JPH07298614A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JPH07298614A
JPH07298614A JP33950794A JP33950794A JPH07298614A JP H07298614 A JPH07298614 A JP H07298614A JP 33950794 A JP33950794 A JP 33950794A JP 33950794 A JP33950794 A JP 33950794A JP H07298614 A JPH07298614 A JP H07298614A
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浩一 森田
Ryuichi Furukoshi
隆一 古越
Hiroaki Tabata
宏明 田畑
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 共振を使用して電力損失を低減させるように
構成されたDC−DCコンバータを過電流から保護す
る。 【構成】 直流電源1の一端と他端との間に第1及び第
2のスイッチQ1 、Q2の直列回路を接続する。第2の
スイッチQ2 に対して並列に共振用コンデンサCr と第
1のインダクタンスLr を介してトランスTの1次巻線
N1 を接続する。1次巻線N1 に並列に第1のインダク
タンスLr よりも値の大きい第2のインダクタンスLp
を接続する。第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 のオン
期間を直列共振の半波よりも長く設定する。第1のスイ
ッチQ1 の過電流検出のみで2つのスイッチQ1 、Q2
を保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LC直列共振を使用し
たハーフブリッジ型DC−DCコンバータ等のスイッチ
ング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直流電源に第1及び第2のスイッチの直
列回路を接続し、第1及び第2のスイッチの相互接続中
点に出力トランスを接続し、第1及び第2のスイッチを
交互にオン・オフすることによってトランスの2次巻線
に交流を得、これを整流することによって直流出力を得
る形式のDC−DCコンバータはハーフブリッジ型又は
変形ハーフブリッジ型DC−DCコンバータとして知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、直流を単に
断続して電力変換する方式のインバータ又はコンバータ
においては、スイッチのターンオフ時及びターンオン時
に電力損失が生じる。この欠点を解決するために共振を
使用して電流を正弦波状に流す方式がある。しかし、共
振型DC−DCコンバータの過電流保護を簡単且つ迅速
に達成し且つ正常運転への移行を迅速に達成するための
回路はまだ提案されていない。
【0004】そこで、本発明の目的は、過電流保護を簡
単な回路で迅速に行うことができ、且つ正常運転への移
行を迅速に行うことが可能な共振型スイッチング電源装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、直流電源の一端と他端との間に接続された
第1及び第2のスイッチの直列回路と、前記第1及び第
2のスイッチの相互接続中点に接続された共振用コンデ
ンサと共振用インダクタンスとの直列回路と、前記共振
用コンデンサと前記共振用インダクタンスとによる両方
向の共振電流に基づいて負荷に電力を供給するための出
力回路とを備えたスイッチング電源装置において、前記
第1及び第2のスイッチの内のいずれか一方又は両方に
流れる電流を検出するための電流検出手段と、前記電流
検出手段で検出された信号に基づいて前記第1及び第2
のスイッチの内のいずれか一方の電流のみについて所定
の過電流レベル以上か否かを判定する過電流判定手段
と、前記出力回路の出力電圧の変化又はこれに対応した
変化を示す信号を検出する出力検出手段と、前記第1及
び第2のスイッチを交互にオン・オフするための制御信
号を形成する回路であって、前記出力検出手段で検出さ
れた信号に基づいて前記出力電圧を一定値にするように
前記制御信号の周期を制御し、且つ前記過電流判定手段
から発生した過電流を示す出力に応答して少なくとも前
記第1のスイッチのオン時間幅を短くすると共に前記制
御信号の周期を短くする制御回路とを備えたことを特徴
とするスイッチング電源装置に係わるものである。な
お、請求項2及び3に示すように、ソフトスタート手段
を設け、過電流検出時にこのソフトスタート手段を動作
させ、第1及び第2のスイッチのオン時間幅を狭めるこ
とができる。また、請求項4及び5に示すように複数段
階の過電流検出を行い、これによってソフトスタ−ト用
コンデンサの放電を制御することができる。
【0006】
【発明の作用及び効果】各請求項の発明によれば、共振
型であるにも拘らず、過電流保護を簡単且つ迅速に達成
することができる。また、過電流時に第1及び第2のス
イッチを完全にオフにしないでオン時間幅を狭めるのみ
であるから、負荷への電流供給を継続させることが可能
になり、且つ正常運転への移行を迅速に行うことができ
る。請求項2の発明によれば、過電流の判定が一方向の
電流のみで行われるにも拘らず、ソフトスタート手段の
働きで第1及び第2のスイッチのオン時間幅を狭めるこ
とが可能になる。また、請求項3の発明によれば、ソフ
トスタート手段を兼用して過電流保護を行うので、過電
流保護を簡単な回路で達成できる。請求項4及び5によ
れば、過電流のレベルの大小に応じて過電流保護の速さ
及び程度を変えることができる。
【0007】
【第1の実施例】次に、図1及び図2を参照して本発明
の第1の実施例の共振型スイッチング電源装置を説明す
