JPH07304477A - 自転車の駐車装置 - Google Patents

自転車の駐車装置

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JPH07304477A
JPH07304477A JP12197294A JP12197294A JPH07304477A JP H07304477 A JPH07304477 A JP H07304477A JP 12197294 A JP12197294 A JP 12197294A JP 12197294 A JP12197294 A JP 12197294A JP H07304477 A JPH07304477 A JP H07304477A
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JP
Japan
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bicycle
rail member
front wheel
frame member
frame
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JP12197294A
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English (en)
Inventor
Sadao Namiki
定夫 並木
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Yokohama Tokusyu Senpaku Co Ltd
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Yokohama Tokusyu Senpaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置の構造が簡単で低コストであり、操作性
が良好で、設置間隔を狭められるという従来からの要望
を満しつつ、自転車の傾斜状態を安定させて、自転車が
転倒して落下するのではないかという危惧を抱かせるこ
とのない、安全且つ安心な自転車駐車装置を提供する。 【構成】 立設した支持部材上に断面略コ字状の軌条部
材を取り付け、該軌条部材の後方に、自転車の前輪を所
定の深さまで落し込み得ると共に必要に応じて自転車を
左右に所定の角度まで傾斜させ得る開口部を設けて、又
は立設した支持部材上に断面が略コ字状の軌条部材を、
自転車の導入部である前端側が後端側よりも低く成るよ
うに傾斜状に取り付け、該軌条部材の後方に、自転車の
前輪を所定の深さまで落し込み得ると共に必要に応じて
自転車を左右に所定の角度まで傾斜させ得る開口部を設
けて、自転車の駐車装置を構成した。即ち、自転車の前
輪を開口部に落し込むようにして、駐車状態の自転車の
重心位置を下げ得ると共に左右に傾斜させ得る構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自転車の駐車装置に係
り、更に詳しくは自転車が載置される駐車収納部材の設
置間隔を狭めることによって、駐車台数を増加せしめる
と共に、既に隣り合って駐車している自転車との間隔を
広げ得る手段を設けることによって、駐車出庫の操作自
体を楽に容易に行い得るようにした、自転車の駐車装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より自転車の駐車収納設備として
は、垂直に立設した載置台に断面が略コ字状の軌条部材
を、自転車の導入部である前端部が接地するように傾斜
状に取り付け、この軌条部材の後端部両側に自転車の傾
倒防止用の前輪の支持枠を固定して成るものがあった。
この駐車収納設備は、複数台並設されるのが一般的であ
るが、軌条部材に自転車を載置した際、自転車のハンド
ルが左右に隣り合う駐車自転車のハンドルや籠の部分に
接触しない程度に、軌条部材同志の間隔をある程度広く
開けて設置することが重要であった。
【0003】より具体的には、軌条部材に載置された自
転車のハンドルの中心位置から左右に隣り合う駐車自転
車のハンドルの中心位置までの距離で、大凡500[m
m]の幅がどうしても必要であった。十分に間隔が開け
られていないと、駐車出庫時に左右に隣り合う自転車の
ハンドルと引っ掛かり合い、不必要な力や神経を使わな
くては成らず、時によっては隣り合う自転車を押しやっ
たり引き出したりし、転倒させてしまうなどの面倒な事
態をも生じていた。
【0004】しかしながら、増加する一途の放置自転車
を収容するためには、また駅前などの好立地即ち高地価
の土地に駐輪場を設置するためには、狭いスペースでも
出来得る限り多くの台数の自転車を駐車させられること
が必要条件である。このため駐車間隔を狭めようとする
と、駐車操作の簡便性が犠牲と成り、この結果は放置自
転車を更に増大させることに繋がるのである。また駐車
間隔を狭めるにも一定の限度がある。
【0005】この問題を解決しようとするものとして
は、図15で表した当出願人の出願に係る実願平5−3
115号の自転車駐車装置がある。その構成は、断面略
コ字形の軌条部材8が段違いに並設されて成り、軌条部
材8は、その前端部分に設けられたペダルを踏むことに
よって中央部分の回動軸から前傾可能に構成されている
(この構成は図示せず)。低い段の軌条部材8に関し、
基台84の後端部には、断面略コ字形状のガイド83
が、軌条部材8の両側に位置するように2箇所に、各々
の開放部を内側に向けるようにして立設されている。前
記2つのガイド83には、各々下端部分にローラ82を
有する二股形状に開脚した連動アーム80が前記開放部
を通して挿着されている。連動アーム80の頂上部に
は、軌条部材8の後端部分が固定されている。また、前
記2つのガイド83内に脚81が挿入されて、前記低い
段の連動アーム80のローラ82を共有するように、当
