JPH0562806A - サーミスタ及びその製造方法 - Google Patents

サーミスタ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0562806A
JPH0562806A JP3220465A JP22046591A JPH0562806A JP H0562806 A JPH0562806 A JP H0562806A JP 3220465 A JP3220465 A JP 3220465A JP 22046591 A JP22046591 A JP 22046591A JP H0562806 A JPH0562806 A JP H0562806A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermistor
resistance value
thermistor element
resistance
lead wires
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3220465A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsumasa Yamada
哲正 山田
Kyohei Hayashi
恭平 林
Masaki Iwatani
雅樹 岩谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP3220465A priority Critical patent/JPH0562806A/ja
Publication of JPH0562806A publication Critical patent/JPH0562806A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)
  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抵抗値の調節が容易で、しかも広い温度範囲
で好適な抵抗温度特性が得られ、使用温度範囲の広いサ
ーミスタ及びその製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 サーミスタ1は、アルミナ製のセラミックス
基板2上に、白金からなる3本のリード線3が形成さ
れ、このリード線3のうち各々2本に、B定数の異なる
第1のサーミスタ素子5と第2のサーミスタ素子6とが
各々接続されている。更に、上記リード線3及び両サー
ミスタ素子5,6を覆って、セラミックス層7が形成さ
れおり、このセラミックス層7には、各サーミスタ素子
5,6に対応する位置にトリミング用窓8,9があけら
れている。そして、このトリミング用窓8,9を介して
レーザが照射され、各々のサーミスタ素子5,6の一部
が削除されることによって、抵抗調節用の切欠15,1
6が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のサーミスタ素子
を用い、低い温度から高い温度までの広い温度範囲で使
用できるサーミスタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、サーミスタは、温度計や温度
補償回路等の温度検出素子として広く使用されており、
特に近年では、自動車の排ガス浄化用のアフターバー
ナ,触媒コンバータ,サーマルリアクタ等に用いられて
いる。
【0003】この種のサーミスタに使用されるサーミス
タ素子の材料としては、例えば酸素イオン伝導体である
安定化ジルコニアや、電子伝導体であるスピネル型化合
物,ペロブスカイト型化合物が知られており、更にこれ
らの材料に種々の物質を加えることによってサーミスタ
の特性の改善が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の酸素
イオン伝導体或は電子伝導体を用いたサーミスタでは、
材料の組成等によって、それぞれB定数(サーミスタ定
数)が異なるので、使用できる温度範囲に限定があると
いう問題があった。
【0005】例えば、自動車の排ガスの浄化装置におい
ては、負の温度係数を有するサーミスタ(NTCサーミ
スタ)が用いられるが、通常この種の浄化装置の使用温
度範囲は、低温から高温に及ぶ非常に広い範囲(例えば
300〜900℃程度)であるので、この様な広い温度
領域では、サーミスタの抵抗値を望ましい値の範囲(例
えば200〜0.1kΩ)で変化させることができなか
った。そのため、好適な抵抗温度特性が得られないので
正確な温度測定できないという問題があった。
【0006】つまり、例えば酸素イオン伝導体の場合に
は、B定数は低温域では小さく高温域では大きいので、
図7に示す様に、その抵抗温度特性を示すグラフ(α)
は急峻な傾きとなり、その結果、T>T0の高温域では
