JP2955487B2 - 放射線検出器および放射線検出方法 - Google Patents

放射線検出器および放射線検出方法

Info

Publication number
JP2955487B2
JP2955487B2 JP7056099A JP5609995A JP2955487B2 JP 2955487 B2 JP2955487 B2 JP 2955487B2 JP 7056099 A JP7056099 A JP 7056099A JP 5609995 A JP5609995 A JP 5609995A JP 2955487 B2 JP2955487 B2 JP 2955487B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scintillator
light
radiation
phosphor
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7056099A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07306270A (ja
Inventor
立行 前川
太郎 増丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP7056099A priority Critical patent/JP2955487B2/ja
Publication of JPH07306270A publication Critical patent/JPH07306270A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2955487B2 publication Critical patent/JP2955487B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/167Measuring radioactive content of objects, e.g. contamination
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/161Applications in the field of nuclear medicine, e.g. in vivo counting
    • G01T1/163Whole body counters

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば原子力プラント等
で放射線モニタとして適用される放射線検出器および放
射線検出方法に係り、特にシンチレータを用いた光学的
手段でγ線,β線等の検出を行う放射線検出器(シンチ
レーション検出器)および放射線検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シンチレーション検出器は、例えばプロ
セス放射線モニタ等の原子炉の運転監視用モニタ,作業
管理のためのエリアモニタ,ダストモニタ,あるいは管
理区域内出入りのためのゲートモニタをはじめとするラ
ンドリモニタ,物品搬出モニタなど多岐に亘って適用さ
れている。
【0003】また、サーベイメータや非破壊検査用検出
器としても用いられている。例を挙げると、プロセス放
射線モニタにはγ線用として主に2″φx2″,3″φ
x3″程度のNaI(T1)シンチレーション検出器が
用いられ、ダスト,ゲート等の放射線モニタにはβ線用
の検出器が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】γ線用検出器は一般
に、光電子増倍管を直接シンチレータの端面に密着した
構成とされており、大抵の場合、シンチレータの端面の
直径と光電子増倍管の直径とは一致するようになってい
る。
【0005】この場合、シンチレータが大型であるとき
は図18に示すように、例えば円柱型のシンチレータ1
の端面に複数本(同図の例では2本)の光電子増倍管2
が直接に、または円錐型等のライトガイド3を介して取
付けられる。なお、シンチレータ1の外周側にはコリメ
ータ遮蔽体4が設けられる。
【0006】一方、近年成熟してきたフォトダイオード
やアバランシェフォトダイオード、あるいは今後発展し
ていくと予想される真空アバランシェフォトダイオード
等の高感度小型の半導体型光電変換素子を、小型かつ細
径のシンチレータに取付ける構成のサーベイメータ型ス
ペクトロメータ等が開発されている。しかし、これらの
光電変換素子については、受光面積の大きいものが作成
できないため、プロセスモニタ等で用いられる大型のシ
ンチレータと組合せることはできなかった。
【0007】また、これらの直径の違いを吸収するため
に円錐型等のライトガイドを使用することも想定できる
が、直径に開きがあり過ぎるため、現実的には伝達率が
極めて悪くなり、実際の採用には至っていない。したが
って、これらの大型結晶には現在でも光電子増倍管しか
適用されておらず、そのサイズや重量は勿論、光電子増
倍管自体がもつエージング,真空管の脆さ,磁気の影響
等の問題がシンチレーションプローブ全体の問題として
つきまとっている。
【0008】また、β線用検出器に関しては一般に平板
型シンチレータが用いられている。ダストモニタに適用
するシンチレータについては、特に大きい面積が必要と
されることはない。しかしながら、搬出モニタ,ランド
リモニタ,ゲートモニタ等については、大きい面積のシ
ンチレータが必要となる。そこで従来このような場合に
は、図19(a),(b)に示すように、平板型シンチ
レータ1aの厚さ方向の面に複数の光電子増倍管2aが
例えばライトガイド3aを介して装着されているのが普
通である。
【0009】さらにゲートモニタに適用する場合にはシ
ンチレータ自体にγ線バックグラウンドを遮蔽するため
の放射線遮蔽の必要があるうえ、図20に示すように、
検出器が内蔵された壁5,扉6等について、上下運動や
開閉運動が要求される。このような遮蔽や駆動構造物に
は、シンチレータに比較して大きな光電子増倍管を組込
まざるを得ないため、必然的に大きく、また重くなり、
駆動機構には大きな力が必要とされ、全体の動きも緩慢
であるといった様々な問題が生じている。
【0010】一方、従来のシンチレータ、波長シフタ、
光検出器を組み合せた放射線検出器は、β線のみの検出
やγ線のみの検出を行う場合、1枚の平板シンチレータ
の厚みを調整することにより実行するため、正確な弁別
が原理的に不可能であった。
【0011】図36は、従来のβ線検出用放射線検出器
を示している。
【0012】1枚の平板シンチレータ1bの周囲に波長
シフタファイバ4bを光学接着剤7bにより接着するこ
とにより配置し、その出口端に伝送用光ファイバ5bを
接続することにより、シンチレーション光を光検出器6
に導いている。
【0013】この方式は、β線のみの検出を行う場合に
主として使用される。したがって、シンチレータの厚さ
をγ線との相互作用が無視できる程度まで薄くするが、
完全にγ線をなくすことは、不可能である。
【0014】既存のプラスチックシンチレータBC−4
00の場合では、シンチレータ厚0.24mmのγ線/β
線検出比率は約0.17であり、β線の計数が100あ
る時、γ線が17、カウントされてしまう。
【0015】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、γ線用大型検出に半導体型等の小型堅牢な光電変
換素子が装着可能で、またβ線用大型検出器にも数多く
の光電子増倍管に代えて、最低必要数分に限定した小型
堅牢な半導体型等の光電変換素子を装着可能であり、し
かも位置検出機能や放射線の線種弁別機能を付加するこ
とにより機能性向上も図れるとともに、重量やサイズあ
るいはコスト等を著しく低減して信頼性および保守性も
向上することができる放射線検出器を提供することを目
的とする。
【0016】また、本発明の他の目的は、より正確なβ
線のみの検出を実現し、さらにβ線とγ線との弁別を行
いながら両方の同時測定を実現することができる放射線
検出方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明に係る放射線検出器は、放射
線により励起されてシンチレーション光を発生するシン
チレータと、このシンチレータの内部に埋設されるとと
もに少なくとも一端が前記シンチレータの外面側に表出
し、シンチレーション光により励起され螢光を放出して
内部全反射により螢光を伝達する螢光体と、この螢光体
に前記シンチレータの外面側で接続され前記シンチレー
タの端面よりも小さな受光面を持つ光電変換素子とを備
え、1つのシンチレータに対して複数箇所に螢光体によ
る光の取出し口を設け、その各取出し口に光電変換素子
