JPH07299975A - 認証識別カード - Google Patents

認証識別カード

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JPH07299975A
JPH07299975A JP6095162A JP9516294A JPH07299975A JP H07299975 A JPH07299975 A JP H07299975A JP 6095162 A JP6095162 A JP 6095162A JP 9516294 A JP9516294 A JP 9516294A JP H07299975 A JPH07299975 A JP H07299975A
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JP
Japan
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layer
resin
image
metal fine
card
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Application number
JP6095162A
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English (en)
Inventor
Kunihiro Koshizuka
国博 腰塚
Masataka Takimoto
正高 瀧本
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷による金属光沢層上に文字又は画像が形
成されて且つそれらが高品位である認証識別カードを提
供する。 【構成】 金属微粒子を含有する層を有し、該層上に熱
転写により形成された書誌情報及び識別画像から選ばれ
る少なくとも1つを有し、該金属微粒子の平均粒径が2
μm〜20μmで、その粒径範囲が1μm〜25μmである認証
識別カード、前記金属微粒子を含有する層上に透明層を
形成した後、書誌情報及び識別画像から選ばれる少なく
とも1つを熱転写により形成したこと、前記金属微粒子
を含有する層が主としてバインダー樹脂及び金属微粒子
からなり、該樹脂に対して金属微粒子が20重量%〜80重
量%存在すること、書誌情報及び識別画像から選ばれる
少なくとも1つが溶融転写により形成され、色材を含有
する樹脂からなるものであること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は認証識別カードに関し、
詳しくは金属光沢部分を有する高級感のある認証識別カ
ードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、運転免許証や従業員証、学生証、
パスポート、外国人登録証等に代表される認証識別カー
ド(以下、IDカードとも言う。)には、その認証識別
という目的から顔写真の様な識別画像と必要な書誌情報
が一面側に集約されて搭載されている。更には銀行が発
行するキャッシュカード、信販会社が発行するクレジッ
トカード等にも顔写真を搭載する動きもある。このよう
な状況で、最近は所謂プレミアムカードとして金属光沢
部分を有する、即ち高級感あるいは優位性を演出し得る
認証識別カード(以下、ゴールドカードとも言う。)へ
の要請が高まって来ている。加えて金属光沢部分に文字
等を黒色で印刷したものが格段に目視検知及び機械検知
(OCR等)し易く、認証識別という本来の目的からも
ゴールドカードへの要請が大きい。
【0003】金属光沢部分は金属微粒子を含有するイン
ク又は転写箔を用いて印刷により形成するか、金属蒸着
層を設けて形成するが、後者の場合製造工程が大掛かり
になったり、部分的に金属光沢層を設ける場合の自由度
が限られたり、何よりもカード発行者が所有するシステ
ムにおいて同一のカード基材からゴールドカードと普通
のカードの両者を発行する要請を実現することは予め別
々の基材を用意しない限り困難であるため、印刷が実用
的である。
【0004】一方、IDカード発行システムとしては、
従来の湿式写真処理を伴うものから、熱転写(熱拡散〜
昇華型〜転写及び溶融転写)を用いた簡便な乾式処理方
式のものに移行する動きが大勢を占める。
【0005】それに対して印刷による金属光沢層は金属
微粒子が分散した層であるため、金属蒸着層程の平滑性
を得難く、特に金属光沢層上に熱転写画像を形成すると
文字又は画像の品位を保証できないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
よりなされたものであり、その目的は、印刷による金属
光沢層上に文字又は画像が形成されて且つそれらが高品
位である認証識別カードを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、金
属微粒子を含有する層を有し、該層上に熱転写により形
成された書誌情報及び識別画像から選ばれる少なくとも
1つを有し、該金属微粒子の平均粒径が2μm〜20μm
で、その粒径範囲が1μm〜25μmである認証識別カー
ド、前記金属微粒子を含有する層上に透明層を形成した
後、書誌情報及び識別画像から選ばれる少なくとも1つ
を熱転写により形成したこと、前記金属微粒子を含有す
