JP3246257B2 - 流体継手用クラッチの制御装置 - Google Patents

流体継手用クラッチの制御装置

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JP3246257B2
JP3246257B2 JP4046795A JP4046795A JP3246257B2 JP 3246257 B2 JP3246257 B2 JP 3246257B2 JP 4046795 A JP4046795 A JP 4046795A JP 4046795 A JP4046795 A JP 4046795A JP 3246257 B2 JP3246257 B2 JP 3246257B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、休筒機構付エンジンを
備えた自動車に用いられる流体継手用クラッチの制御装
置に係り、詳しくは、燃費の悪化を防止しながら、休筒
運転時における振動低減等を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】動力性能を維持しながら燃費の向上や有
害排ガス成分の低減を図るには、要求出力の小さい定常
走行や減速走行等の部分負荷運転時において、総排気量
を減少させる手法が有効である。これを実現するものと
して、運転状況に応じて一部の気筒への燃料供給を停止
すると共に当該気筒の動弁機構も停止し、全筒運転モー
ドから休筒運転モードに移行させる休筒機構付エンジン
(以下、単に休筒エンジン)が、例えば特開昭60-15041
2 号公報等により提案されている。休筒エンジンでは、
エンジン負荷と回転速度とをパラメータとする運転モー
ド切換用のマップを設定し、ECU(エンジンコントロ
ールユニット)が、スロットル開度や吸気管内圧力によ
りエンジン負荷を検出する一方、検出した負荷とエンジ
ン回転速度とから上記マップに基づき全筒運転モードと
休筒運転モードとの切換えを行っている。
【0003】一方、近年の自動車用自動変速機では、流
体継手たるトルクコンバータのスリップによる燃費低下
を解消するため、トルクコンバータ内部にロックアップ
用のクラッチ(以下、ダンパクラッチと記す)を設け
て、所定の運転域ではトルクコンバータの入力側と出力
側とを直結させるものが多くなっている。ダンパクラッ
チは、油圧制御弁を介して供給される直結圧により駆動
制御され、車両の運転状態をパラメータとする制御マッ
プ内には、入力側と出力側とが剛連結する状態に直結圧
を制御する完全直結制御域の他、クラッチが全く係合し
ない状態に制御する非直結制御域や、入力側と出力側と
が数十回転程度のスリップをしながら結合する状態に制
御するスリップ直結制御域が設定されている。そして、
トランスミッション用のECU(電子制御ユニット)
が、車速やスロットル開度等に基づいて上記マップから
ダンパクラッチの運転域を決定し、油圧制御弁をデュー
ティ制御することによりダンパクラッチへの直結圧を増
減させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、休筒エンジ
ンにダンパクラッチ付きの自動変速機を組合せたものに
は、以下の問題があった。一般に、休筒エンジンでは、
V型6気筒の場合には片バンクの3気筒を停止させた
り、直列4気筒の場合には両端の2気筒を停止させるこ
と等により、休筒運転時の運転気筒を半減させるものが
多い。したがって、全筒運転時に比べ、休筒運転時には
エンジンの回転変動やトルク変動が不可避的に大きくな
り、低回転域ではその傾向が特に顕著となる。そして、
このような回転変動やトルク変動が自動変速機に伝達さ
れて車体振動を引き起こした場合、当然のことながら乗
り心地が悪化することになる。また、燃費と乗心地との
両立を図るべく、広い領域でスリップ直結制御を行った
場合、ダンパクラッチの耐久性が著しく低下する問題も
あった。
【0005】そこで、特公平5-86512 号公報等には、休
筒運転時における完全直結制御域の下限を全筒運転時に
比べて高速側に設定し、それ以下の領域ではダンパクラ
ッチを非直結として、回転変動やトルク変動の車体への
伝達を防止する制御が記載されている。ところが、この
ような制御方法には、燃費を向上させるという観点か
ら、本質的な矛盾があることが否めない。すなわち、休
筒運転とダンパクラッチの完全直結制御とは、共に燃費