る。図1に示すスイッチング電源装置においては、例え
ば商用交流電源に高周波成分除去用のラインフィルタを
介して接続された整流平滑回路又は整流器等から成る直
流電源1の一端と他端との間に絶縁ゲート型電界効果ト
ランジスタから成る第1及び第2のスイッチQ1 、Q2
の直列回路が接続されている。この実施例では第1及び
第2のスイッチQ1 、Q2 はソース・ドレイン間に並列
にダイオードを内蔵する形式の絶縁ゲート型電界効果ト
ランジスタから成るが、バイポーラトランジスタ等の他
の半導体スイッチにダイオードを逆並列接続したものと
することもできる。
【0008】出力トランスTの1次巻線N1 は小容量の
共振用コンデンサCr と共振用の第1のインダクタンス
Lr と電流検出手段としての抵抗R1 とを介して第2の
スイッチQ2 に対して並列に接続されている。また、第
1及び第2のスイッチQ1 、Q2 に並列に小容量(例え
ば200pF)の電圧部分共振及びノイズ抑制用コンデ
ンサCa 、Cb が接続され、更に、1次巻線N1 に並列
に第2のインダクタンスLp が接続されている。第1の
インダクタンスLr は例えば5μHであり、第2のイン
ダクタンスLp は第1のインダクタンスLr よりも大き
い例えば10μHである。トランスTの2次巻線N2 は
センタタップに形成され、両端は出力整流ダイオードD
a 、Db を介して平滑用コンデンサCo の一端に接続さ
れ、センタタップはコンデンサCo の他端に接続されて
いる。直流電圧を負荷(図示せず)に供給するための出
力端子2、3はコンデンサCo の両端に接続されてい
る。なお、出力コンデンサCo の容量は共振コンデンサ
Cr の容量よりも大きい。
【0009】出力端子2、3間に得られる出力電圧を一
定に制御するために、出力端子2、3間に電圧検出抵抗
4、5の直列回路が接続され、この電圧分割点が誤差増
幅器6の一方の入力端子に接続されている。誤差増幅器
6の他方の入力端子には基準電圧源7が接続されている
ので、この出力端子には基準電圧と検出電圧との差に対
応した電圧(誤差出力)が得られ、直流出力端子2と誤
差増幅器6の出力端子との間に抵抗8を介して接続され
た発光ダイオード9が誤差出力に制御されて発光する。
即ちこの実施例では出力電圧が所望値よりも高くなる
と、発光ダイオード9の発光の強さが基準値よりも大き
くなる。
【0010】発光ダイオード9の出力光は第1及び第2
のスイッチQ1 、Q2 のオン幅を制御するためにホトト
ランジスタ10に光結合されている。ホトトランジスタ
10は直流電源端子11とグランドとの間に抵抗12と
ミラー回路を形成するトランジスタ13とを介して接続
されている。トランジスタ13と共にミラー回路を形成
しているもう一方のトランジスタ14のエミッタは抵抗
15を介して電源端子11に接続され、コレクタは抵抗
16と三角波発生用コンデンサ17とを介してグランド
に接続されている。なお、ホトトランジスタ10には並
列に抵抗18が接続されている。
【0011】コンデンサ17の上端のAで示す点に図2
(A)に示す三角波(のこぎり波)を発生させ、これを
波形整形して図2(B)の出力パルスを得るための制御
回路19が設けられている。この制御回路19は三菱電
気株式会社の半導体集積回路M51841Pを使用して
構成することができ、2つの比較器20、21と、1つ
のRSフリップフロップ22と、放電用トランジスタ2
3と、3つの基準電圧用抵抗24、25、26と、出力
増幅器27とを有する。第1の比較器20の一方の入力
端子はコンデンサ17の上端に接続され、他方の入力端
子は電源端子11とグランドとの間に直列に接続された
抵抗24、25、26の上側の分圧点に接続されてい
る。抵抗24、25間には図2(A)に示す第1の基準
電圧E1 が得られるので、第1の比較器20はコンデン
サ17から得られた三角波が第1の基準電圧E1 を横切
る時点を検出し、この出力がこの時点で反転する。第1
の比較器20の出力端子はフリップフロップ22のセッ
ト入力端子Sに接続されているので、三角波が基準電圧
E1 を横切った時にフリップフロップ22はセット状態
となってQ出力端子から図2(B)に示す高レベル出力
を発生する。
【0012】第2の比較器21の一方の入力端子は三角
波用コンデンサ17の上端に接続され、他方の入力端子
は抵抗25、26の間の第2の基準電圧E2 が得られる
点に接続されている。第1の基準電圧E1 よりも高く設
定された第2の基準電圧E2に三角波が達すると、第2
の比較器21の出力が反転し、これがフリップフロップ
22のリセット端子Rに与えられ、フリップフロップ2
2の出力は図2(B)に示すように低レベルになる。な
お、フリップフロップ22は入力パルスの前縁を示すト
リガ信号を形成する回路を内蔵している。フリップフロ
ップ22のQ出力端子は増幅器27を介してTフリップ
フロップ28とANDゲート29、30とに接続されて
いる。フリップフロップ22の位相反転出力端子は放電
用トランジスタ23のベースに接続されているので、例
えば図2のt2 〜t3 で示すようなフリップフロップ2
2のリセット期間にトランジスタ23がオンになり、抵
抗16を介したコンデンサ17の放電回路が形成され
る。この放電回路のCR時定数は一定であるので、フリ
ップフロップ22のリセット期間は一定である。一方、
フリップフロップ22のセット期間(t1 〜t2 )はコ
ンデンサ17の充電電流の制御によって変化する。
【0013】フリップフロップ22の出力に基づいて第
1及び第2のスイッチQ1 、Q2 を交互にオン・オフす
るために、RSフリップフロップ22のQ出力端子はバ
ッファ増幅器27を介してT(トリガ)型フリップフロ
ップ28の入力端子に接続されている。このT型フリッ
プフロップ28は図2(B)に示すRSフリップフロッ
プ22の出力の低レベルから高レベルへの転換時点即ち