良好な抵抗値が得られるが、T<T0の低温域では、1
MΩに到る様な高過ぎる抵抗値となってしまうという問
題があった。
【0007】一方、電子伝導体の場合には、B定数は全
域でそれほど変化しないので、同図に示す様に、その抵
抗温度特性を示すグラフ(β)は緩やかな傾きとなり、
その結果、低温域では良好な抵抗値が得られるが、高温
域では抵抗値が高過ぎるという問題があった。
【0008】更に、サーミスタ素子を、例えばセラミッ
クス基板上に一旦形成すると、抵抗温度特性はそのまま
決定してしまうので、後からサーミスタ素子の抵抗値を
調整することが容易ではないという問題があった。尚、
この抵抗値の調節のために、サーミスタ素子と並列に固
定抵抗を配置する方法が考えられるが、この方法ではB
定数が変化してしまい、必ずしも好適ではない。
【0009】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れ、サーミスタ素子の抵抗値の調節が容易で、しかも広
い温度範囲で好適な抵抗温度特性が得られ、使用温度範
囲の広いサーミスタ及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、絶縁基板上に設けられた3本
のリード線のうち、各々2本のリード線間に、B定数の
異なる2種以上のサーミスタ素子を各々配置したことを
特徴とするサーミスタを要旨とする。
【0011】請求項2の発明は、前記サーミスタ素子及
びリード線上に絶縁層を設けるとともに、該絶縁層にサ
ーミスタ素子の一部を削除可能なトリミング用窓を設け
たことを特徴とする請求項1記載のサーミスタを要旨と
する。
【0012】請求項3の発明は、絶縁基板上に3本のリ
ード線を設けるとともに、該リード線のうち各々2本の
リード線間に、B定数の異なる2種以上のサーミスタ素
子を各々配置し、その後該サーミスタ素子の一部を削除
してサーミスタ素子の抵抗値を調節するサーミスタの製
造方法を要旨とする。
【0013】請求項4の発明は、前記サーミスタ素子の
削除を、サーミスタ素子を覆う絶縁層に設けられたトリ
ミング用窓を介して行なうことを特徴とする前記請求項
3記載のサーミスタの製造方法を要旨とする。
【0014】ここで、前記B定数の異なるサーミスタ素
子の材料としては、下記表1に記載した〜の成分系
からなるサーミスタ素子を組み合わせて使用することが
できる。
【0015】
【表1】
【0016】また、前記リード線としては、白金等の貴
金属線又はその合金線,耐熱金属線,クラッド線等を使
用できる。前記セラミックス基板の材料としては、電気
絶縁性に優れたアルミナ,ムライト,マグネシア・アル
ミナスピネル等を採用できる。
【0017】また、セラミックス基板を、異なる熱伝導
率からなるセラミックス層としてもよく、その場合に
は、リード線が形成された第1セラミックス層を、アル
ミナ,ムライト,マグネシア・アルミナスピネル等から
形成し、一方、第1セラミックス層のリード線が形成さ
れていない側に配置された第2セラミックス層を、それ
より熱伝導率の低いジルコニア等で形成してもよい。
【0018】前記絶縁層の材料としては、電気絶縁性に
優れたアルミナ,ムライト,マグネシア・アルミナスピ
ネル等を採用できる。前記絶縁層に形成したトリミング
用窓は、サーミスタ素子に対応する位置、即ちサーミス
タ素子の上に設けられるものであり、このトリミング用
窓を通して露出したサーミスタ素子に、切欠が形成され
る。
【0019】そして、サーミスタ素子を削除する作業で
あるトリミングを行なう場合には、レーザを用いるとそ
の作業が容易でしかも正確であるので好適である。
【0020】
【作用】本発明のサーミスタの場合には、3本のリー
ド線のうちの各々2本に、B定数の異なる2種以上のサ
ーミスタ素子が各々接続している。つまり、異なるB定
数を有するサーミスタ素子が、異なる2本のリード線間
に接続されている。
【0021】このB定数とは、サーミスタ素子の特性を
表すもので、下記(1)式の抵抗Rと温度Tとの関係を示
す係数であり、一般に抵抗値が低いものほど小さく、高
いものほど大きい。 R=RXexpB(1/T−1/TX) …(1) (R,RXは各々温度がT,TX[K]の時の抵抗値) また、異なるB定数を有するサーミスタ素子が、例えば
図1に示す様な回路で接続されて、ある温度領域で例え
ば異なる抵抗値Ra,Rbである場合には、サーミスタの
全抵抗Rは、下記(2)式で表される。
【0022】 R=(Ra・Rb)/(Ra+Rb) …(2) (T0では、Ra=Rb,R=Ra/2) 従って、本発明の請求項1のサーミスタにおいては、そ
の抵抗温度特性は、図2に示す様に途中(T0)で折れ
曲がったグラフ(γ)となり、広い温度範囲(T1
2)にて望ましい抵抗値(例えば0.1〜200k
Ω)が得られる。
【0023】つまり、低温域ではグラフの傾きが緩くな
り、高温域ではグラフの傾きが急になり、結果として、
