JPH07293290A - トルクコンバータのすべり量制御装置 - Google Patents

トルクコンバータのすべり量制御装置

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JPH07293290A
JPH07293290A JP6088644A JP8864494A JPH07293290A JP H07293290 A JPH07293290 A JP H07293290A JP 6088644 A JP6088644 A JP 6088644A JP 8864494 A JP8864494 A JP 8864494A JP H07293290 A JPH07293290 A JP H07293290A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速時及び発進時における燃費の悪化を防止
でき、しかも高い応答性を実現できるトルクコンバータ
のすべり量制御装置を提供すること。 【構成】 ステップ190で、すべり量Ns≧判定値A
と判定されると、ステップ210で、A/Tフルード劣
化検出用カウンタCOLが判定値Cを上回るか否かを判
定する。ここで肯定判断されると、A/Tフルードが劣
化したと判断して、ステップ220で警告ランプ8を点
灯させる。続くステップ230で、スロットル補正量θ
Hを求め、続くステップ240で、現在のスロットル開
度θ0からスロットル補正量θHを引いた値(θ0−θH)
を制御スロットル開度θcとする。続くステップ250
で、制御スロットル開度θcに従い、スロットル弁7を
駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の内燃機関の
自動変速機に関し、詳しくはトルクコンバータのエネル
ギー伝達を適正にするトルクコンバータのすべり量制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の内燃機関(エンジン)
の駆動力を伝達する機構として、エンジンの出力軸側に
トルクコンバータを接続し、トルクコンバータの出力軸
にトランスミッションを接続した自動変速機が知られて
いる。そして、この自動変速機の制御技術として、自動
変速機の所定箇所における回転数等の運転状態を検出し
て、変速時のショックの低減や燃費の低減等の制御を行
なう、例えば下記〜の技術が提案されている。
【0003】特開平1−178736号の技術では、
トランスミッションへの入力回転数とトランスミッショ
ンの出力回転数とから回転数比を求め、この回転数比と
ギア比とその歯数よりクラッチ速度比を求め、クラッチ
速度比が不感帯内に収まる様に、スロットル等を制御す
る。それによって、制御の構成を複雑化することなく、
変速ショックを軽減するとともに、不要なエネルギー消
費を節約して燃費性を向上する。
【0004】特開平4−36030号の技術では、ま
ず、トランスミッションの出力軸より駆動トルクを検出
する。また、トルクコンバータへの入力回転数とトラン
スミッションへの入力回転数とからトルクコンバータの
出力トルクを算出し、この出力トルクとトランスミッシ
ョンの変速比とから、トランスミッションの出力軸トル
クを算出する。そして、この出力軸トルクと前記駆動ト
ルクとの差を求め、設定値より大きい場合は、エンジン
の出力を低下させる。それによって、路面状態に適した
制御を迅速に行なって、車両のスリップを効果的に低減
するとともに、燃費を向上する。
【0005】特開平1−224561号の技術では、
ロックアップクラッチのスリップ量を、加速に応じてデ
ューティ比制御するとともに、同時に点火時期の遅角制
御を行なう。それによって、ロックアップクラッチの耐
久性を向上するとともに、加速ショックの低減及び低燃
費化を実現する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た技術では、自動変速機を備えた車両において、発進時
及び加速時での運転者のアクセルの踏み過ぎによる燃費
の悪化を十分に防止するとともに、迅速な応答性を実現
できなかった。つまり、前記の技術では、トランスミ
ッションの前後の回転数から、トランスミッション内の
クラッチのすべりを求めてエンジンへフィードバックし
ているために、トルクコンバータのすべりによる応答遅
れの影響を大きく受けてしまい、細かな制御を行なうこ
