JPH08177694A - エンジントルク制御装置 - Google Patents

エンジントルク制御装置

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JPH08177694A
JPH08177694A JP6323400A JP32340094A JPH08177694A JP H08177694 A JPH08177694 A JP H08177694A JP 6323400 A JP6323400 A JP 6323400A JP 32340094 A JP32340094 A JP 32340094A JP H08177694 A JPH08177694 A JP H08177694A
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speed
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Satoru Takizawa
哲 滝沢
Shinsuke Higashikura
伸介 東倉
Hiroshi Yamaguchi
博司 山口
Noboru Hattori
昇 服部
Yusuke Minagawa
裕介 皆川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速時のガクガク振動低減のためのエンジン
トルクの位相制御において、加速に伴う無段変速機の変
速開始後の振動低減を図る。 【構成】 加速検出後の所定期間にてエンジン回転数の
変化量ΔNeに基づいてエンジントルクの位相制御を行
うが、変速中か否かを判定する(S902 )。変速開始前
は、エンジン回転数の増大(ΔNe≧SLP )時に点火
時期を遅角補正し(S903,S904 )、エンジン回転数の
減少(ΔNe≦SLM )時に点火時期を進角補正する
(S905,S906 )。変速開始後は、逆に、エンジン回転
数の増大(ΔNe≧SLPP)時に点火時期を進角補正し
(S907,S908 )、エンジン回転数の減少(ΔNe≦S
MM)時に点火時期を遅角補正する(S909,S910 )。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無段変速機と組合わさ
れる車両用エンジンのエンジントルク制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両においては、アクセルの踏込みによ
り、スロットル開度が全閉状態を含む低開度から高開度
へステップ的に移行する時、特には燃料遮断状態から加
速状態(燃料噴射状態)へ移行する時などに、駆動系へ
のステップトルク入力に起因して、車両前後方向に振動
(いわゆるガクガク振動)が発生する。
【0003】このため、従来より、加速時のガクガク振
動低減のためのエンジントルク制御として、加速直後の
所定期間における駆動系捩じり共振に対して、ギヤ位置
に応じ、ずれた位相のエンジントルクが発生するように
点火時期を補正すること(エンジントルクの位相制御)
が知られており、実際には、加速直後の所定期間におい
て、エンジン回転数の増減方向(変化量)を検出し、エ
ンジン回転数の増大時にはそのときの変化量に比例して
点火時期を遅角補正し、エンジン回転数の減少時にはそ
のときの変化量に比例して点火時期を進角補正している
(特開昭60−93177号公報、特開昭59−201
971号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両振動低減のためのエンジントルク制御装
置にあっては、次のような問題点があった。従来のマニ
ュアルトランスミッションでのガクガク振動や、オート
トランスミッションでも有段変速機のロックアップ領域
でのガクガク振動では、基本的に変速が伴わないので問
題はないが、無段変速機付き車両では、ほとんどの領域
でロックアップしており、加速(スロットル開度の増
大)に伴って変速(ダウンシフト)がなされると、変速
中は、非変速中とは異なり、変速によるエンジン回転数
の変化に比例した形でイナーシャトルク分が増減する
(変速を伴わない場合の逆)。このため、従来制御と同
様に、変速中に、エンジン回転数の増大時に点火時期を
遅角補正し、エンジン回転数の減少時に点火時期を進角
