JP3414554B2 - 復調装置 - Google Patents

復調装置

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JP3414554B2 JP15364595A JP15364595A JP3414554B2 JP 3414554 B2 JP3414554 B2 JP 3414554B2 JP 15364595 A JP15364595 A JP 15364595A JP 15364595 A JP15364595 A JP 15364595A JP 3414554 B2 JP3414554 B2 JP 3414554B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受信機で使用される復
調装置に関し、特にディジタル変調信号の周波数ドリフ
トを補償する復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、地上放送や衛星放送でディジタル
放送の実施が検討されている。ディジタル放送ではディ
ジタル信号の変調が行われるので、このディジタル変調
信号を復調する復調装置が必要である。
【0003】ディジタル変調信号の復調装置は、以下の
2通りの構成が考えられる。ひとつは、様々な中心周波
数を有するディジタル変調信号を選局回路により一旦I
F周波数(f1)に変換し、このIF周波数(f1)か
らディジタル復調する構成である。もうひとつは、同様
にして得られたIF周波数(f1)を再度別のIF周波
数(f2)に変換し、その後にディジタル復調する構成
である。
【0004】ディジタル復調には、同期検波方式がよく
用いられる。同期検波方式では、ディジタル変調信号の
搬送波に位相同期した再生搬送波が必要であり、一般的
には、この再生搬送波をPLL回路を含む搬送波再生回
路で得る。更に、所定周波数からある周波数だけ離調し
て入力されるディジタル変調信号にも対応するために、
復調装置にAFC機能をもたせることも一般的によく行
われている。
【0005】図35は、選局回路110、ディジタル信
号処理による搬送波再生回路9、およびAFC回路20
を含む従来の復調装置500を示す。
【0006】選局回路110は、周波数変換器111、
電圧制御発振器112(以下、VCOと略記する)、可
変分周器113、基準発振器114、位相比較器11
5、ループフィルタ116、およびマイクロプロセッサ
117から構成される。
【0007】選局回路110では、マイクロプロセッサ
117に入力された選局情報により可変分周器113の
分周比が設定され、この設定された分周比でVCO11
2の周波数が分周される。そして、可変分周器113の
出力信号と基準発振器114の出力信号との間の位相の
ずれ(位相誤差)が位相比較器115で検出される。検
出された位相誤差は、ループフィルタ116で平滑化さ
れた後にVCO112の制御信号として帰還される。こ
のようにして、VCO112は、基準発振器114の整
数倍(可変分周器113の分周比に対応する)の周波数
で安定に発振する。
【0008】選局回路110に入力されたQPSK変調
信号は、周波数変換器111によってIF信号に周波数
変換され、帯域通過フィルタ118(以下、BPFと略
記する)により不要なスプリアスが除去されてから、直
交検波器1に入力される。直交検波器1に入力されたI
F信号は、固定発振器2からの出力信号に基づいて、お
互いに直交するIベースバンド信号及びQベースバンド
信号(以下、I,Qベースバンド信号とも称する)に変
換される。アナログ信号として生成されたI,Qベース
バンド信号は、A/D変換器3及び4により、ディジタ
ル値のI,Qベースバンド信号に変換される。ディジタ
ル化されたI,Qベースバンド信号は、周波数変換機能
を有する複素乗算器5によりディジタルVCO6(以
下、DVCOと略記する)の動作周波数だけ周波数変換
を受け、ディジタルトランスバーサルフィルタ7及び8
(以下、DTFと略記する)により波形整形された後
に、搬送波再生回路9に入力される。
【0009】搬送波再生回路9は、複素乗算器11、位
相検波器12、PLLループフィルタ13およびDVC
O14を含み、これらの構成要素が閉ループを構成して
いる。搬送波再生回路9は、複素乗算器11に入力され
たI,Qベースバンド信号から再生搬送波を発生させる
機能を有する。搬送波再生回路9において位相同期がと
れると、再生されたI,Q出力信号が出力される。
【0010】ここで、搬送波再生回路9の動作を説明す
る。
【0011】位相回転機能を有する複素乗算器11に入
力されたI,Qベースバンド信号は、DVCO14によ
り位相回転を受けて出力され、位相検波器12に入力さ
れる。位相検波器12は入力信号と基準位相との位相差
を検出し、検出された位相差を示す信号(位相差信号)
を出力する。この位相差信号は、PLLループフィルタ
13で平滑化された後に、DVCO14に入力される。
DVCO14は、複素乗算器11に入力されるI,Qベ
ースバンド信号に位相同期した再生搬送波を出力するの
で、複素乗算器11の出力信号は、QPSK変調信号の
データ判定点に対応した再生I,Q出力信号となる。
【0012】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22、およびラッチ回路23
から構成される。周波数誤差検出器21は、位相検波器
12で得られた位相差信号から、IF信号の中心周波数
と固定発振器2の発振周波数との周波数誤差を検出す
る。この周波数誤差はAFCループフィルタ22で平滑
化され、ラッチ回路23を介して制御信号としてDVC
O6に入力される。これによってDVCO6の動作周波
数が制御されて、周波数誤差が補償される。検出される
周波数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検出器2
1からラッチ回路23に対してAFCホールド信号が供
給される。これによって、DVCO6の発振周波数を制
御するデータがラッチ回路23で保持され、DVCO6
は一定の発振周波数で動作する。一方、検出される周波
数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検出器21か
らPLLループフィルタ13に対してAFC/PLLル
ープ切替信号が供給されて、PLLループフィルタ13
が動作する。これによって、搬送波再生回路9は、AF
C回路20が取り除けなかった周波数誤差を引き込ん
で、それを補償するように動作する。それと同時に位相
同期が確立され、再生I,Q出力信号が出力される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】衛星放送では、BSコ
ンバータの局部発振器には一般に誘電体共振器が用いら
れている。そのため、局部発振器の周波数は基準周波数
から離調していることが多く、その離調周波数が数MH
zに達することもある。
【0014】以上に述べた従来の復調装置500では、
選局回路110に入力されたQPSK変調信号の中心周
波数が所定周波数から離調していると、直交検波器1に
入力されるIF信号の中心周波数も固定発振器2の発振
周波数から離調する。この離調周波数がAFC回路20
の引き込み周波数範囲より大きいと、AFC回路20が
正常に機能しない。その結果、搬送波再生回路9も同期
を確立できないので、データが復調できない。
【0015】更に、固定発振器2に対するIF信号の離
調周波数がAFC回路20の引き込み周波数範囲より小
さく、AFC回路20が正常に動作してデータが復調で
きる状態にあるとしても、離調周波数が大きくなるに従
ってAFC回路20の周波数引き込み時間は長くなる。
このため、離調周波数が大きいと、選局回路110にお
ける選局動作の開始からデータが正しく復調されるまで
の時間(ここでは「選局時間」と定義する)に時間がか
かる。
【0016】更にまた、固定発振器2に対するIF信号
の離調周波数がAFC回路20の引き込み周波数範囲よ
り小さく、AFC回路20が正常に動作してデータが復
調できる状態にあるとしても、離調周波数が大きいと、
IF信号のスペクトラムはBPF118の中心周波数か
らずれて存在する。このような場合でも復調装置500
を正常に動作させるためには、BPF118の帯域幅を
広く設定する必要が生じる。このことにより、隣接チャ
ンネル妨害波に対する排除能力が低下し、復調装置50
0の誤り率特性の劣化を招く。
【0017】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、(1)入力されるディジタ
ル変調信号の周波数離調を補償することにより、選局時
間が短縮された復調装置を提供すること、及び(2)搬
送波再生の確立後に生じるIF信号の周波数ずれに伴う
I,Qベースバンド信号スペクトラムの周波数ずれを補
償することにより、誤り率特性の劣化が防止された復調
装置を提供すること、にある。
【0018】
【課題を解決する手段】本発明の復調装置は、選局情報
に応じて、入力された変調信号から所定のチャンネルに
相当する信号を選択して、該選択された信号をIF信号
に周波数変換する変換手段と、該IF信号を、お互いに
直交するIベースバンド信号及びQベースバンド信号に
復調する復調手段と、該復調されたお互いに直交するI
ベースバンド信号及びQベースバンド信号に基づいて、
再生搬送波を発生させるとともに、再生されたI出力信
号及びQ出力信号を出力する再生手段と、該復調手段に
おける動作周波数の離調を検出して、該動作周波数を制
御する制御手段と、該復調手段の離調周波数の情報を該
変換手段に伝達する伝達手段と、を備えており、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0019】ある実施例では、前記変換手段が、前記入
力された変調信号から選択された信号を前記IF信号に
周波数変換する周波数変換器と、前記選局情報に応じて
発振周波数が変化する電圧制御発振器を含み、該電圧制
御発振器の局部発振信号を該周波数変換器に供給する選
局回路と、を備え、前記復調手段が、該IF信号を、前
記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベースバ
ンド信号に復調する直交検波器と、該直交検波器にその
出力が入力される局部発振器と、該復調されたお互いに
直交するIベースバンド信号及びQベースバンド信号を
ディジタル信号に変換するA/D変換器と、第1のディ
ジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D変換器によ
り変換されたディジタル信号と該第1のディジタル電圧
制御発振器の出力とを複素乗算する第1の複素乗算器
と、該第1の複素乗算器の出力信号を波形整形する低域
通過型波形整形フィルタと、を備え、前記再生手段が、
該波形整形フィルタの出力信号と前記再生搬送波とを複
素乗算する第2の複素乗算器と、該第2の複素乗算器の
出力信号の位相誤差を平滑して、第2のディジタル電圧
制御発振器に供給し、該再生搬送波を得るPLL手段
と、を備え、前記伝達手段が、該第1のディジタル電圧
制御発振器の発振周波数を検出する周波数検出器を備
え、該選局回路は、該周波数検出器で得られた周波数情
報を受けて、該選局回路に含まれる該電圧制御発振器の
発振周波数を微調整する微調整制御手段を備える。
【0020】好ましくは、前記制御手段が、前記お互い
に直交するIベースバンド信号及びQベースバンド信号
の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、該周波数誤
差を平滑して前記第1のディジタル電圧制御発振器の発
振周波数を制御する周波数制御手段と、前記第2のディ
ジタル電圧制御発振器の発振周波数が正または負の基準
値を越えているかどうかを判定し、該正または負の基準
値を越えている場合には該第1のディジタル電圧制御発
振器の発振周波数を補正して、該第2のディジタル電圧
制御発振器の発振周波数が該正または負の基準値の範囲
内に収まるように制御する周波数補正回路と、の少なく
とも一方を備える。
【0021】他の実施例では、前記変換手段が、前記入
力された変調信号から選択された信号を前記IF信号に
周波数変換する周波数変換器と、前記選局情報に応じて
発振周波数が変化する第1の電圧制御発振器を含み、該
第1の電圧制御発振器の局部発振信号を該周波数変換器
に供給する選局回路と、を備え、前記復調手段が、該I
F信号を、前記お互いに直交するIベースバンド信号及
びQベースバンド信号に復調する直交検波器と、該直交
検波器にその出力が入力される第2の電圧制御発振器
と、該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号
及びQベースバンド信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器と、該A/D変換器の出力信号を波形整形す
る低域通過型波形整形フィルタと、を備え、前記再生手
段が、ディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D
変換器により変換されたディジタル信号と該ディジタル
電圧制御発振器の出力とを複素乗算する複素乗算器と、
該複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、該ディ
ジタル電圧制御発振器に供給し、前記再生搬送波を得る
PLL手段と、を備え、前記伝達手段が、該第2の電圧
制御発振器の発振周波数を検出する周波数検出器を備
え、該選局回路は、該周波数検出器で得られた周波数情
報を受けて、該選局回路に含まれる該第1の電圧制御発
振器の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備え
る。
【0022】さらに他の実施例では、前記変換手段が、
前記入力された変調信号から選択された信号を第1のI
F信号に周波数変換する第1の周波数変換器と、前記選
局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧制御発
振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振信号を
該第1の周波数変換器に供給する選局回路と、第2の電
圧制御発振器が接続されていて、該第1のIF信号を周
波数変換して第2のIF信号を得る第2の周波数変換器
と、を備え、前記復調手段が、該第2のIF信号を、前
記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベースバ
ンド信号に復調する直交検波器と、該直交検波器にその
出力が入力される局部発振器と、該復調されたお互いに
直交するIベースバンド信号及びQベースバンド信号を
ディジタル信号に変換するA/D変換器と、該A/D変
換器の出力信号を波形整形する低域通過型波形整形フィ
ルタと、を備え、前記再生手段が、ディジタル電圧制御
発振器が接続され、該A/D変換器により変換されたデ
ィジタル信号と該ディジタル電圧制御発振器の出力とを
複素乗算する複素乗算器と、該複素乗算器の出力信号の
位相誤差を平滑して、該ディジタル電圧制御発振器に供
給し、前記再生搬送波を得るPLL手段と、を備え、前
記伝達手段が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数を
検出する周波数検出器を備え、該選局回路は、該周波数
検出器で得られた周波数情報を受けて、該選局回路に含
まれる該第1の電圧制御発振器の発振周波数を微調整す
る微調整制御手段を備える。
【0023】さらに他の実施例では、前記変換手段が、
前記入力された変調信号から選択された信号を第1のI
F信号に周波数変換する第1の周波数変換器と、前記選
局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧制御発
振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振信号を
該第1の周波数変換器に供給する選局回路と、第2の電
圧制御発振器が接続されていて、該第1のIF信号を周
波数変換して第2のIF信号を得る第2の周波数変換器
と、を備え、前記復調手段が、該第2のIF信号を波形
整形する帯域通過型波形整形フィルタと、該第2のIF
信号を、前記お互いに直交するIベースバンド信号及び
Qベースバンド信号に復調する直交検波器と、該波形整
形フィルタの中心周波数に等しく設定された発振周波数
を有し、該直交検波器にその出力が入力される局部発振
器と、該復調されたお互いに直交するIベースバンド信
号及びQベースバンド信号をディジタル信号に変換する
A/D変換器と、を備え、前記再生手段が、ディジタル
電圧制御発振器が接続され、該A/D変換器により変換
されたディジタル信号と前記再生搬送波とを複素乗算す
る複素乗算器と、該複素乗算器の出力信号の位相誤差を
平滑して、該ディジタル電圧制御発振器に供給し、該再
生搬送波を得るPLL手段と、を備え、前記伝達手段
が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数を検出する周
波数検出器を備え、該選局回路は、該周波数検出器で得
られた周波数情報を受けて、該選局回路に含まれる該第
1の電圧制御発振器の発振周波数を微調整する微調整制
御手段を備える。
【0024】さらに他の実施例では、前記変換手段が、
前記入力された変調信号から選択された信号を第1のI
F信号に周波数変換する第1の周波数変換器と、前記選
局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧制御発
振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振信号を
該第1の周波数変換器に供給する選局回路と、第2の電
圧制御発振器が接続されていて、該第1のIF信号を周
波数変換して第2のIF信号を得る第2の周波数変換器
と、を備え、前記復調手段が、該第2のIF信号を波形
整形する帯域通過型波形整形フィルタと、該第2のIF
信号を、ディジタル信号に変換するA/D変換器と、該
A/D変換器により変換されたディジタル化された該第
2のIF信号をディジタルベースバンド信号に変換する
ディジタル周波数変換器と、該ディジタルベースバンド
信号を前記お互いに直交するIベースバンド信号及びQ
ベースバンド信号に分離するI/Q分離回路と、を備
え、前記再生手段が、ディジタル電圧制御発振器が接続
され、該分離されたお互いに直交するIベースバンド信
号及びQベースバンド信号と前記再生搬送波とを複素乗
算する複素乗算器と、該複素乗算器の出力信号の位相誤
差を平滑して、該ディジタル電圧制御発振器に供給し、
該再生搬送波を得るPLL手段と、を備え、前記伝達手
段が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数を検出する
周波数検出器を備え、該選局回路は、該周波数検出器で
得られた周波数情報を受けて、該選局回路に含まれる該
第1の電圧制御発振器の発振周波数を微調整する微調整
制御手段を備える。
【0025】好ましくは、前記制御手段が、前記お互い
に直交するIベースバンド信号及びQベースバンド信号
の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、該周波数誤
差を平滑して前記第2の電圧制御発振器の発振周波数を
制御する周波数制御手段と、前記ディジタル電圧制御発
振器の発振周波数が正または負の基準値を越えているか
どうかを判定し、該正または負の基準値を越えている場
合には該第2の電圧制御発振器の発振周波数を補正し
て、該ディジタル電圧制御発振器の発振周波数が該正ま
たは負の基準値の範囲内に収まるように制御する周波数
補正回路と、の少なくとも一方を備える。
【0026】さらに他の実施例では、前記変換手段が、
前記入力された変調信号から選択された信号を前記IF
信号に周波数変換する周波数変換器と、前記選局情報に
応じて発振周波数が変化する第1の電圧制御発振器を含
み、該第1の電圧制御発振器の局部発振信号を該周波数
変換器に供給する選局回路と、を備え、前記復調手段
が、該IF信号を、前記お互いに直交するIベースバン
ド信号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器
と、該直交検波器にその出力が入力される第2の電圧制
御発振器と、該復調されたお互いに直交するIベースバ
ンド信号及びQベースバンド信号をディジタル信号に変
換するA/D変換器と、第1のディジタル電圧制御発振
器が接続され、該A/D変換器により変換されたディジ
タル信号と該第1のディジタル電圧制御発振器の出力と
を複素乗算する第1の複素乗算器と、該第1の複素乗算
器の出力信号を波形整形する低域通過型波形整形フィル
タと、を備え、前記再生手段が、第2のディジタル電圧
制御発振器が接続され、該波形整形フィルタの出力信号
と前記再生搬送波とを複素乗算する第2の複素乗算器
と、該第2の複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑し
て、該第2のディジタル電圧制御発振器に供給し、該再
生搬送波を得るPLL手段と、を備え、前記制御手段
が、該お互いに直交するIベースバンド信号及びQベー
スバンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出
し、該周波数誤差を平滑して該第2の電圧制御発振器の
発振周波数を制御する周波数制御手段と、該第2のディ
ジタル電圧制御発振器の発振周波数が正または負の基準
値を越えているかどうかを判定し、該正または負の基準
値を越えている場合には該第1のディジタル電圧制御発
振器の発振周波数を補正して、該第2のディジタル電圧
制御発振器の発振周波数が該正または負の基準値の範囲
内に収まるように制御する周波数補正回路と、を備え、
前記伝達手段が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数
の所定周波数からのずれに該第1のディジタル電圧制御
発振器の発振周波数を加算した周波数量を検出する周波
数検出器を備え、該選局回路は、該周波数検出器で得ら
れた周波数情報を受けて、該選局回路に含まれる該第1
の電圧制御発振器の発振周波数を微調整する微調整制御
手段を備える。
【0027】さらに他の実施例では、前記変換手段が、