とができないという問題があった。
【0007】前記の技術では、トルクコンバータの前
後の回転数を検出し、この回転数から出力トルクを算出
し、更にトランスミッションのギア比から出力軸トルク
を算出し、これと駆動トルクとを比較するという長い工
程を経て、やっとエンジンへフィードバックしているの
で、本当にトルクダウンしたいときにトルクが落ちない
等の応答遅れがあるという問題があった。
【0008】前記の技術では、吸入空気量までは制御
していないので、低燃比化はあまり期待できないという
問題があった。本発明は、前記従来の技術の問題点を解
消することを課題とし、加速時及び発進時における燃費
の悪化を防止でき、しかも高い応答性を実現できるトル
クコンバータのすべり量制御装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1の発明は、図1(a)に例示する様に、エン
ジンの出力軸側に接続されたトルクコンバータと、該ト
ルクコンバータの出力軸側に接続されたトランスミッシ
ョンと、を備えた自動変速機において、前記エンジンの
回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記トラ
ンスミッションの入力軸回転数を検出する入力軸回転数
検出手段と、前記エンジンの回転数と前記トランスミッ
ションの入力軸回転数との差を、すべり量として求める
回転数差算出手段と、該回転数差検出手段によって求め
られた前記エンジンの回転数と前記トランスミッション
の入力軸回転数との差に応じて、前記エンジンの出力を
制御する出力制御手段と、を備えたことを特徴とするト
ルクコンバータのすべり量制御装置を要旨とする。
【0010】請求項2の発明は、図1(b)に例示する
様に、エンジンの出力軸側に接続されたトルクコンバー
タと、該トルクコンバータの出力軸側に接続されたトラ
ンスミッションと、を備えた自動変速機において、前記
トルクコンバータの入力軸回転数を検出する入力軸回転
数検出手段と、前記トルクコンバータの出力軸回転数を
検出する出力軸回転数検出手段と、前記トルクコンバー
タの入力軸回転数と出力軸回転数との差を、すべり量と
して求める回転数差算出手段と、該回転数差検出手段に
よって求められた前記トルクコンバータの入力軸回転数
と出力軸回転数との差に応じて、前記エンジンの出力を
制御する出力制御手段と、を備えたことを特徴とするト
ルクコンバータのすべり量制御装置を要旨とする。
【0011】請求項3の発明は、アクセルの増加変化に
応じたスロットル開度の増加変化を大きく設定したパワ
ーモードを実行している場合には、前記出力制御手段に
よる制御を禁止する前記請求項1又は請求項2記載のト
ルクコンバータのすべり量制御装置を要旨とする。
【0012】請求項4の発明は、アクセルの増加変化に
応じたスロットル開度の増加変化を小さく設定したエコ
ノモードを実行している場合には、前記出力制御手段に
よる制御を許可する前記請求項1又は請求項2記載のト
ルクコンバータのすべり量制御装置を要旨とする。
【0013】請求項5の発明は、前記回転数差検出手段
によって求められたすべり量としての差の値が、第1判
定値を上回るか否か判定する第1判定手段と、該第1判
定手段によって肯定判断された回数を計数する計数手段
と、該計数手段によって計数された回数が、第2判定値
を上回るか否かを判定する第2判定手段と、該第2判定
手段によって肯定判断された場合には、前記トルクコン
バータ内の動力伝達用フルードが劣化したと判断する劣
化判定手段と、を備えたことを特徴とする前記請求項1
又は請求項2記載のトルクコンバータのすべり量制御装
置を要旨とする。
【0014】
【作用】請求項1の発明では、回転数差算出手段によ
り、エンジン回転数検出手段によって検出したエンジン
の回転数と入力軸回転数検出手段によって検出したトラ
ンスミッションの入力軸回転数とを用い、回転数差算出
手段により、エンジンの回転数とトランスミッションの
入力軸回転数との差をすべり量として求め、出力制御手
段により、エンジンの回転数とトランスミッションの入
力軸回転数との差に応じて、エンジンの出力を制御す
る。
【0015】つまり、本発明では、エンジンの回転数と
トランスミッションの入力軸回転数との差をすべり量と
し、このすべり量の大きさに応じてエンジン出力を制御
するので、すべり量を好適に調節でき、よってエネルギ