を直接に、またはストレート光ガイド類あるいは光ファ
イバを介して間接的に接続したことを特徴とする。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載の放
射線検出器において、螢光体を屈折率の小さいクラッデ
ィング層で覆われた光ファイバ状に形成したことを特徴
とする。
【0019】請求項3記載の発明は、複数の平面を有す
る立体とされ、放射線により励起されてシンチレーショ
ン光を発生するシンチレータと、このシンチレータにお
ける最大面積を有する平面以外の面に配設されるととも
に少なくとも一端が前記シンチレータの外面側に表出
し、シンチレーション光により励起され螢光を放出して
内部全反射により螢光を伝達する螢光体と、この螢光体
に前記シンチレータの外面側で接続され前記シンチレー
タの端面よりも小さな受光面を持つ光電変換素子とを備
えたことを特徴とする。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項1から3ま
でに記載の放射線検出器において、シンチレータが螢光
体によって覆われる構成とし、この螢光体の端面から光
を取出し可能としたことを特徴とする。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1から4ま
でに記載の放射線検出器において、複数の平面を有する
立体である複数のシンチレータの最大面積を有する平面
以外の面で螢光体を挟み込み、この螢光体の端面から光
を取出し可能としたことを特徴とする。
【0022】請求項6記載の発明は、請求項5記載の放
射線検出器において、積層した各シンチレータの厚さ方
向に対して孔を設けて螢光体を挿入し、または積層した
各シンチレータの側面に厚さ方向に沿って螢光体を設け
たことを特徴とする。
【0023】請求項7記載の発明は、請求項6記載の放
射線検出器において、各シンチレータの厚さに対応し
て、厚さ別に螢光波長の異なる螢光体を設け、これらを
光学的に接続するとともに、波長帯の数に対応した測定
系に検出値を入力可能としたことを特徴とする。
【0024】請求項8記載の発明は、請求項4記載の放
射線検出器において、シンチレータを平板型シンチレー
タとし、その内部に螢光体を網目状に交差させて挿通し
たことを特徴とする。
【0025】請求項9記載の発明は、請求項4記載の放
射線検出器において、シンチレータを平板型シンチレー
タとし、その内部に螢光体を平行に並べて挿通したこと
を特徴とする。
【0026】請求項10記載の発明は、請求項6または
7のいずれかに記載の積層構造に対し、請求項8,9の
いずれかに記載の螢光体挿通構造を組合せてなることを
特徴とする。
【0027】請求項11記載の発明は、請求項1から1
0までに記載の放射線検出器において、シンチレータを
平板型シンチレータとし、その側部に設ける螢光体を、
光取出し口に近いほど側面の単位長さあたりのシンチレ
ータに対する螢光断面積が小さくなる円錐,角錐その他
のテーパまたは傾き付きの形状に設定し、これにより前
記螢光体内の伝播に係る減衰による光量の差を補正する
機能と、螢光体と光電変換素子受光面、あるいは光ファ
イバとの端面の形状差を吸収する機能とを付与してなる
ことを特徴とする。
【0028】請求項12記載の発明は、放射線の入射に
より発光する物質と、その光を吸収してより長い波長の
光を放出する波長シフタとを組み合せて集光し、β線の
検出を目的として放射線で発光するシンチレータ層を平
板状とし、またはシンチレーションファイバを平坦に束
ねた状態として放射線を検出する方法において、β線の
飛程を考慮に入れた厚さに設定した平板シンチレータを
第1層として一番上に置き、γ線を確認するための平板
シンレータを第3層としてその下に配置し、第2層とし
て第1層と第3層との間に両者のシンチレーション光の
混合を阻止し、かつリフレクタの機能を果す物質を挿入
することにより、β線及びγ線を弁別しながらこれらの
両方を同時に検出することを特徴とする。
【0029】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の放射線検出方法において、β線の飛程が長い場合に
は、第2層にシンチレーション光の混合防止機能および
リフレクタの機能に加えてβ線の阻止機能を持たせるこ
とを特徴とする。
【0030】請求項14記載の発明は、波長シフタを使
用しないシンチレーション検出器を用いる放射線検出方
法において、請求項13記載の方法と同機能を持たせる
ことを特徴とする。
【0031】請求項15記載の発明は、請求項12から
14までのいずれかに記載の放射線検出方法において、
第3層のシンチレーション光の計数をとることにより、
γ線のみを検出することを特徴とする。
【0032】
【作用】請求項1記載の発明に係る放射線検出器によれ
ば、シンチレーション光は螢光体を横切る際に吸収さ
れ、より長い波長の螢光が放出される。放出された螢光
は、螢光体の内側での内部全反射により螢光体の端面ま
で伝送される。したがって、従来必要とされた円錐ガイ
ド等を用いる必要なく、シンチレーション光で励起して
放出される光を集光することにより、シンチレータ断面
よりも小さい断面の光電変換素子に集光することがで
き、しかもシンチレータの形状等に応じて、複数箇所か
ら光を取出すことができる。
【0033】請求項2記載の発明によれば、螢光体を光
ファイバ状とすることで、シンチレータに密着して取付
けることができ、請求項1の発明に加え、機械的強度の
向上が図れるようになる。
【0034】請求項3記載の発明によれば、例えば平板
型シンチレータの表裏面方向に放射される光ではなく、
周側縁側に伝達される光を利用し、また柱状シンチレー
タの軸方向端面に放射される光ではなく周側縁側に伝達
される光を利用することで、明るさの大きい光を螢光体
の端面に導くことができる。
【0035】すなわち、シンチレータ内で発生するシン
チレーション光は、シンチレータとその外側の空気との
屈折率との差により通常6,7割の光の成分がシンチレ
ータ内に捕獲され全反射によりその周囲に向って拡散、
伝播する。したがって、まず、広い平面状のシンチレー
タ(広い平面をa,b平面、その他の平面をc,d,
e,d平面とする6面体)の場合、見た目上側面である
c,d,e,f平面から高密度の光が検出されることに
なる。大きな平面では、内部に反射して拡散、伝播する
確率が高いため、その面を避けることによって高効率な
螢光体による集光が可能となるわけである。
【0036】請求項4記載の発明によれば、シンチレー
タにあけた孔または溝に螢光体を挿入することで、光を
光電変換素子に直接に、または光ファイバを介して間接
的に伝送して取出すことができる。
【0037】請求項5記載の発明によれば、分割された
シンチレータ間に螢光体を挟み込む状態で、光量を有効
的に取出すことができる。
【0038】請求項6記載の発明によれば、検出される
光の到達時間差,光量差等に基づくシンチレーション光
の発生層を容易に知ることができる。
【0039】請求項7記載の発明によれば、請求項10
記載の発明において対象とするシンチレータの層の総数
が少ない場合、または全体の厚さが小さい場合等におい
て光学的な継ぎ足しにより、容易に放射線検出が行え
る。
【0040】請求項8記載の発明によれば、シンチレー
タ内に螢光体を網目状に配置したことで、得られる光の
座標に基づいて、光の発生位置の同定が容易に行える。
【0041】請求項9記載の発明によれば、一方向のみ
に複数の螢光体を配置することで、二次元平面上での光
の発生位置の同定が容易に行える。
【0042】請求項10記載の発明によれば、シンチレ
ータの積層構造と螢光体の網目状または平行な配置との
組合せによって、三次元光の発生位置の同定が行える。
【0043】請求項11記載の発明によれば、光の取出
し口からの離間距離の差に基づく放出光の差を、螢光体
の断面積差で解消し、これにより各部の光量を平坦化し
て位置に依存しない均一な光出力を得ることができる。
【0044】請求項12〜15の発明によれば、2層の
平板シンチレータを持つ検出器を使用して、β線及びγ
線が入射した場合、それぞれの物質透過度の違いをその
2層上に映し出すことにより弁別するものである。
【0045】即ち、図21は、本発明に係る放射線検出
方法の概念を示している。第1層1bは、β層の飛程に
合せた厚みを持つ平板シンチレータである。第3層3b
は、γ線を認識するための平板シンチレータである。第
2層2bは、第1層と第3層のシンチレーション光の混
合防止、かつリフレクタの機能を果すテフロンシートや
アルミマイラーシート等の物質である(光学上の取扱い
から、各層の境界は空気のギャップとし、接着剤等は使
用しない)。
【0046】それぞれのシンチレータの周囲には波長シ
