JPH0729706A - 高温用温度センサ及びその製造方法 - Google Patents
高温用温度センサ及びその製造方法Info
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- JPH0729706A JPH0729706A JP5194280A JP19428093A JPH0729706A JP H0729706 A JPH0729706 A JP H0729706A JP 5194280 A JP5194280 A JP 5194280A JP 19428093 A JP19428093 A JP 19428093A JP H0729706 A JPH0729706 A JP H0729706A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01C—RESISTORS
- H01C7/00—Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
- H01C7/02—Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient
- H01C7/022—Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient mainly consisting of non-metallic substances
- H01C7/023—Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient mainly consisting of non-metallic substances containing oxides or oxidic compounds, e.g. ferrites
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01K—MEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G01K7/00—Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements
- G01K7/16—Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements using resistive elements
- G01K7/22—Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements using resistive elements the element being a non-linear resistance, e.g. thermistor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温下で安定した抵抗温度特性を有すると共
に,耐熱性に優れた高温用温度センサ及びその製造方法
を提供することである。 【構成】 セラミック板21とその表面に設けたサーミ
スタ層1と上記サーミスタ層1に連結した電極3とを有
し,上記サーミスタ層1は,ZnCr2 O4 を含有して
いる。上記サーミスタ層1は,ZnO,Cr2 O3 の一
方又は双方よりなる抵抗値調整剤と,SiO2 ,Ca
O,MgO,CaCO3 ,カオリン,タルクのグループ
から選ばれる一種以上の焼結助剤を含有することが好ま
しい。
に,耐熱性に優れた高温用温度センサ及びその製造方法
を提供することである。 【構成】 セラミック板21とその表面に設けたサーミ
スタ層1と上記サーミスタ層1に連結した電極3とを有
し,上記サーミスタ層1は,ZnCr2 O4 を含有して
いる。上記サーミスタ層1は,ZnO,Cr2 O3 の一
方又は双方よりなる抵抗値調整剤と,SiO2 ,Ca
O,MgO,CaCO3 ,カオリン,タルクのグループ
から選ばれる一種以上の焼結助剤を含有することが好ま
しい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,耐熱性等に優れた高温
用温度センサ及びその製造方法,特にサーミスタ層の材
料に関する。
用温度センサ及びその製造方法,特にサーミスタ層の材
