JPH0729451A - 押釦スイッチ - Google Patents

押釦スイッチ

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JPH0729451A
JPH0729451A JP5170648A JP17064893A JPH0729451A JP H0729451 A JPH0729451 A JP H0729451A JP 5170648 A JP5170648 A JP 5170648A JP 17064893 A JP17064893 A JP 17064893A JP H0729451 A JPH0729451 A JP H0729451A
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JP5170648A
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Hiroyasu Kobayashi
裕康 小林
Masaaki Nakamura
正明 中村
Shigenori Kato
重徳 加藤
Hideki Yokoyama
秀樹 横山
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】円形の取付孔に取着できるようにして施工作業
を容易にした押釦スイッチを提供する。 【構成】ボディ10とカバー20とを結合して形成され
たケースが、取付爪20aを中枠70の側片72,74
に凹凸係合させることによって中枠70に保持される。
中枠70は造営材に形成された円形の取付孔に後部が挿
入された形で造営材に取着される円形のプレート枠60
に対して結合される。中枠70に保持されたケースの前
面はプレート枠60の前面に被着される化粧プレート9
0の中央部に形成された開口91から露出する。ケース
の前面には押操作によって前後に移動する押釦50が露
出する。また、ケースは規格化された埋込型の配線器具
の単位寸法の2倍の寸法に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として非常時に押操
作によって非常ベル等を駆動するために用いられる押釦
スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、非常時に操作されるこの種の
押釦スイッチとしては、造営材に形成した角形の取付孔
に取着するものが主流であって、図34に示すように、
角形に形成されたプレートセット100に角形の押釦セ
ット101を取着した形状になっている。押釦セット1
01は、プレートセット100に対して着脱自在であっ
て、プレートセット100に押釦セット101を取着し
た状態で押釦セット101に設けた押釦102を押しこ
むと、押子103が押し込まれて接点部がオンになるよ
うに構成されている。
【0003】したがって、図34(a)のように押釦1
02を押し込んだ後に、接点部をオフにしようとすれ
ば、図34(b)のように押釦セット101をプレート
セット100から外した後に、図34(c)のように押
子103を引き戻すとともに押釦セット101の押釦1
02も元に戻し、図34(d)のように押釦セット10
1を再装着することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成では、プレー
トセット100が角形に形成されているものであるか
ら、造営材に取着する際に造営材に角形の取付孔を形成
しなければならず、施工に手間がかかるという問題があ
る。また、非常ベル等を停止させる際には、押釦セット
101をプレートセット100から外す必要があり、い
たずら等による誤操作の際の復旧作業に手間がかかると
いう問題がある。
【0005】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、円形の取付孔に取着できるようにして施工作
業を容易にし、また非常ベル等を作動させるために使用
する場合に復旧作業が容易にできるようにした押釦スイ
ッチを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、造営材に形成された円形の取付
孔に後部が挿入された形で造営材に取着される円形のプ
レート枠の中央部に形成された開口窓に着脱自在に取着
される中枠に保持されるケースを備え、中枠に保持され
たケースの前面がプレート枠の前面に被着される化粧プ
レートの中央部に形成された開口から露出する押釦スイ
ッチであって、ケースの前面には押操作によって前後に
移動する押釦が露出し、ケースは規格化された埋込型の
配線器具の単位寸法の2倍の寸法に設定されていて、ケ
ースの側面には配線器具用に規格化された取付枠に結合
可能な取付爪が突設され、この取付爪が中枠に対して凹
凸係合して中枠にケースが保持されることを特徴とす
る。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前面開口するボディと、ボディの前面側に被着され
るカバーと、ボディとカバーとに囲まれる空間をボディ
側とカバー側とに仕切る内カバーとによりケースを構成
し、外部回路を接続する端子部と外部回路を開閉する接
点部とをボディと内カバーとに囲まれる空間内に収納
し、押釦の押操作に連動して接点部を開閉する機構部を
カバーと内カバーとに囲まれる空間内に収納し、ボディ
と内カバーとを熱硬化性合成樹脂により形成して成るこ
とを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、接点部は、定位置に固定された固定接点と、固定接
点の前方に対向する可動接点を先端部に備え固定接点か
ら可動接点を引き離す向きにばね付勢された可動接点板
とからなり、押釦に連結されて押釦への押力を可動接点
板に伝達する押子が内カバーに挿通される形で配設さ
れ、押子の前端部には一対の押釦連結突起が突設され、
押釦の後面側には両押釦連結突起の間に挿入される形で
押釦連結突起に係合する連結突起が突設されて成ること
を特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、押釦を前向きに付勢する復帰ばねが設けられ、押子
の側面には先端が押子の後端側となる略ハート形のカム
溝が形成され、前後方向においては略定位置であって前
後方向に直交する面内ではカム溝に沿って移動自在に配
置されたレバーがカバーに保持され、押釦を復帰ばねの
ばね力に抗して後方に1回押操作するたびにレバーがカ