フタファイバ4bを光学接着剤7bにより接着すること
により配置し、その出口端には伝送用光ファイバ5bを
接続し、これらによりシンチレーション光を光検出器6
bに導く。
【0047】第1層のシンチレータの厚さは、β線の飛
程を考慮に入れて設定しているため、基本的にはこの層
内において入射β線を阻止することになる。しかし、入
射エネルギーが大きい等の理由によりβ線の飛程が長い
場合には、第2層の厚さ等の設定を調整することによ
り、第2層にβ線阻止の機能を付加することもできる。
【0048】図22は請求項14の発明に関する概念図
である。
【0049】第1層、第2層、第3層は、図21の場合
と全く同様である。それぞれのシンチレータの周囲にラ
イトガイド8bを配置し、その出口端に光検出器6bを
接続する。
【0050】次に、上記β線およびγ線の検出方法につ
いて説明する(なお、図30を参照する)。放射線検出
装置は上記の構造を持つため、β線は第1層のみで感知
される。γ線は物質透過度が高いため、第1層、第3層
の両方で感知される。したがって、γ線は第1層と第3
層の信号の符号(coincidence(K3))を
計数器2(K6)によりカウントすることにより検出で
きる。また、第3層の信号を計数器4(K8)によりカ
ウントしても検出可能である。
【0051】β線は、第1層と第3層の信号の反符号
(anti−coincidence(K4))(第1
層をON、第3層をOFF)を計数器3(K7)でカウ
ントすることにより検出可能である。また、第1層の計
数器1(K5)の全計数値から計数器2(K6)の計数
値を差引くか、もしくは計数器4(K8)の計数値を差
引くことにより検出することもである。
【0052】上記の方法によりβ線とγ線とを弁別しな
がら両方の検出を同時に行うことができるが、上記の方
法をβ線のみの検出またはγ線のみの検出に適用するこ
とも可能である(請求項15)。なお、1層(シンチレ
ータの層)あたりの光検出器の数については特に限定し
ない。
【0053】以上のように、β線は第1層のみで感知さ
れ、γ線は物質透過度が高いため、第1層、第3層の両
方で感知される。第2層は、第1層と第3層のシンチレ
ータから発生した光の混合防止かつリフレクタの役割を
果すものである。β線を阻止するように第1層の厚さを
調整しているわけだが、β線の入射エネルギーが大きい
場合や、また入射エネルギーが小さい場合でも検出器の
コンパクト化などの理由から、代りに第2層の厚さ、ま
たは材質を調整することが可能である。つまり、第1層
と第2層の両方でβ線の阻止を果すことにより、第1層
のシンチレータを薄くすることが可能である。シンチレ
ータで発生した光を集光し、それを光検出器に導く方法
については、波長シフタ用いる上方でも、ライトガイド
を用いる方法でも、またそれら以外でもよく、その方法
の如何は問わない。
【0054】γ線は第1層、第3層の両方で感知され、
β線は第1層のみで感知されるため(図30を用いて説
明すると)、γ線の検出は、計数器2(K6)、計数器
(K8)の計数により行うことができ、β線の検出は、
計数器(K7)により行うことができる。但し、β線に
ついては、計数器1(K4)の計数値から計数器2(K
6)の計数値を、または計数器4(K8)の計数値を差
引くことにより達成することも可能である。これらの方
法を用いて、β線/γ線を弁別しながら両方の検出を同
時に行うことが可能であり、従来の1枚の平板シンチレ
ータによりβ線のみの検出を行う場合に誤検出されたγ
線等の排除にも役立ち、より正確なβ線のみの検出が実
現できる。また、これらの方法をγ線のみの検出に適用
することも可能である。
【0055】
【実施例】以下、本発明に係る放射線検出器および放射
線検出方法の実施例を図面を参照して説明する。
【0056】なお、本明細書においては、放射線により
励起され発光するものをシンチレータ,シンチレーティ
ングファイバ等として、またシンチレーション光により
励起され異なる波長の光を放出するものを螢光体,螢光
ファイバ等として用語を使い分ける。この螢光体,螢光
ファイバは波長シフタ,波長シフトファイバと称される
こともある。
【0057】実施例1(図1) 本実施例は請求項1記載の発明に対応するもので、放射
線によりシンチレーション光を発生するシンチレータと
光電変換素子とを組合せたシンチレーション検出器につ
いてのものである。
【0058】即ち、シンチレーション光により励起され
螢光を放出して内部全反射により螢光を伝送することの
可能な螢光体とシンチレータとを組合せ、再発光した螢
光を光電変換素子まで伝送する手段を用いて、径を合せ
るためのライトガイド等を用いずに、しかもシンチレー
タの端面よりも小さな受光面を持つ光電変換素子を使用
できるようにし、かつ光電変換素子の感度波長により適
合した波長に変換する作用を合せ持つようにしたもので
ある。
【0059】詳述すると、図1に示すように、円柱型シ
ンチレータ11の軸方向に沿う端面11aに光電変換素
子12の受光面が密着し、シンチレーション光を受光す
るようになっている。
【0060】そして、この円柱型シンチレータ11の中
心軸上にあけた孔13に、光電変換素子12の受光面と
同径あるいはそれ以下の、円柱状、あるいは受光面に断
面が納まる角柱状の螢光体14が挿入されている。
【0061】シンチレーション光は、螢光体14にこれ
を横切る際に吸収され、より長い波長の螢光が放出され
る。
【0062】このような構成において、螢光体14の光
取出し口14aに図3に示すように、光電変換素子12
を設け、または光ファイバ(ライドガイド類)15をそ
れぞれ螢光体14の光取出し端面に接続し、これらを共
通、個別、あるいは幾つかずつを一組として光電変換素
子12へ導くことで光量の増大と集光の均一性を高める
ようにしてある。
【0063】即ち、シンチレータ11の形状によっては
複数箇所から光を取出すことが好ましい場合がある。ま
た、形状のみならずシンチレータ11が大きい場合には
集光の不均一等が生じるため、複数の螢光体による光の
取出し、あるいは一つの螢光体についても、その両端に
おける光の取出しが好ましい場合がある。
【0064】そこで図1に示すように、本実施例では、
螢光体14の両端の光ファイバ15を介して光電変換素
子12をそれぞれ接続し、光の取出しを可能としてい
る。
【0065】このような実施例1の構成によれば、シン
チレータ11が円柱体系の場合や長さが長い場合等にお
いて、螢光体伝播中の減衰等や片端面での反射できない
光の成分を考慮すると、両端で受光することにより、均
一で大きな光量が得られるようになる。なお、この場
合、使用する光電変換素子12については、単一のもの
を共用する場合と、個別のものを用いる場合とが選択で
きる。
【0066】なお、螢光体14の周囲はその螢光体14
の媒質よりも屈折率の小さな媒質である必要があること
から、シンチレータ11に対して螢光体14がルーズコ
ンタクトとされ、エアギャップによるクラッディングが
存在する状態となっている。放出された螢光は、螢光体
14の内側での内部全反射により、その螢光体14の端
面まで伝送される。
【0067】なお、図1に示した例では螢光体14の一
端面が光取出し用としてシンチレータ11の端面11a
から表出する位置まで貫通する構成としたが、この一端
面は必ずしも貫通している必要はない。何故ならば、貫
通露出していない螢光体端面からもシンチレーション光
が入射することが可能であるからである。
【0068】また、光取出し口でない他端面も一端面と
同様にシンチレータ11から貫通露出する構成とするこ
とも可能であるが、その場合には当該他端面に乱反射層
を設けておくことが望ましい。
【0069】この場合、シンチレータ11は角柱状とす
るよりも円柱状とすることが好ましく、また、シンチレ
ータ11の周囲の反射層は乱反射層とするのが良い。さ
らに、シンチレータ11および螢光体14とも円柱状に
構成し場合、集光される光量と、螢光体14の径をシン
チレータ11の径で除した値とは、比例関係となる。
【0070】このような実施例1の構成によれば、円錐
ガイド等を用いる必要なく、シンチレーション光で励起
して放出される光(螢光体の放出する光)を集光するこ
とにより、シンチレータ11の断面よりも小さい断面の
光電変換素子12に集光することができる。しかも、光
電変換素子12に小型半導体型を用いた場合、その感度
に着目すると、シンチレーション光の波長に対する量子
効率よりも、螢光体14から放出される長い螢光の波長
に対する量子効率の方が高い。したがって、径の問題を
解決できるのみならず、感度波長の改善作用も兼ね備え
たものとなる。
【0071】実施例2(図2) 本実施例は請求項2記載の発明に対応するもので、前記
各実施例における螢光体を光ファイバ状に構成したもの
である。
【0072】即ち、前記実施例1における螢光体14