ー伝達ロスを低減して、燃費を低減することが可能にな
る。また、すべり量の検出のための構成が簡易化され、
しかも検出にかかる時間が少ないので、応答性も向上す
ることになる。
【0016】請求項2の発明では、入力軸回転数検出手
段によって求めたトルクコンバータの入力軸回転数と出
力軸回転数検出手段によって求めたトルクコンバータの
出力軸回転数とを用い、回転数差算出手段により、トル
クコンバータの入力軸回転数と出力軸回転数との差をす
べり量として求め、出力制御手段により、トルクコンバ
ータの入力軸回転数と出力軸回転数との差に応じて、エ
ンジンの出力を制御する。
【0017】つまり、本発明では、トルクコンバータの
入力軸回転数と出力軸回転数とを直接に求め、その差を
すべり量とし、このすべり量の大きさに応じてエンジン
出力を制御するので、前記請求項1と同様に、すべり量
を好適に調節でき、エネルギー伝達ロスを低減して、燃
費を低減することが可能になる。また、すべり量の検出
の精度が高いので精密な制御が可能で、しかも検出にか
かる時間が少ないので、応答性も向上することになる。
【0018】請求項3の発明では、アクセルの増加変化
に応じたスロットル開度の増加変化を大きく設定したパ
ワーモードを実行している場合には、出力制御手段によ
る制御を禁止する。つまり、パワーモードの設定は、エ
ンジンの出力増加を目的としているので、本発明では、
この目的に合致させるために、パワーモード時に出力を
低減する様な制御を禁止するものである。
【0019】請求項4の発明では、アクセルの増加変化
に応じたスロットル開度の増加変化を小さく設定したエ
コノモードを実行している場合には、出力制御手段によ
る制御を許可する。つまり、エコノモードの設定は、燃
費の向上を目的としているので、本発明では、この目的
に合致させるために、エコノモード時に出力を低減する
様な制御を許可し、そのまま実行するものである。
【0020】請求項5の発明では、第1判定手段によ
り、回転数差検出手段によって求められたすべり量とし
ての差の値が第1判定値を上回るか否か判定し、計数手
段により、第1判定手段によって肯定判断された回数を
計数する。更に、第2判定手段により、計数手段によっ
て計数された回数が第2判定値を上回るか否かを判定
し、この第2判定手段によって肯定判断された場合に
は、劣化判定手段により、トルクコンバータ内の動力伝
達用フルードが劣化したと判断する。
【0021】つまり、本発明では、検出されたすべり量
としての差の値が頻繁に第1判定値を超える様な場合と
は、フルードが劣化している場合であると見なし、この
様な頻度の判定によってフルードの劣化の検出を行なう
ものである。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例のトルクコンバータの
すべり量制御装置を、自動変速機(以下A/Tと記す)
搭載の後輪駆動車に適用した例に挙げて説明する。 (実施例1)図2において、1は車両の前部に搭載され
たエンジン、3はエンジン1の出力軸側に接続されたト
ルクコンバータ、5はトルクコンバータ3の出力軸側に
接続されたトランスミッション(以下T/Mと記す)、
7は吸入空気量を調節してエンジン出力を制御するスロ
ットル弁である。
【0023】また、前記車両には、トルクコンバータ3
のすべり量を低減するための制御をはじめ、車両の各種
制御を行うために、図3に示す様に、周知のCPU,R
OM,RAM等を備えたマイクロコンピュータとして構
成される電子制御装置(ECU)9が搭載されている。
【0024】このECU9の入力側には、図示しないデ
ィストリビュータ等からエンジン1の回転数を検出する
エンジン回転数センサ11、T/M5の入力軸の回転数
を検出するT/M入力軸回転数センサ13、アクセルの
開度(アクセルペダルの踏込量)を検出するアクセル開
度センサ15、スロットル弁7の開度を検出するスロッ
ト開度センサ17が接続されるとともに、その出力側に
は、スロットル弁7,(A/Tフルードの劣化を報知す
る)警告ランプ8が接続されている。
【0025】そして、ECU9は、各センサから、エン
ジン回転数Ne、T/M入力軸回転数Nt、アクセル開
度TA、スロット開度θtを取り込み、スロットル弁7
の制御を行なう際に設定する制御スロットル開度θcを
計算し、この制御スロットル開度θcを含むスロットル
制御信号をスロットル弁7に出力し、また、警告ランプ
