JPH07297872A - 復調装置 - Google Patents

復調装置

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JPH07297872A
JPH07297872A JP6091394A JP9139494A JPH07297872A JP H07297872 A JPH07297872 A JP H07297872A JP 6091394 A JP6091394 A JP 6091394A JP 9139494 A JP9139494 A JP 9139494A JP H07297872 A JPH07297872 A JP H07297872A
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JP
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frequency
signal
vco
digital
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JP6091394A
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English (en)
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Hiroshi Saka
博 阪
Kazunao Urata
和直 浦田
Shigeru Soga
茂 曽我
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 波形整形フィルタに入力されるディジタル変
調信号の最適入力周波数からのずれを補償し、復調装置
の誤り率特性の劣化を防止する。 【構成】 周波数誤差検出器21では位相検波器12で
得られた位相差信号から、QPSK変調信号と固定発振
器2との周波数誤差が検出され、AFCループフィルタ
22で平滑化されて、加算器19を介してDVCO6に
入力され、DVCO6の周波数が制御されて周波数誤差
が補償される。周波数補正回路10では周波数比較器1
6によりDVCO14に入力される信号からDVCO1
4の動作周波数が上限基準値および下限基準値を越えて
いるかどうかが比較される。この比較結果に対応して選
択回路17からDVCO6の発振周波数を制御する周波
数補正信号が出力され、DTF7,8の入力信号スペク
トラムの周波数ずれが上限基準値及び下限基準値を越え
ないように復調装置の周波数補正ループが動作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は受信機における復調装置
に関するものであり、特にディジタル変調信号の復調装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、衛星放送でディジタル放送が検討
されている。ディジタル放送ではディジタル変調が使用
される。このディジタル変調信号の同期検波方式による
復調装置では、搬送波再生をPLL回路で実現し、更に
はAFC機能をもたせる方法がよく用いられている。
【0003】図17はディジタル信号処理による搬送波
再生回路およびAFC回路を実現した従来の復調装置を
示す(特開平5−41717号公報)。直交検波器1に
入力されたQPSK変調信号は、固定発振器2により直
交するI,Qベースバンド信号に変換される。直交する
I,Qベースバンド信号は、A/D変換器3,4により
ディジタル値のI,Qベースバンド信号に変換される。
ディジタル化されたI,Qベースバンド信号は、周波数
変換機能を有する複素乗算器5によりディジタルVCO
6(以下、DVCOと略記)の動作周波数だけ周波数変
換を受け、ディジタルトランスバーサルフィルタ7,8
(以下、DTFと略記)により波形整形され、搬送波再
生回路9に入力される。
【0004】搬送波再生回路9は、複素乗算器11、位
相検波器12、PLLループフィルタ13およびDVC
O14が閉ループを構成したものである。搬送波再生回
路9は、複素乗算器11に入力されたI,Qベースバン
ド信号から再生搬送波を発生させる機能を有するもので
あり、搬送波再生回路9において位相同期がとれると再
生I,Q出力信号が出力される。
【0005】ここで、搬送波再生回路9の動作を説明す
る。位相回転機能を有する複素乗算器11に入力された
I,Qベースバンド信号は、DVCO14により位相回
転を受けて出力され、位相検波器12に入力される。位
相検波器12では入力信号と基準位相との位相差が検出
される。この位相差信号はPLLループフィルタ13で
平滑化されDVCO14に入力される。DVCO14は
複素乗算器11に入力されるI,Qベースバンド信号に
位相同期した再生搬送波を出力するので、複素乗算器1
1の出力信号はQPSK変調信号のデータ判定点に対応
した再生I,Q出力信号となる。
【0006】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22およびラッチ回路23か
ら構成される。周波数誤差検出器21では位相検波器1
2で得られた位相差信号から、QPSK変調信号の中心
周波数と固定発振器2の発振周波数との周波数誤差が検
出される。この周波数誤差はAFCループフィルタ22
で平滑化され、ラッチ回路23を介して制御信号として
DVCO6に入力される。DVCO6の動作周波数が制
御されて周波数誤差が補償され、検出される周波数誤差
が基準誤差以下になれば、周波数誤差検出器21からラ
ッチ回路23に対してAFCホールド信号が供給され、
DVCO6の発振周波数を制御するデータがラッチ回路
23で保持され、DVCO6は一定の発振周波数で動作
する。一方、検出される周波数誤差が基準誤差以下にな
れば、周波数誤差検出器21からPLLループフィルタ
13に対してAFC/PLLループ切替信号が供給さ
れ、PLLループフィルタ13が動作し、搬送波再生回
路9ではAFC回路20で取り除かれなかった周波数誤
差を引き込むとともに位相同期が確立され、再生I,Q
出力信号が出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、衛星放送で
はBSコンバータの局部発振器には誘電体共振器が用い
られているために、局部発振器の周波数は基準周波数か
ら離調していることが多く、その離調周波数も数MHz
に達することもある。しかも、局部発振器の発振周波数
については基準周波数からの平均的な周波数離調に加え
て、電源投入時の周波数ドリフトや環境温度の変化によ
る周波数ドリフトも存在し、その周波数ドリフトも無視
できない。
【0008】以上述べた従来の復調装置では、最初はA
FC回路20を動作させ、周波数誤差が基準誤差以下に
低減されるとDVCO6の発振周波数制御データを保持
したままAFC回路20の動作を停止し、PLLループ
に切替えるようになっている。つまり、AFC動作とP
LL動作とは切替えて実行させるようになっており、A
FC回路20を動作させている期間は搬送波再生回路9
のPLLループは切れた状態になっている。
【0009】従って、復調装置の動作がAFC動作から
PLL動作に切替えられてから、QPSK変調信号と固
定発振器2との周波数誤差が拡大するようになると、D
TF7,8に入力されるI,Qベースバンド信号のスペ
クトラムが中心(ゼロ周波数)に対してずれるようにな
り、この周波数ずれが大きくなるに従って復調装置の誤
り率特性の劣化が大きくなる。
【0010】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、上記従来例のもつ欠点を除去し、搬送波再生確立後
に生じるQPSK変調信号の周波数ずれに伴うI,Qベ
ースバンド信号スペクトラムの周波数ずれを補償し、復
調装置の誤り率特性の劣化を防止することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の復調装置では、入力変調信号をI,Qチャ
ンネルの直交信号に復調する直交検波部と、該直交検波
部に入力される局部発振器と、前記I,Qチャンネルの
直交信号をディジタル信号に変換するA/D変換部と、
該A/D変換部により変換されたディジタル信号を第1
のディジタルVCOと複素乗算する第1の複素乗算部
と、該第1の複素乗算部の出力信号を波形整形する低域
通過型の波形整形フィルタと、該波形整形フィルタの出
力信号に再生搬送波を複素乗算する第2の複素乗算部
と、該第2の複素乗算部の出力信号を位相検波して、位
相情報を得る位相検波部と、前記位相情報を平滑して前
記第2のディジタルVCOに供給し、前記再生搬送波を
得るためのPLL手段と、前記位相情報を基に、前記入
力変調信号の周波数と前記局部発振器の局発周波数との
周波数誤差情報を検出する周波数誤差検出部と、該周波
数誤差情報を平滑して第1のディジタルVCOの発振周
波数を制御する周波数制御手段と、前記第2のディジタ
ルVCOの発振周波数が正または負の基準値を越えてい
るかどうかを判定し、基準値を越えている場合には前記
第1のディジタルVCOの発振周波数を補正して、前記
第2のディジタルVCOの発振周波数が前記基準値の範
囲内に収まるように制御する周波数補正手段を備え、前
記第1の複素乗算部と前記第2の複素乗算部との間に前
記波形整形フィルタを配置して構成される。
【0012】
【作用】入力変調信号は直交検波器によりI,Qベース
バンド信号に変換され、A/D変換器によりディジタル
値に変換されてから周波数変換機能を有する第1の複素
乗算器に入力される。第1の複素乗算器には局部発振機
能を有する第1のディジタルVCOが接続されている。
この第1のディジタルVCOの周波数だけ周波数変換さ
れたI,Qベースバンド信号は波形整形フィルタにより
波形整形されて、位相回転機能を有する第2の複素乗算
器に入力される。第2の複素乗算器の出力信号は位相検
波器に入力され、入力信号と基準位相との位相差が検出
される。この位相差を基に入力変調信号と局部発振器と
の周波数誤差を検出し、さらに平滑化して第1のディジ
タルVCOの周波数制御信号を得る。自動周波数制御手
段により入力変調信号と局部発振器との周波数誤差が第
1のディジタルVCOにより補償されて、検出周波数誤
差が基準誤差以下に低減されると、第1のディジタルV
COの周波数は一定値に固定される。と同時に、再生搬
送波を得るPLL回路が動作を開始し、位相検波器によ
り検出された位相差信号を平滑化し、第2のディジタル