は、集光機能のみならず、光の導波路としても機能して
おり、この場合、クラッディング層は空気ということか
できる。
【0073】これに対し、本実施例では図2に示すよう
に、螢光体14がコアよりも屈折率の低いクラッディン
グ層16で被覆された光ファイバ状の螢光体(螢光ファ
イバ)によって構成されている。このものにおいては、
前記各実施例の条件と異なり、クラッディング層16が
既に存在するため、シンチレータ11と螢光体(螢光フ
ァイバ)14とは密着していることが望ましい。
【0074】本実施例の構成によれば、前記各実施例同
様の効果に加え、シンチレータ11と螢光体(螢光ファ
イバ)14との密着により機械的強度の向上が図れるよ
うになる。
【0075】実施例3(図3(a),(b),(c),(d)) 本実施例は請求項3記載の発明に対応するもので、シン
チレータの厚さ方向の端面から光を取出すのではなく、
シンチレータの側面に設けた螢光体(螢光ファイバ)に
より光を取出すようにしたものである。
【0076】即ち、従来、円柱型シンチレータにおいて
は軸方向端面(円形端面)に、また平板型シンチレータ
では厚さ方向に垂直な広い表裏端面に光電変換素子が装
着されていた。そして、円柱型シンチレータの場合は前
述したように、直径や端面形状に合せた一つ、あるいは
複数の光電子増倍管が装着されていた。また、特に大型
の平板型シンチレータには多数の光電子増倍管が必要と
されていた。
【0077】これに対し、本実施例では平板型シンチレ
ータに対し、前述した各実施例と同様の螢光体(螢光フ
ァイバ)を用いることにより、従来とは異なる面での集
光手段を採用したものである。
【0078】例えば図3(a)の例では、方形の平板型
シンチレータ11の周側縁部分に隣接して複数の螢光体
(螢光ファイバ)14が設けられている。通常の螢光体
を用いる場合はシンチレータ11に対してルーズコンタ
クトの状態で取付けることが好ましく、またファイバ状
のものを使用する場合は逆に、できるだけ屈折率ギャッ
プのないようにシンチレータ11に対して密着すること
が好ましい。
【0079】一般の螢光板の切断面が極めて明るく光る
ことから推定されるように、平板内で放出されたシンチ
レーション光のうち、平板の面方向に放射される光より
も、断面に伝達される光の確率が大きく、本実施例では
その光を利用するものである。
【0080】同図(b)は、円形の平板型シンチレータ
11への適用例を示している。即ち、シンチレータ11
の円形外周縁に沿ってリング状螢光体(螢光ファイバ)
14が設けられている。
【0081】同図(c),(d)は円柱型シンチレータ
11への適用例を示している。即ち、通常シンチレータ
の外側には乱反射層が設けられており、同図の例では乱
反射層とシンチレータとの間に螢光体(螢光ファイバ)
の層が設けられている。同図(c)の例では、紡錘型を
半分に切りとった形状の螢光体(螢光ファイバ)14が
配置され、また同図(d)の例では螺旋状の螢光体(螢
光ファイバ)14がシンチレータ11の外周を包囲して
いる。
【0082】このような実施例3の構成によれば、円柱
側面の乱反射層により内部で乱反射を繰り返すうちに、
一定の確率で螢光体(螢光ファイバ)14に螢光が吸収
されて光が放出され、これにより、明るさの大きい光を
螢光体(螢光ファイバ)14の端面に導くことができ
る。
【0083】実施例4(図4(a)〜(c)) 本実施例は請求項4記載の発明に対応するもので、シン
チレータ内に設けた孔もしくは溝の中に螢光体(螢光フ
ァイバ)を挿入して、この螢光体(螢光ファイバ)の端
面から光を取出すようにしたものである。
【0084】即ち、図4(a)の例では、平板型シンチ
レータ11の幅方向に沿って平行にあけた複数の孔16
に、それぞれ螢光体(螢光ファイバ)14が挿入され、
同図(b)の例では同じく平板型シンチレータ11の一
側面側にあけた溝17に螢光体(螢光ファイバ)14が
嵌込まれている。
【0085】さらに同図(c)の例では、円柱型シンチ
レータ11の幅方向に沿って平行にあけた複数の孔18
に、それぞれ螢光体(螢光ファイバ)14が挿入されて
いる。
【0086】本実施例によれば、孔16,18または溝
17に挿入された螢光体(螢光ファイバ)14をそれぞ
れその端面を直接に、または光ファイバ15を介して光
電変換素子12に接続することで、光を取出すことがで
きる。
【0087】なお、本実施例では、平板型シンチレータ
11の溝の深さを小さくしてもよく、極端な場合は殆ど
ゼロであってもよい。
【0088】実施例5(図5) 本実施例は請求項5記載の発明に対応するもので、複数
のシンチレータ間に螢光体(螢光ファイバ)を挟み込
み、この螢光体(螢光ファイバ)の端面から光を取出す
ようにしたものである。
【0089】即ち、本実施例では例えば図5に示すよう
に、分割された一対の平板型シンチレータ11で螢光体
(螢光ファイバ)14が挟み込まれている。この場合、
方形シンチレータについては辺の中心で分割する構成と
対角線で分割する構成とが考えられるが、図示の例では
対角線で分割し、その間に螢光体(螢光ファイバ)14
を挟み込んだ構成とされている。
【0090】このような実施例5の構成によれば、1つ
の螢光体(螢光ファイバ)14にこれを挟むシンチレー
タ11から多くの光量が得られ、特に対角線で分割した
図示の構成によれば光量がより高く、有効なものとな
る。
【0091】なお、図示しないが、円形の平板型シンチ
レータの場合は円の中心を通る直径相当の部分で分割
し、螢光体(螢光ファイバ)を挟み込むことが有効であ
る。
【0092】実施例6(図6) 本実施例は請求項6記載の発明に対応するもので、図6
に示すように、積層化したシンチレータ11に、厚さ方
向に沿う孔19を設け、各孔19に螢光体(螢光ファイ
バ)14を挿入し、あるいは積層化したシンチレータ1
1の側面の厚さ方向に対して螢光体(螢光ファイバ)1
4を設けることにより、その螢光体(螢光ファイバ)の
両端の信号の到達時間差により放射線の入射厚さの情報
を知ること、あるいは放射線の線種の弁別を行うことを
可能としたものである。
【0093】本実施例によれば、孔19に挿入した螢光
体(螢光ファイバ)14の両端において検出される光の
到達時間差,光量差により、シンチレーション光の発生
した層を知ることができる。
【0094】実施例7(図7) 本実施例は請求項7記載の発明に対応するもので、前記
実施例6の応用例である。
【0095】即ち、前記実施例6のシンチレータ11の
層の総数が少ない場合や全体の厚さが小さい場合、ある
いは測定回路系の時間分解能が不足するような場合、シ
ンチレータ11に貫通孔を設け、ここに螢光波長の異な
る螢光体(螢光ファイバ)14B,14Cを光学的に継
ぎ足した状態で挿入したものである。
【0096】複数種類の螢光体(螢光ファイバ)14
B,14Cのそれぞれの長さは、着目する厚さ方向の領
域に対応していることが必要である。今、厚さdまでと
d以上との2領域に分割する場合、第1の螢光体(螢光
ファイバ)の長さをdとして、第2の螢光体(螢光ファ
イバ)の長さを(全体の長さ−d)とすればよい。この
場合、光電変換素子の手前にはそれぞれの螢光波長を分
離することができる色フィルタを設けておく。この場合
は必ずしも光は両端で検出する必要はない。
【0097】このような実施例7の構成によれば、螢光
体(螢光ファイバ)として厚さ別に螢光波長の異なるも
のを用意し、これを光学的に接続して使用するととも
に、波長帯の数に対応した測定系を用意し、波長分離を
した光を光電変換素子で検出することにより、放射線の
入射深さが区分できるようになり、かつ放射線の線種の
弁別ができるようになる。
【0098】実施例8(図8) 本実施例は請求項8記載の発明に対応するものである。
【0099】即ち、図8に示すように、平板型シンチレ
ータの内部に網目状に螢光体(螢光ファイバ)14が配
置され、その螢光体(螢光ファイバ)14の片側、ある
いは両端で光の検出を行うようになっている。平面をX
Y座標で表す場合、X,Y各方向それぞれ最も大きな光
の得られた座標,2番目に大きな光の得られた座標等か
ら、光の発生した網目状の位置が同定できる。
【0100】なお、シンチレータをシンチレーティング
ファイバ、あるいはシンチレータバー(円柱,角柱等)
により構成し、これを螢光体(螢光ファイバ)の代用し
てもよく、各シンチレータの端面から光の取出しを行う
ことにより、同様の位置検出が可能である。
【0101】このように、本実施例によれば、平板型シ
ンチレータにおいて、螢光体(螢光ファイバ)を網目状
に交差させ、その螢光体あるいはシンチレーティングフ
ァイバ端面からの光を光電変換することで、その検出時
刻と検出光量,光取出し位置の相互関係により、平板内
の放射線の入射位置を同定することができる。
【0102】実施例9(図9) 本実施例は請求項13記載の発明に対応するものであ
