JP3813656B2 - 光ファイバ型大面積放射線モニタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば原子力発電所等の原子力施設での人体・物品、あるいは空気や水等の放射能の有無をモニタするための、体表面モニタ・物品搬出モニタ、あるいはダスト放射線モニタ・排気放射線モニタ・排水放射線モニタ等に利用される光ファイバ型大面積放射線モニタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、原子力発電所等の原子力施設においては、人体・物品、あるいは空気や水等の放射能の有無をモニタするために、大面積の放射線検出器を用いて、この放射線検出器を検出部に設置し、被測定対象の放射能から放出される放射線を検知してその程度を測定し、放射能の有無の判定が行なわれてきている。
【0003】
ところで、この種の大面積放射線モニタにおいては、特に検出部は、フォトマルが検出部内部に収納された構成となっており、フォトマルを横向きに配置する等の薄型化の工夫がされてきているが、それでも薄型化には限界があり、検出部が厚く、大きなものとなっている。
【0004】
また、放射線が入射して大面積のプラスチックシンチレータで発光した光を、検出部の位置によらず均一にフォトマルに集光させるようにしているため、プラスチックシンチレータから離れた位置にフォトマルが配置されており、検出部の厚さが100mm〜150mm程度の厚い構造となっている。
【0005】
さらに、フォトマルの配置や向きによって、光の伝達程度が検出部で異なり、検出感度のムラが発生している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の大面積放射線モニタにおいては、薄型・軽量化を図るには限界があり、さらに検出感度のムラが発生して均一な測定を行なうことが困難であるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、検出部全域(大面積)で高感度かつ均一な測定を実現することが可能で、しかも薄型・軽量で取扱いが容易な光ファイバ型大面積放射線モニタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、
まず、請求項1に対応する発明では、被測定対象に放射線検出器を接近させて、放射能から放出される放射線を検出し、測定部にて前記放射線検出器からの出力レベルの大小の判定を行なう大面積放射線モニタにおいて、放射線との相互作用で光を発光する大面積のプラスチックシンチレータで検出部を形成し、当該プラスチックシンチレータからの光を受けて蛍光を発する物質を含んだ細い径の複数の光ファイバをプラスチックシンチレータに並設して前記検出部から引き出し、光ファイバの断面形状を三角形とし、かつその頂部をプラスチックシンチレータ側へ向けるようにするとともに、プラスチックシンチレータで発光した光が当該光ファイバを介して2個のフォトマルに交互に導かれるように光ファイバの端部を順次各フォトマルに光結合させ、当該各フォトマルから出力される電気信号を同時計数し、当該出力レベルの大小の判定を行なうようにしている。
【0009】
また、請求項2に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、自然放射線の影響を除去する鉛等の遮蔽体を検出部の周囲に設置し、当該検出部とフォトマルとを光結合させる多数の光ファイバを検出部から導き、かつ遮蔽体にスリット穴を設けて、当該遮蔽体から検出部を引き抜き自在な構成としている。
【0010】
さらに、請求項3に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、遮蔽体の内部にスリット穴から検出部挿入方向にガイドを設け、プラスチックシンチレータを遮蔽体外部からスリット穴に挿入した際に、ガイドによってプラスチックシンチレータの先端部を所定位置に導く構成としている。
【0014】
また、請求項4に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータと光ファイバとの間に距離をとるように、当該プラスチックシンチレータと光ファイバとの間に空気層または透明層体を設けるようにしている。
【0016】
また、請求項5に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータの表面に凹凸を設けるようにしている。
【0017】
さらに、請求項6に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータで発光した光を反射する反射板の表面に凹凸を設けるようにしている。
【0018】
また、請求項7に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、異なる検出部のプラスチックシンチレータからの信号を取り込む共通の回路系を設け、プラスチックシンチレータから出力される2グループの光ファイバの一方を共通の回路系に入力させ、それぞれの検出部の同時計数回路に共通の回路から出力される信号をそれぞれ入力して同時計数するようにしている。
【0019】
さらに、請求項8に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータと光ファイバとを組み合わせた層を複数層だけ積層するようにしている。
【0020】
一方、請求項9に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、光ファイバで形成された単位検出部の隣接する単位検出部をある角度を持たせて少しずつずらしながら複数配置して、検出部を曲面状に形成するようにしている。
【0021】
また、請求項10に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータを曲げ、当該プラスチックシンチレータに沿って光ファイバを並設して、検出部を曲面状に形成するようにしている。
【0022】