の向上を目的とするものであるため、休筒時にダンパク
ラッチを非直結制御した場合、休筒運転により得られる
燃費向上の多くがトルクコンバータのスリップにより相
殺されてしまうのである。
【0006】本発明は、上記状況に鑑みなされたもの
で、ダンパクラッチの耐久性や休筒運転による燃費低減
効果を確保しながら、回転変動やトルク変動の車体への
伝達を極力抑えた流体継手用クラッチの制御装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、この目的を達成
するために、本発明の請求項1では、入力軸が休筒機構
付エンジンに連結され、出力軸が自動変速機に連結され
た流体継手と、この流体継手に付設され、前記入力軸と
前記出力軸とを剛連結可能なクラッチと、このクラッチ
を任意の係合状態に制御する制御手段とを備えた流体継
手用クラッチの制御装置において、休筒機構付エンジン
は、休筒運転許可領域において休筒運転が許可される一
方、休筒運転不許可領域では全筒運転されるものであ
り、前記制御手段は、前記クラッチを完全直結制御する
完全直結制御域前記クラッチを直結しない状態に制御
する非直結制御域及び前記流体継手の入力軸と出力軸と
が所定のスリップ量でスリップするように前記クラッチ
を制御するスリップ直結制御域の何れかの制御域に応じ
てクラッチを制御するとともに、スリップ直結制御域の
回転速度に関する上限を、休筒運転許可領域の回転速度
に関する上限よりも低回転速度側に設定し、前記休筒機
構付エンジンの休筒運転許可領域でのスリップ直結制御
域を休筒運転不許可領域でのスリップ直結制御域に対し
て高回転速度側に拡大して設定する一方、この拡大され
たスリップ直結制御域の低負荷側では前記クラッチを完
全直結制御するものを提案する。
【0008】また、本発明の請求項2では、請求項1の
流体継手用クラッチの制御装置において、前記休筒許可
領域でのスリップ直結制御域において完全直結制御する
制御域回転速度に関する下限が、前記休筒運転不許可領
での完全直結制御域の回転速度に関する下限と等しい
かまたは低く設定されているものを提案する。更に本発
明の請求項3では、上述した制御手段が、クラッチを完
全直結制御する完全直結制御域、クラッチを直結しない
状態に制御する非直結制御域及び流体継手の入力軸と出
力軸とが所定のスリップ量でスリップするようにクラッ
チを制御するスリップ直結制御域の何れかの制御域に応
じてクラッチを制御するとともに、休筒運転許可領域で
のスリップ直結制御域における高回転速度側且つ低負荷
側ではクラッチを完全直結制御するものを提案する。
【0009】
【作用】請求項1,3の制御装置では、休筒運転許可領
域でのスリップ直結制御域を拡大することにより、休筒
運転時におけるエンジンの回転変動やトルク変動の大部
分が流体クラッチに吸収されると共に、従来の非直結制
御のような過大なスリップが生じなくなる。また、スリ
ップ直結領域であっても、エンジンの発生トルク自体が
小さくなる低負荷側では、回転変動やトルク変動に起因
する車体振動も小さくなり、完全直結制御を行っても乗
り心地の悪化は軽微なものとなる。
【0010】また、請求項2の制御装置では、例えば、
休筒許可領域でのスリップ直結領域における完全直結制
御の下限回転速度を低く設定することにより、クラッチ
がスリップ直結制御される範囲が小さくなる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例を
詳細に説明する。図1は、本発明に係る流体継手用クラ
ッチの制御装置の一実施例を示した概略構成図である。
図1において、エンジン1の後端には自動変速機2が接
続されており、出力が自動変速機2を介して図示しない
駆動輪に伝達される。エンジン1は休筒エンジンであ
り、所定気筒の動弁機構や燃料噴射弁の作動を停止させ
る、図示しない休筒制御装置を具えている。一方、自動
変速機2は、トルクコンバータ3,変速機本体4,油圧
コントローラ5から構成されており、車室内等に設置さ
れたTCU6により駆動制御される。変速機本体4は複
数組のプラネタリギヤの他、油圧クラッチや油圧ブレー
キ等の油圧摩擦係合要素を内蔵している。また、油圧コ
ントローラ5には、一体に形成された油圧回路の他、種
々のコントロールバルブやTCU6によりデューティ駆
動される油圧制御用の電磁弁等が収納されている。
