JPH07293685A - 流体継手用クラッチの制御装置 - Google Patents

流体継手用クラッチの制御装置

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JPH07293685A
JPH07293685A JP7999794A JP7999794A JPH07293685A JP H07293685 A JPH07293685 A JP H07293685A JP 7999794 A JP7999794 A JP 7999794A JP 7999794 A JP7999794 A JP 7999794A JP H07293685 A JPH07293685 A JP H07293685A
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clutch
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hydraulic pressure
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尚司 中村
Yoichi Furuichi
曜一 古市
Toshinori Ishii
俊則 石井
Yoshimasa Nagayoshi
由昌 永吉
Katsumasa Imai
勝政 今井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速性能や燃費を犠牲にすることなく、休筒
運転と全筒運転との間の切換時における切換ショックの
低減を図った流体継手用クラッチの制御装置を提供す
る。 【構成】 エンジン1が全筒運転から一部休筒運転に切
換わると、ダンパクラッチ28への供給油圧を第1減圧
手段により一旦第一油圧に減圧し、更に第2減圧手段に
より第1の勾配で減圧するようにしたため、ダンパクラ
ッチ28が迅速に非直結状態あるいはごく小さいトルク
でスリップする状態となる。一方、エンジン1が全筒運
転中に、スリップ直結領域等から完全直結領域へ移行す
る場合等には、制御装置は供給油圧を比較的大きな油圧
増加率で増加させるようにしたため、ダンパクラッチ2
8が迅速に完全直結状態となる。また、エンジンが休筒
運転から全筒運転に切換わることにより、スリップ直結
領域等から直結領域へ移行する場合には、供給油圧を比
較的小さな油圧増加率で増加させるようにしたため、ク
ラッチの完全直結状態への移行は比較的緩やかに行われ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、休筒機構付エンジンを
備えた自動車に用いられる流体継手用クラッチの制御装
置に係り、詳しくは休筒運転状態から全筒運転状態への
切換時における切換ショックを吸収する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】動力性能を維持しながら燃費の向上や有
害排ガス成分の低減を図るには、要求出力の小さい定常
走行や減速走行等の部分負荷運転時において、総排気量
を減少させる手法が有効である。これを実現するものと
して、運転状況に応じて一部気筒への燃料供給を停止さ
せると共に当該気筒の動弁機構も停止させて、全筒運転
から一部休筒運転(以下、単に休筒運転と記す)に切り
換える休筒機構付エンジンが、例えば特開昭60-150412
号公報等により提案されている。休筒機構付エンジンで
は、エンジン回転数をパラメータとする運転モード切換
用のマップを設定し、ECU(エンジン制御ユニット)
が、スロットル開度や吸気管内圧力によりエンジン負荷
を検出する一方、検出した負荷から上記マップに基づき
全筒運転モードと休筒運転モードとの切換えを行ってい
る。休筒運転モードでは、例えば、直列4気筒エンジン
では中央の2気筒のみを作動させ、V型6気筒エンジン
では片側バンクの3気筒のみを作動させるようにしてい
る。
【0003】一方、近年の自動車用自動変速機では、流
体継手たるトルクコンバータのスリップによる燃費や加
速性能の低下を解消するため、トルクコンバータ内部に
ロックアップ用のクラッチ(以下、ダンパクラッチと記
す)を設けて、所定の運転域では入力側と出力側とを直
結するものが多くなっている。ダンパクラッチは、デュ
ーティ制御電磁弁等の油圧制御弁を介して供給される作
動油により駆動され、その駆動制御は一般に車両の運転
状態をパラメータとするダンパクラッチ制御マップに基
づき行われる。ダンパクラッチ制御マップ内には、トル
クコンバータの入力側と出力側とがスリップしない状態
に結合側油圧(アプライ圧)を制御する完全直結域の
他、クラッチを直結しない状態に制御する非直結域や、
数十回転程度のスリップをさせながら結合する状態にア
プライ圧をフィードバック制御するスリップ直結域等が
設定されている。そして、TCU(トランスミッション
制御ユニット)が、車速やスロットル開度等に基づいて
ダンパクラッチ制御マップからダンパクラッチの運転域
を決定し、油圧制御弁をデューティ制御することにより
ダンパクラッチへのアプライ圧を増減させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、休筒機構付
エンジンにダンパクラッチ付きの自動変速機を組合せた
ものには、以下の問題があった。休筒機構付エンジンで
は、平坦路走行時等に加速や減速を行うと、運転モード
が全筒運転と休筒運転との間で切換わり、出力トルクが
急変する。そのため、気筒切換えの時点でダンパクラッ
チが完全直結域にあった場合、トルク変動が自動変速機
側に伝達されて、車体に加減速ショック(いわゆる切換
ショック)が伝達される。一方、休筒運転時には、全筒
運転時に対してエンジン回転数あたりの燃焼回数が半減
し、エンジンのトルク変動や振動が特に多くなる。した
がって、このような運転領域では、乗り心地や駆動系の
耐久性等の観点から、休筒運転を規制するかダンパクラ
ッチを非直結にせざるを得ず、燃費の悪化がもたらされ
ていた。
【0005】このような不具合を解消するため、休筒運
転時には、ダンパクラッチの完全直結は行わないように
すると共にスリップ直結領域を比較的高回転域まで拡げ
る制御方法も試みられている。この制御方法では、運転
状態が完全直結域にあった場合にも、全筒運転から休筒
運転に切換わるとスリップ直結に移行させる。したがっ
て、トルク変動による切換ショックが軽減されると共に
燃費の向上が図られることになる。
【0006】しかし、この制御方法を採っても、気筒切
換によるスリップ直結への移行時には、フィードバック
ゲインの設定に起因する油圧の応答遅れ等により、過渡
的な減速ショックは避けられなかった。一方、スリップ
直結から完全直結に移行させる際には、所定の油圧増加
率で制御油圧を増加させるが、この移行は、休筒運転か
ら全筒運転への切換時だけでなく、全筒運転中にタービ
ン回転数が増加した場合等にも起こるため、油圧増加率
の設定が困難であった。すなわち、油圧増加率を大きく
すると、ダンパクラッチが比較的短時間で完全直結状態
となるため、休筒運転から全筒運転へ切換わる際に、ト
ルク急増による加速ショックが生じる。また、油圧増加
率を小さくすると、ダンパクラッチのスリップ直結状態
が比較的長時間維持されるため、全筒運転中の移行時に
は、ダンパクラッチのスリップによりドライバーが意図
した加速を得られなくなる不具合が生じる。
【0007】本発明は、上記状況に鑑みなされたもの
で、加速性能や燃費を犠牲にすることなく、休筒運転と
全筒運転との間の切換時における切換ショックの低減を
図った流体継手用クラッチの制御装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、第1の発明で
は、この目的を達成するために、休筒機構付エンジンと