前記入力された変調信号から選択された信号を第1のI
F信号に周波数変換する第1の周波数変換器と、前記選
局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧制御発
振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振信号を
該第1の周波数変換器に供給する選局回路と、第2の電
圧制御発振器が接続されていて、該第1のIF信号を周
波数変換して第2のIF信号を得る第2の周波数変換器
と、を備え、前記復調手段が、該第2のIF信号を、前
記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベースバ
ンド信号に復調する直交検波器と、該直交検波器にその
出力が入力される局部発振器と、該復調されたお互いに
直交するIベースバンド信号及びQベースバンド信号を
ディジタル信号に変換するA/D変換器と、第1のディ
ジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D変換器によ
り変換されたディジタル信号と該第1のディジタル電圧
制御発振器の出力とを複素乗算する第1の複素乗算器
と、該第1の複素乗算器の出力信号を波形整形する低域
通過型波形整形フィルタと、を備え、前記再生手段が、
第2のディジタル電圧制御発振器が接続され、該波形整
形フィルタの出力信号と前記再生搬送波とを複素乗算す
る第2の複素乗算器と、該第2の複素乗算器の出力信号
の位相誤差を平滑して、該第2のディジタル電圧制御発
振器に供給し、該再生搬送波を得るPLL手段と、を備
え、前記制御手段が、該お互いに直交するIベースバン
ド信号及びQベースバンド信号の周波数の所定周波数か
らの誤差を検出し、該周波数誤差を平滑して該第2の電
圧制御発振器の発振周波数を制御する周波数制御手段
と、該第2のディジタル電圧制御発振器の発振周波数が
正または負の基準値を越えているかどうかを判定し、該
正または負の基準値を越えている場合には該第1のディ
ジタル電圧制御発振器の発振周波数を補正して、該第2
のディジタル電圧制御発振器の発振周波数が該正または
負の基準値の範囲内に収まるように制御する周波数補正
回路と、を備え、前記伝達手段が、該第2の電圧制御発
振器の発振周波数の所定周波数からのずれと該第1のデ
ィジタル電圧制御発振器の発振周波数とを加算した周波
数量を検出する周波数検出器を備え、該選局回路は、該
周波数検出器で得られた周波数情報を受けて、該選局回
路に含まれる該第1の電圧制御発振器の発振周波数を微
調整する微調整制御手段を備える。
【0028】さらに他の実施例では、前記変換手段が、
前記入力された変調信号から選択された信号を前記IF
信号に周波数変換する周波数変換器と、前記選局情報に
応じて発振周波数が変化する電圧制御発振器を含み、該
電圧制御発振器の局部発振信号を該周波数変換器に供給
する選局回路と、を備え、該選局回路は、前記復調手段
の前記離調周波数の情報を受けて、該電圧制御発振器の
発振周波数を微調整する微調整制御手段を備え、該微調
整制御手段は、該発振周波数を階段状の不連続に制御
し、それによって補償できない残留周波数誤差を該電圧
制御発振器以外の所定の発振器の発振周波数の制御によ
って補償するために、前記所定のチャンネルを選択する
際に該所定の発振器の中心周波数をずらして初期設定す
る。
【0029】さらに他の実施例では、前記再生手段が複
素乗算器を含み、該複素乗算器の出力信号の位相誤差の
変化幅から周波数誤差を検出する。あるいは、前記再生
手段が複素乗算器を含み、該複素乗算器の入力信号から
遅延検波手段及び周波数弁別手段を用いて周波数誤差を
検出する。
【0030】本発明の他の復調装置は、入力された変調
信号をお互いに直交するIベースバンド信号及びQベー
スバンド信号に復調する復調手段と、周波数設定情報に
応じて発振周波数が変化する電圧制御発振器を含み、該
電圧制御発振器の局部発振信号を該復調手段に供給する
局部発振手段と、該復調されたお互いに直交するIベー
スバンド信号及びQベースバンド信号に基づいて、再生
搬送波を発生させるとともに、再生されたI出力信号及
びQ出力信号を出力する再生手段と、該復調手段におけ
る動作周波数の離調を検出して、該動作周波数を制御す
る制御手段と、該復調手段の離調周波数の情報を該局部
発振手段に伝達する伝達手段と、を備えており、そのこ
とによって上記目的が達成される。
【0031】ある実施例では、前記復調手段が、前記入
力された変調信号を、前記お互いに直交するIベースバ
ンド信号及びQベースバンド信号に復調する、前記局部
発振手段が接続されている直交検波器と、該復調された
お互いに直交するIベースバンド信号及びQベースバン
ド信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、第
1のディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D変
換器により変換されたディジタル信号と該第1のディジ
タル電圧制御発振器の出力とを複素乗算する第1の複素
乗算器と、該第1の複素乗算器の出力信号を波形整形す
る低域通過型波形整形フィルタと、を備え、前記再生手
段が、第2のディジタル電圧制御発振器が接続され、該
波形整形フィルタの出力信号と前記再生搬送波とを複素
乗算する第2の複素乗算器と、該第2の複素乗算器の出
力信号の位相誤差を平滑して、該第2のディジタル電圧
制御発振器に供給し、該再生搬送波を得るPLL手段
と、を備え、前記伝達手段が、該第1のディジタル電圧
制御発振器の発振周波数を検出する周波数検出器を備
え、該局部発振手段は、該周波数検出器で得られた周波
数情報を受けて、該局部発振手段に含まれる該電圧制御
発振器の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備え
る。
【0032】好ましくは、前記制御手段が、前記お互い
に直交するIベースバンド信号及びQベースバンド信号
の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、該周波数誤
差を平滑して前記第1のディジタル電圧制御発振器の発
振周波数を制御する周波数制御手段と、前記第2のディ
ジタル電圧制御発振器の発振周波数が正または負の基準
値を越えているかどうかを判定し、該正または負の基準
値を越えている場合には該第1のディジタル電圧制御発
振器の発振周波数を補正して、該第2のディジタル電圧
制御発振器の発振周波数が該正または負の基準値の範囲
内に収まるように制御する周波数補正回路と、の少なく
とも一方を備える。
【0033】他の実施例では、前記復調手段が、前記入
力された変調信号をIF信号に周波数変換する、第1の
電圧制御発振器が接続されている周波数変換器と、該I
F信号を、前記お互いに直交するIベースバンド信号及
びQベースバンド信号に復調する直交検波器と、該復調
されたお互いに直交するIベースバンド信号及びQベー
スバンド信号をディジタル信号に変換するA/D変換器
と、該A/D変換器の出力信号を波形整形する低域通過
型波形整形フィルタと、を備え、前記局部発振手段に含
まれる前記電圧制御発振器は第2の電圧制御発振器であ
り、該局部発振手段は該直交検波器に接続されており、
前記再生手段が、ディジタル電圧制御発振器が接続さ
れ、該A/D変換器により変換されたディジタル信号と
該ディジタル電圧制御発振器の出力とを複素乗算する複
素乗算器と、該複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑
して、該ディジタル電圧制御発振器に供給し、前記再生
搬送波を得るPLL手段と、を備え、前記伝達手段が、
該第1の電圧制御発振器の発振周波数を検出する周波数
検出器を備え、該局部発振手段は、該周波数検出器で得
られた周波数情報を受けて、該局部発振手段に含まれる
該第2の電圧制御発振器の発振周波数を微調整する微調
整制御手段を備える。
【0034】好ましくは、前記制御手段が、前記お互い
に直交するIベースバンド信号及びQベースバンド信号
の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、該周波数誤
差を平滑して前記第1の電圧制御発振器の発振周波数を
制御する周波数制御手段と、前記ディジタル電圧制御発
振器の発振周波数が正または負の基準値を越えているか
どうかを判定し、該正または負の基準値を越えている場
合には該第1の電圧制御発振器の発振周波数を補正し
て、該ディジタル電圧制御発振器の発振周波数が該正ま
たは負の基準値の範囲内に収まるように制御する周波数
補正回路と、の少なくとも一方を備える。
【0035】さらに他の実施例では、前記復調手段が、
前記入力された変調信号をIF信号に周波数変換する、
第1の電圧制御発振器が接続されている周波数変換器
と、該IF信号を、前記お互いに直交するIベースバン
ド信号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器
と、該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号
及びQベースバンド信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器と、第1のディジタル電圧制御発振器が接続
され、該A/D変換器により変換されたディジタル信号
と該第1のディジタル電圧制御発振器の出力とを複素乗
算する第1の複素乗算器と、該第1の複素演算器の出力
信号を波形整形する低域通過型波形整形フィルタと、を
備え、前記局部発振手段に含まれる前記電圧制御発振器
は第2の電圧制御発振器であり、該局部発振手段は該直
交検波器に接続されており、前記再生手段が、第2のデ
ィジタル電圧制御発振器が接続され、該波形整形フィル
タの出力と前記再生搬送波とを複素演算する第2の複素
演算器と、該第2の複素乗算器の出力信号の位相誤差を
平滑して、該第2のディジタル電圧制御発振器に供給
し、前記再生搬送波を得るPLL手段と、を備え、前記
制御手段が、該お互いに直交するIベースバンド信号及
びQベースバンド信号の周波数の所定周波数からの誤差
を検出し、該周波数誤差を平滑して該第1の電圧制御発
振器の発振周波数を制御する周波数制御手段と、該第2
のディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正または負
の基準値を越えているかどうかを判定し、該正または負
の基準値を越えている場合には該第1のディジタル電圧
制御発振器の発振周波数を補正して、該第2のディジタ
ル電圧制御発振器の発振周波数が該正または負の基準値
の範囲内に収まるように制御する周波数補正回路と、を
備え、前記伝達手段が、該第1の電圧制御発振器の発振
周波数の所定周波数からのずれと該第1のディジタル電
圧制御発振器の発振周波数とを加算した周波数量を検出
する周波数検出器を備え、該局部発振手段は、該周波数
検出器で得られた周波数情報を受けて、該局部発振手段
に含まれる該第2の電圧制御発振器の発振周波数を微調
整する微調整制御手段を備える。
【0036】さらに他の実施例では、前記局部発振手段
は、前記復調手段の前記離調周波数の情報を受けて、前
記電圧制御発振器の発振周波数を微調整する微調整制御
手段を備え、該微調整制御手段は、該発振周波数を階段
状の不連続に制御し、それによって補償できない残留周
波数誤差を該電圧制御発振器以外の所定の発振器の発振
周波数の制御によって補償するために、所定のチャンネ
ルを選択する際に該所定の発振器の中心周波数をずらし
て初期設定する。
【0037】さらに他の実施例では、前記再生手段が複
素乗算器を含み、該複素乗算器の出力信号の位相誤差の
変化幅から周波数誤差を検出する。あるいは、前記再生
手段が複素乗算器を含み、該複素乗算器の入力信号から
遅延検波手段及び周波数弁別手段を用いて周波数誤差を
検出する。
【0038】
【作用】本発明の復調装置では、入力された変調信号
は、変換手段によりIF信号に周波数変換される。IF
信号は、復調手段によりお互いに直交するIベースバン
ド信号及びQベースバンド信号(「直交I,Qベースバ
ンド信号」とも称する)に変換される。例えば、この変
換は、復調手段に含まれる直交検波器を用いて行われ
る。
【0039】直交I,Qベースバンド信号は、再生手段
によって処理される。例えば、直交I,Qベースバンド
信号は、A/D変換器によりディジタル値に変換されて
から、周波数変換機能を有する第1の複素乗算器に入力
される。第1の複素乗算器には、局部発振機能を有する
第1のディジタル電圧制御発振器が接続される。この第
1のディジタル電圧制御発振器の周波数だけ周波数変換
された直交I,Qベースバンド信号は、波形整形フィル
タにより波形整形されて、位相回転機能を有する第2の
複素乗算器に入力される。第2の複素乗算器の出力信号
は位相検波器に入力され、基準位相に対する入力信号の
位相差が検出される。この位相差を基にIF信号と局部
発振器との周波数誤差、すなわち復調手段の動作周波数
の離調の程度が検出される。この検出された離調周波数
を利用して、復調手段の動作周波数の制御を、例えば第
1のディジタル電圧制御発振器の発振周波数の制御を通
じて行う。
【0040】IF信号と局部発振器との周波数誤差(離
調周波数)が第1のディジタル電圧制御発振器により補
償されて、検出される周波数誤差が基準値以下に低減さ
れると、第1のディジタル電圧制御発振器の周波数は一
定値に固定される。同時に、再生手段に含まれていて再
生搬送波を得るために機能するPLL回路が動作を開始
する。PLL回路は、位相検波器により検出された位相
差信号を平滑化して、第2のディジタル電圧制御発振器
の制御信号として入力する。この結果、第2の複素乗算
器に入力される直交I,Qベースバンド信号に位相同期
した再生搬送波が、第2のディジタル電圧制御発振器か
ら出力される。第2の複素乗算器の出力信号は、入力変
調信号のデータ判定点に対応した再生I,Q出力信号と
なる。
【0041】第1のディジタル電圧制御発振器の周波数
制御によってIF信号と局部発振器の発振周波数との誤
差が補償され、PLL回路に切替えられた後に、入力さ
れた変調信号あるいは局部発振器の周波数ドリフトによ
りIF信号と局部発振器の発振周波数との周波数誤差が
変化すると、この周波数ドリフトに追随するように第2
のディジタル電圧制御発振器の動作周波数も同時に変化
して、搬送波再生動作が維持される。ここで、第2のデ
ィジタル電圧制御発振器の動作周波数と、正負の所定の
基準値とを比較する。動作周波数が正または負の基準値
を越えている場合には、周波数補正信号を出力して、第
1のディジタル電圧制御発振器の発振周波数を補正す
る。
【0042】また、第1のディジタル電圧制御発振器の
発振周波数を周波数検出器で検出し、得られた周波数情
報を受けて、選局回路内の電圧制御発振器の発振周波数
を微調整制御する。これにより、入力された変調信号の
中心周波数と直交検波器に入力される局部発振器の発振
周波数との周波数ずれが、電圧制御発振器の最小周波数
制御幅の大きさまで低減される。
【0043】選局回路に含まれる電圧制御発振器の発振
周波数を微調整する微調整制御手段が、発振周波数を階
段状の不連続に制御するようにすれば、電圧制御発振器
の最小周波数制御幅以下の周波数ずれであって上記の微
調整制御では補償しきれない残留周波数誤差分を、周波
数の選局時に電圧制御発振器の発振周波数が変更される
ときに、他の発振器(例えば、第1のディジタル電圧制
御発振器)の中心周波数をずらして設定することによっ
て、補償することができる。これによって、選局時の直
交I,Qベースバンド信号の周波数ずれを極めて小さく
することができる。
【0044】
【実施例】
(実施例1)図1は、本発明の第1の実施例の復調装置
510である。図1で、図35と同じ構成要素には同じ
参照番号を付している。
【0045】選局回路110は、周波数変換器111、
VCO112、可変分周器113、基準発振器114、
位相比較器115、ループフィルタ116、およびマイ
クロプロセッサ117から構成される。選局回路110
では、マイクロプロセッサ117に入力された選局情報
により可変分周器113の分周比が設定され、この設定
された分周比でVCO112の周波数が分周される。そ
して、可変分周器113の出力信号と基準発振器114
の出力信号との間の位相のずれ(位相誤差)が位相比較
器115で検出される。検出された位相誤差は、ループ
フィルタ116で平滑化された後にVCO112の制御
信号として帰還される。このようにして、VCO112
は、基準発振器114の整数倍(可変分周器113の分
周比に対応する)の周波数で安定に発振する。
【0046】選局回路110に入力されたQPSK変調
信号は、周波数変換器111によってIF信号に周波数
変換され、BPF118により不要なスプリアスが除去
されてから、直交検波器1に入力される。直交検波器1
に入力されたIF信号は、固定発振器2からの出力信号
に基づいて、お互いに直交するI,Qベースバンド信号
に変換される。アナログ信号として生成されたI,Qベ
ースバンド信号は、A/D変換器3及び4により、ディ
ジタル値のI,Qベースバンド信号に変換される。ディ
ジタル化されたI,Qベースバンド信号は、周波数変換
機能を有する複素乗算器5に入力される。複素乗算器5
には、局部発振機能を有するDVCO6が接続されてお
り、ディジタルI,Qベースバンド信号はDVCO6の
動作周波数だけ周波数変換を受ける。その後に、ディジ
タルI,Qベースバンド信号はDTF7及び8により波
形整形されて、搬送波再生回路9に入力される。
【0047】搬送波再生回路9は、複素乗算器11、位
相検波器12、PLLループフィルタ13およびDVC
O14を含み、これらの構成要素が閉ループを構成して
いる。搬送波再生回路9は、複素乗算器11に入力され
たI,Qベースバンド信号から再生搬送波を発生させる
機能を有する。搬送波再生回路9において位相同期がと
れると、再生されたI,Q出力信号が出力される。
【0048】ここで、搬送波再生回路9の動作を説明す
る。
【0049】位相回転機能を有する複素乗算器11に入
力されたI,Qベースバンド信号は、DVCO14によ
り位相回転を受けて出力され、位相検波器12に入力さ
れる。位相検波器12は入力信号と基準位相との位相差
を検出し、検出された位相差を示す信号(位相差信号)
を出力する。この位相差信号は、PLLループフィルタ
13で平滑化された後に、DVCO14に入力される。
DVCO14は、複素乗算器11に入力されるI,Qベ
ースバンド信号に位相同期した再生搬送波を出力するの
で、複素乗算器11の出力信号は、QPSK変調信号の
データ判定点に対応した再生I,Q出力信号となる。
【0050】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22、およびラッチ回路23
から構成される。周波数誤差検出器21は、位相検波器
12で得られた位相差信号から、IF信号の中心周波数
と固定発振器2の発振周波数との周波数誤差を検出す
る。この周波数誤差はAFCループフィルタ22で平滑
化され、ラッチ回路23を介して制御信号としてDVC
O6に入力される。これによってDVCO6の動作周波
数が制御されて、周波数誤差が補償される。検出される
周波数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検出器2
1からラッチ回路23に対してAFCホールド信号が供
給される。これによって、DVCO6の発振周波数を制
御するデータがラッチ回路23で保持され、DVCO6
は一定の発振周波数で動作する。一方、検出される周波
数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検出器21か
らPLLループフィルタ13に対してAFC/PLLル
ープ切替信号が供給されて、PLLループフィルタ13
が動作する。これによって、搬送波再生回路9は、AF
C回路20が取り除けなかった周波数誤差を引き込ん
で、それを補償するように動作する。それと同時に位相
同期が確立され、再生I,Q出力信号が出力される。A
FCループが動作しているがPLLループが動作してい
ないときには、DVCO14の動作周波数は一定周波
数、通常はゼロ周波数に保持されている。
【0051】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14は、位相雑音が重畳するものの比較的安定し
た発振周波数で動作している。周波数比較器16は、D
VCO14の周波数制御端子15に入力される信号を用
いて、DVCO14の動作周波数(正および負の周波数
が存在する)と、正の上限基準値および負の下限基準値
を比較する。周波数比較器16はその比較結果に基づい
て、動作周波数が正の上限基準値を越えている場合、負
の下限基準値を越えている場合、および上限基準値と下
限基準値の範囲内に収まっている場合のいずれかに対応
する選択信号を、選択回路17に送る。選択回路17
は、受け取った選択信号に対応して周波数補正信号を出
力する。具体的には、周波数補正信号は、DVCO6の
周波数を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、一定値
(−δ)だけ降下させる信号、あるいは現在の周波数を
維持させる信号のいずれかである。この周波数補正信号
は、スイッチ18を介して加算器19に入力され、DV
CO6の発振周波数を補正する。スイッチ18は、搬送
波再生回路9が同期状態にあって再生I,Q出力信号が
正しく出力されているときにのみ、ON状態に設定され
る。
【0052】周波数補正信号によってDVCO6の周波
数が変化しても、搬送波再生回路9のPLLループがそ
れに応答して搬送波再生回路9の追随動作が安定化する
には、多少の時間がかかる。従って、搬送波再生回路9
の同期を常に維持するためには、DVCO6の周波数の
急激かつ/または大幅な変化を避けて、周波数変化を滑
らかにする必要がある。そのために、DVCO6の周波
数変化(±δ)を小さくしたり、周波数補正信号が加算
器19に入力される頻度をスイッチ18により制限す
る。
【0053】このように周波数補正回路10は、DVC
O14の発振周波数が上限基準値を越えているときには
DVCO6の発振周波数を上昇させ、DVCO14の発
振周波数が下限基準値を越えているときにはDVCO6
