JPH0729483A - 電子エミッタ素子 - Google Patents
電子エミッタ素子Info
- Publication number
- JPH0729483A JPH0729483A JP17697393A JP17697393A JPH0729483A JP H0729483 A JPH0729483 A JP H0729483A JP 17697393 A JP17697393 A JP 17697393A JP 17697393 A JP17697393 A JP 17697393A JP H0729483 A JPH0729483 A JP H0729483A
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- JP
- Japan
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- emitter
- diamond
- electron
- electron emitter
- emitter element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2201/00—Electrodes common to discharge tubes
- H01J2201/30—Cold cathodes
- H01J2201/304—Field emission cathodes
- H01J2201/30446—Field emission cathodes characterised by the emitter material
- H01J2201/30453—Carbon types
- H01J2201/30457—Diamond
Landscapes
- Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エミッタ部の耐熱性及び耐電圧が高く、使用
に伴う電子放出特性の劣化が少なくて、寿命が長く、大
電力で使用することが可能な電子エミッタ素子を提供す
ることを目的とする。 【構成】 電子エミッタ素子は基板1と、この基板1上
に形成され針状のエミッタ部2aが設けられたダイヤモ
ンド層2と、基板1の下面に形成された電極4とにより
構成されている。この電子エミッタ素子は、例えば蛍光
薄膜6を備えた発光板に対向して配置され、発光素子と
して使用される。
に伴う電子放出特性の劣化が少なくて、寿命が長く、大
電力で使用することが可能な電子エミッタ素子を提供す
ることを目的とする。 【構成】 電子エミッタ素子は基板1と、この基板1上
に形成され針状のエミッタ部2aが設けられたダイヤモ
ンド層2と、基板1の下面に形成された電極4とにより
構成されている。この電子エミッタ素子は、例えば蛍光
薄膜6を備えた発光板に対向して配置され、発光素子と
して使用される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロエレクトロニク
ス技術を利用した整流素子、増幅素子、発光素子及びデ
ィスプレイ等に適用可能な電子エミッタ素子に関する。
ス技術を利用した整流素子、増幅素子、発光素子及びデ
ィスプレイ等に適用可能な電子エミッタ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体トランジスタ等の製造に使
用されている微細加工技術を利用して、ミクロンサイズ
の微小な真空素子を作製する技術が研究開発されている
((1)伊藤順司、応用物理、第59巻、第2号、19
90年、(2)横尾邦義、電気学会誌、第112巻、第
4号、1992年)。
用されている微細加工技術を利用して、ミクロンサイズ
の微小な真空素子を作製する技術が研究開発されている
((1)伊藤順司、応用物理、第59巻、第2号、19
90年、(2)横尾邦義、電気学会誌、第112巻、第
4号、1992年)。
【0003】図12は、シリコンを使用した電子エミッ
タ素子により構成された発光素子の一例を示す模式的断
面図である。電子エミッタ素子は、導電性シリコン基板
51とこのシリコン基板51上に形成されたシリコン層
52とにより構成されており、シリコン層52の表面に
は微細加工技術を使用して円錐状に成形加工されたシリ
コン電子エミッタ部52aが設けられている。また、こ
の電子エミッタ部52aに対向して対向電極56が配置
されている。この対向電極56は透明なガラス基板55
に、透明電極54及び蛍光薄膜53を順次コーティング
して形成されたものであり、蛍光薄膜53側が電子エミ
ッタ部52a側に配置されている。
タ素子により構成された発光素子の一例を示す模式的断
面図である。電子エミッタ素子は、導電性シリコン基板
51とこのシリコン基板51上に形成されたシリコン層
52とにより構成されており、シリコン層52の表面に
は微細加工技術を使用して円錐状に成形加工されたシリ
コン電子エミッタ部52aが設けられている。また、こ
の電子エミッタ部52aに対向して対向電極56が配置
されている。この対向電極56は透明なガラス基板55
に、透明電極54及び蛍光薄膜53を順次コーティング
して形成されたものであり、蛍光薄膜53側が電子エミ
ッタ部52a側に配置されている。
【0004】このように構成された発光素子を高真空中
におき、基板51と対向電極56との間に所定の電圧を
印加すると、エミッタ部52aの先端から真空中に電子
が放出される。この放出された電子は、図中矢印で示す
ような軌道を通って蛍光薄膜53に到達する。電子流が
蛍光薄膜53に衝突することにより、蛍光薄膜53が発
光する。この場合に、蛍光薄膜53の材料を変えること
により、赤・黄・青の3原色又はその中間色を自由に発
光させることができる。また、単一の発光素子又はこれ
らの発光素子を直線状又は平面状に配列した光ディスプ
レイを構成することもできる。
におき、基板51と対向電極56との間に所定の電圧を