料に関する。
【0002】
【従来技術】サーミスタ使用の高温用温度センサは産業
の様々な分野で広く利用されている。例えば,ガス燃焼
制御用温度センサ,自動車用排気温センサ等である。こ
れらの高温用温度センサは,サーミスタ層と該サーミス
タ層に連結した電極及びこれらを保護する絶縁部等から
なる。従来の高温用温度センサにおいては,上記サーミ
スタ層としてバルク状のものを用いる場合には,酸化ク
ロム,酸化アルミニウム系の材料の粉末を固めたものが
ある(特公昭56−23281号)。
の様々な分野で広く利用されている。例えば,ガス燃焼
制御用温度センサ,自動車用排気温センサ等である。こ
れらの高温用温度センサは,サーミスタ層と該サーミス
タ層に連結した電極及びこれらを保護する絶縁部等から
なる。従来の高温用温度センサにおいては,上記サーミ
スタ層としてバルク状のものを用いる場合には,酸化ク
ロム,酸化アルミニウム系の材料の粉末を固めたものが
ある(特公昭56−23281号)。
【0003】また,厚膜状のサーミスタ層としては,M
n,Co,Ni,Fe,Al,Siの酸化物粉末と,ガ
ラス粉末と,RhO2 粉末とよりなる混合物をペースト
状にして,絶縁部として用いるセラミック板に電極と共
に印刷し,焼成したものがある(特開昭54−1185
99号)。また,上記絶縁部としては,アルミナを使用
したセラミック板が主として用いられている。
n,Co,Ni,Fe,Al,Siの酸化物粉末と,ガ
ラス粉末と,RhO2 粉末とよりなる混合物をペースト
状にして,絶縁部として用いるセラミック板に電極と共
に印刷し,焼成したものがある(特開昭54−1185
99号)。また,上記絶縁部としては,アルミナを使用
したセラミック板が主として用いられている。
【0004】
【解決しようとする課題】しかし,上記成分を含有する
サーミスタ層は,高温下において,アルミナと激しく反
応し,相互拡散するため,サーミスタ層の抵抗温度特性
が不安定になる。よって,サーミスタ層をセラミック板
の間に密閉,内蔵することが困難である。
サーミスタ層は,高温下において,アルミナと激しく反
応し,相互拡散するため,サーミスタ層の抵抗温度特性
が不安定になる。よって,サーミスタ層をセラミック板
の間に密閉,内蔵することが困難である。
【0005】一方,サーミスタ層がむきだしの場合に
は,燃焼炎等に直接さらされるため,サーミスタ層が劣
化し,サーミスタ層と電極との接合部にも悪影響を与え
る。本発明はかかる従来の問題点に鑑み,高温下で安定
した抵抗温度特性を有すると共に耐熱性に優れた,高温
用温度センサ及びその製造方法を提供することである。
は,燃焼炎等に直接さらされるため,サーミスタ層が劣
化し,サーミスタ層と電極との接合部にも悪影響を与え
る。本発明はかかる従来の問題点に鑑み,高温下で安定
した抵抗温度特性を有すると共に耐熱性に優れた,高温
用温度センサ及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は,電気絶縁用のセラミック
板とその表面に設けたサーミスタ層と該サーミスタ層に
連結した電極とを有する高温用温度センサにおいて,上
記サーミスタ層は,ZnCr2 O4 を含有していること
を特徴とする高温用温度センサである。
板とその表面に設けたサーミスタ層と該サーミスタ層に
連結した電極とを有する高温用温度センサにおいて,上
記サーミスタ層は,ZnCr2 O4 を含有していること
を特徴とする高温用温度センサである。
【0007】本発明において最も注目すべきことは,上
記サーミスタ層は,ZnCr2 O4を含有していること
にある。ZnCr2 O4 の他には,次に示すような抵抗
値調整剤,焼結助剤などを含有している。上記サーミス
タ層中のZnCr2 O4 組成比は,5〜90wt%であ
ることが好ましい。即ち,ZnCr2 O4 の含有率が5
wt%未満ではサーミスタとしての効果を発揮し難い。
更に望ましいZnCr2 O4 の下限は10wt%であ
る。一方,ZnCr2 O4 の含有率が90wt%を超え
ると,焼成した場合に脆くなるため耐久性に問題があ
る。
記サーミスタ層は,ZnCr2 O4を含有していること
にある。ZnCr2 O4 の他には,次に示すような抵抗
値調整剤,焼結助剤などを含有している。上記サーミス