該連動アーム80に連結されている。そして、前記2本
の脚81の上端部に、隣り合う高い段の軌条部材8の二
股形状に開脚した連動アーム80が、ピン82にて回動
自在に取り付けられている。尚、連動アーム80の頂部
には軌条部材8の後端部分が固定されている。
【0006】上記実願平5−3115号の自転車駐車装
置に於いて、仮に並設された軌条部材8の中央部分にあ
る低い段の軌条部材8上に自転車を駐車させようとする
場合は、自転車の導入部である前端部分に設けられたペ
ダル(この構成は図示せず)を踏むと、軌条部材8は中
央部分の回動軸から前傾する。この状態は、低い段の軌
条部材8の後部が上昇している状態であり、軌条部材8
の後方下側に取り付けられた連動アーム80が引き上げ
られている。この連動アーム80の両端部分には、隣り
合う高い段の軌条部材8の後方下側に取り付けられた連
動アーム80の一端部が脚81を介して連結されている
ため、脚81が持ち上げられることによって、隣り合う
高い段の軌条部材8がこの低い段の軌条部材8から遠ざ
かる方向に、即ち両側に開いて傾倒することに成る。高
い段の軌条部材8は、記載例では左右に約12度ほど傾
倒した姿勢をとっている。この状態で、駐車させようと
する自転車を軌条部材8に通して、このスロープを押し
上げる。この際、隣り合う高い段の軌条部材8の傾倒
は、ここに他の自転車が駐車されているいないに拘らず
行われており、このことによって隣り合う高い段の軌条
部材8やこれに駐車されている自転車Bのハンドル等々
に接触することなく、安全且つ容易に低い段の軌条部材
8への駐車が可能と成る。そこで、再度ペダルを踏むと
ロックが解除されて(この構成は図示せず)、軌条部材
8は自動的に元の水平状態に戻る。すると、軌条部材8
の後方下側に取り付けられた連動アーム80の両端部
が、ローラ82から基台84上に接地する。これに伴っ
て、隣り合う高い段の軌条部材8も元の状態に復帰する
ことに成り、この一連の駐車操作が完了するのである。
また自転車を出庫する際には、上記同様の操作を行えば
よい。
【0007】また、上記問題を解決しようとする他の考
案としては、図16で表した実開平3−96983号の
自転車収納装置がある。その構成は、複数の載置台9が
段違いに並設されて成り、断面略コ字形の載置台9はそ
の中空部分が車輪挿入用の溝90と成っており、この溝
90の底面91には、断面倒立ハ字状の車輪受部92が
形成されている。
【0008】上記実開平3−96983号に於いては、
倒立ハ字状の車輪受部92に自転車の前後輪Tが填め込
まれ、この位置を中心として前後輪T、即ち自転車が左
右の何れかの方向に、溝90の周壁93の上縁部に当た
るまで傾斜し、この傾斜状態を保持させることが出来、
この結果、左右に隣接する載置台9との間隔が狭くてハ
ンドルを通過させないスペースであっても、上記傾斜に
よりハンドル通過部分に幅広のスペースが確保されて、
駐車中の隣の自転車と干渉し合わず、自転車の駐車出庫
がスムーズに行える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
願平5−3115号の自転車駐車装置や、上記実開平3
−96983号の自転車収納装置では、自転車の車輪の
下面が、軌条部材8や溝90の底面上に載っており、こ
の状態で傾斜させられるために、非常に不安定な状態と
成であり、特に高い段(上段)に駐車された自転車が転
倒して落下するのではないかという危惧を抱かせるので
ある。尚、実願平5−3115号の自転車駐車装置で
は、軌条部材8を前傾させる構成やこの前傾姿勢を保持
する構成や、隣り合う軌条部材8を駐車操作を行ってい
る軌条部材8から遠ざかる方向に傾倒させる構成が必要
で、装置が複雑と成るのも問題である。
【0010】本発明は、装置の構造が簡単で低コストで
あり、操作性が良好で、設置間隔を狭められるという従
来からの要望を満しつつ、自転車の傾斜状態を安定させ
て、自転車が転倒して落下するのではないかという危惧
を抱かせることのない、安全且つ安心な自転車駐車装置
の提供を課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、立設した支
持部材上に、断面が略コ字状の軌条部材を取り付け、該
軌条部材の後方に、自転車の前輪を所定の深さまで落し
込み得ると共に必要に応じて自転車を左右に所定の角度
まで傾斜させ得る開口部を設けて、自転車の駐車装置を
構成することにより達成される。
【0012】また請求項2では、立設した支持部材上に
断面が略コ字状の軌条部材を、自転車の導入部である前
端側が後端側よりも低く成るように傾斜状に取り付け、
該軌条部材の後方に、自転車の前輪を所定の深さまで落
し込み得ると共に必要に応じて自転車を左右に所定の角
度まで傾斜させ得る開口部を設けて、自転車の駐車装置
を構成したものとしている。
【0013】これ等の内、特に請求項3では、自転車の
前輪を落し込み得る開口部が、前記軌条部材の後方底部
を開孔することによって形成されていることを特徴とし
ている。
【0014】また請求項4では、自転車の前輪を落し込
み得る開口部が、前記軌条部材の後端部に枠部材を延設
することにより、枠部材の内側に形成されていることを
特徴としている。
【0015】また請求項5では、自転車の前輪を落し込
み得る開口部が、前記軌条部材の後端部に枠部材を伸縮
手段を介して伸縮自在に延設することにより、枠部材の
内側に形成されていると共に、この枠部材と軌条部材と
の間に、枠部材を常に前方に付勢するバネが取り付けら
れていることを特徴としている。
【0016】また請求項6では、自転車の前輪を落し込
み得る開口部が、前記軌条部材の後端部に枠部材を回動
手段を介して上下方向に回動自在に延設することによっ
て、枠部材の内側に形成されていると共に、この枠部材
と軌条部材との間に、枠部材が常に上方に回動するよう
に付勢するバネが取り付けられていることを特徴として