印加すると、エミッタ部52aの先端から真空中に電子
が放出される。この放出された電子は、図中矢印で示す
ような軌道を通って蛍光薄膜53に到達する。電子流が
蛍光薄膜53に衝突することにより、蛍光薄膜53が発
光する。この場合に、蛍光薄膜53の材料を変えること
により、赤・黄・青の3原色又はその中間色を自由に発
光させることができる。また、単一の発光素子又はこれ
らの発光素子を直線状又は平面状に配列した光ディスプ
レイを構成することもできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、従来の電子エミッタ素子においては、エミッ
タ部の構成材料がシリコンからなるため、素子動作中に
発生する熱により、エミッタ部先端の曲率が大きくなっ
て、電子放出特性が急速に劣化するという問題点があ
る。動作電流が大きい場合は、発熱量がより一層大きく
なって電子放出特性の劣化がより一層加速される。ま
た、真空中には極めて微量であるものの酸素等のガスが
存在しているため、前記酸素がエミッタ部52aの表面
のシリコンと反応してエミッタ部52aの表面に電気絶
縁性のSiO2膜が形成される。このSiO2膜によって
も、電子放出特性が劣化する。このように、従来の電子
エミッタ素子は、寿命が短く、大電力動作に耐えられな
いため、実用化が極めて困難であるという問題点があ
る。
たように、従来の電子エミッタ素子においては、エミッ
タ部の構成材料がシリコンからなるため、素子動作中に
発生する熱により、エミッタ部先端の曲率が大きくなっ
て、電子放出特性が急速に劣化するという問題点があ
る。動作電流が大きい場合は、発熱量がより一層大きく
なって電子放出特性の劣化がより一層加速される。ま
た、真空中には極めて微量であるものの酸素等のガスが
存在しているため、前記酸素がエミッタ部52aの表面
のシリコンと反応してエミッタ部52aの表面に電気絶
縁性のSiO2膜が形成される。このSiO2膜によって
も、電子放出特性が劣化する。このように、従来の電子
エミッタ素子は、寿命が短く、大電力動作に耐えられな
いため、実用化が極めて困難であるという問題点があ
る。
【0006】そこで、気相合成法により形成されたダイ
ヤモンド粒子又はダイヤモンド薄膜を利用して電子エミ
ッタ素子を形成することが考えられる。ダイヤモンド薄
膜に電圧を印加すると、電子放出が起こることは既に報
告されている(C.Wang、A.Garcia、D.C.Ingram、M.Lake
and M.E.Kordesch、Electronics Letters;Vol.2
7、No.16、p1459、August 1991)。
ヤモンド粒子又はダイヤモンド薄膜を利用して電子エミ
ッタ素子を形成することが考えられる。ダイヤモンド薄
膜に電圧を印加すると、電子放出が起こることは既に報
告されている(C.Wang、A.Garcia、D.C.Ingram、M.Lake
and M.E.Kordesch、Electronics Letters;Vol.2
7、No.16、p1459、August 1991)。
【0007】しかし、この場合は、電流量が10mA/
cm2程度であり、集積化したシリコン電子放出素子ア
レーの場合の1000A/cm2に比して電子放出量が
極めて少ないという問題点がある。
cm2程度であり、集積化したシリコン電子放出素子ア
レーの場合の1000A/cm2に比して電子放出量が
極めて少ないという問題点がある。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、電子放出特性の劣化を抑制できて、寿命が
長く、大電力でも動作させることが可能な電子エミッタ
素子を提供することを目的とする。
のであって、電子放出特性の劣化を抑制できて、寿命が
長く、大電力でも動作させることが可能な電子エミッタ
素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子エミッ
タ素子は、電子を放出するエミッタ部を備えた電子エミ
ッタ素子において、前記エミッタ部は先端が尖った形状
をなし、ダイヤモンドにより構成されていることを特徴
とする。
タ素子は、電子を放出するエミッタ部を備えた電子エミ
ッタ素子において、前記エミッタ部は先端が尖った形状
をなし、ダイヤモンドにより構成されていることを特徴
とする。
【0010】
【作用】本発明においては、電子を放出するエミッタ部
がダイヤモンドにより構成されており、その先端部は尖
った形状をなしている。ダイヤモンドは耐熱性及び耐電
圧が高いため、本発明に係る電子エミッタ素子に高電圧
を印加し大電力で動作させても、エミッタ部の先端形状
の変化が少なく、寿命が長いと共に、電子放出特性の劣
化が抑制される。また、ダイヤモンドの真空準位は導電
帯に近い位置にある(M.W.Geis、J.A.Gregory、and P.
B.Pate;IEEE Transaction on Electron Devices、Vol.
38、No.3、p619、March 1991)。このため、ダイヤモン
ドには、電子を一旦導電帯に励起すれば、僅かなエネル
ギーを加えるだけで電子が真空中に自然に放出されると
いう特性がある。このような特性は他の材料では見られ
ず、ダイヤモンドは電子エミッタ素子のエミッタ部構成
材料として極めて適している。
がダイヤモンドにより構成されており、その先端部は尖
った形状をなしている。ダイヤモンドは耐熱性及び耐電
圧が高いため、本発明に係る電子エミッタ素子に高電圧
を印加し大電力で動作させても、エミッタ部の先端形状
の変化が少なく、寿命が長いと共に、電子放出特性の劣
化が抑制される。また、ダイヤモンドの真空準位は導電
帯に近い位置にある(M.W.Geis、J.A.Gregory、and P.
B.Pate;IEEE Transaction on Electron Devices、Vol.