ム溝内を略半周し、可動接点を固定接点に接触させる位
置と可動接点を固定接点から引き離す位置との各位置で
それぞれ押子を保持して成ることを特徴とする。
【0010】請求項5の発明は、請求項2の発明におい
て、ボディ内には端子部を収納する端子収納室と接点部
を収納する接点収納室とを仕切る隔壁が形成されて成る
ことを特徴とする。請求項6の発明は、請求項5の発明
において、端子部は、一部が端子収納室に収納された端
子板を備え、端子板の他部は接点収納室に延長されて延
長部位に固定接点または可動接点板が固着され、固定接
点を設けた端子板の要所には内カバーの後面に突設され
た位置決め突起に係合する切欠部が形成されて成ること
を特徴とする。
【0011】請求項7の発明は、請求項2の発明におい
て、端子部は、一部がボディの周壁内周面に略平行な端
子板と、端子板におけるボディの周壁内周面と平行な部
位に挿通されボディの周壁に開口したねじ用窓から頭部
が露出するとともに端子板との間に外部電線を挟持する
角ナットがねじ部に螺合した端子ねじとを備え、外部電
線を端子板と角ナットとの間に導入する電線挿入口がボ
ディの後壁に穿孔され、電線挿入口の周部におけるボデ
ィの後壁の肉厚は他の部位よりも大きいことを特徴とす
る。
【0012】請求項8の発明は、請求項2の発明におい
て、カバーの前面には押釦の外形状に略一致する内形状
を有し押釦が収納される押釦収納凹所が開口し、押釦の
前後移動の範囲における前端位置で押釦の周部に外向き
に突設した係止爪に当接する係止面と、後端位置で押釦
の後端面が当接する係止突起とがカバーに設けられて成
ることを特徴とする。
【0013】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、押釦は前面が閉塞され後面が開放された有底円筒状
に形成され、押釦の周壁は、押釦収納凹所の内周面に摺
接するガイド片と、ガイド片とは別に設けた引掛片とか
らなり、引掛片の先端部に外向きに係止爪が突設されて
成ることを特徴とする。請求項10の発明は、請求項9
の発明において、押釦の内底面の周部には円錐ばねより
なる復帰ばねの一端部が当接するばね座突起が突設され
て成ることを特徴とする。
【0014】請求項11の発明は、請求項2の発明にお
いて、ボディの周部に形成した引掛孔の周縁に、カバー
から後方に突設した組立爪の後端部に設けた引掛突起を
係合させることにより、ボディとカバーとを結合して成
ることを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1の構成によれば、ケースを中枠によっ
て保持し、造営材に形成された円形の取付孔に後部を挿
入した形で造営材に取着されるプレート枠に中枠を取り
付けているのであって、造営材には円形の取付孔を形成
することで容易に取り付けることができるのである。し
かも、ケースは配線器具の単位寸法の2倍の大きさに形
成され、中枠に対して取付爪を係合させることによって
取着されるものであり、ケースを中枠に対して簡単に取
着することができる。
【0016】請求項2の構成によれば、ボディとカバー
とを結合してケースを形成しているのであって、内カバ
ーによってボディとカバーとの内部空間を仕切るように
し、かつボディと内カバーとに囲まれる空間内には接点
部と端子部とを収納し、カバーと内カバーとに囲まれる
空間内に機構部を収納しているのであって、導電部分を
他の部分と分離することができる。すなわち、ケースの
外部に露出する押釦の部分から導電部分にほこりが侵入
するのを防止することができる。しかも、導電部分が収
納されるボディと内カバーとは熱硬化性合成樹脂によっ
て形成されているから、耐アーク性を有するのである。
【0017】請求項3の構成によれば、接点部に設けた
可動接点板に対して押釦からの押力を伝達する押子を設
け、押子の前端部に設けた押釦連結突起と押釦の後面側
に設けた連結突起とを係合させることによって押子と押
釦とを結合しているのであって、押釦と押子とを一体に
連動させることができ、かつ押釦と押子とを連結する作
業が容易になる。
【0018】請求項4の構成によれば、復帰ばねによっ
て押釦を前向きに付勢しているから、押釦に一体に結合
された押子も前向きに付勢される。しかも、押子の側面
には先端が押子の後端側となる略ハート形のカム溝が形
成され、カム溝にはカバーに保持されたレバーの一部が
挿入されるのであって、押釦を復帰ばねのばね力に抗し
て後方に1回押操作するたびにレバーがカム溝内を略半
周し、可動接点を固定接点に接触させる位置と可動接点
を固定接点から引き離す位置との各位置でそれぞれ押子
を保持するから、押釦を1回押操作するたびに接点部の
オン・オフを反転させることができ、いわゆるプッシュ
オン−プッシュオフの操作が可能になるのである。すな
わち、押釦を押操作して非常ベル等を作動させた後の復
旧作業では、押釦を再び押操作するだけでよく、復旧作
業が従来構成に比較して容易になるのである。
【0019】請求項5の構成によれば、端子部を収納す
る端子収納室と接点部を収納する接点収納室とを仕切る
隔壁がボディ内に形成されているので、外部電線をボデ
ィに導入する部位から接点部へのほこりの侵入を隔壁に
よって阻止することができるのである。請求項6の構成
によれば、固定接点を設けた端子板の要所に内カバーの
後面に突設された位置決め突起に係合する切欠部が形成
されているのであり、ボディ内に端子板を装着し、かつ
内カバーをボディに装着すれば、切欠部と位置決め突起
との係合によって、端子板のがたつきを防止することが
できる。
【0020】請求項7の構成によれば、電線挿入口の周
部におけるボディの後壁の肉厚が他の部位よりも大きい
から、電線挿入口を比較的深く形成することができて外
部電線を電線挿入口によって確実に保持することがで
き、外部電線が曲がってもボディから脱落しにくくな
る。請求項8の構成によれば、カバーの前面に形成され
た押釦収納凹所に押釦が前後移動可能に収納され、押釦
の前後移動の範囲における前端位置で押釦の周部に突設
した係止爪に当接する係止面と、後端位置で押釦の後端
面が当接する係止突起とがカバーに設けられているの
で、押釦の移動範囲を規制することができるのである。
【0021】請求項9の構成によれば、押釦の周壁の一
部を引掛片とし、引掛片の先端部に外向きに係止爪が突
設されているのであって、請求項8の構成における係止
爪を引掛片の先端部に形成することができる。請求項1
0の構成によれば、押釦の内底面の周部に円錐ばねより
なる復帰ばねの一端部が当接するばね座突起が突設され