VCOの制御信号として入力され、第2の複素乗算器に
入力されるI,Qベースバンド信号に位相同期した再生
搬送波が第2のディジタルVCOから出力されるように
なる。そして、第2の複素乗算器の出力信号は入力変調
信号のデータ判定点に対応した再生I,Q出力信号とな
る。ここで、第1のディジタルVCOの周波数制御によ
り入力変調信号と局部発振器との周波数誤差が補償さ
れ、PLL回路に切替えられた後、入力変調信号あるい
は局部発振器の周波数ドリフトにより周波数誤差が拡大
するようなことが生ずれば、この周波数ドリフトに追随
するように第2のディジタルVCOの動作周波数も同時
に変化してPLL動作が維持される。ここで第2のディ
ジタルVCOの動作周波数が正または負の基準値を越え
ているかどうかを比較し、正または負の基準値を越えて
いる場合には周波数補正信号を出力して、第1のディジ
タルVCOの発振周波数を補正する。
【0013】このように、第1のディジタルVCOの周
波数が自動周波数制御手段により一定値に固定された後
に、入力変調信号の局部発振器との周波数誤差が拡大す
るような周波数ドリフトが発生しても、第2のディジタ
ルVCOの発振周波数が基準値を越えているときには第
1のディジタルVCOの発振周波数を補正して、波形整
形フィルタに入力されるI,Qベースバンド信号のスペ
クトラムが正または負の基準値以上にずれないように周
波数補正手段が動作し、I,Qベースバンド信号の周波
数ずれによる波形整形フィルタでの復調特性の劣化が抑
制される。
【0014】
【実施例】図1は本発明による第1の実施例の復調装置
である。直交検波器1に入力されたQPSK変調信号は
固定発振器2により直交するI,Qベースバンド信号に
変換される。直交するアナログ値のI,Qベースバンド
信号はA/D変換器3,4によりディジタル値のI,Q
ベースバンド信号に変換される。ディジタル化された
I,Qベースバンド信号は、周波数変換機能を有する複
素乗算器5に入力される。この複素乗算器5には局部発
振機能を有するDVCO6が接続されている。DVCO
6の動作周波数だけ周波数変換を受けたI,Qベースバ
ンド信号は、DTF7,8により波形整形されて搬送波
再生回路9に入力される。
【0015】搬送波再生回路9は、複素乗算器11、位
相検波器12、PLLループフィルタ13およびDVC
O14が閉ループを構成したものである。搬送波再生回
路9は複素乗算器11に入力されたI,Qベースバンド
信号から再生搬送波を発生させる機能を有するものであ
り、搬送波再生回路9において位相同期が確立されると
再生I,Q出力信号が出力される。
【0016】ここで、搬送波再生回路9の動作を説明す
る。位相回転機能を有する複素乗算器11に入力された
I,Qベースバンド信号はDVCO14により位相回転
を受けて出力され、位相検波器12に入力される。位相
検波器12では入力信号と基準位相との位相差が検出さ
れる。この位相差信号はPLLループフィルタ13で平
滑化され、DVCO14の制御信号としてDVCO14
の周波数制御端子15に入力される。DVCO14は、
複素乗算器11に入力されるI,Qベースバンド信号に
位相同期した再生搬送波を出力するので、複素乗算器1
1の出力信号はQPSK変調信号のデータ判定点に対応
した再生I,Q出力信号となる。
【0017】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22およびラッチ回路23か
ら構成される。周波数誤差検出器21では位相検波器1
2で得られた位相差信号から、QPSK変調信号の中心
周波数と固定発振器2の発振周波数との周波数誤差が検
出される。この周波数誤差はAFCループフィルタ22
で平滑化され、ラッチ回路23および加算器19を介し
てDVCO6の制御信号としてDVCO6に入力され
る。DVCO6の動作周波数が制御されて周波数誤差が
補償され、検出される周波数誤差が基準誤差以下になれ
ば、周波数誤差検出器21からラッチ回路23に対して
AFCホールド信号が供給され、DVCO6の発振周波
数を制御するデータがラッチ回路23で保持され、DV
CO6は一定の発振周波数で動作する。一方、検出され
る周波数誤差が基準誤差以下になれば、周波数誤差検出
器21からPLLループフィルタ13に対してAFC/
PLLループ切替信号が供給され、PLLループフィル
タ13が動作し、搬送波再生回路9ではAFC回路20
で取り除かれなかった周波数誤差を引き込むとともに位
相同期が確立され、再生I,Q出力信号が出力される。
【0018】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14には位相雑音が重畳しているものの、比較的
安定した発振周波数で動作している。周波数比較器16
では、DVCO14の周波数制御端子15に入力される
信号からDVCO14の動作周波数(正および負の周波
数がある)が正の上限基準値および負の下限基準値を越
えているかどうかが比較され、正の上限基準値を越えて
いる場合、負の下限基準値を越えている場合および上限
基準値と下限基準値の範囲内に収まっている場合、のそ
れぞれに対応して選択信号が選択回路17に送られる。
選択回路17では選択信号に対応して、DVCO6の周
波数を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、あるいは一
定値(−δ)だけ降下させる信号、あるいはそのままの
周波数を維持させる信号、つまり周波数補正信号を出力
する。この周波数補正信号はスイッチ18を介して加算
器19に入力され、DVCO6の発振周波数を補正す
る。スイッチ18は搬送波再生回路9が同期状態にある
ときにのみON状態に設定される。
【0019】周波数補正信号によりDVCO6の周波数
が変化してから、この周波数変化に対して搬送波再生回
路9のPLLループが応答して、搬送波再生回路9の追
随動作が安定化するには多少の時間がかかる。従って、
DVCO6の急激で大幅な周波数変化に対して搬送波再
生回路9の同期が外れたり、外れそうにならないように
DVCO6の周波数変化を滑らかにする必要がある。そ
のためにDVCO6の周波数変化(±δ)を小さくした
り、周波数補正信号が加算器19に入力される頻度をス
イッチ18により制限している。
【0020】このように、周波数補正回路10は、DV
CO14の発振周波数が上限基準値を越えているときに
はDVCO6の発振周波数を上昇させ、DVCO14の
発振周波数が下限基準値を越えているときにはDVCO
6の発振周波数を降下させるように周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後に、固定発振
器2とQPSK変調信号の周波数離調が変化しても、D
TF7,8の入力信号スペクトラムの周波数ずれが、周
波数比較器16の上限基準値と下限基準値で決まる範囲
を越えないようにDVCO6の発振周波数が補正され、
DVCO14の発振周波数は上限基準値および下限基準
値を越えないように制御される。つまり、DTF7,8
の入力信号スペクトラムの周波数ずれは上限基準値およ
び下限基準値を越えないように復調装置の周波数補正ル
ープが動作する。
【0021】上記第1の実施例では、AFC回路20の
動作がAFCホールド信号で停止された後、QPSK変
調信号と固定発振器2の離調周波数が大きく変化するよ
うなことが発生しても、搬送波再生回路9の同期状態を
常時維持しながらDVCO6の周波数を補正することに
より、DTF7,8に入力されるI,Qベースバンド信
号のスペクトラムのずれを上限あるいは下限の基準値以
下に防止できる。従って、DTF7,8に入力される
I,Qベースバンド信号のスペクトラムのずれによる誤
り率の劣化をこの基準値に対応した所定値以下に抑制す
ることができる。しかも、DVCO6の周波数補正は搬
送波再生回路9が同期状態にあり、かつ、搬送波再生回
路9での位相同期が外れないようにゆっくりと行われる
ので、DVCO6の周波数補正による誤り率の劣化を抑
制できる。更に、DVCO6の周波数補正は基本的には
搬送波再生回路9のPLLループ動作と独立して行われ
るので、QPSK変調信号のC/N比が低い状態でもD
VCO6の周波数補正に際して搬送波再生回路9のジッ
タの影響を排除でき、周波数補正回路10の動作による
復調特性の劣化を招くことはない。
【0022】図2は本発明による第2の実施例の復調装
置である。図2の実施例の説明では図1と同じ機能を有
するものについては同の符号を付して説明する。直交検
波器1に入力されたQPSK変調信号は、電圧制御発振
器25(以下、VCOと略記)により直交するI,Qベ
ースバンド信号に変換される。直交するアナログ値の
I,Qベースバンド信号は、A/D変換器3,4により
ディジタル値のI,Qベースバンド信号に変換される。
ディジタル化されたI,Qベースバンド信号は、周波数
変換機能を有する複素乗算器5に入力される。この複素
乗算器5には局部発振機能を有するDVCO6が接続さ
れている。DVCO6の動作周波数だけ周波数変換を受
けたI,Qベースバンド信号は、DTF7,8により波
形整形されて搬送波再生回路9に入力される。
【0023】搬送波再生回路9の構成および機能は第1
の実施例(図1)と全く同じなので、ここでの説明は省
略する。
【0024】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22およびラッチ回路23か
ら構成される。周波数誤差検出器21では位相検波器1
2で得られた位相差信号から、QPSK変調信号の中心
周波数とVCO25の発振周波数との周波数誤差が検出
される。この周波数誤差はAFCループフィルタ22で
平滑化され、ラッチ回路23を介してD/A変換器24
に送られてアナログ信号に変換されてからVCO25の
制御信号としてVCO25に入力される。VCO25の
発振周波数が制御されて周波数誤差が補償され、検出さ
れる周波数誤差が基準誤差以下になれば、周波数誤差検
出器21からラッチ回路23に対してAFCホールド信
号が供給され、VCO25の発振周波数を制御するデー
タがラッチ回路23で保持され、VCO25は一定の発
振周波数で動作する。一方、検出される周波数誤差が基
準誤差以下になれば、周波数誤差検出器21からPLL
ループフィルタ13に対してAFC/PLLループ切替
信号が供給され、PLLループフィルタ13が動作を開
始し、搬送波再生回路9ではAFC回路20で取り除か
れなかった周波数誤差を引き込むとともに位相同期が確