いる。
【0017】また請求項7では、自転車の前輪を落し込
み得る開口部が、前記軌条部材の後端部に枠部材を、こ
の枠部材の長手方向を回動中心とする回動手段を介して
回動自在に延設することによって、枠部材の内側に形成
されていることを特徴としている。
【0018】また請求項8では、自転車の前輪を落し込
み得る開口部が、前記軌条部材の後端部に枠部材を、こ
の枠部材の長手方向を回動中心とする回動手段を介して
延設することにより、枠部材の内側に形成されていると
共に、この枠部材と軌条部材との間に、枠部材が常に上
方に開口部を向けるように付勢するバネが取り付けられ
ていることを特徴としている。
【0019】また請求項9では、自転車の前輪を落し込
み得る開口部が、前記軌条部材の後端部に枠部材を延設
することによって、枠部材の内側に形成されていると共
に、この枠部材の両側部に自転車の前輪の下端部を受け
得る部材が取り付けられていることを特徴としている。
【0020】また請求項10では、自転車の前輪を落し
込み得る開口部が、前記軌条部材の後端部に枠部材を延
設することにより、枠部材の内側に形成されていると共
に、この枠部材の両側部に自転車の前輪の下端部を受け
得る部材が、左右方向に揺動自在に取り付けられている
ことを特徴としている。
【0021】また請求項11では、自転車の前輪を落し
込み得る開口部の少くとも前方の縁部分に、緩衝材が取
り付けられていることを特徴としている。
【0022】
【作用】本発明の自転車の駐車装置を使用するには、自
転車の導入部である前端側から断面が略コ字状の軌条部
材の中に自転車の車輪を入れ、軌条部材上を後方に向け
て押し込むるようにする。自転車の前輪が軌条部材後方
の開口部に至ると、この開口部に前輪が所定の深さまで
落し込まれて駐車完了と成る。この時、開口部に前輪が
落し込まれた分自転車の重心が下がっている。請求項2
の構成の場合は、自転車の導入部である前端側から断面
が略コ字状の軌条部材の中に自転車の車輪を入れ、傾斜
した軌条部材上を後方に向けて押し上げるようにする。
自転車の前輪が軌条部材後方の開口部に至ると、この開
口部に前輪が所定の深さまで落し込まれて、自転車の重
心が下がる。この時、軌条部材が傾斜状態で設置されて
いるにも係わらず、この開口部に前輪が落し込まれた
分、駐車された自転車の姿勢が水平に近く成っている点
も、駐車状態の自転車の安定性を増す上で極めて重要で
ある。
【0023】本発明の自転車の駐車装置は複数台が並設
されるものであるため、各々の軌条部材上に1台ずつ自
転車を駐車させることが出来る。今、或る軌条部材上に
自転車を駐車させようとする場合であって、これと隣り
合う軌条部材上に既に自転車が駐車している時には、こ
の自転車のハンドルや籠部分がこれから駐車させようと
する自転車の邪魔に成るから、この隣り合う自転車を駐
車させようとする自転車から離れる方向に傾斜させ、両
方の自転車同志が干渉し合わないようにする。開口部
は、自転車の前輪の横幅よりも所定の幅だけ大きいた
め、前輪を傾斜させ得るが、前輪の一部分が開口部の縁
に当たり、自転車が所定の角度まで傾斜したところまで
しか傾斜しない。この際、既に駐車中のこの隣り合う自
転車は、軌条部材後方の開口部に前輪が落し込まれてい
る分、自転車の重心が下がっているため、自転車の傾斜
状態が従来のものより一層安定し、自転車が転倒して落
下するのではないかというような不安を感じさせないも
のと成っている。自転車の駐車が完了したならば、この
傾斜させた自転車を元の垂直に立った状態に戻すように
操作すればよい。自転車の出庫作業も上記同様に行うこ
とが出来る。
【0024】請求項3では、軌条部材の後方底部に開口
部が形成されており、この開口部に自転車の前輪が落し
込まれる。自転車の傾斜作用に関しては上記同様であ
る。
【0025】また請求項4では、軌条部材の後端部に枠
部材が延設されており、この枠部材の内側が自転車の前
輪を落し込み得る開口部と成っており、自転車を軌条部
材上に進入させると、自転車の前輪が軌条部材の後端部
を過ぎた所で、この枠部材の内側に落し込まれることに
成る。自転車の傾斜作用に関しては、上記同様に現われ
る。
【0026】また請求項5では、軌条部材の後端部に枠
部材が延設されており、この枠部材は伸縮手段によって
伸縮自在であり、且つ枠部材はバネにより常に前方に付
勢されている。このため、通常は枠部材が軌条部材の方
に縮小しており、この枠部材の内側の開口部の長さ寸法
は請求項4の構成に比して小さいものと成っている。し
かし、自転車を軌条部材上に進入させると、前輪が軌条
部材の後端部を過ぎた所でこの枠部材の内側に落し込ま
れることに成るが、この時前輪が枠部材の後縁部に当た
りながら落ちようとするため、枠部材はバネの力に抗し
て後方に伸張するように動き、請求項4の枠部材の大き
さまで至る。逆に、駐車された自転車が出庫される際に
は、自転車の前輪が枠部材から抜け出すのに合せて、こ
の枠部材がバネの力により軌条部材の方に縮小して行く
ため、本駐車装置がコンパクトに成る。自転車の傾斜作
用に関しては上記同様である。
【0027】また請求項6では、軌条部材の後端部に枠
部材が延設されており、この枠部材は回動手段によって
上下方向に回動自在であり、且つ枠部材はバネによって
常に上方に付勢されている。このため、通常は枠部材が
軌条部材に対して一定の角度で跳ね上がっている。しか
し、自転車を軌条部材上に進入させると、前輪が軌条部
材の後端部を過ぎた所でこの枠部材の内側に落し込まれ
ることに成るが、この時前輪が枠部材の後縁部に当たり
ながら落ちようとするため、枠部材はバネの力に抗して
下方に回動するように動き、請求項4の枠部材と軌条部
材のように一体と成る。逆に、駐車された自転車が出庫
される際には、自転車の前輪が枠部材から抜け出すのに
合せて、この枠部材がバネの力により上方に跳ね上がっ
て行くため、本駐車装置がコンパクトに成る。自転車の
傾斜作用に関しては上記同様である。