ているので、復帰ばねを押釦に対して位置決めすること
ができ、押釦の操作力のばらつきを防止することができ
る。しかも、復帰ばねは円錐ばねであるから、押釦の押
し込み量にかかわらず復帰力が略一定になって操作感が
向上するのである。
【0022】請求項11の構成によれば、ボディの周部
に形成した引掛孔の周縁にカバーから後方に突設した組
立爪の後端部に設けた引掛突起を係合させることによっ
てボディとカバーとを結合するので、ボディとカバーと
を容易に結合することができ、組立作業が容易になるの
である。
【0023】
【実施例】図2に全体構成を示す。外部電線が接続され
る端子部、端子部に接続される外部回路を開閉する接点
部、接点部を開閉操作する開閉機構部などが、ボディ1
0とカバー20とを結合して形成されたケースに納装さ
れる。ボディ10はカバー20の結合される前面が開口
し、ボディ10におけるカバー20との対向面の4隅に
は組立片11が延設され、各組立片11には前後に貫通
した引掛孔11aが形成されている。各引掛孔11aに
はカバー20の後面に突設された組立爪21が挿通さ
れ、組立爪21の先端部に設けた引掛突起21aが引掛
孔11aの周縁に係止されることによってボディ10と
カバー20とが一体に結合される。すなわち、ボディ1
0とカバー20とを結合するには、引掛孔11aに組立
爪21の位置を合わせボディ10に対してカバー20を
押し付ければ、別途に固着具や接着剤を用いることな
く、また溶着などを施すことなく容易に結合することが
できるのである。
【0024】ボディ10とカバー20とを結合して形成
されたケースは、JIS等で埋込型の配線器具用に規格
化されている大角形3個用の取付枠に最大3個まで取り
付けることができる単位寸法の配線器具のケースの2個
分の寸法(2個モジュール寸法と呼ぶ)に形成される。
また、カバー20の各側面には取付枠に設けた保持孔に
凹凸係合可能な各2対の取付爪20aが突設される。す
なわち、後述する中枠70(図1参照)の両側片72,
74に取付爪20aを係合させることによって中枠70
にケースを取着することができる。
【0025】ボディ10は図3ないし図6に示すように
形成され、ボディ10の内部空間は隔壁12a,12b
によって端子収納室13aと接点収納室13bとに仕切
られている。隔壁12aは水平断面が略コ形であって、
隔壁12aとボディ10の周壁内周面とで囲んだ空間を
端子収納室13aとする。端子収納室13aは4個設け
られ、各端子収納室13aにおけるボディ10の周壁に
はボディ10の周壁前縁に臨んで開口する略U形のねじ
用窓14が形成される。
【0026】各端子収納室13aには、それぞれ端子板
31,32の一部がボディ10の周壁内周面に略平行と
なるように配設される。端子板31,32は2個ずつ設
けられている。各端子板31,32の一端部はそれぞれ
隔壁12aの一方の脚片に形成された保持溝15aに挿
入され、隔壁12aの他方の脚片に形成された保持スリ
ット15bを通して端子板31,32の他端部が接点収
納室13bに引き出される。端子板31,32において
端子収納室13aに収納された部位には、保持溝15a
に挿入される一端縁に臨んで開口する略U形の取付溝3
3が形成される。また、端子板31,32には、角ナッ
ト34を螺合させた端子ねじ35が、端子ねじ35の頭
部と角ナット34との間の部位を取付溝33に挿入した
形で保持される。ボディ10の後壁には、電線挿入口1
6が各端子収納室13aについて2個ずつ開口してい
る。電線挿入口16を通してボディ10の中に導入され
る外部電線を端子板31,32に接続する際には、外部
電線の導入前に端子ねじ35を緩めておき、外部電線の
導入後に端子ねじ35を締め付けて外部電線を端子板3
1,32と角ナット34との間で挟持する。
【0027】ところで、電線挿入口16の周部は、図
4、図6に示すように、ボディ10の後壁内周面の他の
部位よりも寸法hだけ前方に突出するように形成されて
いてボディ10の後壁の肉厚が他の部位よりも大きくな
っている。電線挿入口16はボディ10の内側寄りに小
径部16aを有し、ボディ10の外側寄りに小径部16
aよりも直径の大きい大径部16bを有した形状に形成
されている。端部の絶縁被覆を剥がした外部電線を電線
挿入口16に挿入すると、外部電線の芯線が小径部16
aを通り、外部電線の絶縁被覆の端面が大径部16bと
小径部16aとの境界部分に当接する。しかるに、電線
挿入口16の周部においてボディ10の後壁の厚みを大
きくしていることによって大径部16bを深く形成する
ことができ、結果的に、外部電線の大径部16bへの挿
入量が大きくなり、電線挿入口16に導入された外部電
線に曲げ力が作用した場合でも外部電線が電線挿入口1
6から抜けるのを防止することができる。ボディ10の
後面には、図5に示すように、外部電線の芯線の望まし
い露出量を測るためのゲージ溝17が形成されている。
【0028】上述した端子板31の一部は接点収納室1
3bに導入されてボディ10の後壁内周面と略平行に配
設され、図16に示すように、その先端部には固定接点
36が固着される。また、端子板32の一部は接点収納
室13bに導入されてボディ10の後壁内周面と略平行
に配設され、図17に示すように、この部位には導電性
を有する短冊状の板ばねよりなる可動接点板37の一端
部が固着される。可動接点板37の他端部には固定接点
36に対向する可動接点38が固着され、可動接点38
が固定接点36に対して前方に位置するように位置関係
が設定され、かつ可動接点板37は可動接点38を固定
接点36から引き離す向きにばね力を有している。ま
た、両可動接点板37は互いに略平行に配置されるが、
端子板32から可動接点38に向かう向きが互いに逆向
きになるように位置関係が設定されている。すなわち、
ボディ10の後壁の中心に対して両可動接点板37は点
対称の位置関係に配置される。上述した隔壁12bは、
両可動接点板37の間を仕切るように形成されているの
であって、接点収納室13bは隔壁12bによって2室
に分割される。
【0029】上述したように、外部電線を端子板31,
32に接続する端子収納室13aと、固定接点36およ
び可動接点38が収納される接点収納室13bとを隔壁
12aによって分離していることによって、ねじ用窓1
4や電線挿入口16のように外部に開放されている部位
からボディ10の内部に侵入するほこりなどを隔壁12
aによって遮断することができ、固定接点36と可動接
点38との間にほこり等の異物が付着することによる接
