JP2925769B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents
エンジンの制御装置Info
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- JP2925769B2 JP2925769B2 JP3066316A JP6631691A JP2925769B2 JP 2925769 B2 JP2925769 B2 JP 2925769B2 JP 3066316 A JP3066316 A JP 3066316A JP 6631691 A JP6631691 A JP 6631691A JP 2925769 B2 JP2925769 B2 JP 2925769B2
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- Japan
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- engine
- shift
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/34—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
- F01L1/344—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
- F01L1/3442—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
- F01L2001/34423—Details relating to the hydraulic feeding circuit
- F01L2001/34426—Oil control valves
- F01L2001/34433—Location oil control valves
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- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの制御装置、特
にバルブタイミング可変機構等,エンジンの吸気充填効
率を可変にする手段を有するものの改良に関する。
にバルブタイミング可変機構等,エンジンの吸気充填効
率を可変にする手段を有するものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のエンジンの制御装置
として、例えば特開昭63−111224号公報に開示
されるように、バルブタイミング可変機構を備え、設定
エンジン回転数を境に、エンジン低回転時には吸気弁と
排気弁とのバルブオ−バ−ラップを短く設定する一方、
高回転時には該バルブオ−バ−ラップを長く設定してト
ルク特性を良くし、高出力化を図ったものが知られてい
る。
として、例えば特開昭63−111224号公報に開示
されるように、バルブタイミング可変機構を備え、設定
エンジン回転数を境に、エンジン低回転時には吸気弁と
排気弁とのバルブオ−バ−ラップを短く設定する一方、
高回転時には該バルブオ−バ−ラップを長く設定してト
ルク特性を良くし、高出力化を図ったものが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、バルブタイミング可変機構が設定エンジ
ン回転数を境に切換動作するものであるため、変速機の
アップ変速又はダウン変速時にエンジン回転数が上記設
定回転数を跨いで唐突に変化すると、この変化に上記可
変機構の切換動作が追随できず、その結果、例えばアク
セルペダルを踏込んだ加速運転に伴うダウン変速時には
吸気充填効率の向上が遅れ、この遅れがエンジン回転数
の上昇に影響を及ぼして、車両の前後加速度に一時的に
大きな落込みが生じ、加速性能の向上が図れない欠点が
ある。特に、バルブタイミング可変機構がエンジンのク
ランク軸に連結したオイルポンプの油の作用で動作する
油圧式では、エンジン低回転時に油圧が低下するため、
この低回転時での可変機構の切換動作の遅れが顕著にな
る。
来のものでは、バルブタイミング可変機構が設定エンジ
ン回転数を境に切換動作するものであるため、変速機の
アップ変速又はダウン変速時にエンジン回転数が上記設
定回転数を跨いで唐突に変化すると、この変化に上記可
変機構の切換動作が追随できず、その結果、例えばアク
セルペダルを踏込んだ加速運転に伴うダウン変速時には
吸気充填効率の向上が遅れ、この遅れがエンジン回転数
の上昇に影響を及ぼして、車両の前後加速度に一時的に
大きな落込みが生じ、加速性能の向上が図れない欠点が
ある。特に、バルブタイミング可変機構がエンジンのク
ランク軸に連結したオイルポンプの油の作用で動作する
油圧式では、エンジン低回転時に油圧が低下するため、
この低回転時での可変機構の切換動作の遅れが顕著にな
る。
【0004】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、変速時での回転数の急激な変化時で
あっても、バルブタイミング可変機構等の切換動作を追
随性良く行わせて、走行性能の向上を図ることにある。
あり、その目的は、変速時での回転数の急激な変化時で
あっても、バルブタイミング可変機構等の切換動作を追
随性良く行わせて、走行性能の向上を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、図1(a) に示すように、変速が行われ
る際には、その変速動作に同期して、又はその変速動作
に先立ってバルブタイミング可変機構の切換動作を開始
するようにしている。
め、本発明では、図1(a) に示すように、変速が行われ
る際には、その変速動作に同期して、又はその変速動作
に先立ってバルブタイミング可変機構の切換動作を開始
するようにしている。
【0006】つまり、請求項1記載の発明の具体的な解
決手段は、エンジンEの運転状態に応じて吸気充填効率