補正すると、却って変速時の振動を増長する方向に作用
してしまう。
【0005】本発明は、このような従来の問題点に鑑
み、加速時のガクガク振動低減のためのエンジントルク
の位相制御に際し、無段変速機の変速状態を考慮して適
正化を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明では、図1に示すように、エンジンの加速状態を
検出する加速状態検出手段と、エンジン回転数の増減方
向を検出するエンジン回転数増減方向検出手段と、加速
直後の所定期間にてエンジン回転数の増減方向に応じて
エンジントルクを増減補正するエンジントルク増減補正
手段とを備えるエンジントルク制御装置において、無段
変速機の変速中・非変速中を検出する変速状態検出手段
と、無段変速機の非変速中は、エンジン回転数の増大時
にエンジントルクを減少補正、エンジン回転数の減少時
にエンジントルクを増大補正するように、無段変速機の
変速中は、エンジン回転数の増大時にエンジントルクを
増大補正、エンジン回転数の減少時にエンジントルクを
減少補正するように、前記エンジントルク増減補正手段
における補正方向を切換える補正方向切換手段とを設け
る構成とする。
【0007】また、請求項2に係る発明では、前記エン
ジン回転数増減方向検出手段は、エンジン回転数の増減
方向を含むエンジン回転数の変化量を検出するものであ
り、前記エンジントルク増減補正手段は、エンジン回転
数の増減方向に応じてエンジントルクを増減補正すると
共に、その増減補正量をエンジン回転数の変化量に応じ
て決定するものであることを特徴とする。
【0008】また、請求項3に係る発明では、前記エン
ジントルク増減補正手段は、エンジン回転数の変化量が
0を含む所定範囲内のときはエンジントルクの増減補正
を行わないものであることを特徴とする。また、請求項
4に係る発明では、前記エンジントルク増減補正手段
は、点火時期を進角又は遅角することによりエンジント
ルクを増減するものであることを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1に係る発明では、エンジンの加速を検
出すると、加速直後の所定期間にて、エンジン回転数の
増減方向に応じてエンジントルクを増減補正するが、無
段変速機の変速が開始されるまでは、エンジン回転数の
増大時にエンジントルクを減少補正、エンジン回転数の
減少時にエンジントルクを増大補正するように、エンジ
ントルクの位相制御を行う。
【0010】そして、無段変速機の変速が開始される
と、変速中は、エンジン回転数の増大時にエンジントル
クを増大補正、エンジン回転数の減少時にエンジントル
クを減少補正するように、エンジントルクの位相制御を
行う。このように、変速中と非変速中とでは補正の方向
を逆にし、変速中は、変速に伴うイナーシャトルク変化
分をエンジントルクで補って、振動低減を図るのであ
る。
【0011】また、請求項2に係る発明では、エンジン
回転数の増減方向を含むエンジン回転数の変化量を検出
して、エンジントルクの増減補正量をエンジン回転数の
変化量に応じて決定することにより、増減補正量の適正
化を図ることができる。また、請求項3に係る発明で
は、エンジン回転数の変化量が0を含む所定範囲内のと
きはエンジントルクの増減補正を行わないようにし、不
感帯を設けることで、無用な制御を防止することができ
る。
【0012】また、請求項4に係る発明では、点火時期
を進角又は遅角してエンジントルクを増減することによ
り、簡単な制御で実施できる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の一実施例を説明する。図2は
システム構成を示している。エンジン1の吸気通路2に
はアクセルに連動するスロットル弁3が設けられ、これ
により吸入空気流量が制御される。
【0014】また、スロットル弁3をバイパスして補助
空気通路4が設けられ、この補助空気通路4には主にア
イドル回転数制御用に電磁式の補助空気制御弁5が設け
られている。補助空気制御弁5はエンジンコントロール
ユニット8からのデューティ信号により開度が制御され
るようになっている。吸気通路2のスロットル弁3下流
における各気筒への吸気マニホールド・ブランチ部には
それぞれ電磁式の燃料噴射弁6が設けられている。燃料