立され、再生I,Q出力信号が出力される。
【0025】周波数補正回路10は周波数比較器16、
選択回路17およびスイッチ18から構成されている。
搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、DVC
O14には位相雑音が重畳しているものの比較的安定し
た発振周波数で動作している。周波数比較器16では、
DVCO14の周波数制御端子15に入力される信号か
らDVCO14の動作周波数(正および負の周波数があ
る)が正の上限基準値および負の下限基準値を越えてい
るかどうかが比較され、正の上限基準値を越えている場
合、負の下限基準値を越えている場合および上限基準値
と下限基準値の範囲内に収まっている場合、のそれぞれ
に対応して選択信号が選択回路17に送られる。選択回
路17では、選択信号に対応して、DVCO6の周波数
を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、あるいは一定値
(−δ)だけ降下させる信号、あるいはそのままの周波
数を維持させる信号、つまり周波数補正信号を出力す
る。この周波数補正信号は、スイッチ18を介してDV
CO6の動作周波数を補正する。スイッチ18は搬送波
再生回路9が同期状態にあるときにのみON状態に設定
される。
【0026】周波数補正信号によりDVCO6の動作周
波数が変化してから、この周波数変化に対して搬送波再
生回路9のPLLループが応答して、搬送波再生回路9
の追随動作が安定化するには多少の時間がかかる。従っ
て、DVCO6の急激で大幅な周波数変化に対して搬送
波再生回路9の同期が外れたり、外れそうにならないよ
うにDVCO6の周波数変化を滑らかにする必要があ
る。そのためにDVCO6の周波数変化(±δ)を小さ
くしたり、周波数補正信号がDVCO6に入力される頻
度をスイッチ18により制限している。
【0027】このように、周波数補正回路10は、DV
CO14の発振周波数が上限基準値を越えているときに
はDVCO6の動作周波数を上昇させ、DVCO14の
発振周波数が下限基準値を越えているときにはDVCO
6の動作周波数を降下させるように周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後に、VCO2
5とQPSK変調信号の周波数離調が変化しても、DT
F7,8の入力信号スペクトラムの周波数ずれが周波数
比較器16の上限基準値と下限基準値で決まる範囲を越
えないようにDVCO6の動作周波数が補正され、DV
CO14の発振周波数は上限基準値および下限基準値を
越えないように制御される。つまり、DTF7,8の入
力信号スペクトラムの周波数ずれは上限基準値および下
限基準値を越えないように復調装置の周波数補正ループ
が動作する。
【0028】上記第2の実施例では、AFC回路20の
動作がAFCホールド信号で停止された後、QPSK変
調信号とVCO25の離調周波数が大きく変化するよう
なことが発生しても、搬送波再生回路9の同期状態を常
時維持しながらDVCO6の周波数を補正することによ
り、DTF7,8に入力されるI,Qベースバンド信号
のスペクトラムの周波数ずれを上限あるいは下限の基準
値以下に防止できる。従って、DTF7,8に入力され
るI,Qベースバンド信号のスペクトラムの周波数ずれ
による誤り率の劣化を、この基準値に対応した所定値以
下に抑制することができる。しかも、DVCO6の周波
数補正は搬送波再生回路9が同期状態にあり、かつ、搬
送波再生回路9での位相同期が外れないようにゆっくり
と行われるので、DVCO6の周波数補正による誤り率
の劣化を抑制できる。更に、DVCO6の周波数補正は
基本的には搬送波再生回路9のPLLループ動作と独立
して行われるので、QPSK変調信号のC/N比が低い
状態でもDVCO6の周波数補正に対して搬送波再生回
路9のジッタの影響を排除でき、周波数補正回路10の
動作による復調特性の劣化を招くことはない。
【0029】図3は本発明による第3の実施例の復調装
置である。図3の実施例の説明では図1および図2と同
じ機能を有するものについては同一に符号を付して説明
する。直交検波器1に入力されたQPSK変調信号は、
VCO25により直交するI,Qベースバンド信号に変
換される。直交するアナログ値のI,Qベースバンド信
号はA/D変換器3,4によりディジタル値のI,Qベ
ースバンド信号に変換される。ディジタル化されたI,
Qベースバンド信号は、DTF7,8により波形整形さ
れ、搬送波再生回路9に入力される。
【0030】搬送波再生回路9の構成および機能は第1
の実施例(図1)あるいは第2の実施例(図2)と全く
同じなので、ここでの説明は省略する。
【0031】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22およびラッチ回路23か
ら構成される。周波数誤差検出器21では位相検波器1
2で得られた位相差信号から、QPSK変調信号の中心
周波数とVCO25の発振周波数との周波数誤差が検出
される。この周波数誤差はAFCループフィルタ22で
平滑化され、ラッチ回路23および加算器19を介して
D/A変換器24に送られてアナログ信号に変換されて
から、VCO25の制御信号としてVCO25に入力さ
れる。VCO25の発振周波数が制御されて周波数誤差
が補償され、検出される周波数誤差が基準誤差以下にな
れば、周波数誤差検出器21からラッチ回路23に対し
てAFCホールド信号が供給され、VCO25の発振周
波数を制御するデータがラッチ回路23で保持され、V
CO25は一定の発振周波数で動作する。一方、検出さ
れる周波数誤差が基準誤差以下になれば、周波数誤差検
出器21からPLLループフィルタ13に対してAFC
/PLLループ切替信号が供給され、PLLループフィ
ルタ13が動作を開始し、搬送波再生回路9ではAFC
回路20で取り除かれなかった周波数誤差を引き込むと
ともに、位相同期が確立され、再生I,Q出力信号が出
力される。
【0032】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14には位相雑音が重畳しているものの、比較的
安定した発振周波数で動作している。周波数比較器16
では、DVCO14の周波数制御端子15に入力される
信号からDVCO14の動作周波数(正および負の周波
数がある)が正の上限基準値および負の下限基準値を越
えているかどうかが比較され、正の上限基準値を越えて
いる場合、負の下限基準値を越えている場合および上限
基準値と下限基準値の範囲内に収まっている場合、のそ
れぞれに対応して選択信号が選択回路17に送られる。
選択回路17では、選択信号に対応して、VCO25の
周波数を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、あるいは
一定値(−δ)だけ降下させる信号、あるいはそのまま
の周波数を維持させる信号、つまり周波数補正信号を出
力する。この周波数補正信号はスイッチ18を介して加
算器19に入力され、D/A変換器24によりアナログ
値に変換されてVCO25の発振周波数を補正する。ス
イッチ18は、搬送波再生回路9が同期状態にあるとき
にのみON状態に設定される。
【0033】周波数補正信号によりVCO25の発振周
波数が変化してから、この周波数変化に対して搬送波再
生回路9のPLLループが応答して、搬送波再生回路9
の追随動作が安定化するには多少の時間がかかる。従っ
て、VCO25の急激で大幅な周波数変化に対して搬送
波再生回路9の同期が外れたり、外れそうにならないよ
うにVCO25の周波数変化を滑らかにする必要があ
る。そのためにVCO25の周波数変化(±δ)を小さ
くしたり、周波数補正信号が加算器19に入力される頻
度をスイッチ18により制限している。
【0034】このように、周波数補正回路10は、DV
CO14の発振周波数が上限基準値を越えているときに
はVCO25の発振周波数を上昇させ、DVCO14の
発振周波数が下限基準値を越えているときにはVCO2
5の発振周波数を降下させるように周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後にVCO25
とQPSK変調信号の周波数離調が変化しても、DTF
7,8の入力信号スペクトラムの周波数ずれが周波数比
較器16の上限基準値と下限基準値で決まる範囲を越え
ないようにVCO25の発振周波数が補正され、DVC
O14の発振周波数は上限基準値および下限基準値を越
えないように制御される。つまり、DTF7,8の入力
信号スペクトラムの周波数ずれは上限基準値および下限
基準値を越えないように復調装置の周波数補正ループが
動作する。
【0035】上記第3の実施例では、AFC回路20の
動作がAFCホールド信号で停止された後、QPSK変
調信号とVCO25の離調周波数が大きく変化するよう
なことが発生しても、搬送波再生回路9の同期状態を常
時維持しながらVCO25の周波数を補正することによ
り、DTF7,8に入力されるI,Qベースバンド信号
のスペクトラムの周波数ずれを上限あるいは下限の基準
値以下に防止できる。従って、DTF7,8に入力され
るI,Qベースバンド信号のスペクトラムの周波数ずれ
による誤り率の劣化をこの基準値に対応した所定値以下
に抑制することができる。しかも、VCO25の周波数
補正は搬送波再生回路9が同期状態にあり、かつ、搬送
波再生回路9での位相同期が外れないようにゆっくりと
行われるので、VCO25の周波数補正による誤り率の
劣化を抑制できる。更に、VCO25の周波数補正は基
本的には搬送波再生回路9のPLLループ動作と独立し
て行われるので、QPSK変調信号のC/N比が低い状
態でもVCO25の周波数補正に対して搬送波再生回路
9のジッタの影響を排除でき、周波数補正回路10の動
作による復調特性の劣化を招くことはない。
【0036】図4は本発明による第4の実施例の復調装
置である。図3の実施例では波形整形フィルタはDTF
7,8で構成されているため、A/D変換器3,4の後
にDTF7,8を配置しているが、図4の実施例では波
形整形フィルタはアナログ低域通過フィルタ47,48
(以下、アナログLPFと略記)で構成されているた
め、アナログLPF47,48の後にA/D変換器3,
4が配置されている点が図3と異なる点であり、それ以
外の構成は全く同一である。従って、図4は図3と同じ
機能と同じ効果を有する。
【0037】図5は本発明による第5の実施例の復調装