従って、まず、請求項1に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、放射線との相互作用で発光した光を光ファイバの状態で検出部の外部に導いてフォトマルに光結合させることにより、フォトマルを検出部から別の位置に配置して、フォトマルを検出部の配置に制約されずにモニタに収納することが可能となるため、検出部を薄型・軽量で取扱い容易な構造とすることができる。特に、プラスチックシンチレータに多数の光ファイバを並設し、プラスチックシンチレータで発光した光を光ファイバを通して2個のフォトマルに交互に導き、フォトマルからの出力電気信号を同時計数回路にて同時計数することで、各回路上のランダムな信号が除去されるので、ランダムな特性を持つノイズが除去できるため、高感度に放射線の測定をすることができる。この場合、光ファイバの断面形状を角形とし、その頂部をプラスチックシンチレータ側へ向けることにより、発光した光を均一に両方のフォトマルへ伝達することができる。また、光ファイバを2個のフォトマルへ交互に導くことにより、両方のフォトマルに均一に光が導かれるので、プラスチックシンチレータで発光した光による信号が確実に同時計数回路に導かれるので、放射線の信号が同時計数回路で除去されず確実に出力でき、高感度の放射線測定をすることができる。
【0023】
また、請求項2に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、遮蔽体を検出部の周囲に設置し、検出部とフォトマルとを光結合させる光ファイバを検出部から導き、遮蔽体にスリット穴を設けて遮蔽体から検出部を引き抜き可能とすることにより、遮蔽体の全体重量に占める割合が大きいことから、コンパクト化に加えて、軽量化、保守性改善を図ることができる。
【0024】
さらに、請求項3に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、遮蔽体の内部にスリット穴から検出部挿入方向にガイドを設け、プラスチックシンチレータを遮蔽体外部からスリット穴に挿入した際に、ガイドによってプラスチックシンチレータの先端部を所定位置に導くことにより、検出部をモニタ本体へ設置し易くなるため、作業性を大幅に改善することができる。
【0028】
また、請求項4に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、プラスチックシンチレータと光ファイバとの間に空気層または透明層体を設けて、プラスチックシンチレータと光ファイバとの間に距離を取ることにより、発光した光を均一に両方のフォトマルへ伝達することができる。
【0030】
また、請求項5に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、プラスチックシンチレータの表面に凹凸を設けることにより、発光した光は、プラスチックシンチレータから光が放出される時にあらゆる方向に散乱して、あらゆる光ファイバに照射され、交互にフォトマルに導かれるため、発光した光を均一にフォトマルへ伝達することができる。
【0031】
さらに、請求項6に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、反射板の表面に凹凸を設けることにより、発光した光は、反射される時にあらゆる方向に散乱して、あらゆる光ファイバに照射され、交互にフォトマルに導かれるため、発光した光を均一にフォトマルへ伝達することができる。
【0032】
また、請求項7に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、異なる検出面のプラスチックシンチレータの信号を取り込む共通の回路系を設けて、シンチレータから出力される2グループの光ファイバの一方を共通の回路系に入力し、それぞれの検出部の同時計数回路に共通の回路から出力される信号をそれぞれ入力し同時計数することにより、共通回路では異なる検出面で発光した信号が混合されるが、各検出面毎に設けた同時計数回路にて同時性の原理で分離され、各検出面個別の信号として取り出すことができるため、フォトマル本数や回路数を減少させることができる。
【0033】
さらに、請求項8に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、プラスチックシンチレータと光ファイバとを組み合わせた層を複数層積層することにより、各層は薄いため透過力の強いγ線に対して感度が低いが、層を重ねる度に直線的にγ線感度を増加させることができるため、高感度なγ線検出をすることができる。
【0034】
一方、請求項9に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、光ファイバで形成された単位検出部の隣接する単位検出部をある角度を持たせて少しずつずらしながら複数配置し、検出部を曲面状にすることにより、被測定対象の形状に合わせて検出部との距離を合わせることができるため、均一的な感度で測定することができる。
【0035】
また、請求項10に対応する発明の大面積放射線モニタにおいては、プラスチックシンチレータを曲げ、そのプラスチックシンチレータに沿って光ファイバを並設し、検出部を曲面状にすることにより、被測定対象の形状に合わせて検出面との距離を合わせることができるため、均一的な感度で測定することができる。
【0036】
以上により、検出部全域(大面積)で高感度かつ均一な測定を実現することが可能で、しかも薄型・軽量で取扱いが容易な光ファイバ型大面積放射線モニタを得ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明は、検出部にプラスチックシンチレータを設置し、放射線との相互作用で発光した光を光ファイバで検出部の外部に伝達し、検出部の外部にフォトマルを配置工夫することにより、光の伝達程度の場所依存性をなくし、検出部を薄くしてスペースファクタを良くするものである。
【0038】
すなわち、本発明の検出部は、放射線が入射してプラスチックシンチレータと相互作用することで発光し、光が放出される。この光が光ファイバに伝達し、外部に出力される。プラスチックシンチレータの光は、光ファイバで光を受けて蛍光を発する。この2次的な光は、光ファイバ内で等方的に放出され、結果的にプラスチックシンチレータの光が光ファイバ軸方向に曲げられ、光ファイバ壁面での反射作用により、フォトマルに効率良く伝達することができる。
【0039】
また、プラスチックシンチレータをファイバ状とし並べて検出面を形成している場合には、プラスチックシンチレータ内で発光した光を、直接光ファイバ内で効率良く伝達することができる。
【0040】
以上のようにして、光が効率良く伝達することで、フォトマルを検出部から離して配置することができ、大面積放射線モニタ内のスペースファクタの良い位置に配置することができ、検出部を薄型とすることができる。そして、この種のモニタは、測定対象が大きいことから、モニタの大半を検出部が占めている場合が多いため、検出部が薄型となることで、モニタ本体をコンパクトとすることができる。
【0041】