t1 、t3 等のパルスの前縁でトリガされて出力が交互
に反転する。ANDゲート29の一方の入力端子29は
RSフリップフロップ22の出力に結合され、他方の入
力端子はTフリップフロップ28のQ出力に結合されて
いるので、このANDゲート29は図2(D)の出力パ
ルスを第1のスイッチQ1 のゲートに供給する。AND
ゲート30の一方の入力端子はRSフリップフロップ2
2の出力に結合され、他方の入力端子はTフリップフロ
ップ28のQ出力の位相反転端子に接続されているの
で、このANDゲート30は図2(C)のパルスを第2
のスイッチQ2 のゲートに供給する。
【0014】この電源装置の過電流保護を達成するため
の手段として、周知のヒステリシス作用を有する比較器
31と基準電圧源32と逆流阻止ダイオード33と抵抗
34とが設けられている。過電流保護用比較器31の一
方の入力端子は電流検出抵抗R1 のグランドとは反対側
の端子に接続され、他方の入力端子は基準電圧源32に
接続され、この出力端子はダイオード23と抵抗34を
介して三角波用コンデンサ17の上端に接続されてい
る。従って、抵抗R1 の電圧が基準電圧源32の基準電
圧よりも高くなると、比較器31の出力が低レベルから
高レベルに転換し、比較器31から三角波のコンデンサ
17に充電電流が流れ込む。
【0015】電源投入時に第1及び第2のスイッチQ1
、Q2 を狭いオン幅からソフトスタートさせるための
手段としてのコンデンサ35が電源端子36とグランド
との間に抵抗37を介して接続されている。そして、こ
のコンデンサ35は抵抗38とダイオード39を介して
ホトトランジスタ10に並列に接続されている。従っ
て、電源投入によるスタート時には、トランジスタ13
で定電流化された電流がホトトランジスタ10と抵抗1
8の回路に全部流れないで、その一部がソフトスタート
用コンデンサ35に流れる。
【0016】電流検出に基づいてソフトスタート用コン
デンサ35を制御するために、周知のヒステリシス作用
を有する比較器40と基準電圧源41とトランジスタ4
2と抵抗43とが設けられている。比較器40の一方の
入力端子は電流検出抵抗R1の右端に接続され、この他
方の入力端子は基準電圧源41に接続され、この出力端
子はソフトスタート制御手段としてのトランジスタ42
のベースに接続されている。トランジスタ42はソフト
スタート用コンデンサ35を放電させるために抵抗43
を介してコンデンサ35に並列に接続されている。
【0017】
【動作】まず共振を使用したDC−DC変換動作を図3
を参照して説明する。図3のt0 時点で第1のスイッチ
Q1 をオンにするための制御信号が図3(A)に示すよ
うに発生し、この直後のt1 で第1のスイッチQ1 のド
レイン・ソース間電圧がゼロになると、第1のスイッチ
Q1 とコンデンサCr と第1のインダクタンスLr と1
次巻線N1 との閉回路から成るLr 、Cr の直列共振回
路が形成され、これによる共振電流Ir が図3(D)に
示すように正弦波形に流れる。共振電流Ir がゼロにな
った後に、出力整流ダイオードDa 、Db によってコン
デンサCoがトランスTの2次巻線N2 から切り離され
た状態になるので、交流的に1次巻線N1 が無限大のイ
ンピーダンスとなり、負の半波の共振電流が流れない。
一方、第2のインダクタンスLp のエネルギーの蓄積及
び放出に基づく電流Ip が図3(B)に示すように流れ
る。t0 時点において第2のインダクタンスLp の蓄積
エネルギーが放出されており、図3のt0 〜t1 期間で
は電流Ip が上向きに流れている。即ち、t1 〜t2 期
間では電流Ip が第2のインダクタンスLp と第1のイ
ンダクタンスLr とコンデンサCr と第1のスイッチQ
1 と電源1とから成る閉回路で電流が流れ、コンデンサ
Cr は図1で示すように右側がプラスに充電される。第
2のインダクタンスLp の蓄積エネルギーの放出がt2
時点で終了すると、電源1と第1のスイッチQ1 とコン
デンサCr と第1及び第2のインダクタンスLr 、Lp
とから成る閉回路に電流が流れ、第2のインダクタンス
Lp のエネルギーの蓄積が行われると共に、コンデンサ
Cr が逆充電され、Vc1は低下する。コンデンサCr と
第1のインダクタンスLr とによる電流Ir の振幅はコ
ンデンサCr の電圧Vcrの振幅に応じて変化する。
【0018】t0 〜t4 期間に第1のスイッチQ1 に流
れる電流I1 は、第2のインダクタンスLp のIp とL
r Cr 共振電流Ir との和になり、図3(F)に示すよ
うに流れる。電圧部分共振のためのコンデンサCa はt
0 以前に電源電圧Eに充電されている。もし、第1のス
イッチQ1 のオンによってコンデンサCa の蓄積エネル
ギーが第1のスイッチQ1 に流れると電力損失を生じ
る。図1の回路では、t0 〜t1 期間に第2のインダク
タンスLp と第1のインダクタンスLr とコンデンサC
r とコンデンサCa とから成る回路でコンデンサCa を
逆充電する向きの電流が流れ、コンデンサCa の蓄積エ
ネルギーが電源に帰還され、電力損失にならない。ま
た、第1のスイッチQ1 の電流I1 は第1のスイッチQ
1 の電圧Vds1 がゼロになってから流れ始めるので、ゼ
ロ電圧スイッチングが達成され、ターンオン時のスイッ
チング損失が小さい。第1のスイッチQ1 のターンオフ
時においては、この電圧Vds1 がコンデンサCa の働き
によって緩やかに立上るので、電流I1 と電圧Vds1 の
交差面積が小さくなり、スイッチング損失が低減され
る。また高周波ノイズが抑制される。
【0019】図3のt4 〜t5 区間においては、第2の
スイッチQ2 においてt0 〜t4 区間と同様な動作が生
じる。即ち、t4 の直後に第2のスイッチQ2 の電圧V
ds2がゼロになると、コンデンサCr と第1のインダク
タンスLr と1次巻線N1 と第2のスイッチQ2 との閉