噴射弁6はエンジンコントロールユニット8からのエン
ジン回転に同期して所定のタイミングで出力される駆動
パルス信号により通電されて開弁し、所定圧力に調整さ
れた燃料を噴射する。従って、駆動パルス信号のパルス
幅により燃料噴射量が制御されるようになっている。
【0015】エンジンの各気筒にはそれぞれ点火ユニッ
ト7が設けられ、これらの点火ユニット7はエンジンコ
ントロールユニット8からの点火信号により点火動作す
るようになっている。燃料噴射弁6、点火ユニット7及
び補助空気制御弁5の制御のため、エンジンコントロー
ルユニット8には、吸入空気流量Qaを検出するエアフ
ローメータ9、エンジン回転数Neを検出するエンジン
回転数センサ10、冷却水温Twを検出する水温センサ1
1、スロットル開度TVOを検出するスロットルセンサ
(アイドルスイッチ付き)12、車速VSPを検出する車
速センサ13などから、それぞれ検出信号が入力されてい
る。
【0016】一方、エンジン1の出力側には、ロックア
ップクラッチ付きのトルクコンバータ14を介して、無段
変速機(CVT)15が装備されている。無段変速機15
は、図3に示すように、エンジン側のプライマリプーリ
16と、駆動軸(デフ)側のセカンダリプーリ17と、これ
らの間に巻掛けられたベルト18とを備え、プライマリプ
ーリ側アクチュエータ16aへの変速圧、及びセカンダリ
プーリ側アクチュエータ17aへのライン圧の調整によ
り、プーリ比を変化させて、変速比を無段階に変化させ
ることができるものである。但し、トロイダル式等の他
の無段変速機を用いてもよい。
【0017】変速圧及びライン圧は、オイルポンプ19に
つながる油圧回路20の油圧をリリーフ機能を有する電磁
弁21,22により制御して調圧しており、電磁弁21,22は
A/Tコントロールユニット23により制御される。尚、
本明細書での変速比は、入力回転数/出力回転数と定義
し、ギヤ比と同様に、ロー側(低速側)で大きな値、ハ
イ側(高速側)で小さな値となるものとする。
【0018】従って、A/Tコントロールユニット23に
より、電磁弁21,22を制御して、変速圧及びライン圧を
制御することにより、変速比を制御することができる。
変速比の制御のため、A/Tコントロールユニット23に
は、車速VSPを検出する車速センサ13、スロットル開
度TVOを検出するスロットルセンサ12などから、それ
ぞれ検出信号が入力されている。
【0019】A/Tコントロールユニット23は、これら
の信号に基づいて、車速VSPとスロットル開度TVO
とからマップを参照して最終目標変速比GRfを設定
し、現在の変速比GRと最終目標変速比GRfとの間に
差がある場合、この差に応じた変速速度に基づいて時々
刻々と目標変速比GRtを設定し、この目標変速比GR
tを得るように電磁弁21,22を制御して変速制御を行
う。A/Tコントロールユニット23は、この他、トルク
コンバータ14のロックアップクラッチの締結・解放をも
制御する。
【0020】また、エンジンコントロールユニット8と
A/Tコントロールユニット23とは通信線24により接続
されていて、相互に情報を送信可能であり、特にはA/
Tコントロールユニット23からエンジンコントロールユ
ニット8へ変速状態に関する情報を送信可能である。図
4は本発明に関連してエンジンコントロールユニット8
にて所定の時間隔(例えば50ms周期)で実行されるエン
ジントルク制御ルーチンのフローチャートである。
【0021】ステップ1(図にはS1と記してある。以
下同様)では、位相制御中(フラグF=1)か否かを判
定し、位相制御中でない場合は、ステップ2,3へ進
む。ステップ2では、位相制御開始判定のため、図5の
サブルーチンに従って、加速判定を行う。この加速判定
について、図5の加速判定サブルーチンにより説明す
る。ステップ201 で水温Twが所定範囲内か否かを判定
し、ステップ202 で車速VSPが所定範囲内か否かを判
定し、ステップ203 でエンジン回転数Neが所定範囲内
か否かを判定する。また、ステップ204 で現在のスロッ
トル開度TVOから前回(50ms前)のスロットル開度T
VOold を減算してスロットル開度の変化量(以下スロ
ットル変化量という)ΔTVO=TVO−TVOold を
求め、ステップ205 でスロットル変化量ΔTVOが所定