一方、自然放射線の影響を軽減させる遮蔽体が存在するモニタの場合には、遮蔽体に設けたスリット穴から、検出部で発光した光を遮蔽体の外部に導くことにより、遮蔽体のサイズを小型とすることができる。そして、モニタの総重量に対して遮蔽体の占める重量が大きいことから、軽量化に寄与することができる。さらに、検出部が薄いため、遮蔽体の引き出し部をスリット形状にでき、遮蔽効果を低下させることなく、光信号を外部に引き出すことができる。
【0042】
以下、上記のような考え方に基づく本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0043】
(第1の実施形態)
図1(a)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタ(体表面モニタ)の構成例を示す正面図および側面図である。
【0044】
本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、人体や物体等(図は人体の場合)の被測定対象に放射線検出器を接近させて、放射能から放出される放射線を検出し、放射線検出器からの出力レベルの大小の判定を行なうモニタであり、特に放射線との相互作用で光を発光する大面積のプラスチックシンチレータ1で検出部を形成し、このプラスチックシンチレータ1からの光を受けて蛍光を発する物質を含んだ細い径の複数の光ファイバ2を、プラスチックシンチレータ1に並設して検出部から引き出し、検出部から離れた外部位置に設置されて検出部から送られてきた光信号を電気信号に変換するフォトマル4に光結合させるように、上記放射線検出器を構成し、測定部5にてフォトマル4からの出力レベルの大小判定を行なうようにしている。これにより、フォトマル4を検出部と別の場所に配置して、検出部を薄型の構造としている。
【0045】
なお、図1(a)中、3は遮光膜を示している。
【0046】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタの作用について説明する。
【0047】
通常、プラスチックシンチレータの放射線との作用で発光する光は、微弱な光であり、光ファイバで検出部外部に取り出して測定することは非常に難しいが、プラスチックシンチレータをファイバ状に加工し、光ファイバを2個のフォトマルに接続して、両者の同時計数を行なう方法(例えば、“特開平4−24582号公報”)や、板状プラスチックシンチレータに波長変換光ファイバ(入射光を波長変換してファイバ軸方向に伝達する光ファイバ)を並設させる方法(例えば、本出願人により出願された“特願平7−321920号”)等の方法が提案され、実用化されるに至っている。
【0048】
上記いずれの方法においても、光ファイバの状態で検出部の外部に放射線との相互作用で発光した光を導くことができる。
【0049】
すなわち、図1(a)において、放射線が入射してプラスチックシンチレータ1と相互作用することで発光し、光が放出される。この光が光ファイバ2に伝達し、外部に出力される。プラスチックシンチレータ1の光は、光ファイバ2で光を受けて蛍光を発する。この2次的な光は、光ファイバ2内で等方的に放出され、結果的にプラスチックシンチレータ1の光が光ファイバ2軸方向に曲げられ、光ファイバ2壁面での反射作用により、フォトマル4に効率良く伝達することができる。
【0050】
また、プラスチックシンチレータ1をファイバ状とし並べて検出面を形成している場合には、プラスチックシンチレータ1内で発光した光を、直接光ファイバ2内でフォトマル4に効率良く伝達することができる。
【0051】
そして、測定部5にて、フォトマル4からの出力レベルの大小判定をすることができる。
【0052】
以上のようにして、光が効率良く伝達することで、フォトマル4を検出部から離して配置することができ、大面積放射線モニタ内のスペースファクタの良い位置に配置することができ、検出部を薄型とすることができる。そして、この種のモニタは、測定対象が大きいことから、モニタの大半を検出部が占めている場合が多いため、検出部が薄型となることで、モニタ本体をコンパクトとすることができる。
【0053】
本実施形態の場合には、フォトマル4を検出部から別の位置に配置できて、フォトマル4を検出部の配置に制約されずに大面積放射線モニタに収納(図1(a)の場合は足部)することが可能となり、薄型・軽量で取扱い容易な大面積放射線モニタとすることができる。
【0054】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、検出部全域(大面積)で高感度かつ均一な測定を実現することが可能となり、しかも薄型・軽量で取扱いが容易なモニタを得ることが可能となる。
【0055】
(第2の実施形態)
図1(b)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタ(物品モニタ)の構成例を示す正面図および側面図である。また、図2(a)(b)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタ(遮蔽体付きのもの)の構成例を示す正面図および断面図である。
【0056】
なお、図1(a)と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0057】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、高感度に測定するために自然放射線の影響を除去する鉛等の遮蔽体6を検出部の周囲に設置し、この検出部とフォトマル4とを光結合させる多数の光ファイバ2を検出部から導き、かつ遮蔽体6にスリット穴7を設けて、この遮蔽体6から検出部を引き抜き自在な構成としている。
【0058】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、遮蔽体6の全体重量に占める割合が大きいことから、遮蔽体6を検出部の周囲に設置し、検出部とフォトマル4とを光結合させる光ファイバ2を検出部から導き、遮蔽体6にスリット穴7を設けて遮蔽体6から検出部を引き抜きできることにより、コンパクト化に加えて、軽量化、保守性改善を図ることができる。
【0059】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、コンパクト化、軽量化、保守性改善を図ることが可能となる。
【0060】
(第3の実施形態)