を可変にする吸気充填効率可変手段29を備えると共
に、出力軸3に変速機50が接続されたエンジンの制御
装置を前提として、エンジンEの運転状態を検出する検
出手段49と、該検出手段49により検出された変速前
の運転状態から変速後の運転状態を予測する予測手段6
0とを設ける。更に、上記予測手段60により予測され
た運転状態に基いて上記変速機50の変速動作に同期し
て上記吸気充填効率可変手段29の切換動作を開始させ
る同期切換開始手段61を設ける構成としている。
決手段は、エンジンEの運転状態に応じて吸気充填効率
を可変にする吸気充填効率可変手段29を備えると共
に、出力軸3に変速機50が接続されたエンジンの制御
装置を前提として、エンジンEの運転状態を検出する検
出手段49と、該検出手段49により検出された変速前
の運転状態から変速後の運転状態を予測する予測手段6
0とを設ける。更に、上記予測手段60により予測され
た運転状態に基いて上記変速機50の変速動作に同期し
て上記吸気充填効率可変手段29の切換動作を開始させ
る同期切換開始手段61を設ける構成としている。
【0007】また、請求項2記載の発明では、同図(b)
に示すように、上記請求項1記載の発明の吸気充填効率
可変手段29をエンジンEのオイルポンプの油の供給に
より作動するバルブタイミング可変機構30で構成する
と共に、同期切換開始手段61に代えて、予測手段60
により予測された運転状態に基いて上記吸気充填効率の
切換動作を開始させる切換開始手段62と、エンジンE
の低回転時に上記変速機50の変速動作を上記バルブタ
イミング可変機構30の切換動作の開始時よりも設定遅
延期間だけ遅延させる変速遅延手段63とを設ける構成
としている。
に示すように、上記請求項1記載の発明の吸気充填効率
可変手段29をエンジンEのオイルポンプの油の供給に
より作動するバルブタイミング可変機構30で構成する
と共に、同期切換開始手段61に代えて、予測手段60
により予測された運転状態に基いて上記吸気充填効率の
切換動作を開始させる切換開始手段62と、エンジンE
の低回転時に上記変速機50の変速動作を上記バルブタ
イミング可変機構30の切換動作の開始時よりも設定遅
延期間だけ遅延させる変速遅延手段63とを設ける構成
としている。
【0008】特に、請求項3記載の発明では、上記変速
遅延手段63の設定遅延期間を、エンジンEの回転数が
低回転になるほど長く設定する構成とし,請求項4記載
の発明では長くても予め設定した最大値に規制する構成
としている。
遅延手段63の設定遅延期間を、エンジンEの回転数が
低回転になるほど長く設定する構成とし,請求項4記載
の発明では長くても予め設定した最大値に規制する構成
としている。
【0009】
【作用】以上の構成により、請求項1記載の発明では、
吸気充填効率可変手段29の切換動作の開始が変速機の
変速動作の開始に同期して行われる。このことにより、
その後、変速が実際に完了してエンジン回転数が唐突に
変化しても、この回転数が上記可変手段29の動作の切
換回転数を跨いだ時点では吸気充填効率可変手段29の
切換動作は十分に進行している又は完了するので、この
切換回転数を越えた時点で、直ちに又は短時間で吸気充
填効率も変化して、エンジン運転状態に良好に対応する
ことになる。
吸気充填効率可変手段29の切換動作の開始が変速機の
変速動作の開始に同期して行われる。このことにより、
その後、変速が実際に完了してエンジン回転数が唐突に
変化しても、この回転数が上記可変手段29の動作の切
換回転数を跨いだ時点では吸気充填効率可変手段29の
切換動作は十分に進行している又は完了するので、この
切換回転数を越えた時点で、直ちに又は短時間で吸気充
填効率も変化して、エンジン運転状態に良好に対応する
ことになる。
【0010】また、請求項2記載の発明では、エンジン
Eの低回転時には、バルブタイミング可変機構30に作
用する油圧は低く、このため該可変機構30の切換動作
は長い時間を要する。しかし、変速機50の変速動作の
開始に先立って予め該可変機構29の切換動作が開始さ
れるので、エンジン回転数が上記可変機構29の切換回
転数を跨いだ時点では、上記と同様に十分に進行してい
る又は完了する。従って、回転数の素早い変化に対して
吸気充填効率も実質的に素早く切換わって、エンジン運
転状態に良好に対応する。
Eの低回転時には、バルブタイミング可変機構30に作
用する油圧は低く、このため該可変機構30の切換動作
は長い時間を要する。しかし、変速機50の変速動作の
開始に先立って予め該可変機構29の切換動作が開始さ
れるので、エンジン回転数が上記可変機構29の切換回
転数を跨いだ時点では、上記と同様に十分に進行してい
る又は完了する。従って、回転数の素早い変化に対して
吸気充填効率も実質的に素早く切換わって、エンジン運
転状態に良好に対応する。
【0011】その場合、請求項3記載の発明では、エン
ジンEの回転数が低回転になるほど、可変機構30の切
換動作に要する時間は長くなるものの、その分、設定遅
延期間が長く設定されるので、より確実に吸気充填効率
の変化遅れが防止される。
ジンEの回転数が低回転になるほど、可変機構30の切
換動作に要する時間は長くなるものの、その分、設定遅
延期間が長く設定されるので、より確実に吸気充填効率
の変化遅れが防止される。
【0012】更に、請求項4記載の発明では、設定遅延
期間が長く設定される場合でも、その長さは予め設定し
た最大値に規制されるので、変速遅れが運転者に与える
異和感が十分抑制されて、運転フィーリングが良好に維
持される。
期間が長く設定される場合でも、その長さは予め設定し
た最大値に規制されるので、変速遅れが運転者に与える
異和感が十分抑制されて、運転フィーリングが良好に維
持される。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明のエンジンの制御装置によれば、変速機の変速時に
は、その変速動作に同期して吸気充填効率可変手段の切
換動作を行ったので、その変速時にエンジン回転数の急
な変化があっても、該回転数が上記可変手段の切換回転