タ層中のZnCr2 O4 組成比は,5〜90wt%であ
ることが好ましい。即ち,ZnCr2 O4 の含有率が5
wt%未満ではサーミスタとしての効果を発揮し難い。
更に望ましいZnCr2 O4 の下限は10wt%であ
る。一方,ZnCr2 O4 の含有率が90wt%を超え
ると,焼成した場合に脆くなるため耐久性に問題があ
る。
【0008】尚,上記ZnCr2 O4 の作製方法は以下
に示す手順が好ましい。即ち,ZnO粉末とCr2 O3
粉末とをモル比で各々1:1の割合で混合し,例えば1
000〜1300℃で仮焼することによりZnCr2 O
4 を得る。次に,上記サーミスタ層は,ZnO,Cr2
O3 の一方又は双方よりなる抵抗値調整剤を含有してい
ることが好ましい。上記サーミスタ層は,ZnOは抵抗
値増加,Cr2 O3 は減少を目的として,少なくとも一
方を50wt%を限度として含有することが好ましい。
に示す手順が好ましい。即ち,ZnO粉末とCr2 O3
粉末とをモル比で各々1:1の割合で混合し,例えば1
000〜1300℃で仮焼することによりZnCr2 O
4 を得る。次に,上記サーミスタ層は,ZnO,Cr2
O3 の一方又は双方よりなる抵抗値調整剤を含有してい
ることが好ましい。上記サーミスタ層は,ZnOは抵抗
値増加,Cr2 O3 は減少を目的として,少なくとも一
方を50wt%を限度として含有することが好ましい。
【0009】サーミスタ層中の抵抗値調整剤が50wt
%を越えると,サーミスタ層がセラミック板中のアルミ
ナ成分等と反応し,安定した抵抗温度特性を発揮しな
い。尚,上記サーミスタ層に抵抗値調整剤が含まれてい
なくともかまわない。サーミスタ層の抵抗値が測定に都
合のよい範囲内にあればよいからである。
%を越えると,サーミスタ層がセラミック板中のアルミ
ナ成分等と反応し,安定した抵抗温度特性を発揮しな
い。尚,上記サーミスタ層に抵抗値調整剤が含まれてい
なくともかまわない。サーミスタ層の抵抗値が測定に都
合のよい範囲内にあればよいからである。
【0010】次にサーミスタ層は,SiO2 ,CaO,
MgO,CaCO3 ,カオリン,タルクのグループから
選ばれる一種以上の焼結助剤を含有していることが好ま
しい。焼結助剤は,上記サーミスタ層中に0.5〜30
wt%含有していることが好ましい。含有率が0.5w
t%未満では,サーミスタ層が脆くなるおそれがある。
一方,30wt%を超えると,逆にZnCr2 O4 の含
有率が減少し,サーミスタ層としての十分な働きを示さ
ないおそれがある。
MgO,CaCO3 ,カオリン,タルクのグループから
選ばれる一種以上の焼結助剤を含有していることが好ま
しい。焼結助剤は,上記サーミスタ層中に0.5〜30
wt%含有していることが好ましい。含有率が0.5w
t%未満では,サーミスタ層が脆くなるおそれがある。
一方,30wt%を超えると,逆にZnCr2 O4 の含
有率が減少し,サーミスタ層としての十分な働きを示さ
ないおそれがある。
【0011】次に,上記高温用温度センサを製造する方
法としては,セラミックグリーンシートの表面にサーミ
スタ層を形成するためのZnCr2 O4 を含有するサー
ミスタ原料層を配置し,更にその上に上記グリーンシー
トを積層し,これらを圧着し,焼成することを特徴とす
る高温用温度センサの製造方法がある。
法としては,セラミックグリーンシートの表面にサーミ
スタ層を形成するためのZnCr2 O4 を含有するサー
ミスタ原料層を配置し,更にその上に上記グリーンシー
トを積層し,これらを圧着し,焼成することを特徴とす
る高温用温度センサの製造方法がある。
【0012】また,サーミスタ原料層としては,スラリ
ーと成形物とがある。上記スラリーはペースト状であ
る。そして,このスラリーをセラミックグリーンシート
上に配置するに当たっては,スクリーン印刷法などによ
り塗布する。また,上記成形物については,サーミスタ
層用の原料粉末を予めプレス成形法,ドクターブレード
法などにより成形した後に,この成形物をセラミックグ
リーンシート上に接着する。
ーと成形物とがある。上記スラリーはペースト状であ
る。そして,このスラリーをセラミックグリーンシート
上に配置するに当たっては,スクリーン印刷法などによ
り塗布する。また,上記成形物については,サーミスタ
層用の原料粉末を予めプレス成形法,ドクターブレード