値以上か否かを判定する。更に、ステップ206でアイド
ルスイッチがOFF(スロットル弁が全閉ではない)か
否かを判定する。これらの判定が全てYESの場合にス
テップ207 で加速判定成立とし、いずれか1つでもNO
の場合はステップ208 で加速判定不成立とする。
【0022】ステップ3では、加速判定の結果に従って
分岐し、加速判定不成立の場合は、ステップ10へ進んで
フラグF=0に維持して位相制御を行うことなく本ルー
チンを終了する。加速判定成立の場合は、ステップ4
で、加速判定成立からの経過時間(位相制御の経過時
間)を計測するためのタイマTMをリセットし(TM=
0)、ステップ5で、位相制御中であることを示すため
にフラグF=1にセットした後、ステップ9へ進んで後
述する図7のサブルーチンに従って位相制御を行う。
【0023】位相制御が開始された後は、ステップ1で
の判定により、ステップ6,7へ進む。ステップ6で
は、図6のサブルーチンに従って、位相制御終了判定を
行う。この位相制御終了判定について、図6の位相制御
終了判定サブルーチンにより説明する。ステップ601 で
エンジン回転数Neが所定範囲内か否かを判定し、ステ
ップ602 でアイドルスイッチがOFFか否かを判定す
る。また、ステップ603で位相制御の経過時間を示すタ
イマTMが所定値以上か否かを判定する。これらの判定
の結果、エンジン回転数Neが所定範囲内、かつアイド
ルスイッチがOFF、かつタイマTMが所定値未満の場
合は、ステップ604 で終了条件不成立とする。これに対
し、エンジン回転数Neが所定範囲内から外れた場合、
又はアイドルスイッチがONになった場合、又はタイマ
TMが所定値以上になった場合(すなわち位相制御を所
定時間行った場合)は、ステップ605 で終了条件成立と
する。
【0024】ステップ7では、位相制御終了判定の結果
に従って分岐する。終了条件未成立の場合は、ステップ
8で、タイマTMをカウントアップし(TM=TM+
1)、この後にステップ9へ進んで位相制御を続行す
る。終了条件成立の場合は、ステップ10へ進んでフラグ
F=0にリセットして、位相制御を中止する。
【0025】次に図4のメインルーチンにより加速直後
の所定期間にて実行される位相制御(ステップ9)につ
いて、図7の位相制御サブルーチンにより説明する。ス
テップ901 では、現在のエンジン回転数Neから前回
(50ms前)のエンジン回転数Neold を減算してエンジ
ン回転数の変化量(以下回転変化量という)ΔNe=N
e−Neold を求める。
【0026】ステップ902 では、無段変速機の変速中か
否かを判定し、これに従って分岐する。変速中か否かの
判定は、A/Tコントロールユニット23からの情報に基
づいて行い、変速指令中で、かつ実際の変速速度ΔGR
が所定値以上であるときに、変速中と判定する。ここ
で、変速指令中か否かは、最終目標変速比GRfと現在
の変速比GRとの差(GRf−GR)が所定値以上か否
かによる。また、実際の変速速度ΔGRは、現在の変速
比GRから前回(50ms前)の変速比GRold を減算して
求める(ΔGR=GR−GRold )。尚、現在の変速比
GRは車速VSP及びエンジン回転数Neなどから計算
により算出される。 〔変速中でない場合〕ステップ903 では、回転変化量Δ
Neが正の所定値SLP 以上か否かを判定し、ΔNe≧
SLP のとき(エンジン回転数の増大時)は、ステップ
904 へ進んで点火時期を遅角補正する。このときの遅角
補正量は次式による。
【0027】遅角補正量ΔADV=K1×(ΔNe−S
P ) K1:ベース点火時期に応じた定数 ステップ905 では、回転変化量ΔNeが負の所定値SL
M 以下か否かを判定し、ΔNe≦SLM のとき(エンジ
ン回転数の減少時)は、ステップ906 へ進んで点火時期
を進角補正する。このときの進角補正量は次式による。
【0028】進角補正量ΔADV=K2×(SLM −Δ
Ne) K2はベース点火時期に応じた定数 ステップ903,905 での判定の結果、SLM <ΔNe<S
P の範囲は、不感帯とし、このときは補正を行わな
い。尚、不感帯を決定する閾値SLP ,SLM は、エン
ジン回転数Ne、変速比GR等の運転条件によって定め
る。 〔変速中の場合〕ステップ907 では、回転変化量ΔNe
が正の所定値SLPP以上か否かを判定し、ΔNe≧SL
