JPH07297612A - アンテナ支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 風圧荷重の面における強度を充分に備え、ア
ンテナの支持部材の点数を少なくし、装置全体の軽量化
と前後方向の寸法を短くし、容易に据付けできるアンテ
ナ支持装置の提供を目的とする。 【構成】 反射板１の背面に取付けられ相対向する板面
を有するマウントプレート５の下方に孔Ｂ８と上方の同
孔Ｂ８の同芯円上に仰角調整孔Ａ９とを形成する一方、
ポール15の上端に、前記マウントプレート５の板面間に
挟装され上方両側に前記孔Ｂ８を回動自在に軸支する突
起Ａ11と、前記仰角調整孔Ａ９を介してボルトＡ13にて
螺入するネジ孔Ａ12と、下方周側にボルトＢ16を螺入す
るネジ孔Ｂ14とを有して下面を開放した円筒状のマウン
ト10を挿入し、前記突起Ａ11を軸に前記マウントプレー
ト５を上下に回動して仰角を合わせ、前記マウント10を
左右に回動して水平角を合わせ夫々の前記ボルトＡ13、
Ｂ16を締結する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、衛星から受信するパラ
ボラアンテナ装置の改良に係わり、より詳細には、アン
テナを取付ける支持装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、放送衛星受信用のパラボラアンテ
ナの口径は４５０ｍｍが主流で、その支持構造は図４に
示すように、例えば、ベランダにアンテナ装置を取付け
る場合、反射板３１の背面に、コ字状に形成したマウン
トプレート３２の一側を固着し、このマウントプレート
３２の一側の中央に、前方に湾曲状に折曲して先端にフ
ィードホン３３を装着したアーム３４を取付ける一方、
予めベランダに取付けられているポール３５の上部に、
前記マウントプレート３２に対応したコ字形状のマウン
ト３６を挟装して一側に設けられている孔にＵ字ボルト
３７を挿通し、ナット３９を螺入して取付け、このマウ
ント３６と前記マウントプレート３２との両側に設けら
れている複数の孔にボルト３８を螺入し、このボルト３
８と前記Ｕ字ボルト３７を緩めて前記反射板３１の水平
角と仰角を合わせると共に締結して据付けられるように
なっているのが一般的なアンテナの支持装置である。

【０００３】そこで、今後はコンバータ回路を含めたフ
ィードホンの性能向上、放送衛星の高出力化等により反
射板の口径を小径化する傾向にあり、パラボラアンテナ
装置全体の小型コンパクト化が進むものと考えられる。
ところが、前述の技術においては、反射板３１の背面に
ポール３５に取付けられる支持装置、即ち、マウントプ
レート３２、マウント３６、Ｕ字ボルト３７およびボル
ト３８等の各部材を用いて組立てし、これに衛星の方位
角に合わせる機構を備えていることから構成部材の点数
も増えると共にこれらの部材の重量もかさむ結果となっ
ていた。このため、反射面の口径を４５０ｍｍ以下の小
径化されたアンテナ装置においては、風圧荷重の面にお
いて強度的に品質過剰であり、また、装置全体の重量を
増すことによってベランダ等へ固定する取付装置にも相
応した強度が必要とされていた。これらの状況から、反
射板の小径化並びにフィードホンの性能向上に相応した
アンテナ支持装置として、ポールの上端にマウント３
６、Ｕ字ボルト３７の機能を備えた支持金具を設け、こ
の支持金具にマウントプレートが支持されて装置全体の
軽量化を図り、装置の前後方向の寸法を短くすることが
できるアンテナ支持装置を実施してみた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような点
に鑑みなされたもので、口径を４５０ｍｍより小径とす
る反射板において、風圧荷重の面における強度を充分に
備え、アンテナの支持部材の点数を少なくし、装置全体
の軽量化と前後方向の寸法を短くし、容易に据付けでき
るアンテナ支持装置の提供を課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本願第１の発明は、反射
板の背面に取付けられ、相対向する板面に孔と同孔の同
芯円上に仰角調整孔とを備えたマウントプレートと、上
方両側に前記孔を回動自在に軸支する突起と前記仰角調
整孔に対応するネジ孔と下方周側にネジ孔とを備えて下
面を開放した円筒状のマウントと、同マウントを載設す
るポールと、前記ネジ孔に螺入するボルトからなり、前
記マウントの前記突起を軸に前記マウントプレートを上
下に回動して仰角を合わせ、前記ポールを軸に前記マウ
ントを左右に回動して水平角を合わせ、夫々の前記ボル
トを締結してなることを特徴とする。本願第２の発明
は、本願第１の発明に係わり、前記マウントプレートの
板面上方に孔と下方の同孔の同芯円上に仰角調整孔とを
備え、前記マウントの上方両側に前記孔と前記仰角調整
孔とに対応する突起とネジ孔とを備えてなることを特徴
とする。