38、No.3、p619、March 1991)。このため、ダイヤモン
ドには、電子を一旦導電帯に励起すれば、僅かなエネル
ギーを加えるだけで電子が真空中に自然に放出されると
いう特性がある。このような特性は他の材料では見られ
ず、ダイヤモンドは電子エミッタ素子のエミッタ部構成
材料として極めて適している。
【0011】本発明では、上記ダイヤモンドの特長を生
かすと共に、電子放出量が小さいという欠点を解決する
ために、ダイヤモンドにより構成されるエミッタ部の先
端を尖った形状にする。これにより、エミッタ部の先端
にかかる電界強度を大きくでき、前記エミッタ部からの
電子放出量を大幅に増大させることができる。
かすと共に、電子放出量が小さいという欠点を解決する
ために、ダイヤモンドにより構成されるエミッタ部の先
端を尖った形状にする。これにより、エミッタ部の先端
にかかる電界強度を大きくでき、前記エミッタ部からの
電子放出量を大幅に増大させることができる。
【0012】なお、前記エミッタ部の材料であるダイヤ
モンドは、天然ダイヤモンド、高圧下で人工的に合成さ
れた人工ダイヤモンド及び気相合成ダイヤモンド等のう
ちから任意に選択すればよく、これらを組み合わせたも
のであってもよい。ダイヤモンドは、気相合成を使用し
て、シリコン等のセラミックス基板及びモリブデン等の
金属基板上に成長させることができるが、このとき、原
料ガス中に例えばジボラン(B2H6)ガスを微量添加す
ることにより、ダイヤモンドが成長する過程でダイヤモ
ンド中にB(ホウ素)元素が不純物として取り込まれ、
電気導電性のp型半導体ダイヤモンドが形成される。ま
た、ダイヤモンド内への炭素イオン注入等によって、n
型半導体ダイヤモンドを形成することもできる。このよ
うなp型又はn型半導体ダイヤモンドを使用してエミッ
タ部を形成することにより、真性半導体ダイヤモンドを
使用してエミッタ部を形成する場合に比して、電子放出
効率が高い電子エミッタ素子を得ることができる。
モンドは、天然ダイヤモンド、高圧下で人工的に合成さ
れた人工ダイヤモンド及び気相合成ダイヤモンド等のう
ちから任意に選択すればよく、これらを組み合わせたも
のであってもよい。ダイヤモンドは、気相合成を使用し
て、シリコン等のセラミックス基板及びモリブデン等の
金属基板上に成長させることができるが、このとき、原
料ガス中に例えばジボラン(B2H6)ガスを微量添加す
ることにより、ダイヤモンドが成長する過程でダイヤモ
ンド中にB(ホウ素)元素が不純物として取り込まれ、
電気導電性のp型半導体ダイヤモンドが形成される。ま
た、ダイヤモンド内への炭素イオン注入等によって、n
型半導体ダイヤモンドを形成することもできる。このよ
うなp型又はn型半導体ダイヤモンドを使用してエミッ
タ部を形成することにより、真性半導体ダイヤモンドを
使用してエミッタ部を形成する場合に比して、電子放出
効率が高い電子エミッタ素子を得ることができる。
【0013】更に、エミッタ部を尖った形状に成形する
ためには、例えばダイヤモンド部材を酸素を含むプラズ
マによりエッチングするか、又はイオンビームにより成
形加工すればよい。
ためには、例えばダイヤモンド部材を酸素を含むプラズ
マによりエッチングするか、又はイオンビームにより成
形加工すればよい。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して説明する。
参照して説明する。
【0015】図1(a)乃至(d)は、本発明の第1の
実施例に係る電子エミッタ素子を製造するための製造方
法の1例を工程順に示す断面図である。先ず、図1
(a)に示すように、1辺が約5mmの正方形であり、
表面結晶方位が(100)にカットした低抵抗(<0.
01Ω・cm)Si基板1を用意し、このSi基板1上
に、マイクロ波CVD(化学気相成長)法によって、B
(ホウ素)原子をドーピングしたp型半導体多結晶ダイ
ヤモンド薄膜2を例えば約20μmの厚さに形成する。
次に、図1(b)に示すように、p型半導体多結晶ダイ
ヤモンド薄膜2上に、フォトリソグラフィー法を使用し
て、直径が例えば約10μm、膜厚が例えば約2000
Åの金薄膜を50μm間隔で格子状に配列させて形成
し、レジストマスク3とする。
実施例に係る電子エミッタ素子を製造するための製造方
法の1例を工程順に示す断面図である。先ず、図1
(a)に示すように、1辺が約5mmの正方形であり、
表面結晶方位が(100)にカットした低抵抗(<0.