【0028】また請求項7では、請求項4の構成と同
様、軌条部材の後端部に枠部材が延設されており、この
枠部材の内側が自転車の前輪を落し込み得る開口部と成
っており、自転車を軌条部材上に進入させると、自転車
の前輪が軌条部材の後端部を過ぎた所で、この枠部材の
内側に落し込まれることに成る。更に、この枠部材が、
この枠部材の長手方向を回動中心とする回動手段を介し
て、軌条部材の後端部に回動自在に延設されているた
め、本駐車装置上に駐車させた自転車を傾斜させた場合
には、自転車の前輪の傾斜に合わせてこの枠部材が回転
する。この際自転車は、回転した枠部材に前輪が落し込
まれている分、自転車の重心が下がっているため、自転
車の傾斜状態が安定しており、自転車が転倒して落下す
るのではないかというような不安を感じさせない。この
傾斜させた自転車を元の垂直に立った状態に戻すのに連
れて、枠部材が逆の方向に回転して元に戻る。
【0029】また請求項8では、請求項7の構成と同
様、軌条部材の後端部に枠部材が延設されており、この
枠部材の内側が自転車の前輪を落し込み得る開口部と成
っており、自転車を軌条部材上に進入させると、自転車
の前輪が軌条部材の後端部を過ぎた所で、この枠部材の
内側に落し込まれることに成る。更に、この枠部材が、
この枠部材の長手方向を回動中心とする回動手段を介し
て、軌条部材の後端部に回動自在に延設されており、且
つ枠部材はバネにより常に上方に開口部を向けるように
付勢されている。このため、本駐車装置上に駐車させた
自転車を傾斜させた場合には、自転車の前輪の傾斜に合
わせてこの枠部材が回転する。この際自転車は、回転し
た枠部材に前輪が落し込まれている分、自転車の重心が
下がっているため、自転車の傾斜状態が安定する。この
傾斜させた自転車を元の垂直に立った状態に戻す時に
は、枠部材が元の状態に戻るように付勢されているた
め、この力により自転車が元の垂直に立った状態に戻る
のを助ける作用を生ずると共に、枠部材自体をきちんと
上方に開口部を向けた状態に戻す作用を生ずる。
【0030】また請求項9では、請求項4の構成と同
様、軌条部材の後端部に枠部材が延設されており、この
枠部材の内側が自転車の前輪を落し込み得る開口部と成
っており、自転車を軌条部材上に進入させると、自転車
の前輪が軌条部材の後端部を過ぎた所で、この枠部材の
内側に落し込まれることに成るが、この枠部材の両側部
に自転車の前輪の下端部を受け得る部材が取り付けられ
ているため、この枠部材の内側に落し込まれた前輪の下
端部がここでも支持されることに成る。請求項4の構成
では、自転車の前輪は主として枠部材の後縁部と軌条部
材の後縁部付近で支持されるが、請求項9ではこの他、
前輪の下端部を受け得る部材でも支持されることに成
る。
【0031】また請求項10では、請求項9の構成と同
じく、軌条部材の後端部に枠部材が延設されており、こ
の枠部材の内側が自転車の前輪を落し込み得る開口部と
成っており、自転車を軌条部材上に進入させると、自転
車の前輪が軌条部材の後端部を過ぎた所で、この枠部材
の内側に落し込まれ、この枠部材の両側部に自転車の前
輪の下端部を受け得る部材が取り付けられているため
に、この枠部材の内側に落し込まれた前輪の下端部がこ
こでも支持されるのである。更に、この枠部材の両側部
に自転車の前輪の下端部を受け得る部材が、左右方向に
揺動自在に取り付けられていることによって、本駐車装
置上に駐車させた自転車を傾斜させた際には、自転車の
前輪の傾斜に合わせてこの前輪の下端部を受け得る部材
が、前輪の傾斜側とは逆側に揺動する。この時自転車
は、回転した枠部材に前輪が落し込まれている分、自転
車の重心が下がっているため、自転車の傾斜状態が安定
しており、自転車が転倒して落下するのではないかとい
うような不安を感じさせない。この傾斜させた自転車を
元の垂直に立った状態に戻すのに連れて、この前輪の下
端部を受け得る部材が逆の方向に揺動して元に戻る。
【0032】また請求項11では、自転車の前輪を落し
込み得る開口部の、少くとも前方の縁部分に緩衝材が取
り付けられているため、自転車を軌条部材上を後方に向
けて押し込んだ際に、自転車の前輪が勢いよく開口部に
落し込まれた場合でも、この緩衝材によって衝撃が弱め
られる作用を生ずる。
【0033】尚、本発明に於いては、自転車の前輪が開
口部に落し込まれて重心位置が下がることを特徴として
いるが、自転車の前輪が落し込まれた開口部の周辺部材
が、従来の自転車駐車装置に見られる前輪支持枠の役目
を担う、という新しい作用を見出すことが可能である。
このため、従来の自転車駐車装置の前輪支持枠を不要の
構成とすることも可能である。即ち、本発明の開口部の
周辺部材が前輪支持枠でもあり、自転車の転倒を防止す
ることが出来るのである。更に、自転車の前輪が開口部
に落し込まれることによって、後退防止作用が発現する
から、本発明の開口部は、自転車の前輪部に於ける後退
防止機構であると見ることが出来、而もこの機能は、従
来の後退防止機構が自転車の後輪の重みで働き、この後
輪部分を持ち上げることで解除されるものであるのに対
して、素直に前方(出庫方向)に引けば解除される(開
口部から前輪が出る)ため、出庫時に於ける操作性も良
好である。
【0034】
【実施例】次に、本発明の6種類の実施例を、図面の各
図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれ等の
実施例にのみ限定されるものではない。
【0035】図1及び図2は、本発明の第1実施例を表
わすが、本実施例は、平置きの自転車駐車装置であり、
隣り合う駐車テーブル1同志が段違いに斜に並設されて
成るものである。駐車テーブル1は、断面が略コ字形状
の軌条部材10より成り、該軌条部材10の後方には前
輪支持枠2が立設されている(図2では図示せず)。低
い段の軌条部材10はほぼ水平に、高い段の軌条部材1
0は自転車の導入部である前端部側が低く成るように傾
