は、上記宇宙素粒子の解析など原子核、素粒子物理学実験における応用のみならず、医療における診断装置についても広く適用することができる。以下、医療診断における応用例について説明する。
癌の診断方法との一つとしてPET(Positron Emission Tomography)がある。悪性腫瘍を構成する癌細胞は活動性が高いため、周囲の組織よりも多くのブドウ糖を代謝する性質がある。そのため、ブドウ糖に18F等の陽電子放出を行う放射線源を付加した物質を投与すると、悪性腫瘍に集中するため健康な組織よりも多くの放射線を放出する。悪性腫瘍に蓄積した放射線源は陽電子を放出し、陽電子は周囲に多数存在する電子と対消滅を行って511keVの2本のγ線を互いに反対方向に放出する。この2本のγ線を捉えることによって体内における放射線源の位置、すなわち、悪性腫瘍の位置を特定することができる。
上記PETは、悪性腫瘍に対して極めて高い検出感度を持っているが、X線CT画像に比べて位置分解能が極めて劣るため、悪性腫瘍の位置を精密に特定することができず、そのため、従来においては、X線CTを併用して診断を行うことがあった。このため、患者に対する放射線被曝線量の増大を引き起こすおそれがあった。
ところで、PETの位置分解能は、装置に用いられる放射線検出器の大きさに制限されている。そして、PETで検出する放射線は511keVという高エネルギーのγ線であるため、現状では小型化することができない。しかしながら、上記超薄型のシンチレーション検出器10を用いた場合、上述した課題を一挙に解決することができる。
すなわち、従来においては、図9(A)に示すように、放射線源71から発せられるγ線72を、厚みの大きいシンチレータ素子73aを多数組み合わせて構成した放射線検出器73によって検出するようにしていたが、前記γ線72は、矢印で示すようにシンチレータ素子73aを通過してしまうことがあった。しかしながら、同図(B)に示すように、厚みの小さく(例えば0.5mm)、大面積のシンチレータ素子81を、前記第1実施例と同様に複数(多数)積層することにより、位置分解能が極めて高い放射線検出器80が得られる。
この発明は、上述した実施例に限られるものではなく、シンチレーション検出器10,80の平面視形状は、正方形以外の長方形であってもよく、また、これら矩形以外の多角形状や円形など種々の形状を採用することができる。
この発明のシンチレーション検出器を組み込んだシンチレーション検出装置の全体構成を概略的に示すものである。 前記装置の要部の外観を概略的に示すものである。 この発明のシンチレーション検出器の要部の構成を概略的に示すものである。 前記シンチレーション検出器の作動を説明するための図である。 前記シンチレーション検出器における光の伝搬効率を説明するための図である。 前記シンチレーション検出器におけるγ線の発生状態を模式的に示す図である。 前記シンチレーション検出器におけるNaI(Tl)モジュール11に検出される比率を示した図である。 積層されたNaI(Tl)モジュールにおいて、特定の発生源以外のNaI(Tl)モジュールでγ線が検出される効率を示す図である。 この発明の応用例を説明するための図である。 従来技術を説明するための図である。
符号の説明
11 シンチレータ素子
11a 端部断面部
12 光反射膜

Claims (2)

  1. 複数のシンチレータ素子をそれらの間に光反射膜を介して積層するとともに、積層したシンチレータ素子及び光反射膜においてその積層方向の一端側に入射面を設け、該入射面から、前記シンチレータ素子に含まれる 127 Iである原子核と反応して原子核反跳と励起状態の前記原子核から放出されるγ線とを生じる素粒子を入射させるようにしてあり、また、前記各シンチレータ素子の積層方向の厚みは、一の素粒子が入射し原子核反跳を内部で生じさせたシンチレータ素子のみならず該シンチレータ素子に隣接するシンチレータ素子によっても、前記一の素粒子により生ずるγ線を検出しうる程度に薄くされ、各シンチレータ素子において得られる前記原子核反跳及び前記γ線による光を当該シンチレータ素子における端部断面部から取り出すように、当該シンチレータ素子の周囲に各シンチレータ素子に対応するように設けられた光導出部が配置されていることを特徴とするシンチレーション検出器。
  2. 前記各シンチレータ素子の積層方向の厚みは0.3〜0.5mmである請求項1に記載のシンチレーション検出器。
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