点不良の発生を防止することができる。また、隣接する
端子板31,32の間の隔壁12aの一部には前方に向
かって凸リブ18が突設され、この凸リブ18は後述す
る内カバー40に設けた位置決め溝41に係合すること
によって、ボディ10の内部への水滴等の浸入を防止す
る。
【0030】ボディ10の前面の開口部位には、図7な
いし図10に示す形状の内カバー40が装着される。内
カバー40は、ボディ10の周壁のうちねじ用窓14が
形成されている部位の前面および隔壁12a,12bの
前面に当接するようにボディ10に装着される。ここ
に、ボディ10および内カバー40は端子板31,32
や可動接点板37等の導電部分を囲んでいるから熱硬化
性合成樹脂により形成され、他の合成樹脂成形部材は熱
可塑性合成樹脂によって形成されている。すなわち、中
カバー40は端子部および接点部と後述する機構部とを
分離する仕切りとして機能する。ボディ10においてね
じ用窓14が形成されている周壁に沿う内カバー40の
周縁には、前面側に突壁42が突設され、突壁42の外
側面はボディ10の周壁外周面と略面一になる。また、
内カバー40の残りの周縁はボディ10の周壁内周面に
沿う形状に形成されている。内カバー40の4隅には突
壁42の両端部に連続し突壁42の外側面よりも外方に
突出する保持リブ43が形成される。保持リブ43の前
端部には前方に開放された取付凹所43aが形成されて
いる。内カバー40の周縁にはボディ10に設けた組立
片11の近傍でボディ10の内周面に圧接するように突
壁42の長手方向に突出した仮止め突起44が突設され
ている。仮止め突起44は4箇所に形成され、内カバー
40をボディ10に対して仮固定する。
【0031】保持リブ43の取付凹所43aには、端子
カバー30が装着される。端子カバー30は、断面略L
形であって図2における横片の両側縁には取付凹所43
aに装着される取付突片30aが突設されている。ま
た、縦片の中間部には薄肉のヒンジ部30bが形成さ
れ、ヒンジ部30bを介して屈伸させることによってボ
ディ10に設けたねじ用窓14を開閉できるようになっ
ている。さらに、端子カバー30の縦片の後端部(図2
の下端部)の両側縁には係止突起30cが突設され、端
子カバー30によってねじ用窓14を閉じた状態で係止
突起30cがボディ10の後面に設けた係止リブ19
(図5参照)に係合するようになっている。
【0032】内カバー40の後面側には、図9および図
10に示すように、ボディ10に設けた凸リブ18に係
合する位置決め溝41が形成され、またボディ10の中
に挿入されて端子板31,32を保持する位置決め突起
45,46が突設される。位置決め突起45は端子板3
1に設けた切欠部31a(図16参照)に係合して端子
板31を内カバー40に対して位置決めし(図29参
照)、位置決め突起46はボディ10の後壁内周面との
間に端子板32を挟持することによって端子板32を内
カバー40に対して位置決めする。したがって、端子板
32に設けた可動接点板37の移動による固定接点36
と可動接点38との開閉動作の際に、固定接点36と可
動接点38との位置がずれることがなく開閉動作が安定
するのである。
【0033】内カバー40の中央部には、カバー20に
保持された押釦50の押操作による操作力を可動接点板
37の中間部に伝達する押子51の挿通される挿通孔4
7が形成される。押子51は、可動接点板37に操作力
を伝達することによって固定接点36と可動接点38と
の開閉操作を行なう。すなわち、カバー20は図11な
いし図15に示す形状に形成されているものであって、
前面の中央部に円形に開口する押釦収納凹所22を備
え、押釦収納凹所22の底壁の周部には周方向の4箇所
に等間隔で押釦摺動孔23が貫設され、また押釦収納凹
所22の底壁の中央部には押子摺動孔24が貫設されて
いる。押釦収納凹所22の周壁の一部はカバー20の裏
面から後方に突出する環状のガイドリブ25により形成
されている。また、ガイドリブ25の後端面は押釦収納
凹所22の底面よりも前方に位置して係止面25aとな
る。押釦収納凹所22の底面のうち隣接する押釦摺動孔
23の間の部位には前向きに係止突起23aが突設され
る。
【0034】ところで、押子摺動孔24は矩形状に形成
され両側縁の後面側にはそれぞれ固定板保持リブ24a
が突設される。各固定板保持リブ24aには、押子摺動
孔24の各側縁に臨んで開放され、かつ前端面が開放さ
れた前後方向に走る保持溝24bが形成される。保持溝
24bには前方から挿入される固定板52の両側部が保
持される。固定板52は、図18に示すように、矩形状
に形成され、両側縁の後部に固定用切欠52aが形成さ
れ、両側縁の前部に係止突片52bが突設されている。
固定板52の両側縁には固定用切欠52aよりも後方で
後方ほど距離を互いの小さくするように傾斜した傾斜縁
52cが形成されている。したがって、固定板52を保
持溝24bに挿入して傾斜縁52cが固定板保持リブ2
4aの後端部を乗り越えると、固定板保持リブ24aの
後端部が固定用切欠52aに嵌合して固定板52の前後
方向への移動が禁止される。またこのとき、係止突片5
2bは押釦収納凹所22の底面に当接する。固定板52
の前端部にはレバー保持突片52dが突設され、レバー
保持突片52dには円形の支点孔52eが穿孔され、固
定板52の中央部には横長の揺動孔52fが穿孔されて
いる。
【0035】上述した固定板52には略コ形に形成され
たレバー53が保持されるのであって、レバー53の一
方の脚片は支点孔52eに挿通され、他方の脚片は揺動
孔52fに挿通される。したがって、レバー53は支点
孔52eを中心として揺動孔52fの幅の範囲で揺動す
ることができる。レバー53は固定板52に保持された
状態で、押子摺動孔24の周縁に形成されたレバー用切
欠24cに挿入される。
【0036】固定板52に保持されたレバー53の各脚
片は、図19ないし図23に示す形状に形成されている
押子51の一面に形成されたスライド溝54とカム溝5
5とにそれぞれ挿入される。スライド溝54は前後方向
に走るように形成されていて、固定板52の支点孔52
eに挿通されたレバー53の一方の脚片が挿入される。
また、スライド溝55は、図19および図20に示すよ
うに、前後端がそれぞれ閉じた形状に形成され、レバー
53の脚片が前端または後端に当接することによって押
子51の前後方向への移動が規制される。
【0037】カム溝55は略ハート形に形成されていて
レバー53の他方の脚片が挿入される。すなわち、カム
溝55は、図24に示すように、中央部に略ハート形の