斜状に、支柱40上に載置されている。該支柱40は、
前後共基台4上に設けられているが、前方の支柱40上
には梁材41が横設されており、この梁材41上に低い
段及び高い段の軌条部材10が固定されている。符号2
0は、前輪支持枠2に巻き付けられた緩衝材である。
【0036】自転車の前輪を落し込み得る開口部であ
る、落し込み孔3は、軌条部材10の後方底部を開孔す
ることにより形成されている。落し込み孔3の位置は、
自転車を軌条部材10上に駐車し終えた時に、その前輪
Tが位置する断面が略コ字形状の軌条部材10上であ
り、この位置に合わせて上記前輪支持枠2が立設されて
いる。
【0037】本実施例を使用するには、低い段の駐車テ
ーブル1に付いては、自転車の導入部である前端側から
軌条部材10の中に自転車の車輪を入れ、軌条部材10
上を後方に向けて押し込むるようにする。自転車の前輪
Tが軌条部材10後方の落し込み孔3に至ると、この落
し込み孔3に前輪Tが落し込まれて駐車完了と成る。こ
の時、落し込み孔3に前輪Tが落し込まれた分自転車の
重心が下がっている。また高い段の駐車テーブル1に付
いては、自転車の導入部である前端側から軌条部材10
の中に自転車の車輪Tを入れて、傾斜した軌条部材10
上を後方に向けて押し上げるようにする。自転車の前輪
Tが軌条部材10後方の落し込み孔3に至ると、この落
し込み孔3に前輪Tが落し込まれて、自転車の重心が下
がる。
【0038】本実施例の自転車の駐車装置は、上記組み
合わせが交互に並設されるものであり、各々の軌条部材
10上に1台ずつ自転車を駐車させることが出来る。仮
に、高い段の駐車テーブル1に自転車を駐車させようと
する場合で、これと隣り合う低い段の駐車テーブル1に
既に自転車が駐車している時には、この駐車中の自転車
のハンドルや籠部分がこれから駐車させようとする自転
車の邪魔に成るから、この隣り合う低い段の自転車の荷
台などに手をやり、駐車させようとする自転車から離れ
る方向に傾斜させて、双方の自転車が互に干渉し合わな
いようにする。本発明では、軌条部材の横幅は比較的広
く取ってあるが、本実施例も同様の構成であるため、傾
斜させた自転車は、車輪の一部が前輪支持枠2に接する
まで横方向に傾斜させることが出来る。本実施例の場合
には、前輪支持枠2が設けられているために、この前輪
支持枠2(落し込み孔3の周辺部材である)が自転車の
傾斜角度を規制しているが、仮に前輪支持枠2がなくと
も、落し込み孔3の縁で自転車の傾斜を所定の角度で止
め得る。この時軌条部材10後方の落し込み孔3に前輪
Tが落し込まれている分、この自転車の重心が下がり安
定した状態にある。高い段の自転車の駐車が完了したな
ら、この傾斜させた自転車を元の垂直に立った状態に戻
せばよい。尚、自転車の出庫作業に付いても、同様に行
うことが出来る。
【0039】本実施例では、低い段の駐車テーブル1と
高い段の駐車テーブル1とを交互に配設しているが、隣
同志を同じ高さに設定することも出来る。この場合に、
上記自転車同志の非干渉の作用が特に効果的に現われ
る。
【0040】尚、上記落し込み孔3に関して付言する
と、落し込み孔3の前後方向の寸法は本実施例では自転
車の前輪Tの直径の凡そ4分の3としたが、この寸法は
設計上任意に設定することが出来る。既述の通り、落し
込み孔3の周辺部材が前輪支持枠の役目を担う点や、落
し込み孔3が自転車の前輪部に於ける後退防止機構とも
成る点や、車輪カバーの下端部の位置などを総合的に考
え合わせて、上記寸法を適宜決定すればよい。また、低
い段の駐車テーブル10がほぼ水平であり、高い段の駐
車テーブル1が傾斜していることを考えれば、低い段の
駐車テーブル1と高い段の駐車テーブル1とで全く同じ
寸法の落し込み孔3を構成した場合には、低い段の駐車
テーブル1に於ける自転車の出庫時に、自転車を前方に
引くためにより大きな力が必要と成ることが明白であ
り、且つ低い段の駐車テーブル1での自転車の傾斜操作
の方がより安全であることから、低い段の落し込み孔3
の寸法を、高い段のそれより小さく設定することも好ま
しい。また本実施例の前輪支持枠2は、これを不要の構
成とすることが可能である。
【0041】次に、図3は本発明の第2実施例を表わす
が、本実施例は、第1実施例の軌条部材10を改良した
ものであって、自転車の導入部である軌条部材10の前
端側に、軌条部材10の横幅よりも幾分広い幅のガイド
32を設け、このガイド32の直後の軌条部材10底部
を開孔して後輪の落し込み孔31を形成し、軌条部材1
0の後方底部の前輪の落し込み孔3の前後の縁部分に緩
衝材30,30を取り付け、更に、後輪の落し込み孔3
1の直後から前輪の落し込み孔3の直前の軌条部材10
上にコロ33を等間隔に設けて成る。このコロ33は、
軌条部材10の両側壁面部に渡した回動軸に取り付けら
れ、軌条部材10の底面近傍に配置されている。
【0042】ガイド32は、軌条部材10の横幅よりも
幾分広い幅を有するため、駐車させようとする自転車の
車輪の導入が容易に成る。後輪の落し込み孔31は、後
輪の後退防止機構であると共に、機能的には多少劣るも
のの、前輪の落し込み孔3と同様の作用を生ずる。前輪
の落し込み孔3に取り付けられた緩衝材30は、自転車
の前輪Tが勢いよく落し込み孔3に落し込まれた際の、
衝撃を弱める効果がある。また、軌条部材10上のコロ
33は、自転車の車輪が軌条部材10上を行き来する動
作を、より少い労力で円滑に行い得るようにしている。
尚、駐車している自転車の傾斜作用とその効果に関して
は上記同様である。
【0043】次に、図4乃至図6は本発明の第3実施例
を表わす。上記第1及び第2実施例では、自転車の前輪
を落し込み得る開口部が、軌条部材10の後方底部を開
孔することにより形成されている。これに対して本実施
例の開口部は、軌条部材10の後方に細長い略U字形の
枠部材(落し込み枠5と称する)を延設することによっ
て、落し込み枠5の内側に形成している点に特徴を有す