好ましい抵抗温度特性を備えたサーミスタとなる。尚、
抵抗値が1MΩ以上では、絶縁抵抗との区別が難しくな
るため、上限は200kΩ以下が望ましく、下限はリー
ド線の抵抗値である10Ω以下のレベルに対して区別可
能とするために、0.1kΩ以上が望ましい。
【0024】また、請求項3の発明にて、抵抗値を調
節する場合には、例えばレーザを用いてサーミスタ素子
の一部を削除する。それによって、図3に示す様に、B
定数を変化させることなくサーミスタの抵抗値を増大す
ることができる。例えば、T0<Tでは、αのグラフ
(図2)で示される抵抗値Raのサーミスタ素子をトリ
ミングすれば、この温度領域の抵抗値Rを大きく増加さ
せることができ、一方、βのグラフ(図2)で示される
抵抗値Rbのサーミスタ素子をトリミングすれば、抵抗
値Rを少しだけ増加させることができる。
【0025】それに対して、T0>Tでは、抵抗値Rb
(βのグラフ)のサーミスタ素子をトリミングすれば、
この温度領域の抵抗値Rを大きく増加させることがで
き、一方、抵抗値Ra(αのグラフ)のサーミスタ素子
をトリミングすれば、抵抗値Rを少しだけ増加させるこ
とができる。
【0026】つまり、トリミングするサーミスタ素子及
び形成する切欠の程度を選択することによって、B定数
を変化させることなく、抵抗値Rの変更の程度を好適に
調節できるものである。
【0027】
【実施例】以下に本発明による実施例のサーミスタにつ
いて説明する。図4に示す様に、第1実施例のサーミス
タ1は、アルミナ製のセラミックス基板2上に、3本の
リード線3a,3b,3c(3と総称する)が設けら
れ、そのリード線3のうち各2本のリード線3を接続し
て、各々抵抗温度特性の異なるサーミスタ素子5,6が
接続されている。
【0028】このサーミスタ素子5,6のうち、先端側
の第1のサーミスタ素子5は、モル比で70:20:1
0のMnO2とNiOとCuOとからなり、そのB定数
は4700である。一方、根本側の第2のサーミスタ素
子6は、モル比で92:8のZrO2とY23とからな
り、そのB定数は12000である。
【0029】また、前記セラミックス基板2には、リー
ド線3及びサーミスタ素子5,6を覆って、セラミック
スからなる絶縁層7が形成されている。そして、この絶
縁層7の先端側には、前記第1及び第2サーミスタ素子
5,6と対応した位置に、トリミング用窓8,9が形成
されており、一方、絶縁層7の根本側には、リード線3
bの端子10に対応した接続用穴11が形成されてい
る。
【0030】更に、トリミング用窓8,9に対応して、
前記第1及び第2のサーミスタ素子5,6の一部には、
レーザによって削除された切欠15,16が形成されて
いる。この切欠9は、第1及び第2のサーミスタ素子
5,6、ひいてはサーミスタ1全体の抵抗値の調節を行
なうためのものであり、切り欠くことによって、両サー
ミスタ素子5,6のB定数は変化することなく、抵抗値
のみが増大する。
【0031】尚、リード線3a,3bは、スルーホール
17,18を介して、図5に示す様に、セラミックス基
板2の裏側にて、共通端子19に接続されている。次
に、本実施例のサーミスタの製造方法について説明す
る。まず、セラミックス基板2となるグリーンシート
を製造する。このグリーンシートは、アルミナ粉末に、
SiO2−CaO−MgO系ガラスを2重量%添加し、
これらを公知のPVBバインダで混練し、ドクターブレ
ード法でシート化することにより製造する。尚、グリー
ンシートには、スルーホール17,18を形成してお
く。
【0032】次に、このグリーンシート上に白金ペー
ストを印刷することによって、3本のリード線3及び端
子10を形成し、それとともに、スルーホール17,1
8に白金ペーストを充填する。この白金ペーストとして
は、白金粉末にZrO2−Y23系固体電解質を16重
量%含有させ、セルロース系バインダで混練することに
より、ペースト化したものを使用する。
【0033】そして、印刷された3本のリード線3の
うち一対のリード線3b,3cの上に、第1のサーミス
タ素子5のペーストを印刷して、第1のサーミスタ素子
5を形成する。この第1のサーミスタ素子5の原料とし
ては、純度99重量%以上の原料のMnO2とNiOと
CuOとをモル比で70:20:10の割合で用い、セ
ルロース系バインダでペースト化して使用する。
【0034】同様に、第2のサーミスタ素子6のペー
ストを、他の一対のリード線3a,3bの上に印刷し
て、第2のサーミスタ素子6を形成する。この第2のサ
ーミスタ素子6の原料としては、ZrO2とY23とを
モル比で92:8の割合で使用する。
【0035】次に、リード線3及び第1,2のサーミ
スタ素子5,6を覆って、上記グリーンシートと同様な
絶縁層7となるグリーンシートを圧着する。尚、このグ
リーンシートには、上記トリミング用窓8,9及び接続
用穴11となる貫通孔があけてある。