8の点灯を行なう。
【0026】次に、前記各センサによって検出した運転
状態に応じて、スロットル弁7を制御してエンジン出力
を調節する処理について、図4のフローチャート及び図
5〜図7のマップに基づいて説明する。尚、図4のサブ
ルーチンは、アクセル開度TA、スロットル開度θtの
A/D変換毎に起動する。
【0027】図4に示す様に、まず、ステップ110
で、アクセル開度TAが0か否かを判定する。ここで肯
定判断されるとステップ260に進み、一方否定判断さ
れるとステップ120に進む。ステップ260では、ア
クセルが離されているので、スロットル弁7を全閉に
し、ステップ270にて、A/Tフルード劣化検出用カ
ウンタCOLをクリアして制御を抜ける。
【0028】一方、ステップ120では、アクセルが開
いているので、単位時間当りのアクセル開度DLTAが
10゜以上か否かを判定する。ここで肯定判断されると
ステップ280に進み、一方否定判断されるとステップ
130に進む。ステップ280では、急加速判定フラグ
XSLをセットし(1に設定)、走行モード判定をノー
マルとする。
【0029】一方、ステップ130では、単位時間当り
のアクセル開度DLTAが10゜未満であるので、現在
の急加速判定フラグXSLを判定し、急加速判定フラグ
XSLが”0”の場合はステップ160に進み、一方、
急加速判定フラグXSLが”1”の場合はステップ14
0に進む。
【0030】ステップ140では、アクセル開度TAを
判定し、アクセル開度TAが5゜以上であればステップ
300(ノーマルモード)へ進み、アクセル開度TAが
5゜未満であればステップ150に進み、急加速判定フ
ラグXSLをクリアする。続くステップ160で走行モ
ード判定をする。ここで、パワーモードが選択されて
いた場合は、ステップ290に進み、ノーマルモード
が選択されていた場合は、前記ステップ300に進み、
エコノモードが選択されていた場合は、ステップ17
0に進む。
【0031】前記パワーモードとは、アクセル開度T
Aが僅かに上昇した場合でも、スロットル弁7を大きく
開いて、エンジン出力を迅速に増加させるモードであ
る。従って、パワーモードが選択されていた場合は、ス
テップ290にて、図6に示すマップ2よりスロットル
開度θtを求める。このマップ2は、エンジン1のトル
クの立ち上がる回転数部分のスロットル開度特性を急峻
にしパワー感を向上させたものである。
【0032】前記ノーマルモードとは、アクセル開度
TAに比例してスロットル弁7を開く通常の運転のモー
ドである。従って、ノーマルモードが選択されていた場
合は、ステップ300にて、図5に示すマップ1よりス
ロットル開度θtを求める。このマップ1は、アクセル
を開けた分だけスロットル弁7を開く様に、リニアな特
性に設定されている。
【0033】そして、前記ステップ290又はステップ
300を経た後に、共にステップ310でスロットル開
度θtの値を、実際にスロットル7を制御する値である
制御スロットル開度θcへ入れ、後述するステップ35
0に進む。 前記エコノモードとは、アクセル開度TAが大きく上
昇した場合でも、スロットル弁7を大きく開かず、エン
ジン出力を迅速には増加させないことにより、燃費を向
上させるモードである。従って、エコノモードが選択さ
れていた場合はステップ170にて、現在のスロットル
開度θ0、エンジン回転数Ne、トランスミッション入
力軸回転数Ntを読み込む。
【0034】続くステップ180では、エンジン回転数
NeからT/M入力軸回転数Ntを減算して、トルクコ
ンバータ3のすべり量Nsを算出する。続くステップ1
90では、すべり量Nsが燃費に悪影響を与える値(判
定値A=第1判定値)以上か否かを判定し、ここで肯定
判断されるとステップ200に進み、一方否定判断され
るとステップ320に進む。
【0035】ステップ320では、すべり量Ns<判定
値Aであり、すべり量Nsが燃費に悪影響を与えないと
判断されるので、前記ステップ300と同様にスロット
ル開度θtをマップ1より算出する。即ち、以降ステッ
プ330〜350の処理は、すべり量Nsが小さいの
で、すべり量Nsに関する制御を行わない場合の処理で
ある。
【0036】続くステップ330で、このマップ1より
求めたスロットル開度θtと現在のスロットル開度θ0
の差を求め、その差の値(θt−θ0)が許容範囲外か以
内かを、判定値B以上か否かによって判定する。つま