回路で図3(D)に示すような正弦波状の共振電流Ir
が流れる。また、t4 〜t5 期間には、第2のインダク
タンスLp の蓄積エネルギーの放出に基づいて、第2の
インダクタンスLp と第2のスイッチQ2 とコンデンサ
Cr と第1のインダクタンスCr との閉回路に電流Ip
が流れる。これにより、コンデンサCr の電圧は図3
(C)のt4 〜t5 区間に示すように変化する。第2の
スイッチQ2 の電流I2 は、第2のインダクタンスLp
の電流Ipと共振電流Ir との和になる。第2のスイッ
チQ2 のターンオン時及びターンオフ時には、第1のス
イッチQ1 と同様な動作が生じるので、電力損失が低減
される。
【0020】ところで、図1の回路において、出力端子
2、3間に接続される負荷の大きさが変化すると、共振
電流Ir の振幅が変化する。即ち、例えば負荷のインピ
ーダンスが大きくなる軽負荷時には1次巻線N1 から負
荷までの交流インピーダンスが大きくなり、共振電流I
r の最大振幅が低下する。共振電流Ir の最大振幅が低
下すれば、出力平滑用コンデンサCo 及び負荷に対して
供給するエネルギーも低下し、負荷変動に基づく出力電
圧変動を自動的に補償することができる。しかし、電源
1の電圧変動に基づく出力電圧変動の補償は上記共振電
流Ir の振幅変化によって達成できない。
【0021】そこで、本実施例では第2のインダクタン
スLp に対するエネルギーの蓄積量を第1及び第2のス
イッチQ1 、Q2 のオン時間幅によって調整し、コンデ
ンサCr の電圧振幅を変えることによって行う。誤差増
幅器6は出力電圧の検出値と基準電圧との差に対応する
出力を発生し、発光ダイオード9は誤差出力に対応して
発光する。従って、出力電圧が所望値よりも高くなった
場合には、発光ダイオード9の発光の強さが基準値より
も大きくなる。これにより、発光ダイオード9に光結合
されたホトトランジスタ10の抵抗は低下し、トランジ
スタ13を通ってホトトランジスタ10に流れ込む電流
が大きくなる。これにより、ミラー回路を構成するトラ
ンジスタ14の電流も増大し、三角波用コンデンサ17
の充電速度が大きくなり、コンデンサ17の電圧V17が
E1 からE2 までに至る時間が短くなり、結局、第1及
び第2のスイッチQ1 、Q2 のオン時間幅が短くなり、
第2のインダクタンスLp の蓄積エネルギー量も低下
し、共振電流によって出力コンデンサCo に供給される
エネルギーも低下し、出力電圧が所定値に戻される。出
力電圧が所望値よりも低くなった時には上述と逆の動作
が生じる。この実施例では電源1の電圧変動分にほぼ相
当する調整を行うのみであるから、第1及び第2のスイ
ッチQ1 、Q2 のオン・オフ周波数の大幅の変動が生じ
ない。また、スイッチQ1 、Q2 の正常時のオン時間幅
は共振電流Ir の半波以上にに設定されている。従っ
て、無負荷から全負荷まで安定的に動作させることがで
きる。
【0022】
【過電流保護動作】図2のt4 時点で出力端子2、3間
の負荷(図示せず)が短絡等の低インピーダンス状態に
なったとすれば、トランスTの1次巻線側のコンデンサ
Cr と第1のインダクタンスLr と1次巻線N1 と抵抗
R1 とから成る回路に流れる電流も増大する。この実施
例では第1のスイッチQ1 のオン期間に流れる電流I1
の変化に基づいて過電流を検出している。図2のt4 時
点の直後に比較器31の電流検出信号が基準電圧源32
の電圧よりも高くなると、比較器31の出力が高レベル
になり、コンデンサ17に比較器31から充電電流が供
給され、コンデンサ17の電圧V17は図2(A)に示す
ように急速に第2の基準電圧E2 に達し、比較器21か
らリセット信号が発生し、t4 時点にセットされていた
フリップフロップ22がリセットされ、フリップフロッ
プ22の出力は図2(B)に示すように低レベルにな
り、ANDゲート29の出力も図2(D)に示すように
低レベルになり、第1のスイッチQ1 がオフになる。こ
れと同時にトランジスタ23がオンになってコンデンサ
17は抵抗16とトランジスタ23を介して一定の時定
数で放電する。コンデンサ17の放電が続くと、この電
圧V17が第1の基準電圧E1に達し、比較器20の出力
が高レベルになり、フリップフロップ22がセットさ
れ、同じ動作が繰返される。
【0023】
【ソフトスタート制御動作】図1の回路では基準電圧源
32とほぼ同一の基準電圧を与える基準電圧源41が設
けられ、これと抵抗R1 の電圧が比較器40で比較され
ている。従って、過電流検出と同時に第2の比較器40
の出力が高レベルになり、トランジスタ42がオンにな
る。この結果、ソフトスタート用コンデンサ35が放電
されると共に、ミラー回路のトランジスタ13、14を
通って流れる電流が増大し、三角波用コンデンサ17の
充電電流も増大する。ソフトスタート用コンデンサ35
が放電された後に再び充電が完了するまでの時間幅は正
常動作時の第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 のオン・
オフ周期よりも十分に大きいので、トランジスタ13、
14に比較的長い間大きな電流が流れ、三角波用コンデ
ンサ17の急速充電が行われ、図2のt4 〜t8 区間に
示すように第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 は短いオ
ン時間幅で動作する。なお、この期間において、第1及
び第2のスイッチQ1 、Q2 の電流I1 、I2 は低いレ
ベルに抑制される。ソフトスタート用コンデンサ35の
充電が進むに従って三角波用コンデンサ17の充電電流
は低下し、第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 のオン時
間幅も徐々に広くなる。もし、負荷の過電流状態(例え
ば短絡)が維持されていれば、再び過電流が抵抗R1 の
電圧に基づいて検出され、同一の動作が繰返される。ま