る層が主としてバインダー樹脂及び金属微粒子からな
り、該樹脂に対して金属微粒子が20重量%〜80重量%存
在すること、書誌情報及び識別画像から選ばれる少なく
とも1つが溶融転写により形成され、色材を含有する樹
脂からなるものであること、により達成される。
【0008】即ち、本発明者らは金属光沢を得るために
は金属微粒子粒径はある程度の大きさを有する事が好ま
しく、熱転写画像及び文字の品位は該粒径が小さい方が
良くなるとの知見を得て、金属光沢層に含有せしめる金
属微粒子の粒径分布を最適化して本発明に至ったもので
ある。
【0009】以下に、本発明について更に詳しく述べ
る。
【0010】本発明における金属光沢層は金属微粒子を
樹脂バインダーとともに分散した溶液インク又は樹脂バ
インダーフィルム中に分散して得た転写箔を用いて印刷
により形成して得た、主として金属微粒子とバインダー
樹脂とからなるものである。
【0011】金属光沢を得るために含有せしめる微粒子
金属の種類としては、アルミニウム、銅、亜鉛、真鍮、
ステンレス、ニッケル、金、銀等が挙げられ、真鍮につ
いては銅と亜鉛の比率を92/8(赤金)〜70/30(青
金)の間で変化させることができる。とりわけ金属粒子
が塗膜表面に浮上し平行に層状に配列して金属粒子の膜
を作るリーフィング性を有する真鍮が好ましい。
【0012】バインダー樹脂としては、天然樹脂(セラ
ック、ロジン及びその誘導体、ダンマル等)、硝化綿お
よび繊維素誘導体、ポリアミド樹脂、石油樹脂、環化ゴ
ム、塩化ゴム、塩素化ポリプロピレン、ウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化
ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ブチラール
樹脂、塩化ビニリデン樹脂、水溶性樹脂等を用いること
ができる。また、紫外線により光重合し硬化するプレポ
リマーを含有するUVインキを用いてもよい。それに用
いる光重合性化合物としてはポリオールアクリレート、
ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウ
レタンアクリレート、アルキドアクリレートがあげられ
る。
【0013】本発明においては金属粒子の分散性、およ
び皮膜形成性等の理由でUVインキとくにポリオールア
クリレートを用いたUVインキが好ましい。
【0014】バインダー樹脂に対する金属微粒子の含有
率が重量比で20%〜80%であれば本発明の効果を得るこ
とができる。
【0015】金属光沢層を印刷するためのインクの金属
微粒子及びバインダー樹脂を分散又は溶解するための分
散媒又は溶媒としては、炭化水素類(n-ヘキサン、トル
エン、キシレン)アルコール類(メチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、sec-ブチル
アルコール、イソブチルアルコール、n-ブチルアルコー
ル)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロ
ピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチ
ル、酢酸セロソルブ)、ケトン類(アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン)、エーテル類(メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ)を用いることができる。
【0016】本発明は、金属微粒子の平均粒径が2μm
〜20μmで、その粒径範囲が1μm〜25μmであることを
特徴とするものであるが、このように金属微粒子の粒径
分布を調整する手段としては、ふるい分け法を用いるこ
とができる。即ち、目開きが大小2種のふるいによって
金属粉をふるい分けし、第2のふるいの上に残った粒子
を所望の大きさの粒子にそろえることができる。また、
本特許で用いるような小さな粒子をふるい分ける場合に
は電着法で作成した目開きが3〜50μmのマイクロシー
ブを利用したふるいを用いれば良い。
【0017】ここで言う金属微粒子の粒径とは顕微鏡法
で測定した、一定方向の平行線ではさんだ間隔をその粒
子の径とするFeret径のことである。また、平均粒子径
は個数平均径を用いる。
【0018】本発明においては、金属微粒子が前記の粒
径分布を有することによりその目的を達成することがで
きるが、材料の選択などから個別に生ずる転写画像の定
着性等の要請に対しては、金属光沢層の上に転写画像の
受像層たり得る透明層を設けた後、熱転写により文字や
画像を形成することが好ましい。
【0019】そのような透明層を形成する樹脂としては
上述のインキに用いるバインダー樹脂を用いることがで
きる。皮膜形成性、即乾性、転写画像の受像性等の理由
でとくにポリオールアクリレートを用いたUV硬化性樹
脂が好ましい。
【0020】認証識別上は、金属光沢層上に黒色で文字
又は画像を形成するのが検知性に優れることは先に述べ
たが、そのような黒色文字又は画像を形成するにあたっ
ては、黒色顔料又は色素を分散した色材層を有する記録
媒体を用いた溶融転写が簡便に高濃度の画像を得られる
点で有利である。もちろん形成する文字又は画像は黒色
のものに限らず同じ理由で溶融転写によるのが有利であ