自動変速機との間に配設された流体継手用クラッチの制
御装置において、作動気筒の切換えを検出する気筒切換
検出手段と、前記クラッチへの供給油圧を制御する制御
手段とを備え、前記制御手段は、前記クラッチが完全係
合状態にあり且つ前記気筒切換検出手段により全筒運転
から一部休筒運転への切換えを検出したとき、前記クラ
ッチを休筒運転時用作動状態にするものであって、前記
クラッチを完全係合状態に保つ油圧から一旦第1油圧値
まで減圧する第1減圧手段と、この第1油圧値から第1
の勾配で減圧する第2減圧手段と、この第2減圧手段に
より減圧された第2油圧値から第2の勾配で増圧し、前
記クラッチを休筒運転時用作動状態とする増圧手段とか
らなることを特徴とする流体継手用クラッチの制御装置
を提案し、また、第2の発明では、休筒機構付エンジン
と自動変速機との間に配設された流体継手用クラッチの
制御装置において、当該クラッチを完全直結状態とする
直結領域が形成されたクラッチ作動マップと、前記クラ
ッチの作動領域の変更を検出する領域変更検出手段と、
前記クラッチ作動マップに応じた作動状態となるよう、
前記クラッチへの供給油圧を制御する制御手段と、作動
気筒を判定する作動気筒判定手段と、作動気筒の切換え
を検出する気筒切換検出手段と、からなり、前記制御手
段は、前記作動気筒判定手段により全筒運転中であるこ
とを判定し且つ前記領域変更手段により前記クラッチ作
動領域が前記直結領域以外から前記直結領域へと変更さ
れたことを検出したとき、前記クラッチへの供給油圧を
所定の油圧増加率に応じて増加させると共に、前記気筒
切換検出手段により一部休筒運転から全筒運転への切換
えを検出し且つ前記領域変更検出手段によりクラッチ作
動領域が前記直結領域以外から前記直結領域へと変更さ
れたことを検出したとき、前記クラッチへの供給油圧を
前記所定の油圧増加率よりも小さい増加率に応じて増加
させることを特徴とする流体継手用クラッチの制御装置
を提案し、更に、第3の発明では、休筒機構付エンジン
と自動変速機との間に配設された流体継手用クラッチの
制御装置において、前記クラッチの作動領域が複数に分
割されたクラッチ作動マップと、前記作動領域の変更を
検出する領域変更検出手段と、作動気筒の切換えを検出
する気筒切換検出手段と、前記気筒切換検出手段により
運転気筒の切換えを検出し且つ前記領域変更検出手段に
より前記作動領域の変更を検出したとき、前記クラッチ
への供給油圧を所定の油圧変化率に応じて制御する制御
手段と、前記作動領域の変更が終了するまで新たな気筒
切換えを禁止する気筒切換禁止手段とを備えたことを特
徴とする流体継手用クラッチの制御装置を提案する。
【0009】
【作用】第1の発明では、エンジンが全筒運転から一部
休筒運転に切換わると、クラッチへの供給油圧が第1減
圧手段により一旦第一油圧に減圧し、更に第2減圧手段
により第1の勾配で減圧する。その結果、クラッチは迅
速に非直結状態あるいはごく小さいトルクでスリップす
る状態となり、気筒切換えに伴うトルク変動が吸収され
る。しかる後、クラッチへの供給油圧が減圧手段により
第2の勾配で増圧され、例えば所定のスリップ量でスリ
ップするようにフィードバック制御する休筒運転時用作
動状態に移行する。
【0010】また、第2の発明では、エンジンが全筒運
転中に、スリップ直結領域等から完全直結領域へ移行す
る場合等には、制御装置は供給油圧を比較的大きな油圧
増加率で増加させる。これにより、クラッチは迅速に完
全直結状態となり、スリップによるトルクの伝達ロスが
低減されて、加速性能や燃費が向上する。一方、エンジ
ンが休筒運転から全筒運転に切換わることにより、スリ
ップ直結領域等から直結領域へ移行する場合には、制御
装置は供給油圧を比較的小さな油圧増加率で増加させ
る。これにより、クラッチの完全直結状態への移行は比
較的緩やかに行われ、エンジントルクの急増による加速
ショックが軽減される。
【0011】更に、第3の発明では、エンジンの運転状
態が全筒と休筒との間で切換わり、これに伴ってクラッ
チ作動マップ上の作動領域が完全直結とスリップ直結と
の間で変更された場合、制御手段はクラッチへの供給油
圧を車両の運転状態等に応じた所定の油圧変化率をもっ
て制御すると共に、作動領域の変更が終了するまで新た
な気筒切換えを禁止する。これにより、クラッチの作動
制御が円滑に行われて切換ショックが軽減される一方、
作動領域の変更中の気筒切換えに対処する必要がなくな
り、クラッチ制御の複雑化が防止される。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例を
詳細に説明する。図1は、本発明に係る流体継手用クラ
ッチの制御装置の一実施例を示した概略構成図である。
図1において、エンジン1の後端には自動変速機2が接
続されており、出力が自動変速機2を介して図示しない
駆動輪に伝達される。エンジン1は休筒機構付エンジン
であり、その上部には所定気筒の動弁機構や燃料噴射弁
の作動を停止させる休筒制御装置3が取り付けられてい
る。一方、自動変速機2は、トルクコンバータ4,変速
機本体5,油圧コントローラ6から構成されている。変
速機本体5は複数組のプラネタリギヤの他、油圧クラッ
チや油圧ブレーキ等の油圧摩擦係1要素を内蔵してい
る。また、油圧コントローラ6には、一体に形成された
油圧回路の他、油圧制御用の複数の電磁弁が収納されて
いる。エンジン1と自動変速機2とは、図示しない入出
力装置,多数の制御プログラムを内蔵した記憶装置(R
OM,RAM,BURAM等),中央処理装置(CP
U),タイマカウンタ等を具えた、ECU7とTCU8
とによりそれぞれ駆動制御される。
【0013】ECU7の入力側には、図示しない種々の
センサやスイッチ類が接続しており、これらからの入力
情報に基づいて、燃料噴射や点火時期等、エンジン1の
総合的な制御を行う他、運転モード切換用のマップに基
づいて気筒切換装置3の駆動制御を行う。また、TCU
8の入力側には、フライホイールのリングギヤ9等を介
してエンジン回転数Ne を検出する電磁ピックアップ式
のNe センサ10,トルクコンバータ4のタービン回転
数NT を検出するNT センサ11,図示しないトランス
ファドライブギヤの回転数NO を検出するNO センサ1
2,図示しないスロットルバルブの開度すなわちスロッ
トル開度θTHを検出するスロットルセンサ13,トルク
コンバータ4内の図示しないオイルポンプから吐出され
る作動油の油温を検出する油温センサ15が接続してい
る。尚、TCU8の入力側には、更に、変速段の位置を
検出する変速段検出スイッチ(インヒビタスイッチ
等),スロットルバルブの閉鎖状態を検出するアイドル
スイッチ等、図示しない種々のセンサやスイッチが接続
される他、ECU7とも電気的に接続されており、気筒
切換信号SMDや気筒切換禁止信号等の授受を行う。
【0014】トルクコンバータ4は、ハウジング20,
ケーシング21,ポンプ22,ステータ23,タービン
24等から構成されており、ポンプ22はケーシング2
1を介して入力軸たる駆動軸25に連結されている。ま
た、ステータ23はワンウェイクラッチ26を介してハ
ウジング20に連結され、タービン24は出力軸たる変
速機本体5のインプットシャフト27に連結されてい
る。更に、トルクコンバータ4内には、ケーシング21
とタービン24との間に湿式単板型のダンパクラッチ2
8が介装され、同ダンパクラッチ28の係合により駆動
軸25とインプットシャフト27とが直結可能となって
いる。ダンパクラッチ28は、油路29,30を介し
て、ダンパクラッチ油圧制御回路40から供給される作
動油により駆動される。
【0015】ダンパクラッチ油圧制御回路40の中心を
なすコントロールバルブ41は、常閉型の電磁弁42に
より駆動されてダンパクラッチ28への供給油圧を制御