た、もし、過電流状態が解消されれば、ソフトスタート
動作が正常動作に自動的に移行する。
【0024】図1の実施例は次の効果を有する。 (1) 第2のインダクタンスLp を設けることによっ
てLr Cr 共振電流Ir の半波の全部を流すことがで
き、安定した共振状態が得られる。 (2) 第2のインダクタンスLp のエネルギーの蓄積
及び放出の働きで共振用コンデンサCr の電圧を変化さ
せ、これによる電圧調整効果を得ることができる。 (3) Lr Cr 共振電流Ir は負荷の大きさによって
変化するので、出力電圧を一定化するための第1及び第
2のスイッチQ1 、Q2 のオン時間の調整範囲を狭くす
ることができ、電圧調整によるスイッチQ1 、Q2 のオ
ン・オフ周期及び周波数の変化分が少なくなる。 (4) 第1のスイッチQ1 のオン期間の電流レベルを
比較器31で検出するのみで過電流制御ができるので、
過電流保護回路の構成が簡単になる。即ち、第2のスイ
ッチQ2 のオン期間に流れる電流は、第1のスイッチQ
1 のオン期間に流れた電流に対応した値になるので、第
1のスイッチQ1 のオン期間の電流を検出して制御する
のみで、スイッチQ1 、Q2 、負荷等の過電流保護を十
分に達成することができる。 (5) ソフトスタート用コンデンサ35を比較器40
の出力によって放電させるので、第2のスイッチQ2 の
オン時間幅を狭める作用が発生し、第1及び第2のスイ
ッチQ1 、Q2 のバランスを良くすることができ、異常
時であっても負荷が電流を要求する場合にはトランスT
を飽和させないで電力供給を継続することができる。
【0025】
【第2の実施例】次に、図4を参照して本発明の第2の
実施例の電源装置を説明する。但し、図4及び後述する
図5〜図11及び図13において図1と共通する部分に
は同一の符号を付してその説明を省略する。また、図4
〜図8において第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 をオ
ン・オフ制御するための制御回路50は、図1の第1及
び第2のスイッチQ1 、Q2 の制御回路から比較器31
と基準電圧源32とを除いた回路と同一に形成されてい
る。また、図4〜図7で省略されているトランスTの2
次側回路は図1と同一に形成されている。図4の回路で
は、2つのコンデンサCr1、Cr2の直列回路が電源1の
一端と他端(グランド)との間に接続され、第1及び第
2のスイッチQ1 、Q2 の相互接続中点と2つのコンデ
ンサCr1、Cr2の相互接続中点との間に第1のインダク
タンスLr を介して1次巻線N1 が接続されている。換
言すれば、図1の共振用コンデンサCr を1次巻線N1
の下側の端子に接続し、電源1と1次巻線N1 の下端と
の間にコンデンサCr1を付加した構成になっている。従
って、2つのコンデンサCr1、Cr2がハーフブリッジ型
インバータの電源分割用のコンデンサと共振用コンデン
サとで共用されている。また、電流検出抵抗R1 は第2
のスイッチQ2 に直列接続されている。その他の点は図
1と同一であるので、図4の回路は図1と同一の作用効
果を有する。
【0026】
【第3の実施例】図5に示す第3の実施例の回路は第2
のスイッチQ2 として電流検出端子51を有するものが
使用されている。この第2のスイッチQ2 は電界効果ト
ランジスタの中に電流検出抵抗を組み込んだものに等価
であって端子51から電流に対応した電圧を得ることが
できる。端子51とグランドとの間には抵抗52が接続
され、この抵抗52の一端が過電流検出比較器31に接
続されている。図5においてその他は図1と同一である
ので、図5の回路は図1と同一の作用効果を有する。
【0027】
【第4の実施例】図6の第4の実施例は図5の回路に3
つの抵抗53、54、55とツエナーダイオード56と
を付加したものである。定電圧素子としてのツエナーダ
イオード56は抵抗54、55を介して電源1と比較器
31の一方の入力端子との間に接続されている。電流検
出端子51は抵抗53を介して比較器31の一方の入力
端子に接続されている。従って、比較器31の入力端子
には、電流検出電圧と電源電圧が所定以上に上昇した時
の分圧電圧との合成値が入力し、入力電圧補正を伴なっ
た過電流検出が行われる。その他は図1及び図5と同一
であるので、図6の回路はこれ等と同一の作用効果を有
する。
【0028】
【第5の実施例】図7の実施例は第1の共振用コンデン
サCr1に並列に第2の共振用コンデンサCr2と電流検出
抵抗R1 の直列回路を接続したものである。第1の共振
用コンデンサCr1に並列に好ましくはこれよりも小さい
容量の第2の共振用コンデンサCr2を接続した場合には
共振電流が分割され、電流検出抵抗R1 に流れる電流が
小さくなり、ここでの電力損失が小さくなる。図7にお
いてその他は図1と同一であるので、図1と同一の作用
効果を得ることができる。
【0029】
【第6の実施例】図8の第6の実施例の回路は、図1の
トランスTから出力側を倍電圧整流回路60としたもの
である。倍電圧整流回路60は2つのコンデンサ61、
62と2つのダイオード63、64とから成る。第2の
インダクタンスLp の上端はコンデンサ61とダイオー
ド64を介して直流出力端子2に接続され、その下端は
グランド端子3に接続されている。ダイオード63は第
2のインダクタンスLp の下端とコンデンサ61の出力
側端子との間に接続されている。コンデンサ62は2つ
のダイオード63、64に並列接続されている。その他
は図4と同一であるので、図8の回路は図1の回路と同
一の作用効果を有する。
【0030】
【第7の実施例】図9に示す第7の実施例は、図1から
比較器31、基準電圧源32、ダイオード33、抵抗3
4を省いた構成になっている。この場合には比較器40
による過電流検出によってソフトスタート用コンデンサ