【0012】一方、TCU6は、図示しない入出力装
置,多数の制御プログラムを内蔵した記憶装置(RO
M,RAM,BURAM等),中央処理装置(CP
U),タイマカウンタ等を具えており、その入力側に
は、フライホイールのリングギヤ7等を介してエンジン
回転数Ne を検出する電磁ピックアップ式のNe センサ
8,トルクコンバータ3のタービン回転数NT を検出す
るNT センサ9,図示しないトランスファドライブギヤ
の回転数NO を検出するNO センサ10,図示しないス
ロットルバルブの開度すなわちスロットル開度θTHを検
出するスロットルセンサ11,トルクコンバータ3内の
図示しないオイルポンプから吐出される作動油の油温を
検出する油温センサ12が接続している。尚、TCU6
には、図示しないECUからエンジン1の休筒運転時に
休筒信号が入力する他、変速段の位置を検出する変速段
検出スイッチ(インヒビタスイッチ等),スロットルバ
ルブの全閉状態を検出するアイドルスイッチ等、種々の
センサ類やスイッチ類が接続されている。
【0013】トルクコンバータ3は、ハウジング20,
ケーシング21,ポンプ22,ステータ23,タービン
24等から構成されており、ポンプ22はケーシング2
1を介して入力軸たる駆動軸25に連結されている。ま
た、ステータ23はワンウェイクラッチ26を介してハ
ウジング20に連結され、タービン24は出力軸たる変
速機本体4のインプットシャフト27に連結されてい
る。更に、トルクコンバータ3内には、ケーシング21
とタービン24との間に湿式単板型のダンパクラッチ2
8が介装され、同ダンパクラッチ28の係合により駆動
軸25とインプットシャフト27とが直結可能となって
いる。ダンパクラッチ28は、油路29,30を介し
て、ダンパクラッチ油圧制御回路40から供給される作
動油により駆動される。
【0014】ダンパクラッチ油圧制御回路40の中心を
なすコントロールバルブ41は、常閉型の電磁弁42に
より駆動されてダンパクラッチ28への供給油圧を制御
するスプール弁43、同スプール43の両端に位置する
左端室44と右端室45、両室44,45にパイロット
圧を導入する油路46,47、スプール弁43を図中右
方向に付勢するスプリング48等から構成されている。
左端室44側への油路46は分岐油路49を介して電磁
弁42に接続されており、電磁弁42が閉鎖状態(すな
わちOFF位置)の場合には、左端室44と右端室45
とのパイロット圧が均衡して、スプリング48に付勢さ
れたスプール弁43が右方向に移動する。また、電磁弁
42が解放状態(すなわちON位置)の場合には、左端
室44側のパイロット圧が抜かれ、右端室45側のパイ
ロット圧に付勢されてスプール弁43が左方向に移動す
る。尚、油路46,分岐油路49にはそれぞれオリフィ
ス46a,49aが形成されており、パイロット圧の急
激な変動が防止される。
【0015】さて、スプール弁43が右方向に移動する
と、油路29を介してケーシング21とダンパクラッチ
28との間にトルクコンバータ潤滑油圧(リリース圧)
が供給され、同時に油路30を介してケーシング21か
ら作動油が排出される。すると、ダンパクラッチ28が
解放状態(非直結状態)となり、駆動軸25の回転はポ
ンプ22とタービン24とを介してインプットシャフト
27に伝達されるようになる。一方、スプール弁43が
左方向に移動すると、油路29を介してケーシング21
とダンパクラッチ28との間の作動油が排出され、同時
に油路30を介してケーシング21内にコントロールバ
ルブ41の調圧に基づくアプライ圧が供給される。する
と、ダンパクラッチ28が剛連結状態(完全直結状態)
となり、駆動軸25の回転は直接にインプットシャフト
27に伝達されるようになる。
【0016】ダンパクラッチ28の断接と供給油圧と
は、スプール弁43の位置すなわち左端室44と右端室
45とに供給されるパイロット圧の圧力差より決定さ
れ、この圧力差は電磁弁42をデューティ駆動すること
により制御される。すなわち、TCU6が電磁弁42を
比較的高い(例えば、80%程度)のデューティ比で駆
動すると、左端室44内のパイロット圧が分岐油路4
9,電磁弁49を介して排出され、スプール弁43は左
端に移動し、上述したアプライ圧の作用によりダンパク
ラッチ28が完全直結状態となる。また、電磁弁42を
0%のデューティ比で駆動すると(すなわち、全く駆動
しなければ)、左端室44と右端室45内のパイロット