するスプール弁43、同スプール43の両端に位置する
左端室44と右端室45、両室44,45にパイロット
圧を導入する油路46,47、スプール弁43を図中右
方向に付勢するスプリング48等から構成されている。
左端室44側への油路46は分岐油路49を介して電磁
弁42に接続されており、電磁弁42が閉鎖状態(すな
わちOFF位置)の場合には、左端室44と右端室45
とのパイロット圧が均衡して、スプリング48に付勢さ
れたスプール弁43が右方向に移動する。また、電磁弁
42が解放状態(すなわちON位置)の場合には、左端
室44側のパイロット圧が抜かれ、右端室45側のパイ
ロット圧に付勢されてスプール弁43が左方向に移動す
る。尚、油路46,分岐油路49にはそれぞれオリフィ
ス46a,49aが形成されており、パイロット圧の急
激な変動が防止される。
【0016】さて、スプール弁43が右方向に移動する
と、油路29を介してケーシング21とダンパクラッチ
28との間にトルクコンバータ潤滑油圧(リリース圧)
が供給され、同時に油路30を介してケーシング21か
ら作動油が排出される。すると、ダンパクラッチ28が
解放状態(非直結状態)となり、駆動軸25の回転はポ
ンプ22とタービン24とを介してインプットシャフト
27に伝達されるようになる。一方、スプール弁43が
左方向に移動すると、油路29を介してケーシング21
とダンパクラッチ28との間の作動油が排出され、同時
に油路30を介してケーシング21内にコントロールバ
ルブ41の調圧に基づくアプライ圧が供給される。する
と、ダンパクラッチ28が結合状態(完全直結状態)と
なり、駆動軸25の回転は直接にインプットシャフト2
7に伝達されるようになる。
【0017】ダンパクラッチ28の断接と供給油圧と
は、スプール弁43の位置すなわち左端室44と右端室
45とに供給されるパイロット圧の圧力差より決定さ
れ、この圧力差は電磁弁42をデューティ駆動すること
により制御される。すなわち、TCU8が電磁弁42を
比較的高い(例えば、80%程度)のデューティ比で駆
動すると、左端室44内のパイロット圧が分岐油路4
9,電磁弁42を介して排出され、スプール弁43は左
端に移動し、上述したアプライ圧の作用によりダンパク
ラッチ28が完全直結状態となる。また、電磁弁42を
0%のデューティ比で駆動すると(すなわち、全く駆動
しなければ)、左端室44と右端室45内のパイロット
圧が均衡するためスプリング48に付勢されてスプール
43は右端に移動し、上述したリリース圧の作用により
ダンパクラッチ28が非直結状態となる。そして、所定
のデューティ比(例えば、25〜35%)で駆動すれ
ば、低いアプライ圧状態を作り出すことができ、ダンパ
クラッチ28は所定のスリップ量でスリップしながらト
ルクを伝達するスリップ直結状態となる。
【0018】以下、図2〜図17の制御フローチャート
および図18〜図20のマップやグラフ等を用いて、本
実施例における制御の手順を説明する。運転者がイグニ
ッションキーをONにし、エンジン1がスタートする
と、所定の制御インターバル(例えば、65.5ms)
で、図2のフローチャートに示した変速制御サブルーチ
ンが繰り返し実行される。
【0019】このサブルーチンが開始されると、先ずス
テップS1で、TCU8は各初期値の設定を行う。次い
でTCU8は、ステップS2で各種のセンサ、すなわ
ち、Ne センサ10,NT センサ11,NO センサ1
2,スロットルセンサ13,油温センサ14等の検出信
号を読み込んでRAMに記憶させる。次に、TCU8
は、ステップS3で、スロットル開度θTHとトランスフ
ァドライブギヤの回転数NO とから、変速機本体5が確
立するべき変速段(目標変速段)を決定し、ステップS
4でこの目標変速段が前回と異なっているか否かを判定
する。そして、ステップS4での判定が否定(No)、
すなわち目標変速段が同一である場合には、ステップS
2に移行して処理を繰り返す。また、ステップS4での
判定が肯定(Yes)、すなわち目標変速段が変化した場
合には、ステップS5でステップS3の判定結果に応じ
たシフト信号を出力した後、ステップS2に移行して処
理を繰り返す。その後、TCU8は、ステップS5で出
力したシフト信号に応じて、油圧コントローラ6により
変速機本体5を駆動して変速制御を行う。
【0020】一方、変速制御中である場合を除いて、T
CU8は、図18に示したダンパクラッチ制御マップに
基づき、ダンパクラッチ28の駆動制御を行う。このマ
ップにおいて、横軸はタービン回転数NT であり、縦軸
はスロットル開度θTHである。同図に示したように、タ
ービン回転数NT が比較的高く、かつスロットル開度θ
THがパワーオンラインLPOより大きい場合は、殆どの領
域が全筒時完全直結域となり、エンジン1が全筒運転時
においてはダンパクラッチ28が完全直結制御される。
すなわち、前述したようにコントロールバルブ41から
ケーシング21内にアプライ圧が供給される一方、ダン
パクラッチ28とケーシング21との間からリリース圧
が排出され、ダンパクラッチ28が完全な結合状態とな
る。尚、パワーオンラインLPO上では、理論的にはエン
ジン回転数Ne とタービン回転数NT とが一致し、加速
も減速も行われないが、実際にはエンジン出力のばらつ
きにより、若干は加速されたり、減速されたりすること
がある。
【0021】一方、全筒時完全直結域内でも、スロット
ル開度θTHが休筒限界ラインLMDより小さく、且つエン
ジン回転数Ne が休筒上限回転数NeMD (本実施例で
は、4000rpm )より低い領域は休筒時スリップ直結
域となり、この領域内でエンジン1が全筒運転から休筒
運転に移行するとダンパクラッチ28がスリップ直結制
御される。すなわち、エンジン1と変速機本体5とが所
定のスリップ量(本実施例では、50rpm )をもってダ
ンパクラッチ28を介して直結されるように、ケーシン
グ21内に供給されるアプライ圧がフィードバック制御
される。尚、休筒限界ラインLMDと休筒上限回転数NeM
D とは、共にシュミレーションや実機試験等により求め
られたものであり、これらを超える領域では要求出力の
上昇やトルク変動およびエンジン振動の増大等の問題が
生じるため、休筒運転は行われない。尚、当然のことな
がら、スロットル開度θTHの変化率等によっては、休筒
時スリップ直結域においても全筒運転が行われ、この場
合にはダンパクラッチ28は完全直結制御される。
【0022】また、タービン回転数NT が完全直結域よ
り低い所定の範囲(本実施例では、1100rpm 〜15
00rpm )で、かつスロットル開度θTHがパワーオンラ
インLPOより大きい所定の範囲に入った場合は、スリッ
プ直結域となる。スリップ直結域においては、エンジン
1の運転状態に拘わらず、ダンパクラッチ28はスリッ
プ直結される。更に、全筒時完全直結域とスリップ直結
域とを除いた領域は全て非直結域となり、エンジン1と
変速機本体5とはトルクコンバータ4のみを介して連結
される。
【0023】本実施例では、変速制御時を除き、図3〜
図12のフローチャートに示したダンパクラッチ駆動制
御サブルーチンが実行される。このサブルーチンでは種
々のフラグが用いられるが、先ずその説明を行う。気筒
識別フラグF0は、TCU8がエンジン1側での運転気
筒を識別して立てるもので、全筒運転時にはF0=1と
なり、休筒運転時にはF0=0となる。また、気筒切換
フラグFAは、TCU8がECU7からの気筒切換信号
SMDの有無を認識して立てるもので、気筒切換時にはF
A=1となり、それ以外はFA=0となる。更に、完全
直結制御中フラグF1,スリップ直結制御中フラグF
2,非直結制御中フラグF3は、いずれもTCU8がダ
ンパクラッチ28の制御状態に対応して立てるダンパク
ラッチ制御フラグであり、完全直結制御中のみF1=1