35が放電され、第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 の
オン時間幅が狭められ、過電流保護が達成される。従っ
て、第7の実施例によっても第1の実施例と同様の作用
効果が得られる。なお、図4〜図8の回路にも図9の過
電流保護方式を適用することができる。
【0031】
【第8の実施例】図10の第8の実施例の回路は図1の
回路から比較器40と基準電圧源41を省き、比較器3
1の出力でトランジスタ42のベースを制御するように
したものである。このようにしても第1の実施例と同一
の作用効果を得ることができる。この図10の保護方式
は図4〜図8の回路にも適用可能である。
【0032】
【第9の実施例】図11の第9の実施例の回路は、図9
の回路の一部を変形したものである。即ち、図9では1
つの比較器40と1つのトランジスタ42とによってソ
フトスタート用コンデンサ35を放電させ、これによっ
て過電流保護を達成したが、図10では2つの比較器4
0a、40bと、2つの基準電圧源41a、41bと、
2つのトランジスタ42a、42bとによってコンデン
サ35の放電を制御している。第1及び第2の比較器4
0a、40bの一方の入力端子はそれぞれ電流検出抵抗
R1 に接続され、電流検出電圧Vs を入力としている。
第1及び第2の比較器40a、40bの他方の入力端子
は第1及び第2の基準電圧源41a、41bに接続され
ている。第1の基準電圧源41aは第1の基準電圧Vre
f1を与え、第2の基準電圧源41bは第1の基準電圧V
ref1よりも高い第2の基準電圧Vref2を与える。第1及
び第2の比較器40a、40bの出力端子はそれぞれの
抵抗70、71を介して第1及び第2のトランジスタ4
2a、42bのベースに接続されている。放電電流制御
素子としての第1及び第2のトランジスタ42a、42
bはコンデンサ35に対して抵抗43a、43bを介し
て並列に接続されている。
【0033】図11の回路では過電流保護が図12に示
すように2段階に行われる。まず、過電流検出電圧Vs
が第1の基準電圧Vref1よりも高くなると、第1の比較
器40aの出力で第1のトランジスタ42aがオンにな
り、第1の抵抗43aに基づく放電電流Ib が流れる。
一方、負荷短絡等によって電流検出電圧Vs が第2の基
準電圧Vref2よりも高い場合には第1及び第2の比較器
40a、40bによって第1及び第2のトランジスタ4
2a、42bの両方がオンになり、第1及び第2の抵抗
43a、43bの両方に放電電流が流れ、この合計の電
流Ib は1つの場合よりも大きくなる。これにより、コ
ンデンサ35の放電が急速に行われ、負荷短絡等の過電
流保護を迅速に達成することができる。なお、図11の
回路は図9の回路と同一の作用効果も有している。
【0034】
【第10の実施例】図13の回路は図11の回路の一部
を変形したものである。即ち、図13の回路では、図1
1の回路の電流検出抵抗R1 の代りに電流検出トランス
80が接続され、この2次巻線に全波整流器81を介し
て電流検出抵抗82が接続され、比較器40a及びオペ
アンプ40bの一方の入力端子は抵抗82の一端に接続
されている。なお、オペアンプ40bの他方の入力端子
は入力抵抗43を介して第2の基準電圧源41bに接続
され、この出力端子と他方の入力端子との間に帰還抵抗
84が接続されている。図13においてその他は図11
と同様に構成されている。
【0035】図13の回路において電流検出電圧Vs が
第1の基準電圧Vref1よりも高くなると、比較器40a
の出力によってトランジスタ42aがオンになり、コン
デンサ35の放電電流Ib が図14に示すように流れ
る。電流検出電圧Vs が第2の基準電圧Vref2よりも高
い場合には、これよりも高い領域の電流検出電圧の波形
がオペアンプ40bによってA級増幅され、第2のトラ
ンジスタ42bは非飽和領域で動作し、非直線性を有し
てここを流れる電流が変化する。電圧検出電圧Vs が第
2の基準電圧Vref2よりも高い時には第1及び第2のト
ランジスタ42a、42bの電流の合計が放電電流Ib
となる。この実施例によっても図11の回路と同様に負
荷短絡等の過電流を迅速に低減することができる。な
お、図11及び図13の過電流保護方式を、図4〜図8
の回路等に適用することができる。
【0036】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 図4、図8の共振回路においても図5、図6、
及び図7に示す電流検出方式を採用することができる。 (2) 各実施例において第1のインダクタンスLr を
第2のインダクタンスLp の出力側に移して1次巻線N
1 又はコンデンサ61に直列に接続することができる。 (3) 第1のインダクタンスLr に中間タップを設
け、ここに第2のインダクタンスLp の上端を接続する
ことができる。また、第1及び第2のインダクタンスL
r 、Lp を同一のコアに巻回すことができる。 (4) 第2のインダクタンスLp を2次巻線N2 に並
列に接続することができる。また、トランスTに3次巻
線を設け、ここに並列に第2のインダクタンスLp を接
続することができる。 (5) 第1のインダクタンスLr とトランスTの1次
巻線N1 とを同一のコアに巻回すこと、また第2のイン
ダクタンスLp とトランスTの1次巻線N1 とを同一の
コアに巻回すことができる。また、1次巻線N1 が漏洩
インダクタンスを有するように構成し、これを第1のイ
ンダクタンスLr として使用し、個別の第1のインダク
タンスLr を省くか、又は第1のインダクタンスLr と
1次巻線N1 のインダクタンスの合計を共振用インダク
タンスとすることができる。 (6) 出力電圧を検出する代りにこれに対応して変化
する電圧、例えば図4のコンデンサCr1、Cr2の電圧等
を検出することができる。 (7) 図1、図4〜図8の回路のソフトスタート制御