図3は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す斜視図であり、図1(b)および図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0061】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第2の実施形態において、遮蔽体6の内部に、スリット穴7から検出部挿入方向にガイド22を設け、プラスチックシンチレータ1を遮蔽体6外部からスリット穴7に挿入した際に、ガイド22によってプラスチックシンチレータ1の先端部を所定位置に導く構成としている。
【0062】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、遮蔽体6の内部にスリット穴7から検出部挿入方向にガイド22を設け、プラスチックシンチレータ1を遮蔽体6外部からスリット穴7に挿入した際に、ガイド22によってプラスチックシンチレータ1の先端部が所定位置に導かれることにより、前記第2の実施形態では、検出部が薄く(3mm〜5mm厚)、しなやかになるので、モニタ本体への設置がしずらくなるが、ガイド22を設けることで、検出部をモニタ本体へ設置し易くなるため、作業性を大幅に改善することができる。
【0063】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、検出部をモニタ本体へ設置する際の作業性を大幅に改善することが可能となる。
【0064】
(第4の実施形態)
図4は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す概要図であり、図1乃至図3と同一要素には同一符号を付して示している。
【0065】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、プラスチックシンチレータ1に多数の光ファイバ2を並設し、プラスチックシンチレータ1で発光した光が光ファイバ2を介して2個のフォトマル4a,4bに導かれるように光ファイバ2の端部を順次フォトマル4a・フォトマル4bに光結合させ、フォトマル4a・フォトマル4bから出力される電気信号を同時計数回路43にて同時計数し、その出力レベルの大小の判定を行なう構成としている。
【0066】
なお、図4中、41a,41bは増幅器、42a,42bはディスクリ回路を示している。
【0067】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタの作用について、図6を用いて説明する。
【0068】
プラスチックシンチレータ1で発光した光は、板状のプラスチックシンチレータ1の内部で4π方向に広がって、2系統のフォトマル4a,4bの両方に取り込まれる。
【0069】
同時計数回路43では、図6(a)に示すように、A・B同時に入った信号だけを出力Xに出力するようになっているので、回路途中で侵入したランダムなノイズ成分は、AまたはBのいずれかで発生する場合がほとんどであるため、純粋に放射線の検知信号のみを取り出すことができる。
【0070】
従って、この検知信号の出力レベルを判定することにより、ランダムなノイズが除去できるため、高感度に放射線の測定をすることができる。
【0071】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、ランダムなノイズを除去して、高感度に放射線の測定をすることが可能となる。
【0072】
(第5の実施形態)
図5(a)〜(e)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す断面図であり、図4と同一要素には同一符号を付して示している。
【0073】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第4の実施形態の検出部において、プラスチックシンチレータ1と光ファイバ2とを並設し、この光ファイバ2を2個のフォトマル4a,4bへ交互に導く(図5中、○,●印で示す)構成としている。
【0074】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、プラスチックシンチレータ1と光ファイバ2とが並設され、その光ファイバ2が2個のフォトマル4a,4bへ交互に導かれることにより、プラスチックシンチレータ1で発光した光が、2個のフォトマル4a,4bに均一に入射される。
【0075】
すなわち、プラスチックシンチレータ1で発光した光が、発光点近傍の光ファイバ2に多く入射するため、近傍の光ファイバ2を交互に2個のフォトマル4a,4bに光結合させることで、両フォトマル4a,4bに均一に入力することができる。
【0076】
これにより、両回路系に確実に信号として出力できるので、同時計数回路43での数え落としを防止することができ、高感度に放射線の測定をすることができる。
【0077】
図6(b)は、2個のフォトマル4a,4bへ入射する光の片寄りが発生した時の、数え落としの発生メカニズムを示す図である。
【0078】
図6(b)に示すように、光の片寄りが発生すると、光の入射の小さい方の波高値が小さくなり、ディスクリ回路42a,42bにて片側が弁別され、1系統の信号だけになるため、同時計数回路43で完全に除去されることになる。
【0079】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、同時計数回路43での数え落としを防止して、高感度に放射線の測定をすることが可能となる。
【0080】
(第6の実施形態)
図5(a)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す断面図であり、図4と同一要素には同一符号を付して示している。
【0081】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第4の実施形態の検出部において、2個のフォトマル4a,4bに均一に光を伝達させるための手段である光ファイバ2の断面形状を丸形としている。
【0082】
なお、図5(a)中、51はプラスチックシンチレータ1から発光した光を反射するための反射板である。
【0083】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、光ファイバ2の断面形状が丸形であることにより、プラスチックシンチレータ1から発光した光は、ほとんどの場合が2本の光ファイバ2の間となるので、発光部を囲む2本のファイバ2に照射されて、交互にフォトマル4a,4bに接続されるため、均一に伝達することができる。