ガイド突起55aを備え、ガイド突起55aの周囲に溝
部55bが形成されているのであって、溝部55bは深
さによって6領域に分割されている。図24における各
領域a〜fは、領域aと領域eとがもっとも深く、a=
e>d>f>c>bとなるように深さが設定されてい
る。また、ガイド突起55aの外周面の後端の凸部の中
心位置はガイド溝55bの外側を囲む周面の後端の凸部
の中心位置に対して図24における左側にずれて位置
し、ガイド突起55aの外周面の前端部の凹部の中心位
置はガイド溝55bの外側を囲む周面の前端の凹部の中
心位置に対して左側にずれて位置している。したがっ
て、カム溝55にレバー53の一方の脚片を挿入した状
態で押子51を前方にばね付勢しているものとし、最初
に脚片が領域aに位置しているものとすれば、押子51
の前後移動に伴ってレバー53の脚片はカム溝55の中
で左回りに移動することになる。
【0038】さらに詳しく説明すると、押子51を後方
に移動させたときに、レバー53の脚片はガイド突起5
5aの後端部で右側斜面に当接し、結果的に領域aから
領域bに向かって誘導されることになり、領域bを乗り
越えて領域cに達することになる。ここで、押子51を
前方に移動させると、領域cと領域bとの段差によって
レバー53の脚片が領域dに誘導され、ガイド突起55
aの前端部の凹部内にレバー53の脚片が落ち込み、押
子51に作用する付勢力によってこの位置に保持され
る。次に、押子51を後方に移動させると、レバー53
の脚片はガイド溝55bの前端部で左側斜面に当接して
領域eに誘導され、ここで押子51を前方に移動させる
と、レバー53の脚片は領域aに誘導されて元の位置に
戻る。以上説明したように、押子51の前後移動によっ
てレバー53の脚片は図24における左回りにガイド溝
55bの中を移動するのである。
【0039】押子51の後端部には隔壁12bに跨がっ
て配設され各可動接点板37にそれぞれ当接する一対の
カード片51aが二股状になって形成されている。ま
た、押子51の前端部には一対の押釦連結突起51bが
突設され、各押釦連結突起51bの前端部には互いに近
づく向きに連結爪51cが突設されている。連結突起5
1には、押釦収納凹所22に収納される押釦50が連結
される。
【0040】押釦50は、図25ないし図28に示す形
状に形成されているものであって、前面が閉塞され後面
が開放された有底円筒状に形成され、内底面の中央部に
は押釦連結突起51bに結合される連結突起50aが突
設されている。連結突起50aは後端部に左右に膨出し
た爪部50bを備え、この爪部50bが押釦連結突起5
1bの間に挿入されて連結爪51cと係合することによ
って、押釦50と押子51とが連結されるようになって
いる。
【0041】押釦50の周壁は、周方向に等間隔に形成
された4個のガイド片50cと、隣接するガイド片50
cの間に形成された2個の引掛片50dとにより形成さ
れている。引掛片50dは、後端部に外向きに突出する
係止爪50eを有し、押釦摺動孔23に挿入される。係
止爪50eはガイドリブ25の後端面である係止面25
aに係止されることによって押釦50の前方への移動を
規制し、また、押釦50を後方に移動させたときには、
ガイド片50cの後端面が係止突起23aに当接するこ
とによって押釦50の後方への移動が規制される。この
ように、前方への移動が規制される位置と後方への移動
が規制される位置との間で、押釦50はカバー20に対
して進退するのである。また、押釦50の進退の範囲に
おいてガイドリブ25の内周面にガイド片50cおよび
引掛片50dが摺接するのであて、押釦50のカバー2
0に対するがたつきが防止されることになる。
【0042】ところで、押釦50の内底面の周部の4箇
所にはばね座突起50fが突設されている。ばね座突起
50fには円錐ばねよりなる復帰ばね56の大径側の一
端が当接する。復帰ばね56の小径側の他端は、押子挿
通孔23の周部で押釦収納凹所22の底面に当接してお
り、この復帰ばね56によって押釦50は前向きに付勢
されることになる。また、復帰ばね56が円錐ばねであ
るから、押釦50の押し込み量にかかわらず略一定の復
帰力が得られるのであって、操作感がよいのである。
【0043】上記構成の押釦スイッチを製造する際に
は、ボディ10については各ナット34を螺合した端子
ねじ35を取り付けた端子板31,32をボディ10の
中に装着し、内カバー40をボディ10に被せる。ま
た、内カバー40には端子カバー30を取り付けてお
く。カバー20については、保持溝24bに固定板52
を圧入し、またレバー53の各脚片を固定板52の支点
孔52eおよび揺動孔52fを通して押子51のスライ
ド溝54とカム溝55とにそれぞれ挿入する。その後、
復帰ばね56をカバー20の押釦収納凹所22に収納
し、押釦50を押釦収納凹所22に嵌め込む。このと
き、押釦50の連結突起50aが押子51の押釦連結突
起51bに係合して、押釦50と押子51とが結合され
ると同時に復帰ばね56が押釦50とカバー20との間
に保持される。このように各部品を組み付けたカバー2
0を、内カバー40および端子カバー30を装着したボ
ディ10に被せ、組立爪21を組立片11に係合させれ
ば押釦スイッチを組み立てることができる。ここにおい
て、カバー20は熱可塑性合成樹脂によって形成されて
いるから、組立爪21に十分な可撓性を持たせることが
できるのである。押釦50についても熱可塑性合成樹脂
によって形成されているから、押釦収納凹所22に押釦
50を収納するだけで、引掛片50dを撓ませて係止爪
50eをガイドリブ25の係止面25aに係止させるこ
とができるのである。また、各部品の組み付け方向をす
べて前方からとすることができるから、組立機械を用い
た組立の自動化が容易になるのである。
【0044】次に動作を説明する。図30に示すよう
に、押釦50の前面がカバー20の前面と略面一になっ
ているときには、復帰ばね56のばね力が作用して、レ
バー53の後側の脚片がカム溝55の領域aに落ち込ん
だ状態に保たれている。この状態で押釦50の引掛片5
0dの後端部に設けた係止爪50eがガイドリブ25の
後端面である係止面25aに当接することによって押釦
50の前方への移動が規制されている。このとき、押子
51の移動範囲において、押子51の後端はボディ10
の底面からもっとも離れているから、可動接点板37は
可動接点38を固定接点36から引き離した状態になっ
ている。
【0045】上記状態で押釦50をカバー20の中に押