る。更にこの落し込み枠5は、軌条部材10の後部に、
落し込み枠5を常に前方に付勢するバネを介して伸縮自
在に延設されている。即ち、軌条部材10の後部両側面
の外壁に、落し込み枠5用の通孔を有するガイド11を
前後2ヵ所に取り付け、このガイド11に落し込み枠5
を後方より挿通すると共に、落し込み枠5の前端部分
と、ガイド11より前方に設けられた固定具12との間
にバネ50を介設させて成る。尚、この落し込み枠5の
横幅寸法に関しては、図5で明らかなように、落し込み
枠5がバネ50の力によって前方に縮退した状態で、軌
条部材10の後の端部13に相当する部位が屈曲部51
によって内側に曲げられており、この屈曲部51より後
方の横幅が軌条部材10の横幅とほぼ等しく成るように
設定されている。またこの屈曲部51の直後に、落し込
み枠5の両側を連絡する枠部材を架け渡す構成を採用す
れば、落し込み枠5の強度を高めることが出来る。
【0044】本実施例では、自転車が駐車されていない
時には、図4で表わされるように、落し込み枠5はバネ
50の力によって前方に縮退しており、この落し込み枠
5の内側の開口部の長さ寸法は第1実施例の構成に比し
て小さいものと成っている。しかし、自転車を軌条部材
10上に進入させると、前輪Tが軌条部材10の後の端
部13を過ぎた所で、この落し込み枠5の内側に落し込
まれることに成るが、この時前輪Tが落し込み枠5の後
縁部に当たりながら落ちようとするため、この落し込み
枠5はバネ50の力に抗して後方に伸張するように動
き、第1実施例の開口部の大きさまで至る(図6を参
照)。逆に、駐車された自転車が出庫される際には、自
転車の前輪Tが落し込み枠5から抜け出すのに合せて、
この落し込み枠5がバネ50の力により軌条部材10の
方に縮退して行くため、本駐車装置が再びコンパクトに
成る。尚、駐車している自転車の傾斜作用とその効果に
関しては上記同様である。また本実施例では、落し込み
枠5が従来の前輪支持枠の役目をも担っている。
【0045】次に、図7及び図8は本発明の第4実施例
を表わす。本実施例の開口部は第3実施例同様、軌条部
材10の後方に、細長い略U字形の落し込み枠52を延
設することによって、落し込み枠52の内側に形成して
いる点に特徴を有する。更にこの落し込み枠52は、軌
条部材10の後部に、落し込み枠52を常時に上方に付
勢するバネを介して回動自在に延設されている。即ち、
軌条部材10の後端部に、軌条部材10に対して直角且
つ下方に向けてアーム54接合し、この接合部を回動軸
55を以って軌条部材10の両側面部に回動自在に取り
付けると共に、このアーム54の下端部と、軌条部材1
0の後の端部13の外側下面部に設けた掛止具14との
間にバネ55を介設させて成る。この掛止具14の横幅
寸法は、軌条部材10の横幅よりも大きく、軌条部材1
0の両側に突出しており、降下して来る落し込み枠52
を受けて、落し込み枠52がこれより下方向に回動しな
いようにする制限部材の役割をも担っている。
【0046】本実施例では、自転車が駐車されていない
時には、図7で表わされるように、落し込み枠52はバ
ネ55が引く力によって上方に跳ね上がっている。しか
し、自転車を軌条部材10上に進入させると、前輪Tが
軌条部材10の後の端部13を過ぎた所で、この落し込
み枠52の内側に落し込まれることに成るが、この時前
輪Tが落し込み枠52の後縁部に当たりながら落ちよう
とするため、この落し込み枠52はバネ55の力に抗し
て下方に回動するように動き、制限部材である掛止具1
4に突き当たって回動動作が終了し、落し込み枠52と
軌条部材10とが一体と成り、第1実施例の開口部の大
きさまで至る(図8参照)。逆に、駐車された自転車が
出庫される際は、自転車の前輪Tが落し込み枠52から
抜け出すのに合せて、落し込み枠52がバネ55の力に
よって上方に回動して行き、軌条部材10に対し一定の
角度まで跳ね上がった所で停止する。尚、本実施例に於
いても駐車している自転車の傾斜作用とその効果に関し
ては上記同様である。また落し込み枠52が従来の前輪
支持枠の役目をも担っている。
【0047】次に、図9及び図10は本発明の第5実施
例を表わす。本実施例の開口部は、第3実施例と同様、
軌条部材10の後方に、細長い略U字形の落し込み枠5
6を延設することによって、落し込み枠56の内側に形
成されている点に特徴を有する。更にこの落し込み枠5
6は、この落し込み枠56の長手方向を回動中心とする
回動手段を有し、軌条部材10の後部に設けた、落し込
み枠52が常に上方に開口部を向けるように付勢するバ
ネを介して回動自在とされている。即ち、細長い略U字
形の落し込み枠56の前方両端部間には、両者を連絡す
る固定金具58が設けられており、この固定金具58に
は、落し込み枠56の長手方向の前方に向けて回動軸1
6が突設されており、この回動軸16は、軌条部材10
の後端部の外側下面部に設けた軸受け15に回動自在に
軸支されている。また、前記固定金具58の両側面部に
は、板バネ59,59が軌条部材10の後端部の両側面
部を挟み付けるようにして取り付けられている。尚、前
記落し込み枠56の後方のU字状部には、緩衝材57が
被せられている。
【0048】本実施例では、落し込み枠56が板バネ5
9により常に上方に開口部を向けるように構成されてい
る。自転車を軌条部材10上に進入させると、自転車の
前輪Tが軌条部材10の後端部を過ぎた所で、この落し
込み枠56の内側に落し込まれて駐車操作が完了する。
次いで、本駐車装置上に駐車させた自転車を傾斜させた
場合には、自転車の前輪Tの傾斜に合わせて、この落し
込み枠56が傾斜側に回転する。この際自転車は、回転
した落し込み枠56に前輪Tが落し込まれている分、自
転車の重心が下がっており、自転車の傾斜状態は極めて
安定した状態にある。この落し込み枠56が傾斜側に回
転した状態では、回転側の板バネ59は軌条部材10の
後端部の回転側の側面部から離れた状態にあるが、これ