法などにより成形した後に,この成形物をセラミックグ
リーンシート上に接着する。
【0013】前記スラリーは,例えば以下の通り作成す
る。即ち,原料粉末に,バインダーとしてエチルセルロ
ースを,溶媒としてテルピネオールを混合した溶液を加
える。バインダーは前記原料粉末に対しその含有率が,
10〜40wt%になるよう加える。そして,その混合
物を,例えは三本ロール及びらいかい機で混練する。
る。即ち,原料粉末に,バインダーとしてエチルセルロ
ースを,溶媒としてテルピネオールを混合した溶液を加
える。バインダーは前記原料粉末に対しその含有率が,
10〜40wt%になるよう加える。そして,その混合
物を,例えは三本ロール及びらいかい機で混練する。
【0014】スラリーの印刷されたセラミックグリーン
シート上には,Pt等の高融点金属導体のペーストを電
極として印刷する。更に,電極やサーミスタ層を高温下
の外気に直接さらすことによって生じる劣化を防止する
ために,上記セラミックグリーンシートをその上に載置
し,プレスする(図1参照)。
シート上には,Pt等の高融点金属導体のペーストを電
極として印刷する。更に,電極やサーミスタ層を高温下
の外気に直接さらすことによって生じる劣化を防止する
ために,上記セラミックグリーンシートをその上に載置
し,プレスする(図1参照)。
【0015】その後,前記成形物を焼成し,高温用温度
センサを製造する。焼成温度は1300℃〜1650℃
が好ましい。1300℃未満では強度上及び耐久性に問
題を生ずるおそれがあり,一方1650℃を越えると構
造及び特性に問題を生じ,高温用温度センサとしての十
分な働きを示さないおそれがある。前記手順により作成
したサーミスタ層は厚膜の形状をとる。したがって小型
である。
センサを製造する。焼成温度は1300℃〜1650℃
が好ましい。1300℃未満では強度上及び耐久性に問
題を生ずるおそれがあり,一方1650℃を越えると構
造及び特性に問題を生じ,高温用温度センサとしての十
分な働きを示さないおそれがある。前記手順により作成
したサーミスタ層は厚膜の形状をとる。したがって小型
である。
【0016】次に,上記セラミック板は,電気絶縁用材
料であり,アルミナ,ムライト,MgO,ZrO2 ,T
iO2 ,ステアタイト,フォルステライト,BeOのグ
ループから選ばれた1種又は2種以上の材料を用いるこ
とが好ましい。価格等の面からアルミナを含有するセラ
ミックを用いることが好ましい。セラミックグリーンシ
ートの成形に当たっては,焼結助剤としてMgO,Si
O2 ,カオリン,タルク,CaCO3 等を1種以上添加
することが好ましい。また,成形に当たっては,ドクタ
ーブレード法を用いてシート成形することが好ましい。
又,セラミック板の成形は押し出し成形,粉末成形であ
ってもかまわない。
料であり,アルミナ,ムライト,MgO,ZrO2 ,T
iO2 ,ステアタイト,フォルステライト,BeOのグ
ループから選ばれた1種又は2種以上の材料を用いるこ
とが好ましい。価格等の面からアルミナを含有するセラ
ミックを用いることが好ましい。セラミックグリーンシ
ートの成形に当たっては,焼結助剤としてMgO,Si
O2 ,カオリン,タルク,CaCO3 等を1種以上添加
することが好ましい。また,成形に当たっては,ドクタ
ーブレード法を用いてシート成形することが好ましい。
又,セラミック板の成形は押し出し成形,粉末成形であ
ってもかまわない。
【0017】
【作用及び効果】本発明の高温用温度センサにおいて
は,上記サーミスタ層がZnCr2 O4 を含有してい
る。そして,ZnCr2 O4 は,融点が高く,高温下に
おいても電気絶縁用のセラミック板と反応しない。よっ
て,サーミスタ層と電気絶縁用セラミック板とが相互拡
散しない。
は,上記サーミスタ層がZnCr2 O4 を含有してい
る。そして,ZnCr2 O4 は,融点が高く,高温下に
おいても電気絶縁用のセラミック板と反応しない。よっ
て,サーミスタ層と電気絶縁用セラミック板とが相互拡
散しない。
【0018】そのためサーミスタ層の抵抗温度特性に悪
影響を与えない。特に,電気絶縁用セラミック板として
アルミナを用いた場合には,該アルミナはZnCr2 O
4 と反応しないので,上記効果が著しい。それ故,高温
下においても安定した抵抗温度特性を発揮させることが