置である。図5の実施例の説明では図1、図3と同じ機
能を有するものについては同一の符号を付して説明す
る。QPSK変調信号は、周波数変換器51とVCO2
5によりIF信号に周波数変換され、帯域通過フィルタ
52(以下、BPFと略記)を介して直交検波器1に入
力される。直交検波器1は固定発振器2によりIF信号
を直交するI,Qベースバンド信号に変換する。そし
て、A/D変換器3,4によりアナログ値のI,Qベー
スバンド信号はディジタル値のI,Qベースバンド信号
に変換される。ディジタル化されたI,Qベースバンド
信号はDTF7,8により波形整形されて搬送波再生回
路9へと導かれる。
【0038】搬送波再生回路9の構成および機能は図1
および図3と全く同じなので、ここでの説明は省略す
る。
【0039】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22およびラッチ回路23か
ら構成される。周波数誤差検出器21では位相検波器1
2で得られた位相差信号から、IF信号の中心周波数と
固定発振器2の発振周波数との周波数誤差が検出され
る。この周波数誤差はAFCループフィルタ22で平滑
化され、ラッチ回路23および加算器19を介してD/
A変換器24に送られて、アナログ信号に変換されてか
らVCO25の制御信号としてVCO25に入力され
る。VCO25の発振周波数が制御されて周波数誤差が
補償され、検出される周波数誤差が基準誤差以下になれ
ば、周波数誤差検出器21からラッチ回路23に対して
AFCホールド信号が供給され、VCO25の発振周波
数を制御するデータがラッチ回路23で保持され、VC
O25は一定の発振周波数で動作する。一方、検出され
る周波数誤差が基準誤差以下になれば、周波数誤差検出
器21からPLLループフィルタ13に対してAFC/
PLLループ切替信号が供給され、PLLループフィル
タ13が動作を開始し、搬送波再生回路9ではAFC回
路20で取り除かれなかった周波数誤差を引き込むとと
もに位相同期が確立され、再生I,Q出力信号が出力さ
れる。
【0040】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14には位相雑音が重畳しているものの、比較的
安定した発振周波数で動作している。周波数比較器16
ではDVCO14の周波数制御端子15に入力される信
号からDVCO14の動作周波数(正および負の周波数
がある)が正の上限基準値および負の下限基準値を越え
ているかどうかが比較され、正の上限基準値を越えてい
る場合、負の下限基準値を越えている場合および上限基
準値と下限基準値の範囲内に収まっている場合、のそれ
ぞれに対応して選択信号が選択回路17に送られる。選
択回路17では選択信号に対応して、VCO25の周波
数を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、あるいは一定
値(−δ)だけ降下させる信号、あるいはそのままの周
波数を維持させる信号、つまり周波数補正信号を出力す
る。この周波数補正信号はスイッチ18を介して加算器
19に入力され、D/A変換器24によりアナログ値に
変換されてVCO25の発振周波数を補正する。スイッ
チ18は搬送波再生回路9が同期状態にあるときにのみ
ON状態に設定される。
【0041】周波数補正信号によりVCO25の発振周
波数が変化してから、この周波数変化に対して搬送波再
生回路9のPLLループが応答して、搬送波再生回路9
の追随動作が安定化するには多少の時間がかかる。従っ
て、VCO25の急激で大幅な周波数変化に対して搬送
波再生回路9の同期が外れたり、外れそうにならないよ
うにVCO25の周波数変化を滑らかにする必要があ
る。そのためにVCO25の周波数変化(±δ)を小さ
くしたり、周波数補正信号が加算器19に入力される頻
度をスイッチ18により制限している。
【0042】このように、周波数補正回路10は、DV
CO14の発振周波数が上限基準値を越えているときに
はVCO25の発振周波数を上昇させ、DVCO14の
発振周波数が下限基準値を越えているときにはVCO2
5の発振周波数を降下させるように周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後にQPSK変
調信号の周波数ドリフトなどにより、IF信号と固定発
振器2の周波数離調が変化しても、DTF7,8の入力
信号スペクトラムの周波数ずれが周波数比較器16の上
限基準値と下限基準値で決まる範囲を越えないようにV
CO25の発振周波数が補正され、DVCO14の発振
周波数は上限基準値および下限基準値を越えないように
制御される。つまり、DTF7,8の入力信号スペクト
ラムの周波数ずれは上限基準値および下限基準値を越え
ないように復調装置の周波数補正ループが動作する。
【0043】上記第5の実施例では、AFC回路20の
動作がAFCホールド信号で停止された後、IF信号と
固定発振器2の離調周波数が大きく変化するようなこと
が発生しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時維持
しながらVCO25の周波数を補正することにより、D
TF7,8に入力されるI,Qベースバンド信号のスペ
クトラムの周波数ずれを上限あるいは下限の基準値以下
に防止できる。従って、DTF7,8に入力されるI,
Qベースバンド信号のスペクトラムの周波数ずれによる
誤り率の劣化をこの基準値に対応した所定値以下に抑制
することができる。しかも、VCO25の周波数補正は
搬送波再生回路9が同期状態にあり、かつ、搬送波再生
回路9での位相同期が外れないようにゆっくりと行われ
るので、VCO25の周波数補正による誤り率の劣化を
抑制できる。更に、VCO25の周波数補正は基本的に
は搬送波再生回路9のPLLループ動作と独立して行わ
れるので、QPSK変調信号のC/N比が低い状態でも
VCO25の周波数補正に対して搬送波再生回路9のジ
ッタの影響を排除でき、周波数補正回路10の動作によ
る復調特性の劣化を招くことはない。
【0044】図6は本発明による第6の実施例の復調装
置である。図5の実施例では波形整形フィルタはDTF
7,8で構成されているため、A/D変換器3,4の後
にDTF7,8を配置しているが、図6の実施例では波
形整形フィルタはアナログLPF67,68で構成され
ているため、アナログLPF67,68の後にA/D変
換器3,4が配置されている点が図5と異なる点であ
り、それ以外の構成は全く同一である。従って、図6は
図5と同じ機能と同じ効果を有する。
【0045】図7は本発明による第7の実施例の復調装
置である。図7の実施例の説明では図5と同じ機能を有
するものについては同一の符号を付して説明する。QP
SK変調信号は、周波数変換器51とVCO25により
IF信号に周波数変換され、波形整形機能を有するBP
F72を介して直交検波器1に入力される。直交検波器
1は、発振周波数がBPF72の中心周波数に等しい固
定発振器2により、IF信号を直交するI,Qベースバ
ンド信号に変換する。そして、A/D変換器3,4によ
りアナログ値のI,Qベースバンド信号はディジタル値
のI,Qベースバンド信号に変換される。ディジタル化
されたI,Qベースバンド信号は搬送波再生回路9へと
導かれる。
【0046】搬送波再生回路9の構成および機能は図5
と全く同じなのでここでの説明は省略する。
【0047】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22およびラッチ回路23か
ら構成される。周波数誤差検出器21では位相検波器1
2で得られた位相差信号から、IF信号の中心周波数と
固定発振器2の発振周波数との周波数誤差が検出され
る。この周波数誤差はAFCループフィルタ22で平滑
化され、ラッチ回路23および加算器19を介してD/
A変換器24に送られてアナログ信号に変換されてから
VCO25の制御信号としてVCO25に入力される。
VCO25の発振周波数が制御されて周波数誤差が補償
され、検出される周波数誤差が基準誤差以下になれば、
周波数誤差検出器21からラッチ回路23に対してAF
Cホールド信号が供給され、VCO25の発振周波数を
制御するデータがラッチ回路23で保持され、VCO2
5は一定の発振周波数で動作する。一方、検出される周
波数誤差が基準誤差以下になれば、周波数誤差検出器2
1からPLLループフィルタ13に対してAFC/PL
Lループ切替信号が供給され、PLLループフィルタ1
3が動作を開始し、搬送波再生回路9ではAFC回路2
0で取り除かれなかった周波数誤差を引き込むとともに
位相同期が確立され、再生I,Q出力信号が出力され
る。
【0048】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14には位相雑音が重畳しているものの、比較的
安定した発振周波数で動作している。周波数比較器16
ではDVCO14の周波数制御端子15に入力される信
号からDVCO14の動作周波数(正および負の周波数
がある)が正の上限基準値および負の下限基準値を越え
ているかどうかが比較され、正の上限基準値を越えてい
る場合、負の下限基準値を越えている場合および上限基
準値と下限基準値の範囲内に収まっている場合、のそれ
ぞれに対応して選択信号が選択回路17に送られる。選
択回路17では、選択信号に対応して、VCO25の周
波数を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、あるいは一
定値(−δ)だけ降下させる信号、あるいはそのままの
周波数を維持させる信号、つまり周波数補正信号を出力
する。この周波数補正信号はスイッチ18を介して加算
器19に入力され、D/A変換器24によりアナログ値
に変換されてVCO25の発振周波数を補正する。スイ
ッチ18は搬送波再生回路9が同期状態にあるときにの
みON状態に設定される。
【0049】周波数補正信号によりVCO25の発振周
波数が変化してから、この周波数変化に対して搬送波再
生回路9のPLLループが応答して、搬送波再生回路9
の追随動作が安定化するには多少の時間がかかる。従っ
て、VCO25の急激で大幅な周波数変化に対して搬送
波再生回路9の同期が外れたり、外れそうにならないよ
うにVCO25の周波数変化を滑らかにする必要があ
る。そのためにVCO25の周波数変化(±δ)を小さ
くしたり、周波数補正信号が加算器19に入力される頻
度をスイッチ18により制限している。
