JPH0729309B2 - 透明樹脂板の製造方法 - Google Patents

透明樹脂板の製造方法

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JPH0729309B2
JPH0729309B2 JP60283444A JP28344485A JPH0729309B2 JP H0729309 B2 JPH0729309 B2 JP H0729309B2 JP 60283444 A JP60283444 A JP 60283444A JP 28344485 A JP28344485 A JP 28344485A JP H0729309 B2 JPH0729309 B2 JP H0729309B2
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resin
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curing
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隆広 松尾
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は光で記録,再生を行うディスク(光ディスク,
光磁気ディスク等)などの透明樹脂板の製造方法に利用
されるものである。
従来の技術 従来のディスクなどの透明樹脂板は、ガラス板を光学研
磨したり、熱可塑性樹脂を射出成形することにより製造
されていた。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような方法では、ガラス板において
は、ガラス板を一枚一枚所定の寸法に切断し、ガラス表
面に光学研磨をほどこし、その後、記録用の溝を形成す
る必要があり、生産コスト及び生産タクトの点で市場ニ
ーズに対応することが難しくなってきた。
また、熱可塑性樹脂を用いた射出成形においては、生産
コスト,生産タクトには大きな問題はないものの、成形
時に発生する樹脂の焦げや材料中のゴミ、更には、成形
歪や成形収縮により、複屈折や成形体にソリが発生し、
十分な光学特性が得られなくなり、その結果、記録密度
や記録・再生能に大きな問題があった。
また、樹脂レンズ等にみられる光学部品においては、そ
の工程上、過が可能であるため、材料中のゴミは問題
にならないものの、その重合時間に数十時間を要するこ
と、更には記録膜蒸着時に未反応モノマーが飛散するた
め前処理が必要なことなど、その生産性には大きな問題
があった。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明の透明樹脂基板の
製造方法は次のように構成されている。すなわち光重合
可能な反応性液状樹脂を型内に満たし、型内の反応性液
状樹脂に強度の弱い紫外線(以下UVと略す)を照射し、
型内に硬化した樹脂層(UVがある一定深さまで透過し、
硬化反応が進行し、硬化した層)、ゲル化した樹脂層
(UVが透過し硬化した部分と、UVが透過していない部分
との界面付近でUV透過により発生した重合開始種(以下
ラジカルと略す)がUV透過していない、又は、UV透過は
したもののUVエネルギーが低く、ラジカルが発生しなか
った樹脂層に拡散し、反応性液状樹脂の重合反応が進行
し、硬化した樹脂が未反応状態の樹脂液中に溶解,ゲル
化状態になった層)、未反応の樹脂層(UVが透過してい
ない、又は、UVは透過したもののUVエネルギーが低く、
ラジカルが発生しなかった層)を作り、硬化収縮により
発生した空間部分に、ゲル化した樹脂又は未反応の樹脂
を流入させ、上記空間部分を液で満たす。
次に、1回目よりも強いUVを照射し、1回目で発生した
硬化部分よりも厚み方向に深い部分に硬化した樹脂層を
形成すると共に新たに硬化収縮により生じた空間部分に
再度ゲル化した樹脂又は未反応樹脂を流入させる。順
次、この操作を硬化物が所定の厚みになるまで繰り返し
行い、型形状に沿って成形された透明な樹脂板を得るも
のである。
また、反応性液状樹脂の良好な転写性を生かし、型内の
一面にスタンパー等を設けることにより、硬化物の片面
に記録溝など任意のパターンを形成することも可能であ
る。更に、液状材料であるため、硬化直前に過や蒸留
といった樹脂精製が可能であり、射出成形等で問題にな
っている成形体内部への異物の混入が著しく減少(1/10
0〜1/1000程度)し、異物による記録エラーが低減で
き、記録容量が大幅に向上できる。
反応性液状樹脂としては、室温において液体である単体
またはその組成物である方が好ましいが、光重合能のあ
る樹脂は全て、その反応速度に差はあるものの使用可能
である。より好ましくは、単官能又は多官能(メタ)ア
クリレート化合物の単体又はその組成物である方が反応
速度の面からみて望ましい。
光重合開始剤としては、一般に市販されているものは全
て使用可能であるが、チオキサントン系の様に著しく硬
化物を着色するものは好ましくない。
また、光で硬化させた後、熱重合により後硬化をほどこ
してディスク基板などの透明樹脂板を製造することも可
能である。
作用 本発明は、反応性液状樹脂を用い、その反応中間層(ゲ
ル化した層)をUV照射により設けることにより、硬化収
縮による硬化歪(ワレやソリ),寸法精度及び光学特性
(複屈折やゴミ)が大幅に改善できた。特に、硬化物の
寸法精度は、確かに反応性液状樹脂の硬化収縮はあるも
のの硬化収縮により生じた空間へ直ちにゲル化した樹脂
や未反応樹脂が流れ込むため、得られた硬化物は、従来
の熱可塑,熱硬化,光硬化物等にみられるような硬化物
と型の間にすきまが生ずる事がなく、型寸法と同一寸法
精度を持つ成形品が得られるのである。
また、複屈折においても全体が均一に硬化しているた