できる。
影響を与えない。特に,電気絶縁用セラミック板として
アルミナを用いた場合には,該アルミナはZnCr2 O
4 と反応しないので,上記効果が著しい。それ故,高温
下においても安定した抵抗温度特性を発揮させることが
できる。
【0019】また,本発明の上記サーミスタ層はZnC
r2 O4 を用いているので,耐熱性にも優れている。ま
た,上記製造方法によれば上記の優れた高温用温度セン
サを容易に製造することができる。よって,本発明品に
よれば,高温下で安定した抵抗温度特性を有すると共
に,耐熱性に優れた高温用温度センサ及びその製造方法
を提供することができる。
r2 O4 を用いているので,耐熱性にも優れている。ま
た,上記製造方法によれば上記の優れた高温用温度セン
サを容易に製造することができる。よって,本発明品に
よれば,高温下で安定した抵抗温度特性を有すると共
に,耐熱性に優れた高温用温度センサ及びその製造方法
を提供することができる。
【0020】
実施例1 本発明の実施例にかかる高温用温度センサ及びその製造
方法につき,図1,図2を用いて説明する。本例の高温
用温度センサ5は,図1に示すごとく,電気絶縁用のセ
ラミック板21と,その表面の端部に設けたサーミスタ
層1と,該サーミスタ層1に連結した2本の電極3とを
有する。また,これらの上面には,電気絶縁用のセラミ
ック板22が圧着されている。上記サーミスタ層1は,
ZnCr2 O4 と,ZnOよりなる抵抗値調整剤と,S
iO2 よりなる焼結助剤を含有している。また,上記電
極3には,それぞれリード線4が接続されている。上記
セラミック板21,22の材料は,アルミナである。
方法につき,図1,図2を用いて説明する。本例の高温
用温度センサ5は,図1に示すごとく,電気絶縁用のセ
ラミック板21と,その表面の端部に設けたサーミスタ
層1と,該サーミスタ層1に連結した2本の電極3とを
有する。また,これらの上面には,電気絶縁用のセラミ
ック板22が圧着されている。上記サーミスタ層1は,
ZnCr2 O4 と,ZnOよりなる抵抗値調整剤と,S
iO2 よりなる焼結助剤を含有している。また,上記電
極3には,それぞれリード線4が接続されている。上記
セラミック板21,22の材料は,アルミナである。
【0021】次に,上記サーミスタ層材料は以下の手順
により製造する。即ち,まずZnO粉末とCr2 O3 粉
末を,モル比1:1の割合で混合した原料粉末をポット
に入れ,ボールミルで混合する。次に,この混合粉末を
1100℃で仮焼し,ZnCr2 O4 を得る。次に,こ
のZnCr2 O4 50wt%に,抵抗値調整剤としてZ
nO20wt%を,焼結助剤としてSiO2 30wt%
を配合し,再度混合してサーミスタ層材料とする。
により製造する。即ち,まずZnO粉末とCr2 O3 粉
末を,モル比1:1の割合で混合した原料粉末をポット
に入れ,ボールミルで混合する。次に,この混合粉末を
1100℃で仮焼し,ZnCr2 O4 を得る。次に,こ
のZnCr2 O4 50wt%に,抵抗値調整剤としてZ
nO20wt%を,焼結助剤としてSiO2 30wt%
を配合し,再度混合してサーミスタ層材料とする。
【0022】一方,バインダーとしてエチルセルロース
を,溶媒としてテルピネオールを重量比1:9となるよ
うに混合し,有機ビヒクルを調整した。そして,この有
機ビヒクルを上記サーミスタ層材料100wt%に対し
て30wt%加え,三本ロール及びらいかい機で混合し
ペースト状にする。また,上記セラミック板は以下の手
順により製造する。すなわち,アルミナ95wt%と,
焼結助剤としてのMgO5wt%からなる材料粉末10
0wt%に対して,バインダーとしてPVBを5wt
%,溶媒としてエタノール及びブタノールを40wt%
加えて,スラリーを作成する。このスラリーをドクター
ブレード法で成形し,厚さ約0.5mmのセラミックグ
リーンシートを作成する。
を,溶媒としてテルピネオールを重量比1:9となるよ
うに混合し,有機ビヒクルを調整した。そして,この有
機ビヒクルを上記サーミスタ層材料100wt%に対し
て30wt%加え,三本ロール及びらいかい機で混合し
ペースト状にする。また,上記セラミック板は以下の手
順により製造する。すなわち,アルミナ95wt%と,
焼結助剤としてのMgO5wt%からなる材料粉末10