り、差の値(θt−θ0)が、次の処理でスロットル開度
θtを制御スロットル開度θcとして反映させたとき
に、好ましくない状態(すべり量Ns≧判定値A)とな
る値であるか否かを判定する。
【0037】ここで、差の値(θt−θ0)が小さく許容
範囲内であると判断されると、上述したステップ310
に進み、スロットル開度θtをそのまま制御スロットル
開度θcとし、一方、差の値(θt−θ0)が大きく許容
範囲外であると判断されるとステップ340に進む。
【0038】ステップ340では、前記差の値(θt−
θ0)が判定値B以上で許容範囲外であるので、なまし
処理を行なう。即ち、現在のスロットル開度θ0にマッ
プ1から求めたスロットル開度θtを加算し、この加算
値を2で割った値を制御スロットル開度θcとするなま
し処理を行なう。その後、ステップ350で、A/Tフ
ルード劣化検出用カウンタCOLをクリアし、ステップ
250に進む。
【0039】一方、前記ステップ190で、すべり量N
s≧判定値Aだった場合には、以降のステップ200〜
250にて、本実施例の要部であるすべり量Nsに基づ
いた制御を行なう。まず、ステップ200で、A/Tフ
ルード劣化検出用カウンタCOLをインクリメントし、
続くステップ210で、A/Tフルード劣化検出用カウ
ンタCOLが、所定の回数(判定値C=第2判定値)を
上回るか否かを判定する。つまり、このA/Tフルード
劣化検出用カウンタCOLとは、今回までにこのルーチ
ンを通った回数(=すべり量Nsが判定値A以上である
と判定された回数)を計数するカウンタであるので、こ
のカウンタの値を調べることによって、すべり量Nsが
頻繁に大きな値をとるか否か、即ちA/Tフルードが劣
化しているが否かが分かるのである。
【0040】ここで肯定判断されると、A/Tフルード
が劣化したと判断して、ステップ220で警告ランプ8
を点灯させる。続くステップ230で、図7に示すマッ
プ3より、スロットル補正量θHを求める。このマップ
3は、すべり量Nsをスロットル補正量θHへ変換する
マップである。
【0041】続くステップ240では、現在のスロット
ル開度θ0からスロットル補正量θHを引いた値(θ0−
θH)を制御スロットル開度θcとする。続くステップ
250では、上述の様にして設定した制御スロットル開
度θcに従い、スロットル弁7を駆動し、一旦本処理を
終了する。
【0042】この様に、本実施例では、エンジン回転数
センサ11によってエンジン回転数Neを検出するとと
もにT/M入力軸回転数センサ13によってT/M入力
軸回転数Ntを検出し、この両回転数の差(Ne−N
t)をすべり量Nsとして求め、このすべり量Nsが判
定値A以上か否かを判定し、この判定結果に基づいてス
ロットル弁7の開度を制御している。
【0043】つまり、すべり量Nsが大きい場合は、マ
ップ1に従って求めた値に応じて大きめの制御スロット
ル開度θcを設定し、逆にすべり量Nsが小さい場合
は、マップ2に従って求めたスロットル補正量θHに応
じて小さめの制御スロットル開度θcを設定しているの
で、すべり量Nsに応じた適切な制御スロットル開度θ
cを設定して、適切にエンジン出力を制御できるという
顕著な効果を奏する。それによって、すべり量Ns自身
を低減して、A/Tを備えた車両において、特に発進時
及び加速時での、運転者のアクセルの踏み過ぎによる燃
費の悪化を十分に防止できる。また、本実施例では、ス
ロットル弁7を制御することによって、直接に吸入空気
量を調節するので、低燃費化を実現できる。
【0044】特に、本実施例では、エコノモードの時
に、すべり量Nsが判定値A以上の場合には、アクセル
開度TAにかかわらず、すべり量Nsに基づいて制御ス
ロットル開度θcを設定しているので、即ち、いくらア
クセルペダルを踏み込んでも、すべり量Nsが増大しな
い様に制御しているので、積極的に低燃費化を行なうこ
とができる。一方、パワーモードの時には、この様なす
べり量Nsの制御を行わないので、パワーモード本来の
目的であるパワーの増大が感じられることになる。
【0045】また、本実施例では、エンジン回転数Ne
とT/M入力軸回転数Ntとを使用するので、トルクコ
ンバータ3のすべりによる応答遅れの影響がなく、精密
な制御を行なうことができる。更に、短い工程を経てエ
ンジン1へフィードバックしているので、トルクダウン
したいときにトルクを落とすことができ、この点でも応
答性に優れている。