数を跨いだ時点又はその直後で素早く該可変手段の切換
えを完了して、吸気充填効率の変化をその回転数変化に
良好に追随させることができ、よって例えば加速運転に
よるダウン変速時での前後加速度の一時的な急低下を抑
制ないし解消して、運転性能の向上を図ることができ
る。
明のエンジンの制御装置によれば、変速機の変速時に
は、その変速動作に同期して吸気充填効率可変手段の切
換動作を行ったので、その変速時にエンジン回転数の急
な変化があっても、該回転数が上記可変手段の切換回転
数を跨いだ時点又はその直後で素早く該可変手段の切換
えを完了して、吸気充填効率の変化をその回転数変化に
良好に追随させることができ、よって例えば加速運転に
よるダウン変速時での前後加速度の一時的な急低下を抑
制ないし解消して、運転性能の向上を図ることができ
る。
【0014】また、請求項2記載の発明では、油圧式バ
ルブタイミング可変機構の切換動作に長い時間を要する
エンジン低回転時には、該可変機構の切換動作を開始
し、その後に設定遅延時間遅れて変速機の変速動作を開
始させたので、エンジン回転数が切換回転数を跨いだ時
点で素早く該バルブタイミング可変機構の切換えを完了
させることができ、運転性能の向上を図ることができ
る。
ルブタイミング可変機構の切換動作に長い時間を要する
エンジン低回転時には、該可変機構の切換動作を開始
し、その後に設定遅延時間遅れて変速機の変速動作を開
始させたので、エンジン回転数が切換回転数を跨いだ時
点で素早く該バルブタイミング可変機構の切換えを完了
させることができ、運転性能の向上を図ることができ
る。
【0015】その場合、請求項3記載の発明によれば、
設定遅延時間をエンジン回転数が低いほど長く設定して
いるので、より確実に吸気充填効率の変化をその切換回
転数で切換えることができる。
設定遅延時間をエンジン回転数が低いほど長く設定して
いるので、より確実に吸気充填効率の変化をその切換回
転数で切換えることができる。
【0016】さらに、請求項4記載の発明によれば、設
定遅延時間の上限を設定最大値に規制しているので、変
速開始時期の遅延を、運転フィーリングを低下させない
範囲に制限できるので、運転者に与える異和感を抑制で
きる。
定遅延時間の上限を設定最大値に規制しているので、変
速開始時期の遅延を、運転フィーリングを低下させない
範囲に制限できるので、運転者に与える異和感を抑制で
きる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2以下の図面に基
いて説明する。
いて説明する。
【0018】図2において、Eは4気筒エンジン、1は
シリンダブロック、2はシリンダヘッド、3はクランク
軸、4はコネクティングロッド、5はピストン、6は吸
気ポ−ト、7は吸気弁、8は吸気通路、9は排気ポ−
ト、10は排気弁、11は排気通路である。
シリンダブロック、2はシリンダヘッド、3はクランク
軸、4はコネクティングロッド、5はピストン、6は吸
気ポ−ト、7は吸気弁、8は吸気通路、9は排気ポ−
ト、10は排気弁、11は排気通路である。
【0019】上記吸気通路8には、上流から順にエアク
リーナ14、エアフローセンサ15、スロットル弁16
及び燃料噴射弁17が配置されている。20はディスト
リビュータであって、イグニッションコイル21に接続
されていると共に、クランク軸3の回転速度を検出する
クランク角センサ22と、基準気筒を識別する気筒識別
センサ23とが設けられている。
リーナ14、エアフローセンサ15、スロットル弁16
及び燃料噴射弁17が配置されている。20はディスト
リビュータであって、イグニッションコイル21に接続
されていると共に、クランク軸3の回転速度を検出する
クランク角センサ22と、基準気筒を識別する気筒識別
センサ23とが設けられている。
【0020】上記各々の吸気弁7を駆動する吸気用カム
軸24と、各排気弁10を駆動する排気用カム軸25と
が設けられ、該各カム軸24,25はタイミングベルト
(図示せず)を介してクランク軸3に駆動連結される。
上記排気用カム軸25の前端側部分には、吸気弁7と排
気弁10とのバルブオーバーラップ量を大小2段に切換
えるための油圧式バルブタイミング可変機構30が配置
されている。
軸24と、各排気弁10を駆動する排気用カム軸25と
が設けられ、該各カム軸24,25はタイミングベルト
(図示せず)を介してクランク軸3に駆動連結される。
上記排気用カム軸25の前端側部分には、吸気弁7と排
気弁10とのバルブオーバーラップ量を大小2段に切換
えるための油圧式バルブタイミング可変機構30が配置
されている。
【0021】次に、油圧式バルブタイミング可変機構3
0の具体的構成を図3及び図4に基いて説明する。図3
において、排気用カム軸25の端部にはスペーサ31が
固着され、該スペーサ31の外側には、上記クランク軸
3との間にタイミングベルトが巻掛られる排気カム軸プ
ーリ26が配置されている。該排気カム軸プーリ26
は、そのボス部32の先端においてスペーサ31の先端
外周に摺接し、そのボス部32の基端側は排気用カム軸
25に回転自在の連結部材33に固定されている。上記
連結部材33は、シリンダヘッド2の軸受部2Aに回転
自在に枢支され、この連結部材33の他端には第1ギヤ
27がスプライン結合され、該第1ギヤ27には吸気用
カム軸24の先端に設けた第2ギヤ28が噛合連結され
ている。
0の具体的構成を図3及び図4に基いて説明する。図3
において、排気用カム軸25の端部にはスペーサ31が
固着され、該スペーサ31の外側には、上記クランク軸
3との間にタイミングベルトが巻掛られる排気カム軸プ
ーリ26が配置されている。該排気カム軸プーリ26
は、そのボス部32の先端においてスペーサ31の先端
外周に摺接し、そのボス部32の基端側は排気用カム軸
25に回転自在の連結部材33に固定されている。上記
連結部材33は、シリンダヘッド2の軸受部2Aに回転
自在に枢支され、この連結部材33の他端には第1ギヤ
27がスプライン結合され、該第1ギヤ27には吸気用
カム軸24の先端に設けた第2ギヤ28が噛合連結され