となり、スリップ直結制御中のみF2=1となり、非直
結制御中のみF3=1となる。
【0024】このサブルーチンが開始されると、TCU
8は先ず、図3のステップS10で、ECU7側からの
入力信号に基づき、現在の運転状態が全筒運転か否かを
判定する。この判定がYesであれば、ステップS11で
気筒識別フラグF0を1とし、更にステップS12で全
筒から休筒への気筒切換信号SMDP が入力したか否か、
すなわちエンジン1側が全筒運転から休筒運転に切り換
わったか否かを判定する。そして、この判定がYesであ
れば、ステップS13で気筒切換フラグFAを1として
後述するステップS18に進む。また、ステップS12
の判定がNoであれば、ステップS14で気筒切換フラ
グFAを0として、ステップS18に進む。尚、気筒切
換フラグFAが1の場合には、TCU8からECU7に
気筒切換禁止信号が出力され、エンジン1側で新たな気
筒切換えが行われなくなる。
【0025】一方、ステップS10の判定がNoである
場合には、TCU8は、ステップS15で気筒識別フラ
グF0を0とし、更にステップS16で休筒から全筒へ
の気筒切換信号SMDA が入力したか否かを判定する。そ
して、この判定がYesであれば、ステップS13で気筒
切換フラグFAを1として、ステップS18に進む。ま
た、ステップS16の判定がNoであれば、ステップS
17で気筒切換フラグFAを0としてステップS18に
進む。
【0026】ステップS18で、TCU8は、タービン
回転数NT とスロットル開度θTHとから、図18のマッ
プに基づき、現在の運転状態がダンパクラッチ28の全
筒時完全直結域(休筒時スリップ直結域を含む)にある
か否かを判定する。そして、この判定がNoであれば図
7のステップS39に進み、YesであればステップS1
9で更に気筒識別フラグF0が1であるか否かを判定す
る。そして、この判定がNoであれば図6のステップS
33に進み、YesであればステップS20で完全直結制
御中フラグF1が1であるか否かを判定する。更に、こ
の判定がNoであれば図5のステップS26に進み、Y
esであればステップS21で気筒切換フラグFAが1で
あるか否かを判定する。そして、この判定がNo、すな
わちエンジン1側で気筒切換えが行われておらず、ダン
パクラッチ28の作動領域の変更もなければ、TCU8
は、ダンパクラッチ28の完全直結制御を続行する。
【0027】一方、ステップS21での判定がYes、す
なわち休筒時スリップ直結域内でエンジン1側で全筒か
ら休筒への気筒切換えが行われていた場合、TCU8
は、図4のステップS22に進み、図13に示した休筒
移行制御サブルーチンを実行する。このサブルーチンを
開始すると、TCU8は、先ずステップS100でタイ
マカウンタTをスタートさせ、同時にステップS101
で電磁弁42の駆動デューティ率Dを所定の休筒移行開
始デューティ率DMDとする。本実施例では、休筒移行開
始デューティ率DMDは、ダンパクラッチ28のアプライ
圧がスリップ直結あるいは非直結となる一定値である
が、これを休筒検出時のスロットル開度θTHに応じて決
定するようにしてもよい。これにより、図19のグラフ
に示したように、スロットル開度θTHに応じて徐々に低
下してきた駆動デューティ率Dが一気に低減され、ダン
パクラッチ28のアプライ圧も低下するが、アプライ圧
の低下には若干の応答遅れがある。尚、図19のグラフ
は、全筒時完全直結域でエンジン1側が全筒運転と休筒
運転との間で切り換わった場合における、各運転パラメ
ータ(スロットル開度θTH,電磁弁42の駆動デューテ
ィ率D,ダンパクラッチ28のスリップ量,出力軸トル
ク)の関係を示したものである。
【0028】次に、TCU8は、ステップS102で、
駆動デューティ率Dを更に所定のデューティ低減率ε
(本実施例では、−5%/sec )で低減させる。これに
より、アプライ圧の応答遅れが補完されると共に、ダン
パクラッチ28は確実にスリップ直結あるいは非直結と
なる。そのため、ダンパクラッチ28のスリップにより
エンジンのトルク変動が吸収され、図19のグラフに示
したように、出力軸トルクの変動は極めて小さなものと
なる。また、休筒運転移行時のエンジントルクの低下
は、気筒切換えとは同時ではなく、通常は0.5秒程度
遅れて起こる。したがって、ダンパクラッチ28のアプ
ライ圧に多少の応答遅れがあっても、切換ショックは生
じない。尚、図19には、従来装置における休筒移行時
の出力軸トルクを破線で示したが、エンジントルクの急
減に応じてスパイク状に変動しており、明確な切換ショ
ックをドライバーに感じさせていた。
【0029】次に、TCU8は、ステップS103で、
タイマカウンタTの値が所定時間t01(本実施例では、
900ms)に達したか否かを判定し、この判定がNoで
あればステップS102の処理を繰り返し、駆動デュー
ティ率Dを徐々に低減させる。尚、所定時間t01は、気
筒切換後にエンジンのトルク変動が起こるまでの時間に
対し、十分長く設定されている。そして、所定時間t01
が経過し、ステップS103の判定がYesになったら、
ステップS104でタイマカウンタTをリセットする。
【0030】次に、TCU8は、ステップS105で、
今度は駆動デューティ率Dを所定のデューティ増加率ζ
(本実施例では、5%/sec )で増加させ、アプライ圧
の上昇によりダンパクラッチ28のスリップを減少させ
る。次に、ステップS106でダンパクラッチ28の実
スリップ量ΔNが所定の目標スリップ量ΔNO1(本実施
例では、50rpm )以下になったか否かを判定し、この
判定がNoであればステップS105の処理を繰り返
し、駆動デューティ率Dを徐々に上昇させる。そして、
実スリップ量ΔNが目標スリップ量ΔNO1以下となり、
ステップS106の判定がYesになったら、このサブル
ーチンを終了し、図4のステップS23に進む。
【0031】TCU8は、ステップS23で、気筒切換
フラグFAと気筒識別フラグF0とを共に0とし、ステ
ップS24でスリップ直結制御を実行して、実スリップ
量ΔNが目標スリップ量ΔNO1と等しくなるように、ダ
ンパクラッチ28をフィードバック制御する。次に、T
CU8は、ステップS25で、スリップ直結制御中フラ
グF2を1とし、完全直結制御中フラグF1と非直結制
御中フラグF3とを0とした後、スタートに戻る。
【0032】一方、ステップS20での判定がNo、す
なわち完全直結制御中フラグF1が0であった場合、T
CU8は、図5のステップS26に進み、気筒切換フラ
グFAが1であるか否かを判定する。そして、TCU8
は、この判定がYesであったら、ステップS27で更
に、スリップ制御中フラグF2が1であるか否かを判定
する。そして、この判定がYesであったらステップS2
9で気筒切換フラグFAと気筒識別フラグF0とを共に
0とした後、図4のステップS24,S25に進み、ス
リップ直結制御を続行すると共に、ダンパクラッチ制御
フラグのセットおよびリセットを行う。この場合は、ダ
ンパクラッチ28のスリップ直結域内でエンジン1が全
筒運転から休筒運転に切り換わることになるため、トル
ク変動によりスリップが一時的に増加するだけである。
【0033】また、ステップS27の判定がNoであっ
たら、すなわち、全筒運転から休筒運転に切り換わり、
且つ非直結制御からスリップ直結制御に移行した場合、
TCU8は、TCU8は、ステップS28で、図14の
スリップ直結移行制御サブルーチンを実行する。このサ
ブルーチンを開始すると、TCU8は、先ずステップS
110でスリップ直結移行時スリップ量ΔNO2(本実施
例では、120rpm )を設定する。次いで、ステップS
111で、実スリップ量ΔNがスリップ直結移行時スリ
ップ量ΔNO2となるまで、ダンパクラッチ28をフィー
ドバック制御し、ダンパクラッチ28のアプライ圧を上