るのは言うまでもない。
【0021】以下、本発明の認証識別カードの構成につ
いて全体的に解説する。
【0022】図1に本発明に係わるIDカードの層構成
の1例を示す。
【0023】これは、裏面に筆記層2を有する支持体1
上に昇華型転写にて形成された人物画像4を受容した受
像層3を有し、人物画像の部分以外に金属光沢層5と透
明樹脂層6が形成されて、その1部に溶融転写により文
字情報8が印字され、その上にカード全体を覆うように
ホットスタンプ(転写箔)による透明保護層7と紫外線
硬化組成物を塗布硬化して形成された表面保護層9を有
するものである。これを画像形成面側から見たものが図
2となる。
【0024】金属光沢層以外の構成について解説する。
【0025】(1.1)IDカード支持体 支持体は単層、もしくは2層以上の積層体であり、この
中の少なくとも1層が樹脂層からなり、その具体的な樹
脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル
樹脂、アクリルスチレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリサル
ホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリフェニレン
サルファイド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、
ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ABS樹脂、
ポリアセタール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リエチレンナフタレート樹脂などがあげられる。これら
の樹脂のなかには酸化チタンなどフィラーをはじめとす
る添加剤を添加してもよい。
【0026】支持体が2層以上の場合の、前期樹脂層と
組み合わせることができる層は、例えば紙、コート紙、
および合成紙(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン等と紙とをはり合せた複合材料)等の各種紙類、
塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂シート、ポリエチ
レンテレフタレートベースフィルム、ポリエチレンナフ
タレートベースフィルム等の各種プラスチックフィルム
ないしシート、各種の金属で形成されたフィルムないし
シート、各種のセラミックス類で形成されたフィルムな
いしシート等を挙げることができる。
【0027】金属やセラミックス以外の素材の場合、特
に前記合成紙や樹脂フィルムのとき、支持体中には、後
の工程で形成される画像の鮮明性を高めるために、白色
顔料(例えばチタンホワイト、炭酸マグネシウム、酸化
亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、炭酸カ
ルシウム等)が添加されているのが好ましい。
【0028】いずれにしても、支持体の厚みは通常20〜
1000μm、好ましくは20〜800μmである。
【0029】(1.2)識別画像を有する受像層 受像層は、その表面に昇華性色素による識別画像を形成
している。その構成は、昇華性色素を受容することがで
きる限り特に制限がなく、基本的にバインダーおよび各
種の添加剤で形成される。
【0030】IDカード用の場合、支持体の表面に形成
される受像層の厚みは、一般に1〜50μm、好ましくは
2〜20μm程度である。
【0031】−受像層用バインダー− バインダーの種類の選択は任意であるが、画像保存性な
どの点において、ポリビニルアセタール系樹脂または塩
化ビニル系樹脂が好ましい。ポリビニルアセタール系樹
脂としては、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂などが
あげられる。塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル樹脂と塩化ビニル共重合体とを挙げることができる。
この塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルをモノマ
ーユニットとして50モル%以上の割合で含有する塩化ビ
ニルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることができ
る。
【0032】−添加剤− 受像層には、添加剤として、剥離剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、光安定剤、フィラー、顔料を添加しても良
い。また増感剤として可塑剤、熱溶剤などを添加しても
良い。
【0033】更に熱溶融性インクによる印字を行う場合
の転写性、透明樹脂保護層を形成する場合の転写性、紫
外線硬化樹脂層を形成するための紫外線硬化性樹脂含有
塗工液の塗布性を考慮して、受像層用のバインダーと相
溶性の良好な剥離剤を添加することが望ましい。例え
ば、塩化ビニル系樹脂をバインダーとして使用するので
あれば、ポリエステル変性シリコン樹脂が組み合わせと
して好ましい。
【0034】−昇華型熱転写による識別画像− 昇華型感熱転写記録用インクシートのインク層と前記受