ている。
【0022】上記排気カム軸プーリ26のボス部32の
内側には、スペーサ31との間に環状のピストン34が
組込まれ、該ピストン34は軸方向に2分割された構造
であって、その両分岐部は複数のピンにより相互に固定
され、ピストン34の内外両面には互いに逆方向のヘリ
カルスプラインが形成され、これ等ヘリカルスプライン
は各々、スペーサ31の外周に形成したヘリカルスプラ
インと排気カム軸プーリ26のボス部32内周に形成し
たヘリカルスプラインとに噛合している。上記ピストン
34はスプリング35により先端側に付勢されている。
内側には、スペーサ31との間に環状のピストン34が
組込まれ、該ピストン34は軸方向に2分割された構造
であって、その両分岐部は複数のピンにより相互に固定
され、ピストン34の内外両面には互いに逆方向のヘリ
カルスプラインが形成され、これ等ヘリカルスプライン
は各々、スペーサ31の外周に形成したヘリカルスプラ
インと排気カム軸プーリ26のボス部32内周に形成し
たヘリカルスプラインとに噛合している。上記ピストン
34はスプリング35により先端側に付勢されている。
【0023】上記排気用カム軸25には、オイル通路3
6が形成され、スペーサ31は止め部材37を介して固
定ボルト38により排気用カム軸25に固定され、固定
ボルト38には上記オイル通路36に連通する貫通孔3
9が設けられ、排気カム軸プーリ26のボス部32の先
端には、オイル通路36からの油圧を導く圧力室40が
設けられている。
6が形成され、スペーサ31は止め部材37を介して固
定ボルト38により排気用カム軸25に固定され、固定
ボルト38には上記オイル通路36に連通する貫通孔3
9が設けられ、排気カム軸プーリ26のボス部32の先
端には、オイル通路36からの油圧を導く圧力室40が
設けられている。
【0024】上記排気用カム軸25の他端部は、シリン
ダヘッド2の軸受け部2Bに回転自在に枢支され、その
枢支孔41の端部はプラグ42で閉塞されている。
ダヘッド2の軸受け部2Bに回転自在に枢支され、その
枢支孔41の端部はプラグ42で閉塞されている。
【0025】オイル通路36への油圧の給排を行うべ
く、シリンダヘッド2には、バルブオーバーラップ切換
ソレノイド13により切換操作される切換弁43が組込
まれ、図4に示すように切換ソレノイド31がOFF状
態のとき、切換弁43はオイル通路36をドレン通路4
4に接続する排出位置となり、ON状態のとき切換弁4
3はオイル通路36を油圧供給路45に接続される。該
油圧供給路45には、上記エンジンEのクランク軸3に
連結駆動されるオイルポンプ(図示せず)から油が供給
される構成となっている。
く、シリンダヘッド2には、バルブオーバーラップ切換
ソレノイド13により切換操作される切換弁43が組込
まれ、図4に示すように切換ソレノイド31がOFF状
態のとき、切換弁43はオイル通路36をドレン通路4
4に接続する排出位置となり、ON状態のとき切換弁4
3はオイル通路36を油圧供給路45に接続される。該
油圧供給路45には、上記エンジンEのクランク軸3に
連結駆動されるオイルポンプ(図示せず)から油が供給
される構成となっている。
【0026】上記切換ソレノイド31により切換弁43
を供給位置に切換えると、オイル通路36から圧力室4
0に油圧が供給されて、ピストン34がスプリング35
を圧縮しながら図3中右方向に移動し、このためピスト
ン34の内周及び外周のスプラインを介してスペーサ3
1と排気カム軸プーリ26のボス部32とが相対的に逆
方向に回転して、該スペーサ31と排気カム軸プーリ2
6との相対的な位相が変化し、その結果,排気弁10の
閉時期が遅れ側に移行して、バルブオーバーラップが図
5に示すように大きなラップ量(40゜)となる。一
方、この状態から切換弁43を排出位置に切換えると、
オイル通路36の油が排出され、ピストン34がスプリ
ング35の付勢力が元の位置に復帰するので、排気弁1
0の閉時期が元に戻って、バルブオーバーラップが通常
の小さなラップ量(15゜)となるように構成されてい
る。
を供給位置に切換えると、オイル通路36から圧力室4
0に油圧が供給されて、ピストン34がスプリング35
を圧縮しながら図3中右方向に移動し、このためピスト
ン34の内周及び外周のスプラインを介してスペーサ3
1と排気カム軸プーリ26のボス部32とが相対的に逆
方向に回転して、該スペーサ31と排気カム軸プーリ2
6との相対的な位相が変化し、その結果,排気弁10の
閉時期が遅れ側に移行して、バルブオーバーラップが図
5に示すように大きなラップ量(40゜)となる。一
方、この状態から切換弁43を排出位置に切換えると、
オイル通路36の油が排出され、ピストン34がスプリ
ング35の付勢力が元の位置に復帰するので、排気弁1
0の閉時期が元に戻って、バルブオーバーラップが通常
の小さなラップ量(15゜)となるように構成されてい
る。
【0027】そして、上記バルブタイミング可変機構3
0の切換時期は、図6に示すように、縦軸にエンジン負
荷、横軸にエンジン回転数を基準にした運転領域におい
て、図中実線で示す切換時期に設定されている。従っ
て、上記バルブタイミング可変機構30が図6の切換マ
ップに基いて作動することにより、エンジンEの吸気充
填効率を可変にするようにした吸気充填効率可変手段2
9を構成している。
0の切換時期は、図6に示すように、縦軸にエンジン負
荷、横軸にエンジン回転数を基準にした運転領域におい
て、図中実線で示す切換時期に設定されている。従っ
て、上記バルブタイミング可変機構30が図6の切換マ
ップに基いて作動することにより、エンジンEの吸気充
填効率を可変にするようにした吸気充填効率可変手段2
9を構成している。
【0028】上記図2において、46はエンジン用コン
トロ−ラであって、該コントロ−ラ46には、エンジン
回転数センサ47、及びスロットル弁16の開度を検出
する開度センサ48の各検出信号が入力される。該エン
ジン回転数センサ47及び開度センサ48により、エン
ジンEの運転状態を検出する検出手段49を構成してい
