JPH0729972B2 - アシル化ナフタレン類の製造方法 - Google Patents

アシル化ナフタレン類の製造方法

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JPH0729972B2
JPH0729972B2 JP1212457A JP21245789A JPH0729972B2 JP H0729972 B2 JPH0729972 B2 JP H0729972B2 JP 1212457 A JP1212457 A JP 1212457A JP 21245789 A JP21245789 A JP 21245789A JP H0729972 B2 JPH0729972 B2 JP H0729972B2
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naphthalene
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和久 村田
昭男 松田
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工業技術院長
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、2−アルキルナフタレン類から2−アルキル
−6−アシルナフタレンを製造する新しい方法を提案す
るものである。
アシル化ナフタレン類、とりわけ2−アルキル−6−ア
シルナフタレンは、高機能性樹脂、液晶ポリマー、写真
用染料、洗・顔料、顕色剤などの製造用に用いられるナ
フタレンジカルボン酸類合成の中間原料として工業的に
重要である。
(従来の技術) 塩化アルミニウムなどのルイス酸系触媒を用いたベンゼ
ン、トルエン等の単環芳香族化合物とアシル化剤からの
アシル化ベンゼン類の製造方法は、フリーデルクラフツ
反応として広く知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記の方法で2環の2−アルキルナフタ
レン類をアシル化した場合には、多くの異性体が生成す
るため上記のように工業的に有用な2−アルキル−6−
アシルナフタレンを選択的に製造することは、きわめて
困難であった。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、前記の問題を克服するために鋭意研究を
重ねた結果、ハロゲン化アルミニウムを含有する触媒を
用いて2−アルキルナフタレン類とアシル化剤を反応さ
せる際に、反応系に1−アルキル−3−アルキルイミダ
ゾリウム塩を共存させることにより、従来法の結果から
予想できない生成物の選択性の制限が可能になることを
見いだし、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、2−アルキルナフタレン類とアシ
ル化剤とをハロゲン化アルミニウム及び1−アルキル−
3−アルキルイミダゾリウム塩の存在下に反応させて、
2−アルキル−6−アシルナフタレンを得ることを特徴
とするアシル化ナフタレン類の製造方法を提供するもの
である。
本発明によれば、2−アルキルナフタレン類とアシル化
剤から液相反応により選択性よく2−アルキル−6−ア
シルナフタレンを製造することができるので本発明の意
義は大きい。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる1−アルキル−3−アルキルイミダ
ゾリウム塩は次式で表わすことができる。
(式中、R17及びR18は−Cm H2m+1(m=1〜25)のアル
キル基を示し、Xは、クロロ、ロード、ブロモなどのハ
ロゲンを示す。) 本発明のハロゲン化アルミニウムとしては、塩化アルミ
ニウム、臭化アルミニウムなどが用いられる。
前記1−アルキル−3−アルキルイミダゾリウム塩の添
加量は、触媒であるハロゲン化アルミニウムに対して任
意に用いられるが、0.2〜0.8(モル比)の範囲が特に好
ましい。
本発明に用いられる2−アルキルナフタレン類として
は、2−メチルナフタレン、2−エチルナフタレン、2
−プロピルナフタレンなどが例示される。
本発明に用いられるアシル化剤としては、一般式Cn H2n
+1COZ(n=1〜25、Z=Cl、Br、Iなどのハロゲン原
子)で表わされるカルボン酸のハロゲン化物及び(Cn H
2n+1CO)2Oで表わされるカルボン酸の無水物が任意に用
いられる。
反応は無溶媒でも、また溶媒の存在下でも行うこともで
きる。この時の溶媒としては、ベンゼン、トルエン、ク
ロルベンゼン、ジクロルベンゼン、クロロホルム、ジク
ロルメタンなどがあげられる。
本発明に用いられる反応温度は、−30〜200℃、好まし
くは0〜40℃であり、常圧で行われる。この時の雰囲気
は、空気中、アルゴン中、窒素中など任意であるが、不
活性雰囲気中が好ましい。
本発明の方法により得られた生成物の反応液からの分離
は、蒸留、抽出等の公知の方法により容易に行いうる。
(発明の効果) 本発明方法によれば合成中間体として重要な化合物であ
る2−アルキル−6−アシルナフタレンを高選択率で製
造することができる。
(実施例) 次に本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
実施例1 フラスコ中に、塩化アルミニウム20mmol、2−メチルナ
フタレン10mmol、1−メチル−3−ヘキサデシルイミダ
ゾリウムブロミド10mmol及び溶媒としてクロルベンゼン
10mlを仕込み、攪拌しながらアルゴンで系内を置換した
後、アシル化剤として塩化アセチル10mmolを15℃で30分
かけて滴下した。反応後、生成物をガスクロマトグラフ
で分析した結果、2−メチル−7−アセチルナフタレン
(A)及び2−メチル−6−アセチルナフタレン(B)
がそれぞれ12.4%、61.0%の選択率で生成した。なお、
この時の原料、2−メチルナフタレンに対する全2−メ
チルアセチルナフタレンの収率は49.8%であった。
比較例1 1−メチル−3−ヘキサデシルイミダゾリウムブロミド
が存在しない以外は、実施例1と同様にして反応させた
ところ、2−メチル−7−アセチルナフタレン(A)及
び2−メチル−6−アセチルナフタレン(B)の選択率
はそれぞれ31.9%、8.2%と、特に(B)の選択率がか
なり低い値であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2−アルキルナフタレン類とアシル化剤と
    をハロゲン化アルミニウム及び1−アルキル−3−アル
    キルイミダゾリウム塩の存在下に反応させて、2−アル
    キル−6−アシルナフタレンを得ることを特徴とするア
    シル化ナフタレン類の製造方法。
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