の発振周波数を降下させるように、周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後に固定発振器
2の発振周波数に対するIF信号の離調周波数が変化し
ても、DTF7及び8の入力信号スペクトラムの周波数
のずれが周波数比較器16の上限基準値と下限基準値と
で決まる所定の範囲を越えないように、DVCO6の発
振周波数が補正される。この結果、DVCO14の発振
周波数は、上限基準値および下限基準値を越えないよう
に制御される。つまり、DTF7及び8の入力信号スペ
クトラムの周波数ずれが上限基準値および下限基準値を
越えないように、復調装置510の周波数補正ループが
動作する。
【0054】周波数検出器119は、DVCO6の周波
数制御端子27に入力される信号から、DVCO6の動
作周波数を検出する。動作周波数には、正および負の周
波数が存在する。この検出されたDVCO6の動作周波
数に関する情報は、選局回路110のマイクロプロセッ
サ117に送られる。
【0055】AFC回路20及び周波数補正回路10
は、DTF7及び8の入力信号スペクトラムに周波数ず
れが生じないように、固定発振器2の発振周波数に対す
るIF信号の離調周波数に等しい周波数で、DVCO6
を動作させるように機能する。この結果、周波数検出器
119で検出される周波数と、固定発振器2の発振周波
数に対するIF信号の離調周波数とは、周波数比較器1
6の上限基準値と下限基準値との範囲内で一致する。
【0056】マイクロプロセッサ117は、周波数検出
器119から受け取る周波数情報に基づいて、選局情報
に対応する可変分周器113の分周比を修正する。具体
的には、周波数検出器119で検出される周波数をVC
O112の最小周波数制御幅の整数倍の値で近似して、
それに基づいて分周比に正または負のオフセットを与え
る。このように分周比にオフセットを加えることによ
り、QPSK変調信号の所定周波数からのずれが選局回
路110で補償される。この結果、固定発振器2の発振
周波数に対するIF信号の離調周波数が、基準発振器1
14の周波数に周波数比較器16の上限基準値あるいは
下限基準値を上乗せした程度の周波数範囲内に抑えられ
る。
【0057】例えば、基準発振器114の周波数が25
0KHz程度に設定されている衛星放送用復調装置で
は、上限基準値あるいは下限基準値を、典型的には10
KHz程度に設定する。これによって、固定発振器2の
発振周波数に対するIF信号の離調周波数は、±115
〜135KHz(=±250KHz/2±10KHz)
程度以下に抑えられる。
【0058】図1の復調装置510では、AFC回路2
0の動作がAFCホールド信号で停止された後に、固定
発振器2の発振周波数に対するIF信号の離調周波数が
QPSK変調信号の中心周波数や固定発振器2の周波数
のドリフトによって変化しても、搬送波再生回路9の同
期状態を常時維持しながらDVCO6の周波数を補正す
ることにより、DTF7及び8に入力されるI,Qベー
スバンド信号のスペクトラムのずれを上限あるいは下限
の基準値以下に抑制することができる。これにより、D
TF7及び8に入力されるI,Qベースバンド信号のス
ペクトラムのずれによる誤り率の劣化を、この基準値に
対応した所定値以下に抑制することができる。
【0059】しかも、DVCO6の周波数補正は、搬送
波再生回路9の位相同期を維持しながらゆっくりと行わ
れるので、DVCO6の周波数補正に起因する誤り率の
劣化が抑制される。更に、DVCO6の周波数補正は周
波数比較器16の上限基準値あるいは下限基準値との比
較によって行われており、基本的には搬送波再生回路9
のPLLループの動作とは独立している。このため、Q
PSK変調信号のC/N比が低い状態でも、DVCO6
の周波数補正に対する搬送波再生回路9のジッタの影響
をほぼ排除でき、周波数補正回路10の動作による復調
特性の劣化を招くことはない。
【0060】更にまた、QPSK変調信号が所定周波数
から大幅に離調しても、周波数検出器119がその離調
周波数の大きさを検出すれば、離調周波数に相当するオ
フセットを可変分周器113の分周比に上乗せすること
により、固定発振器2の発振周波数に対するIF信号の
離調周波数をどのような選局チャンネルに対しても補償
することができる。このため、離調周波数が増大して
も、AFC回路20の動作劣化やAFC回路20の周波
数引き込み時間の増加などの問題が生じない。
【0061】(実施例2)図2は、本発明の第2の実施
例の復調装置520である。
【0062】図1の復調装置510では、周波数補正回
路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のための
周波数制御が行われるのに対して、図2の復調装置52
0では、AFC回路20のみで周波数制御が行われる。
同じ構成要素には同じ参照番号を付しているので、詳細
な説明は省略する。
【0063】復調装置520の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器113の分周比
に上乗せすることにより、固定発振器2の発振周波数に
対するIF信号の離調周波数をどのような選局チャンネ
ルに対しても基準発振器114の発振周波数の値程度ま
で補償することができる。このため、離調周波数が増大
しても、AFC回路20の動作劣化やAFC回路20の
周波数引き込み時間の増加などの問題点が生じない。
【0064】(実施例3)図3は、本発明の第3の実施
例の復調装置530である。
【0065】図1の復調装置510では、周波数補正回
路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のための
周波数制御が行われるのに対して、図3の復調装置53
0では、周波数補正回路10のみで周波数制御が行われ
る。同じ構成要素には同じ参照番号を付しているので、
詳細な説明は省略する。
【0066】復調装置530の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器113の分周比
に上乗せすることにより、固定発振器2の発振周波数に
対するIF信号の離調周波数をどのような選局チャンネ
ルに対しても補償できる。離調周波数の大きさは、基準
発振器114の発振周波数の範囲内に抑制される。従っ
て、搬送波再生回路9の引き込み周波数の幅を基準発振
器114の発振周波数より少し広く設定することによ
り、選局チャンネルの変更に対しても搬送波再生回路9
を確実に位相同期させることができ、選局時間の増加な
どの問題点が生じない。
【0067】更にまた、復調装置530の動作中に固定
発振器2の発振周波数に対するIF信号の離調周波数が
徐々に変化しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時
維持しながらDVCO6の周波数を補正することによ
り、DTF7及び8に入力されるI,Qベースバンド信
号のスペクトラムのずれを上限あるいは下限の基準値以
下に抑制することができる。これにより、DTF7及び
8に入力されるI,Qベースバンド信号のスペクトラム
のずれによる誤り率の劣化を、この基準値に対応した所
定値以下に抑制することができる。
【0068】(実施例4)図4は、本発明の第4の実施
例の復調装置540である。図4の復調装置540で、
図1の復調装置510と同じ機能を有するものは同一番
号を付して説明する。
【0069】選局回路110に入力されたQPSK変調
信号は、周波数変換器111によってIF信号に周波数
変換され、BPF118により不要なスプリアスが除去
されてから、直交検波器1に入力される。選局回路11
0の構成および機能は図1の復調装置510と同一であ
るので、ここでの説明は省略する。
【0070】直交検波器1に入力されたIF信号は、V
CO25からの出力信号に基づいて、お互いに直交する
I,Qベースバンド信号に変換される。アナログ信号と
して生成されたI,Qベースバンド信号は、A/D変換
器3及び4により、ディジタル値のI,Qベースバンド
信号に変換される。ディジタル化されたI,Qベースバ
ンド信号は、DTF7及び8により波形整形されて、搬
送波再生回路9に入力される。搬送波再生回路9の構成
および機能は図1の復調装置510と同一であるので、
ここでの説明は省略する。
【0071】AFC回路20は、図1の復調装置510
と同じく、周波数誤差検出器21、AFCループフィル
タ22、およびラッチ回路23から構成される。周波数
誤差検出器21は、位相検波器12で得られた位相差信
号から、IF信号の中心周波数とVCO25の発振周波
数との周波数誤差を検出する。この周波数誤差は、AA
FCループフィルタ22で平滑化され、ラッチ回路23
及び加算器19を介してD/A変換器24に送られて、
アナログ信号に変換される。その後に、制御信号として
VCO25に入力される。これによってVCO25の動
作周波数が制御されて、周波数誤差が補償される。検出
される周波数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検
出器21からラッチ回路23に対してAFCホールド信
号が供給される。これによって、VCO25の発振周波
数を制御するデータがラッチ回路23で保持され、VC
O25は一定の発振周波数で動作する。一方、検出され
る周波数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検出器
21からPLLループフィルタ13に対してAFC/P
LLループ切替信号が供給されて、PLLループフィル
タ13が動作する。これによって、搬送波再生回路9
は、AFC回路20が取り除けなかった周波数誤差を引
き込んで、それを補償するように動作する。それと同時
に位相同期が確立され、再生I,Q出力信号が出力され
る。AFCループが動作しているがPLLループが動作
していないときには、DVCO14の動作周波数は一定
周波数、通常はゼロ周波数に保持されている。
【0072】周波数補正回路10の構成および機能は、
基本的に図1の復調装置510と同一である。相違点
は、復調装置510ではDVCO6の動作周波数を補正
するのに対して、復調装置540ではVCO25の発振
周波数を補正する点である。同一の機能を有する構成要
素には同一の参照符号を付しており、その詳細な説明は
省略する。
【0073】周波数検出器119は、VCO25の周波
数制御端子27に入力されるディジタル信号から、VC
O25の発振周波数の所定周波数からのずれ、すなわち
離調周波数を検出する。検出されたVCO25の離調周
波数に関する情報は、選局回路110のマイクロプロセ
ッサ117に送られる。
【0074】AFC回路20及び周波数補正回路10
は、DTF7及び8の入力信号スペクトラムに周波数ず
れが生じないように、IF信号の中心周波数に等しい周
波数でVCO25を動作させる。この結果、周波数検出
器119で検出される周波数と、所定周波数に対するI
F信号の離調周波数とは、ほぼ一致する。
【0075】マイクロプロセッサ117は、周波数検出
器119から受け取る周波数情報に基づいて、選局情報
に対応する可変分周器113の分周比を修正する。具体
的には、周波数検出器119で検出される周波数をVC
O112の最小周波数制御幅の整数倍の値で近似して、
それに基づいて分周比に正または負のオフセットを与え
る。このように分周比にオフセットを加えることによ
り、QPSK変調信号の所定周波数からのずれが選局回
路110で補償される。この結果、VCO25の発振周
波数に対するIF信号の離調周波数が、基準発振器11
4の周波数程度に抑えられる。
【0076】図4の復調装置540では、AFC回路2
0の動作がAFCホールド信号で停止された後に、一定
のホールド周波数で動作しているVCO25の発振周波
数に対するIF信号の離調周波数が、QPSK変調信号
の中心周波数のドリフトにより変化しても、搬送波再生
回路9の同期状態を常時維持しながらVCO25の発振
周波数を周波数補正回路10により補正することによ
り、DTF7及び8に入力されるI,Qベースバンド信
号のスペクトラムのずれを上限あるいは下限の基準値以
下に抑制することができる。これにより、DTF7及び
8に入力されるI,Qベースバンド信号のスペクトラム
のずれによる誤り率の劣化を、この基準値に対応した所
定値以下に抑制することができる。
【0077】しかも、VCO25の周波数補正は、搬送
波再生回路9の位相同期を維持しながらゆっくりと行わ
れるので、VCO25の周波数補正に起因する誤り率の
劣化が抑制される。更に、VCO25の周波数補正は周
波数比較器16の上限基準値あるいは下限基準値との比
較によって行われており、基本的には搬送波再生回路9
のPLLループの動作とは独立している。このため、Q
PSK変調信号のC/N比が低い状態でも、VCO25
の周波数補正に対する搬送波再生回路9のジッタの影響
をほぼ排除でき、周波数補正回路10の動作による復調
特性の劣化を招くことはない。
【0078】更にまた、QPSK変調信号が所定周波数
から大幅に離調しても、周波数検出器119がその離調
周波数の大きさを検出すれば、離調周波数に相当するオ
フセットを可変分周器113の分周比に上乗せすること
により、VCO25の発振周波数に対するIF信号の離
調周波数をどのような選局チャンネルに対しても補償す
ることができる。このため、離調周波数が増大しても、
AFC回路20の動作劣化やAFC回路20の周波数引
き込み時間の増加などの問題点が生じない。
【0079】(実施例5)図5は、本発明の第5の実施
例の復調装置550である。
【0080】図4の復調装置540では、周波数補正回
路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のための
周波数制御が行われるのに対して、図5の復調装置55
0では、AFC回路20のみで周波数制御が行われる。
同じ構成要素には同じ参照番号を付しているので、詳細
な説明は省略する。
【0081】復調装置550の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器113の分周比
に上乗せすることにより、VCO25の発振周波数に対
するIF信号の離調周波数をどのような選局チャンネル
に対しても基準発振器114の発振周波数の値程度まで
補償することができる。このため、離調周波数が増大し
ても、AFC回路20の動作劣化やAFC回路20の周
波数引き込み時間の増加などの問題点が生じない。
【0082】(実施例6)図6は、本発明の第6の実施
例の復調装置560である。
【0083】図4の復調装置540では、周波数補正回
路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のための
周波数制御が行われるのに対して、図6の復調装置56
0では、周波数補正回路10のみで周波数制御が行われ
る。同じ構成要素には同じ参照番号を付しているので、
詳細な説明は省略する。
【0084】復調装置560の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器113の分周比
に上乗せすることにより、VCO25の発振周波数に対
するIF信号の離調周波数をどのような選局チャンネル
に対しても補償できる。離調周波数の大きさは、基準発
振器114の発振周波数の範囲内に抑制される。従っ
て、搬送波再生回路9の引き込み周波数の幅を基準発振
器114の発振周波数より少し広く設定することによ
り、選局チャンネルの変更に対しても搬送波再生回路9
を確実に位相同期させることができ、選局時間の増加な
どの問題点が生じない。
【0085】更にまた、復調装置560の動作中にVC
O25の発振周波数に対するIF信号の離調周波数が徐
々に変化しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時維
持しながらVCO25の周波数を補正することにより、
DTF7及び8に入力されるI,Qベースバンド信号の
スペクトラムのずれを上限あるいは下限の基準値以下に
抑制することができる。これにより、DTF7及び8に
入力されるI,Qベースバンド信号のスペクトラムのず
れによる誤り率の劣化を、この基準値に対応した所定値
以下に抑制することができる。
【0086】(実施例7)図7は、本発明の第7の実施
例の復調装置570である。図7の復調装置570で、
図1の復調装置510及び図4の復調装置540と同じ
機能を有するものは同一番号を付して説明する。
【0087】選局回路110に入力されたQPSK変調
信号は、周波数変換器111によって第1のIF信号に
周波数変換され、BPF118により不要なスプリアス
が除去されてから、周波数変換器51に入力される。選
局回路110の構成および機能は復調装置510及び5
40と同一であるので、ここでの説明は省略する。
【0088】第1のIF信号は、周波数変換器51とV
CO25とにより、第2のIF信号に周波数変換され
る。得られた第2のIF信号は、BPF52を介して直
交検波器1に入力される。直交検波器1に入力された第
2のIF信号は、固定発振器2からの出力信号に基づい
て、お互いに直交するI,Qベースバンド信号に変換さ
れる。アナログ信号として生成されたI,Qベースバン
ド信号は、A/D変換器3及び4により、ディジタル値
のI,Qベースバンド信号に変換される。ディジタル化
されたI,Qベースバンド信号は、DTF7及び8によ
り波形整形されて、搬送波再生回路9に入力される。搬
送波再生回路9の構成および機能は、復調装置510及
び540と同一であるので、ここでの説明は省略する。
【0089】AFC回路20は、復調装置510及び5
40と同じく、周波数誤差検出器21、AFCループフ
ィルタ22、およびラッチ回路23から構成される。周
波数誤差検出器21は、位相検波器12で得られた位相
差信号から、第2のIF信号の中心周波数と固定発振器
2の発振周波数との周波数誤差を検出する。この周波数
誤差は、AFCループフィルタ22で平滑化され、ラッ
チ回路23及び加算器19を介してD/A変換器24に
送られて、アナログ信号に変換される。その後に、制御
信号としてVCO25に入力される。これによってVC
O25の発振周波数が制御されて、周波数誤差が補償さ
れる。検出される周波数誤差が基準値以下になれば、周
波数誤差検出器21からラッチ回路23に対してAFC
ホールド信号が供給される。これによって、VCO25
の発振周波数を制御するデータがラッチ回路23で保持
され、VCO25は一定の発振周波数で動作する。一
方、検出される周波数誤差が基準値以下になれば、周波
数誤差検出器21からPLLループフィルタ13に対し
てAFC/PLLループ切替信号が供給されて、PLL
ループフィルタ13が動作する。これによって、搬送波
再生回路9は、AFC回路20が取り除けなかった周波
数誤差を引き込んで、それを補償するように動作する。
それと同時に位相同期が確立され、再生I,Q出力信号
が出力される。AFCループが動作しているがPLLル
ープが動作していないときは、DVCO14の動作周波
数は一定周波数、通常はゼロ周波数に保持されている。
【0090】周波数補正回路10の構成および機能は、
基本的に図1の復調装置510と同一である。相違点
は、復調装置510ではDVCO6の動作周波数を補正
するのに対して、復調装置570ではVCO25の発振
周波数を補正する点である。同一の機能を有する構成要
素には同一の参照符号を付しており、その詳細な説明は
省略する。
【0091】周波数検出器119は、VCO25の周波
数制御端子27に入力されるディジタル信号から、VC
O25の発振周波数の所定周波数からのずれ、すなわち
離調周波数を検出する。検出されたVCO25の離調周
波数に関する情報は、選局回路110のマイクロプロセ
ッサ117に送られる。
【0092】AFC回路20及び周波数補正回路10
は、DTF7及び8の入力信号スペクトラムに周波数ず
れが生じないように、第2のIF信号の中心周波数が固
定発振器2の発振周波数に等しくなるようにVCO25
を動作させる。この結果、周波数検出器119で検出さ
れる周波数と、固定発振器2の発振周波数に対する第2
のIF信号の離調周波数とは、ほぼ一致する。
【0093】マイクロプロセッサ117は、周波数検出
器119から受け取る周波数情報に基づいて、選局情報
に対応する可変分周器113の分周比を修正する。具体
的には、周波数検出器119で検出される周波数をVC
O112の最小周波数制御幅の整数倍の値で近似して、
それに基づいて分周比に正または負のオフセットを与え
る。このように分周比にオフセットを加えることによ
り、QPSK変調信号の所定周波数からのずれが選局回
路110で補償される。この結果、固定発振器2の発振
周波数に対する第2のIF信号の離調周波数が、基準発
振器114の周波数程度に抑えられる。
【0094】図7の復調装置570では、AFC回路2
0の動作がAFCホールド信号で停止された後に、固定
発振器2の発振周波数に対する第2のIF信号の離調周
波数がQPSK変調信号の中心周波数のドリフトにより
変化しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時維持し
ながらVCO25の発振周波数を補正することにより、
DTF7及び8に入力されるI,Qベースバンド信号の
スペクトラムのずれを上限あるいは下限の基準値以下に
抑制することができる。これにより、DTF7及び8に
入力されるI,Qベースバンド信号のスペクトラムのず
れによる誤り率の劣化を、この基準値に対応した所定値
以下に抑制することができる。
【0095】しかも、VCO25の周波数補正は、搬送
波再生回路9の位相同期を維持しながらゆっくりと行わ
れるので、VCO25の周波数補正に起因する誤り率の
劣化が抑制される。更に、VCO25の周波数補正は周
波数比較器16の上限基準値あるいは下限基準値との比
較によって行われており、基本的には搬送波再生回路9
のPLLループの動作とは独立している。このため、Q
PSK変調信号のC/N比が低い状態でも、VCO25
の周波数補正に対する搬送波再生回路9のジッタの影響
をほぼ排除でき、周波数補正回路10の動作による復調
特性の劣化を招くことはない。
【0096】更にまた、QPSK変調信号が所定周波数
から大幅に離調しても、周波数検出器119がその離調
周波数の大きさを検出すれば、離調周波数に相当するオ
フセットを可変分周器113の分周比に上乗せすること
により、固定発振器2の発振周波数に対する第1のIF
信号の離調周波数をどのような選局チャンネルに対して