【0084】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、プラスチックシンチレータ1から発光した光を、2個のフォトマル4a,4bに均一に伝達することが可能となる。
【0085】
(第7の実施形態)
図5(b)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す断面図であり、図4と同一要素には同一符号を付して示している。
【0086】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第4の実施形態の検出部において、プラスチックシンチレータ1と、2個のフォトマル4a、4bに均一に光を伝達させるための手段である光ファイバ2との間に距離をとるように、プラスチックシンチレータ1と光ファイバ2との間に、空気層または透明層体を設ける構成としている。
【0087】
なお、図5(b)中、51はプラスチックシンチレータ1から発光した光を反射するための反射板である。
【0088】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、プラスチックシンチレータ1と光ファイバ2との間に空気層または透明層体を設けて、プラスチックシンチレータ1と光ファイバ2との間に距離をとることにより、発光位置から各光ファイバ2への立体角の差が少なくなり均一に近くなるので、交互にフォトマル4a,4bに導かれるため、プラスチックシンチレータ1から発光した光を均一に伝達することができる。
【0089】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、プラスチックシンチレータ1から発光した光を、2個のフォトマル4a,4bに均一に伝達することが可能となる。
【0090】
(第8の実施形態)
図5(c)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す断面図であり、図4と同一要素には同一符号を付して示している。
【0091】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第4の実施形態の検出部において、2個のフォトマル4a、4bに均一に光を伝達させるための手段である光ファイバ2の断面形状を三角形とし、かつその頂部をプラスチックシンチレータ1側へ向ける構成としている。
【0092】
なお、図5(c)中、51はプラスチックシンチレータ1から発光した光を反射するための反射板である。
【0093】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、光ファイバ2の断面形状を三角形として、その頂部をプラスチックシンチレータ1側へ向けることにより、プラスチックシンチレータ1から発光した光は、ほとんどの場合が2本の光ファイバ2の間となるので、発光部を囲む2本の光ファイバ2に照射されて、交互にフォトマル4a,4bに導かれるため、プラスチックシンチレータ1から発光した光を均一に伝達することができる。
【0094】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、プラスチックシンチレータ1から発光した光を、2個のフォトマル4a,4bに均一に伝達することが可能となる。
【0095】
(第9の実施形態)
図5(d)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す断面図であり、図4と同一要素には同一符号を付して示している。
【0096】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第4の実施形態の検出部において、プラスチックシンチレータ1の表面に凹凸を設ける(表面凹凸付プラスチックシンチレータ52)構成としている。
【0097】
なお、図5(d)中、51はプラスチックシンチレータ1から発光した光を反射するための反射板である。
【0098】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、プラスチックシンチレータ1の表面に凹凸を設けていることにより、表面凹凸付プラスチックシンチレータ52から発光した光は、表面凹凸付プラスチックシンチレータ52から光が放出される時にあらゆる方向に散乱し、あらゆる光ファイバ2に照射されて、交互にフォトマル4a,4bに導かれるため、表面凹凸付プラスチックシンチレータ52から発光した光を均一に伝達することができる。
【0099】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、表面凹凸付プラスチックシンチレータ52から発光した光を、2個のフォトマル4a,4bに均一に伝達することが可能となる。
【0100】
(第10の実施形態)
図5(e)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す断面図であり、図4と同一要素には同一符号を付して示している。
【0101】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第4の実施形態の検出部において、プラスチックシンチレータ1で発光した光を反射する反射板51の表面に凹凸を設ける(乱反射板53)構成としている。
【0102】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、反射板51の表面に凹凸を設けていることにより、プラスチックシンチレータ1から発光した光は、乱反射板53で反射される時にあらゆる方向に散乱し、あらゆる光ファイバ2に照射されて、交互にフォトマル4a,4bに導かれるため、プラスチックシンチレータ1から発光した光を均一に伝達することができる。
【0103】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、プラスチックシンチレータ1から発光した光を、2個のフォトマル4a,4bに均一に伝達することが可能となる。
【0104】
(第11の実施形態)
図7(a)は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す概要図であり、図4および図5と同一要素には同一符号を付して示している。
【0105】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第5の実施形態の検出部において、異なる検出部のプラスチックシンチレータ1からの信号を取り込む共通のフォトマル4a,4b,4cを設け、プラスチックシンチレータ1から出力される2グループの光ファイバ2の一方を共通のフォトマル4a,4b,4cに光結合させ、同時計数回路43a,43bに共通の回路から出力される信号も入力して同時計数する構成としている。