0wt%に対して,バインダーとしてPVBを5wt
%,溶媒としてエタノール及びブタノールを40wt%
加えて,スラリーを作成する。このスラリーをドクター
ブレード法で成形し,厚さ約0.5mmのセラミックグ
リーンシートを作成する。
【0023】次に,上記セラミックグリーンシートの端
部に,上記サーミスタ層用ペーストをスクリーン印刷す
る。また,同時に,Ptペーストを用いて,電極を2本
印刷する。更に,電極の双方にリード線を連結する。更
に,上記と同様のもう一枚のセラミックグリーンシート
を重ねて圧着成形する。圧着時の条件は90℃,10M
Paである。上記成形物を,1550℃,1時間の条件
で焼成し,上記図1に示したごとき,高温用温度センサ
5を得る。次に,図2に示すごとく,上記高温用温度セ
ンサ5に対してプラグ6とリード線保護カバー7を設け
る。
部に,上記サーミスタ層用ペーストをスクリーン印刷す
る。また,同時に,Ptペーストを用いて,電極を2本
印刷する。更に,電極の双方にリード線を連結する。更
に,上記と同様のもう一枚のセラミックグリーンシート
を重ねて圧着成形する。圧着時の条件は90℃,10M
Paである。上記成形物を,1550℃,1時間の条件
で焼成し,上記図1に示したごとき,高温用温度センサ
5を得る。次に,図2に示すごとく,上記高温用温度セ
ンサ5に対してプラグ6とリード線保護カバー7を設け
る。
【0024】実施例2 本例は,サーミスタ層におけるZnCr2 O4 ,焼結助
剤,及び抵抗値調整剤の混合比,材料を種々に変えて製
作した高温用温度センサについて,抵抗値(Ω),抵抗
温度係数(K)を測定した。製造法は,上記サーミスタ
層の条件を除き,実施例1と同様である。なお,電極の
大きさは,長さ2mm,幅0.5mm,厚さ50μmに
統一した。抵抗値は800℃で測定した。その結果を表
1に示す。
剤,及び抵抗値調整剤の混合比,材料を種々に変えて製
作した高温用温度センサについて,抵抗値(Ω),抵抗
温度係数(K)を測定した。製造法は,上記サーミスタ
層の条件を除き,実施例1と同様である。なお,電極の
大きさは,長さ2mm,幅0.5mm,厚さ50μmに
統一した。抵抗値は800℃で測定した。その結果を表
1に示す。
【0025】表1より知られるごとく,本発明に関する
いずれの試料(No.A〜D)も,抵抗値に関しては回
路とマッチングしやすく,広い温度範囲で使用可能とい
う優れた性能を有している。また,抵抗温度係数に関し
ても3500K〜4600Kという高い値を有し,高精
度という優れた性能を有している。
いずれの試料(No.A〜D)も,抵抗値に関しては回
路とマッチングしやすく,広い温度範囲で使用可能とい
う優れた性能を有している。また,抵抗温度係数に関し
ても3500K〜4600Kという高い値を有し,高精
度という優れた性能を有している。
【0026】更に上記高温用温度センサを1200℃,
100時間という条件のもとで耐久試験を行ったが,抵
抗温度係数にほとんど変化がなく,劣化しないことが分
かった。このように,本発明の高温用温度センサは,Z
nCr2 O4 を用いることによって,優れた抵抗温度特
性,耐熱性を発揮することが分かる。
100時間という条件のもとで耐久試験を行ったが,抵
抗温度係数にほとんど変化がなく,劣化しないことが分
かった。このように,本発明の高温用温度センサは,Z
nCr2 O4 を用いることによって,優れた抵抗温度特
性,耐熱性を発揮することが分かる。
【0027】
【表1】
【0028】実施例3 本例は,実施例1に基づいて製作した高温用温度センサ
について,その抵抗値の温度依存性につき,図3を用い
て説明する。図3は,縦軸が抵抗値(Ω),横軸が測定
温度(℃)である。サーミスタ層は,実施例2における
試料No.AのZnCr2 O4 90wt%,焼結助剤S
iO2 10wt%からなるものである。
について,その抵抗値の温度依存性につき,図3を用い
て説明する。図3は,縦軸が抵抗値(Ω),横軸が測定
温度(℃)である。サーミスタ層は,実施例2における
試料No.AのZnCr2 O4 90wt%,焼結助剤S
iO2 10wt%からなるものである。
【0029】同図より知られるように,高温用温度セン
サの抵抗値は,300℃で104 Ωのオーダー,500
℃で103 Ωのオーダー,900℃で102 Ωのオーダ