圧が均衡するためスプリング48に付勢されてスプール
43は右端に移動し、上述したリリース圧の作用により
ダンパクラッチ28が非直結状態となる。そして、所定
のデューティ比(例えば、25〜35%)で駆動すれ
ば、低いアプライ圧状態を作り出すことができ、ダンパ
クラッチ28はスリップ直結状態となる。
【0017】以下、図2,図3の制御フローチャートお
よび図4のマップを用いて、本実施例における制御の手
順を説明する。運転者がイグニッションキーをONに
し、エンジン1がスタートすると、所定の制御インター
バル(例えば、65.5ms)で、図2のフローチャート
に示した変速制御サブルーチンが繰り返し実行される。
【0018】このサブルーチンが開始されると、先ずス
テップS1で、TCU6は各初期値の設定を行う。次い
でTCU6は、ステップS3で各種のセンサ、すなわ
ち、Ne センサ8,NT センサ9,NO センサ10,ス
ロットルセンサ11,油温センサ12等の検出信号を読
み込んでRAMに記憶させる。次に、TCU6は、ステ
ップS5で、スロットル開度θTHとトランスファドライ
ブギヤの回転数NO とから、変速機本体4が確立するべ
き変速段(目標変速段)を決定し、ステップS7でこの
目標変速段が前回と異なっているか否かを判定する。そ
して、ステップS7での判定が否定(No )、すなわち
目標変速段が同一である場合には、ステップS3に移行
して処理を繰り返す。また、ステップS7での判定が肯
定(Yes)、すなわち目標変速段が変化した場合には、
ステップS9でステップS6の判定結果に応じたシフト
信号を出力した後、ステップS3に移行して処理を繰り
返す。その後、TCU6は、ステップS9で出力したシ
フト信号に応じて、油圧コントローラ5により変速機本
体4を駆動して変速制御を行う。
【0019】一方、TCU6は変速制御中である場合を
除き、図3のフローチャートと、図4のダンパクラッチ
制御マップとに基づき、ダンパクラッチ28の駆動制御
を行う。図4において、横軸はタービン回転速度NT で
あり、縦軸はスロットル開度θTHである。図4の制御マ
ップでは、スロットル開度θTHが休筒限界ラインLMDよ
り大きく、タービン回転速度NT が全筒運転域における
完全直結下限回転速度(全筒完直下限速度)NA より高
い領域は、その殆どが完全直結制御域となる。また、ス
ロットル開度θTHが休筒限界ラインLMDと非直結ライン
LNCとの間にあり、タービン回転速度NT が休筒運転域
における完全直結下限回転速度(休筒完直下限速度)N
MDより高い領域も完全直結制御域となる。本実施例の場
合、これら完全直結制御域では、エンジン1の運転状態
に拘わらず、ダンパクラッチ28が完全直結制御され
る。尚、休筒限界ラインLMDは、エンジン1の休筒運転
許可領域を区画するラインであり、休筒限界ラインLMD
より高負荷あるいは高回転域ではエンジン1は必ず全筒
運転されるが、休筒限界ラインLMDより低負荷あるいは
低回転域では休筒運転と全筒運転とが混在する。
【0020】一方、スロットル開度θTHが休筒限界ライ
ンLMDより大きく、タービン回転速度NT がスリップ直
結下限回転数NSLと全筒完直下限速度NA との間にある
領域は、所定の範囲がスリップ直結制御域となる。ま
た、スロットル開度θTHが休筒限界ラインLMDと非直結
ラインLNCとの間にあり、タービン回転速度NT がスリ
ップ直結下限回転数NSLと休筒完直下限速度NMDとの間
にある領域は、基本的にスリップ直結制御域となる。そ
して、スロットル開度θTHが非直結ラインLNCより所定
量大きく、タービン回転数NT が休筒低負荷運転域にお
ける完全直結下限回転速度(休筒低負荷完直下限速度)
NMDLLより高い範囲は、全筒運転時にはスリップ直結制
御域となるが、休筒運転時には完全直結制御域(休筒時
完全直結制御域)となる。本実施例の場合、スリップ直
結制御域では、エンジン1の運転状態に応じたスリップ
量で、ダンパクラッチ28がスリップ直結制御される。
尚、本実施例の場合、休筒低負荷完直下限速度NMDLL
は、全筒完直下限速度NA より低く設定されている。ま
た、このスリップ直結制御域と前述した完全直結制御域
とを除いた領域はすべて非直結制御域となり、ダンパク
ラッチ28は非直結制御される。
【0021】さて、本実施例では、変速制御中である場
合を除き、図3のフローチャートに示したダンパクラッ