る。
トロ−ラであって、該コントロ−ラ46には、エンジン
回転数センサ47、及びスロットル弁16の開度を検出
する開度センサ48の各検出信号が入力される。該エン
ジン回転数センサ47及び開度センサ48により、エン
ジンEの運転状態を検出する検出手段49を構成してい
る。
【0029】図7は上記エンジンEに接続される自動変
速機の構成を示す。同図において、50は自動変速機で
あって、該自動変速機50は、上記エンジンEのクラン
ク軸3(出力軸)に接続されたトルクコンバ−タ51
と、例えば前進4段,後退1段の変速機構52とにより
構成されている。上記トルクコンバ−タ51は、エンジ
ンEのクランク軸3に連結されたポンプ51aと、ステ
―タ51bと、タ―ビン51cと、上記ステ―タ51b
をタ―ビン51cと逆方向に回転させないためのワンウ
ェイクラッチ51dとを備えており、タ―ビン51cは
コンバ―タ出力軸51eを介して上記変速機構52に連
結されている。尚、トルクコンバ−タ51の前方には、
クランク軸3(つまりコンバ−タ入力軸)とコンバ―タ
出力軸51eとを締結及び開放するロックアップ機構5
3が設けられている。
速機の構成を示す。同図において、50は自動変速機で
あって、該自動変速機50は、上記エンジンEのクラン
ク軸3(出力軸)に接続されたトルクコンバ−タ51
と、例えば前進4段,後退1段の変速機構52とにより
構成されている。上記トルクコンバ−タ51は、エンジ
ンEのクランク軸3に連結されたポンプ51aと、ステ
―タ51bと、タ―ビン51cと、上記ステ―タ51b
をタ―ビン51cと逆方向に回転させないためのワンウ
ェイクラッチ51dとを備えており、タ―ビン51cは
コンバ―タ出力軸51eを介して上記変速機構52に連
結されている。尚、トルクコンバ−タ51の前方には、
クランク軸3(つまりコンバ−タ入力軸)とコンバ―タ
出力軸51eとを締結及び開放するロックアップ機構5
3が設けられている。
【0030】更に、同図において、55は上記変速機構
52及びロックアップ機構53の作動を制御する油圧回
路部であって、該油圧回路部55は、制御用の5個の電
磁ソレノイドSOL1〜SOL5及びロックアップ制御用のデュ
−ティソレノイドSOL6を有する。
52及びロックアップ機構53の作動を制御する油圧回
路部であって、該油圧回路部55は、制御用の5個の電
磁ソレノイドSOL1〜SOL5及びロックアップ制御用のデュ
−ティソレノイドSOL6を有する。
【0031】加えて、57は上記5個の電磁ソレノイド
SOL1〜SOL5を制御すると共にロックアップ制御用のデュ
−ティソレノイドSOL6をデュ−ティ制御する変速機用コ
ントロ−ラであって、該変速機用コントロ−ラ57に
は、車速センサ58の検出信号が入力される。
SOL1〜SOL5を制御すると共にロックアップ制御用のデュ
−ティソレノイドSOL6をデュ−ティ制御する変速機用コ
ントロ−ラであって、該変速機用コントロ−ラ57に
は、車速センサ58の検出信号が入力される。
【0032】更に、図2において、59はバルブタイミ
ング可変機構用コントローラであって、該コントローラ
59には上記2個のコントローラ46,57からのエン
ジン回転数信号、スロットル弁開度信号、及び車速信号
が入力される。
ング可変機構用コントローラであって、該コントローラ
59には上記2個のコントローラ46,57からのエン
ジン回転数信号、スロットル弁開度信号、及び車速信号
が入力される。
【0033】次に、上記バルブタイミング可変機構用コ
ントローラ59による自動変速機50の変速制御及び油
圧式バルブタイミング可変機構30の切換制御の協調制
御を図8の制御フローに基いて説明する。
ントローラ59による自動変速機50の変速制御及び油
圧式バルブタイミング可変機構30の切換制御の協調制
御を図8の制御フローに基いて説明する。
【0034】スタートして、ステップS1で開度センサ
49のスロットル弁開度信号及び車速センサ58の車速
信号を読込んだ後、ステップS2で上記読込んだスロッ
トル弁開度及び車速に基いて図9に示すアップ変速線又
はダウン変速線を横切ったか否かにより変速条件が成立
したか否かを判別し、変速条件の成立時には、ステップ
S3で先ずその変速後のエンジン回転数を演算する。こ
の演算は、現在の変速前の車速を変速後の車速として使
用すると共に、タイヤの有効半径、変速前後のギヤ比を
使用して変速後のタ−ビン回転数を演算し、その後、図
10に示すように変速段別に予め実験で求めたタ−ビン
回転数及びスロットル弁開度に応じたトルクコンバータ
51の速度比マップから、変速後のスロットル弁開度
(この値は変速前のスロットル弁開度で代用する)と上
記演算したタ−ビン回転数とに応じた速度比を求めて、
上記演算したタ−ビン回転数をこの求めた速度比で除算
して、エンジン回転数を求める。
49のスロットル弁開度信号及び車速センサ58の車速
信号を読込んだ後、ステップS2で上記読込んだスロッ
トル弁開度及び車速に基いて図9に示すアップ変速線又
はダウン変速線を横切ったか否かにより変速条件が成立
したか否かを判別し、変速条件の成立時には、ステップ
S3で先ずその変速後のエンジン回転数を演算する。こ
の演算は、現在の変速前の車速を変速後の車速として使
用すると共に、タイヤの有効半径、変速前後のギヤ比を
使用して変速後のタ−ビン回転数を演算し、その後、図
10に示すように変速段別に予め実験で求めたタ−ビン
回転数及びスロットル弁開度に応じたトルクコンバータ
51の速度比マップから、変速後のスロットル弁開度
(この値は変速前のスロットル弁開度で代用する)と上
記演算したタ−ビン回転数とに応じた速度比を求めて、
上記演算したタ−ビン回転数をこの求めた速度比で除算
して、エンジン回転数を求める。
【0035】次いで、ステップS4で上記求めた変速後
のエンジン回転数及び変速前のスロットル弁開度(つま
りエンジン負荷)ではバルブタイミング可変機構50の
切換えを要するか否かを、その変速後のエンジン回転数
及びスロットル弁開度に基いて上記図6の切換マップか
ら判別する。