る。
【0103】即ち、図9に示すように、平板型シンチレ
ータ11の網目状ではなく、一方向のみに多数の螢光体
(螢光ファイバ)14を平行配置した構成とされてい
る。そして、螢光体(螢光ファイバ)14の両端におけ
る光の検出,光の到達時間差の測定を行い、最も強く光
る螢光体と到達時間差から得られる螢光体中の光の発生
位置から二次元平面上での光の発生位置を同定できるよ
うになっている。
【0104】このように、本実施例によれば、螢光体
(螢光ファイバ)を網目状ではなく、平行線状に配置さ
せ、その螢光体(螢光ファイバ)の両端面からの光を光
電変換し、その両端の光検出時刻差と,検出光量,光取
出し位置の相互関係により、平板型シンチレータ内の放
射線の二次元入射位置を同定でき、あるいは片側での検
出光量と光取出し位置の相互関係により、一次元の位置
情報を得ることができる。
【0105】実施例10(図10) 本実施例は請求項10記載の発明に対応するもので、前
記実施例6,7のいずれかの構成と、前記実施例8,9
のいずれかの構成とを組合せることにより、放射線の入
射位置と透過厚さ、あるいは放射線の線種弁別と入射位
置とを同時に同定できるようにしたものである。
【0106】即ち、図10に示すように、実施例8,ま
たは9で述べた二次元での位置検出可能な平板型シンチ
レータ11をさらに積層化することにより、三次元での
光の発生位置を同定できる。
【0107】これにより、放射線の入射位置と線種弁別
の両方を最低数の小型検出器で、同時に達成することが
できる。
【0108】実施例11(図11) 本実施例は請求項11記載の発明に対応するものであ
る。
【0109】即ち、平板型シンチレータの側面に螢光体
を取付けて集光する構成においては、光の取出し口から
離れた位置で放出された螢光ほど、取出し口までの光路
長が長いため、光量が減弱する。
【0110】そこで本実施例では図11に示すように、
螢光体14が円錐,角錐等のように、光取出し口に近い
程、シンチレータ11の側面から見た断面積が小さくな
るような形状とされ、これにより光量を平坦化するよう
になっている。即ち、減弱の小さな光取出し口付近ほど
実効的にシンチレーション光の入射効率が減少し、逆
に、減弱の大きい光取出し口から離れた点では断面積が
大きくシンチレーション光の入射効率が高いといった効
果が作用するわけである。これにより位置によらない均
一な光出力を得ることができる。
【0111】このように、本実施例によれば、螢光体を
円錐、あるいは角錐、もしくは光取出し口に近いほど側
面の単位長さあたりのシンチレータに対する受光断面積
が小さくなる形状とすることにより、平板型シンチレー
タと組合せる螢光体の形状に関し、螢光体内の伝播に係
る減衰による光量の差を補正する機能と、螢光体と光電
変換素子受光面、あるいは光ファイバとの端面の形状差
を吸収する機能を併せて付与することができる。
【0112】実施例12(図12〜図17) 本発明に係る放射線検出器は以上の実施例で適用した原
子力発電所の分野のみならず、各種の非破壊検査装置に
おいても適用することができる。即ち、従来のシンチレ
ーション検出器の場合、結晶サイズ以上に光電子増倍
管,各種のケーブル等が嵩張り、検出器アレイを構成す
る場合の空間分解能が制限されたり、コストやサイズ,
重量が嵩む等の不都合が度々見られた。
【0113】これらの装置に本発明に係る放射線検出器
を適用することにより、検出器アレイの小型,高密度
化、測定回路系の小型化、粉構造物の小型化等が図れ、
これに関連してコストダウンが実現できる。
【0114】例えば図12は、搬送装置21上に非破壊
検査対象物22を搬送しながら検査する非破壊検査装置
に本発明を適用したもので、コリメータ遮蔽体23に複
数の円柱型シンチレータ11を取付ける構成となってい
る。本発明の適用により、小型化等が図れるようにな
る。
【0115】また、図13は、原子力プラントの廃炉、
解体処分等に必要となる広範囲の壁面24のサーベイ装
置として本発明を適用したもので、大型平板型シンチレ
ータ11による位置検出を行う例である。このような用
途には従来の光電子素子管群を伴った検出器ではそのサ
イズ,重量が過大であったところ、本発明の適用によ
り、コンパクト化および重量軽減が図れるようになる。
【0116】図14は水没可能な放射線検出器の例を示
している。この例では水没する部分25に高電圧を含む
電子回路,電線等が不要となる。特にシンチレータ材に
ふっ化カルシウムやプラスチックシンチレータ等を用い
ることにより、遮光以外の水密構造は不要となるという
利点もある。
【0117】図15および図16は周囲を包囲する形で
水や気体などの流体を検出対象とする放射線モニタ装置
の例を示している。
【0118】図15の例では、螢光体(螢光ファイバ)
14を埋設した平板型シンチレータ11を組込んだ箱体
26にサンプリング配管27を取付けたものである。本
発明の適用により、検出効率の向上および放射線検出能
力の向上を図ることができる。
【0119】また、図16の例は、シンチレーティング
ファイバ11Aからなる平板によって箱体28を組立
て、平板の端部に螢光体(螢光ファイバ)14による集
光手段を設けたものである。これによっても前記同様の
効果が奏される。なお、この螢光体(螢光ファイバ)1
4を用いずに、シンチレーティングファイバ11Aを束
ねて、あるいは一旦通常の光伝送用の光ファイバ15で
中継して図示しない光電変換素子に導くことも可能であ
る。
【0120】図17は放射線画像を得るための遮蔽体2
9の前面にピンホール30を設けた放射線カメラ31の
検出系に本発明を適用した例を示している。この例で
は、シンチレーティングファイバ11Aを遮蔽体29の
内面に球面状に集合させ、前述の二次元位置検出手段を
用いることで、放射線画像を得ることができる。位置情
報の信頼性を挙げるため、シンチレーティングファイバ
11Aは球面の経線と緯線とに沿う配置にすることが望
ましい。
【0121】実施例13(図23,図30〜図35) 図23において、1b,3bは平板シンチレータ(それ
ぞれ第1層及び第3層)、2bは光の混合防止、リフレ
クタの機能等を果すテフロンシートやアルミマイラーシ
ート等の物質(第2層)である。
【0122】上面より放射線が入射するとβ線であれば
第1層と第2層により阻止される。この時、第1層のシ
ンチレータが発光する。γ線であれば物質透過度が高い
ため第3層まで到達し、第1層及び第3層のシンチレー
タが発光する。
【0123】これらのシンチレーション光は平板シンチ
レータの内部を、空気との境界面において全反射を繰り
返しながら伝搬し波長シフタ4bに到達し、波長シフタ
内部での波長及び伝搬方向が変換される。
【0124】ここでシンチレータの周囲に配置された波
長シフタ4bは光学接着剤7bにより接着されている。
変換された光は、波長シフタ内部を伝搬して伝送用ファ
イバ5bに入り、さらに伝送用光ファイバ5bを伝搬し
て光検出器6bにおいて検出される。
【0125】このとき、第1層の信号はβ線とγ線の両
方の信号を含んでおり、第3層の信号はγ線のみのもの
であるから、図30から図35に示す信号処理系をとっ
た場合、γ線は計数器2(K6)または、計数器4(K
8)により検出され、β線は、計数器3(K7)によ
り、もしくは、計数器1(K5)の値と計数器2(K
6)の値の差、または計数器1(K5)の値と計数器4
(K8)の値の差により検出される。
【0126】実施例14(図24) 図24において、1b,2b,3bは図23と同様に第
1層〜第3層を示す。9bは透明アクリル板である。実
施例18の場合には、波長シフタ4bはシンチレータの
周囲に配置されていたが、この図24の場合には透明ア
クリル板9bの内部に埋込んでいる。
【0127】第1層1bと透明アクリル板9bとは光学
接着剤7bにより接着されている(第3層3bと透明ア
クリル板9bも同様)。
【0128】第1層と第3層とで発生したシンレーショ
ン光は、シンチレータ及び透明アクリル板の内部を伝わ
り、透明アクリル板に格子状に埋込んだ波長シフタ4b
に到達する。
【0129】波長シフタ4bから光検出器6bに至る過
程は、実施例18の場合と同様である。
【0130】実施例15(図25) 図25において、1b,2b,3bは実施例13と同様
である。この場合は波長シフタ4bをシンチレータの対
角線上に配置している(装置及び配線のコンパクト
化)。シンチレーション光が光検出器に至るまでの過程
は、実施例13の場合と同様である。
【0131】実施例16(図26〜図29) 図26は、請求項13の発明に対応した第1層〜第3層
の厚みの設定例を示している。300KeV周辺のβ
線.γ線弁別を考慮したものである。
【0132】第1層は1mmプラスチックシンチレー
タ、第2層は3mmアルミシート、第3層は1mmプラ