【0050】このように、周波数補正回路10は、DV
CO14の発振周波数が上限基準値を越えているときに
はVCO25の発振周波数を上昇させ、DVCO14の
発振周波数が下限基準値を越えているときにはVCO2
5の発振周波数を降下させるように周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後にQPSK変
調信号の周波数ドリフトなどにより、IF信号とBPF
72の中心周波数に等しい発振周波数を有する固定発振
器2の周波数離調が変化しても、BPF72の入力信号
であるIF信号のスペクトラムの周波数ずれが周波数比
較器16の上限基準値と下限基準値で決まる範囲を越え
ないようにVCO25の発振周波数が補正され、DVC
O14の発振周波数は上限基準値および下限基準値を越
えないように制御される。つまり、BPF72の入力信
号スペクトラムの周波数ずれは上限基準値および下限基
準値を越えないように復調装置の周波数補正ループが動
作する。
【0051】上記第7の実施例では、AFC回路20の
動作がAFCホールド信号で停止された後、IF信号と
固定発振器2の離調周波数が大きく変化するようなこと
が発生しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時維持
しながらVCO25の周波数を補正することにより、B
PF72に入力されるIF信号のスペクトラムの周波数
ずれを上限あるいは下限の基準値以下に防止できる。従
って、BPF72に入力されるIF信号のスペクトラム
の周波数ずれによる誤り率の劣化をこの基準値に対応し
た所定値以下に抑制することができる。しかも、VCO
25の周波数補正は搬送波再生回路9が同期状態にあ
り、かつ、搬送波再生回路9での位相同期が外れないよ
うにゆっくりと行われるので、VCO25の周波数補正
による誤り率の劣化を抑制できる。更に、VCO25の
周波数補正は基本的には搬送波再生回路9のPLLルー
プ動作と独立して行われるので、QPSK変調信号のC
/N比が低い状態でもVCO25の周波数補正に対して
搬送波再生回路9のジッタの影響を排除でき、周波数補
正回路10の動作による復調特性の劣化を招くことはな
い。
【0052】図8は本発明による第8の実施例の復調装
置である。図8の実施例の説明では図7と同じ機能を有
するものについては同一の符号を付して説明する。QP
SK変調信号は周波数変換器51とVCO25によりI
F信号に周波数変換され、波形整形フィルタであるBP
F72を介してA/D変換器83に入力される。A/D
変換器83により、アナログ値のIF信号はディジタル
値のIF信号に変換され、ディジタル周波数変換器81
によりディジタル・ベースバンド信号に変換される。そ
して、ディジタル・ベースバンド信号はI/Q分離回路
84により直交するI,Qベースバンド信号に分離され
る。分離されたI,Qベースバンド信号は搬送波再生回
路9へと導かれる。
【0053】ここで、BPF72の中心周波数fcとA/
D変換器83のサンプリング周波数fsとは、 fc=(2n+1)fs/4 (n=0,1,2,...) ・・・(1) の関係となるように選ばれる。
【0054】搬送波再回路9の構成および機能は図7と
全く同じなので、ここでの説明は省略する。
【0055】AFC回路20は周波数誤差検出器21、
AFCループフィルタ22およびラッチ回路23から構
成される。周波数誤差検出器21では位相検波器12で
得られた位相差信号から、IF信号の中心周波数と式
(1)で示されるディジタル周波数変換器81の実質的
な局部発振器の周波数との周波数誤差が検出される。こ
の周波数誤差はAFCループフィルタ22で平滑化さ
れ、ラッチ回路23および加算器19を介してD/A変
換器24に送られてアナログ信号に変換されてからVC
O25の制御信号としてVCO25に入力される。VC
O25の発振周波数が制御されて周波数誤差が補償さ
れ、検出される周波数誤差が基準誤差以下になれば、周
波数誤差検出器21からラッチ回路23に対してAFC
ホールド信号が供給され、VCO25の発振周波数を制
御するデータがラッチ回路23で保持され、VCO25
は一定の発振周波数で動作する。一方、検出される周波
数誤差が基準誤差以下になれば、周波数誤差検出器21
からPLLループフィルタ13に対してAFC/PLL
ループ切替信号が供給され、PLLループフィルタ13
が動作を開始し、搬送波再生回路9ではAFC回路20
で取り除かれなかった周波数誤差を引き込むとともに位
相同期が確立され、再生I,Q出力信号が出力される。
【0056】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14には位相雑音が重畳しているものの比較的安
定した発振周波数で動作している。周波数比較器16で
はDVCO14の周波数制御端子15に入力される信号
からDVCO14の動作周波数(正および負の周波数が
ある)が正の上限基準値および負の下限基準値を越えて
いるかどうかが比較され、正の上限基準値を越えている
場合、負の下限基準値を越えている場合および上限基準
値と下限基準値の範囲内に収まっている場合、のそれぞ
れに対応して選択信号が選択回路17に送られる。選択
回路17では選択信号に対応して、VCO25の周波数
を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、あるいは一定値
(−δ)だけ降下させる信号、あるいはそのままの周波
数を維持させる信号、つまり周波数補正信号を出力す
る。この周波数補正信号はスイッチ18を介して加算器
19に入力され、D/A変換器24によりアナログ値に
変換されてVCO25の発振周波数を補正する。スイッ
チ18は搬送波再生回路9が同期状態にあるときにのみ
ON状態に設定される。
【0057】周波数補正信号によりVCO25の発振周
波数が変化してから、この周波数変化に対して搬送波再
生回路9のPLLループが応答して、搬送波再生回路9
の追随動作が安定化するには多少の時間がかかる。従っ
て、VCO25の急激で大幅な周波数変化に対して搬送
波再生回路9の同期が外れたり、外れそうにならないよ
うにVCO25の周波数変化を滑らかにする必要があ
る。そのためにVCO25の周波数変化(±δ)を小さ
くしたり、周波数補正信号が加算器19に入力される頻
度をスイッチ18により制限している。
【0058】このように周波数補正回路10は、DVC
O14の発振周波数が上限基準値を越えているときには
VCO25の発振周波数を上昇させ、DVCO14の発
振周波数が下限基準値を越えているときにはVCO25
の発振周波数を降下させるように周波数補正信号を出力
する。従って、AFC回路20の停止後にQPSK変調
信号の周波数ドリフトなどにより、IF信号の中心周波
数がBPF72の中心周波数に対して離調するように変
化しても、BPF72の入力信号であるIF信号のスペ
クトラムの周波数ずれが周波数比較器16の上限基準値
と下限基準値で決まる範囲を越えないようにVCO25
の発振周波数が補正され、DVCO14の発振周波数は
上限基準値および下限基準値を越えないように制御され
る。つまり、BPF72の入力信号スペクトラムの周波
数ずれは上限基準値および下限基準値を越えないように
復調装置の周波数補正ループが動作する。
【0059】上記第8の実施例では、AFC回路20の
動作がAFCホールド信号で停止された後、IF信号と
BPF72の離調周波数が大きく変化するようなことが
発生しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時維持し
ながらVCO25の周波数を補正することにより、BP
F72に入力されるIF信号のスペクトラムの周波数ず
れを上限あるいは下限の基準値以下に防止できる。従っ
て、BPF72に入力されるIF信号のスペクトラムの
周波数ずれによる誤り率の劣化をこの基準値に対応した
所定値以下に抑制することができる。しかも、VCO2
5の周波数補正は搬送波再生回路9が同期状態にあり、
かつ、搬送波再生回路9での位相同期が外れないように
ゆっくりと行われるので、VCO25の周波数補正によ
る誤り率の劣化を抑制できる。更に、VCO25の周波
数補正は基本的には搬送波再生回路9のPLLループ動
作と独立して行われるので、QPSK変調信号のC/N
比が低い状態でもVCO25の周波数補正に対して搬送
波再生回路9のジッタの影響を排除でき、周波数補正回
路10の動作による復調特性の劣化を招くことはない。
【0060】図9は本発明による第9の実施例の復調装
置である。図9の実施例の説明では図1および図5と同
じ機能を有するものについては同一の符号を付して説明
する。QPSK変調信号は周波数変換器51とVCO2
5によりIF信号に周波数変換され、BPF52を介し
て直交検波器1に入力される。直交検波器1は固定発振
器2によりIF信号を直交するI,Qベースバンド信号
に変換する。そして、A/D変換器3,4によりアナロ
グ値のI,Qベースバンド信号はディジタル値のI,Q
ベースバンド信号に変換される。ディジタル化された
I,Qベースバンド信号は、周波数変換機能を有する複
素乗算器5に入力される。この複素乗算器5には局部発
振機能を有するDVCO6が接続されている。DVCO
6の動作周波数だけ周波数変換を受けたI,Qベースバ
ンド信号は、DTF7,8により波形整形され、搬送波
再生回路9に入力される。
【0061】搬送波再生回路9の構成および機能は図1
と全く同じなので、ここでの説明は省略する。
【0062】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22およびラッチ回路23か
ら構成される。周波数誤差検出器21では位相検波器1
2で得られた位相差信号から、IF信号の中心周波数と
固定発振器2の発振周波数との周波数誤差が検出され
る。この周波数誤差はAFCループフィルタ22で平滑
化され、ラッチ回路23を介してD/A変換器24に送
られて、アナログ信号に変換されてからVCO25の制
御信号としてVCO25に入力される。VCO25の発
振周波数が制御されて周波数誤差が補償され、検出され
る周波数誤差が基準誤差以下になれば、周波数誤差検出
器21からラッチ回路23に対してAFCホールド信号
が供給され、VCO25の発振周波数を制御するデータ
がラッチ回路23で保持され、VCO25は一定の発振
周波数で動作する。一方、検出される周波数誤差が基準
誤差以下になれば、周波数誤差検出器21からPLLル