し込んだ後に押釦50を離すと、レバー53の後側の脚
片は復帰ばね56のばね力によってカム溝55の領域d
に落ち込んだ状態に保持され、このとき復帰ばね56は
圧縮されていて、押子51の後端部に設けたカード片5
1aはボディ10の底面に近づき可動接点板37を後方
に押して可動接点38と固定接点36とを接触させた状
態になる。すなわち、押釦50がカバー20の前面より
も後退した位置に保持され、このとき可動接点38と固
定接点36とが接触するのである。
【0046】一方、接点部が閉じた状態であるときに、
押釦50を押操作すると、図31に示すように、レバー
53の後側の脚片はカム溝55の領域eに移動し、この
状態で押釦50への押圧力を解除すると、復帰ばね56
のばね力によってレバー53はカム溝55の領域aに移
動して図30の状態に復帰するのである。結局、図33
(a)〜(d)のように、押釦50を1度押せば固定接
点36と可動接点38とを接触させてオンに保持するこ
とができ、押釦50をもう1度押せばオフにすることが
できるのであって、プッシュオン−プッシュオフ型の押
釦スイッチを提供することができるのである。
【0047】上記構成の押釦スイッチは、図1に示すよ
うな形状のプレートセットによって壁パネルのような造
営材に穿孔された円形の取付孔に取着される。プレート
セットは、中央部に開口窓61を有する円形のプレート
枠60と、プレート枠60に着脱自在に装着される中枠
70と、プレート枠60の前面に装着される金属製の耐
火パネル80と、耐火パネル80の前面側に配置される
化粧プレート90とからなる。
【0048】プレート枠60の後面の両側部には断面略
コ形の取付脚62が一体に突設され、両取付脚62は造
営材に形成された取付孔に挿通される。プレート枠60
には取付脚62に対応する部位で挿通孔63が形成さ
れ、挿通孔63には取付ねじ64がプレート枠60の前
面側から挿通される。取付ねじ64の基部の基部には合
成樹脂製の回り止め64aが装着され、取付ねじ64の
先端部には挟み金具65が螺合する。取付脚62の後端
部には挟み金具65の先端部をプレート枠60の外周縁
の周方向に突出させることができる切欠部62aが形成
され、挟み金具65における取付ねじ64と螺合してい
る部位の周部は取付脚62に収まる寸法に形成されてい
る。すなわち、切欠部62aから挟み金具65の先端部
を突出させた状態で取付ねじ64を締め付けると、初め
は挟み金具65が取付ねじ64とともに回転し、挟み金
具65の側面が取付脚62に当接して挟み金具65の回
転が停止した時点からは、取付ねじ64の締め付けに伴
って挟み金具65が取付脚62に案内されながらプレー
ト枠60に近付くように移動するのである。この構成に
よって、プレート枠60の周部と挟み金具65との間で
造営材を挟持してプレート枠60を造営材に固定するこ
とができるのである。プレート枠60には挿通孔63と
は異なる位置で造営材に螺合するねじを挿通するための
一対の固定孔66も形成してある。
【0049】中枠70はプレート枠60の開口窓61の
中に着脱自在に取着されるのであって、中枠70の4隅
には係合爪71が一体に突設され、プレート枠60の開
口窓61の内側には係合爪71の係合する係合切欠67
が形成されている。したがって、プレート枠60の開口
窓61に対して中枠70を前方から挿入すれば、係合爪
71が係合切欠67に係合することによって中枠70が
プレート枠60に着脱自在に取着されることになる。
【0050】中枠70の内側には上述した押釦スイッチ
が着脱自在に装着される。中枠70の一方の側片72に
は弾性片が設けてあり、弾性片には押釦スイッチのケー
スに設けた取付爪20aに係合する保持爪(図示せず)
が形成されている。また、中枠70において弾性片に対
向する他方の側片には保持孔73が形成され、押釦スイ
ッチのケースの側面に突設した取付爪20aが保持孔7
3に係合する。すなわち、押釦スイッチは取付爪20a
を中枠70に係合させることによって中枠70に取着さ
れるのであって、保持爪および保持孔73は各2対ずつ
設けられている。中枠70から押釦スイッチを外す際に
は、弾性片をドライバー等の工具の先端で外側に撓ませ
ればよい。耐火パネル80は、前方に突出する突台部8
1を中央部に備え、突台部81の中央部には押釦スイッ
チを露出させる窓孔82が穿孔してある。窓孔82はモ
ジュール寸法の2倍の大きさに設定されている。耐火パ
ネル80の周部には、取付ねじ64の頭部を露出させる
ための孔部83と、固定孔66に挿通されるねじの頭部
を露出させるための切欠部84とが形成されている。さ
らに、耐火パネル80の周縁にはプレート枠60に形成
された位置決め孔68に挿入される爪部85が突設され
ている。ここにおいて、プレート枠60からの耐火パネ
ル80の脱落を防止するために、孔部83と切欠部84
との周縁には、それぞれ取付ねじ64または固定孔66
に挿通されるねじの頭部によってプレート枠60との間
に挟持される押さえ片86,87が突設されている。
【0051】化粧プレート90は、外径がプレート枠6
0の外径に略一致し後面が開放された円盤状に形成さ
れ、中央部には押釦スイッチの前面を露出させる開口9
1が形成されている。この開口91は耐火パネル80の
窓孔82と略同寸法に形成されている。この化粧プレー
ト90は耐火パネル80の前面側に配置され、化粧プレ
ート90の周部がプレート枠60の周部に被嵌される。
化粧プレート90の背面には弾性を有した結合片92が
突設されており、耐火パネル80の突台部81に形成し
た透孔88を通して結合片92をプレート枠60の結合
孔69に係合させることによって、化粧プレート90が
プレート枠60に対して着脱自在に結合される。
【0052】上述したように、押釦スイッチは中枠70
を介してプレート枠60に取着されるのであって、図3
2に押釦を上記プレートセットに取着した状態を示す。
上記プレートセットの中枠70は規格化されている埋込
型の配線器具を保持することができるように保持爪およ
び保持孔73を有しているものであるから、コンセント
や他の構成のスイッチなどの他の配線器具の取付装置を
流用することができ、新たに取付装置を製造する必要が
ないのである。また、取付装置が他の配線器具と共用さ
れるから、他の配線器具と外観を統一することができ、
見栄えがよいという利点もある。
【0053】
【発明の効果】請求項1の発明は、ケースを中枠によっ
て保持し、造営材に形成された円形の取付孔に後部を挿
入した形で造営材に取着されるプレート枠に中枠を取り
付けているのであって、造営材には円形の取付孔を形成