用比較器40と基準電圧源41とトランジスタ42と抵
抗43から成るソフトスタート制御回路を省くこと、及
びこの回路と共にコンデンサ35と抵抗37、38とダ
イオード39から成るソフトスタート回路を省くことが
できる。図2のt8 時点よりも後はソフトスタート制御
回路を省いた場合の動作を示す。この場合には過電流検
出によって第1のスイッチQ1 のオン時間幅がt9 〜t
10に示すように狭められた後の第2のスイッチQ2 のオ
ン期間t11〜t12では電流が逆方向に流れるので、比較
器31で過電流を検出することができない。このため、
第2のスイッチQ2 のオン時間幅は狭められない。しか
し、この前の第1のスイッチQ1 のオン時間が短いため
にコンデンサCr の充電量が少なく、第2のスイッチQ
2 に過大電流は流れない。t13で再び第1のスイッチQ
1 がオンになると、過電流が検出されるが、t9 〜t10
と同様に抑制される。従って、一方向の過電流を検出す
るのみで、両方向の保護が達成される。 (8) 第2のインダクタンスLp を設けないで、第1
及び第2のスイッチQ1 、Q2 のオン時間を共振電流I
r の半波に対応させて固定し、第1及び第2のスイッチ
Q1 、Q2 のオン期間の相互間のデッド・タイム(休止
期間)を出力電圧の変化に応じて調整する方式、又は第
1及び第2のスイッチQ1 、Q2 のオン時間幅を変えて
出力電圧を調整する方式にも本発明を適用することがで
きる。 (9) 電源1の部分に、商用交流電源1とラインフィ
ルタと整流器とを接続し、正弦波交流脈流を出力し、正
弦波交流の周波数よりも大幅に高い周波数(例えば10
kHz )で第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 をオン・オ
フして力率改善を行ってもよい。 (10) ミラー回路を使用しないでコンデンサ17の
充放電を制御し、のこぎり波(三角波)を発生させるよ
うに制御回路を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のDC−DCコンバータ
を示す回路図である。
【図2】図3の各部の状態を概略的に示す波形図であ
る。
【図3】図1の各部の状態を概略的に示す波形図であ
る。
【図4】第2の実施例のDC−DCコンバータを示す回
路図である。
【図5】第3の実施例のDC−DCコンバータを示す回
路図である。
【図6】第4の実施例のDC−DCコンバータを示す回
路図である。
【図7】第5の実施例のDC−DCコンバータを示す回
路図である。
【図8】第6の実施例のDC−DCコンバータを示す回
路図である。
【図9】第7の実施例のDC−DCコンバータを示す回
路図である。
【図10】第8の実施例のDC−DCコンバータを示す
回路図である。
【図11】第9の実施例のDC−DCコンバータを示す
回路図である。
【図12】図11のソフトスタ−ト用コンデンサの過電
流時の放電特性を示す図である。
【図13】第10の実施例のDC−DCコンバ−タを示
す回路図である。
【図14】図13のソフトスタ−ト用コンデンサの過電
流時の放電特性を示す図である。
【符号の説明】
Lr 第1のインダクタンス Lp 第2のインダクタンス R1 電流検出抵抗

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の一端と他端との間に接続され
    た第1及び第2のスイッチの直列回路と、前記第1及び
    第2のスイッチの相互接続中点に接続された共振用コン
    デンサと共振用インダクタンスとの直列回路と、前記共
    振用コンデンサと前記共振用インダクタンスとによる両
    方向の共振電流に基づいて負荷に電力を供給するための
    出力回路とを備えたスイッチング電源装置において、 前記第1及び第2のスイッチの内のいずれか一方又は両
    方に流れる電流を検出するための電流検出手段と、 前記電流検出手段で検出された信号に基づいて前記第1
    及び第2のスイッチの内のいずれか一方の電流のみにつ
    いて所定の過電流レベル以上か否かを判定する過電流判
    定手段と、 前記出力回路の出力電圧の変化又はこれに対応した変化
    を示す信号を検出する出力検出手段と、 前記第1及び第2のスイッチを交互にオン・オフするた
    めの制御信号を形成する回路であって、前記出力検出手
    段で検出された信号に基づいて前記出力電圧を一定値に
    するように前記制御信号の周期を制御し、且つ前記過電
    流判定手段から発生した過電流を示す出力に応答して少
    なくとも前記第1のスイッチのオン時間幅を短くすると
    共に前記制御信号の周期を短くする制御回路とを備えて
    いることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 直流電源の一端と他端との間に接続され
    た第1及び第2のスイッチの直列回路と、前記第1及び
    第2のスイッチの相互接続中点に接続された共振用コン
    デンサと共振用インダクタンスとの直列回路と、前記共
    振用コンデンサと前記共振用インダクタンスとによる両
    方向の共振電流に基づいて負荷に電力を供給するための
    出力回路とを備えたスイッチング電源装置において、 前記第1及び第2のスイッチの内のいずれか一方又は両
    方に流れる電流を検出するための電流検出手段と、 前記電流検出手段で検出された信号に基づいて前記第1
    及び第2のスイッチの一方又は両方の電流が所定の過電
    流レベル以上か否かを判定する過電流判定手段と、 前記出力回路の出力電圧の変化又はこれに対応した変化
    を示す信号を検出する出力検出手段と、 前記第1及び第2のスイッチを交互にオン・オフするた
    めの制御信号を形成する回路であって、前記出力検出手