も補償することができる。このため、離調周波数が増大
しても、AFC回路20の動作劣化やAFC回路20の
周波数引き込み時間の増加などの問題点が生じない。
【0097】(実施例8)図8は、本発明の第8の実施
例の復調装置580である。
【0098】図7の復調装置570では、周波数補正回
路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のための
周波数制御が行われるのに対して、図8の復調装置58
0では、AFC回路20のみで周波数制御が行われる。
同じ構成要素には同じ参照番号を付しているので、詳細
な説明は省略する。
【0099】復調装置580の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器113の分周比
に上乗せすることにより、固定発振器2の発振周波数に
対する第2のIF信号の離調周波数をどのような選局チ
ャンネルに対しても基準発振器114の発振周波数の値
程度まで補償することができる。このため、離調周波数
が増大しても、AFC回路20の動作劣化やAFC回路
20の周波数引き込み時間の増加などの問題点が生じな
い。
【0100】(実施例9)図9は、本発明の第9の実施
例の復調装置590である。
【0101】図7の復調装置570では、周波数補正回
路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のための
周波数制御が行われるのに対して、図9の復調装置59
0では、周波数補正回路10のみで周波数制御が行われ
る。同じ構成要素には同じ参照番号を付しているので、
詳細な説明は省略する。
【0102】復調装置590の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器113の分周比
に上乗せすることにより、固定発振器2の発振周波数に
対する第2のIF信号の離調周波数をどのような選局チ
ャンネルに対しても補償できる。離調周波数の大きさ
は、基準発振器114の発振周波数の範囲内に抑制され
る。従って、搬送波再生回路9の引き込み周波数の幅を
基準発振器114の発振周波数より少し広く設定するこ
とにより、選局チャンネルの変更に対しても搬送波再生
回路9を確実に位相同期させることができ、選局時間の
増加などの問題点が生じない。
【0103】更にまた、復調装置590の動作中に固定
発振器2の発振周波数に対する第2のIF信号の離調周
波数が徐々に変化しても、搬送波再生回路9の同期状態
を常時維持しながらVCO25の周波数を補正すること
により、固定発振器2の発振周波数に対する第2のIF
信号の離調を防止し、DTF7及び8に入力されるI,
Qベースバンド信号のスペクトラムのずれを周波数比較
器16の上限あるいは下限の基準値以下に抑制すること
ができる。これにより、DTF7及び8に入力される
I,Qベースバンド信号のスペクトラムのずれによる誤
り率の劣化を、この基準値に対応した所定値以下に抑制
することができる。
【0104】(実施例10)図10は、本発明の第10
の実施例の復調装置600である。
【0105】図7の復調装置570では、DTF7及び
8に波形整形機能を持たせている。それに対して、図1
0の復調装置600では、BPF72に波形整形機能を
持たせるとともに、BPF72の中心周波数を固定発振
器2の発振周波数に一致するように選択している。
【0106】図10の復調装置600では、AFC回路
20の動作がAFCホールド信号で停止された後に、固
定発振器2の発振周波数あるいはBPF72の中心周波
数に対する第2のIF信号の離調周波数が、QPSK変
調信号の中心周波数あるいはVCO25の発振周波数の
ドリフトにより変化しても、搬送波再生回路9の同期状
態を常時維持しながらVCO25の周波数を補正するこ
とにより、BPF72に入力される第2のIF信号のス
ペクトラムのずれを周波数比較器16の上限あるいは下
限の基準値以下に抑制することができる。これにより、
BPF72に入力される第2のIF信号のスペクトラム
のずれによる誤り率の劣化を、この基準値に対応した所
定値以下に抑制することができる。
【0107】更にまた、QPSK変調信号が所定周波数
から大幅に離調しても、周波数検出器119がその離調
周波数の大きさを検出すれば、離調周波数に相当するオ
フセットを可変分周器113の分周比に上乗せすること
により、所定周波数に対する第1のIF信号の離調周波
数をどのような選局チャンネルに対しても補償すること
ができ、固定発振器2の発振周波数に対する第2のIF
信号の周波数ずれを基準発振器114の周波数以下にま
で抑えられる。このため、離調周波数が増大しても、A
FC回路20の動作劣化やAFC回路20の周波数引き
込み時間の増加などの問題点が生じない。
【0108】更に、BPF72に波形整形機能をもたせ
ているので、隣接チャンネル妨害波に対する排除能力が
向上し、復調装置600の誤り率特性の劣化を招くこと
がない。
【0109】(実施例11)図11は、本発明の第11
の実施例の復調装置610である。
【0110】図11の復調装置610は、図8の復調装
置580及び図10の復調装置600の特徴を兼ね備え
ている。したがって、復調装置610の機能や効果は、
隣接チャンネル妨害波に対する排除能力が向上する点以
外は、復調装置580と実質的に同じである。
【0111】ただし、図8の復調装置580ではDTF
7及び8に波形整形機能を持たせているのに対して、図
11の復調装置610では、BPF72に波形整形機能
を持たせるとともに、BPF72の中心周波数を固定発
振器2の発振周波数に一致するように選択している。さ
らに、図10の復調装置600では、周波数補正回路1
0とAFC回路20との2系統で同期捕捉のための周波
数制御が行われるのに対して、図11の復調装置610
では、AFC回路20のみで周波数制御が行われる。
【0112】同じ構成要素には同じ参照番号を付してい
るので、詳細な説明は省略する。
【0113】(実施例12)図12は、本発明の第12
の実施例の復調装置620である。
【0114】図12の復調装置620は、図9の復調装
置590及び図10の復調装置600の特徴を兼ね備え
ている。したがって、復調装置620の機能や効果は、
隣接チャンネル妨害波に対する排除能力が向上する点以
外は、復調装置590と実質的に同じである。
【0115】ただし、図9の復調装置590ではDTF
7及び8に波形整形機能を持たせているのに対して、図
12の復調装置620では、BPF72に波形整形機能
を持たせるとともに、BPF72の中心周波数を固定発
振器2の発振周波数に一致するように選択している。さ
らに、図10の復調装置600では、周波数補正回路1
0とAFC回路20との2系統で同期捕捉のための周波
数制御が行われるのに対して、図12の復調装置620
では、周波数補正回路10のみで周波数制御が行われ
る。
【0116】同じ構成要素には同じ参照番号を付してい
るので、詳細な説明は省略する。
【0117】(実施例13)図13は、本発明の第13
の実施例の復調装置630である。図10の復調装置6
00では、A/D変換器7及び8によるアナログ信号か
らディジタル信号への変換はI,Qベースバンド信号に
対して行われているが、図13の復調装置630のA/
D変換器83は、アナログ信号である第2のIF信号を
ディジタル信号に変換している。
【0118】選局回路110に入力されたQPSK変調
信号は、周波数変換器111によって第1のIF信号に
周波数変換され、BPF118により不要なスプリアス
が除去されてから周波数変換器51に入力される。選局
回路110の構成および機能は復調装置600と同一で
あるので、ここでの説明は省略する。
【0119】第1のIF信号は、周波数変換器51とV
CO25とにより、第2のIF信号に周波数変換され
る。得られた第2のIF信号は、波形整形フィルタであ
るBPF72を介してA/D変換器83に入力される。
A/D変換器83は、入力されたアナログ値の第2のI
F信号をディジタル値の第2のIF信号に変換する。変
換されたディジタル値の第2のIF信号は、ディジタル
周波数変換器81によりディジタルベースバンド信号に
変換され、I/Q分離回路84によってお互いに直交す
るI,Qベースバンド信号に分離される。分離された
I,Qベースバンド信号は、搬送波再生回路9に入力さ
れる。搬送波再生回路9の構成および機能は、復調装置
600と同一であるので、ここでの説明は省略する。
【0120】ここで、BPF72の中心周波数fcとA/
D変換器83のサンプリング周波数fsとは、 fc=(2n+1)fs/4 (n=0,1,2,...) (1) を満たすように選ばれる。
【0121】AFC回路20は、復調装置600と同じ
く、周波数誤差検出器21、AFCループフィルタ2
2、およびラッチ回路23から構成される。周波数誤差
検出器21は、位相検波器12で得られた位相差信号か
ら、第2のIF信号の中心周波数と式(1)で与えられ
るディジタル周波数変換器81に含まれる実効的局部発
振器(図13には不図示)の発振周波数との周波数誤差
を検出する。この周波数誤差は、AFCループフィルタ
22で平滑化され、ラッチ回路23及び加算器19を介
してD/A変換器24に送られて、アナログ信号に変換
される。その後に、制御信号としてVCO25に入力さ
れる。これによってVCO25の発振周波数が制御され
て、周波数誤差が補償される。検出される周波数誤差が
基準値以下になれば、周波数誤差検出器21からラッチ
回路23に対してAFCホールド信号が供給される。こ
れによって、VCO25の発振周波数を制御するデータ
がラッチ回路23で保持され、VCO25は一定の発振
周波数で動作する。一方、検出される周波数誤差が基準
値以下になれば、周波数誤差検出器21からPLLルー
プフィルタ13に対してAFC/PLLループ切替信号
が供給されて、PLLループフィルタ13が動作する。
これによって、搬送波再生回路9は、AFC回路20が
取り除けなかった周波数誤差を引き込んで、それを補償
するように動作する。それと同時に位相同期が確立さ
れ、再生I,Q出力信号が出力される。AFCループが
動作しているがPLLループが動作していないときに
は、DVCO14の動作周波数は一定周波数、通常はゼ
ロ周波数に保持されている。
【0122】周波数補正回路10は、復調装置600と
同じく、周波数比較器16、選択回路17およびスイッ
チ18から構成されている。搬送波再生回路9の位相同
期がとれた状態では、DVCO14は、位相雑音が重畳
するものの比較的安定した発振周波数で動作している。
周波数比較器16は、DVCO14の周波数制御端子1
5に入力される信号を用いて、DVCO14の動作周波
数(正および負の周波数が存在する)と、正の上限基準
値および負の下限基準値を比較する。周波数比較器16
はその比較結果に基づいて、動作周波数が正の上限基準
値を越えている場合、負の下限基準値を越えている場
合、および上限基準値と下限基準値の範囲内に収まって
いる場合のいずれかに対応する選択信号を、選択回路1
7に送る。選択回路17は、受け取った選択信号に対応
して周波数補正信号を出力する。具体的には、周波数補
正信号は、VCO25の周波数を一定値(+δ)だけ上
昇させる信号、一定値(−δ)だけ降下させる信号、あ
るいは現在の周波数を維持させる信号のいずれかであ
る。この周波数補正信号は、スイッチ18を介して加算
器19に入力され、VCO25の発振周波数を補正す
る。スイッチ18は、搬送波再生回路9が同期状態にあ
って再生I,Q出力信号が正しく出力されているときに
のみ、ON状態に設定される。
【0123】周波数補正信号によってVCO25の発振
周波数が変化しても、搬送波再生回路9のPLLループ
がそれに応答して搬送波再生回路9の追随動作が安定化
するには、多少の時間がかかる。従って、搬送波再生回
路9の同期を常に維持するためには、VCO25の周波
数の急激かつ/または大幅な変化を避けて、周波数変化
を滑らかにする必要がある。そのために、VCO25の
周波数変化(±δ)を小さくしたり、周波数補正信号が
加算器19に入力される頻度をスイッチ18により制限
する。
【0124】このように周波数補正回路10は、DVC
O14の発振周波数が上限基準値を越えているときには
VCO25の発振周波数を上昇させ、DVCO14の発
振周波数が下限基準値を越えているときにはVCO25
の発振周波数を降下させるように、周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後に、第2のI
F信号の中心周波数がBPF72の中心周波数に対して
離調するように変化しても、BPF72の入力信号であ
る第2のIF信号のスペクトラムの周波数のずれが周波
数比較器16の上限基準値と下限基準値とで決まる所定
の範囲を越えないように、VCO25の発振周波数が補
正される。この結果、DVCO14の発振周波数は、上
限基準値および下限基準値を越えないように制御され
る。つまり、BPF72の入力信号スペクトラムの周波
数ずれが上限基準値および下限基準値を越えないよう
に、復調装置630の周波数補正ループが動作する。
【0125】周波数検出器119は、VCO25の周波
数制御端子27に入力されるディジタル信号から、所定
周波数に対するVCO25の発振周波数の離調周波数を
検出する。この検出されたVCO25の離調周波数に関
する情報は、選局回路110のマイクロプロセッサ11
7に送られる。
【0126】AFC回路20及び周波数補正回路10
は、BPF72の入力信号スペクトラムに周波数ずれが
生じないようにするために、第2のIF信号の中心周波
数がBPF72の中心周波数に等しくなるようにVCO
25を動作させる。この結果、周波数検出器119で検
出される周波数と、所定周波数に対する第1のIF信号
のずれ(離調周波数)とは、ほぼ一致する。
【0127】マイクロプロセッサ117は、周波数検出
器119から受け取る周波数情報に基づいて、選局情報
に対応する可変分周器113の分周比を修正する。具体
的には、周波数検出器119で検出される周波数をVC
O112の最小周波数制御幅の整数倍の値で近似して、
それに基づいて分周比に正または負のオフセットを与え
る。このように分周比にオフセットを加えることによ
り、QPSK変調信号の所定周波数からのずれが選局回
路110で補償される。この結果、BPF72の中心周
波数に対する第2のIF信号の周波数ずれが、基準発振
器114の周波数程度に抑えられる。
【0128】図13の復調装置630では、AFC回路
20の動作がAFCホールド信号で停止された後に、Q
PSK変調信号の中心周波数やVCO25の発振周波数
のドリフトにより第2のIF信号の周波数がドリフトし
ても、搬送波再生回路9の同期状態を常時維持しながら
VCO25の周波数を補正することにより、BPF72
に入力される第2のIF信号のスペクトラムの周波数ず
れを周波数比較器16の上限あるいは下限の基準値以下
に抑制することができる。これにより、BPF72に入
力される第2のIF信号のスペクトラムの周波数ずれに
よる誤り率の劣化を、この基準値に対応した所定値以下
に抑制することができる。
【0129】しかも、VCO25の周波数補正は、搬送
波再生回路9の位相同期を維持しながらゆっくりと行わ
れるので、VCO25の周波数補正に起因する誤り率の
劣化が抑制される。更に、VCO25の周波数補正は周
波数比較器16の上限基準値あるいは下限基準値との比
較によって行われており、基本的には搬送波再生回路9
のPLLループの動作とは独立している。このため、Q
PSK変調信号のC/N比が低い状態でも、VCO25
の周波数補正に対する搬送波再生回路9のジッタの影響
をほぼ排除でき、周波数補正回路10の動作による復調
特性の劣化を招くことはない。
【0130】更にまた、QPSK変調信号が所定周波数
から大幅に離調しても、周波数検出器119がその離調
周波数の大きさを検出すれば、離調周波数に相当するオ
フセットを可変分周器113の分周比に上乗せすること
により、所定周波数からの第1のIF信号の周波数ずれ
をどのような選局チャンネルに対しても補償することが
できる。このため、離調周波数が増大しても、AFC回
路20の動作劣化やAFC回路20の周波数引き込み時
間の増加などの問題点が生じない。
【0131】更に、BPF72に波形整形機能をもたせ
ているので、隣接チャンネル妨害波に対する排除能力が
向上し、復調装置630の誤り率特性の劣化を招くこと
がない。
【0132】(実施例14)図14は、本発明の第14
の実施例の復調装置640である。
【0133】図13の復調装置630では、周波数補正
回路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のため
の周波数制御が行われるのに対して、図14の復調装置
640では、AFC回路20のみで周波数制御が行われ
る。同じ構成要素には同じ参照番号を付しているので、
詳細な説明は省略する。
【0134】復調装置640の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器113の分周比
に上乗せすることにより、VCO25の発振周波数に対
する第2のIF信号の周波数ずれをどのような選局チャ
ンネルに対しても基準発振器114の発振周波数の値程
度まで補償することができる。このため、離調周波数が
増大しても、AFC回路20の動作劣化やAFC回路2
0の周波数引き込み時間の増加などの問題点が生じな
い。
【0135】(実施例15)図15は、本発明の第15
の実施例の復調装置650である。
【0136】図13の復調装置630では、周波数補正
回路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のため
の周波数制御が行われるのに対して、図15の復調装置
650では、周波数補正回路10のみで周波数制御が行
われる。同じ構成要素には同じ参照番号を付しているの
で、詳細な説明は省略する。
【0137】復調装置650の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器113の分周比
に上乗せすることにより、VCO25の発振周波数に対
する第2のIF信号の周波数ずれをどのような選局チャ
ンネルに対しても補償できる。離調周波数の大きさは、
基準発振器114の発振周波数の範囲内に抑制される。
従って、搬送波再生回路9の引き込み周波数の幅を基準
発振器114の発振周波数より少し広く設定することに
より、選局チャンネルの変更に対しても搬送波再生回路
9を確実に位相同期させることができ、選局時間の増加
などの問題点が生じない。
【0138】更にまた、復調装置650の動作中にBP
F72の中心周波数に対する第2のIF信号の離調周波
数が徐々に変化しても、搬送波再生回路9の同期状態を
常時維持しながらVCO25の周波数を補正することに
より、BPF72に入力される第2のIF信号のスペク
トラムの周波数ずれを周波数比較器16の上限あるいは
下限の基準値以下に抑制することができる。これによ
り、波形整形機能を有するBPF72に入力される第2
のIF信号のスペクトラムのずれによる誤り率の劣化
を、この基準値に対応した所定値以下に抑制することが
できる。
【0139】(実施例16)図16は、本発明の第16
の実施例の復調装置660である。図16の復調装置6
60で、図1の復調装置510と同じ機能を有するもの
は同一番号を付して説明する。
【0140】選局回路110に入力されたQPSK変調
信号は、周波数変換器111によってIF信号に周波数
変換され、BPF118により不要なスプリアスが除去
されてから、直交検波器1に入力される。選局回路11
0の構成および機能は図1の復調装置510と同一であ
るので、ここでの説明は省略する。
【0141】直交検波器1に入力されたIF信号は、V
CO25からの出力信号に基づいて、お互いに直交する
I,Qベースバンド信号に変換される。アナログ信号と
して生成されたI,Qベースバンド信号は、A/D変換
器3及び4により、ディジタル値のI,Qベースバンド
信号に変換される。ディジタル化されたI,Qベースバ
ンド信号は、周波数変換機能を有する複素乗算器5に入
力される。複素乗算器5には、局部発振機能を有するD
VCO6が接続されており、ディジタルI,Qベースバ
ンド信号はDVCO6の動作周波数だけ周波数変換を受
ける。その後に、ディジタルI,Qベースバンド信号は
DTF7及び8により波形整形されて、搬送波再生回路
9に入力される。搬送波再生回路9の構成および機能は
図1の復調装置510と同一であるので、ここでの説明
は省略する。
【0142】AFC回路20は、図1の復調装置510
と同じく、周波数誤差検出器21、AFCループフィル
タ22、およびラッチ回路23から構成される。周波数
誤差検出器21は、位相検波器12で得られた位相差信
号から、IF信号の中心周波数とVCO25の発振周波
数との周波数誤差を検出する。この周波数誤差は、AA
FCループフィルタ22で平滑化され、ラッチ回路23
及び加算器19を介してD/A変換器24に送られて、
アナログ信号に変換される。その後に、制御信号として
VCO25に入力される。これによってVCO25の発
振周波数が制御されて、周波数誤差が補償される。検出
される周波数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検
出器21からラッチ回路23に対してAFCホールド信
号が供給される。これによって、VCO25の発振周波
数を制御するデータがラッチ回路23で保持され、VC
O25は一定の発振周波数で動作する。一方、検出され
る周波数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検出器
21からPLLループフィルタ13に対してAFC/P
LLループ切替信号が供給されて、PLLループフィル
タ13が動作する。これによって、搬送波再生回路9
は、AFC回路20が取り除けなかった周波数誤差を引
き込んで、それを補償するように動作する。それと同時
に位相同期が確立され、再生I,Q出力信号が出力され
る。AFCループが動作しているがPLLループが動作
していないときには、DVCO14の動作周波数は一定
周波数、通常はゼロ周波数に保持されている。
【0143】周波数補正回路10の構成および機能は、
基本的に図1の復調装置510と同一である。
【0144】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14は、位相雑音が重畳するものの比較的安定し