ープフィルタ13に対してAFC/PLLループ切替信
号が供給され、PLLループフィルタ13が動作を開始
し、搬送波再生回路9ではAFC回路20で取り除かれ
なかった周波数誤差を引き込むとともに位相同期が確立
され、再生I,Q出力信号が出力される。
【0063】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14には位相雑音が重畳しているものの比較的安
定した発振周波数で動作している。周波数比較器16で
はDVCO14の周波数制御端子15に入力される信号
からDVCO14の動作周波数(正および負の周波数が
ある)が正の上限基準値および負の下限基準値を越えて
いるかどうかが比較され、正の上限基準値を越えている
場合、負の下限基準値を越えている場合および上限基準
値と下限基準値の範囲内に収まっている場合、のそれぞ
れに対応して選択信号が選択回路17に送られる。選択
回路17では選択信号に対応して、DVCO6の周波数
を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、あるいは一定値
(−δ)だけ降下させる信号、あるいはそのままの周波
数を維持させる信号、つまり周波数補正信号を出力す
る。この周波数補正信号はスイッチ18を介してDVC
O6に入力されて、DVCO6の動作周波数を補正す
る。スイッチ18は搬送波再生回路9が同期状態にある
ときにのみON状態に設定される。
【0064】周波数補正信号によりDVCO6の周波数
が変化してから、この周波数変化に対して搬送波再生回
路9のPLLループが応答して、搬送波再生回路9の追
随動作が安定化するには多少の時間がかかる。従って、
DVCO6の急激で大幅な周波数変化に対して搬送波再
生回路9の同期が外れたり、外れそうにならないように
DVCO6の周波数変化を滑らかにする必要がある。そ
のためにDVCO6の周波数変化(±δ)を小さくした
り、周波数補正信号がDVCO6に入力される頻度をス
イッチ18により制限している。
【0065】このように、周波数補正回路10は、DV
CO14の発振周波数が上限基準値を越えているときに
はDVCO6の動作周波数を上昇させ、DVCO14の
発振周波数が下限基準値を越えているときにはDVCO
6の動作周波数を降下させるように周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後にQPSK変
調信号の周波数ドリフトなどにより、IF信号の中心周
波数が固定発振器2の発振周波数に対して離調するよう
に変化しても、DTF7,8の入力信号スペクトラムの
周波数ずれが周波数比較器16の上限基準値と下限基準
値で決まる範囲を越えないようにDVCO6の動作周波
数が補正され、DVCO14の発振周波数は上限基準値
および下限基準値を越えないように制御される。つま
り、DTF7,8の入力信号スペクトラムの周波数ずれ
は上限基準値および下限基準値を越えないように復調装
置の周波数補正ループが動作する。
【0066】上記第9の実施例では、AFC回路20の
動作がAFCホールド信号で停止された後、IF信号と
固定発振器2の離調周波数が大きく変化するようなこと
が発生しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時維持
しながらDVCO6の周波数を補正することにより、D
TF7,8に入力されるI,Qベースバンド信号のスペ
クトラムの周波数ずれを上限あるいは下限の基準値以下
に防止できる。従って、DTF7,8に入力されるI,
Qベースバンド信号のスペクトラムの周波数ずれによる
誤り率の劣化をこの基準値に対応した所定値以下に抑制
することができる。しかも、DVCO6の周波数補正は
搬送波再生回路9が同期状態にあり、かつ、搬送波再生
回路9での位相同期が外れないようにゆっくりと行われ
るので、DVCO6の周波数補正による誤り率の劣化を
抑制できる。更に、DVCO6の周波数補正は基本的に
は搬送波再生回路9のPLLループ動作と独立して行わ
れるので、QPSK変調信号のC/N比が低い状態でも
DVCO6の周波数補正に対して搬送波再生回路9のジ
ッタの影響を排除でき、周波数補正回路10の動作によ
る復調特性の劣化を招くことはない。
【0067】図10は本発明による第10の実施例の復
調装置である。図10の実施例の説明では図9と同じ機
能を有するものについては同一の符号を付して説明す
る。QPSK変調信号は、周波数変換器51とVCO2
5によりIF信号に周波数変換され、BPF52を介し
て直交検波器1に入力される。直交検波器1はVCO2
5−1によりIF信号を直交するI,Qベースバンド信
号に変換する。そして、A/D変換器3,4によりアナ
ログ値のI,Qベースバンド信号はディジタル値のI,
Qベースバンド信号に変換される。ディジタル化された
I,Qベースバンド信号は、DTF7,8により波形整
形され、搬送波再生回路9に入力される。
【0068】搬送波再生回路9の構成および機能は図9
と全く同じなので、ここでの説明は省略する。
【0069】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22およびラッチ回路23か
ら構成される。周波数誤差検出器21では位相検波器1
2で得られた位相差信号から、IF信号の中心周波数と
固定発振器2の発振周波数との周波数誤差が検出され
る。この周波数誤差はAFCループフィルタ22で平滑
化され、ラッチ回路23を介してD/A変換器24に送
られてアナログ信号に変換されてからVCO25の制御
信号としてVCO25に入力される。VCO25の発振
周波数が制御されて周波数誤差が補償され、検出される
周波数誤差が基準誤差以下になれば、周波数誤差検出器
21からラッチ回路23に対してAFCホールド信号が
供給され、VCO25の発振周波数を制御するデータが
ラッチ回路23で保持され、VCO25は一定の発振周
波数で動作する。一方、検出される周波数誤差が基準誤
差以下になれば、周波数誤差検出器21からPLLルー
プフィルタ13に対してAFC/PLLループ切替信号
が供給され、PLLループフィルタ13が動作を開始
し、搬送波再生回路9ではAFC回路20で取り除かれ
なかった周波数誤差を引き込むとともに位相同期が確立
され、再生I,Q出力信号が出力される。
【0070】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14には位相雑音が重畳しているものの比較的安
定した発振周波数で動作している。周波数比較器16で
はDVCO14の周波数制御端子15に入力される信号
からDVCO14の動作周波数(正および負の周波数が
ある)が正の上限基準値および負の下限基準値を越えて
いるかどうかが比較され、正の上限基準値を越えている
場合、負の下限基準値を越えている場合および上限基準
値と下限基準値の範囲内に収まっている場合、のそれぞ
れに対応して選択信号が選択回路17に送られる。選択
回路17では選択信号に対応して、VCO25−1の周
波数を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、あるいは一
定値(−δ)だけ降下させる信号、あるいはそのままの
周波数を維持させる信号、つまり周波数補正信号を出力
する。この周波数補正信号はスイッチ18を介してD/
A変換器24−1に入力されてアナログ値に変換され
て、VCO25−1の動作周波数を補正する。スイッチ
18は搬送波再生回路9が同期状態にあるときにのみO
N状態に設定される。
【0071】周波数補正信号によりVCO25−1の周
波数が変化してから、この周波数変化に対して搬送波再
生回路9のPLLループが応答して、搬送波再生回路9
の追随動作が安定化するには多少の時間がかかる。従っ
て、VCO25−1の急激で大幅な周波数変化に対して
搬送波再生回路9の同期が外れたり、外れそうにならな
いようにVCO25−1の周波数変化を滑らかにする必
要がある。そのためにVCO25−1の周波数変化(±
δ)を小さくしたり、周波数補正信号がVCO25−1
に入力される頻度をスイッチ18により制限している。
【0072】このように、周波数補正回路10は、DV
CO14の発振周波数が上限基準値を越えているときに
はVCO25−1の動作周波数を上昇させ、DVCO1
4の発振周波数が下限基準値を越えているときにはVC
O25−1の動作周波数を降下させるように周波数補正
信号を出力する。従って、AFC回路20の停止後にQ
PSK変調信号の周波数ドリフトなどにより、IF信号
の中心周波数がVCO25−1の周波数に対して離調す
るように変化しても、DTF7、8の入力信号スペクト
ラムの周波数ずれが周波数比較器16の上限基準値と下
限基準値で決まる範囲を越えないようにVCO25−1
の動作周波数が補正され、DVCO14の発振周波数は
上限基準値および下限基準値を越えないように制御され
る。つまり、DTF7,8の入力信号スペクトラムの周
波数ずれは上限基準値および下限基準値を越えないよう
に復調装置の周波数補正ループが動作する。
【0073】上記第10の実施例では、AFC回路20
の動作がAFCホールド信号で停止された後、IF信号
とVCO25−1の離調周波数が大きく変化するような
ことが発生しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時
維持しながらVCO25−1の周波数を補正することに
より、DTF7,8に入力されるI,Qベースバンド信
号のスペクトラムの周波数ずれを上限あるいは下限の基
準値以下に防止できる。従って、DTF7,8に入力さ
れるI,Qベースバンド信号のスペクトラムの周波数ず
れによる誤り率の劣化をこの基準値に対応した所定値以
下に抑制することができる。しかも、VCO25−1の
周波数補正は搬送波再生回路9が同期状態にあり、か
つ、搬送波再生回路9での位相同期が外れないようにゆ
っくりと行われるので、VCO25−1の周波数補正に
よる誤り率の劣化を抑制できる。更に、VCO25−1
の周波数補正は基本的には搬送波再生回路9のPLLル
ープ動作と独立して行われるので、QPSK変調信号の
C/N比が低い状態でもVCO25−1の周波数補正に
対して搬送波再生回路9のジッタの影響を排除でき、周
波数補正回路10の動作による復調特性の劣化を招くこ
とはない。
【0074】図11は本発明による第11の実施例の復
調装置である。図10の実施例では波形整形フィルタは
DTF7,8で構成されているため、A/D変換器3,