のエンジン回転数及び変速前のスロットル弁開度(つま
りエンジン負荷)ではバルブタイミング可変機構50の
切換えを要するか否かを、その変速後のエンジン回転数
及びスロットル弁開度に基いて上記図6の切換マップか
ら判別する。
【0036】そして、可変機構30の切換を要する場合
には、ステップS5でその変速に要する時間t1を予め
記憶した変速時間データから計算すると共に、ステップ
S6で可変機構30の切換えに要する時間t2をエンジ
ン回転数別に予め記憶した切換時間データから計算す
る。
には、ステップS5でその変速に要する時間t1を予め
記憶した変速時間データから計算すると共に、ステップ
S6で可変機構30の切換えに要する時間t2をエンジ
ン回転数別に予め記憶した切換時間データから計算す
る。
【0037】その後、ステップS7で上記の両時間を比
較し、t1≧t2の場合には、可変機構30の切換え遅
れがないので、ステップS8で変速信号を変速機用コン
トローラ57から電磁ソレノイドSOL1〜SOL5に変速信号
を出力した後、ステップS9で(t1−t2)時間後に
可変機構30の切換ソレノイド31に対し切換信号を出
力して、リターンする。
較し、t1≧t2の場合には、可変機構30の切換え遅
れがないので、ステップS8で変速信号を変速機用コン
トローラ57から電磁ソレノイドSOL1〜SOL5に変速信号
を出力した後、ステップS9で(t1−t2)時間後に
可変機構30の切換ソレノイド31に対し切換信号を出
力して、リターンする。
【0038】これに対し、t2>t1の場合には、可変
機構30の切換え遅れを防止するべく、ステップS10
で(t1−t2)の値を最大値αと比較する。ここに、
最大値αは変速動作の開始の遅れが運転者に異和感を与
えない程度の変速動作の遅延時間の最大値である。そし
て、t1−t2≦αの最大値以下の場合には、ステップ
S11で可変機構30の切換ソレノイド31に対し切換
信号を出力した後、ステップS12で(t2−t1)時
間後に変速信号を電磁ソレノイドSOL1〜SOL5に出力し
て、リターンする。一方、t1−t2>αの最大値を越
える場合には、ステップS13で可変機構30の切換ソ
レノイド31に対し切換信号を出力した後、ステップS
14で遅延時間を最大値αに規制して、この最大値α時
間後に変速信号を電磁ソレノイドSOL1〜SOL5に出力し
て、リターンする。
機構30の切換え遅れを防止するべく、ステップS10
で(t1−t2)の値を最大値αと比較する。ここに、
最大値αは変速動作の開始の遅れが運転者に異和感を与
えない程度の変速動作の遅延時間の最大値である。そし
て、t1−t2≦αの最大値以下の場合には、ステップ
S11で可変機構30の切換ソレノイド31に対し切換
信号を出力した後、ステップS12で(t2−t1)時
間後に変速信号を電磁ソレノイドSOL1〜SOL5に出力し
て、リターンする。一方、t1−t2>αの最大値を越
える場合には、ステップS13で可変機構30の切換ソ
レノイド31に対し切換信号を出力した後、ステップS
14で遅延時間を最大値αに規制して、この最大値α時
間後に変速信号を電磁ソレノイドSOL1〜SOL5に出力し
て、リターンする。
【0039】よって、図7の制御フロ−において、ステ
ップS3により、エンジン回転数センサ47により検出
された変速前のエンジン回転数から変速後のエンジン回
転数を計算し、この計算回転数値と開度センサ48で検
出されたスロットル弁開度とで変速後の運転状態を予測
するようにした予測手段60を構成している。
ップS3により、エンジン回転数センサ47により検出
された変速前のエンジン回転数から変速後のエンジン回
転数を計算し、この計算回転数値と開度センサ48で検
出されたスロットル弁開度とで変速後の運転状態を予測
するようにした予測手段60を構成している。
【0040】また、同制御フロ−のステップS4〜S
7,S10〜S12により、自動変速機50での変速に
要する時間t1とバルブタイミング可変機構30の切換
動作に要する時間t2とが同一値の場合には、自動変速
機50の変速動作に同期して該可変機構30の切換動作
を開始させるようにした同期切換開始手段61を構成し
ている。
7,S10〜S12により、自動変速機50での変速に
要する時間t1とバルブタイミング可変機構30の切換
動作に要する時間t2とが同一値の場合には、自動変速
機50の変速動作に同期して該可変機構30の切換動作
を開始させるようにした同期切換開始手段61を構成し
ている。
【0041】更に、同制御フロ−のステップS4及びS
11により、上記予測手段60により予測された運転状
態に基いてバルブタイミング可変機構30の切換動作を
開始させるようにした切換開始手段62を構成してい
る。加えて、ステップS5〜S7,S10〜S12によ
り、オイルポンプの油吐出圧力が低下するエンジンの低
回転時に、バルブタイミング可変機構30の切換動作に
要する時間t2が長くなると、この時間t2と自動変速
機50での変速に要する時間t1との差(t2−t1)
に等しい設定遅延期間だけ、該変速機50の変速動作を
遅延させるようにした変速遅延手段63を構成してい
る。
11により、上記予測手段60により予測された運転状
態に基いてバルブタイミング可変機構30の切換動作を
開始させるようにした切換開始手段62を構成してい
る。加えて、ステップS5〜S7,S10〜S12によ
り、オイルポンプの油吐出圧力が低下するエンジンの低
回転時に、バルブタイミング可変機構30の切換動作に
要する時間t2が長くなると、この時間t2と自動変速
機50での変速に要する時間t1との差(t2−t1)
に等しい設定遅延期間だけ、該変速機50の変速動作を
遅延させるようにした変速遅延手段63を構成してい
る。
【0042】次に、上記実施例の作動を説明する。図1
1に示すように、例えば運転者が同図(a)に示すよう
にアクセルペダルを踏込み操作した加速運転の要求時に
は、この踏込み操作に伴い図9の変速線図で運転状態が
ダウン変速線を横切った場合には、その変速後のエンジ
ン回転数が予測手段60により演算され、このエンジン