【0036】その後、樹脂抜きしてから、1520〜
1530℃の雰囲気にて1時間焼成する。次に、この
焼成したサーミスタ1の抵抗値を、リード線3に通電し
て測定し、目標の抵抗値であるか否かを判定する。
【0037】そして、サーミスタ1の抵抗値が、目標
の抵抗値より小さい場合(予め抵抗値が小さ目になるよ
うに設定してある)には、トリミング用窓8,9を通し
てレーザを第1及び第2のサーミスタ素子5,6に照射
して、切欠15,16を形成する。それによって、第1
及び第2のサーミスタ素子5,6の抵抗値を必要な値だ
け増大させることにより、抵抗値の微調整を行なう。
【0038】最後に、サーミスタ1の裏側のスルーホ
ール17,18をつなぐ位置に、低温で形成可能な導体
ペーストを塗布し、スルーホール17,18を連結する
とともに共通端子19を形成して、サーミスタ1を完成
する。この様にして製造されたサーミスタ1は、300
〜900℃の範囲にて抵抗値が200〜0.1kΩの範
囲で変化する抵抗温度特性を有しており、特に自動車の
浄化装置等の使用する温度範囲が広い装置に好適に適用
することができる。
【0039】また、サーミスタ1の抵抗値の調整は、単
にレーザを照射してトリミングを行なうだけであるの
で、極めて容易でありしかも微調整が可能であるという
利点がある。更に、どちらのサーミスタ素子をどの程度
トリミングするかによって、所定の温度領域の抵抗値
を、任意の幅で変化させることができるので、微調整を
精密に行なうことができ、しかもその自由度が大きいと
いう顕著な効果がある。つまり、トリミングするサーミ
スタ素子及びその程度を選択することによって、B定数
を変化させることなく、抵抗値の変更の程度を好適に調
節できるものである。
【0040】また、本実施例のサーミスタ1では、リー
ド線3及び両サーミスタ素子5,6がセラミックス基板
2及び絶縁層7に挟まれて、大部分が密閉されているの
で、外界のガスや電気の影響を受け難く、精度が高くし
かも耐久性に富むという利点がある。また、取り付けが
容易で破損しにくいという特長がある。
【0041】次に、第2実施例のサーミスタについて説
明する。図6に示す様に、本実施例のサーミスタ21
は、ほぼ前記第1実施例と同様であるが、端子23,2
4の接続をセラミックス基板25の表側だけで行なう点
が大きく異なり、そのため、3本のリード線26a,2
6b,26c(26と総称する)や第1及び第2のサー
ミスタ素子27,28の配置等が大きく異なる。
【0042】即ち、第1のサーミスタ素子27は、外側
の一対のリード線26a,26cに接続され、一方、第
2のサーミスタ素子28は、隣接する一対のリード線2
6b,26cに接続されている。更に、リード線26b
は、サーミスタ21の根本側でリード線26aと接続さ
れて、端子23に接続されている。
【0043】また、前記リード線26と両サーミスタ素
子27,28を覆う様に、セラミックスからなる絶縁層
30が形成され、この絶縁層30にトリミング用窓3
1,32があけられている。そして、トリミング用窓3
1,32の中に位置するサーミスタ素子27,28の一
部には、抵抗値を調節するための切欠35,36が形成
されている。
【0044】そして、本実施例のサーミスタ21は、次
の様にして製造されるが、前記第1実施例と同じ部分は
簡単に説明する。まず、セラミックス基板25となる
グリーンシートを製造する。次に、このグリーンシー
ト上に白金ペーストを印刷することによって、3本のリ
ード線26及び両端子23,24を形成する。尚、この
時には、リード線26aとリード線26bとは接続しな
い。
【0045】そして、印刷された3本のリード線26
のうち、一対のリード線26a,26cの上に、第1の
サーミスタ素子27のペーストを印刷して、第1のサー
ミスタ素子27を形成する。同様に、第2のサーミス
タ素子28のペーストを、他の一対のリード線26b,
26cの上に印刷して、第2のサーミスタ素子28を形
成する。
【0046】次に、リード線26及び第1,2のサー
ミスタ素子27,28を覆って、上記グリーンシートと
同様な絶縁層30となるグリーンシートを圧着する。
尚、このグリーンシートには、上記トリミング用窓3
1,32となる貫通孔があけてあり、リード線3の端部
及び端子23,24を覆わない様に短く形成してある。
【0047】その後、樹脂抜きしてから、1520〜
1530℃の雰囲気にて1時間焼成する。次に、この
焼成したサーミスタ21の抵抗値を、リード線26に通
電して測定し、目標の抵抗値であるか否かを判定する。
【0048】そして、サーミスタ21の抵抗値が、目
標の抵抗値より小さい場合には、トリミング用窓31,
32を通してレーザを第1及び第2のサーミスタ素子2
7,28に照射して、切欠35,36を形成する。それ
によって、第1及び第2のサーミスタ素子27,28の
抵抗値を必要な値だけ増大させることにより、抵抗値の