することで容易に取り付けることができるという効果が
ある。しかも、ケースは配線器具の単位寸法の2倍の大
きさに形成され、中枠に対して取付爪を係合させること
によって取着されるものであり、ケースを中枠に対して
簡単に取着することができるのである。
【0054】請求項2の発明は、ボディとカバーとを結
合してケースを形成しているのであって、内カバーによ
ってボディとカバーとの内部空間を仕切るようにし、か
つボディと内カバーとに囲まれる空間内には接点部と端
子部とを収納し、カバーと内カバーとに囲まれる空間内
に機構部を収納しているのであって、導電部分を他の部
分と分離することができる。すなわち、ケースの外部に
露出する押釦の部分から導電部分にほこりが侵入するの
を防止することができるという利点がある。しかも、導
電部分が収納されるボディと内カバーとは熱硬化性合成
樹脂によって形成されているから、耐アーク性を有する
という利点がある。
【0055】請求項3の発明は、接点部に設けた可動接
点板に対して押釦からの押力を伝達する押子を設け、押
子の前端部に設けた押釦連結突起と押釦の後面側に設け
た連結突起とを係合させることによって押子と押釦とを
結合しているのであって、押釦と押子とを一体に連動さ
せることができ、かつ押釦と押子とを連結する作業が容
易になる。
【0056】請求項4の発明は、復帰ばねによって押釦
を前向きに付勢しているから、押釦に一体に結合された
押子も前向きに付勢される。しかも、押子の側面には先
端が押子の後端側となる略ハート形のカム溝が形成さ
れ、カム溝にはカバーに保持されたレバーの一部が挿入
されるのであって、押釦を復帰ばねのばね力に抗して後
方に1回押操作するたびにレバーがカム溝内を略半周
し、可動接点を固定接点に接触させる位置と可動接点を
固定接点から引き離す位置との各位置でそれぞれ押子を
保持するから、押釦を1回押操作するたびに接点部のオ
ン・オフを反転させることができ、いわゆるプッシュオ
ン−プッシュオフの操作が可能になるのである。すなわ
ち、押釦を押操作して非常ベル等を作動させた後の復旧
作業では、押釦を再び押操作するだけでよく、復旧作業
が従来構成に比較して容易になるという利点がある。
【0057】請求項5の発明は、端子部を収納する端子
収納室と接点部を収納する接点収納室とを仕切る隔壁が
ボディ内に形成されているので、外部電線をボディに導
入する部位から接点部へのほこりの侵入を隔壁によって
阻止することができるという利点がある。請求項6の発
明は、固定接点を設けた端子板の要所に内カバーの後面
に突設された位置決め突起に係合する切欠部が形成され
ているのであり、ボディ内に端子板を装着し、かつ内カ
バーをボディに装着すれば、切欠部と位置決め突起との
係合によって、端子板のがたつきを防止することができ
るという利点がある。
【0058】請求項7の発明は、電線挿入口の周部にお
けるボディの後壁の肉厚が他の部位よりも大きいから、
電線挿入口を比較的深く形成することができて外部電線
を電線挿入口によって確実に保持することができ、外部
電線が曲がってもボディから脱落しにくくなるという利
点がある。請求項8の発明は、カバーの前面に形成され
た押釦収納凹所に押釦が前後移動可能に収納され、押釦
の前後移動の範囲における前端位置で押釦の周部に突設
した係止爪に当接する係止面と、後端位置で押釦の後端
面が当接する係止突起とがカバーに設けられているの
で、押釦の移動範囲を規制することができるという利点
がある。
【0059】請求項9の発明は、押釦の周壁の一部を引
掛片とし、引掛片の先端部に外向きに係止爪が突設され
ているのであって、請求項8の構成における係止爪を引
掛片の先端部に形成することができる。請求項10の発
明は、押釦の内底面の周部に円錐ばねよりなる復帰ばね
の一端部が当接するばね座突起が突設されているので、
復帰ばねを押釦に対して位置決めすることができ、押釦
の操作力のばらつきを防止することができるという利点
がある。しかも、復帰ばねが円錐ばねであるから、押釦
の押し込み量にかかわらず復帰力を略一定にすることが
でき、操作感がよいという利点を有する。
【0060】請求項11の発明は、ボディの周部に形成
した引掛孔の周縁に、カバーから後方に突設した組立爪
の後端部に設けた引掛突起を係合させることによってボ
ディとカバーとを結合するので、ボディとカバーとを容
易に結合することができ、組立作業が容易になるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のプレートセットとの関係を示す分解斜
視図である。
【図2】実施例の分解斜視図である。
【図3】実施例に用いるボディの正面図である。
【図4】実施例に用いるボディの図3におけるX−X線
断面図である。
【図5】実施例に用いるボディの背面図である。
【図6】実施例に用いるボディの図3におけるY−Y線
断面図である。
【図7】実施例に用いる内カバーの正面図である。
【図8】実施例に用いる内カバーの図7におけるX−X
線断面図である。
【図9】実施例に用いる内カバーの断面図である。
【図10】実施例に用いる内カバーの背面図である。
【図11】実施例に用いるカバーの正面図である。
【図12】実施例に用いるカバーの横断面図である。
【図13】実施例に用いるカバーの背面図である。
【図14】実施例に用いるカバーの側面図である。
【図15】実施例に用いるカバーの縦断面図である。
【図16】実施例に用いる一方の端子板を示し、(a)
は正面図、(b)は側面図である。
【図17】実施例に用いる他方の端子板を示し、(a)
は正面図、(b)は側面図である。
【図18】実施例に用いる固定板を示し、(a)は正面
図、(b)は側面図である。
【図19】実施例に用いる押子を示す正面図である。
【図20】実施例に用いる押子を示す側面図である。
【図21】実施例に用いる押子を示す背面図である。
【図22】実施例に用いる押子を示す平面図である。
【図23】実施例に用いる押子を示す下面図である。
【図24】実施例に用いる押子の要部正面図である。
【図25】実施例に用いる押釦の正面図である。
【図26】実施例に用いる押釦の縦断面図である。
【図27】実施例に用いる押釦の背面図である。
【図28】実施例に用いる押釦の横断面図である。
【図29】実施例を示す押釦を外した状態の一部切欠し
た正面図である。
【図30】実施例を示す動作説明図である。
【図31】実施例を示す動作説明図である。
【図32】実施例のプレートセットへの取着状態を示