01Ω・cm)Si基板1を用意し、このSi基板1上
に、マイクロ波CVD(化学気相成長)法によって、B
(ホウ素)原子をドーピングしたp型半導体多結晶ダイ
ヤモンド薄膜2を例えば約20μmの厚さに形成する。
次に、図1(b)に示すように、p型半導体多結晶ダイ
ヤモンド薄膜2上に、フォトリソグラフィー法を使用し
て、直径が例えば約10μm、膜厚が例えば約2000
Åの金薄膜を50μm間隔で格子状に配列させて形成
し、レジストマスク3とする。
【0016】次に、図1(c)に示すように、直流、高
周波又はマイクロ波プラズマ(ECRプラズマも含む)
CVD装置を使用し、この試料を酸素プラズマで約10
分間処理する。これにより、レジストマスク3の下方に
針状のエミッタ部2aを形成することができる。
周波又はマイクロ波プラズマ(ECRプラズマも含む)
CVD装置を使用し、この試料を酸素プラズマで約10
分間処理する。これにより、レジストマスク3の下方に
針状のエミッタ部2aを形成することができる。
【0017】次いで、図1(d)に示すように、レジス
トマスク3を除去した後、Si基板1の裏面側に銀電極
4を形成する。これにより、本実施例に係る電子エミッ
タ素子が完成する。
トマスク3を除去した後、Si基板1の裏面側に銀電極
4を形成する。これにより、本実施例に係る電子エミッ
タ素子が完成する。
【0018】本実施例に係る電子エミッタ素子は、エミ
ッタ部が針状のダイヤモンドにより形成されているた
め、エミッタ部の先端における電界強度が高くなり、電
子放出量が多い。また、エミッタ部がダイヤモンドによ
り構成されているため、耐熱性及び耐電圧が高い。従っ
て、高電圧を印加してもエミッタ部の先端部の形状の変
化が少なく寿命が長いと共に、大電力で動作させること
ができる。
ッタ部が針状のダイヤモンドにより形成されているた
め、エミッタ部の先端における電界強度が高くなり、電
子放出量が多い。また、エミッタ部がダイヤモンドによ
り構成されているため、耐熱性及び耐電圧が高い。従っ
て、高電圧を印加してもエミッタ部の先端部の形状の変
化が少なく寿命が長いと共に、大電力で動作させること
ができる。
【0019】なお、上述した電子エミッタ素子の製造方
法においては、マイクロ波プラズマCVD装置を使用し
ダイヤモンド膜をエッチングしてエミッタ部を形成する
場合について説明したが、イオンビームでダイヤモンド
部材を成形加工することによって針状のエミッタ部を形
成することもできる。
法においては、マイクロ波プラズマCVD装置を使用し
ダイヤモンド膜をエッチングしてエミッタ部を形成する
場合について説明したが、イオンビームでダイヤモンド
部材を成形加工することによって針状のエミッタ部を形
成することもできる。
【0020】本実施例に係るエミッタ素子は、例えば、
エミッタ部から離隔して電子引き出し用陽極を配設した
構造とする。このような構造は、発光素子、整流素子及
び過電流制御素子等に適用することができる。この場合
に、前記エミッタ部と前記電子引き出し用電極との間
は、真空であってもよいし、絶縁体、半導体、有機物又
は液体等が介在していてもよい。また、例えば、エミッ
タ部から離隔して電子引き出し用陽極を配設すると共
に、前記エミッタ部及び前記陽極間に制御用電極を配設
した構造としてもよい。このような構造は、スイッチン
グ素子、増幅素子、整流素子及び過電流制御素子等に適
用することができる。この場合も、エミッタ部と陽極と
の間は、真空であってもよいし、絶縁体、半導体、有機
物、液体又は気体が介在していてもよい。更に、上述の
電子素子を複数個集積して集積回路を形成することも可
能である。
エミッタ部から離隔して電子引き出し用陽極を配設した
構造とする。このような構造は、発光素子、整流素子及
び過電流制御素子等に適用することができる。この場合
に、前記エミッタ部と前記電子引き出し用電極との間
は、真空であってもよいし、絶縁体、半導体、有機物又
は液体等が介在していてもよい。また、例えば、エミッ
タ部から離隔して電子引き出し用陽極を配設すると共
に、前記エミッタ部及び前記陽極間に制御用電極を配設
した構造としてもよい。このような構造は、スイッチン
グ素子、増幅素子、整流素子及び過電流制御素子等に適
用することができる。この場合も、エミッタ部と陽極と
の間は、真空であってもよいし、絶縁体、半導体、有機
物、液体又は気体が介在していてもよい。更に、上述の
電子素子を複数個集積して集積回路を形成することも可
能である。
【0021】次に、本実施例に係るエミッタ素子を使用
して実際に発光素子を形成し、その特性を調べた結果に
ついて説明する。
して実際に発光素子を形成し、その特性を調べた結果に
ついて説明する。
【0022】図2は、本実施例に係るエミッタ素子を実
際に発光素子に適用した例を示す模式的断面図である。
電子エミッタ素子のエミッタ部2aの先端から約20μ
mの位置に発光板を配置した。この発光板は、石英板8
に透明電極7及び蛍光薄膜6が積層されたものである。
そして、このエミッタ素子及び発光板をガラス容器5内
に封入し、このガラス容器5内を真空にした。なお、エ
ミッタ素子の銀電極4及び発光板の透明電極7は、夫々
配線9a,9bに接続されており、この配線9a,9b
はガラス容器5の壁を貫通してガラス容器5の外部に導
出されている。
際に発光素子に適用した例を示す模式的断面図である。
電子エミッタ素子のエミッタ部2aの先端から約20μ
mの位置に発光板を配置した。この発光板は、石英板8
に透明電極7及び蛍光薄膜6が積層されたものである。
そして、このエミッタ素子及び発光板をガラス容器5内
に封入し、このガラス容器5内を真空にした。なお、エ
ミッタ素子の銀電極4及び発光板の透明電極7は、夫々
配線9a,9bに接続されており、この配線9a,9b
はガラス容器5の壁を貫通してガラス容器5の外部に導
出されている。
【0023】このように構成された発光素子において、
配線9a,9bに20Vの電圧を印加したところ、蛍光
薄膜6が発光した。そして、その発光強度は、24時間
経過した後も殆ど変化がなかった。一方、比較のため
に、エミッタ部が針状に成形されていないダイヤモンド
薄膜を用いた以外は上述の構造と同様の発光素子を製造
した。この発光素子は、100V以上の電圧を印加しな
ければ、発光が認められなかった。
配線9a,9bに20Vの電圧を印加したところ、蛍光
薄膜6が発光した。そして、その発光強度は、24時間