昇させる。しかる後、図4のステップS24,S25に
進み、ダンパクラッチ制御フラグのセットおよびリセッ
トを行い、目標スリップ量ΔNO1に基づきスリップ直結
制御を開始する。この制御で、いきなり目標スリップ量
ΔNO1を用いず、スリップ直結移行時スリップ量ΔNO2
を用いてダンパクラッチ28をフィードバック制御する
理由は、フィードバックゲインを小さくして、移行時の
ショックを軽減するためである。
【0034】TCU8は、ステップS28で、スリップ
直結移行制御を終了すると、ステップS29で気筒切換
フラグFAと気筒識別フラグF0とを共に0とする。次
に、TCU8は、図4のステップS24,S25に進
み、スリップ直結制御を実行すると共に、ダンパクラッ
チ制御フラグのセットおよびリセットを行う。ステップ
S26での判定がNo、すなわち、全筒運転中にスリッ
プ直結制御や非直結制御から完全直結制御に移行した場
合、TCU8は、ステップS30で、図15の完全直結
移行制御サブルーチンを実行する。
【0035】このサブルーチンを開始すると、TCU8
は、先ずステップS120で、完全直結移行時目標スリ
ップ量ΔNO3(本実施例では、6rpm )を設定する。し
かる後、ステップS121で、実スリップ量ΔNが完全
直結移行時目標スリップ量ΔNO3となるまで、ダンパク
ラッチ28をフィードバック制御し、ダンパクラッチ2
8のアプライ圧を上昇させる。次に、ステップS122
でスロットル開度θTHに基づいて、図20の完全直結デ
ューティ率マップから完全直結デューティ率DDOを設定
する。尚、完全直結デューティ率DDOはある値(本実施
例の場合、80%)で最大となるが、これは電磁弁42
の耐久性を考慮したものである。
【0036】次に、TCU8は、ステップS123で、
電磁弁42の駆動デューティ率Dを所定の全筒時デュー
ティ増加率α(本実施例では、5%/65ms)で増加さ
せ、アプライ圧の上昇によりダンパクラッチ28のスリ
ップを減少させる。次に、TCU8は、ステップS12
4で、ダンパクラッチ28の駆動デューティ率Dが完全
直結デューティ率DDO以上となったか否かを判定し、こ
の判定がNoであればステップS123の処理を繰り返
し、駆動デューティ率Dを上昇させる。そして、ステッ
プS124の判定がYesになったら、このサブルーチン
を終了し、図5のステップS31に進む。
【0037】この制御では、全筒時デューティ増加率α
が大きく設定されているため、アプライ圧は短時間で上
昇し、ダンパクラッチ28が比較的速やかに完全直結状
態となる。したがって、エンジン1側の駆動トルクが急
増しても、ダンパクラッチ28のスリップは殆ど発生せ
ず、ドライバーの加速要求が満たされる。尚、完全直結
移行制御時における駆動デューティ率Dの変化を、図1
9中に破線で示す。
【0038】TCU8は、ステップS31で、完全直結
制御を実行すると共に、ステップS32で、完全直結制
御中フラグF1を1とし、スリップ直結制御中フラグF
2と非直結制御中フラグF3とを0とした後、スタート
に戻る。さて、図3のステップS19での判定がNo、
すなわち気筒識別フラグF0が0であった場合、TCU
8は、図6のステップS33に進み、スリップ直結制御
中フラグF2が1であるか否かを判定する。そして、こ
の判定がYesであったらステップS34に進み、気筒切
換フラグFAが1か否かを判定する。この判定がNo、
すなわちエンジン1が休筒運転のままで、且つダンパク
ラッチ28も継続してスリップ直結域にあった場合、T
CU8は、図4のステップS24,S25に進み、スリ
ップ直結制御を続行すると共に、ダンパクラッチ制御フ
ラグのセットおよびリセットを行う。
【0039】また、ステップS34の判定がYes、すな
わちエンジン1が休筒運転から全筒運転に切り換わり、
且つダンパクラッチ28がスリップ直結域から完全直結
域に移行した場合、TCU8は、ステップS35で図1
6の全筒移行制御サブルーチンを実行する。このサブル
ーチンを開始すると、TCU8は、先ずステップS13
0で、気筒切換信号SMDA 入力時のダンパクラッチ28
の駆動デューティ率DをRAMにメモリする。次に、T
CU8は、ステップS131で、スロットル開度θTHに
基づいて、図20の完全直結デューティ率マップから完
全直結デューティ率DDOを設定する。次に、TCU8
は、ステップS132で、電磁弁42の駆動デューティ
率Dを所定の全筒移行時デューティ増加率β(本実施例
では、1%/65ms)で増加させ、アプライ圧の上昇に
よりダンパクラッチ28のスリップを減少させる。次
に、TCU8は、ステップS133で、ダンパクラッチ
28の駆動デューティ率Dが完全直結デューティ率DDO
以上となったか否かを判定し、この判定がNoであれば
ステップS123の処理を繰り返し、駆動デューティ率
Dを徐々に上昇させる。そして、ステップS124の判
定がYesになったら、このサブルーチンを終了し、図5
のステップS36に進む。
【0040】この制御では、全筒移行時デューティ増加
率βが小さく設定されているため、アプライ圧の上昇も
緩やかなとなり、ダンパクラッチ28は比較的長時間ス
リップ状態を維持する。したがって、エンジン1側が全
筒運転に移行する際に、駆動トルクの急増がダンパクラ
ッチ28のスリップにより吸収され、ドライバーに加速
ショックを殆ど感じさせない。尚、図19中には、全筒
移行制御時における駆動デューティ率Dの変化を実線で
示す。また、同図には、従来装置における全筒移行時の
出力軸トルクを破線で示したが、エンジントルクの急増
に応じてスパイク状に変動しており、明確な切換ショッ
クをドライバーに感じさせていた。
【0041】全筒移行制御を終了すると、TCU8は、
ステップS36で、気筒切換フラグFAを0、気筒識別
フラグF0を1とする。次いで、図5のステップS31
に進んで、完全直結制御を実行した後、ステップS32
で完全直結制御中フラグF1を1とし、スリップ直結制
御中フラグF2と非直結制御中フラグF3とを0とした
後、スタートに戻る。
【0042】また、ステップS33の判定がNoであっ
たら、TCU8は、ステップS37で気筒切換フラグF
Aが1か否かを判定する。この判定がYes、すなわちエ
ンジン1が休筒運転から全筒運転に切り換わり、且つダ
ンパクラッチ28が非直結域から完全直結域に移行した
場合も、TCU8は、ステップS35で図16の全筒移
行制御サブルーチンを実行する。
【0043】更に、ステップS37の判定がNo、すな
わち、エンジン1が休筒運転のままで、ダンパクラッチ
28が非直結域からスリップ直結域に移行した場合、T
CU8は、ステップS38で前述した図14のスリップ
直結移行制御サブルーチンを実行する。しかる後、TC
U8は、図4のステップS24,S25に進み、スリッ
プ直結制御を実行すると共に、ダンパクラッチ制御フラ
グのセットおよびリセットを行う。
【0044】一方、図3のステップS18での判定がN
o、すなわち現在の運転状態がダンパクラッチ28の全
筒時完全直結域でない場合、TCU8は、図7のステッ
プS39に進み、今度はスリップ直結域にあるか否かを
判定する。そして、この判定がNoであれば図10のス
テップS59に進み、YesであればステップS40で更
に気筒識別フラグF0が1であるか否かを判定する。そ
して、この判定がNoであれば図9のステップS53に
進み、YesであればステップS41で完全直結制御中フ
ラグF1が1であるか否かを判定する。更に、この判定
がNoであれば図8のステップS47に進み、Yesであ
ればステップS42で気筒切換フラグFAが1であるか
否かを判定する。
【0045】ステップS42の判定がYes、すなわちエ
ンジン1側で全筒運転から休筒運転への気筒切換えが行
われ、ダンパクラッチ28が完全直結域からスリップ直