スチックシンチレータである。
【0133】300KeVβ線のA1中での飛程は、図
27より0.3mmであるため、β線はA1シンチレー
タのγ線検出効率は、BICRON社のデータ
【数1】 から、
【数2】1−exp−(ρσx):検出効率 を計算することにより、
【数3】 である。
【0134】このように検出効率はやや低いが、図28
から明らかなように線源エネルギーの違いを考慮に入れ
てもβ線の計数値の約30%のγ線の計数が存在する。
【0135】したがって、このような装置に図29等の
信号処理系を組み合せることにより、β線及びγ線の弁
別が実現される。
【0136】実施例17(図30〜図35) 信号処理系について、図30を用いて説明すると、まず
光検出器6より出た信号を線型増幅器(K1)により増
幅し、波高弁別器(K2)により一定の大きさ以上の波
高を持つパルスのみに限定する。
【0137】そして第1層と第3層の信号のcoinc
idence(K3)、及びanti−coincid
ence(K4)(第1層をON、第3層をOFF)の
出力をそれぞれ計数器2,3(K6,K7)により計数
する。
【0138】先に説明した通り、第1層の信号はβ線と
γ線の両方の信号を含んでおり、第3層の信号はγ線の
みの信号であるから、γ線は計数器2(K6)により検
出され、β線は計数器3(K7)により検出される。
【0139】但し、γ線は計数器4(K8)でも検出可
能であり、またβ線は計数器1と2(K5とK6)の
差、計数器1と4(K5とK8)の差からでも検出可能
である。これによりβ線/γ線の弁別を行いながら両方
の同時測定が実現される。
【0140】なお、1層(シンチレータの層)あたりの
光検出器の数については特に限定しない。したがって、
光検出器の数によって信号処理系の構成が多少変わるの
で、それを図31〜図35に示した。
【0141】但し、それらの図中においては、anti
−coincidence(K4)の記入は省略した
が、anti−coincidence(K4)による
β線の検出も可能であり、接続方法等の取扱いに関して
は図30と同様である。
【0142】図31は、光検出器を1層につき2台配置
した時の信号処理系の図である。基本的機能は図31と
同様であるが、1層につき光検出器が2台あるため加算
器(K9)が置かれている。
【0143】この加算器(K9)については、配置場所
を変えても構わない。それを図示したものが、図32及
び図33である。また、γ線の認識を第3層のみの信号
により行うのであれば、図34のように加算器(K9)
を置くこともできる。
【0144】図35は、光検出器を1層につき3台以上
配置した場合の信号処理系の図であるが、加算器(K
9)の配置場所については光検出器が2台の時と同様
に、図32,図33,図34のようなバリエーションが
可能である(図は省略している)。
【0145】なお、信号処理系及び解析の方法について
は、上記のような計数による方法だけでなく、波高分布
解析等の方法でも構わず、特に限定しない。
【0146】また、上記の説明中では触れなかったが、
集光量を増やすために装置をリフリクタ(テフロンシー
ト、アルミマイラーシート等)により包装することも可
能である。
【0147】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜11に係る発
明によれば、γ線用大型検出器に半導体型等の小型堅牢
な光電変換素子が装着可能となり、またβ線用大型検出
器にも数多くの光電子増倍管に変って最低必要数分に限
定した小型堅牢な半導体型等の光伝達変換素子が装着可
能となり、しかも位置検出機能や線種弁別機能を付加す
ることも可能となる。
【0148】これにより、放射線測定装置としての機能
向上が図れると共に、これら装置の重量,サイズ,コス
ト等を著しく低減でき、検出器全体の信頼性および保守
性を向上させることができる等の多大な効果が奏され
る。
【0149】請求項12〜15の発明によれば、2層の
平板シンチレータを持つ検出器にβ線及びγ線が入射し
た場合、それぞれの物質透過度の違いをその2層上に映
し出すことにより弁別するものである。したがって、厳
密な弁別か原理的に不可能な、1枚の平板シンチレータ
の厚みを調整する従来の方法に比べ、より正確なβ線の
みを検出でき、さらにβ線とγ線との弁別を行いながら
両方の同時測定が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を説明する図。
【図2】本発明の実施例2を説明する図。
【図3】(a),(b),(c),(d)はそれぞれ本
発明の実施例3を説明する図。
【図4】(a),(b),(c)はそれぞれ本発明の実
施例4を説明する図。
【図5】本発明の実施例5を説明する図。
【図6】本発明の実施例6を説明する図。
【図7】本発明の実施例7を説明する図。
【図8】本発明の実施例8を説明する図。
【図9】本発明の実施例9を説明する図。
【図10】本発明の実施例10を説明する図。
【図11】本発明の実施例11を説明する図。
【図12】本発明の他の実施例として非破壊装置を示す
図。
【図13】本発明の他の実施例として大型壁面サーベイ
装置を示す図。
【図14】本発明の他の実施例として水没可能な検出器
を示す図。
【図15】本発明の他の実施例として流体モニタを示す
図。
【図16】本発明の他の実施例として流体モニタを示す
図。
【図17】本発明の他の実施例として小型放射線カメラ
を示す図。
【図18】従来例による円柱型シンチレーション検出器
を示す図。
【図19】(a),(b)は従来例による平板型シンチ
レーション検出器を示す図。
【図20】従来例による体表面ゲートモニタ装置を示す
図。
【図21】請求項12および13記載の発明の線種弁別
型放射線検出についての概念図。
【図22】請求項14記載の発明に関する概念図。
【図23】本発明の実施例13(包囲型)を示す図。
【図24】本発明の実施例14(埋め込み型)を示す
図。
【図25】本発明の実施例15(対角線型)を示す図。
【図26】本発明の実施例16を示す図。
【図27】アルミニウム中でのβ線の最大飛程を示す
図。
【図28】プラスチックシンチレータの厚さによるγ線
及びβ線の検出効率の変化を示す図。
【図29】プラスチックシンチレータの厚さによるγ線
/β線の検出効率の変化を示す図。
【図30】本発明の実施例17による信号処理系(光検
出器が1層につき1台の時)を示す図。
【図31】同信号処理系(光検出器が1層につき2台の
時)を示す図。
【図32】同信号処理系(SUM(加算器)の配置場所
の変化1)を示す図。
【図33】同信号処理系(SUM(加算器)の配置場所
の変化2)を示す図。
【図34】同信号処理系(SUM(加算器)の配置場所
の変化3)を示す図。
【図35】同信号処理系(光検出器が1層につき3台以
上の時)を示す図。
【図36】従来の放射線検出器を示す全体図。
【符号の説明】
1b 第1層 2b 第2層 4b 波長シフタ(または、波長シフタファイバ) 5b 伝送用光ファイバ 6b 光検出器 7b 光学接着剤 8b ライトガイド 9b 透明アクリル板 10b 平板シンチレータ 11 円柱型シンチレータ 11 端面 11A シンチレーティングファイバ 12 光電変換素子 13 孔 14,14B,14C 螢光体(螢光ファイバ) 14a 光取出し口 15 光ファイバ(ライドガイド類) 16 クラッディング層 17 溝 18 孔 19 孔 21 搬送装置 22 非破壊検査対象物 24 壁面 25 水没する部分 26 箱体 27 サンプリング配管 28 箱体 29 遮蔽体 30 ピンホール 31 放射線カメラ d 厚さ K1 Linear Amplifier(線形増幅
器) K2 Discriminator(波高弁別器) K3 Coincidence(同時計数回路) K4 Anti−Coincidence(反同時計数
回路) K5 Scaler1(計数器1) K6 Scaler2(計数器2) K7 Scaler3(計数器3) K8 Scaler4(計数器4) K9 SUM(加算器) K10 PC(計算機)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−242590(JP,A) 特開 昭60−188869(JP,A) 特開 平5−87935(JP,A) 特開 平3−28723(JP,A) 特開 平2−190792(JP,A) 特開 平4−13915(JP,A) 実開 昭61−70783(JP,U) グレン.F.ノル著、木村逸郎、阪井 英次訳「放射線計測ハンドブック 第2 版」(平3−1−30)日刊工業新聞社 p.259−260 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01T 1/00 - 7/12