経過した後も殆ど変化がなかった。一方、比較のため
に、エミッタ部が針状に成形されていないダイヤモンド
薄膜を用いた以外は上述の構造と同様の発光素子を製造
した。この発光素子は、100V以上の電圧を印加しな
ければ、発光が認められなかった。
【0024】図3は、本発明の第2の実施例に係る電子
エミッタ素子を示す模式的断面図である。本実施例にお
いては、エミッタ部がp型半導体ダイヤモンド層12と
n型半導体ダイヤモンド層13との2層構造になってい
る。即ち、本実施例に係る電子エミッタ素子は、基板1
1上にp型半導体ダイヤモンド層12を形成し、このp
型半導体ダイヤモンド層12を加工して複数の針状の突
起12aを設け、全面にn型ダイヤモンド層13を積層
したものである。本実施例においては、真性半導体を用
いる場合に比して、電子放出効率をより一層増大できる
という効果がある。なお、このような構造は、p型半導
体層12を加工して針状のエミッタ部を形成した後、p
型ダイヤモンド半導体層12の表面に炭素イオンを注入
しこのp型半導体ダイヤモンド層12の表面をn型化し
て形成してもよい。
エミッタ素子を示す模式的断面図である。本実施例にお
いては、エミッタ部がp型半導体ダイヤモンド層12と
n型半導体ダイヤモンド層13との2層構造になってい
る。即ち、本実施例に係る電子エミッタ素子は、基板1
1上にp型半導体ダイヤモンド層12を形成し、このp
型半導体ダイヤモンド層12を加工して複数の針状の突
起12aを設け、全面にn型ダイヤモンド層13を積層
したものである。本実施例においては、真性半導体を用
いる場合に比して、電子放出効率をより一層増大できる
という効果がある。なお、このような構造は、p型半導
体層12を加工して針状のエミッタ部を形成した後、p
型ダイヤモンド半導体層12の表面に炭素イオンを注入
しこのp型半導体ダイヤモンド層12の表面をn型化し
て形成してもよい。
【0025】図4は、本発明の第3の実施例に係る電子
エミッタ素子を示す模式的断面図である。単結晶ダイヤ
モンドからなる基板16上には、気相合成法により形成
されたp型半導体ダイヤモンド層17が設けられてい
る。そして、このp型半導体ダイヤモンド層17には、
針状に成形された複数個のエミッタ部17aが設けられ
ている。本実施例に係る電子エミッタ素子は、基板16
が単結晶ダイヤモンドからなるため、第1の実施例に比
して耐熱性が高いと共に、高周波特性が優れているとい
う効果を得ることができる。また、p型半導体ダイヤモ
ンド層17の電気特性を制御することにより、所望の特
性を有する電子エミッタ素子を製造できる。
エミッタ素子を示す模式的断面図である。単結晶ダイヤ
モンドからなる基板16上には、気相合成法により形成
されたp型半導体ダイヤモンド層17が設けられてい
る。そして、このp型半導体ダイヤモンド層17には、
針状に成形された複数個のエミッタ部17aが設けられ
ている。本実施例に係る電子エミッタ素子は、基板16
が単結晶ダイヤモンドからなるため、第1の実施例に比
して耐熱性が高いと共に、高周波特性が優れているとい
う効果を得ることができる。また、p型半導体ダイヤモ
ンド層17の電気特性を制御することにより、所望の特
性を有する電子エミッタ素子を製造できる。
【0026】図5は、本発明の第4の実施例に係る電子
エミッタ素子を示す模式的断面図である。本実施例が第
3の実施例と異なる点は、基板18にSiウェハが使用
されていることにある。本実施例においては、所望の特
性を有する電子エミッタを得ることができると共に、大
面積に多数のエミッタ部を形成することが容易であると
いう効果を奏する。
エミッタ素子を示す模式的断面図である。本実施例が第
3の実施例と異なる点は、基板18にSiウェハが使用
されていることにある。本実施例においては、所望の特
性を有する電子エミッタを得ることができると共に、大
面積に多数のエミッタ部を形成することが容易であると
いう効果を奏する。
【0027】図6は、本発明の第5の実施例に係る電子
エミッタ素子を示す斜視図である。内側エミッタ部20
a及び外側エミッタ部20bは同心円の円周に沿って延
び、平面視で2重のリング状に配置されている。そし
て、これらのエミッタ部20a,20bはいずれもダイ
ヤモンドにより構成されており、その先端は鋭利に尖っ
ている。このような形状のエミッタ部は、図1(b)に
示す工程において、ダイヤモンド膜上に形成するマスク
の形状を2重のリング状とすることによって形成するこ
とができる。本実施例においても、第1の実施例と同様
の効果を得ることができる。
エミッタ素子を示す斜視図である。内側エミッタ部20
a及び外側エミッタ部20bは同心円の円周に沿って延
び、平面視で2重のリング状に配置されている。そし
て、これらのエミッタ部20a,20bはいずれもダイ
ヤモンドにより構成されており、その先端は鋭利に尖っ
ている。このような形状のエミッタ部は、図1(b)に
示す工程において、ダイヤモンド膜上に形成するマスク
の形状を2重のリング状とすることによって形成するこ
とができる。本実施例においても、第1の実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0028】なお、本実施例においては、エミッタ部が
2重のリング状に形成されている場合について説明した
が、エミッタ部はその先端が尖った形状であれば、1重
又は3重以上のリング状に形成されていてもよい。ま
た、エミッタ部は、必ずしもリング状に閉じている必要
はなく、例えばC字形等のように開いていても、直線上
に延びるものであってもよい。
2重のリング状に形成されている場合について説明した
が、エミッタ部はその先端が尖った形状であれば、1重
又は3重以上のリング状に形成されていてもよい。ま
た、エミッタ部は、必ずしもリング状に閉じている必要
はなく、例えばC字形等のように開いていても、直線上
に延びるものであってもよい。
【0029】更に、上述の各実施例においては、いずれ
も基板上に形成されたダイヤモンドを成形加工してエミ
ッタ部を形成したものであるが、例えば、予め針状に成
形されたダイヤモンド部材を金属製の保持台に導電ペー
ストで接合し、前記ダイヤモンド部材をエミッタ部とし
てもよい。
も基板上に形成されたダイヤモンドを成形加工してエミ
ッタ部を形成したものであるが、例えば、予め針状に成
形されたダイヤモンド部材を金属製の保持台に導電ペー
ストで接合し、前記ダイヤモンド部材をエミッタ部とし
てもよい。