PPのとき(エンジン回転数の増大時)は、ステップ908
へ進んで点火時期を進角補正する。このときの進角補正
量は次式による。
【0029】進角補正量ΔADV=K3×(ΔNe−S
PP) K3:ベース点火時期に応じた定数 ステップ909 では、回転変化量ΔNeが負の所定値SL
MM以下か否かを判定し、ΔNe≦SLMMのとき(エンジ
ン回転数の減少時)は、ステップ910 へ進んで点火時期
を遅角補正する。このときの遅角補正量は次式による。
【0030】遅角補正量ΔADV=K4×(SLMM−Δ
Ne) K4はベース点火時期に応じた定数 ステップ907,909 での判定の結果、SLMM<ΔNe<S
PPの範囲は、不感帯とし、このときは補正を行わな
い。尚、不感帯を決定する閾値SLPP,SLMMは、エン
ジン回転数Ne、変速比GR、更には変速速度ΔGR等
の運転条件によって定める。
【0031】遅角補正量又は進角補正量の決定後は、ス
テップ911 へ進む。ステップ911 では、通常のベース点
火時期(点火進角)に対し、遅角補正の場合は補正量Δ
ADVを減算し、進角補正の場合は補正量ΔADVを加
算して、最終的な点火時期を決定し、点火時期制御を行
わせる。尚、ベース点火時期は、エンジン回転数Neと
負荷Tp=K×Qa/Ne(Kは定数)とにより決定さ
れるが、位相制御中はベース点火時期を通常の値より所
定量遅角補正すると更に効果が大きくなる。
【0032】本実施例においては、ステップ2(ステッ
プ201 〜208 )の部分が加速状態検出手段に相当し、ス
テップ901 の部分がエンジン回転数増減方向検出手段に
相当し、ステップ903 〜906 ,907 〜910 の部分がエン
ジントルク増減補正手段に相当する。また、ステップ90
2 の部分が変速状態検出手段に相当し、ステップ902の
判定に従ってステップ903 〜906 又はステップ907 〜91
0 のいずれかへ分岐する部分が補正方向切換手段に相当
する。
【0033】次に本実施例の作用を図8により説明す
る。加速(スロットル開度の増大)が検出されると、加
速直後の所定期間にて、エンジン回転数の増減方向に応
じて点火時期を補正することによりエンジントルクを増
減補正するが、無段変速機の変速が開始されるまでは、
エンジン回転数の増大時に点火時期を遅角補正、エンジ
ン回転数の減少時に点火時期を進角補正して、エンジン
トルクの位相制御を行う。
【0034】そして、無段変速機の変速が開始される
と、エンジン回転数の増大時に点火時期を進角補正、エ
ンジン回転数の減少時に点火時期を遅角補正して、変速
開始前とは逆の位相制御を行う。図8において、図示点
線は、変速開始後も変速開始前と同じ方向に位相制御を
行った場合であり、変速開始と同時に、点火時期補正に
よるエンジントルク補正が振動を増長する方向に作用
し、必ずしも効果的な振動低減方法とはなっていない。
【0035】これに対し、本発明では、図示実線のよう
に、変速開始と同時にエンジントルク補正の位相をずら
して正負を逆転することで、変速中のイナーシャトルク
の低下に対応できるため、変速を伴う加速でも振動を低
減できる。尚、本実施例では、エンジントルク増減補正
手段として、点火時期を進角又は遅角する手段を用いた
が、これに代えて、燃料噴射弁6による燃料噴射量を増
減補正する手段、あるいは、補助空気制御弁5による補
助空気量を増減補正する手段を用いるようにしてもよ
い。更に、アクセルとスロットル弁とを機械的に連結せ
ずに、スロットル弁を電子制御する場合は、電子制御ス
ロットル弁を用いて、エンジンに対する空気量を増減補
正することにより、エンジントルクを増減補正するよう
にしてもよい。
【0036】また、本実施例では、加速に伴う変速時の
全てを対象としたが、特に問題となるのは、無段変速機
付きで、減速時にロックアップクラッチなどで駆動系を
直結して惰性走行する車両において、アクセルの踏込み
による燃料カット状態から燃料噴射の再開に伴うダウン
シフト時の場合であるので、この場合に限定して制御を
行うようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、加速に伴って変速がなされる場合に、変速
中は、エンジントルクの位相制御の方向を変速開始前と
逆にすることにより、変速に伴うイナーシャトルク変化