た発振周波数で動作している。周波数比較器16は、D
VCO14の周波数制御端子15に入力される信号を用
いて、DVCO14の動作周波数(正および負の周波数
が存在する)と、正の上限基準値および負の下限基準値
を比較する。周波数比較器16はその比較結果に基づい
て、動作周波数が正の上限基準値を越えている場合、負
の下限基準値を越えている場合、および上限基準値と下
限基準値の範囲内に収まっている場合のいずれかに対応
する選択信号を、選択回路17に送る。選択回路17
は、受け取った選択信号に対応して周波数補正信号を出
力する。具体的には、周波数補正信号は、DVCO6の
周波数を一定値(+δ)だけ上昇させる信号、一定値
(−δ)だけ降下させる信号、あるいは現在の周波数を
維持させる信号のいずれかである。この周波数補正信号
は、スイッチ18を介してDVCO6の動作周波数を補
正する。スイッチ18は、搬送波再生回路9が同期状態
にあって再生I,Q出力信号が正しく出力されていると
きにのみ、ON状態に設定される。AFCループが動作
しているときには、DVCO6の動作周波数は一定周波
数、通常はゼロ周波数に保持されている。
【0145】周波数補正信号によってDVCO6の周波
数が変化しても、搬送波再生回路9のPLLループがそ
れに応答して搬送波再生回路9の追随動作が安定化する
には、多少の時間がかかる。従って、搬送波再生回路9
の同期を常に維持するためには、DVCO6の周波数の
急激かつ/または大幅な変化を避けて、周波数変化を滑
らかにする必要がある。そのために、DVCO6の周波
数変化(±δ)を小さくしたり、周波数補正信号が加算
器19に入力される頻度をスイッチ18により制限す
る。
【0146】このように周波数補正回路10は、DVC
O14の発振周波数が上限基準値を越えているときには
DVCO6の発振周波数を上昇させ、DVCO14の発
振周波数が下限基準値を越えているときにはDVCO6
の発振周波数を降下させるように、周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後に、一定の発
振周波数で動作しているVCO25に対してIF信号の
中心周波数が変化しても、DTF7及び8の入力信号ス
ペクトラムの周波数のずれが周波数比較器16の上限基
準値と下限基準値とで決まる所定の範囲を越えないよう
に、DVCO6の発振周波数が補正される。この結果、
DVCO14の発振周波数は、上限基準値および下限基
準値を越えないように制御される。つまり、DTF7及
び8の入力信号スペクトラムの周波数ずれが上限基準値
および下限基準値を越えないように、復調装置660の
周波数補正ループが動作する。
【0147】周波数検出器119は、加算器19の出力
信号から、所定周波数に対するIF信号の離調周波数を
検出する。この検出された離調周波数に関する情報は、
選局回路110のマイクロプロセッサ117に送られ
る。
【0148】マイクロプロセッサ117は、周波数検出
器119から受け取る周波数情報に基づいて、選局情報
に対応する可変分周器113の分周比を修正する。具体
的には、周波数検出器119で検出される周波数をVC
O112の最小周波数制御幅の整数倍の値で近似して、
それに基づいて分周比に正または負のオフセットを与え
る。このように分周比にオフセットを加えることによっ
て、QPSK変調信号の所定周波数からのずれが選局回
路110で補償される。この結果、所定の周波数に対す
るIF信号の離調周波数が、基準発振器114の周波数
程度に抑えられる。
【0149】図16の復調装置660では、AFC回路
20の動作がAFCホールド信号で停止された後に、一
定のホールド周波数で動作しているVCO25に対し
て、IF信号の周波数がQPSK変調信号の中心周波数
のドリフトにより変化しても、搬送波再生回路9の同期
状態を常時維持しながらDVCO6の周波数を補正する
ことにより、DTF7及び8に入力されるI,Qベース
バンド信号のスペクトラムのずれを上限あるいは下限の
基準値以下に抑制することができる。これによって、D
TF7及び8に入力されるI,Qベースバンド信号のス
ペクトラムのずれによる誤り率の劣化を、この基準値に
対応した所定値以下に抑制することができる。
【0150】しかも、DVCO6の周波数補正は、搬送
波再生回路9の位相同期を維持しながらゆっくりと行わ
れるので、DVCO6の周波数補正に起因する誤り率の
劣化が抑制される。更に、DVCO6の周波数補正は周
波数比較器16の上限基準値あるいは下限基準値との比
較によって行われており、基本的には搬送波再生回路9
のPLLループの動作とは独立している。このため、Q
PSK変調信号のC/N比が低い状態でも、DVCO6
の周波数補正に対する搬送波再生回路9のジッタの影響
をほぼ排除でき、周波数補正回路10の動作による復調
特性の劣化を招くことはない。
【0151】更にまた、QPSK変調信号が所定周波数
から大幅に離調しても、周波数検出器119がその離調
周波数の大きさを検出すれば、離調周波数に相当するオ
フセットを可変分周器113の分周比に上乗せすること
により、所定周波数に対するIF信号の離調周波数をど
のような選局チャンネルに対しても補償することができ
る。このため、離調周波数が増大しても、AFC回路2
0の動作劣化やAFC回路20の周波数引き込み時間の
増加などの問題点が生じない。
【0152】(実施例17)図17は、本発明の第17
の実施例の復調装置670である。図16の復調装置6
60と同じ機能を有する構成要素には同じ参照番号を付
してあり、その詳細な説明は省略する。
【0153】選局回路110に入力されたQPSK変調
信号は、周波数変換器111によって第1のIF信号に
周波数変換され、BPF118により不要なスプリアス
が除去されてから、周波数変換器51に入力される。選
局回路110の構成および機能は復調装置510及び5
40と同一であり、ここでの説明は省略する。
【0154】第1のIF信号は、周波数変換器51とV
CO25とにより、第2のIF信号に周波数変換され
る。得られた第2のIF信号は、BPF52を介して直
交検波器1に入力される。直交検波器1に入力された第
2のIF信号は、固定発振器2からの出力信号に基づい
て、お互いに直交するI,Qベースバンド信号に変換さ
れる。アナログ信号として生成されたI,Qベースバン
ド信号は、A/D変換器3及び4により、ディジタル値
のI,Qベースバンド信号に変換される。
【0155】図16の復調回路660では、周波数補正
回路10によりDVCO6の動作周波数を補正し、AF
C回路20により直交検波回路1に入力されるVCO2
5の発振周波数を制御する。それに対して、図17の復
調回路670では、周波数補正回路10によりDVCO
6の動作周波数を補正する動作は復調回路660と同じ
であるが、AFC回路20は周波数変換器51に入力さ
れるVCO25の発振周波数を制御している。直交検波
回路1に入力されるのは、固定発振器2の一定の発振周
波数である。上記以外の復調装置660及び670の構
成は、お互いに同一である。
【0156】図17の復調装置670では、AFC回路
20の動作がAFCホールド信号で停止された後に、固
定発振器2の発振周波数に対する第2のIF信号の離調
周波数が、QPSK変調信号、VCO25あるいは固定
発振器2の周波数のドリフトにより変化しても、搬送波
再生回路9の同期状態を常時維持しながらDVCO6の
周波数を補正することにより、DTF7及び8に入力さ
れるI,Qベースバンド信号のスペクトラムのずれを上
限あるいは下限の基準値以下に抑制することができる。
これにより、DTF7及び8に入力されるI,Qベース
バンド信号のスペクトラムのずれによる誤り率の劣化
を、この基準値に対応した所定値以下に抑制することが
できる。
【0157】しかも、DVCO6の周波数補正は、搬送
波再生回路9の位相同期を維持しながらゆっくりと行わ
れるので、DVCO6の周波数補正に起因する誤り率の
劣化が抑制される。更に、DVCO6の周波数補正は周
波数比較器16の上限基準値あるいは下限基準値との比
較によって行われており、基本的には搬送波再生回路9
のPLLループの動作とは独立している。このため、Q
PSK変調信号のC/N比が低い状態でも、DVCO6
の周波数補正に対する搬送波再生回路9のジッタの影響
をほぼ排除でき、周波数補正回路10の動作による復調
特性の劣化を招くことはない。
【0158】更にまた、QPSK変調信号が所定周波数
から大幅に離調しても、周波数検出器119がその離調
周波数の大きさを検出すれば、離調周波数に相当するオ
フセットを可変分周器113の分周比に上乗せすること
により、固定発振器2の発振周波数に対する第2のIF
信号の離調周波数をどのような選局チャンネルに対して
も補償することができる。このため、離調周波数が増大
しても、AFC回路20の動作劣化やAFC回路20の
周波数引き込み時間の増加などの問題点が生じない。
【0159】(実施例18)図18は、本発明の第18
の実施例の復調装置680である。図18の復調装置6
80で、図1の復調装置510と同じ機能を有するもの
は同一番号を付して説明する。
【0160】QPSK変調信号は、選局回路(不図示)
により周波数変換された後に、直交検波器1に入力され
る。直交検波器1に入力されたQPSK変調信号は、シ
ンセサイザー120のVCO122からの出力信号に基
づいて、お互いに直交するI,Qベースバンド信号に変
換される。
【0161】シンセサイザー120は、VCO122、
可変分周器123、基準発振器124、位相比較器12
5、ループフィルタ126、およびマイクロプロセッサ
127から構成される。シンセサイザー120では、マ
イクロプロセッサ127に入力された周波数設定情報に
より可変分周器123の分周比が設定され、この設定さ
れた分周比でVCO122の周波数が分周される。そし
て、可変分周器123の出力信号と基準発振器124の
出力信号との間の位相のずれ(位相誤差)が位相比較器
125で検出される。検出された位相誤差は、ループフ
ィルタ126で平滑化された後にVCO122の制御信
号として帰還される。このようにして、VCO122
は、基準発振器124の整数倍(可変分周器123の分
周比に対応する)の周波数で安定に発振する。
【0162】アナログ信号として生成されたI,Qベー
スバンド信号は、A/D変換器3及び4により、ディジ
タル値のI,Qベースバンド信号に変換される。ディジ
タル化されたI,Qベースバンド信号は、周波数変換機
能を有する複素乗算器5に入力される。複素乗算器5に
は、局部発振機能を有するDVCO6が接続されてお
り、ディジタルI,Qベースバンド信号はDVCO6の
動作周波数だけ周波数変換を受ける。その後に、ディジ
タルI,Qベースバンド信号はDTF7及び8により波
形整形されて、搬送波再生回路9に入力される。
【0163】搬送波再生回路9は、複素乗算器11、位
相検波器12、PLLループフィルタ13およびDVC
O14を含み、これらの構成要素が閉ループを構成して
いる。搬送波再生回路9は、複素乗算器11に入力され
たI,Qベースバンド信号から再生搬送波を発生させる
機能を有する。搬送波再生回路9において位相同期がと
れると、再生されたI,Q出力信号が出力される。
【0164】ここで、搬送波再生回路9の動作を説明す
る。
【0165】位相回転機能を有する複素乗算器11に入
力されたI,Qベースバンド信号は、DVCO14によ
り位相回転を受けて出力され、位相検波器12に入力さ
れる。位相検波器12は入力信号と基準位相との位相差
を検出し、検出された位相差を示す信号(位相差信号)
を出力する。この位相差信号は、PLLループフィルタ
13で平滑化された後に、DVCO14に入力される。
DVCO14は、複素乗算器11に入力されるI,Qベ
ースバンド信号に位相同期した再生搬送波を出力するの
で、複素乗算器11の出力信号は、QPSK変調信号の
データ判定点に対応した再生I,Q出力信号となる。
【0166】AFC回路20は、周波数誤差検出器2
1、AFCループフィルタ22、およびラッチ回路23
から構成される。周波数誤差検出器21は、位相検波器
12で得られた位相差信号から、QPSK変調信号の中
心周波数とVCO122の発振周波数との周波数誤差を
検出する。この周波数誤差はAFCループフィルタ22
で平滑化され、ラッチ回路23を介して制御信号として
DVCO6に入力される。これによってDVCO6の動
作周波数が制御されて、周波数誤差が補償される。検出
される周波数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検
出器21からラッチ回路23に対してAFCホールド信
号が供給される。これによって、DVCO6の発振周波
数を制御するデータがラッチ回路23で保持され、DV
CO6は一定の発振周波数で動作する。一方、検出され
る周波数誤差が基準値以下になれば、周波数誤差検出器
21からPLLループフィルタ13に対してAFC/P
LLループ切替信号が供給されて、PLLループフィル
タ13が動作する。これによって、搬送波再生回路9
は、AFC回路20が取り除けなかった周波数誤差を引
き込んで、それを補償するように動作する。それと同時
に位相同期が確立され、再生I,Q出力信号が出力され
る。AFCループが動作しているがPLLループが動作
していないときには、DVCO14の動作周波数は一定
周波数、通常はゼロ周波数に保持されている。
【0167】周波数補正回路10は、周波数比較器1
6、選択回路17およびスイッチ18から構成されてい
る。搬送波再生回路9の位相同期がとれた状態では、D
VCO14は比較的安定した発振周波数で動作してい
る。周波数比較器16は、DVCO14の周波数制御端
子15に入力される信号を用いて、DVCO14の動作
周波数(正および負の周波数が存在する)と、正の上限
基準値および負の下限基準値を比較する。周波数比較器
16はその比較結果に基づいて、動作周波数が正の上限
基準値を越えている場合、負の下限基準値を越えている
場合、および上限基準値と下限基準値の範囲内に収まっ
ている場合のいずれかに対応する選択信号を、選択回路
17に送る。選択回路17は、受け取った選択信号に対
応して周波数補正信号を出力する。具体的には、周波数
補正信号は、DVCO6の周波数を一定値(+δ)だけ
上昇させる信号、一定値(−δ)だけ降下させる信号、
あるいは現在の周波数を維持させる信号のいずれかであ
る。この周波数補正信号は、スイッチ18を介して加算
器19に入力され、DVCO6の発振周波数を補正す
る。スイッチ18は、搬送波再生回路9が同期状態にあ
って再生I,Q出力信号が正しく出力されているときに
のみ、ON状態に設定される。
【0168】周波数補正信号によってDVCO6の周波
数が変化しても、搬送波再生回路9のPLLループがそ
れに応答して搬送波再生回路9の追随動作が安定化する
には、多少の時間がかかる。従って、搬送波再生回路9
の同期を常に維持するためには、DVCO6の周波数の
急激かつ/または大幅な変化を避けて、周波数変化を滑
らかにする必要がある。そのために、DVCO6の周波
数変化(±δ)を小さくしたり、周波数補正信号が加算
器19に入力される頻度をスイッチ18により制限す
る。
【0169】このように周波数補正回路10は、DVC
O14の発振周波数が上限基準値を越えているときには
DVCO6の発振周波数を上昇させ、DVCO14の発
振周波数が下限基準値を越えているときにはDVCO6
の発振周波数を降下させるように、周波数補正信号を出
力する。従って、AFC回路20の停止後にVCO12
2に対するQPSK変調信号の離調周波数が変化して
も、DTF7及び8の入力信号スペクトラムの周波数の
ずれが周波数比較器16の上限基準値と下限基準値とで
決まる所定の範囲を越えないように、DVCO6の発振
周波数が補正される。この結果、DVCO14の発振周
波数は、上限基準値および下限基準値を越えないように
制御される。つまり、DTF7及び8の入力信号スペク
トラムの周波数ずれが上限基準値および下限基準値を越
えないように、復調装置680の周波数補正ループが動
作する。
【0170】周波数検出器119は、DVCO6の周波
数制御端子27に入力される信号から、DVCO6の動
作周波数を検出する。この検出されたDVCO6の動作
周波数に関する情報(離調周波数情報)は、シンセサイ
ザ120のマイクロプロセッサ127に送られる。
【0171】AFC回路20及び周波数補正回路10
は、DTF7及び8の入力信号スペクトラムに周波数ず
れが生じないように、VCO122の発振周波数に対す
るQPSK変調信号の離調周波数に等しい周波数で、D
VCO6を動作させるように機能する。この結果、周波
数検出器119で検出される周波数と、VCO122の
発振周波数に対するQPSK変調信号の離調周波数と
は、周波数比較器16の上限基準値と下限基準値との範
囲内で一致する。
【0172】マイクロプロセッサ127は、周波数検出
器119から受け取る離調周波数情報に基づいて、周波
数設定情報に対応する可変分周器123の分周比を修正
する。具体的には、周波数検出器119で検出される周
波数をVCO122の最小周波数制御幅の整数倍の値で
近似して、それに基づいて分周比に正または負のオフセ
ットを与える。このように分周比にオフセットを加える
ことにより、VCO122の発振周波数に対するQPS
K変調信号のずれが補償される。この結果、VCO12
2の発振周波数に対するQPSK変調信号の周波数ずれ
が、基準発振器124の周波数程度に抑えられる。
【0173】図18の復調装置680では、AFC回路
20の動作がAFCホールド信号で停止された後に、Q
PSK変調信号の周波数のドリフトによってI,Qベー
スバンド信号の周波数ずれが変化・拡大しても、搬送波
再生回路9の同期状態を常時維持しながらDVCO6の
周波数を補正することにより、DTF7及び8に入力さ
れるI,Qベースバンド信号のスペクトラムのずれを周
波数比較器16の上限あるいは下限の基準値以下に抑制
することができる。これにより、DTF7及び8に入力
されるI,Qベースバンド信号のスペクトラムのずれに
よる誤り率の劣化を、この基準値に対応した所定値以下
に抑制することができる。
【0174】しかも、DVCO6の周波数補正は、搬送
波再生回路9の位相同期を維持しながらゆっくりと行わ
れるので、DVCO6の周波数補正に起因する誤り率の
劣化が抑制される。更に、DVCO6の周波数補正は周
波数比較器16の上限基準値あるいは下限基準値との比
較によって行われており、基本的には搬送波再生回路9
のPLLループの動作とは独立している。このため、Q
PSK変調信号のC/N比が低い状態でも、DVCO6
の周波数補正に対する搬送波再生回路9のジッタの影響
をほぼ排除でき、周波数補正回路10の動作による復調
特性の劣化を招くことはない。
【0175】更にまた、選局回路で周波数変換されたQ
PSK変調信号が所定周波数から大幅に離調しても、周
波数検出器119がその離調周波数の大きさを検出すれ
ば、離調周波数に相当するオフセットを可変分周器12
3の分周比に上乗せすることにより、VCO122に対
するQPSK変調信号の周波数ずれをどのような選局チ
ャンネルに対しても補償することができる。このため、
QPSK変調信号が所定周波数から大幅に離調しても、
AFC回路20の動作劣化やAFC回路20の周波数引
き込み時間の増加などの問題点が生じない。
【0176】(実施例19)図19は、本発明の第19
の実施例の復調装置690である。
【0177】図18の復調装置680では、周波数補正
回路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のため
の周波数制御が行われるのに対して、図19の復調装置
690では、AFC回路20のみで周波数制御が行われ
る。同じ構成要素には同じ参照番号を付しているので、
詳細な説明は省略する。
【0178】復調装置690の構成では、選局回路で周
波数変換されたQPSK変調信号が所定周波数から大幅
に離調しても、周波数検出器119がその離調周波数の
大きさを検出すれば、離調周波数に相当するオフセット
を可変分周器123の分周比に上乗せすることにより、
VCO122の発振周波数に対するQPSK変調信号の
周波数ずれをどのような選局チャンネルに対しても基準
発振器124の発振周波数の値程度まで補償することが
できる。このため、QPSK変調信号の所定周波数から
の離調周波数が増大しても、AFC回路20の動作劣化
やAFC回路20の周波数引き込み時間の増加などの問
題点が生じない。
【0179】(実施例20)図20は、本発明による第
20の実施例の復調装置700である。
【0180】図18の復調装置680では、周波数補正
回路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のため
の周波数制御が行われるのに対して、図20の復調装置
700では、周波数補正回路10のみで周波数制御が行
われる。同じ構成要素には同じ参照番号を付しているの
で、詳細な説明は省略する。
【0181】復調装置700の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器123の分周比
に上乗せすることにより、VCO122の発振周波数に
対するQPSK変調信号の周波数ずれを、どのような選
局チャンネルに対しても基準発振器124の発振周波数
程度にまで補償できる。従って、搬送波再生回路9の引
き込み周波数の幅を基準発振器124の発振周波数より
少し広く設定することにより、選局チャンネルの変更に
対しても搬送波再生回路9を確実に位相同期させること
ができ、選局時間の増加などの問題点が生じない。
【0182】更にまた、復調装置700の動作中にVC
O122の発振周波数に対するQPSK変調信号の離調
周波数が徐々に変化しても、搬送波再生回路9の同期状
態を常時維持しながらDVCO6の周波数を補正するこ
とにより、DTF7及び8に入力されるI,Qベースバ
ンド信号のスペクトラムのずれを上限あるいは下限の基
準値以下に抑制することができる。これにより、DTF
7及び8に入力されるI,Qベースバンド信号のスペク
トラムのずれによる誤り率の劣化を、この基準値に対応
した所定値以下に抑制することができる。
【0183】(実施例21)図21は、本発明の第21
の実施例の復調装置710である。
【0184】図21の復調装置710で図7の復調装置
570と同じ機能を有する構成要素は、同一番号を付し
て説明する。
【0185】図7の復調装置570では、直交検波器1