【0030】図7は、本発明に係る電子エミッタ素子を
発光素子に使用した第2の例を示す模式的断面図であ
る。電子エミッタ素子20は、基板21及びこの基板2
1上に形成されたダイヤモンド層22により構成されて
おり、このダイヤモンド層22には針状に突出するエミ
ッタ部22aが設けられている。また、この電子エミッ
タ素子20に対向して、発光板23が配置されている。
電子エミッタ素子20及び発光板23はガラス容器26
内に封入されており、ガラス容器26内は真空に維持さ
れている。発光板23の一方の面には引き出し電極24
が形成されており、この引き出し電極24はガラス容器
26の内面に接合されている。エミッタ素子20に接続
された配線25aは、ガラス容器26の壁を貫通して外
部に導出されており、引き出し電極24に接続された配
線25bはガラス容器26内の壁面に沿って引き回しさ
れ、ガラス容器26の壁面を貫通して配線25aと同一
方向に導出されている。
発光素子に使用した第2の例を示す模式的断面図であ
る。電子エミッタ素子20は、基板21及びこの基板2
1上に形成されたダイヤモンド層22により構成されて
おり、このダイヤモンド層22には針状に突出するエミ
ッタ部22aが設けられている。また、この電子エミッ
タ素子20に対向して、発光板23が配置されている。
電子エミッタ素子20及び発光板23はガラス容器26
内に封入されており、ガラス容器26内は真空に維持さ
れている。発光板23の一方の面には引き出し電極24
が形成されており、この引き出し電極24はガラス容器
26の内面に接合されている。エミッタ素子20に接続
された配線25aは、ガラス容器26の壁を貫通して外
部に導出されており、引き出し電極24に接続された配
線25bはガラス容器26内の壁面に沿って引き回しさ
れ、ガラス容器26の壁面を貫通して配線25aと同一
方向に導出されている。
【0031】このように構成された発光素子において
は、図2に示す発光素子と同様に、低電圧で発光板を発
光させることができると共に、長時間に亘って良好な発
光強度を得ることができる。
は、図2に示す発光素子と同様に、低電圧で発光板を発
光させることができると共に、長時間に亘って良好な発
光強度を得ることができる。
【0032】図8は、本発明に係る電子エミッタ素子を
整流素子に適用した例を示す模式的断面図である。ガラ
ス容器27内には電子エミッタ素子20及び引き出し電
極28が相互に対向して配置されている。このガラス容
器27内は真空に維持されるようになっている。また、
電子エミッタ素子20及び引き出し電極28に夫々接続
された配線29a及び29bは、ガラス容器27の壁を
貫通して外部に引き出されている。
整流素子に適用した例を示す模式的断面図である。ガラ
ス容器27内には電子エミッタ素子20及び引き出し電
極28が相互に対向して配置されている。このガラス容
器27内は真空に維持されるようになっている。また、
電子エミッタ素子20及び引き出し電極28に夫々接続
された配線29a及び29bは、ガラス容器27の壁を
貫通して外部に引き出されている。
【0033】このように構成された整流素子において、
配線29a及び29bに交流電圧を印加すると、エミッ
タ部22aから引き出し電極28側に電子が流れるが、
逆方向には電子が流れないので、配線29a,29b間
に印加された交流電圧は整流される。
配線29a及び29bに交流電圧を印加すると、エミッ
タ部22aから引き出し電極28側に電子が流れるが、
逆方向には電子が流れないので、配線29a,29b間
に印加された交流電圧は整流される。
【0034】図9は、本発明に係る電子エミッタ素子を
整流素子に適用した他の例を示す模式的断面図である。
基板31上にはダイヤモンド層32が形成されており、
このダイヤモンド層32には針状に成形されたエミッタ
部32aが設けられている。また、ダイヤモンド層32
上には絶縁膜33が形成されている。この絶縁膜33の
エミッタ部32aに対応する部分には孔33aが設けら
れており、エミッタ部32aが露出している。孔33a
の周囲の絶縁膜33上には、引き出し電極34が形成さ
れている。
整流素子に適用した他の例を示す模式的断面図である。
基板31上にはダイヤモンド層32が形成されており、
このダイヤモンド層32には針状に成形されたエミッタ
部32aが設けられている。また、ダイヤモンド層32
上には絶縁膜33が形成されている。この絶縁膜33の
エミッタ部32aに対応する部分には孔33aが設けら
れており、エミッタ部32aが露出している。孔33a
の周囲の絶縁膜33上には、引き出し電極34が形成さ
れている。
【0035】このように構成された整流素子において、
基板31と引き出し電極34との間に交流電圧を印加す
ると、基板31側に負の電圧が印加されている期間はエ
ミッタ部32aから引き出し電極34側に電子が流れ、
基板31側に正の電圧が印加されている期間は電流が流
れないので、基板31と引き出し電極34との間に印加
された交流電圧は整流される。
基板31と引き出し電極34との間に交流電圧を印加す
ると、基板31側に負の電圧が印加されている期間はエ
ミッタ部32aから引き出し電極34側に電子が流れ、
基板31側に正の電圧が印加されている期間は電流が流
れないので、基板31と引き出し電極34との間に印加
された交流電圧は整流される。
【0036】なお、この整流素子の構造は、過電流制御
素子に応用することができる。即ち、基板31と引き出
し電極34との間に流れる電流が設定された電流量を越
えないようにすることができる。
素子に応用することができる。即ち、基板31と引き出
し電極34との間に流れる電流が設定された電流量を越
えないようにすることができる。
【0037】図10は、本発明に係る電子エミッタ素子
をトランジスタに適用した例を示す模式的断面図であ
る。基板36上にはダイヤモンド層37が形成されてお
り、このダイヤモンド層37上には針状のエミッタ部3
7aが設けられている。ダイヤモンド層37上には絶縁
膜38が形成されており、この絶縁膜38のエミッタ部
37aに対応する部分には孔38aが設けられている。
この孔38aの周囲の絶縁膜38上には電流制御用電極
39が配設されており、この電流制御用電極39の外側
には引き出し電極40が配設されている。
をトランジスタに適用した例を示す模式的断面図であ
る。基板36上にはダイヤモンド層37が形成されてお
り、このダイヤモンド層37上には針状のエミッタ部3