像層とを重ねあわせ、インク層と受像層との界面にイメ
ージワイズに熱エネルギーを与える。すると、インク層
中の昇華性色素は与えられた熱エネルギーに応じた量だ
け気化あるいは昇華し、受像層側に移行され受容される
結果、受像層に画像が形成される。
【0035】前記熱エネルギーを与える熱源としては、
サーマルヘッドが一般的であるが、このほかにレーザー
光、赤外線フラッシュ、熱ペン等従来から公知のものを
使用することができる。熱エネルギーの与え方としては
昇華型感熱転写記録用インクシート側から行なっても、
IDカード用支持体側から行なっても、あるいは両側か
ら行なってもよいが、熱エネルギーの有効利用を優先さ
せるなら、昇華型感熱転写記録用インクシートの支持体
側から行なうのが望ましい。
【0036】以上の熱転写記録方式により、受像層に顔
写真のような階調情報含有画像を形成することができ
る。
【0037】−溶融型熱転写による書誌情報− 文字情報含有画像は、支持体上に熱溶融性インク層を有
する従来から公知の熱溶融型感熱転写記録用インクシー
トを、レーザーあるいは感熱ヘッド等によりイメージワ
イズに加熱して、熱溶融性インクを受像層に溶融転写す
ることにより形成することができる。
【0038】(1.3)筆記層 通常IDカード用支持体の受像層形成面とは反対側の表
面に、筆記層が形成される。本発明を自動車免許証等に
適用する場合には、筆記層を設けることが特に好まし
い。筆記層を形成しておくと、そのIDカードに種々の
情報を筆記することができて便利であるからである。
【0039】(1.4)画像保護用転写箔 受像層上の透明保護層を画像保護層用転写箔によって形
成することができる。画像保護用転写箔は、形成した階
調情報含有画像の表面に加熱加圧することにより実質的
に透明な樹脂保護層を転写して前記画像を保護する。サ
ーマルヘッド又はヒートローラーを用いて転写を行うの
が好ましい。又、画像の耐久性を向上させるという意味
において転写される樹脂層中に紫外線吸収剤、紫外線安
定剤、酸化防止剤を含有することが好ましい。
【0040】(2)昇華型感熱転写記録用インクシート 受像層における識別画像は、公知の昇華型感熱転写記録
用インクシートを使用することにより形成することがで
きる。
【0041】インク層に含有する昇華性色素としてはシ
アン色素、マゼンタ色素、イエロー色素を挙げることが
できる。
【0042】シアン色素としては、特開昭59-78896号公
報、同59-227948号公報、同60-24966号公報、同60-5356
3号公報、同60-130735号公報、同60-131292号公報、同6
0-239289号公報、同61-19396号公報、同61-22993号公
報、同61-31292号公報、同61-31467号公報、同61-35994
号公報、同61-49893号公報、同61-148269号公報、同62-
191191号公報、同63-91288号公報、同63-91287号公報、
同63-290793号公報などに記載されているナフトキノン
系色素、アントラキノン系色素、アゾメチン系色素等を
挙げることができる。
【0043】マゼンタ色素としては、特開昭59-78896号
公報、特開昭60-30392号公報、特開昭60-30394号公報、
特開昭60-253595号公報、特開昭61-262190号公報、特開
昭63-5992号公報、特開昭63-205288号公報、特開昭64-1
59号、特開昭64-63194号公報等の各公報に記載されてい
るアントラキノン系色素、アゾ色素、アゾメチン系色素
等を挙げることができる。
【0044】イエロー色素としては、特開昭59-78896号
公報、特開昭60-27594号公報、特開昭60-31560号公報、
特開昭60-53565号公報、特開昭61-12394号公報、特開昭
63-122594号公報等の各公報に記載されているメチン系
色素、アゾ系色素、キノフタロン系色素、アントライソ
チアゾール系色素を挙げることができる。
【0045】昇華性色素として特に好ましいのは、開鎖
型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合物をp-フ
ェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp-アミノフェノ
ール誘導体の酸化体とのカップリング反応により得られ
るアゾメチン色素およびフェノールまたはナフトール誘
導体とp-フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp-ア
ミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応に
より得られるインドアニリン色素である。
【0046】受像層中に金属イオン含有化合物が含まれ
ているときには、前記熱拡散性色素としては、前記金属
イオン含有化合物とキレートを形成することのできる色
素化合物が好ましい。
【0047】(3)紫外線硬化性樹脂による画像保護方
法 画像を有する層が露出したままでは、他の部材による擦
過、他の樹脂製品の重ね置きなどによって画像を形成す
る色素が拡散してその輪郭が滲んだり、あるいは他の樹
脂製品に画像が転写されて上層における画像が薄くなっ
てしまうという不都合を生じることがある。
【0048】このような不都合から上層の画像を保護す