ーまで減少する。すなわち,温度上昇の度合に比べ,抵
抗の変化は急減である。従って,精度の良い温度測定が
可能になる。上記のごとく,本例は高温用温度センサと
して優れた特性を持っている。
サの抵抗値は,300℃で104 Ωのオーダー,500
℃で103 Ωのオーダー,900℃で102 Ωのオーダ
ーまで減少する。すなわち,温度上昇の度合に比べ,抵
抗の変化は急減である。従って,精度の良い温度測定が
可能になる。上記のごとく,本例は高温用温度センサと
して優れた特性を持っている。
【図1】実施例1における高温用温度センサの展開斜視
図。
図。
【図2】実施例1における,プラグ等を取付けた高温用
温度センサの斜視図。
温度センサの斜視図。
【図3】実施例3における,高温用温度センサの抵抗値
の温度依存性を示す線図。
の温度依存性を示す線図。
1...サーミスタ層, 21,22...セラミック板, 3...電極, 5...高温用温度センサ,
Claims (5)
- 【請求項1】 電気絶縁用のセラミック板とその表面に
設けたサーミスタ層と該サーミスタ層に連結した電極と
を有する高温用温度センサにおいて,上記サーミスタ層
は,ZnCr2 O4 を含有していることを特徴とする高
温用温度センサ。 - 【請求項2】 請求項1において,サーミスタ層は,Z
nO,Cr2 O3 の一方又は双方よりなる抵抗値調整剤
を含有していることを特徴とする高温用温度センサ。 - 【請求項3】 請求項1において,サーミスタ層は,S
iO2 ,CaO,MgO,CaCO3 ,カオリン,タル
クのグループから選ばれる一種以上の焼結助剤を含有し
ていることを特徴とする高温用温度センサ。 - 【請求項4】 請求項1において,上記セラミック板
は,アルミナ,ムライト,MgO,ZrO2 ,TiO
2 , ステアタイト, フォルステライト,BeOのグルー
プから選ばれた1種又は2種以上の材料であることを特
徴とする高温用温度センサ。 - 【請求項5】 セラミックグリーンシートの表面にサー
ミスタ層を形成するためのZnCr2 O4 を含有するサ
ーミスタ原料層を配置し,更にその上に上記グリーンシ
ートを積層し,これらを圧着し,焼成することを特徴と
する高温用温度センサの製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5194280A JPH0729706A (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | 高温用温度センサ及びその製造方法 |
US08/271,629 US5561411A (en) | 1993-07-08 | 1994-07-07 | Temperature sensor for high temperature and method of producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5194280A JPH0729706A (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | 高温用温度センサ及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=16321985
Family Applications (1)
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JP5194280A Pending JPH0729706A (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | 高温用温度センサ及びその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
US (1) | US5561411A (ja) |
JP (1) | JPH0729706A (ja) |
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- 1993-07-08 JP JP5194280A patent/JPH0729706A/ja active Pending
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