【0106】
なお、図4中、41a,41b,41cは増幅器、42a,42b,42cはディスクリ回路を示している。
【0107】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、共通回路では、異なる検出面で発光した信号が混合されるが、各検出部毎に設けた同時計数回路43a,43bにて同時性の原理で分離されて、各検出部個別の信号として取り出すことができるため、フォトマル本数や回路数を減少させることができる。
【0108】
図7(b)は、この動作原理を示すタイムチャートである。
【0109】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、フォトマル本数や回路数を減少させることが可能となる。
【0110】
(第12の実施形態)
図8は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す概要図であり、図5と同一要素には同一符号を付して示している。
【0111】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第5の実施形態の検出部において、プラスチックシンチレータ1と光ファイバ2とを組み合わせた層を、複数層(図8では、3層)だけ積層する構成としている。
【0112】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、プラスチックシンチレータ1と光ファイバ2とを組み合わせた層を複数層積層していることにより、各層は薄いため透過力の強いγ線に対して感度が低いが、層を重ねる度に直線的にγ線感度を増加させることができるため、高感度なγ線検出をすることができる。
【0113】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、高感度なγ線検出をすることが可能となる。
【0114】
(第13の実施形態)
図9は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す斜視図であり、図1(b)および図2と同一要素には同一符号を付して示している。
【0115】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第2の実施形態の検出部において、光ファイバ2で形成された単位検出部の隣接する単位検出部を、ある角度を持たせて少しずつずらしながら複数(図9では、4個)配置して、検出部全体を曲面状に形成する構成としている。
【0116】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、光ファイバ2で形成された単位検出部の隣接する単位検出部を、ある角度を持たせて少しずつずらしながら複数配置して、検出部全体を曲面状に形成していることにより、被測定対象の形状に合わせて検出部との距離を合わせることができるため、均一的な感度で測定することができる。
【0117】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、均一的な感度で測定することが可能となる。
【0118】
(第14の実施形態)
図10は、本実施形態による光ファイバ型大面積放射線モニタの構成例を示す斜視図であり、図1(b)および図2と同一要素には同一符号を付して示している。
【0119】
すなわち、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタは、図示のように、前記第2の実施形態の検出部において、プラスチックシンチレータ1を曲げ、このプラスチックシンチレータ1に沿って光ファイバ2を並設して、検出部を曲面状に形成する構成としている。
【0120】
次に、以上のように構成した本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいては、プラスチックシンチレータ1を曲げ、そのプラスチックシンチレータ1に沿って光ファイバ2を並設し、検出部を曲面状に形成していることにより、被測定対象の形状に合わせて検出面との距離を合わせることができるため、均一的な感度で測定することができる。
【0121】
上述したように、本実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタでは、均一的な感度で測定することが可能となる。
【0122】
以上により、検出部全域(大面積)で高感度かつ均一な測定を実現することが可能で、しかも薄型・軽量で取扱いが容易な光ファイバ型大面積放射線モニタを得ることができる。
【0123】
尚、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、検出器が大面積でかつ数が多い程効果が高いが、単一の検出系でモニタを構成している装置であっても、本発明を前述の場合と同様に適用することが可能である。
【0124】
【発明の効果】
以上説明したように、まず、第1の発明によれば、被測定対象に放射線検出器を接近させて、放射能から放出される放射線を検出し、測定部にて放射線検出器からの出力レベルの大小の判定を行なう大面積放射線モニタにおいて、放射線との相互作用で光を発光する大面積のプラスチックシンチレータで検出部を形成し、当該プラスチックシンチレータからの光を受けて蛍光を発する物質を含んだ細い径の複数の光ファイバをプラスチックシンチレータに並設して検出部から引き出すか、または放射線との相互作用で光を発光するプラスチックシンチレータを材質とする光ファイバを板状に検出部に並べてそのまま当該検出部から引き出し、検出部から離れた外部位置に設置されて当該検出部から送られてきた光信号を電気信号に変換するフォトマルに光結合させるように、上記放射線検出器を構成しているので、フォトマルを検出部から別の位置に配置して、フォトマルを検出部の配置に制約されずにモニタに収納して、検出部を薄型・軽量で取扱い容易な構造とすることが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0125】