    段で検出された信号に基づいて前記出力電圧を一定値に
    するように前記制御信号の周期を制御し、且つ前記過電
    流判定手段から発生した過電流を示す出力に応答して少
    なくとも前記第1のスイッチのオン時間幅を短くすると
    共に前記制御信号の周期を短くする制御回路と、 起動時に前記第1及び第2のスイッチのオン時間幅を狭
    い時間幅から広い時間幅に向って徐々に増大させるため
    のソフトスタート手段と、 前記過電流判定手段から発生した過電流状態を示す信号
    に応答して前記第1及び第2のスイッチのオン時間幅が
    狭くなるように前記ソフトスタート手段を制御する手段
    とを備えていることを特徴とするスイッチング電源装
    置。
  3. 【請求項3】 直流電源の一端と他端との間に接続され
    た第1及び第2のスイッチの直列回路と、前記第1及び
    第2のスイッチの相互接続中点に接続された共振用コン
    デンサと共振用インダクタンスとの直列回路と、前記共
    振用コンデンサと前記共振用インダクタンスとによる両
    方向の共振電流に基づいて負荷に電力を供給するための
    出力回路とを備えたスイッチング電源装置において、 前記第1及び第2のスイッチの内のいずれか一方又は両
    方に流れる電流を検出するための電流検出手段と、 前記電流検出手段で検出された信号に基づいて前記第1
    及び第2のスイッチの一方又は両方の電流が所定の過電
    流レベル以上か否かを判定する過電流判定手段と、 前記出力回路の出力電圧の変化又はこれに対応した変化
    を示す信号を検出する出力検出手段と、 起動時に前記第1及び第2のスイッチのオン時間幅を狭
    い時間幅から広い時間幅に向って徐々に増大させるため
    のソフトスタート手段と、 前記第1及び第2のスイッチを交互にオン・オフするた
    めの制御信号を形成するための回路であって、起動時に
    は前記ソフトスタート手段に基づく制御に従って第1及
    び第2のスイッチのオン時間幅を狭い時間幅から広い時
    間幅に向って徐々に増大させ、正常時には前記出力検出
    手段で検出された信号基づいて前記出力電圧を一定値に
    するように前記制御信号の周期を制御し、前記過電流判
    定手段から過電流状態を示す信号が発生した時にはこの
    過電流状態を示す信号に応答して前記第1及び第2のス
    イッチのオン時間幅が狭くなるように前記ソフトスター
    ト手段を制御する制御回路とを備えていることを特徴と
    するスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 直流電源の一端と他端との間に接続され
    た第1及び第2のスイッチの直列回路と、前記第1及び
    第2のスイッチの相互接続中点に接続された共振用コン
    デンサと共振用インダクタンスとの直列回路と、前記共
    振用コンデンサと前記共振用インダクタンスとによる両
    方向の共振電流に基づいて負荷に電力を供給するための
    出力回路とを備えたスイッチング電源装置において、 前記第1及び第2のスイッチの内のいずれか一方又は両
    方に流れる電流を検出するための電流検出手段と、 前記電流検出手段で検出された電流検出信号に基づいて
    前記第1及び第2のスイッチの一方又は両方の電流が第
    1の過電流レベル以上か否かを判定する第1の過電流判
    定手段と、 前記電流検出手段で検出された電流検出信号に基づいて
    前記第1及び第2のスイッチの一方又は両方の電流が前
    記第1の過電流レベルよりも高い第2の過電流レベル以
    上か否かを判定する第2の過電流判定手段と、 前記出力回路の出力電圧の変化又はこれに対応した変化
    を示す信号を検出する出力検出手段と、 起動時に前記第1及び第2のスイッチのオン時間幅を狭
    い時間幅から広い時間幅に向って徐々に増大させるため
    のソフトスタ−ト用コンデンサを含み、このソフトスタ
    −ト用コンデンサを徐々に充電することによって前記第
    1及び第2のスイッチのオン時間幅を徐々に広げるよう
    に形成されたソフトスタート手段と、 前記第1及び第2のスイッチを交互にオン・オフするた
    めの制御信号を形成するための回路であって、起動時に
    は前記ソフトスタート手段に基づく制御に従って前記第
    1及び第2のスイッチのオン時間幅を狭い時間幅から広
    い時間幅に向って徐々に増大させ、正常時には前記出力
    検出手段で検出された信号基づいて前記出力電圧を一定
    値にするように前記制御信号の周期を制御し、前記第1
    の過電流判定手段から過電流状態を示す信号が発生した
    時にはこの過電流状態を示す信号に応答して前記ソフト
    スタート用コンデンサを第1の放電電流レベルで放電さ
    せ、前記第1及び第2の過電流判定手段から過電流状態
    を示す信号が発生した時にはこの過電流状態を示す信号
    に応答して前記第1及び第2のスイッチのオン時間幅が
    狭くなるように前記ソフトスタ−ト用コンデンサを前記
    第1の放電電流レベルよりも大きい第2の放電電流レベ
    ルで放電させる制御回路とを備えていることを特徴とす
    るスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の過電流判定手段は前記電流検
    出信号が前記第2の過電流レベルよりも高い時に前記電
    流検出信号のレベルに対応して前記ソフトスタ−ト用コ
    ンデンサの放電電流レベルを変えることができる信号を
    出力するものである請求項4記載のスイッチング電源装
    置。
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