に接続されている発振器は固定発振器2であり、周波数
検出器119で検出された離調周波数は、選局回路11
0で補償する。これに対して図21の復調装置710で
は、直交検波器1には発振器としてシンセサイザー12
0が接続されており、周波数検出器119で検出された
離調周波数をシンセサイザー120で補償する。シンセ
サイザー120の構成や機能は図18の復調装置680
と同じであり、ここでの説明は省略する。
【0186】図21の復調装置710では、AFC回路
20の動作がAFCホールド信号で停止された後に、Q
PSK変調信号の中心周波数やVCO25の発振周波数
のドリフトによって、VCO122の発振周波数に対す
るIF信号の離調周波数が変化しても、搬送波再生回路
9の同期状態を常時維持しながらVCO25の周波数を
補正することにより、DTF7及び8に入力されるI,
Qベースバンド信号のスペクトラムのずれを周波数比較
器16の上限あるいは下限の基準値以下に抑制すること
ができる。これにより、DTF7及び8に入力される
I,Qベースバンド信号のスペクトラムのずれによる誤
り率の劣化を、この基準値に対応した所定値以下に抑制
することができる。
【0187】しかも、VCO25の周波数補正は、搬送
波再生回路9の位相同期を維持しながらゆっくりと行わ
れるので、VCO25の周波数補正に起因する誤り率の
劣化が抑制される。更に、VCO25の周波数補正は周
波数比較器16の上限基準値あるいは下限基準値との比
較によって行われており、基本的には搬送波再生回路9
のPLLループの動作とは独立している。このため、Q
PSK変調信号のC/N比が低い状態でも、VCO25
の周波数補正に対する搬送波再生回路9のジッタの影響
をほぼ排除でき、周波数補正回路10の動作による復調
特性の劣化を招くことはない。
【0188】更にまた、QPSK変調信号が所定周波数
から大幅に離調しても、周波数検出器119がその離調
周波数の大きさを検出すれば、離調周波数に相当するオ
フセットを可変分周器123の分周比に上乗せすること
により、VCO122の発振周波数に対するIF信号の
離調周波数をどのような選局チャンネルに対しても基準
発振器124の周波数程度にまで補償することができ
る。このため、離調周波数が増大しても、AFC回路2
0の動作劣化やAFC回路20の周波数引き込み時間の
増加などの問題点が生じない。
【0189】(実施例22)図22は、本発明の第22
の実施例の復調装置720である。
【0190】図21の復調装置710では、周波数補正
回路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のため
の周波数制御が行われるのに対して、図22の復調装置
720では、AFC回路20のみで周波数制御が行われ
る。同じ構成要素には同じ参照番号を付しているので、
詳細な説明は省略する。
【0191】復調装置720の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器123の分周比
に上乗せすることにより、VCO122の発振周波数に
対するIF信号の離調周波数をどのような選局チャンネ
ルに対しても基準発振器124の発振周波数の値程度ま
で補償することができる。このため、離調周波数が増大
しても、AFC回路20の動作劣化やAFC回路20の
周波数引き込み時間の増加などの問題点が生じない。
【0192】(実施例23)図23は、本発明の第23
の実施例の復調装置730である。
【0193】図21の復調装置710では、周波数補正
回路10とAFC回路20との2系統で同期捕捉のため
の周波数制御が行われるのに対して、図23の復調装置
730では、周波数補正回路10のみで周波数制御が行
われる。同じ構成要素には同じ参照番号を付しているの
で、詳細な説明は省略する。
【0194】復調装置730の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器123の分周比
に上乗せすることにより、VCO122の発振周波数に
対するIF信号の離調周波数をどのような選局チャンネ
ルに対しても基準発振器124の発振周波数以下にまで
補償できる。従って、搬送波再生回路9の引き込み周波
数の幅を基準発振器124の発振周波数より少し広く設
定することにより、選局チャンネルの変更に対しても搬
送波再生回路9を確実に位相同期させることができ、選
局時間の増加などの問題点が生じない。更にまた、復調
装置730の動作中に、QPSK変調信号の中心周波数
やVCO25の発振周波数のドリフトにより、VCO1
22の発振周波数に対するIF信号の離調周波数が徐々
に変化しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時維持
しながらVCO25の周波数を補正することにより、D
TF7及び8に入力されるI,Qベースバンド信号のス
ペクトラムのずれを周波数比較器16の上限あるいは下
限の基準値以下に抑制することができる。これにより、
DTF7及び8に入力されるI,Qベースバンド信号の
スペクトラムのずれによる誤り率の劣化を、この基準値
に対応した所定値以下に抑制することができる。
【0195】(実施例24)図24は、本発明の第24
の実施例の復調装置740である。
【0196】図24の復調装置740で図17の復調装
置670と同じ機能を有する構成要素は、同一番号を付
して説明する。
【0197】図17の復調装置670では、直交検波器
1に接続されている発振器は固定発振器2であり、周波
数検出器119で検出された離調周波数は、選局回路1
10で補償する。これに対して図24の復調装置740
では、直交検波器1には発振器としてシンセサイザー1
20が接続されており、周波数検出器119で検出され
た離調周波数をシンセサイザー120で補償する。シン
セサイザー120の構成や機能は図18の復調装置68
0と同じであり、ここでの説明は省略する。
【0198】復調装置740の構成では、QPSK変調
信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出器
119がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周
波数に相当するオフセットを可変分周器123の分周比
に上乗せすることにより、VCO122の発振周波数に
対するIF信号の離調周波数をどのような選局チャンネ
ルに対しても基準発振器124の発振周波数以下にまで
補償できる。従って、搬送波再生回路9の引き込み周波
数の幅を基準発振器124の発振周波数より少し広く設
定することにより、QPSK変調信号の所定周波数から
の離調の増大によるAFC回路20の動作劣化やAFC
回路20の周波数引き込み時間の増加などの問題点が生
じない。
【0199】更にまた、AFC回路20の動作がAFC
ホールド信号で停止された後に、QPSK変調信号の中
心周波数やVCO25の発振周波数のドリフトにより、
VCO122の発振周波数に対してIF信号の周波数が
徐々に変化し、I,Qベースバンド信号の周波数ずれが
発生しても、搬送波再生回路9の同期状態を常時維持し
ながらDVCO6の周波数を補正することにより、DT
F7及び8に入力されるI,Qベースバンド信号のスペ
クトラムのずれを周波数比較器16の上限あるいは下限
の基準値以下に抑制することができる。これにより、D
TF7及び8に入力されるI,Qベースバンド信号のス
ペクトラムのずれによる誤り率の劣化を、この基準値に
対応した所定値以下に抑制することができる。
【0200】(実施例25)図25は、本発明の第25
の実施例の復調装置750の構成の一部である。
【0201】これまでに説明したAFC回路20を有す
る復調装置では、周波数誤差検出器21は位相検波器1
2に接続されていて、搬送波再生回路9の複素乗算器1
1に入力されるI,Qベースバンド信号の周波数誤差
は、位相検波器12で得られた位相差信号から求める構
成である。これに対して、図25の復調装置750で
は、周波数誤差検出器26は複素乗算器11の入力側に
接続されていて、搬送波再生回路9の複素乗算器11に
入力されるI,Qベースバンド信号の周波数誤差を直接
検出する。
【0202】複素乗算器11に入力されるI,Qベース
バンド信号の周波数誤差が大きいと、まずAFC回路2
0が動作して、周波数誤差が基準値以下になるようにA
FCループが機能する。基準値は、搬送波再生回路9の
引き込み周波数範囲以下に設定される。周波数誤差が基
準値以下になり、それまで位相同期していなかった搬送
波再生回路9の同期が確立されると、ラッチ回路23に
対してAFCホールド信号が供給されて、DVCO6は
一定の発振周波数で動作する。また、搬送波再生回路9
の同期が確立されると、周波数補正回路10が機能する
ようになる。
【0203】AFCホールド信号は、周波数誤差検出器
26で検出される周波数誤差が基準値以下であるかない
かを判断して導出してもよく、搬送波再生回路9が同期
しているかどうかを判断して導出してもよい。また、周
波数誤差検出器26は、遅延器と複素乗算器と周波数弁
別器とを用いた一般的構成であってもよい。
【0204】図25の復調装置750では、AFC回路
20のAFCループは、搬送波再生回路9の状態に依存
することなく独立して構成されている。そのため、AF
C回路20の制御信号であるAFCホールド信号を、搬
送波再生回路9の状態に依存することなく発生すること
ができる。この結果、復調装置750の全体の制御を単
純化できる。
【0205】また、周波数誤差検出器26による周波数
誤差の検出の精度を上げるためには、検出時間を長くす
る必要がある。しかし、搬送波再生回路9は同期検波で
あるため、同期引き込みおよび同期はずれは、比較的高
速に検出できる。従って、AFCホールド信号に同期検
出信号を用いることにより、AFC回路20のループ制
御を高速化でき、AFC回路20の周波数引き込み時間
をより短くすることができる。
【0206】(実施例26)図26は、本発明の第26
の復調装置の構成の一部である。
【0207】これまでに説明した実施例では、周波数検
出器119で検出された周波数を、選局回路110など
の可変分周器113の分周比にオフセットとして加え
る。これに対して、図26の復調装置760では、上記
のように可変分周器113の分周比にオフセットを加え
るとともに、それだけでは取り除けなかった周波数誤差
(「残留周波数誤差」と称する)をマイクロプロセッサ
117で更に計算する。計算された残留周波数誤差の情
報は、メモリ138を介して加算器139に戻される。
加算器139には、周波数補正回路10の出力、AFC
回路20の出力、あるいは両者の和が入力されており、
残留周波数誤差の情報はそれらに加算される。その結果
は、DVCO6にオフセット周波数としてフィードバッ
クされ、DVCO6の動作周波数が制御される。さらに
それに基づいて、AFC回路20や周波数補正回路10
のループ内にある発振器の発振周波数が調整される。
【0208】特に、周波数補正回路10とAFC回路2
0とが別々の発振器(VCOあるいはDVCO)を制御
している場合には、AFC回路20が制御する側の発振
器に対して発振周波数の初期設定を行なえるような構成
にする。
【0209】ここで、残留周波数誤差情報の導出方法
を、図1の復調装置510を例にして説明する。
【0210】選局情報によって、チャンネル1が選択さ
れたとする。チャンネル1のQPSK変調信号の中心周
波数がfs1、チャンネル1に対するVCO112の発振
周波数がfl1、固定発振器2の発振周波数がfo+△f
(△fは、所定周波数からのずれを示す)であるとする
と、周波数検出器119で得られる離調周波数情報s1
は、式(2)で与えられる。ただし、fs1<fl1とす
る。
【0211】 s1=fl1−fs1−(fo+△f) (2) 次に、選局情報を切り替えてチャンネル2を選局したと
き、チャンネル2のQPSK変調信号の中心周波数がf
s2、チャンネル2に対するVCO112の発振周波数が
fl2であるとすると、複素乗算器5に入力されるI,Q
ベースバンド信号の周波数ずれtは、式(3)で与えら
れる。ただし、fs2<fl2とする。
【0212】 t=fl2−fs2−(fo+△f) (3) 式(3)をs1を用いて表すと、式(4)のようにな
る。
【0213】 t=s1−(fs2−fs1)+(fl2−fl1) (4) 式(4)の右辺第1項は周波数検出器119から得られ
る離調周波数情報であり、右辺第2項は、マイクロプロ
セッサ117に入力される選局情報から得られるチャン
ネル1及び2の間の周波数間隔である。また、右辺第3
項は、基準発振器114の基準発振周波数114の整数
倍を示し、周波数ずれtが最小あるいは最小近傍の値を
示すように決定される。
【0214】このように、上記3つの情報を用いて式
(4)から算出された周波数ずれtの値を、残留周波数
誤差情報とする。そして、複素乗算器5に入力される周
波数ずれtを有するI,Qベースバンド信号は、DVC
O6の初期設定された動作周波数(残留周波数誤差tに
等しく設定されている)だけ周波数変換されて、周波数
ずれのないI,Qベースバンド信号として搬送波再生回
路9に入力される。
【0215】本実施例の手法は、これまでに説明した各
実施例の復調装置に適用できる。実際の復調装置の回路
構成に応じて、残留周波数誤差情報の導出方法に関する
上記説明で使用している各情報を、それぞれに対応する
適切な情報で置き換えればよい。
【0216】図26の復調装置760では、可変分周器
113の分周比へのオフセットの加算だけでは取り除け
ない残留周波数誤差分を、AFC回路20や周波数補正
回路10のループ内にある発振器の発振周波数の初期設
定で補償する。この結果、選局回路110やシンセサイ
ザー120の基準発振器114及び124の周波数を高
くしても、選局時の搬送波再生回路9に入力されるI,
Qベースバンド信号の周波数ずれが大きくならない。そ
のため、選局回路110やシンセサイザー120の位相
雑音が無視できない仕様(例えば、伝送速度の遅い変調
信号)を有する復調装置において、基準発振器114及
び124の周波数を高くすることによって、誤り率を劣
化させないことが可能となる。
【0217】(実施例27)図27は、本発明の第27
の実施例の復調装置の構成の一部である。
【0218】具体的には、図1〜3及び図18〜20の
復調装置において、復調装置が非同期状態にあると判定
されたときに、掃引信号発生器131を駆動させてDV
CO6の動作周波数を強制的に掃引する。掃引信号発生
器131からの出力信号は、加算器132に与えられ
る。加算器132には、周波数補正回路10の出力、A
FC回路20の出力、あるいは両者の和が入力されてお
り、掃引信号発生器131の出力信号はそれらに加算さ
れる。その結果は、DVCO6にオフセット周波数とし
てフィードバックされ、DVCO6の動作周波数が制御
される。さらにそれに基づいて、AFC回路20や周波
数補正回路10のループ内にある発振器の発振周波数が
調整される。
【0219】このような構成にすることにより、復調装
置の起動開始時に離調周波数の大きいQPSK変調信号
が復調装置に入力されても、この離調周波数を打ち消す
ようにDVCO6の動作周波数があらかじめ掃引され
る。これによって、複素乗算器5に入力されるディジタ
ル値のI,Qベースバンド信号の周波数ずれが、AFC
回路20の引き込み周波数範囲内あるいは搬送波再生回
路9の引き込み周波数範囲内に収まるように、DVCO
6の動作周波数を制御することが可能となる。この結
果、離調周波数の大きいQPSK変調信号が復調装置に
入力されても、復調装置を正常に機能させることができ
る。
【0220】(実施例28)図28は、本発明の第28
の実施例の復調装置の構成の一部である。
【0221】具体的には、図4〜15及び図21〜23
の復調装置において、復調装置が非同期状態にあると判
定されたときに、掃引信号発生器131を駆動させてV
CO25の周波数を強制的に掃引する。掃引信号発生器
131からの出力信号は、加算器132に与えられる。
加算器132には、周波数補正回路10の出力、AFC
回路20の出力、あるいは両者の和が入力されており、
掃引信号発生器131の出力信号はそれらに加算され
る。その結果は、DVCO6にオフセット周波数として
フィードバックされ、DVCO6の動作周波数が制御さ
れる。さらにそれに基づいて、AFC回路20や周波数
補正回路10のループ内にある発振器の発振周波数が調
整される。
【0222】このような構成にすることにより、復調装
置の起動開始時に離調周波数の大きいQPSK変調信号
が復調装置に入力されても、この離調周波数を打ち消す
ようにVCO25の発振周波数があらかじめ掃引され
る。これによって、直交検波器1や周波数変換器51に
入力される第1のIF信号あるいは第2のIF信号の所
定周波数からのずれが、AFC回路20の引き込み周波
数範囲内あるいは搬送波再生回路9の引き込み周波数範
囲内に収まるように、VCO25の発振周波数を制御す
ることが可能となる。この結果、離調周波数の大きいQ
PSK変調信号が復調装置に入力されても、復調装置を
正常に機能させることができる。
【0223】(実施例29)図29は、本発明の第29
の実施例の復調装置の構成の一部である。
【0224】具体的には、図1〜17の復調装置におい
て、復調装置が非同期状態にあると判定されたときに、
掃引信号発生器131を駆動させて、その出力をマイク
ロプロセッサ117に与える。マイクロプロセッサ11
7は、掃引信号発生器131からの信号に応じて選局回
路110内の可変分周器113の分周比を変化させ、V
CO112の周波数を強制的に掃引する。
【0225】このような構成にすることにより、復調装
置の起動開始時に離調周波数の大きいQPSK変調信号
が復調装置に入力されても、この離調周波数を打ち消す
ようにVCO112の発振周波数をあらかじめ掃引す
る。これによって、直交検波器1や周波数変換器51に
入力される第1のIF信号あるいは第2のIF信号の所
定周波数からのずれが、AFC回路20の引き込み周波
数範囲内あるいは搬送波再生回路9の引き込み周波数範
囲内に収まるように、VCO112の発振周波数を制御
することが可能となる。この結果、離調周波数の大きい
QPSK変調信号が復調装置に入力されても、復調装置
を正常に機能させることができる。
【0226】(実施例30)図30は、本発明の第30
の実施例の復調装置の構成の一部である。
【0227】具体的には、図1〜3、図7〜9および図
17の復調装置について、その固定発振器2を周波数可
変のシンセサイザー180で置き換えた構成において、
復調装置が非同期状態にあると判定されたときに掃引信
号発生器131を駆動させて、その出力をマイクロプロ
セッサ187に与える。マイクロプロセッサ187は、
掃引信号発生器131からの信号に応じてシンセサイザ
ー180内の可変分周器183の分周比を変化させ、V
CO182の周波数を強制的に掃引する。
【0228】シンセサイザー180は、VCO182、
可変分周器183、基準発振器184、位相比較器18
5、ループフィルタ186、およびマイクロプロセッサ
187から構成される。シンセサイザー180の基本的
な機能は、先の実施例で説明したシンセサイザー120
と同様であるので、その詳細な説明はここでは省略す
る。
【0229】このような構成にすることにより、復調装
置の起動開始時に離調周波数の大きいQPSK変調信号
が復調装置に入力されても、この離調周波数を打ち消す
ようにVCO182の発振周波数をあらかじめ掃引す
る。このため、VCO182の発振周波数に対する第1
あるいは第2のIF信号の離調周波数が、AFC回路2
0の引き込み周波数範囲内あるいは搬送波再生回路9の
引き込み周波数範囲内に収まるように、VCO182の
発振周波数を制御することが可能となる。この結果、離
調周波数の大きいQPSK変調信号が復調装置に入力さ
れても、復調装置を正常に機能させることができる。
【0230】(実施例31)図31は、本発明の第31
の実施例の復調装置の構成の一部である。
【0231】具体的には、図18〜24の復調装置にお
いて、復調装置が非同期状態にあると判定されたときに
掃引信号発生器131を駆動させて、その出力をマイク
ロプロセッサ127に与える。マイクロプロセッサ12
7は、掃引信号発生器131からの信号に応じてシンセ
サイザー120内の可変分周器123の分周比を変化さ
せ、VCO122の周波数を強制的に掃引する。
【0232】このような構成にすることにより、復調装
置の起動開始時に離調周波数の大きいQPSK変調信号
あるいはIF信号が直交検波器1に入力されても、この
離調周波数を打ち消すようにVCO122の発振周波数
をあらかじめ掃引する。これにより、I,Qベースバン
ド信号の周波数ずれを、AFC回路20の引き込み周波
数範囲内あるいは搬送波再生回路9の引き込み周波数範
囲内に収めることが可能となる。この結果、離調周波数
の大きいQPSK変調信号が復調装置に入力されても、
復調装置を正常に機能させることができる。
【0233】図32は、これまでに説明した実施例の復
調装置におけるDVCO6及び14の構成の一例であ
る。
【0234】具体的には、DVCO6及び14は、オー
バーフローおよびアンダーフローを禁止しない加算器3
1、ラッチ回路32、および正弦/余弦関数値を記憶し
たROM33から構成される。周波数制御端子に入力さ
れた信号と、ラッチ回路32を経て1クロック遅延され
た加算器31の出力信号とは、加算器31で加算され、
その後にROM33に入力される。ここで、ROM33
の入力信号は、COS信号及びSIN信号の入力位相の
0度〜360度に対応する。従って、DVCO6及び1
4の入力信号、すなはち加算器31の入力信号の大きさ
は、COS信号及びSIN信号の入力位相の変化量、す
なわちDVCO6及び14の発振周波数に対応する。D
VCO6及び14の周波数制御端子に入力される信号か
ら、DVCO6及び14の発振周波数を知ることができ
る。
【0235】図33は、同期信号の検出方法を示す具体
例である。
【0236】復調装置から出力されたI,Qチャンネル
判定データは、誤り訂正回路91で復号され、復号デー
タが得られる。誤り率検出器92内の再符号器(不図
示)でこの復号データを符号化し、得られた符号化デー
タと判定データとを比較すれば、誤り率が検出される。
この誤り率情報が、基準値と比較される。基準値より誤
り率が小さければ、復調装置は同期状態にあると判断さ
れて、同期検出器93から同期信号が出力される。