るには、受像シートに、感熱転写記録用インクシート
で、昇華性色素による画像を形成し、次いで受像層全面
にわたって透明保護層を被覆する。好ましくは紫外線硬
化性樹脂を含有するコーティング剤を、画像の形成され
た受像層面に、塗布し、紫外線を照射する手法を挙げる
ことができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0050】《昇華型熱転写インクシートの作製》支持
体として厚み6μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム[ダイアホイルヘキスト(株)製 K203E-6F]の易
接着処理面に、下記組成のインク層形成用塗工液をワイ
ヤーバーコーティング法により、乾燥後の厚みが1μm
になるように塗布、乾燥した。
【0051】さらにこの裏面に下記組成の耐熱保護層形
成用塗工液をワイヤーバーコーティング法により、乾燥
後の厚みが0.5μmになるように塗布、乾燥することによ
り感熱転写記録用インクシートを得た。
【0052】 イエローインク層形成用塗工液; イエロー染料(化合物1) 3.5部 ポリビニルアセトアセタール 4.95部 (電気化学工業(株)製、KY-24) スチレン-アクリル樹脂 1.5部 (東亜合成(株)製、レゼダGP-200) シリコン樹脂 (固形分換算)0.05部 (大日精化(株)製、SP-2105) メチルエチルケトン 60部 トルエン 30部 耐熱保護層形成用塗工液; シリコン樹脂 (固形分換算) 5部 (大日精化(株)製、SP-712) メチルエチルケトン 90部 シクロヘキサノン 5部 マゼンタ及びシアンのインクシートも染料を下記化合物
2、3に変えた以外は同様にして作成した。
【0053】《溶融型熱転写インクシートの作製》ポリ
エチレンテレフタレートベース[東レ(株)製 ルミラ
ー6CF531]の耐熱保護層がコーティングされていない面
に下記処方の熱転写インク層を1.2μmとなるようにグラ
ビアコーティングで塗工、乾燥することにより溶融型熱
転写インクシートを得た。
【0054】 熱溶融性インク層用塗工液; −インク層− エチレン-酢酸ビニル共重合体 1部 (三井デュポンポリケミカル(株)製、エバフレックスEV40Y) カーボンブラック 8部 炭酸カルシウム 4部 (奥多摩工業(株)製、タマパールTP-123) フェノール樹脂 7部 (荒川化学工業(株)製、タマノル526) メチルエチルケトン 80部 《カード基材の作製》 支持体;厚み350μmのポリエチレンテレフタレート樹脂
シート(ICI(株)製 メリネックス226)の両面に厚み5
0μmの白色ポリプロピレン樹脂(三菱油化(株)製 ナ
ーブレンFL25-HA)を熱溶着することにより厚み450μm
の複合樹脂シートを得た。得られた複合樹脂シートの一
方の面に25W/(m2・min)でコロナ放電処理を行なっ
た。
【0055】筆記層;支持体のコロナ放電処理面とは反
対の面に下記組成を有する筆記層形成用塗布液を塗布
し、乾燥することにより厚み40μmの筆記層を形成し
た。
【0056】 コロイダルシリカ 2.5部 ゼラチン 7部 硬膜剤(化合物4) 0.2部 水 90部 受像層;前記支持体のコロナ放電処理面に、以下の接着
層形成用塗工液を塗布して厚み0.8μmの接着層を形成
し、この接着層上に、以下の下層形成用塗工液をワイヤ
ーバー塗工法により順次、塗布・乾燥して厚み3μmの
下層を形成し、下層の上に、以下の上層形成用塗工液を
同様に塗布して厚み0.5μmの上層を形成した。さらにこ
のシートを裁断することにより縦横54.0×85.5mmのサイ
ズのカード基材を製造した。
【0057】 接着層形成用塗工液; ポリビニルアセトアセタール 9部 (積水化学工業(株)製、エスレックBL-1) イソシアナート 1部 (日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートHX) メチルエチルケトン 80部 酢酸n-ブチル 10部 下層形成用塗工液; ポリビニルブチラール樹脂 6部 (積水化学工業(株)製、BX-1) 金属イオン含有化合物(化合物5) 4部 メチルエチルケトン 80部 酢酸n-ブチル 10部 上層形成用塗工液; ウレタン変性エチレン-アクリル酸エステル共重合体(25%固形分) 8部 (東邦化学工業(株)製、ハイテックS6254) ポリエチレン樹脂エマルジョン(35%固形分) 23部 (東邦化学工業(株)製、ハイテックE1000) 水 69部 尚、化合物1〜5の構造は以下の通りである。
【0058】
【化1】
【0059】《金属光沢層、透明層の形成》下記インク
を用いて受像層の形成されたカード上にオフセット印刷
機(テクセル(株)製 AR-01、UV乾燥機UV-015付)を
用いて人物画像を記録する部分を除いて印刷を行なった
ものを試料No.1とする。
【0060】金属光沢層用インク;成東インキ製造
(株)製UVインク UV O No.1(ゴールド) 金属粒子:真鍮 平均粒径:7.3μm 粒径分布:5〜8μm 粒子顔料:43重量% 透明層用インク;成東インキ製造(株)製 UV O OP
No.1(ニス) 以下、透明層を印刷しなかった以外は試料No.1と同様
のものを試料No.2、金属光沢層用インクの金属微粒子
を銅に代えた以外は試料No.1と同様のものを試料No.