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線により励起されてシンチレーショ
    ン光を発生するシンチレータと、このシンチレータの内
    部に埋設されるとともに少なくとも一端が前記シンチレ
    ータの外面側に表出し、シンチレーション光により励起
    され螢光を放出して内部全反射により螢光を伝達する螢
    光体と、この螢光体に前記シンチレータの外面側で接続
    され前記シンチレータの端面よりも小さな受光面を持つ
    光電変換素子とを備え、1つのシンチレータに対して複
    数箇所に螢光体による光の取出し口を設け、その各取出
    し口に光電変換素子を直接に、またはストレート光ガイ
    ド類あるいは光ファイバを介して間接的に接続したこと
    を特徴とする放射線検出器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の放射線検出器において、
    螢光体を屈折率の小さいクラッディング層で覆われた光
    ファイバ状に形成したことを特徴とする放射線検出器。
  3. 【請求項3】 複数の平面を有する立体とされ、放射線
    により励起されてシンチレーション光を発生するシンチ
    レータと、このシンチレータにおける最大面積を有する
    平面以外の面に配設されるとともに少なくとも一端が前
    記シンチレータの外面側に表出し、シンチレーション光
    により励起され螢光を放出して内部全反射により螢光を
    伝達する螢光体と、この螢光体に前記シンチレータの外
    面側で接続され前記シンチレータの端面よりも小さな受
    光面を持つ光電変換素子とを備えたことを特徴とする放
    射線検出器。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までに記載の放射線検出
    器において、シンチレータが螢光体によって覆われる構
    成とし、この螢光体の端面から光を取出し可能としたこ
    とを特徴とする放射線検出器。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までに記載の放射線検出
    器において、複数の平面を有する立体である複数のシン
    チレータの最大面積を有する平面以外の面で螢光体を挟
    み込み、この螢光体の端面から光を取出し可能としたこ
    とを特徴とする放射線検出器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の放射線検出器において、
    積層した各シンチレータの厚さ方向に対して孔を設けて
    螢光体を挿入し、または積層した各シンチレータの側面
    に厚さ方向に沿って螢光体を設けたことを特徴とする放
    射線検出器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の放射線検出器において、
    各シンチレータの厚さに対応して、厚さ別に螢光波長の
    異なる螢光体を設け、これらを光学的に接続するととも
    に、波長帯の数に対応した測定系に検出値を入力可能と
    したことを特徴とする放射線検出器。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の放射線検出器において、
    シンチレータを平板型シンチレータとし、その内部に螢
    光体を網目状に交差させて挿通したことを特徴とする放
    射線検出器。
  9. 【請求項9】 請求項4記載の放射線検出器において、
    シンチレータを平板型シンチレータとし、その内部に螢
    光体を平行に並べて挿通したことを特徴とする放射線検
    出器。
  10. 【請求項10】 請求項6または7のいずれかに記載の
    積層構造に対し、請求項8,9のいずれかに記載の螢光
    体挿通構造を組合せてなることを特徴とする放射線検出
    器。
  11. 【請求項11】 請求項1から10までに記載の放射線
    検出器において、シンチレータを平板型シンチレータと
    し、その側部に設ける螢光体を、光取出し口に近いほど
    側面の単位長さあたりのシンチレータに対する螢光断面
    積が小さくなる円錐,角錐その他のテーパまたは傾き付
    きの形状に設定し、これにより前記螢光体内の伝播に係
    る減衰による光量の差を補正する機能と、螢光体と光電
    変換素子受光面、あるいは光ファイバとの端面の形状差
    を吸収する機能とを付与してなることを特徴とする放射
    線検出器。
  12. 【請求項12】 放射線の入射により発光する物質と、
    その光を吸収してより長い波長の光を放出する波長シフ
    タとを組み合せて集光し、β線の検出を目的として放射
    線で発光するシンチレータ層を平板状とし、またはシン
    チレーションファイバを平坦に束ねた状態として放射線
    を検出する方法において、β線の飛程を考慮に入れた厚
    さに設定した平板シンチレータを第1層として一番上に
    置き、γ線を確認するための平板シンレータを第3層と
    してその下に配置し、第2層として第1層と第3層との
    間に両者のシンチレーション光の混合を阻止し、かつリ
    フレクタの機能を果す物質を挿入することにより、β線
    及びγ線を弁別しながらこれらの両方を同時に検出する
    ことを特徴とする放射線検出方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の放射線検出方法にお
    いて、β線の飛程が長い場合には、第2層にシンチレー
    ション光の混合防止機能およびリフレクタの機能に加え
    てβ線の阻止機能を持たせることを特徴とする放射線検
    出方法。
  14. 【請求項14】 波長シフタを使用しないシンチレーシ
    ョン検出器を用いる放射線検出方法において、請求項1
    3記載の方法と同機能を持たせることを特徴とする放射
    線検出方法。
  15. 【請求項15】 請求項12から14までのいずれかに
    記載の放射線検出方法において、第3層のシンチレーシ
    ョン光の計数をとることにより、γ線のみを検出するこ
    とを特徴とする放射線検出方法。
JP7056099A 1994-03-15 1995-03-15 放射線検出器および放射線検出方法 Expired - Lifetime JP2955487B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7056099A JP2955487B2 (ja) 1994-03-15 1995-03-15 放射線検出器および放射線検出方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-43803 1994-03-15
JP4380394 1994-03-15
JP7056099A JP2955487B2 (ja) 1994-03-15 1995-03-15 放射線検出器および放射線検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07306270A JPH07306270A (ja) 1995-11-21
JP2955487B2 true JP2955487B2 (ja) 1999-10-04