【0237】図34は、同期信号の検出方法を示す別の
具体例である。
【0238】図32を参照してすでに説明したように、
DVCO14の周波数制御端子15の入力信号は、DV
CO14の発振周波数に対応する。減算器61と1クロ
ック遅延器62とから構成される周波数変化検出器60
では、DVCO14の周波数変化量が、周波数制御端子
15の入力信号と1クロック遅延器62により遅延した
入力信号との差分値として、正負の値で示される。この
正負の周波数変化量は、絶対値回路63で正値の周波数
変化量に変換され、積分回路64に入力される。積分回
路64は、加算器65と1クロック遅延器68とを含
み、入力された正値の周波数変化量を一定回数(通常は
カウンタで制御される)だけ積分される。この積分値
が、比較器67で基準値と比較される。積分値が基準値
を越えている場合には、DVCO14の発振周波数は不
安定で搬送波再生回路9の同期が外れているものと判断
され、非同期信号が出力される。一方、積分値が基準値
を越えていない場合には、DVCO14の発振周波数は
安定で搬送波再生回路9は同期しているものと判断さ
れ、同期信号が出力される。
【0239】図4〜9及び図21〜23の復調装置で
は、A/D変換器3及び4の後に、DTF7及び8を配
置している。しかし、必ずしもその必要はない。例え
ば、波形整形フィルタをアナログLPF77及び78で
構成し、アナログLPF77及び78の後にA/D変換
器7及び8を配置する構成でもよい。そのような構成で
も、A/D変換器3及び4の後にDTF7及び8を配置
している構成と、同じ機能及び同じ効果を有する。
【0240】また、以上に説明した各実施例ではディジ
タル変調信号をQPSK変調信号として説明している
が、必ずしもその必要はない。ディジタル変調信号は、
お互いに直交するI,Qベースバンド信号成分を有して
いて、同期検波方式により復調できるディジタル変調信
号であればよく、例えば、オフセットQPSK変調信
号、8相PSK変調信号、MSK変調信号、QAM変調
信号などであればよい。
【0241】
【発明の効果】以上のように、本発明の復調装置によれ
ば、AFC回路の動作がAFCホールド信号で停止され
た後に、IF信号の中心周波数が所定周波数から離調し
てこの離調周波数が大きく変化しても、搬送波再生回路
の同期状態を常時維持しながらDVCOの周波数を補正
することにより、DTFに入力されるI,Qベースバン
ド信号のスペクトラムのずれを上限あるいは下限の基準
値以下に抑制することができる。これにより、DTFに
入力されるI,Qベースバンド信号のスペクトラムのず
れによる誤り率の劣化を、この基準値に対応した所定値
以下に抑制することができる。
【0242】また、DVCOの周波数補正は、搬送波再
生回路の位相同期を維持しながらゆっくりと行われるの
で、DVCOの周波数補正に起因する誤り率の劣化が抑
制される。
【0243】更に、DVCOの周波数補正は、周波数比
較器の上限基準値あるいは下限基準値との比較によって
行われており、基本的には搬送波再生回路のPLLルー
プの動作とは独立している。このため、QPSK変調信
号のC/N比が低い状態でも、DVCOの周波数補正に
対する搬送波再生回路のジッタの影響をほぼ排除でき、
周波数補正回路の動作による復調特性の劣化を招くこと
はない。
【0244】更にまた、QPSK変調信号などの入力変
調信号が所定周波数から大幅に離調しても、周波数検出
器がその離調周波数の大きさを検出すれば、離調周波数
に相当するオフセットを可変分周器の分周比に上乗せす
ることにより、固定発振器の発振周波数に対するIF信
号の離調周波数をどのような選局チャンネルに対しても
補償することができる。このため、離調周波数が増大し
ても、AFC回路の動作劣化やAFC回路の周波数引き
込み時間の増加などの問題点が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による復調装置の構成を
示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例による復調装置の構成を
示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例による復調装置の構成を
示す図である。
【図4】本発明の第4の実施例による復調装置の構成を
示す図である。
【図5】本発明の第5の実施例による復調装置の構成を
示す図である。
【図6】本発明の第6の実施例による復調装置の構成を
示す図である。
【図7】本発明の第7の実施例による復調装置の構成を
示す図である。
【図8】本発明の第8の実施例による復調装置の構成を
示す図である。
【図9】本発明の第9の実施例による復調装置の構成を
示す図である。
【図10】本発明の第10の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図11】本発明の第11の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図12】本発明の第12の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図13】本発明の第13の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図14】本発明の第14の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図15】本発明の第15の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図16】本発明の第16の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図17】本発明の第17の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図18】本発明の第18の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図19】本発明の第19の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図20】本発明の第20の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図21】本発明の第21の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図22】本発明の第22の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図23】本発明の第23の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図24】本発明の第24の実施例による復調装置の構
成を示す図である。
【図25】本発明の第25の実施例による復調装置の構
成の一部を示す図である。
【図26】本発明の第26の実施例による復調装置の構
成の一部を示す図である。
【図27】図1〜3及び図18〜20の復調装置におい
て、DVCOに掃印信号発生器を接続した場合の構成例
を示す図である。
【図28】図4〜15および図21〜23の復調装置に
おいて、VCOに掃印信号発生器を接続した場合の構成
例を示す図である。
【図29】図1〜17の復調装置において、選局回路に
掃印信号発生器を接続した場合の構成例を示す図であ
る。
【図30】図1〜3、図7〜9および図17の復調装置
において、固定発振器をシンセサイザーに置き換えて、
シンセサイザーに掃印信号発生器を接続した場合の構成
例を示す図である。
【図31】図18〜24の復調装置において、シンセサ
イザーに掃印信号発生器を接続した場合の構成例を示す
図である。
【図32】本発明の復調装置におけるDVCOの具体的
構成例を示す図である。
【図33】本発明の復調装置における同期信号の発生手
段の一例を示す図である。
【図34】本発明の復調装置における同期信号の発生手
段の他の一例を示す図である。
【図35】従来の復調装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 直交検波器 2 固定発振器 3、4、83 A/D変換器 5、11 複素乗算器 6、14 ディジタル電圧制御発振器(DVCO) 7、8 ディジタルトランスバーサルフィルタ(DT
F) 9 搬送波再生回路 10 周波数補正回路 12 位相検波器 13 PLLループフィルタ 15、27 周波数制御端子 16 周波数比較器 17 選択回路 18 スイッチ 19、31、65、132、139 加算器 20 AFC回路 21、26 周波数誤差検出器 22 AFCループフィルタ 23、32 ラッチ回路 24 D/A変換器 25、112、122、182 電圧制御発振器(VC
O) 33 ROM 51、111 周波数変換器 52、72、118 帯域通過フィルタ(BPF) 60 周波数変化検出器 61 減算器 62、68 1クロック遅延器 63 絶対値回路 64 積分回路 67 比較器 81 ディジタル周波数変換器 84 I/Q分離回路 91 誤り訂正回路 92 誤り率検出器 93 同期検出器 110 選局回路 113、123、183 可変分周器 114、124、184 基準発振器 115、125、185 位相比較器 116、126、186 ループフィルタ 117、127、187 マイクロプロセッサ 119 周波数検出器 120、180 シンセサイザー 131 掃引信号発生器 138 メモリ
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平6−138998 (32)優先日 平成6年6月21日(1994.6.21) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平7−78699 (32)優先日 平成7年4月4日(1995.4.4) (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 特開 昭62−25543(JP,A) 特開 平3−230650(JP,A) 特開 平3−278747(JP,A) 特開 平6−78009(JP,A) 特開 平4−170238(JP,A) 特開 平5−41718(JP,A) 特開 平6−14072(JP,A) 特開 平6−30068(JP,A) 特開 平5−152852(JP,A) 特開 平6−152664(JP,A) 特開 平6−197140(JP,A) 特開 平6−152458(JP,A) 特開 平5−75662(JP,A) 特開 平6−120992(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/22

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選局情報に応じて、入力された変調信号
    から所定のチャンネルに相当する信号を選択して、該選
    択された信号をIF信号に周波数変換する変換手段と、 該IF信号を、お互いに直交するIベースバンド信号及
    びQベースバンド信号に復調する復調手段と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号に基づいて、再生搬送波を発生させ
    るとともに、再生されたI出力信号及びQ出力信号を出
    力する再生手段と、 該復調手段における動作周波数の離調を検出して、該動
    作周波数を制御する制御手段と、 該復調手段の離調周波数の情報を該変換手段に伝達する
    伝達手段と、を備える復調装置。
  2. 【請求項2】 前記変換手段が、 前記入力された変調信号から選択された信号を前記IF
    信号に周波数変換する周波数変換器と、 前記選局情報に応じて発振周波数が変化する電圧制御発
    振器を含み、該電圧制御発振器の局部発振信号を該周波
    数変換器に供給する選局回路と、を備え、 前記復調手段が、 該IF信号を、前記お互いに直交するIベースバンド信
    号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器と、 該直交検波器にその出力が入力される局部発振器と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、 第1のディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D
    変換器により変換されたディジタル信号と該第1のディ
    ジタル電圧制御発振器の出力とを複素乗算する第1の複
    素乗算器と、 該第1の複素乗算器の出力信号を波形整形する低域通過
    型波形整形フィルタと、を備え、 前記再生手段が、 該波形整形フィルタの出力信号と前記再生搬送波とを複
    素乗算する第2の複素乗算器と、 該第2の複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、
    第2のディジタル電圧制御発振器に供給し、該再生搬送
    波を得るPLL手段と、を備え、 前記伝達手段が、該第1のディジタル電圧制御発振器の
    発振周波数を検出する周波数検出器を備え、 該選局回路は、該周波数検出器で得られた周波数情報を
    受けて、該選局回路に含まれる該電圧制御発振器の発振
    周波数を微調整する微調整制御手段を備える請求項1の
    復調装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が、 前記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベース
    バンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、
    該周波数誤差を平滑して前記第1のディジタル電圧制御
    発振器の発振周波数を制御する周波数制御手段と、 前記第2のディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正
    または負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正
    または負の基準値を越えている場合には該第1のディジ
    タル電圧制御発振器の発振周波数を補正して、該第2の
    ディジタル電圧制御発振器の発振周波数が該正または負
    の基準値の範囲内に収まるように制御する周波数補正回
    路と、の少なくとも一方を備える請求項2の復調装置。
  4. 【請求項4】 前記変換手段が、 前記入力された変調信号から選択された信号を前記IF
    信号に周波数変換する周波数変換器と、 前記選局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧
    制御発振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振
    信号を該周波数変換器に供給する選局回路と、を備え、 前記復調手段が、 該IF信号を、前記お互いに直交するIベースバンド信
    号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器と、 該直交検波器にその出力が入力される第2の電圧制御発
    振器と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、 該A/D変換器の出力信号を波形整形する低域通過型波
    形整形フィルタと、を備え、 前記再生手段が、 ディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D変換器
    により変換されたディジタル信号と該ディジタル電圧制
    御発振器の出力とを複素乗算する複素乗算器と、 該複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、該ディ
    ジタル電圧制御発振器に供給し、前記再生搬送波を得る
    PLL手段と、を備え、 前記伝達手段が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数
    を検出する周波数検出器を備え、 該選局回路は、該周波数検出器で得られた周波数情報を
    受けて、該選局回路に含まれる該第1の電圧制御発振器
    の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備える請求
    項1の復調装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、 前記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベース
    バンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、
    該周波数誤差を平滑して前記第2の電圧制御発振器の発
    振周波数を制御する周波数制御手段と、 前記ディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正または
    負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正または
    負の基準値を越えている場合には該第2の電圧制御発振
    器の発振周波数を補正して、該ディジタル電圧制御発振
    器の発振周波数が該正または負の基準値の範囲内に収ま
    るように制御する周波数補正回路と、の少なくとも一方
    を備える請求項4の復調装置。
  6. 【請求項6】 前記変換手段が、 前記入力された変調信号から選択された信号を第1のI
    F信号に周波数変換する第1の周波数変換器と、 前記選局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧
    制御発振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振
    信号を該第1の周波数変換器に供給する選局回路と、 第2の電圧制御発振器が接続されていて、該第1のIF
    信号を周波数変換して第2のIF信号を得る第2の周波
    数変換器と、を備え、 前記復調手段が、 該第2のIF信号を、前記お互いに直交するIベースバ
    ンド信号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器
    と、 該直交検波器にその出力が入力される局部発振器と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、 該A/D変換器の出力信号を波形整形する低域通過型波
    形整形フィルタと、を備え、 前記再生手段が、 ディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D変換器
    により変換されたディジタル信号と該ディジタル電圧制
    御発振器の出力とを複素乗算する複素乗算器と、 該複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、該ディ
    ジタル電圧制御発振器に供給し、前記再生搬送波を得る
    PLL手段と、を備え、 前記伝達手段が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数
    を検出する周波数検出器を備え、 該選局回路は、該周波数検出器で得られた周波数情報を
    受けて、該選局回路に含まれる該第1の電圧制御発振器
    の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備える請求
    項1の復調装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段が、 前記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベース
    バンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、
    該周波数誤差を平滑して前記第2の電圧制御発振器の発
    振周波数を制御する周波数制御手段と、 前記ディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正または
    負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正または
    負の基準値を越えている場合には該第2の電圧制御発振
    器の発振周波数を補正して、該ディジタル電圧制御発振
    器の発振周波数が該正または負の基準値の範囲内に収ま
    るように制御する周波数補正回路と、の少なくとも一方
    を備える請求項6の復調装置。
  8. 【請求項8】 前記変換手段が、 前記入力された変調信号から選択された信号を第1のI
    F信号に周波数変換する第1の周波数変換器と、 前記選局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧
    制御発振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振
    信号を該第1の周波数変換器に供給する選局回路と、 第2の電圧制御発振器が接続されていて、該第1のIF
    信号を周波数変換して第2のIF信号を得る第2の周波
    数変換器と、を備え、 前記復調手段が、 該第2のIF信号を波形整形する帯域通過型波形整形フ
    ィルタと、 該第2のIF信号を、前記お互いに直交するIベースバ
    ンド信号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器
    と、 該波形整形フィルタの中心周波数に等しく設定された発
    振周波数を有し、該直交検波器にその出力が入力される
    局部発振器と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、を備え、 前記再生手段が、 ディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D変換器
    により変換されたディジタル信号と前記再生搬送波とを