【0046】その上、本実施例では、検出したスベリ量
Nsが判定値A以上となる回数をカウントし、この計数
した値が判定値Cを上回る場合は、一定以上のすべりが
頻繁に発生し、よって、A/Tフルードが劣化している
と判断しているので、A/Tフルードの劣化を容易に検
出することができる。 (実施例2)次に、実施例2について説明するが、前記
実施例1と同一な部分の説明は簡略化し異なる点のみ詳
細に説明する。
【0047】本実施例のトルクコンバータのすべり量制
御装置は、前記実施例1とは、すべり量を求める際に使
用する回転数の種類に違いがある。図8に示す様に、本
実施例では、ECU31には、アクセル開度センサ3
2,スロットル開度センサ33,スロットル弁34,警
報ランプ35以外に、トルクコンバータ3の入力軸側の
回転数を検出する入力回転数センサ36及びトルクコン
バータ3の出力軸側の回転数を検出する出力回転数セン
サ37が接続されている。
【0048】従って、この入力回転数センサ36によっ
て検出したトルクコンバータ3の入力軸側の回転数Nin
と、出力回転数センサ37によって検出したトルクコン
バータ3の出力軸側の回転数Noutとの差を求め、この
差をすべり量Nsとして使用して、前記実施例1と同様
に、スロットル弁34の制御を行なう。
【0049】本実施例によっても前記実施例1と同様な
効果を奏するとともに、直接にすべり量Nsを求めるの
で、その分応答性が一層向上するという利点がある。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様
で実施しうることはいうまでもない。
【0050】例えば、前記実施例では、スロットル弁を
用いた方法で、すべり量の制御を説明したが、それ以外
に、燃料噴射や点火時期でトルクの発生量を制御して
も、同様な効果を得ることが出来る。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明では、エンジンの回転数
とトランスミッションの入力軸回転数との差をすべり量
として求め、この差に応じてエンジンの出力を制御する
ので、すべり量を好適に調節でき、よってエネルギー伝
達ロスを低減して、燃費を低減することができる。ま
た、すべり量の検出のための構成が簡易化されしかも検
出にかかる時間が少ないので応答性も向上する。
【0052】請求項2の発明では、トルクコンバータの
入力軸回転数と出力軸回転数との差をすべり量として直
接に求め、この差に応じて、エンジンの出力を制御する
ので、前記請求項1と同様に、すべり量を好適に調節で
き、エネルギー伝達ロスを低減して、燃費を低減でき
る。また、すべり量の検出の精度が高いので精密な制御
ができ、しかも検出にかかる時間が少ないので応答性も
向上する。
【0053】請求項3の発明では、パワーモードの場合
には、前記のすべり量に応じた制御を禁止するので、パ
ワーモード本来の目的であるパワーの増大感を得ること
ができる。請求項4の発明では、エコノモードを実行し
ている場合には、前記のすべり量に応じた制御を許可す
るので、より積極的に燃費の向上を実現できる。
【0054】請求項5の発明では、回転数の差の値に相
当するすべり量が頻繁に第1判定値を超える様な場合と
は、フルードが劣化していると見なされるので、この様
な判定によってフルードの劣化の検出を容易に行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本的構成を例示し、(a)は請求
項1の発明の基本的構成の一例を示す構成図であり、
(b)は請求項1の発明の基本的構成の一例を示す構成
図である。
【図2】 実施例1のエンジン及びその周辺を示す装置
の説明図である。
【図3】 実施例1の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図4】 スロットル弁の制御処理を示すフローチャー
トである。
【図5】 スロットル開度とアクセル開度との関係を示
すマップである。
【図6】 他スロットル開度とアクセル開度との関係を
示すマップである。
【図7】 スロットル開度とすべり量との関係を示すマ
ップである。
【図8】 実施例2の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1…エンジン 3…トルクコンバ
ータ 5…トランスミッション(T/M) 7,34…スロッ