結域に移行した場合、TCU8は、ステップS43で前
述した図13の休筒移行制御サブルーチンを実行する。
次いで、TCU8は、ステップS44で気筒切換フラグ
FAと気筒識別フラグF0とを共に0とした後、図4の
ステップS24,S25に進み、スリップ直結制御を続
行すると共に、ダンパクラッチ制御フラグのセットおよ
びリセットを行う。
【0046】また、ステップS42の判定がNo、すな
わちエンジン1側が全筒運転状態で、ダンパクラッチ2
8が完全直結域からスリップ直結域に移行した場合、T
CU8は、ステップS45で、電磁弁42の駆動デュー
ティ率Dをスリップ直結開始デューティ率DSLに変更す
る。スリップ直結開始デューティ率DSLは、ダンパクラ
ッチ28が略スリップ直結となるような値であり、スリ
ップ直結域突入時のスロットル開度θTHに基づき決定さ
れる。次に、TCU8は、図4のステップS24,S2
5に進み、スリップ直結制御を続行すると共に、ダンパ
クラッチ制御フラグのセットおよびリセットを行う。
【0047】一方、ステップS41での判定がNo、す
なわち完全直結制御中フラグF1が0であった場合、T
CU8は、図8のステップS47に進み、気筒切換フラ
グFAが1であるか否かを判定する。そして、TCU8
は、この判定がYesであったらステップS48で更に、
スリップ制御中フラグF2が1であるか否かを判定す
る。この判定がYesであったら、TCU8は、ステップ
S49で気筒切換フラグFAと気筒識別フラグF0とを
共に0とした後、図4のステップS24に進み、スリッ
プ直結制御を続行する。この場合は、ダンパクラッチ2
8のスリップ直結域内でエンジン1が全筒運転から休筒
運転に切り換わることになるため、トルク変動によりス
リップ量が一時的に変動するだけである。
【0048】また、ステップS48の判定がNo、すな
わち、エンジン1が全筒運転から休筒運転に切り換わ
り、且つダンパクラッチ28が非直結域からスリップ直
結域に移行した場合、TCU8は、ステップS50で、
前述した図14のスリップ直結移行制御サブルーチンを
実行する。次いで、TCU8は、ステップS49で気筒
切換フラグFAと気筒識別フラグF0とを共に0とした
後、図4のステップS24,S24に進み、スリップ直
結制御を実行すると共に、ダンパクラッチ制御フラグの
セットおよびリセットを行う。
【0049】一方、ステップS47の判定がNoであっ
た場合も、TCU8は、ステップS51で、スリップ制
御中フラグF2が1であるか否かを判定する。そして、
この判定がYesであったら、TCU8は、図4のステッ
プS24に進み、スリップ直結制御を続行する。また、
ステップS51の判定がNo、すなわちエンジン1が全
筒運転状態でダンパクラッチ28が非直結域からスリッ
プ直結域に移行した場合、TCU8は、ステップS52
で、前述した図14のスリップ直結移行制御サブルーチ
ンを実行した後、図4のステップS24,S25に進
み、スリップ直結制御を実行すると共に、ダンパクラッ
チ制御フラグのセットおよびリセットを行う。
【0050】さて、図7のステップS40での判定がN
o、すなわち気筒識別フラグF0が0であった場合、T
CU8は、図9のステップS53に進み、気筒切換フラ
グFAが1であるか否かを判定する。そして、TCU8
は、この判定がYesであったらステップS54で更に、
スリップ制御中フラグF2が1であるか否かを判定す
る。この判定がYesであったら、TCU8は、ステップ
S55で気筒切換フラグFAを0、気筒識別フラグF0
を1とした後、図4のステップS24に進み、スリップ
直結制御を続行する。この場合は、ダンパクラッチ28
のスリップ直結域内でエンジン1が休筒運転から全筒運
転に切り換わることになるため、トルク変動によりスリ
ップ量が一時的に増加するだけである。
【0051】また、ステップS54の判定がNo、すな
わち、エンジン1が休筒運転から全筒運転に切り換わ
り、且つダンパクラッチ28が非直結域からスリップ直
結域に移行した場合、TCU8は、ステップS56で、
図14のスリップ直結移行制御サブルーチンを実行す
る。次いで、TCU8は、ステップS55で気筒切換フ
ラグFAを0、気筒識別フラグF0を1とした後、図4
のステップS24,S24に進み、スリップ直結制御を
実行すると共に、ダンパクラッチ制御フラグのセットお
よびリセットを行う。
【0052】一方、ステップS53の判定がNoであっ
た場合も、TCU8は、ステップS57で、スリップ制
御中フラグF2が1であるか否かを判定する。そして、
この判定がYesであったら、TCU8は、図4のステッ
プS24に進み、スリップ直結制御を続行する。また、
ステップS57の判定がNo、すなわちエンジン1が休
筒運転状態でダンパクラッチ28が非直結域からスリッ
プ直結域に移行した場合、TCU8は、ステップS58
で、図14のスリップ直結移行制御サブルーチンを実行
した後、図4のステップS24,S25に進み、スリッ
プ直結制御を実行すると共に、ダンパクラッチ制御フラ
グのセットおよびリセットを行う。
【0053】さて、図7のステップS39での判定がN
o、すなわち現在の運転状態が全筒時完全直結域でもス
リップ直結域でもない場合(つまり、非直結域の場
合)、TCU8は、図10のステップS59に進み、気
筒識別フラグF0が1であるか否かを判定する。そし
て、この判定がNoであれば図12のステップS70に
進み、YesであればステップS60で完全直結制御中フ
ラグF1が1であるか否かを判定する。更に、この判定
がNoであれば図11のステップS64に進み、Yesす
なわちエンジン1側が全筒運転状態でダンパクラッチ2
8が完全直結域から非直結域に移行した場合、TCU8
は、ステップS61で電磁弁42の駆動デューティ率D
を0として、ダンパクラッチ28を非直結状態にする。
【0054】尚、ここでは気筒切換フラグFAが1であ
るか否かの判定は行わないが、その理由は以下の通りで
ある。図18のダンパクラッチ制御マップに示したよう
に、エンジン1側が全筒運転から休筒運転に切り換わる
場合、同時にダンパクラッチ28が完全直結域から非直
結域に移行することはあり得ず、休筒となった瞬間にス
リップ直結域を経由することになる。したがって、全筒
運転で完全直結域にあった場合、非直結域には必ず全筒
運転のままで移行することになり、気筒切換フラグFA
の判定が不要となるのである。
【0055】ステップS61でダンパクラッチ28を非
直結状態にすると、TCU8は、ステップS62で非直
結制御を実行する。次いで、TCU8は、ステップS6
3で、非直結制御中フラグF3を1とし、完全直結制御
中フラグF1とスリップ直結制御中フラグF2とを0と
した後、スタートに戻る。ステップS60での判定がN
o、すなわち完全直結制御中フラグF1が0であった場
合、TCU8は、図11のステップS64に進み、気筒
切換フラグFAが1であるか否かを判定する。そして、
TCU8は、この判定がYesであったらステップS65
で更に、スリップ制御中フラグF2が1であるか否かを
判定する。この判定がNoであったら、TCU8は、ス
テップS66で気筒切換フラグFAと気筒識別フラグF
0とを共に0とした後、図10のステップS62に進
み、非直結制御を続行する。この場合は、ダンパクラッ
チ28の非直結域内でエンジン1が全筒運転から休筒運
転に切り換わるだけであり、電磁弁42の駆動デューテ
ィ率Dは変化せず0のままである。
【0056】また、ステップS65の判定がYes、すな
わちエンジン1側が全筒運転から休筒運転に切り換わ
り、且つダンパクラッチ28が完全直結域から非直結域
に移行した場合、TCU8は、ステップS67で、電磁
弁42の駆動デューティ率Dを0としてダンパクラッチ
28を非直結状態とする。次いで、ステップS66で気
筒切換フラグFAと気筒識別フラグF0とを共に0とし