【０００６】

【作用】以上のように構成したので、本発明によるアン
テナ支持装置においては、反射板の背面に固着されたマ
ウントプレートの支持受部を、ポールの上端に挿入され
マウントの上方両側面を挟み合わせて突起に孔を遊嵌す
るとポール上のマウントを介してアンテナ本体が保持さ
れ、衛星の電波に対して、ポール上のマウントを左右方
向に回動して水平角、突起を軸にマウントプレートを上
下方向に回動して仰角が合わせられる。そして、マウン
トの周側のネジ孔にボルトを螺入して水平角を固定する
とポール上にマウントが固着され、マウントプレートの
仰角調整孔を介してネジ孔にボルトを螺入して仰角を固
定するとマウントにマウントプレートが固着されてアン
テナ本体が支持される。

【０００７】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明によるの実施例
を詳細に説明する。図１は本発明に適用したアンテナ支
持装置の展開斜視図、図２は図１のアンテナ支持装置を
ベランダに据付けた状態を示した側面図である。図３は
本発明の一方の実施例に適用したアンテナ支持装置の展
開斜視図である。図において、１はパラボラアンテナの
反射板で、素材には反射材を積層した樹脂を強化プラス
チックにてモールド若しくはスチール材をプレス成型し
たものに樹脂塗料を塗着したものを用いたもので、同反
射板１に、電波の入射角に対する放物線を配した反射面
を形成し、この反射板１の外周を輪形状に折曲してフラ
ンジ２を備えて全体の反りに対する強度が得られるよう
にしている。

【０００８】３はアームで、例えば、素材にアルミ材を
所定の幅と厚さを有して湾曲状に折曲した角筒状に形成
し、この前端にはフィードホン１８が装着され、後端は
前記反射板１の背面に固着されたプレート４を介してボ
ルト（図示せず）にて締結されている。５は一対のマウ
ントプレートで、板材を対向したＬ字形状に形成し、こ
の折曲面に設けた孔Ａ６を介して前記プレート４と共に
ネジ７にて前記反射板１に固着され、この相対向した面
の下方に孔Ｂ８と、上方の同孔Ｂ８の同芯円上に円弧状
の仰角調整孔Ａ９とを設けている。１０はマウントで、
上方の両側には前記マウントプレート間に挟装される側
面を形成し、この両側面には前記マウントプレート５の
前記孔Ｂ８に係合する突起Ａ１１と前記仰角調整孔Ａ９
に係合するネジ孔Ａ１２とを備え、このネジ孔Ａ１２に
前記仰角調整孔Ａ９を介してボルトＡ１３を螺入するこ
とにより前記マウントプレート５が固着され、下方には
下面を開放した円筒状に形成され側面にネジ孔Ｂ１４が
備えられている。１５は中空のポールで、この上端には
前記マウント１０の下方が挿入されて前記ネジ孔Ｂ１４
にボルトＢ１６を螺入することにより前記マウント１０
が固着され、前記ポール１５の下端には取付金具１７を
介してベランダの桟等に取付けられるようになってい
る。

【０００９】次に衛星の電波に反射板の方位角を合わせ
ると共にポール上にアンテナの取付ける方法を説明す
る。ベランダの桟等に取付金具１７を介して取付けられ
ているポール１５の上端に、円筒状のマウント１０の下
方を挿入する一方、反射板の背面にプレート４と孔Ａ６
を介して一対のマウントプレート５をネジ７にて固着
し、アーム３の前端にフィードホン１８を装着し、この
後端をプレート４の孔にボルト（図示せず）にて固着し
て一体としたアンテナ本体を形成する。そして、マウン
ト１０の上方両側面に備えられている突起Ａ１１にマウ
ントプレート５の孔Ｂ８を遊嵌するとポール１５上にア
ンテナ本体が保持される。次に、ポール１５上のマウン
ト１０を左右方向に回動して衛星の方向に反射板１を向
け、ネジ孔Ｂ１４にボルトＢ１６を螺入して仮固定す
る。次に、突起Ａ１１を軸にマウントプレート５を上下
方向に回動して衛星の方向に反射板１を向け、ネジ孔Ａ
１２に前記仰角調整孔Ａ９を介してボルトＡ１３を螺入
して仮固定する。次に、反射板１の衛星に対する角度を
微細に調整して方位角の最良点の合わせ、それぞれのボ
ルトＢ１６およびボルトＡ１３を強固に締結してポール
１５上にアンテナ本体を支持する。