分をエンジントルクで補って、振動の低減を図り、運転
性を大幅に向上できるという効果が得られる。
【0038】また、請求項2に係る発明によれば、エン
ジントルクの増減補正量をエンジン回転数の変化量に応
じて決定することにより、増減補正量を更に適正化でき
るという効果が得られる。また、請求項3に係る発明に
よれば、不感帯を設けることにより、無用な制御を防止
できるという効果が得られる。
【0039】また、請求項4に係る発明によれば、点火
時期の遅角という簡単な制御でエンジントルクを低減で
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の一実施例を示すエンジンのシステム
【図3】 同上実施例の無段変速機のシステム図
【図4】 同上実施例のエンジントルク制御ルーチンの
フローチャート
【図5】 同上実施例の加速判定サブルーチンのフロー
チャート
【図6】 同上実施例の位相制御終了判定サブルーチン
のフローチャート
【図7】 同上実施例の位相制御サブルーチンのフロー
チャート
【図8】 同上実施例の作用を示す図
【符号の説明】
1 エンジン 2 吸気通路 3 スロットル弁 4 補助空気通路 5 補助空気制御弁 6 燃料噴射弁 7 点火ユニット 8 エンジンコントロールユニット 10 エンジン回転数センサ 12 車速センサ 13 スロットルセンサ 14 トルクコンバータ 15 無段変速機 16 プライマリプーリ 17 セカンダリプーリ 18 ベルト 20 油圧回路 21,22 電磁弁 23 A/Tコントロールユニット 24 通信線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 昇 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 皆川 裕介 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無段変速機と組合わされる車両用エンジン
    のエンジントルク制御装置であって、エンジンの加速状
    態を検出する加速状態検出手段と、エンジン回転数の増
    減方向を検出するエンジン回転数増減方向検出手段と、
    加速直後の所定期間にてエンジン回転数の増減方向に応
    じてエンジントルクを増減補正するエンジントルク増減
    補正手段とを備えるものにおいて、 無段変速機の変速中・非変速中を検出する変速状態検出
    手段と、 無段変速機の非変速中は、エンジン回転数の増大時にエ
    ンジントルクを減少補正、エンジン回転数の減少時にエ
    ンジントルクを増大補正するように、無段変速機の変速
    中は、エンジン回転数の増大時にエンジントルクを増大
    補正、エンジン回転数の減少時にエンジントルクを減少
    補正するように、前記エンジントルク増減補正手段にお
    ける補正方向を切換える補正方向切換手段と、 を設けたことを特徴とするエンジントルク制御装置。
  2. 【請求項2】前記エンジン回転数増減方向検出手段は、
    エンジン回転数の増減方向を含むエンジン回転数の変化
    量を検出するものであり、前記エンジントルク増減補正
    手段は、エンジン回転数の増減方向に応じてエンジント
    ルクを増減補正すると共に、その増減補正量をエンジン
    回転数の変化量に応じて決定するものであることを特徴
    とする請求項1記載のエンジントルク制御装置。
  3. 【請求項3】前記エンジントルク増減補正手段は、エン
    ジン回転数の変化量が0を含む所定範囲内のときはエン
    ジントルクの増減補正を行わないものであることを特徴
    とする請求項2記載のエンジントルク制御装置。
  4. 【請求項4】前記エンジントルク増減補正手段は、点火
    時期を進角又は遅角することによりエンジントルクを増
    減するものであることを特徴とする請求項1〜請求項3
    のいずれか1つに記載のエンジントルク制御装置。
JP32340094A 1994-12-26 1994-12-26 エンジントルク制御装置 Expired - Fee Related JP3304654B2 (ja)

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