    複素乗算する複素乗算器と、 該複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、該ディ
    ジタル電圧制御発振器に供給し、該再生搬送波を得るP
    LL手段と、を備え、 前記伝達手段が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数
    を検出する周波数検出器を備え、 該選局回路は、該周波数検出器で得られた周波数情報を
    受けて、該選局回路に含まれる該第1の電圧制御発振器
    の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備える請求
    項1の復調装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段が、 前記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベース
    バンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、
    該周波数誤差を平滑して前記第2の電圧制御発振器の発
    振周波数を制御する周波数制御手段と、 前記ディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正または
    負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正または
    負の基準値を越えている場合には該第2の電圧制御発振
    器の発振周波数を補正して、該ディジタル電圧制御発振
    器の発振周波数が該正または負の基準値の範囲内に収ま
    るように制御する周波数補正回路と、の少なくとも一方
    を備える請求項8の復調装置。
  10. 【請求項10】 前記変換手段が、 前記入力された変調信号から選択された信号を第1のI
    F信号に周波数変換する第1の周波数変換器と、 前記選局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧
    制御発振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振
    信号を該第1の周波数変換器に供給する選局回路と、 第2の電圧制御発振器が接続されていて、該第1のIF
    信号を周波数変換して第2のIF信号を得る第2の周波
    数変換器と、を備え、 前記復調手段が、 該第2のIF信号を波形整形する帯域通過型波形整形フ
    ィルタと、 該第2のIF信号を、ディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、 該A/D変換器により変換されたディジタル化された該
    第2のIF信号をディジタルベースバンド信号に変換す
    るディジタル周波数変換器と、 該ディジタルベースバンド信号を前記お互いに直交する
    Iベースバンド信号及びQベースバンド信号に分離する
    I/Q分離回路と、を備え、 前記再生手段が、 ディジタル電圧制御発振器が接続され、該分離されたお
    互いに直交するIベースバンド信号及びQベースバンド
    信号と前記再生搬送波とを複素乗算する複素乗算器と、 該複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、該ディ
    ジタル電圧制御発振器に供給し、該再生搬送波を得るP
    LL手段と、を備え、 前記伝達手段が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数
    を検出する周波数検出器を備え、 該選局回路は、該周波数検出器で得られた周波数情報を
    受けて、該選局回路に含まれる該第1の電圧制御発振器
    の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備える請求
    項1の復調装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段が、 前記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベース
    バンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、
    該周波数誤差を平滑して前記第2の電圧制御発振器の発
    振周波数を制御する周波数制御手段と、 前記ディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正または
    負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正または
    負の基準値を越えている場合には該第2の電圧制御発振
    器の発振周波数を補正して、該ディジタル電圧制御発振
    器の発振周波数が該正または負の基準値の範囲内に収ま
    るように制御する周波数補正回路と、の少なくとも一方
    を備える請求項10の復調装置。
  12. 【請求項12】 前記変換手段が、 前記入力された変調信号から選択された信号を前記IF
    信号に周波数変換する周波数変換器と、 前記選局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧
    制御発振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振
    信号を該周波数変換器に供給する選局回路と、を備え、 前記復調手段が、 該IF信号を、前記お互いに直交するIベースバンド信
    号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器と、 該直交検波器にその出力が入力される第2の電圧制御発
    振器と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、 第1のディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D
    変換器により変換されたディジタル信号と該第1のディ
    ジタル電圧制御発振器の出力とを複素乗算する第1の複
    素乗算器と、 該第1の複素乗算器の出力信号を波形整形する低域通過
    型波形整形フィルタと、を備え、 前記再生手段が、 第2のディジタル電圧制御発振器が接続され、該波形整
    形フィルタの出力信号と前記再生搬送波とを複素乗算す
    る第2の複素乗算器と、 該第2の複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、
    該第2のディジタル電圧制御発振器に供給し、該再生搬
    送波を得るPLL手段と、を備え、 前記制御手段が、 該お互いに直交するIベースバンド信号及びQベースバ
    ンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、該
    周波数誤差を平滑して該第2の電圧制御発振器の発振周
    波数を制御する周波数制御手段と、 該第2のディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正ま
    たは負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正ま
    たは負の基準値を越えている場合には該第1のディジタ
    ル電圧制御発振器の発振周波数を補正して、該第2のデ
    ィジタル電圧制御発振器の発振周波数が該正または負の
    基準値の範囲内に収まるように制御する周波数補正回路
    と、を備え、 前記伝達手段が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数
    の所定周波数からのずれに該第1のディジタル電圧制御
    発振器の発振周波数を加算した周波数量を検出する周波
    数検出器を備え、 該選局回路は、該周波数検出器で得られた周波数情報を
    受けて、該選局回路に含まれる該第1の電圧制御発振器
    の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備える請求
    項1の復調装置。
  13. 【請求項13】 前記変換手段が、 前記入力された変調信号から選択された信号を第1のI
    F信号に周波数変換する第1の周波数変換器と、 前記選局情報に応じて発振周波数が変化する第1の電圧
    制御発振器を含み、該第1の電圧制御発振器の局部発振
    信号を該第1の周波数変換器に供給する選局回路と、 第2の電圧制御発振器が接続されていて、該第1のIF
    信号を周波数変換して第2のIF信号を得る第2の周波
    数変換器と、を備え、 前記復調手段が、 該第2のIF信号を、前記お互いに直交するIベースバ
    ンド信号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器
    と、 該直交検波器にその出力が入力される局部発振器と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、 第1のディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D
    変換器により変換されたディジタル信号と該第1のディ
    ジタル電圧制御発振器の出力とを複素乗算する第1の複
    素乗算器と、 該第1の複素乗算器の出力信号を波形整形する低域通過
    型波形整形フィルタと、を備え、 前記再生手段が、 第2のディジタル電圧制御発振器が接続され、該波形整
    形フィルタの出力信号と前記再生搬送波とを複素乗算す
    る第2の複素乗算器と、 該第2の複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、
    該第2のディジタル電圧制御発振器に供給し、該再生搬
    送波を得るPLL手段と、を備え、 前記制御手段が、 該お互いに直交するIベースバンド信号及びQベースバ
    ンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、該
    周波数誤差を平滑して該第2の電圧制御発振器の発振周
    波数を制御する周波数制御手段と、 該第2のディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正ま
    たは負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正ま
    たは負の基準値を越えている場合には該第1のディジタ
    ル電圧制御発振器の発振周波数を補正して、該第2のデ
    ィジタル電圧制御発振器の発振周波数が該正または負の
    基準値の範囲内に収まるように制御する周波数補正回路
    と、を備え、 前記伝達手段が、該第2の電圧制御発振器の発振周波数
    の所定周波数からのずれと該第1のディジタル電圧制御
    発振器の発振周波数とを加算した周波数量を検出する周
    波数検出器を備え、 該選局回路は、該周波数検出器で得られた周波数情報を
    受けて、該選局回路に含まれる該第1の電圧制御発振器
    の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備える請求
    項1の復調装置。
  14. 【請求項14】 入力された変調信号をお互いに直交す
    るIベースバンド信号及びQベースバンド信号に復調す
    る復調手段と、 周波数設定情報に応じて発振周波数が変化する電圧制御
    発振器を含み、該電圧制御発振器の局部発振信号を該復
    調手段に供給する局部発振手段と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号に基づいて、再生搬送波を発生させ
    るとともに、再生されたI出力信号及びQ出力信号を出
    力する再生手段と、 該復調手段における動作周波数の離調を検出して、該動
    作周波数を制御する制御手段と、 該復調手段の離調周波数の情報を該局部発振手段に伝達
    する伝達手段と、を備える復調装置。
  15. 【請求項15】 前記復調手段が、 前記入力された変調信号を、前記お互いに直交するIベ
    ースバンド信号及びQベースバンド信号に復調する、前
    記局部発振手段が接続されている直交検波器と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、 第1のディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D
    変換器により変換されたディジタル信号と該第1のディ
    ジタル電圧制御発振器の出力とを複素乗算する第1の複
    素乗算器と、 該第1の複素乗算器の出力信号を波形整形する低域通過
    型波形整形フィルタと、を備え、 前記再生手段が、 第2のディジタル電圧制御発振器が接続され、該波形整
    形フィルタの出力信号と前記再生搬送波とを複素乗算す
    る第2の複素乗算器と、 該第2の複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、
    該第2のディジタル電圧制御発振器に供給し、該再生搬
    送波を得るPLL手段と、を備え、 前記伝達手段が、該第1のディジタル電圧制御発振器の
    発振周波数を検出する周波数検出器を備え、 該局部発振手段は、該周波数検出器で得られた周波数情
    報を受けて、該局部発振手段に含まれる該電圧制御発振
    器の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備える請
    求項14の復調装置。
  16. 【請求項16】 前記制御手段が、 前記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベース
    バンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、
    該周波数誤差を平滑して前記第1のディジタル電圧制御
    発振器の発振周波数を制御する周波数制御手段と、 前記第2のディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正
    または負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正
    または負の基準値を越えている場合には該第1のディジ
    タル電圧制御発振器の発振周波数を補正して、該第2の
    ディジタル電圧制御発振器の発振周波数が該正または負
    の基準値の範囲内に収まるように制御する周波数補正回
    路と、の少なくとも一方を備える請求項15の復調装
    置。
  17. 【請求項17】 前記復調手段が、 前記入力された変調信号をIF信号に周波数変換する、
    第1の電圧制御発振器が接続されている周波数変換器
    と、 該IF信号を、前記お互いに直交するIベースバンド信
    号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、 該A/D変換器の出力信号を波形整形する低域通過型波
    形整形フィルタと、を備え、 前記局部発振手段に含まれる前記電圧制御発振器は第2
    の電圧制御発振器であり、該局部発振手段は該直交検波
    器に接続されており、 前記再生手段が、 ディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D変換器
    により変換されたディジタル信号と該ディジタル電圧制
    御発振器の出力とを複素乗算する複素乗算器と、 該複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、該ディ
    ジタル電圧制御発振器に供給し、前記再生搬送波を得る
    PLL手段と、を備え、 前記伝達手段が、該第1の電圧制御発振器の発振周波数
    を検出する周波数検出器を備え、 該局部発振手段は、該周波数検出器で得られた周波数情
    報を受けて、該局部発振手段に含まれる該第2の電圧制
    御発振器の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備
    える請求項14の復調装置。
  18. 【請求項18】 前記制御手段が、 前記お互いに直交するIベースバンド信号及びQベース
    バンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、
    該周波数誤差を平滑して前記第1の電圧制御発振器の発
    振周波数を制御する周波数制御手段と、 前記ディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正または
    負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正または
    負の基準値を越えている場合には該第1の電圧制御発振
    器の発振周波数を補正して、該ディジタル電圧制御発振
    器の発振周波数が該正または負の基準値の範囲内に収ま
    るように制御する周波数補正回路と、の少なくとも一方
    を備える請求項17の復調装置。
  19. 【請求項19】 前記復調手段が、 前記入力された変調信号をIF信号に周波数変換する、
    第1の電圧制御発振器が接続されている周波数変換器
    と、 該IF信号を、前記お互いに直交するIベースバンド信
    号及びQベースバンド信号に復調する直交検波器と、 該復調されたお互いに直交するIベースバンド信号及び
    Qベースバンド信号をディジタル信号に変換するA/D
    変換器と、 第1のディジタル電圧制御発振器が接続され、該A/D
    変換器により変換されたディジタル信号と該第1のディ
    ジタル電圧制御発振器の出力とを複素乗算する第1の複
    素乗算器と、 該第1の複素演算器の出力信号を波形整形する低域通過
    型波形整形フィルタと、を備え、 前記局部発振手段に含まれる前記電圧制御発振器は第2
    の電圧制御発振器であり、該局部発振手段は該直交検波
    器に接続されており、 前記再生手段が、 第2のディジタル電圧制御発振器が接続され、該波形整
    形フィルタの出力と前記再生搬送波とを複素演算する第
    2の複素演算器と、 該第2の複素乗算器の出力信号の位相誤差を平滑して、
    該第2のディジタル電圧制御発振器に供給し、前記再生
    搬送波を得るPLL手段と、を備え、 前記制御手段が、 該お互いに直交するIベースバンド信号及びQベースバ
    ンド信号の周波数の所定周波数からの誤差を検出し、該
    周波数誤差を平滑して該第1の電圧制御発振器の発振周
    波数を制御する周波数制御手段と、 該第2のディジタル電圧制御発振器の発振周波数が正ま
    たは負の基準値を越えているかどうかを判定し、該正ま
    たは負の基準値を越えている場合には該第1のディジタ
    ル電圧制御発振器の発振周波数を補正して、該第2のデ
    ィジタル電圧制御発振器の発振周波数が該正または負の
    基準値の範囲内に収まるように制御する周波数補正回路
    と、を備え、 前記伝達手段が、該第1の電圧制御発振器の発振周波数
    の所定周波数からのずれと該第1のディジタル電圧制御
    発振器の発振周波数とを加算した周波数量を検出する周
    波数検出器を備え、 該局部発振手段は、該周波数検出器で得られた周波数情
    報を受けて、該局部発振手段に含まれる該第2の電圧制
    御発振器の発振周波数を微調整する微調整制御手段を備
    える請求項14の復調装置。
  20. 【請求項20】 前記変換手段が、 前記入力された変調信号から選択された信号を前記IF
    信号に周波数変換する周波数変換器と、 前記選局情報に応じて発振周波数が変化する電圧制御発
    振器を含み、該電圧制御発振器の局部発振信号を該周波
    数変換器に供給する選局回路と、を備え、 該選局回路は、前記復調手段の前記離調周波数の情報を
    受けて、該電圧制御発振器の発振周波数を微調整する微
    調整制御手段を備え、 該微調整制御手段は、該発振周波数を階段状の不連続に
    制御し、それによって補償できない残留周波数誤差を該
    電圧制御発振器以外の所定の発振器の発振周波数の制御
    によって補償するために、前記所定のチャンネルを選択
    する際に該所定の発振器の中心周波数をずらして初期設
    定する請求項1の復調装置。
  21. 【請求項21】 前記局部発振手段は、前記復調手段の
    前記離調周波数の情報を受けて、前記電圧制御発振器の
    発振周波数を微調整する微調整制御手段を備え、 該微調整制御手段は、該発振周波数を階段状の不連続に
    制御し、それによって補償できない残留周波数誤差を該
    電圧制御発振器以外の所定の発振器の発振周波数の制御
    によって補償するために、所定のチャンネルを選択する
    際に該所定の発振器の中心周波数をずらして初期設定す
    る請求項14の復調装置。
  22. 【請求項22】 前記再生手段が複素乗算器を含み、該
    複素乗算器の出力信号の位相誤差の変化幅から周波数誤
    差を検出する請求項1の復調装置。
  23. 【請求項23】 前記再生手段が複素乗算器を含み、該
    複素乗算器の出力信号の位相誤差の変化幅から周波数誤
    差を検出する請求項14の復調装置。
  24. 【請求項24】 前記再生手段が複素乗算器を含み、該
    複素乗算器の入力信号から遅延検波手段及び周波数弁別
    手段を用いて周波数誤差を検出する請求項1の復調装
    置。
  25. 【請求項25】 前記再生手段が複素乗算器を含み、該
    複素乗算器の入力信号から遅延検波手段及び周波数弁別
    手段を用いて周波数誤差を検出する請求項14の復調装
    置。
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