3、金属光沢層用インクを 成東インキ製造(株)製 通常インク FD O No.1
(ゴールド) 金属粒子:真鍮 平均粒径:7.3μm 粒径分布:5〜8μm 粒子顔料:43重量% に代えた以外は試料No.1と同様のものを試料No.4、透
明層用インクを成東インキ製造(株)製FD O OP(ニ
ス)(通常インク)に代えた以外は試料No.1と同様の
ものを試料No.5とする。
【0061】又、試料No.1の金属光沢層用インクの金
属粒子を 金属粒子:真鍮 平均粒径:1.5μm 粒径分布:0.8〜3μm 粒子顔料:42重量% に代えた以外は試料No.1と同様のものを比較試料No.1
とし、試料No.1の金属光沢層用インクの金属粒子を 金属粒子:真鍮 平均粒径:22μm 粒径分布:8〜27μm 粒子顔料:43重量% に変えた以外は試料No.1と同様のものを比較試料No.2
とし、試料No.1の金属光沢層用インクの金属粒子を 金属粒子:真鍮 平均粒径:7.3μm 粒径分布:5〜8μm 粒子顔料:15重量% に変えた以外は試料No.1と同様のものを比較試料No.3
とし、試料No.1の金属光沢層用インクの金属粒子を 金属粒子:真鍮 平均粒径:7.3μm 粒径分布:5〜8μm 粒子顔料:82重量% に変えた以外は試料No.1と同様のものを比較試料No.4
とした。
【0062】《透明保護層転写シートの作製》ダイアホ
イルヘキスト(株)製ポリエチレンテレフタレート(S
−25)の片面に下記処方の剥離層、中間層及び接着層を
膜厚がそれぞれ1.0μm、1.0μm、2.0μmとなる様にワイ
ヤーバーコーティングにて塗工乾燥して透明保護層転写
シートを得た。
【0063】 [剥離層] アクリル系樹脂 7部 (三菱レイヨン(株)製、ダイアナールBR-87) ポリビニルアセトアセタール樹脂 3部 (積水化学(株)、KS-1) メチルエチルケトン 40部 トルエン 50部 [中間層] スチレン系樹脂 3部 (旭化成(株)、タフテックM-1953) ポリビニルブチラール樹脂 4部 (積水化学(株)、BL-S) アクリルスチレン樹脂 1部 (三洋化成(株)、ハイマーSBM73F) 脂環族飽和炭化水素樹脂 2部 (荒川化学(株)、アルコンP125) トルエン 90部 [接着層] ポリエチレン樹脂エマルジョン(35%固形分) 100部 (東邦化学工業(株)製、ハイテックS8529) 《紫外線硬化性組成物》以下の組成を有する紫外線硬化
樹脂含有塗布液を調整した。
【0064】 側鎖型ビスフェノールAグリシジルエーテル 15部 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル -3,4-エポキシシクロヘキサンカルボシレート 70部 トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル 15部 芳香族スルホニウム塩系UV開始剤 6部 《画像記録》前記昇華型熱転写記録用インクシートと前
記カード基材とを、前者のインク層表面と後者の受像層
表面とが接するように重ねあわせ、感熱転写記録用イン
クシートの支持体側よりサーマルヘッドを用いて出力0.