【００１０】本願第２の発明において、マウントプレー
ト５の下方に仰角調整孔Ｂ２１と上方に孔Ｃ２２とを備
える一方、マウント１０の上方両側面にマウントプレー
ト５の前記仰角調整孔Ｂ２１を係止するネジ孔Ｃ２３と
前記孔Ｃ２２を軸支する突起Ｂ２４とを備え、この突起
Ｂ２４にマウントプレート５の前記孔２２Ｃを遊嵌する
とポール１５上にアンテナ本体が保持される。次に、前
記突起Ｂ２４を軸にマウントプレート５を上下方向に回
動して衛星の方向に反射板１を向け、前記ネジ孔Ｃ２３
に前記仰角調整孔Ｂ２１を介してボルトＡ１３を螺入し
て仮固定し、そして、反射板１の衛星に対する仰角を微
細に調整して最良点に合わせボルトＡ１３を強固に締結
する。よって、その特徴とする部分は、前記突起Ｂ２４
をマウント１０の上端に配置することによりマウントプ
レート５の前記孔２２Ｃも上端に配置され、据付時の仮
固定したときにおいてアンテナ本体の重心が下方におか
れ安定した状態に保持される特徴が得られる。

【００１１】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、反射板の口径を４５０ｍｍより小径とするコンパク
ト型の装置において、従来の反射板の背面に設けたアダ
プタを板状から円筒状に変え支持装置全体を小型にして
ボルト等の数を削減したもので、これにより据付時の作
業が簡便になり、かつ、前後方向の寸法を短くして設置
面積を小さくする効果も有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の実施例に適用したアンテナ支持
装置の展開斜視図である。

【図２】図２は図１アンテナ支持装置をベランダの桟に
取付金具を介して取付けた状態を示した側面図である。

【図３】図３は本発明の一方の実施例に適用したアンテ
ナ支持装置の展開斜視図である。

【図４】図４は従来のアンテナ支持装置をベランダの桟
に取付けた状態を示した側面図である。

【符号の説明】

１ 反射板 ２ フランジ ３ アーム ４ プレート ５ マウントプレート ６ 孔Ａ ７ ネジ ８ 孔Ｂ ９ 仰角調整孔Ａ １０ マウント １１ 突起Ａ １２ ネジ孔Ａ １３ ボルトＡ １４ ネジ孔Ｂ １５ ポール １６ ボルトＢ １７ 取付金具 １８ フィードホン ２１ 仰角調整孔Ｂ ２２ 孔Ｃ ２３ ネジ孔Ｃ ２４ 突起Ｂ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】反射板の背面に取付けられ、相対向する板
   面に孔と同孔の同芯円上に仰角調整孔とを備えたマウン
   トプレートと、上方両側に前記孔を回動自在に軸支する
   突起と前記仰角調整孔に対応するネジ孔と下方周側にネ
   ジ孔とを備えて下面を開放した円筒状のマウントと、同
   マウントを載設するポールと、前記ネジ孔に螺入するボ
   ルトからなり、前記マウントの前記突起を軸に前記マウ
   ントプレートを上下に回動して仰角を合わせ、前記ポー
   ルを軸に前記マウントを左右に回動して水平角を合わ
   せ、夫々の前記ボルトを締結してなることを特徴とする
   アンテナ支持装置。
2. 【請求項２】前記マウントプレートの板面上方に孔と下
   方の同孔の同芯円上に仰角調整孔とを備え、前記マウン
   トの上方両側に前記孔と前記仰角調整孔とに対応する突
   起とネジ孔とを備えてなることを特徴とする請求項１記
   載のアンテナ支持装置。