Family

ID=26383636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7056099A Expired - Lifetime JP2955487B2 (ja) 1994-03-15 1995-03-15 放射線検出器および放射線検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2955487B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11841470B2 (en) 2019-01-08 2023-12-12 The Research Foundation For The State University Of New York Prismatoid light guide

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3327602B2 (ja) * 1992-12-28 2002-09-24 東北電力株式会社 放射線検出光伝送装置
JP3813656B2 (ja) * 1996-03-07 2006-08-23 株式会社東芝 光ファイバ型大面積放射線モニタ
JP3859288B2 (ja) * 1997-01-31 2006-12-20 株式会社東芝 光ファイバ放射線測定装置
JPH11160437A (ja) * 1997-12-02 1999-06-18 Hitachi Ltd 光ファイバ式放射線検出器及び放射線検出装置
JP2002071816A (ja) * 2000-08-29 2002-03-12 Japan Atom Energy Res Inst 2次元放射線および中性子イメージ検出器
JP3873631B2 (ja) * 2001-02-08 2007-01-24 株式会社日立製作所 放射線検出器
JP3462871B2 (ja) * 2002-04-05 2003-11-05 東北電力株式会社 放射線検出光伝送装置
JP2004037281A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Toshiba Corp 汚染検査装置
JP4519432B2 (ja) * 2003-09-12 2010-08-04 株式会社堀場製作所 シンチレーション検出器
JP2006106010A (ja) * 2005-12-28 2006-04-20 Mitsubishi Electric Corp 体表面汚染モニタ
JP5060410B2 (ja) * 2008-07-07 2012-10-31 株式会社東芝 放射線検出装置
JP4590588B2 (ja) * 2009-12-28 2010-12-01 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 2次元放射線および中性子イメージ検出器
JP5548892B2 (ja) 2010-01-08 2014-07-16 独立行政法人日本原子力研究開発機構 ピクセル型二次元イメージ検出器
JP5585094B2 (ja) * 2010-01-22 2014-09-10 独立行政法人放射線医学総合研究所 放射線位置検出器の位置演算方法及び装置
JP2014163890A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Shin Nippon Denko Kk 計測装置
JP6388300B2 (ja) * 2014-02-28 2018-09-12 古河機械金属株式会社 放射線検出用素子および放射線検出装置
JP6327916B2 (ja) * 2014-04-11 2018-05-23 サイエナジー株式会社 線種弁別放射線検出装置並びにこれを使用したサーベイメータ、放射線モニタ及び個人被ばく線量計
JP2017049226A (ja) * 2015-09-03 2017-03-09 富士電機株式会社 放射線検出装置
CN107703529A (zh) * 2017-08-25 2018-02-16 中国工程物理研究院材料研究所 一种新型β射线探测装置
US10775516B2 (en) 2017-10-24 2020-09-15 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. Radiation detection apparatus having an analyzer within a housing
EP3887867A4 (en) 2018-11-30 2022-11-02 Saint-Gobain Ceramics & Plastics Inc. RADIATION DETECTOR WITH REFLECTOR
JP6972050B2 (ja) * 2019-02-19 2021-11-24 株式会社東芝 放射線検出器および放射線検出装置
US20230204801A1 (en) * 2020-03-19 2023-06-29 Duke University Localized radiation sensing and reporting surfaces

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
グレン.F.ノル著、木村逸郎、阪井英次訳「放射線計測ハンドブック 第2版」(平3−1−30)日刊工業新聞社 p.259−260

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11841470B2 (en) 2019-01-08 2023-12-12 The Research Foundation For The State University Of New York Prismatoid light guide

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07306270A (ja) 1995-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2955487B2 (ja) 放射線検出器および放射線検出方法
JP4313895B2 (ja) 放射線検出装置
US6989541B2 (en) Coincident neutron detector for providing energy and directional information
US6570160B1 (en) Radiation detecting apparatus
EP0604947A1 (en) Radiation-detecting light-transmission apparatus
JP6218224B2 (ja) 中性子検出器
US8933410B2 (en) Three-dimensional position-sensitive radiation detector and method of identifying radiation detected positions therein
JPH10232284A (ja) 波長シフト型放射線センサおよび放射線検出装置
US5155366A (en) Method and apparatus for detecting and discriminating between particles and rays
US5506408A (en) Gamma camera
JP2002071816A (ja) 2次元放射線および中性子イメージ検出器
US7301152B2 (en) Lightweight planar detector for objects contaminated with particle radiation
EP3306352A1 (en) Radioactive contamination inspection device
JPH10288671A (ja) 位置検出型放射線検出装置
JP3813656B2 (ja) 光ファイバ型大面積放射線モニタ
JP2000147125A (ja) 放射線検出装置およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2000193749A (ja) αβ検出器および同検出器を用いたαβ検出装置
CN103185734A (zh) 测量物体的有效原子序数的方法和设备
US10429523B2 (en) Apparatus and methods for gamma ray detection
JPH09318757A (ja) 放射線検出器
JPH0424582A (ja) 放射線測定装置
JP5032417B2 (ja) 放射線検出器
JP5060410B2 (ja) 放射線検出装置
JPH09159769A (ja) 大面積放射線検出器
JPH03108687A (ja) 放射線計測装置の放射線検出部

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080716

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100716

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110716

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120716

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term