4の後にDTF7,8を配置しているが、図11の実施
例では波形整形フィルタはアナログLPF117,11
8で構成されているため、アナログLPF117,11
8の後にA/D変換器3,4が配置されている点が図1
0と異なる点であり、それ以外の構成は全く同一であ
る。従って、図11は図10と同じ機能と同じ効果を有
する。
【0075】図12は、図1から図11までに示したD
VCO6,14の具体例である。オーバーフローおよび
アンダーフローを禁止しない加算器121、ラッチ回路
122、および正弦/余弦関数値を記憶したROM12
3から構成される。周波数制御端子に入力された信号
は、1クロック遅延された加算器出力信号とともに加算
器121により加算され、ROM123に入力される。
ここでROM123の入力信号は余弦波信号(以下、C
OS信号と略記)、正弦波信号(以下、SIN信号と略
記)の入力位相の0度から360度に対応する。従っ
て、DVCO6,14の入力信号、すなわち加算器12
1の入力信号の大きさはCOS信号、SIN信号の入力
位相の変化量、すなわちDVCO6,14の発振周波数
に対応する。DVCO6,14の周波数制御端子に入力
される信号からDVCO6,14の発振周波数を知るこ
とができる。
【0076】図13、図14および図15は本発明によ
る別の実施例であり、復調装置が非同期状態にあると判
定されたときに掃引信号発生器131を駆動させて、V
CO25やDVCO6の周波数を強制的に掃引するよう
にしたものである。このような構成にすることにより、
復調装置の起動開始時に離調周波数の大きいQPSK変
調信号が復調装置に入力されても、この離調周波数を打
ち消すようにVCO25やDVCO6の発振周波数を掃
引し、直交検波器1や周波数変換器51に入力されるQ
PSK変調信号やIF信号の離調周波数がAFC回路2
0の引き込み周波数範囲内に収まるようにVCO25や
DVCO6の発振周波数を制御することが可能となり、
離調周波数の大きいQPSK変調信号が復調装置に入力
されようなことが発生しても復調装置を正常に機能させ
ることができる。
【0077】図16は同期信号の検出方法を示す具体例
である。復調装置から出力されたI,Qチャンネル判定
データは誤り訂正回路161で復号され復号データが得
られるが、この復号データを誤り率検出器162内の再
符号器で復号データを符号化し、判定データとこの符号
化データを比較すれば、誤り率が検出される。この誤り
率情報を基準値と比較し、基準値より誤り率が小さけれ
ば復調装置は同期状態にあると判断し、同期信号を出力
する。
【0078】以上説明した各実施例では、QPSK変調
信号をディジタル変調信号として説明しているが、必ず
しもディジタル変調信号はQPSK変調信号である必要
はなく、オフセットQPSK変調信号、8相PSK変調
信号、MSK変調信号、QAM変調信号などの直交する
I,Qベースバンド信号成分を有するディジタル変調信
号で、同期検波方式により復調できるディジタル変調信
号であればよいことは言うまでもない。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明の復調装置によれ
ば次の効果が発揮される。 (1)AFC回路の動作がAFCホールド信号で停止さ
れた後、QPSK変調信号の中心周波数が固定発振器の
周波数と離調し、この離調周波数が大きく変化するよう
なことが発生しても、搬送波再生回路の同期状態を常時
維持しながらDVCOの周波数を制御することにより、
DTFに入力されるI,Qベースバンド信号のスペクト
ラムの周波数ずれを周波数比較器の上限あるいは下限基
準値以下に防止できる。従って、DTFに入力される
I,Qベースバンド信号のスペクトラムのずれによる誤
り率の劣化をこの基準値に対応した所定値以下に抑制す
ることができる。 (2)しかも、DVCOの周波数制御は搬送波再生回路
が同期状態にあり、かつ、搬送波再生回路での位相同期
が外れないようにゆっくりと行われるので、DVCOの
周波数制御による誤り率の劣化を抑制できる。 (3)更に、DVCOの周波数制御は基本的には搬送波
再生回路のPLLループ動作と独立して行われるので、
QPSK変調信号のC/N比が低い状態でもDVCOの
周波数制御に搬送波再生回路のジッタの影響を排除で
き、周波数補正回路の動作による復調特性の劣化を招く
ことはない。 (4)更に、掃引信号発生器のある実施例においては、
離調周波数の大きいQPSK変調信号が入力されるよう
なことが発生しても復調装置を正常に機能させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による復調装置のブロッ
ク図
【図2】本発明の第2の実施例による復調装置のブロッ
ク図
【図3】本発明の第3の実施例による復調装置のブロッ
ク図
【図4】本発明の第4の実施例による復調装置のブロッ
ク図
【図5】本発明の第5の実施例による復調装置のブロッ
ク図
【図6】本発明の第6の実施例による復調装置のブロッ
ク図
【図7】本発明の第7の実施例による復調装置のブロッ
ク図
【図8】本発明の第8の実施例による復調装置のブロッ
ク図
【図9】本発明の第9の実施例による復調装置のブロッ
ク図
【図10】本発明の第10の実施例による復調装置のブ
ロック図
【図11】本発明の第11の実施例による復調装置のブ
ロック図
【図12】本発明の第1から第11の実施例におけるデ
ィジタルVCOの具体例を示すブロック図
【図13】本発明の第1の実施例において、ディジタル
VCOに掃印信号発生器を接続した場合の構成例を示す
ブロック図
【図14】本発明の第2、第9、第10および第11の
実施例において、VCOに掃印信号発生器を接続した場
合の構成例を示すブロック図
【図15】本発明の第3、第4、第5、第6、第7およ
び第8の実施例において、VCOに掃印信号発生器を接
続した場合の構成例を示すブロック図
【図16】本発明の各実施例における同期信号の発生手
段を示すブロック図
【図17】従来の実施例による復調装置のブロック図
【符号の説明】
1 直交検波器 2 固定発振器 3、4、83 A/D変換器 5、11 複素乗算器 6、14 ディジタルVCO 7、8 ディジタルトタンスバーサルフィルタ 9 搬送波再生回路 10 周波数補正回路 12 位相検波器 13 PLLループフィルタ 15 周波数制御端子 16 周波数比較器 17 選択回路 18 スイッチ 19、121、132 加算器 20 AFC回路 21 周波数誤差検出器 22 AFCループフィルタ 23 ラッチ回路 24、24−1 D/A変換器 25、25−1 電圧制御発振器 47、48、67、68、117、118 低域通過フ
ィルタ 51 周波数変換器 52、72 帯域通過フィルタ 81 ディジタル周波数変換器 84 I/Q分離回路 122 ラッチ回路 123 ROM 131 掃引信号発生器 161 誤り訂正回路 162 誤り率検出器 163 同期検出器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力変調信号をI,Qチャンネルの直交信
    号に復調する直交検波部と、該直交検波部に入力される
    局部発振器と、前記I,Qチャンネルの直交信号をディ
    ジタル信号に変換するA/D変換部と、該A/D変換部
    により変換されたディジタル信号を第1のディジタルV
    COと複素乗算する第1の複素乗算部と、該第1の複素
    乗算部の出力信号を波形整形する低域通過型の波形整形
    フィルタと、該波形整形フィルタの出力信号に再生搬送
    波を複素乗算する第2の複素乗算部と、該第2の複素乗
    算部の出力信号を位相検波して、位相情報を得る位相検
    波部と、前記位相情報を平滑して第2のディジタルVC
    Oに供給し、前記再生搬送波を得るためのPLL手段
    と、前記位相情報を基に、前記入力変調信号の周波数と
    前記局部発振器の局発周波数との周波数誤差情報を検出
    する周波数誤差検出部と、該周波数誤差情報を平滑して
    前記第1のディジタルVCOの発振周波数を制御する周
    波数制御手段と、前記第2のディジタルVCOの発振周
    波数が正または負の基準値を越えているかどうかを判定
    し、基準値を越えている場合には前記第1のディジタル
    VCOの発振周波数を補正して、前記第2のディジタル
    VCOの発振周波数が前記基準値の範囲内に収まるよう
    に制御する周波数補正手段を備え、前記第1の複素乗算
    部と前記第2の複素乗算部との間に前記波形整形フィル
    タを配置したことを特徴とする復調装置。
  2. 【請求項2】入力変調信号をI,Qチャンネルの直交信
    号に復調する直交検波部と、該直交検波部に入力される
    VCOと、前記I,Qチャンネルの直交信号をディジタ
    ル信号に変換するA/D変換部と、該A/D変換部によ
    り変換されたディジタル信号を第1のディジタルVCO
    と複素乗算する第1の複素乗算部と、該第1の複素乗算
    部の出力信号を波形整形する低域通過型の波形整形フィ
    ルタと、該波形整形フィルタの出力信号に再生搬送波を
    複素乗算する第2の複素乗算部と、該第2の複素乗算部
    の出力信号を位相検波して、位相情報を得る位相検波部
    と、前記位相情報を平滑して第2のディジタルVCOに
    供給し、前記再生搬送波を得るためのPLL手段と、前
    記位相情報を基に、前記入力変調信号の周波数と前記V
    COの局発周波数との周波数誤差情報を検出する周波数
    誤差検出部と、該周波数誤差情報を平滑して前記VCO
    の発振周波数を制御する周波数制御手段と、前記第2の
    ディジタルVCOの発振周波数が正または負の基準値を
    越えているかどうかを判定し、基準値を越えている場合
    には前記第1のディジタルVCOの発振周波数を補正し
    て、前記第2のディジタルVCOの発振周波数が前記基
    準値の範囲内に収まるように制御する周波数補正手段を
    備え、前記第1の複素乗算部と前記第2の複素乗算部と
    の間に前記波形整形フィルタを配置したことを特徴とす
    る復調装置。
  3. 【請求項3】入力変調信号をI,Qチャンネルの直交信
    号に復調する直交検波部と、該直交検波部に入力される
    VCOと、前記I,Qチャンネルの直交信号をディジタ
    ル信号に変換するA/D変換部と、該A/D変換部によ
    り変換されたディジタル信号に再生搬送波を複素乗算す