微調整を行なう。
【0049】最後に、リード線26bとリード線26
aとをつなぐ位置Pに、低温で形成可能な導体ペースト
を塗布し、端子23を共通端子として、サーミスタ21
を完成する。従って、本実施例のサーミスタ21は、上
述した第1実施例と同様な効果を奏するとともに、端子
23,24はサーミスタ21の一方の面に設けられてい
るので、PR線等の接続が容易であるという利点があ
る。しかも、スルーホール等を形成する必要がないの
で、サーミスタ1の製造工程が簡易化できるという特長
がある。
【0050】尚、本発明は、上記実施例に何等限定され
ることなく、本実施例の容易を逸脱しない範囲内で各種
の態様で実施できることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】以上説明した様に、請求項1の発明によ
れば、3本のリード線のうち各2本に、各々B定数のサ
ーミスタ素子を接続したので、サーミスタ素子の抵抗値
の微調整が容易である。
【0052】特に、サーミスタ素子を覆う絶縁層にトリ
ミング用窓を設けた場合には、一旦形成したサーミスタ
素子の抵抗値の微調整ができるので好適である。また、
請求項3の発明では、B定数の異なる2種以上のサーミ
スタ素子を形成した後に、サーミスタ素子の一部を削除
するので、サーミスタ素子の抵抗値の調節が容易であ
る。つまり、トリミングによって、B定数を変えること
なく、抵抗値を大きく変化させる場合と、小さく変化さ
せる場合とを選択できるので、必要に応じて精密な調整
が可能であり、しかも必要領域に応じた抵抗値の調節が
可能であるという顕著な効果を奏する。
【0053】特に、サーミスタ素子の削除を、サーミス
タ素子を覆う絶縁層に設けられたトリミング用窓を介し
て行なう場合には、サーミスタの製造がほぼ完了した後
に、抵抗値の調節が可能であるので好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 サーミスタの電気的構成を示す回路図であ
る。
【図2】 サーミスタの抵抗温度特性を示すグラフであ
る。
【図3】 サーミスタ素子の抵抗温度特性の変化を示す
グラフある。
【図4】 第1実施例のサーミスタを分解して示す斜視
図である。
【図5】 サーミスタの裏側を示す斜視図である。
【図6】 第2実施例のサーミスタを分解して示す斜視
図である。
【図7】 従来のサーミスタの抵抗温度特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1,21…サーミスタ 2,25…セラミ
ックス基板 3,3a,3b,3c,26,26a,26b,26c
…リード線 5,27…第1のサーミスタ素子 6,28…第2の
サーミスタ素子 7,38…絶縁層 8,9,31,3
2…トリミング用窓 15,16,35,36…切欠

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に設けられた3本のリード線
    のうち、各々2本のリード線間に、B定数の異なる2種
    以上のサーミスタ素子を各々配置したことを特徴とする
    サーミスタ。
  2. 【請求項2】 前記サーミスタ素子及びリード線上に絶
    縁層を設けるとともに、該絶縁層にサーミスタ素子の一
    部を削除可能なトリミング用窓を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載のサーミスタ。
  3. 【請求項3】 絶縁基板上に3本のリード線を設けると
    ともに、該リード線のうち各々2本のリード線間に、B
    定数の異なる2種以上のサーミスタ素子を各々配置し、
    その後該サーミスタ素子の一部を削除してサーミスタ素
    子の抵抗値を調節するサーミスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記サーミスタ素子の削除を、サーミス
    タ素子を覆う絶縁層に設けられたトリミング用窓を介し
    て行なうことを特徴とする前記請求項3記載のサーミス
    タの製造方法。
JP3220465A 1991-08-30 1991-08-30 サーミスタ及びその製造方法 Pending JPH0562806A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3220465A JPH0562806A (ja) 1991-08-30 1991-08-30 サーミスタ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3220465A JPH0562806A (ja) 1991-08-30 1991-08-30 サーミスタ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0562806A true JPH0562806A (ja) 1993-03-12