チ制御サブルーチンが実行される。このサブルーチンが
開始されると、TCU6は先ず、ステップS11でスロ
ットル開度θTHとタービン回転速度NT とから、現在の
運転状態が図4のダンパクラッチ制御マップにおいて非
直結制御域にあるか否かを判定する。そして、この判定
がYesであれば、TCU6は、ステップS13でダンパ
クラッチ28を非直結制御する。また、ステップS11
の判定がNo である場合、TCU6は、ステップS15
で、現在の運転状態が完全直結制御域にあるか否かを判
定する。そして、この判定がYesであれば、TCU6
は、ステップS17でダンパクラッチ28を完全直結制
御する。
【0022】ステップS11,S15の判定が共にNo
であった場合、TCU6は、ステップS19でECU側
からの休筒信号がOFFであるか否か、すなわち現在が
全筒運転中であるか否かを判定する。そして、この判定
がYesであれば、ステップS21で、比較的小さな全筒
時スリップ量SA (20〜50rpm )をもってダンパク
ラッチ28をスリップ直結制御する。スリップ直結制御
にあたって、TCU6は、エンジン回転速度NE とター
ビン回転速度NT との偏差が目標偏差となるように、ダ
ンパクラッチ28のデューティ比をフィードバック制御
する。これにより、全筒運転時における比較的小さな回
転変動やトルク変動はトルクコンバータ3により吸収さ
れ、乗心地が向上すると共に、過大なスリップによる燃
費の悪化も防止される。尚、全筒時スリップ量SA は負
荷が大きくなると大きく、エンジン回転速度Ne が高く
なると小さくなるように設定されている。
【0023】一方、ステップS19の判定がNo、すな
わち現在が休筒運転中であった場合、TCU6は、ステ
ップS23で、現在の運転状態が図4のダンパクラッチ
制御マップにおいて休筒時完全直結制御域にあるか否か
を判定する。そして、この判定がNoであれば、ステッ
プS25で、比較的大きな休筒時スリップ量SMD(30
〜60rpm )をもってダンパクラッチ28をスリップ直
結制御する。これにより、休筒運転時における比較的大
きな回転変動やトルク変動もトルクコンバータ3により
吸収され、乗心地が向上すると共に、過大なスリップに
よる燃費の悪化も防止される。尚、全筒時スリップ量S
A と同様に、休筒時スリップ量SMDも負荷が大きくなる
と大きく、エンジン回転速度Ne が高くなると小さくな
るように設定されている。
【0024】ステップS23の判定がYes、すなわち、
休筒運転中において、運転状態が休筒時完全直結制御域
にあった場合、TCU6は、ステップS27でダンパク
ラッチ28を完全直結制御する。これにより、低負荷時
には、ダンパクラッチ28がスリップしなくなり、フェ
ーシングの摩耗による耐久性の低下が防止されると共
に、燃費も向上する。この際、エンジン1の回転変動や
トルク変動が自動変速機2側に伝達されるが、低負荷時
にはエンジン1の発生トルクも小さいため、乗心地を損
なう程の車体振動は発生しない。
【0025】以上で具体的実施例の説明を終えるが、本
発明の態様は上記実施例に限られるものではない。例え
ば、上記実施例では休筒低負荷完直下限速度NMDLLを全
筒完直下限速度NA より低く設定したが、これらを等し
い値としてもよい。また、上記実施例では休筒時完全直
結制御域を制御マップ中に設定したが、スロットル開度
θTHとタービン回転速度NT とにそれぞれ閾値を設ける
ようにしてもよい。また、所定の低負荷域では、休筒運
転時に限らず、全筒運転時においても完全直結制御を行
うようにしてもよい。更に、制御の具体的手順について
は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更することが可
能である。
【0026】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
請求項1,3によれば、休筒運転時におけるエンジンの
回転変動やトルク変動の大部分がクラッチに吸収されて
乗心地が向上すると共に、従来の非直結制御のような過
大なスリップが生じなくなるため燃費が低減される。ま
た、スリップ直結領域であっても、エンジンの発生トル
ク自体が小さくなる低負荷側では完全直結制御を行うた
め、クラッチの耐久性が向上すると共に燃費が更に低減
される。
【0027】また、請求項2によれば、クラッチがスリ
ップ直結制御される範囲が小さくなりクラッチの耐久性