し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図
である。
【図33】実施例の操作を示す図である。
【図34】従来例の操作を示す図である。
【符号の説明】
10 ボディ 11a 引掛孔 12a 隔壁 13a 端子収納室 13b 接点収納室 14 ねじ用窓 16 電線挿入口 20 カバー 20a 取付爪 21 組立爪 21a 引掛突起 22 押釦収納凹所 23a 係止突起 25a 係止面 31 端子板 31a 切欠部 32 端子板 34 角ナット 35 端子ねじ 36 固定接点 37 可動接点板 38 可動接点 40 内カバー 45 位置決め突起 50 押釦 50a 連結突起 50c ガイド片 50d 引掛片 50e 係止爪 50f ばね座突起 51 押子 51b 押釦連結突起 53 レバー 55 カム溝 56 復帰ばね 60 プレート枠 61 開口窓 70 中枠 90 化粧プレート 91 開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 秀樹 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造営材に形成された円形の取付孔に後部
    が挿入された形で造営材に取着される円形のプレート枠
    の中央部に形成された開口窓に着脱自在に取着される中
    枠に保持されるケースを備え、中枠に保持されたケース
    の前面がプレート枠の前面に被着される化粧プレートの
    中央部に形成された開口から露出する押釦スイッチであ
    って、ケースの前面には押操作によって前後に移動する
    押釦が露出し、ケースは規格化された埋込型の配線器具
    の単位寸法の2倍の寸法に設定されていて、ケースの側
    面には配線器具用に規格化された取付枠に結合可能な取
    付爪が突設され、この取付爪が中枠に対して凹凸係合し
    て中枠にケースが保持されることを特徴とする押釦スイ
    ッチ。
  2. 【請求項2】 前面開口するボディと、ボディの前面側
    に被着されるカバーと、ボディとカバーとに囲まれる空
    間をボディ側とカバー側とに仕切る内カバーとによりケ
    ースを構成し、外部回路を接続する端子部と外部回路を
    開閉する接点部とをボディと内カバーとに囲まれる空間
    内に収納し、押釦の押操作に連動して接点部を開閉する
    機構部をカバーと内カバーとに囲まれる空間内に収納
    し、ボディと内カバーとを熱硬化性合成樹脂により形成
    して成ることを特徴とする請求項1記載の押釦スイッ
    チ。
  3. 【請求項3】 接点部は、定位置に固定された固定接点
    と、固定接点の前方に対向する可動接点を先端部に備え
    固定接点から可動接点を引き離す向きにばね付勢された
    可動接点板とからなり、押釦に連結されて押釦への押力
    を可動接点板に伝達する押子が内カバーに挿通される形
    で配設され、押子の前端部には一対の押釦連結突起が突
    設され、押釦の後面側には両押釦連結突起の間に挿入さ
    れる形で押釦連結突起に係合する連結突起が突設されて
    成ることを特徴とする請求項2記載の押釦スイッチ。
  4. 【請求項4】 押釦を前向きに付勢する復帰ばねが設け
    られ、押子の側面には先端が押子の後端側となる略ハー
    ト形のカム溝が形成され、前後方向においては略定位置
    であって前後方向に直交する面内ではカム溝に沿って移
    動自在に配置されたレバーがカバーに保持され、押釦を
    復帰ばねのばね力に抗して後方に1回押操作するたびに
    レバーがカム溝内を略半周し、可動接点を固定接点に接
    触させる位置と可動接点を固定接点から引き離す位置と
    の各位置でそれぞれ押子を保持して成ることを特徴とす
    る請求項3記載の押釦スイッチ。
  5. 【請求項5】 ボディ内には端子部を収納する端子収納
    室と接点部を収納する接点収納室とを仕切る隔壁が形成
    されて成ることを特徴とする請求項2記載の押釦スイッ
    チ。
  6. 【請求項6】 端子部は、一部が端子収納室に収納され
    た端子板を備え、端子板の他部は接点収納室に延長され
    て延長部位に固定接点または可動接点板が固着され、固
    定接点を設けた端子板の要所には内カバーの後面に突設
    された位置決め突起に係合する切欠部が形成されて成る
    ことを特徴とする請求項5記載の押釦スイッチ。
  7. 【請求項7】 端子部は、一部がボディの周壁内周面に
    略平行な端子板と、端子板におけるボディの周壁内周面
    と平行な部位に挿通されボディの周壁に開口したねじ用
    窓から頭部が露出するとともに端子板との間に外部電線
    を挟持する角ナットがねじ部に螺合した端子ねじとを備
    え、外部電線を端子板と角ナットとの間に導入する電線
    挿入口がボディの後壁に穿孔され、電線挿入口の周部に
    おけるボディの後壁の肉厚は他の部位よりも大きいこと
    を特徴とする請求項2記載の押釦スイッチ。
  8. 【請求項8】 カバーの前面には押釦の外形状に略一致
    する内形状を有し押釦が収納される押釦収納凹所が開口
    し、押釦の前後移動の範囲における前端位置で押釦の周
    部に外向きに突設した係止爪に当接する係止面と、後端
    位置で押釦の後端面が当接する係止突起とがカバーに設
    けられて成ることを特徴とする請求項2記載の押釦スイ
    ッチ。
  9. 【請求項9】 押釦は前面が閉塞され後面が開放された
    有底円筒状に形成され、押釦の周壁は、押釦収納凹所の
    内周面に摺接するガイド片と、ガイド片とは別に設けた
    引掛片とからなり、引掛片の先端部に外向きに係止爪が
    突設されて成ることを特徴とする請求項8記載の押釦ス
    イッチ。
  10. 【請求項10】 押釦の内底面の周部には円錐ばねより
    なる復帰ばねの一端部が当接するばね座突起が突設され
    て成ることを特徴とする請求項9記載の押釦スイッチ。
  11. 【請求項11】 ボディの周部に形成した引掛孔の周縁
    に、カバーから後方に突設した組立爪の後端部に設けた
    引掛突起を係合させることにより、ボディとカバーとを
    結合して成ることを特徴とする請求項2記載の押釦スイ
    ッチ。
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