た後、図10のステップS62,S63に進み、非直結
制御を実行すると共に、ダンパクラッチ制御フラグのセ
ットおよびリセットを行う。
【0057】一方、ステップS64の判定がNoの場
合、TCU8は、ステップS68で、スリップ制御中フ
ラグF2が1であるか否かを判定する。この判定がN
o、すなわちエンジン1側が全筒運転で変化せず、ダン
パクラッチ28も非直結域のままであったら、TCU8
は、図10のステップS62に進み、非直結制御を続行
する。
【0058】また、ステップS68の判定がYes、すな
わちエンジン1側が全筒運転で変化せず、ダンパクラッ
チ28がスリップ直結域から非直結域に移行した場合、
TCU8はステップS69で電磁弁42の駆動デューテ
ィ率Dを0としてダンパクラッチ28を非直結状態とす
る。しかる後、TCU8は、図10のステップS62,
S63に進み、非直結制御を実行すると共に、ダンパク
ラッチ制御フラグのセットおよびリセットを行う。
【0059】ステップS59での判定がNo、すなわち
気筒識別フラグF0が0であった場合、TCU8は、図
12のステップS70に進み、気筒切換フラグFAが1
であるか否かを判定する。そして、TCU8は、この判
定がYesであったらステップS71で更に、スリップ制
御中フラグF2が1であるか否かを判定する。この判定
がNoであったら、TCU8は、ステップS72で気筒
切換フラグFAを0、気筒識別フラグF0を1とした
後、図10のステップS62に進み、非直結制御を続行
する。この場合は、ダンパクラッチ28の非直結域内で
エンジン1が休筒運転から全筒運転に切り換わるだけで
あり、電磁弁42の駆動デューティ率Dは0のまま変化
しない。
【0060】また、ステップS71の判定がYes、すな
わちエンジン1側が休筒運転から全筒運転に切り換わ
り、且つダンパクラッチ28がスリップ直結域から非直
結域に移行した場合、TCU8は、ステップS73で、
図17の非直結移行制御サブルーチンを実行する。この
サブルーチンを開始すると、TCU8は、先ずステップ
S140でタイマカウンタTをスタートさせる一方、ス
テップS141でスリップ直結制御時の駆動デューティ
率Dのまま電磁弁28を駆動する。次に、TCU8は、
ステップS142で、タイマカウンタTの値が所定時間
t02に達したか否かを判定し、この判定がNoであれば
ステップS141の処理を繰り返し、ダンパクラッチ2
8をスリップ直結状態に保持する。尚、所定時間t02
は、気筒切換え後にエンジンの出力トルクが安定するま
での時間に対して、十分長く設定されている。そして、
所定時間t02が経過し、ステップS142の判定がYes
になったら、ステップS143でタイマカウンタTをリ
セットする。次に、TCU8は、ステップS144で、
駆動デューティ率Dを0としてダンパクラッチ28を非
直結状態としてこのサブルーチンを終了した後、図10
のステップS62,S63に進み、非直結制御を実行す
ると共に、ダンパクラッチ制御フラグのセットおよびリ
セットを行う。
【0061】一方、ステップS70の判定がNoであっ
たらステップS74で更に、スリップ制御中フラグF2
が1であるか否かを判定する。この判定もNo、すなわ
ちエンジン1側が休筒運転で変化せず、ダンパクラッチ
28も非直結域のままであったら、TCU8は、図10
のステップS62に進み、非直結制御を続行する。ま
た、ステップS74の判定もYes、すなわちエンジン1
側が休筒運転で変化せず、ダンパクラッチ28がスリッ
プ直結域から非直結域に移行した場合、TCU8は、ス
テップS75で電磁弁42の駆動デューティ率Dを0と
してダンパクラッチ28を非直結状態とする。しかる
後、TCU8は、図10のステップS62,S63に進
み、非直結制御を実行すると共に、ダンパクラッチ制御
フラグのセットおよびリセットを行う。
【0062】本実施例では、上述した如く、運転状態に
応じてダンパクラッチ28の駆動制御を緻密かつ的確に
行うようにしたため、加速性能や燃費を犠牲にすること
なく、エンジン1の気筒切換えに伴う切換ショック等を
軽減させることができた。尚、本発明の態様は上記実施
例に限られるものではなく、制御の具体的手順について
は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であ
る。
【0063】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明で
は、エンジンが全筒運転から一部休筒運転に切換わる
と、クラッチへの供給油圧を第1減圧手段により一旦第
一油圧に減圧し、更に第2減圧手段により第1の勾配で
減圧するようにしたため、クラッチが迅速に非直結状態
あるいはごく小さいトルクでスリップする状態となり、
気筒切換えに伴うトルク変動が吸収される。一方、エン
ジンが全筒運転中に、スリップ直結領域等から完全直結
領域へ移行する場合等には、制御装置は供給油圧を比較
的大きな油圧増加率で増加させるようにしたため、クラ
ッチが迅速に完全直結状態となり、スリップによるトル
クの伝達ロスが低減されて、加速性能や燃費が向上す
る。また、エンジンが休筒運転から全筒運転に切換わる
ことにより、スリップ直結領域等から直結領域へ移行す
る場合には、供給油圧を比較的小さな油圧増加率で増加
させるようにしたため、クラッチの完全直結状態への移
行は比較的緩やかに行われ、エンジントルクの急増によ
る加速ショックが軽減される。更にまた、エンジンの運
転状態が全筒と休筒との間で切換わり、これに伴ってク
ラッチ作動マップ上の作動領域が完全直結とスリップ直
結との間で変更された場合、制御手段はクラッチへの供
給油圧を車両の運転状態等に応じた所定の油圧変化率を
もって制御すると共に、作動領域の変更が終了するまで
新たな気筒切換えを禁止するようにしたため、クラッチ
の作動制御が円滑に行われて切換ショックが軽減される
一方、作動領域の変更中の気筒切換えに対処する必要が
なくなり、クラッチ制御の複雑化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速制御装置の一実施例を示した
概略構成図である。
【図2】変速制御サブルーチンを示したフローチャート
である。
【図3】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示した
フローチャートである。
【図4】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示した
フローチャートである。
【図5】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示した
フローチャートである。
【図6】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示した
フローチャートである。
【図7】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示した
フローチャートである。
【図8】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示した
フローチャートである。
【図9】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示した
フローチャートである。
【図10】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示し
たフローチャートである。
【図11】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示し
たフローチャートである。
【図12】ダンパクラッチ駆動制御サブルーチンを示し
たフローチャートである。