7aが設けられている。ダイヤモンド層37上には絶縁
膜38が形成されており、この絶縁膜38のエミッタ部
37aに対応する部分には孔38aが設けられている。
この孔38aの周囲の絶縁膜38上には電流制御用電極
39が配設されており、この電流制御用電極39の外側
には引き出し電極40が配設されている。
【0038】このように構成されたトランジスタにおい
て、基板36と引き出し電極40との間に所定の電圧を
印加すると、エミッタ部37aから引き出し電極40に
向けて電子が流れ、引き出し電極40からエミッタ部3
7aに電流が流れる。この場合に、電流制御用電極39
に印加する電圧を制御することにより、引き出し電極4
0からエミッタ部37aに流れる電流を制御することが
できる。
て、基板36と引き出し電極40との間に所定の電圧を
印加すると、エミッタ部37aから引き出し電極40に
向けて電子が流れ、引き出し電極40からエミッタ部3
7aに電流が流れる。この場合に、電流制御用電極39
に印加する電圧を制御することにより、引き出し電極4
0からエミッタ部37aに流れる電流を制御することが
できる。
【0039】なお、通常、本発明に係る電子エミッタ素
子は、真空中での電子の放出に使用されるが、絶縁体、
半導体、有機物、液体及び気体中に電子を放出するエミ
ッタ素子として使用することもできる。例えば、図11
は、絶縁体中に電子を放出する電子エミッタ素子を示す
模式的断面図である。電子エミッタ素子42はダイヤモ
ンドにより構成されており、一方の面側には針状のエミ
ッタ部42aが設けられ、他方の面側には電極44が接
合されている。このエミッタ素子42に対向して電極4
6が設けられており、このエミッタ素子42と電極46
との間には絶縁体からなる媒体41が設けられている。
このような構造は、整流素子及び固体発光素子等に適用
することができる。また、媒体41として半導体を使用
しても、整流素子及び固体発光素子等を構成することが
できる。更に、媒体41として有機物、液体又は気体を
使用することによって、放射線センサ及び紫外線センサ
等に適用することができる。
子は、真空中での電子の放出に使用されるが、絶縁体、
半導体、有機物、液体及び気体中に電子を放出するエミ
ッタ素子として使用することもできる。例えば、図11
は、絶縁体中に電子を放出する電子エミッタ素子を示す
模式的断面図である。電子エミッタ素子42はダイヤモ
ンドにより構成されており、一方の面側には針状のエミ
ッタ部42aが設けられ、他方の面側には電極44が接
合されている。このエミッタ素子42に対向して電極4
6が設けられており、このエミッタ素子42と電極46
との間には絶縁体からなる媒体41が設けられている。
このような構造は、整流素子及び固体発光素子等に適用
することができる。また、媒体41として半導体を使用
しても、整流素子及び固体発光素子等を構成することが
できる。更に、媒体41として有機物、液体又は気体を
使用することによって、放射線センサ及び紫外線センサ
等に適用することができる。
【0040】また、上述の実施例及び適用例において
は、いずれも単体の素子として使用する場合について説
明したが、複数個の電子エミッタ素子又はそれを応用し
た素子を集積化し、集積回路とすることも可能である。
は、いずれも単体の素子として使用する場合について説
明したが、複数個の電子エミッタ素子又はそれを応用し
た素子を集積化し、集積回路とすることも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電子エ
ミッタ素子は、電子を放出するエミッタ部がダイヤモン
ドにより構成されているから、電子放出特性の劣化を回
避できると共に、寿命が長く、大電力でも動作すること
が可能である。
ミッタ素子は、電子を放出するエミッタ部がダイヤモン
ドにより構成されているから、電子放出特性の劣化を回
避できると共に、寿命が長く、大電力でも動作すること
が可能である。
【図1】(a)乃至(d)は本発明の第1の実施例に係
る電子エミッタ素子を製造するための製造方法の1例を
工程順に示す模式的断面図である。
る電子エミッタ素子を製造するための製造方法の1例を
工程順に示す模式的断面図である。
【図2】本発明の実施例に係るエミッタ素子を実際に発
光素子に適用した例を示す模式的断面図である。
光素子に適用した例を示す模式的断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係るダイヤモンドエミ
ッタ素子を示す模式的断面図である。
ッタ素子を示す模式的断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係る電子エミッタ素子
を示す模式的断面図である。
を示す模式的断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例に係る電子エミッタ素子
を示す模式的断面図である。
を示す模式的断面図である。
【図6】本発明の第5の実施例に係る電子エミッタ素子
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る電子エミッタ素子を発光素子に使
用した第2の例を示す模式的断面図である。
用した第2の例を示す模式的断面図である。
【図8】本発明に係る電子エミッタ素子を整流素子に適
用した例を示す模式的断面図である。
用した例を示す模式的断面図である。
【図9】本発明に係る電子エミッタ素子を整流素子に適
用した他の例を示す模式的断面図である。
用した他の例を示す模式的断面図である。
【図10】本発明に係る電子エミッタ素子をトランジス
タに適用した例を示す模式的断面図である。
タに適用した例を示す模式的断面図である。
【図11】絶縁体中に電子を放出する電子エミッタ素子
を示す模式的断面図である。
を示す模式的断面図である。
【図12】従来の電子エミッタ素子により構成された発
光素子の一例を示す模式的断面図である。
光素子の一例を示す模式的断面図である。
1,11,16,18,21,31,36,51;基板 2,12,13,17,22,32,37;ダイヤモン
ド層 2a,12a,17a,20a,20b,22a,32
a,37a,52a;エミッタ部 3;レジストマスク 4;銀電極 5,26,27;ガラス容器 6,53;蛍光薄膜 7,54;透明電極 8;石英板 9a,9b,25a,25b,29a,29b;配線 20,42;電子エミッタ素子 24,28,34,40;引き出し電極 33,38;絶縁膜 39;電流制御用電極 55;ガラス基板 56;対向電極