回転数が油圧式バルブタイミング可変機構30の図6に
示す切換回転数を横切るときには、変速に要する時間t
1と、油圧式バルブタイミング可変機構30の切換動作
に要する時間t2との双方が演算される。そして、例え
ばt2=t1の場合には、同図(b)及び(d)に示す
ようにバルブタイミング可変機構用コントローラ59が
変速信号及び切換信号を同期して出力するので、同図
(c)及び(e)に示すように自動変速機50での実際
の変速と油圧式バルブタイミング可変機構30の切換動
作とが同時に完了する。このことにより、エンジン回転
数が上記のダウン変速により同図(g)に示すように急
上昇して図6の切換回転数を横切った時点で、油圧式バ
ルブタイミング可変機構30はバルブオーバーラップの
拡い側に切換えを完了するので、このエンジン回転数の
急変化に対して吸気充填効率の切換えに遅れがない。こ
の場合、従来では、ダウン変速によりエンジン回転数が
図6の切換回転数を越えた時に初めて可変機構30に対
する切換信号が出力される(同図(d)に破線で示す)
ため、同図(e)に破線で示すように可変機構30の切
換完了に遅れが生じてバルブオーバーラップが通常の小
さい期間に留まり、その結果、同図(g)に示すように
加速運転時に拘らずエンジン回転数の低下を招いて、同
図(f)に示すように車両の前後加速度が一時的に急低
下することになる。しかし、本実施例では、上記の通り
吸気充填効率の切換えに遅れがないので、同図(f)及
び(g)に実線で示すように、エンジン回転数の低下は
なく、車両の前後加速度はスムーズに変化して、加速性
能の向上が図られることになる。
1に示すように、例えば運転者が同図(a)に示すよう
にアクセルペダルを踏込み操作した加速運転の要求時に
は、この踏込み操作に伴い図9の変速線図で運転状態が
ダウン変速線を横切った場合には、その変速後のエンジ
ン回転数が予測手段60により演算され、このエンジン
回転数が油圧式バルブタイミング可変機構30の図6に
示す切換回転数を横切るときには、変速に要する時間t
1と、油圧式バルブタイミング可変機構30の切換動作
に要する時間t2との双方が演算される。そして、例え
ばt2=t1の場合には、同図(b)及び(d)に示す
ようにバルブタイミング可変機構用コントローラ59が
変速信号及び切換信号を同期して出力するので、同図
(c)及び(e)に示すように自動変速機50での実際
の変速と油圧式バルブタイミング可変機構30の切換動
作とが同時に完了する。このことにより、エンジン回転
数が上記のダウン変速により同図(g)に示すように急
上昇して図6の切換回転数を横切った時点で、油圧式バ
ルブタイミング可変機構30はバルブオーバーラップの
拡い側に切換えを完了するので、このエンジン回転数の
急変化に対して吸気充填効率の切換えに遅れがない。こ
の場合、従来では、ダウン変速によりエンジン回転数が
図6の切換回転数を越えた時に初めて可変機構30に対
する切換信号が出力される(同図(d)に破線で示す)
ため、同図(e)に破線で示すように可変機構30の切
換完了に遅れが生じてバルブオーバーラップが通常の小
さい期間に留まり、その結果、同図(g)に示すように
加速運転時に拘らずエンジン回転数の低下を招いて、同
図(f)に示すように車両の前後加速度が一時的に急低
下することになる。しかし、本実施例では、上記の通り
吸気充填効率の切換えに遅れがないので、同図(f)及
び(g)に実線で示すように、エンジン回転数の低下は
なく、車両の前後加速度はスムーズに変化して、加速性
能の向上が図られることになる。
【0043】また、油圧式バルブタイミング可変機構3
0の切換回転数が図6の最小値近傍にある低エンジン回
転数の領域では、オイルポンプの回転数も低く、このた
め油圧式バルブタイミング可変機構30には油圧の低い
油が供給されてその切換動作に長い時間を要し、その切
換時間t2は変速に要する時間t1よりも長くなる。す
る。しかし、この場合には、図11には図示しないが、
先に可変機構30の切換動作が開始され、その後、(t
2−t1)時間の経過した時点で自動変速機50の変速
動作が開始されるので、可変機構30の切換動作と自動
変速機50の変速動作とが共に同時に完了する。よっ
て、上記の場合と同様に、ダウン変速に伴うエンジン回
転数の上昇が図6の切換回転数を横切った時点で、油圧
バルブタイミング可変機構30はバルブオーバーラップ
の拡い側に切換えを完了するので、車両の前後加速度の
変化をスムーズにして、加速性能の向上が図られること
になる。
0の切換回転数が図6の最小値近傍にある低エンジン回
転数の領域では、オイルポンプの回転数も低く、このた
め油圧式バルブタイミング可変機構30には油圧の低い
油が供給されてその切換動作に長い時間を要し、その切
換時間t2は変速に要する時間t1よりも長くなる。す
る。しかし、この場合には、図11には図示しないが、
先に可変機構30の切換動作が開始され、その後、(t
2−t1)時間の経過した時点で自動変速機50の変速
動作が開始されるので、可変機構30の切換動作と自動
変速機50の変速動作とが共に同時に完了する。よっ
て、上記の場合と同様に、ダウン変速に伴うエンジン回
転数の上昇が図6の切換回転数を横切った時点で、油圧
バルブタイミング可変機構30はバルブオーバーラップ
の拡い側に切換えを完了するので、車両の前後加速度の
変化をスムーズにして、加速性能の向上が図られること
になる。
【0044】その場合、可変機構30の切換動作の開始
から変速動作の開始までの時間(t2−t1)、つまり
変速動作の設定遅れ時間は、エンジン回転数が低回転に
なるほど、つまり可変機構30の切換動作に要する時間
t2が長くなるほど長くなるので、この低エンジン回転
数の領域であっても、可変機構30の切換動作と自動変
速機50の変速動作とを同時に完了させることができ
る。
から変速動作の開始までの時間(t2−t1)、つまり
変速動作の設定遅れ時間は、エンジン回転数が低回転に
なるほど、つまり可変機構30の切換動作に要する時間
t2が長くなるほど長くなるので、この低エンジン回転