とは反対側の板バネ59は、軌条部材10の後端部の逆
側の側面部に押し付けられて変形しており、落し込み枠
56が上方に開口部を向けた状態に戻る方向に蓄勢して
いる。この傾斜させられた自転車が元の垂直に立った状
態に戻される際には、この板バネ59の力によって助け
られることに成る。そして、落し込み枠56が上方に開
口部を戻すと、両側の板バネ59,59にはストレスが
掛らなく成り、落し込み枠56がこの状態で安定する。
この落し込み枠56の後方の緩衝材57は、自転車の前
輪Tが勢いよく落し込み枠56に落し込まれた場合に、
衝撃を弱める作用効果を生ずる。また、駐車している自
転車の傾斜作用とその効果に関しては上記同様である。
また本実施例では、落し込み枠5が従来の前輪支持枠の
役目をも担っている。
【0049】尚、本実施例の場合、落し込み枠56が上
方に開口部を向けた状態では、落し込み枠56は板バネ
59,59によって特に付勢されている訳ではないが、
少しでも何れかの側に傾くと、これとは逆側の板バネ5
9がストレスを受けることに成るので、板バネ59,5
9によって落し込み枠52が常に上方に開口部を向ける
ように付勢されているものと考えることが出来る。ま
た、板バネの代わりとして、例えば前記回動軸16と軌
条部材10との間にコイルバネを介在させる構成なども
可能である。
【0050】次に、図11乃至図14は本発明の第6実
施例を表わす。本実施例の開口部は軌条部材10の後方
に細長い略U字形の落し込み枠500を延設することに
よって、落し込み枠500の内側に形成されて成るが、
更にこの落し込み枠500には、前輪受け501が取り
付けられている。即ち、断面略コ字形の軌条部材10に
はその両側壁の上縁部にハット部17が設けられてお
り、軌条部材10の後端の前記ハット部17の下面に
は、略U字形の落し込み枠500の両端部が固定されて
いる。前輪受け501は、略V字形状の枠体502を、
落し込み枠500の長手方向のほぼ中央の両枠部分より
垂下させ、落し込み枠500に自転車の前輪が落し込ま
れた際に前輪の下端部が来るであろう位置で、枠体50
2,502の下端部を熔接部503にて一体化すること
により構成される。また枠体502の上方両端部は、落
し込み枠500をワンターンする形に外側に折曲されて
環状部504が形成されるが、この環状部504は、落
し込み枠500がこの中を自由に動き回れる大きさと形
状とを具えている。尚、軌条部材10上にはコロ33が
等間隔に設けられている。このコロ33は、軌条部材1
0の両側壁面部に渡した回動軸に取り付けられ、軌条部
材10の底面近傍に配置されている。また、軌条部材1
0の底面の後の端部13は切欠されており、ここに前記
コロ33より直径の大きなコロ34が取り付けられてい
る。
【0051】さて自転車を軌条部材10上に進入させる
と、自転車はコロ33により円滑に後方に進み、自転車
の前輪Tが軌条部材10の後端部のコロ34を通過した
時点で、落し込み枠500の内側に落し込まれて駐車操
作が完了し、自転車の重心が下がる。この時、自転車の
前輪Tは落し込み枠500のU字状の後端部分と軌条部
材10の後端部のコロ34とによって支持される他、前
輪受け501によっても支持されることに成る(図1
3)。この自転車を傾斜させたいとする時には、この自
転車の荷台などに手をやり、隣り合う自転車から離れる
方向に傾斜させて双方の自転車が互に干渉し合わないよ
うにする。この時、図14で表わされるように、前輪受
け501に於いて、傾斜側とは反対側の枠体502が環
状部504の存在によってもちあがることが出来、前輪
受け501自体の傾斜動作も円滑に行われる。この際、
落し込み枠500に前輪Tが落し込まれている分、自転
車の重心が下がり安定した状態にある。しかも前輪Tは
前輪受け501でも支持されているのである。この後、
傾斜させた自転車を元の垂直に立った状態に戻すことも
容易である。また本実施例に於いては、落し込み枠50
0と前輪受け501とが従来の前輪支持枠の役目をも担
っている。尚、前記コロ34の存在によって、自転車の
前輪Tを落し込み枠500から引き出す操作が円滑に行
い得る。
【0052】尚、前輪受け501は、落し込み枠500
の長手方向のほぼ中央に設けられているが、この取り付
け位置が多少前後しても構わない。また、前輪受け50
1のような枠体ではなく、ポケット状の前輪受けを取り
付けることも出来る。また、例えば第1実施例の落し込
み孔3の下にポケット状の前輪受けを取り付けたり、ポ
ケット状の前輪受けと軌条部材とを一体に形成する例な
ども可能と成る。
【0053】さて、本発明は上述した実施例に限定され
ないから、例えば傾斜させた自転車を、自転車から手を
離すだけで自動的に垂直姿勢に復帰させ得る自動復帰機
構を設けることなども好ましい。上述実施例の各種バネ
をより強力なものとしたり、別の箇所に自動復帰用のバ
ネ機構を設けることなどが考えられる。また、複数台の
軌条部材の並設パターンなどに付いても任意である。
【0054】
【発明の効果】以上、本発明は従来の問題を解決すべ
く、立設した支持部材上に断面略コ字状の軌条部材を取
り付け、該軌条部材の後方に、自転車の前輪を所定の深
さまで落し込み得ると共に必要に応じて自転車を左右に
所定の角度まで傾斜させ得る開口部を設けて、又は立設
した支持部材上に断面が略コ字状の軌条部材を、自転車
の導入部である前端側が後端側よりも低く成るように傾
斜状に取り付け、該軌条部材の後方に、自転車の前輪を
所定の深さまで落し込み得ると共に必要に応じて自転車
を左右に所定の角度まで傾斜させ得る開口部を設けて、
自転車の駐車装置を構成した。即ち、自転車の前輪を開
口部に落し込むようにして、駐車状態の自転車の重心位
置を下げ得る構成とした。
【0055】この結果、装置の構造が簡単で低コストで
あり、操作性が良好で、設置間隔を狭められるという従
来からの効果を継承しつつ、自転車の傾斜状態を安定さ
せ、自転車が転倒して落下するのではないかという危惧