ド層 2a,12a,17a,20a,20b,22a,32
a,37a,52a;エミッタ部 3;レジストマスク 4;銀電極 5,26,27;ガラス容器 6,53;蛍光薄膜 7,54;透明電極 8;石英板 9a,9b,25a,25b,29a,29b;配線 20,42;電子エミッタ素子 24,28,34,40;引き出し電極 33,38;絶縁膜 39;電流制御用電極 55;ガラス基板 56;対向電極
Claims (3)
- 【請求項1】 電子を放出するエミッタ部を備えた電子
エミッタ素子において、前記エミッタ部は先端が尖った
形状をなし、ダイヤモンドにより構成されていることを
特徴とする電子エミッタ素子。 - 【請求項2】 前記エミッタ部のダイヤモンドがp型半
導体ダイヤモンド、n型半導体ダイヤモンド、真性半導
体ダイヤモンド又はこれらの複合されたものであること
を特徴とする請求項1に記載の電子エミッタ素子。 - 【請求項3】 前記エミッタ部のダイヤモンドが天然ダ
イヤモンド、人工ダイヤモンド、気相合成ダイヤモンド
又はこれらを組み合わせたものであり、プラズマエッチ
ング又はイオンビームにより成形加工されていることを
特徴とする請求項1又は2に記載の電子エミッタ素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17697393A JPH0729483A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 電子エミッタ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17697393A JPH0729483A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 電子エミッタ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0729483A true JPH0729483A (ja) | 1995-01-31 |
Family
ID=16022953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17697393A Pending JPH0729483A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 電子エミッタ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0729483A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5959400A (en) * | 1996-10-14 | 1999-09-28 | Hamamatsu Photonics K.K. | Electron tube having a diamond field emitter |
JP2001348296A (ja) * | 2000-04-05 | 2001-12-18 | Kobe Steel Ltd | 針状表面を有するダイヤモンド、繊毛状表面を有する炭素系材料、その製造方法、それを使用した電極及び電子デバイス |
EP1184885A1 (en) * | 2000-08-31 | 2002-03-06 | Japan Fine Ceramics Center | Method of manufacturing electron-emitting element and electronic device |
WO2005093775A1 (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-06 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | 炭素系材料突起の形成方法及び炭素系材料突起 |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP17697393A patent/JPH0729483A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5959400A (en) * | 1996-10-14 | 1999-09-28 | Hamamatsu Photonics K.K. | Electron tube having a diamond field emitter |
KR100488334B1 (ko) * | 1996-10-14 | 2005-09-02 | 하마마츠 포토닉스 가부시키가이샤 | 전자관 |
JP2001348296A (ja) * | 2000-04-05 | 2001-12-18 | Kobe Steel Ltd | 針状表面を有するダイヤモンド、繊毛状表面を有する炭素系材料、その製造方法、それを使用した電極及び電子デバイス |
EP1184885A1 (en) * | 2000-08-31 | 2002-03-06 | Japan Fine Ceramics Center | Method of manufacturing electron-emitting element and electronic device |
JP2002075171A (ja) * | 2000-08-31 | 2002-03-15 | Japan Fine Ceramics Center | 電子放出素子の製造方法及び電子デバイス |
WO2005093775A1 (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-06 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | 炭素系材料突起の形成方法及び炭素系材料突起 |
JP2005317893A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-11-10 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 炭素系材料突起の形成方法及び炭素系材料突起 |
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