また、第2の発明によれば、上記第1の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、自然放射線の影響を除去する鉛等の遮蔽体を検出部の周囲に設置し、当該検出部とフォトマルとを光結合させる多数の光ファイバを検出部から導き、かつ遮蔽体にスリット穴を設けて、当該遮蔽体から検出部を引き抜き自在な構成としているので、コンパクト化、軽量化、保守性改善を図ることが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0126】
さらに、第3の発明によれば、上記第2の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、遮蔽体の内部にスリット穴から検出部挿入方向にガイドを設け、プラスチックシンチレータを遮蔽体外部からスリットに挿入した際に、ガイドによってプラスチックシンチレータの先端部を所定位置に導く構成としているので、検出部をモニタ本体へ設置し易くして、作業性を大幅に改善することが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0127】
一方、第4の発明によれば、上記第1の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータに多数の光ファイバを並設し、プラスチックシンチレータで発光した光が当該光ファイバを介して2個のフォトマルに導かれるように光ファイバの一端を順次各フォトマルに光結合させ、当該各フォトマルから出力される電気信号を同時計数し、当該出力レベルの大小の判定を行なうようにしているので、ランダムなノイズを除去して、高感度に放射線の測定をすることが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0128】
また、第5の発明によれば、上記第4の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータと光ファイバとを並設し、当該光ファイバを2個のフォトマルへ交互に導くようにしているので、高感度の放射線測定をすることが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0129】
さらに、第6の発明によれば、上記第4の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、光ファイバの断面形状を丸形としているので、発光した光を均一にフォトマルへ伝達することが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0130】
また、第7の発明によれば、上記第4の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータと光ファイバとの間に距離をとるように、当該プラスチックシンチレータと光ファイバとの間に空気層または透明層体を設けるようにしているので、発光した光を均一にフォトマルへ伝達することが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0131】
さらに、第8の発明によれば、上記第4の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、光ファイバの断面形状を三角形とし、かつその頂部をプラスチックシンチレータ側へ向けるようにしているので、発光した光を均一にフォトマルへ伝達することが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0132】
また、第9の発明によれば、上記第4の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータの表面に凹凸を設けるようにしているので、発光した光を均一にフォトマルへ伝達することが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0133】
さらに、第10の発明によれば、上記第4の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータで発光した光を反射する反射板の表面に凹凸を設けるようにしているので、発光した光を均一にフォトマルへ伝達することが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0134】
また、第11の発明によれば、上記第4の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、異なる検出部のプラスチックシンチレータからの信号を取り込む共通の回路系を設け、プラスチックシンチレータから出力される2グループの光ファイバの一方を共通の回路系に入力させ、それぞれの検出部の同時計数回路に共通の回路から出力される信号をそれぞれ入力して同時計数するようにしているので、フォトマル本数や回路数を減少させることが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0135】
さらに、第12の発明によれば、上記第4の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータと光ファイバとを組み合わせた層を複数層だけ積層するようにしているので、高感度なγ線検出をすることが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0136】
一方、第13の発明によれば、上記第1の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、光ファイバで形成された単位検出部の隣接する単位検出部をある角度を持たせて少しずつずらしながら複数配置して、検出部を曲面状に形成するようにしているので、被測定対象の形状に合わせて検出部との距離を合わせることができ、均一的な感度で測定することが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0137】
また、第14の発明によれば、上記第1の発明の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、プラスチックシンチレータを曲げ、当該プラスチックシンチレータに沿って光ファイバを並設して、検出部を曲面状に形成するようにしているので、被測定対象の形状に合わせて検出部との距離を合わせることができ、均一的な感度で測定することが可能な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【0138】