【図13】休筒移行制御サブルーチンを示したフローチ
ャートである。
【図14】スリップ直結移行制御サブルーチンを示した
フローチャートである。
【図15】完全直結移行制御サブルーチンの手順を示し
たフローチャートである。
【図16】全筒移行制御サブルーチンの手順を示したフ
ローチャートである。
【図17】非直結移行制御サブルーチンの手順を示した
フローチャートである。
【図18】ダンパクラッチ制御マップである。
【図19】各運転パラメータの関係を示したグラフであ
る。
【図20】完全直結デューティ率マップである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 4 トルクコンバータ 5 変速機本体 6 油圧コントローラ 7 ECU 8 TCU 28 ダンパクラッチ 41 ダンパクラッチコントロールバルブ 42 電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永吉 由昌 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 今井 勝政 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 休筒機構付エンジンと自動変速機との間
    に配設された流体継手用クラッチの制御装置において、 作動気筒の切換えを検出する気筒切換検出手段と、 前記クラッチへの供給油圧を制御する制御手段とを備
    え、 前記制御手段は、前記クラッチが完全係合状態にあり且
    つ前記気筒切換検出手段により全筒運転から一部休筒運
    転への切換えを検出したとき、前記クラッチを休筒運転
    時用作動状態にするものであって、 前記クラッチを完全係合状態に保つ油圧から一旦第1油
    圧値まで減圧する第1減圧手段と、 この第1油圧値から所定の油圧低減率で減圧する第2減
    圧手段と、 この第2減圧手段により減圧された第2油圧値から所定
    の油圧増加率で増圧し、前記クラッチを休筒運転時用作
    動状態とする増圧手段とからなることを特徴とする流体
    継手用クラッチの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第1油圧値は、前記クラッチがスリ
    ップまたは開放される所定値であることを特徴とする請
    求項1記載の流体継手用クラッチの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第1油圧値は、前記気筒切換検出手
    段により全筒運転から一部休筒運転への切換えを検出し
    たときの車両の運転状態に応じて設定されることを特徴
    とする請求項1記載の流体継手用クラッチの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第2油圧値は、前記第1油圧値から
    所定時間に亘って減圧されることにより達成されること
    を特徴とする請求項1記載の流体継手用クラッチの制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記休筒運転時用作動状態は前記クラッ
    チのスリップ制御状態であって、前記増圧手段はスリッ
    プ量が目標スリップ量となるまで前記クラッチへの供給
    油圧を増圧することを特徴とする請求項1記載の流体継
    手用クラッチの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、車両の運転状態に応じ
    て前記クラッチへの供給油圧を制御するものであって、
    前記目標スリップ量は前記気筒切換検出手段により全筒
    運転から一部休筒運転への切換えを検出したときの前記
    作動領域から決定されることを特徴とする請求項5記載
    の流体継手用クラッチの制御装置。
  7. 【請求項7】 前記車両の運転状態に応じて前記クラッ
    チの作動領域が形成されたマップを有し、前記目標スリ
    ップ量は前記気筒切換検出手段により全筒運転から一部
    休筒運転への切換えを検出したときの前記作動領域から
    決定されることを特徴とする請求項6記載の流体継手用
    クラッチの制御装置。
  8. 【請求項8】 休筒機構付エンジンと自動変速機との間
    に配設された流体継手用クラッチの制御装置において、 当該クラッチを完全直結状態とする直結領域が形成され
    たクラッチ作動マップと、 前記クラッチの作動領域の変更を検出する領域変更検出
    手段と、 前記クラッチ作動マップに応じた作動状態となるよう、
    前記クラッチへの供給油圧を制御する制御手段と、 作動気筒を判定する作動気筒判定手段と、 作動気筒の切換えを検出する気筒切換検出手段と、から
    なり、 前記制御手段は、 前記作動気筒判定手段により全筒運転中であることを判
    定し且つ前記領域変更手段により前記クラッチ作動領域
    が前記直結領域以外から前記直結領域へと変更されたこ
    とを検出したとき、前記クラッチへの供給油圧を所定の
    油圧増加率に応じて増加させると共に、 前記気筒切換検出手段により一部休筒運転から全筒運転
    への切換えを検出し且つ前記領域変更検出手段によりク
    ラッチ作動領域が前記直結領域以外から前記直結領域へ
    と変更されたことを検出したとき、前記クラッチへの供
    給油圧を前記所定の油圧増加率よりも小さい増加率に応
    じて増加させることを特徴とする流体継手用クラッチの
    制御装置。
  9. 【請求項9】 前記油圧増加率は、前記クラッチ作動領
    域の変更時における車両の運転状態に応じて設定される
    ことを特徴とする請求項8記載の流体継手用クラッチの
    制御装置。
  10. 【請求項10】 前記油圧増加率は一定値として設定さ
    れていることを特徴とする請求項8記載の流体継手用ク
    ラッチの制御装置。
  11. 【請求項11】 休筒機構付エンジンと自動変速機との
    間に配設された流体継手用クラッチの制御装置におい
    て、 前記クラッチの作動領域が複数に分割されたクラッチ作
    動マップと、 前記作動領域の変更を検出する領域変更検出手段と、 作動気筒の切換えを検出する気筒切換検出手段と、 前記気筒切換検出手段により運転気筒の切換えを検出し
    且つ前記領域変更検出手段により前記作動領域の変更を
    検出したとき、前記クラッチへの供給油圧を所定の油圧
    変化率に応じて制御する制御手段と、 前記作動領域の変更が終了するまで新たな気筒切換えを
    禁止する気筒切換禁止手段とを備えたことを特徴とする
    流体継手用クラッチの制御装置。
  12. 【請求項12】 前記所定の油圧変化率は、前記領域変
    更手段により前記クラッチ作動領域の変更を検出したと
    き、または前記切換検出手段により前記気筒の切換えを
    検出したときの車両の運転状態に応じて設定されること
    を特徴とする請求項11記載の流体継手用クラッチの制
    御装置。
  13. 【請求項13】 前記休筒機構付エンジンがエンジン制
    御装置により駆動制御される一方、前記自動変速機が自
    動変速機制御装置により制御され、 前記切換検出手段は、前記エンジン制御装置から前記自
    動変速機制御装置へ出力される気筒切換信号により前記
    気筒の切換えを検出し、 前記気筒切換禁止手段は自動変速機制御装置から前記エ
    ンジン制御装置へ気筒切換信号を出力することを特徴と
    する請求項11記載の流体継手用クラッチの制御装置。
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