06W/ドット、感熱ヘッドの周期/通電時間10/0〜6
msec、ドット密度16ドット/mmの条件で加熱することに
より、階調性のある人物画像の記録を行なった。
【0065】次に前記溶融型熱記録用インクシートのイ
ンク層表面とカード基材の受像層表面とが接するように
重ねあわせ、感熱転写記録用インクシートの支持体側よ
りサーマルヘッドを用いて出力0.11W/ドット、感熱ヘ
ッドの周期/通電時間=2.4/0.8msec、ドット密度16ド
ット/mmで文字情報の記録を行なった。
【0066】《透明保護層の転写》画像、文字が記録さ
れた前記カード基材上に前記構成からなる透明保護層を
有する転写箔を用いて表面温度200℃に加熱した、直径
5cm、ゴム硬度85のヒートローラーを用いて圧力150kg
/cm2で1.2秒間熱をかけて転写をおこなった。
【0067】《紫外線硬化保護層の形成》前記転写箔が
転写されたカード基材上に前記紫外線硬化樹脂含有塗布
液を20g/m2の塗布量になるように特定の地模様を持つ
グラビアロールコーターにより塗布し、下記の硬化条件
にて紫外線硬化樹脂含有塗布液を硬化させて紫外線硬化
保護層を形成した。
【0068】硬化条件; 光照射源 60W/cm2の高圧水銀ランプ 照射距離 10cm 照射モード 3cm/秒で光走査 このようにして得られた認証識別カード試料について以
下の評価を行った。
【0069】<金属光沢層の光沢の美しさ>モニターを
任意に10人選び各持ち点10点で光沢の美しさを評価し、
その得点の合計を各カードの持ち点とした。
【0070】<金属光沢層上文字の品質>目視、および
顕微鏡で文字のかすれ、欠けを観察し5段階(5→1
良→悪)で評価した。
【0071】<皮膜形成性>ニチバンセロテープで印刷
層のテープ剥離試験を行なった。
【0072】<即乾性>印刷直後のカードを積み重ね印
刷の裏移りの程度を評価した。
【0073】結果を以下に示す。
【0074】 試料No. 金属光沢 印字品質 皮膜形成性 即乾性 1 91 5 剥がれなし 裏移りなし 2 89 4 剥がれなし 裏移りなし 3 81 5 剥がれなし 裏移りなし 4 79 5 わずかに剥がれあり 裏移りなし 5 94 4 わずかに剥がれあり わずかに裏移りあり 比較1 33 5 剥がれなし 裏移りなし 比較2 96 1 わずかに剥がれあり 裏移りなし 比較3 52 5 剥がれなし 裏移りなし 比較4 94 2 多くの剥がれあり 裏移りなし
【0075】
【発明の効果】実施例により実証した如く、本発明によ
り、金属光沢性に優れ、かつ金属光沢層上に熱転写され
た文字又は画像が高品位であるゴールド部分を有する認
証識別カードを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるIDカードの層構成の1例。
【図2】本発明に係わるIDカードの認証識別用レイア
ウトの1例。
【符号の説明】 1 カード基材用支持体 2 筆記層 3 受像層 4 人物画像 5 金属光沢層 6 透明層 7 透明保護層 8 文字情報 9 紫外線硬化保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 3/06 Z 5/40 G06K 19/10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属微粒子を含有する層を有し、該層上
    に熱転写により形成された書誌情報及び識別画像から選
    ばれる少なくとも1つを有し、該金属微粒子の平均粒径
    が2μm〜20μmで、その粒径範囲が1μm〜25μmである
    ことを特徴とする認証識別カード。
  2. 【請求項2】 金属微粒子を含有する層上に透明層を形
    成した後、書誌情報及び識別画像から選ばれる少なくと
    も1つを熱転写により形成したことを特徴とする請求項
    1の認証識別カード。
  3. 【請求項3】 上記金属微粒子を含有する層が主として
    バインダー樹脂及び金属微粒子からなり、該樹脂に対し
    て金属微粒子が20重量%〜80重量%存在することを特徴
    とする請求項1又は2の認証識別カード。
  4. 【請求項4】 書誌情報及び識別画像から選ばれる少な
    くとも1つが溶融転写により形成され、色材を含有する
    樹脂からなるものであることを特徴とする請求項1乃至
    3の認証識別カード。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014511293A (ja) * 2011-03-04 2014-05-15 ビザ・インターナショナル・サービス・アソシエイション ペイメントカードシステムおよび方法
JP2021080402A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 Dicグラフィックス株式会社 リキッド印刷インキ、及び積層体

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