以上により、検出部全域(大面積)で高感度かつ均一な測定を実現することが可能で、しかも薄型・軽量で取扱いが容易な光ファイバ型大面積放射線モニタが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ファイバ型大面積放射線モニタの第1および第2の各実施形態を示す構成図。
【図2】本発明による光ファイバ型大面積放射線モニタの第2の実施形態を示す構成図。
【図3】本発明による光ファイバ型大面積放射線モニタの第3の実施形態を示す斜視図。
【図4】本発明による光ファイバ型大面積放射線モニタの第4の実施形態を示す構成図。
【図5】本発明による光ファイバ型大面積放射線モニタの第5乃至第10の各実施形態を示す構成図。
【図6】同第4および第5の各実施形態の光ファイバ型大面積放射線モニタにおける作用を説明するためのタイミング図。
【図7】本発明による光ファイバ型大面積放射線モニタの第11の実施形態を示す構成図。
【図8】本発明による光ファイバ型大面積放射線モニタの第12の実施形態を示す構成図。
【図9】本発明による光ファイバ型大面積放射線モニタの第13の実施形態を示す構成図。
【図10】本発明による光ファイバ型大面積放射線モニタの第14の実施形態を示す構成図。
【符号の説明】
1…プラスチックシンチレータ、
2…光ファイバ、
3…遮光膜、
4…フォトマル、
4a,4b,4c…フォトマル、
5…測定部、
6…遮蔽体、
7…スリット穴、
22…ガイド、
41a,41b,41c…増幅器、
42a,42b,42c…ディスクリ回路、
43a,43b…同時計数回路、
51…反射板、
52…表面凹凸付プラスチックシンチレータ、
53…乱反射板。
Claims (10)
- 被測定対象に放射線検出器を接近させて、放射能から放出される放射線を検出し、測定部にて前記放射線検出器からの出力レベルの大小の判定を行なう大面積放射線モニタにおいて、
放射線との相互作用で光を発光する大面積のプラスチックシンチレータで検出部を形成し、当該プラスチックシンチレータからの光を受けて蛍光を発する物質を含んだ細い径の複数の光ファイバを前記プラスチックシンチレータに並設して前記検出部から引き出し、
前記光ファイバの断面形状を三角形とし、かつその頂部をプラスチックシンチレータ側へ向けるようにするとともに、前記プラスチックシンチレータで発光した光が当該光ファイバを介して2個のフォトマルに交互に導かれるように前記光ファイバの端部を順次各フォトマルに光結合させ、当該各フォトマルから出力される電気信号を同時計数し、当該出力レベルの大小の判定を行なうようにしたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。 - 前記請求項1に記載の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、
自然放射線の影響を除去する鉛等の遮蔽体を前記検出部の周囲に設置し、当該検出部とフォトマルとを光結合させる多数の光ファイバを前記検出部から導き、かつ前記遮蔽体にスリット穴を設けて、当該遮蔽体から検出部を引き抜き自在な構成としたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。 - 前記請求項2に記載の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、
前記遮蔽体の内部にスリット穴から検出部挿入方向にガイドを設け、前記プラスチックシンチレータを遮蔽体外部からスリット穴に挿入した際に、前記ガイドによってプラスチックシンチレータの先端部を所定位置に導く構成としたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。 - 前記請求項1に記載の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、
前記プラスチックシンチレータと光ファイバとの間に距離をとるように、当該プラスチックシンチレータと光ファイバとの間に空気層または透明層体を設けるようにしたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。 - 前記請求項1に記載の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、
前記プラスチックシンチレータの表面に凹凸を設けるようにしたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。 - 前記請求項1に記載の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、
前記プラスチックシンチレータで発光した光を反射する反射板の表面に凹凸を設けるようにしたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。 - 前記請求項1に記載の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、
異なる検出部のプラスチックシンチレータからの信号を取り込む共通の回路系を設け、プラスチックシンチレータから出力される2グループの光ファイバの一方を前記共通の回路系に入力させ、それぞれの検出部の同時計数回路に共通の回路から出力される信号をそれぞれ入力して同時計数するようにしたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。 - 前記請求項1に記載の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、
前記プラスチックシンチレータと光ファイバとを組み合わせた層を複数層だけ積層するようにしたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。 - 前記請求項1に記載の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、
前記光ファイバで形成された単位検出部の隣接する単位検出部をある角度を持たせて少しずつずらしながら複数配置して、検出部を曲面状に形成するようにしたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。 - 前記請求項1に記載の光ファイバ型大面積放射線モニタにおいて、
前記プラスチックシンチレータを曲げ、当該プラスチックシンチレータに沿って光ファイバを並設して、検出部を曲面状に形成するようにしたことを特徴とする光ファイバ型大面積放射線モニタ。
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