    る複素乗算部と、該複素乗算部の出力信号を位相検波し
    て、位相情報を得る位相検波部と、前記位相情報を平滑
    してディジタルVCOに供給し、前記再生搬送波を得る
    ためのPLL手段と、前記位相情報を基に、前記入力変
    調信号の周波数と前記VCOの局発周波数との周波数誤
    差情報を検出する周波数誤差検出部と、該周波数誤差情
    報を平滑して前記VCOの発振周波数を制御する周波数
    制御手段と、前記ディジタルVCOの発振周波数が正ま
    たは負の基準値を越えているかどうかを判定し、基準値
    を越えている場合には前記VCOの発振周波数を補正し
    て、前記ディジタルVCOの発振周波数が前記基準値の
    範囲内に収まるように制御する周波数補正手段を備え、
    前記直交検波部と前記複素乗算部との間に、前記I,Q
    チャンネルの直交信号を波形整形する低域通過型の波形
    整形フィルタを配置したことを特徴とする復調装置。
  4. 【請求項4】入力変調信号を周波数変換して、IF信号
    に変換する周波数変換部と、該周波数変換部に入力され
    るVCOと、前記IF信号をI,Qチャンネルの直交信
    号に復調する直交検波部と、該直交検波部に入力される
    局部発振器と、前記I,Qチャンネルの直交信号をディ
    ジタル信号に変換するA/D変換部と、該A/D変換部
    により変換されたディジタル信号に再生搬送波を複素乗
    算する複素乗算部と、該複素乗算部の出力信号を位相検
    波して、位相情報を得る位相検波部と、前記位相情報を
    平滑してディジタルVCOに供給し、前記再生搬送波を
    得るためのPLL手段と、前記位相情報を基に、前記I
    F信号の周波数と前記局部発振器の発振周波数との周波
    数誤差情報を検出する周波数誤差検出部と、該周波数誤
    差情報を平滑して前記VCOの発振周波数を制御する周
    波数制御手段と、前記ディジタルVCOの発振周波数が
    正または負の基準値を越えているかどうかを判定し、基
    準値を越えている場合には前記VCOの発振周波数を補
    正して、前記ディジタルVCOの発振周波数が前記基準
    値の範囲内に収まるように制御する周波数補正手段を備
    え、前記直交検波部と前記複素乗算部との間に、前記
    I,Qチャンネルの直交信号を波形整形する低域通過型
    の波形整形フィルタを配置したことを特徴とする復調装
    置。
  5. 【請求項5】入力変調信号を周波数変換して、IF信号
    に変換する周波数変換部と、該周波数変換部に入力され
    るVCOと、該周波数変換部により周波数変換された前
    記IF信号を波形整形する帯域通過型の波形整形フィル
    タと、前記IF信号をI,Qチャンネルの直交信号に復
    調する直交検波部と、該直交検波部に入力され、発振周
    波数が前記波形整形フィルタの中心周波数に等しく設定
    された局部発振器と、前記I,Qチャンネルの直交信号
    をディジタル信号に変換するA/D変換部と、該A/D
    変換部により変換されたディジタル信号に再生搬送波を
    複素乗算する複素乗算部と、該複素乗算部の出力信号を
    位相検波して、位相情報を得る位相検波部と、前記位相
    情報を平滑してディジタルVCOに供給し、前記再生搬
    送波を得るためのPLL手段と、前記位相情報を基に、
    前記IF信号の周波数と前記局部発振器の発振周波数と
    の周波数誤差情報を検出する周波数誤差検出部と、該周
    波数誤差情報を平滑して前記VCOの発振周波数を制御
    する周波数制御手段と、前記ディジタルVCOの発振周
    波数が正または負の基準値を越えているかどうかを判定
    し、基準値を越えている場合には前記VCOの発振周波
    数を補正して、前記ディジタルVCOの発振周波数が前
    記基準値の範囲内に収まるように制御する周波数補正手
    段を備え、前記周波数変換部と前記直交検波部との間に
    前記帯域通過型の波形整形フィルタを配置したことを特
    徴とする復調装置。
  6. 【請求項6】入力変調信号を周波数変換して、IF信号
    に変換する周波数変換部と、該周波数変換部に入力され
    るVCOと、該周波数変換部により周波数変換された前
    記IF信号を波形整形する帯域通過型の波形整形フィル
    タと、前記IF信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換部と、該A/D変換部によりディジタル値に変換さ
    れたIF信号をディジタル・ベースバンド信号に変換す
    るディジタル周波数変換部と、前記ディジタル・ベース
    バンド信号をI,Qチャンネルの直交信号に分離する分
    離手段と、前記I,Qチャンネルの直交信号に再生搬送
    波を複素乗算する複素乗算部と、該複素乗算部の出力信
    号を位相検波して、位相情報を得る位相検波部と、前記
    位相情報を平滑してディジタルVCOに供給し、前記再
    生搬送波を得るためのPLL手段と、前記位相情報を基
    に、前記IF信号の周波数と前記ディジタル周波数変換
    部の局発周波数との周波数誤差情報を検出する周波数誤
    差検出部と、該周波数誤差情報を平滑して前記VCOの
    発振周波数を制御する周波数制御手段と、前記ディジタ
    ルVCOの発振周波数が正または負の基準値を越えてい
    るかどうかを判定し、基準値を越えている場合には前記
    VCOの発振周波数を補正して、前記ディジタルVCO
    の発振周波数が前記基準値の範囲内に収まるように制御
    する周波数補正手段を備え、前記周波数変換部と前記デ
    ィジタル周波数変換部との間に前記波形整形フィルタを
    配置したことを特徴とする復調装置。
  7. 【請求項7】入力変調信号を周波数変換して、IF信号
    に変換する周波数変換部と、該周波数変換部に入力され
    るVCOと、前記IF信号をI,Qチャンネルの直交信
    号に復調する直交検波部と、該直交検波部に入力される
    局部発振器と、前記I,Qチャンネルの直交信号をディ
    ジタル信号に変換するA/D変換部と、該A/D変換部
    により変換されたディジタル信号を第1のディジタルV
    COと複素乗算する第1の複素乗算部と、該第1の複素
    乗算部の出力信号を波形整形する低域通過型の波形整形
    フィルタと、該波形整形フィルタの出力信号に再生搬送
    波を複素乗算する第2の複素乗算部と、該第2の複素乗
    算部の出力信号を位相検波して、位相情報を得る位相検
    波部と、前記位相情報を平滑して第2のディジタルVC
    Oに供給し、前記再生搬送波を得るためのPLL手段
    と、前記位相情報を基に、前記IF信号の周波数と前記
    局部発振器の発振周波数との周波数誤差情報を検出する
    周波数誤差検出部と、該周波数誤差情報を平滑してVC
    Oの発振周波数を制御する周波数制御手段と、前記第2
    のディジタルVCOの発振周波数が正または負の基準値
    を越えているかどうかを判定し、基準値を越えている場
    合には前記第1のディジタルVCOの発振周波数を補正
    して、前記第2のディジタルVCOの発振周波数が前記
    基準値の範囲内に収まるように制御する周波数補正手段
    を備え、前記第1の複素乗算部と前記第2の複素乗算部
    との間に前記波形整形フィルタを配置したことを特徴と
    する復調装置。
  8. 【請求項8】入力変調信号を周波数変換して、IF信号
    に変換する周波数変換部と、該周波数変換部に入力され
    る第1のVCOと、前記IF信号をI,Qチャンネルの
    直交信号に復調する直交検波部と、該直交検波部に入力
    される第2のVCOと、前記I,Qチャンネルの直交信
    号をディジタル信号に変換するA/D変換部と、該A/
    D変換部により変換されたディジタル信号に再生搬送波
    を複素乗算する第2の複素乗算部と、該第2の複素乗算
    部の出力信号を位相検波して、位相情報を得る位相検波
    部と、前記位相情報を平滑してディジタルVCOに供給
    し、前記再生搬送波を得るためのPLL手段と、前記位
    相情報を基に、前記IF信号の周波数と前記第2のVC
    Oの発振周波数との周波数誤差情報を検出する周波数誤
    差検出部と、該周波数誤差情報を平滑して第1のVCO
    の発振周波数を制御する周波数制御手段と、前記ディジ
    タルVCOの発振周波数が正または負の基準値を越えて
    いるかどうかを判定し、基準値を越えている場合には前
    記第2のVCOの発振周波数を補正して、前記ディジタ
    ルVCOの発振周波数が前記基準値の範囲内に収まるよ
    うに制御する周波数補正手段を備え、前記直交検波部と
    前記複素乗算部との間に前記波形整形フィルタを配置し
    たことを特徴とする復調装置。
  9. 【請求項9】周波数補正手段による第1のディジタルV
    COあるいはVCOの発振周波数の補正は、復調装置が
    同期状態にある期間のみ行なわれるようにしたことを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請
    求項5、請求項6、請求項7のいずれかに記載の復調装
    置。
  10. 【請求項10】周波数補正手段による第2のVCOの発
    振周波数の補正は、復調装置が同期状態にある期間のみ
    行なわれるようにしたことを特徴とする請求項8記載の
    復調装置。
  11. 【請求項11】復調装置が非同期状態にあるときは第1
    のディジタルVCOあるいはVCOの発振周波数を掃引
    するようにしたことを特徴とする請求項1、請求項2、
    請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7の
    いずれかに記載の復調装置。
  12. 【請求項12】復調装置が非同期状態にあるときは第1
    のVCOの発振周波数を掃引するようにしたことを特徴
    とする請求項8記載の復調装置。
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