Family

ID=16751547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3220465A Pending JPH0562806A (ja) 1991-08-30 1991-08-30 サーミスタ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0562806A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006258520A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Ishizuka Electronics Corp 電子体温計用プローブ
JP2011033343A (ja) * 2009-07-29 2011-02-17 Ngk Spark Plug Co Ltd 温度センサ
CN108351256A (zh) * 2015-11-02 2018-07-31 埃普科斯股份有限公司 传感器元件和用于制造传感器元件的方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006258520A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Ishizuka Electronics Corp 電子体温計用プローブ
JP2011033343A (ja) * 2009-07-29 2011-02-17 Ngk Spark Plug Co Ltd 温度センサ
CN108351256A (zh) * 2015-11-02 2018-07-31 埃普科斯股份有限公司 传感器元件和用于制造传感器元件的方法
US10788377B2 (en) 2015-11-02 2020-09-29 Epcos Ag Sensor element and method for producing a sensor element
US10908030B2 (en) 2015-11-02 2021-02-02 Epcos Ag Sensor element and method for producing a sensor element

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960011154B1 (ko) SiC 박막더어미스터 및 그 제조방법
US7524337B2 (en) Method for the manufacture of electrical component
JPH0833327B2 (ja) 温度センサ
GB1601853A (en) Method of adjusting t resistance of a thermistor
GB2068173A (en) Process for making a sensor for detecting fluid flow velocity or flow amount
JP2000058237A (ja) セラミックヒ―タ及びそれを用いた酸素センサ
KR100328255B1 (ko) 칩 부품 및 그 제조방법
JP3083200B2 (ja) 酸素センサーおよびその製法
US4857275A (en) Thick-film gas-sensitive element
JP2971200B2 (ja) サーミスタ
JPH0736361B2 (ja) 抵抗材料、その製造方法およびそれを用いた抵抗ペースト
JPH0562806A (ja) サーミスタ及びその製造方法
US5561411A (en) Temperature sensor for high temperature and method of producing the same
JPH0555006A (ja) サーミスタ及びその製造方法
USRE33980E (en) Thick-film gas-sensitive element
JPH0661013A (ja) 厚膜正特性サーミスタ組成物及びその製造方法並びにそ の組成物を用いた厚膜正特性サーミスタ
JPH08166295A (ja) 温度センサ
JP3777284B2 (ja) チップ型ヒューズ抵抗器の製造方法
JPH06288952A (ja) ガスセンサ
JP4822606B2 (ja) セラミックチップヒータ及びそれを用いた素子加熱型センサ
RU2064700C1 (ru) Способ изготовления терморезистора
JPH05335107A (ja) 抵抗ペースト
JP2532279B2 (ja) 厚膜回路の製造方法
JP2549633B2 (ja) 高温サ−ミスタ
JPH10144503A (ja) 抵抗型温度センサ及びその製造方法