や燃費が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速制御装置の一実施例を示した
概略構成図である。
【図2】変速制御サブルーチンを示したフローチャート
である。
【図3】ダンパクラッチ制御サブルーチンの手順を示し
たフローチャートである。
【図4】ダンパクラッチの制御領域を示したマップであ
る。
【符号の説明】 1 エンジン 2 自動変速機 3 トルクコンバータ 4 変速機本体 5 油圧コントローラ 6 TCU 9 NT センサ 11 スロットルセンサ 28 ダンパクラッチ 41 ダンパクラッチコントロールバルブ 42 電磁弁
フロントページの続き (72)発明者 中井 英雄 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−1334(JP,A) 特開 昭59−113365(JP,A) 特開 昭60−150412(JP,A) 特開 平7−224930(JP,A) 特開 平8−68459(JP,A) 特開 平8−105335(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 F16H 61/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸が休筒機構付エンジンに連結さ
    れ、出力軸が自動変速機に連結された流体継手と、この
    流体継手に付設され、前記入力軸と前記出力軸とを剛連
    結可能なクラッチと、このクラッチを任意の係合状態に
    制御する制御手段とを備えた流体継手用クラッチの制御
    装置において、前記休筒機構付エンジンは、 休筒運転許可領域において休筒運転が許可され、休筒運
    転不許可領域では全筒運転され、 前記制御手段は、 前記クラッチを完全直結制御する完全直結制御域前記
    クラッチを直結しない状態に制御する非直結制御域及び
    前記流体継手の入力軸と出力軸とが所定のスリップ量で
    スリップするように前記クラッチを制御するスリップ直
    結制御域の何れかの制御域に応じて前記クラッチを制御
    するとともに、 前記スリップ直結制御域の回転速度に関する上限を、前
    記休筒運転許可領域の回転速度に関する上限よりも低回
    転速度側に設定し、前記 休筒運転許可領域での前記スリ
    ップ直結制御域を、前記休筒運転不許可領域での前記
    リップ直結制御域に対して高回転速度側に拡大する一
    方、この拡大されたスリップ直結制御域の低負荷側では
    前記クラッチを完全直結制御することを特徴とする、流
    体継手用クラッチの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記休筒運転許可領域での前記スリップ
    直結制御域において完全直結制御する制御域の回転速度
    に関する下限が、前記休筒運転不許可領域での完全直結
    制御域の回転速度に関する下限と等しいかまたは低く設
    されていることを特徴とする、請求項1記載の流体継
    手用クラッチの制御装置。
  3. 【請求項3】 入力軸が休筒機構付エンジンに連結さ
    れ、出力軸が自動変速機に連結された流体継手と、この
    流体継手に付設され、前記入力軸と前記出力軸とを剛連
    結可能なクラッチと、このクラッチを任意の係合状態に
    制御する制御手段とを備えた流体継手用クラッチの制御
    装置において、 前記休筒機構付エンジンは、 休筒運転許可領域において休筒運転が許可され、休筒運
    転不許可領域では全筒 運転され、 前記制御手段は、 前記クラッチを完全直結制御する完全直結制御域、前記
    クラッチを直結しない状態に制御する非直結制御域及び
    前記流体継手の入力軸と出力軸とが所定のスリップ量で
    スリップするように前記クラッチを制御するスリップ直
    結制御域の何れかの制御域に応じて前記クラッチを制御
    するとともに、 前記休筒運転許可領域での前記スリップ直結制御域にお
    ける高回転速度側且つ低負荷側では前記クラッチを完全
    直結制御することを特徴とする流体継手用クラッチの制
    御装置。
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