を抱かせることのない、安全且つ安心な自転車駐車装置
を提供することが出来た。尚、この開口部の構成に、前
輪支持の作用や後退防止の作用を見出すことも出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の部分断面図である。
【図2】同実施例の平面図である。
【図3】本発明の第2実施例の平面図である。
【図4】本発明の第3実施例の側面図である。
【図5】同実施例の平面図である。
【図6】同実施例の使用状態の側面図である。
【図7】本発明の第4実施例の側面図である。
【図8】同実施例の使用状態の側面図である。
【図9】本発明の第5実施例の側面図である。
【図10】同実施例の平面図である。
【図11】本発明の第6実施例の側面図である。
【図12】同実施例の平面図である。
【図13】同実施例の動作状態の説明図である。
【図14】同実施例の動作状態の説明図である。
【図15】従来例の説明図である。
【図16】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 駐車テーブル 10 軌条部材 11 ガイド 12 固定具 13 端部 14 掛止具 15 軸受け 16 回動軸 17 ハット部 2 前輪支持枠 20 緩衝材 3 落し込み孔 30 緩衝材 31 落し込み孔 32 ガイド 33 コロ 34 コロ 4 基台 40 支柱 41 梁材 5 落し込み枠 50 バネ 51 屈曲部 52 落し込み枠 53 回動軸 54 アーム 55 バネ 56 落し込み枠 57 緩衝材 58 固定金具 59 板バネ 500 落し込み枠 501 前輪受け 502 枠体 503 熔接部 504 環状部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立設した支持部材上に断面略コ字状の軌
    条部材を取り付け、該軌条部材の後方に、自転車の前輪
    を所定の深さまで落し込み得ると共に必要に応じて自転
    車を左右に所定の角度まで傾斜させ得る開口部を設けて
    成る、自転車の駐車装置。
  2. 【請求項2】 立設した支持部材上に断面が略コ字状の
    軌条部材を、自転車の導入部である前端側が後端側より
    も低く成るように傾斜状に取り付け、該軌条部材の後方
    に、自転車の前輪を所定の深さまで落し込み得ると共に
    必要に応じて自転車を左右に所定の角度まで傾斜させ得
    る開口部を設けて成る、自転車の駐車装置。
  3. 【請求項3】 自転車の前輪を落し込み得る開口部が、
    前記軌条部材の後方底部を開孔することにより形成され
    ていることを特徴とする、請求項1又は請求項2の自転
    車の駐車装置。
  4. 【請求項4】 自転車の前輪を落し込み得る開口部が、
    前記軌条部材の後端部に枠部材を延設することによっ
    て、枠部材の内側に形成されていることを特徴とする、
    請求項1又は請求項2の自転車の駐車装置。
  5. 【請求項5】 自転車の前輪を落し込み得る開口部が、
    前記軌条部材の後端部に枠部材を伸縮手段を介して伸縮
    自在に延設することによって、枠部材の内側に形成され
    ていると共に、この枠部材と軌条部材との間に、枠部材
    を常に前方に付勢するバネが取り付けられていることを
    特徴とする、請求項1又は請求項2の自転車の駐車装
    置。
  6. 【請求項6】 自転車の前輪を落し込み得る開口部が、
    前記軌条部材の後端部に枠部材を回動手段を介して上下
    方向に回動自在に延設することにより、枠部材の内側に
    形成されていると共に、この枠部材と軌条部材との間
    に、枠部材が常に上方に回動するように付勢するバネが
    取り付けられていることを特徴とする、請求項1又は請
    求項2の自転車の駐車装置。
  7. 【請求項7】 自転車の前輪を落し込み得る開口部が、
    前記軌条部材の後端部に枠部材を、この枠部材の長手方
    向を回動中心とする回動手段を介して回動自在に延設す
    ることによって、枠部材の内側に形成されていることを
    特徴とする、請求項1又は請求項2の自転車の駐車装
    置。
  8. 【請求項8】 自転車の前輪を落し込み得る開口部が、
    前記軌条部材の後端部に枠部材を、この枠部材の長手方
    向を回動中心とする回動手段を介して延設することによ
    って、枠部材の内側に形成されていると共に、この枠部
    材と軌条部材との間に、枠部材が常に上方に開口部を向
    けるように付勢するバネが取り付けられていることを特
    徴とする、請求項1又は請求項2の自転車の駐車装置。
  9. 【請求項9】 自転車の前輪を落し込み得る開口部が、
    前記軌条部材の後端部に枠部材を延設することにより、
    枠部材の内側に形成されていると共に、この枠部材の両
    側部に自転車の前輪の下端部を受け得る部材が取り付け
    られていることを特徴とする、請求項1又は請求項2の
    自転車の駐車装置。
  10. 【請求項10】 自転車の前輪を落し込み得る開口部
    が、前記軌条部材の後端部に枠部材を延設することによ
    って、枠部材の内側に形成されていると共に、この枠部
    材の両側部に自転車の前輪の下端部を受け得る部材が、
    左右方向に揺動自在に取り付けられていることを特徴と
    する、請求項1又は請求項2の自転車の駐車装置。
  11. 【請求項11】 自転車の前輪を落し込み得る開口部の
    少くとも前方の縁部分に、緩衝材が取り付けられている
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2の自転車の駐
    車装置。
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