数の領域であっても、可変機構30の切換動作と自動変
速機50の変速動作とを同時に完了させることができ
る。
【0045】しかも、上記の設定遅れ時間(t2−t
1)は、長くても最大値αに規制されるので、変速すべ
き時点で変速動作が遅れることによって運転者に与える
異和感を十分小さく抑制でき、運転フィ−リングの向上
を図ることができる。
1)は、長くても最大値αに規制されるので、変速すべ
き時点で変速動作が遅れることによって運転者に与える
異和感を十分小さく抑制でき、運転フィ−リングの向上
を図ることができる。
【図1】本発明の構成を示す図である。
【図2】エンジン回りの概略構成を示す図である。
【図3】油圧式バルブタイミング可変機構の具体的構成
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図4】同可変機構の側面図である。
【図5】バルブオーバーラップ期間の切換えの説明図で
ある。
ある。
【図6】油圧式バルブタイミング可変機構の切換回転数
のマップを示す図である。
のマップを示す図である。
【図7】自動変速機周りの概略構成図である。
【図8】自動変速機の変速制御及びバルブタイミング可
変機構の切換制御のフロ−チャ−トを示す図である。
変機構の切換制御のフロ−チャ−トを示す図である。
【図9】変速線図を示す図である。
【図10】トルクコンバータの速度比マップを示す図で
ある。
ある。
【図11】作動説明を示す図である。
E エンジン 3 クランク軸(出力軸) 29 吸気充填効率可変手段 30 油圧式バルブタイミング可変機構 47 エンジン回転数センサ 48 開度センサ 49 検出手段 50 自動変速機 60 予測手段 61 同期切換開始手段 62 切換開始手段 63 変速遅延手段
フロントページの続き (72)発明者 中村 克巳 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−368(JP,A) 特開 平2−303937(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 41/04 F02D 13/02 F02D 29/00
Claims (4)
- 【請求項1】エンジン運転状態に応じて吸気充填効率を
可変にする吸気充填効率可変手段を備えると共に、出力
軸に変速機が接続されたエンジンの制御装置であって、
エンジン運転状態を検出する検出手段と、該検出手段に
より検出された変速前の運転状態から変速後の運転状態
を予測する予測手段と、該予測手段により予測された運
転状態に基いて上記変速機の変速動作に同期して上記吸
気充填効率可変手段の切換動作を開始させる同期切換開
始手段とを備えたことを特徴とするエンジンの制御装
置。 - 【請求項2】エンジンのオイルポンプの油の供給により
作動し、エンジン運転状態に応じて吸気充填効率を可変
にする油圧式のバルブタイミング可変機構を備えると共
に、出力軸に変速機が接続されたエンジンの制御装置で
あって、エンジン運転状態を検出する検出手段と、該検
出手段により検出された変速前の運転状態から変速後の
運転状態を予測する予測手段と、該予測手段により予測
された運転状態に基いて上記バルブタイミング可変機構
の切換動作を開始させる切換開始手段と、エンジンの低
回転時に上記変速機の変速動作を上記バルブタイミング
可変機構の切換動作の開始時よりも設定遅延期間だけ遅
延させる変速遅延手段とを備えたことを特徴とするエン
ジンの制御装置。 - 【請求項3】設定遅延期間は、エンジン回転数が低回転
になるほど長く設定される請求項2記載のエンジンの制
御装置。 - 【請求項4】設定遅延期間は、長くても予め設定した最
大値に規制される請求項3記載のエンジンの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3066316A JP2925769B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | エンジンの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3066316A JP2925769B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | エンジンの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0544508A JPH0544508A (ja) | 1993-02-23 |
JP2925769B2 true JP2925769B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=13312307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3066316A Expired - Fee Related JP2925769B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | エンジンの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2925769B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5304530B2 (ja) * | 2009-08-19 | 2013-10-02 | マツダ株式会社 | 内燃機関システムの制御方法および内燃機関システム |
-
1991
- 1991-03-29 JP JP3066316A patent/JP2925769B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0544508A (ja) | 1993-02-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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