トル弁 9,31…電子制御装置(ECU) 11…エンジン回
転数センサ 13…T/M入力軸回転数センサ 36…入力回転数
センサ 37…出力回転数センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/04 360 G 45/00 312 M F16H 61/14 G Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの出力軸側に接続されたトルク
    コンバータと、 該トルクコンバータの出力軸側に接続されたトランスミ
    ッションと、 を備えた自動変速機において、 前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手
    段と、 前記トランスミッションの入力軸回転数を検出する入力
    軸回転数検出手段と、 前記エンジンの回転数と前記トランスミッションの入力
    軸回転数との差を、すべり量として求める回転数差算出
    手段と、 該回転数差検出手段によって求められた前記エンジンの
    回転数と前記トランスミッションの入力軸回転数との差
    に応じて、前記エンジンの出力を制御する出力制御手段
    と、 を備えたことを特徴とするトルクコンバータのすべり量
    制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの出力軸側に接続されたトルク
    コンバータと、 該トルクコンバータの出力軸側に接続されたトランスミ
    ッションと、 を備えた自動変速機において、 前記トルクコンバータの入力軸回転数を検出する入力軸
    回転数検出手段と、 前記トルクコンバータの出力軸回転数を検出する出力軸
    回転数検出手段と、 前記トルクコンバータの入力軸回転数と出力軸回転数と
    の差を、すべり量として求める回転数差算出手段と、 該回転数差検出手段によって求められた前記トルクコン
    バータの入力軸回転数と出力軸回転数との差に応じて、
    前記エンジンの出力を制御する出力制御手段と、 を備えたことを特徴とするトルクコンバータのすべり量
    制御装置。
  3. 【請求項3】 アクセルの増加変化に応じたスロットル
    開度の増加変化を大きく設定したパワーモードを実行し
    ている場合には、前記出力制御手段による制御を禁止す
    る前記請求項1又は請求項2記載のトルクコンバータの
    すべり量制御装置。
  4. 【請求項4】 アクセルの増加変化に応じたスロットル
    開度の増加変化を小さく設定したエコノモードを実行し
    ている場合には、前記出力制御手段による制御を許可す
    る前記請求項1又は請求項2記載のトルクコンバータの
    すべり量制御装置。
  5. 【請求項5】 前記回転数差検出手段によって求められ
    たすべり量としての差の値が、第1判定値を上回るか否
    か判定する第1判定手段と、 該第1判定手段によって肯定判断された回数を計数する
    計数手段と、 該計数手段によって計数された回数が、第2判定値を上
    回るか否かを判定する第2判定手段と、 該第2判定手段によって肯定判断された場合には、前記
    トルクコンバータ内の動力伝達用フルードが劣化したと
    判断する劣化判定手段と、 を備えたことを特徴とする前記請求項1又は請求項2記
    載のトルクコンバータのすべり量制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003013998A (ja) * 2001-06-29 2003-01-15 Isuzu Motors Ltd クラッチ自動制御式車両
US20160096518A1 (en) * 2014-10-07 2016-04-07 GM Global Technology Operations LLC Hydraulic pump failure detection for transmission with normally engaged clutch
WO2023002839A1 (ja) 2021-07-19 2023-01-26 旭化成株式会社 無機粉末射出成形用組成物、並びにそれを用いた成形体及び焼結体

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