め、従来の熱可塑性樹脂に比較し、シングルパス,1mm厚
で全域にわたり10nm以下(ポリカーボネート樹脂で20〜
40nm)が容易に実現可能となった。
更に、反応性液状樹脂は液状であるため、過や蒸留,
遠心分離といった精製が容易にでき、また、型内で反応
し硬化物となるため、熱可塑性材料の成形時に発生する
ような樹脂の焦げやスクリュー等のカケによる金属粉が
混入しないため、光学的に影響を与える0.5μm〜1μ
m以上の異物をほぼ完全に除去可能となり、その結果、
透明樹脂板自体の持つエラーレートが10-6〜10-9程度と
改善でき、従来、予備用に設けられていた記録領域も実
使用領域として使えるため、大幅に記録容量の増加をは
かることができた。
しかしながら、エポキシ樹脂に代表されるように、熱硬
化性樹脂においても上記と同様の効果は得られるもの
の、熱硬化においては伝熱により型の一部を加熱するだ
けで型全体が温度上昇を起こし、型内に温度勾配を持っ
たまま重合反応が進行し、不均一な状態で硬化が進行
し、硬化中にワレが発生したり、複屈折にバラツキが発
生したりするため、部分加熱,部分冷却ができ、かつ、
精密な温度制御のできる型が必要となり、UV硬化に比較
し、型形状が著しく複雑になったり、大きくなったりす
る。本発明はこのような問題点を解決することができ
る。
また、重合速度についてみると、UV硬化は、数秒〜数十
分で硬化するのに対し、熱硬化では一般に数十分〜数時
間必要であり、本発明はこの点でも優れている。
実施例 以下、本発明の一実施例について図面をみながら説明す
る。
(実施例1) 第1図,第2図は実施例1における型Pの概略図であ
る。2枚の石英ガラス板1を所定の厚みを持つスペーサ
ー2を介して保持し、できた空間に光重合可能な反応性
液状樹脂3を満たし、型Pを形成する。次に、第3図に
示したように、反射ミラー5で平行光を出すように設計
したUVランプ7を用い、1回目のUV照射を距離Lnから行
い、2回目のUV照射を距離Ln+1から行い、必ずLn>Ln+1
となるよう、UVランプ7を徐々に型Pに近づけて行き、
UV6の強度(照度)を上げて行き、反応性液状樹脂3を
硬化たらしめる。この時、UV照射を片側からのみ照射す
ると成形品がそったりするため、UVランプ7と型Pをは
さんで対称となるようUVランプ8を設ける方が好まし
い。また、一方のUVランプ7だけを用いた場合、第4図
に示すように型Pを一定回転数で回転させることが可能
な回転台9を用い、型Pを回転させながら反応性液状樹
脂3を硬化させることも可能である。
より詳細に説明すると、型P内に保持した反応性液状樹
脂3にUV6を距離Lnで照射し、第5図に示すように、反
応性液状樹脂3の一部を硬化させた部分10とゲル化した
部分11と未反応部分12を同一型内に発生させる。次に、
UVランプ7,8を距離Ln+1に近づけ、1回目より強いUV6を
照射し、より深く、型内にUVを透過させ、硬化層10の厚
みを増やして行く。この操作を繰り返し行い、所定の寸
法に反応性液状樹脂3を硬化させ、成形体を得た。
ここで用いた反応性液状材料3の組成は、ビスフェノー
ルA型ジアクリレートとして、共栄社油脂化学工業
(株)製のBP4EAを、3官能アクリレートとして、日本
化薬(株)製のトリメチロールプロパントアクリレート
(TMPTA)を、エポキシメタアクリレートとして、共栄
社油脂化学工業(株)製の3002Mと、単官能メタアクリ
レートとしてメチルメタアクリレート(MMA)を、光重
合開始剤としては市販されているものはほとんど使用可
能であるが、本実施例では透明性に優れ、かつ黄変の少
ないIrgacure184(チバガイギー社製)を用いた(第1
参照)。
(実施例2) 実施例1と同様の材料および操作で型Pを作成し、第6
図に示した様にUVランプ7,8と型Pとを所定距離に設置
し、数枚の減光板13をUVランプ7,8と型PとのUV光路内
に設け、UV6の強度を減光板13を通過させ強度低下したU
V14を型に照射し、UV14を1回照射するごとに減光板13
を1枚ずつ取り除き、UV14の光量を増して行き、型P内
に入射する。UV光量と入光深度を大きくさせることによ
り、硬化層10とゲル化層11と未反応層12を型P内に発生
させ、この操作を繰り返し、成形品を得た。この時、実
施例1と同様、UVランプ7,8をUV照射毎に照射距離をLn
>Ln+1となるよう移動させても良い。また、減光板13を
着色し、波長限定をすることも可能である。
(実施例3) 第7図に示したように、石英ガラス1のどちらか一方の
内側に記録用の溝を転写するためのスタンパー15を設
け、その後、実施例1と同様の樹脂および操作で型Pを
形成し、実施例1と同様、UV照射距離をLn>Ln+1となる
ようにしながら、片側(スタンバーのない方向)からUV
を照射し、成形品を得た。
本実施例に用いたUVランプ7は、(株)オーク製作所製
超高圧水銀灯、ジェットライトJL−3300,入力3KWを用
い、UV照度を1mW/cm2〜100mW/cm2の範囲になるよう照射
距離を変化させながらUVを照射し、樹脂を硬化した。各
実施例により得られた成形品の複屈折と収縮率の測定結
果を表2に示す。
複屈折の測定方法は、第8図に示したように、成形品の
中央16,中間部17,ゲートに近い外側18の3点を測定し
た。
また、収縮率は型外径寸法に対する硬化物外径の寸法よ
り算出した。
発明の効果 以上のように本発明は、光重合可能な反応性液状樹脂を
型内に満たし、型内の反応性液状樹脂にUV照度を変化さ
せながら照射し、型内に硬化した樹脂層,ゲル化した樹
脂層,未反応の樹脂層を形成し、硬化収縮により生じた
空間部分にゲル化した樹脂又は未反応の樹脂を流入さ
せ、空間部分を樹脂で満たし、次に、1回目のUV照射よ
りも強いUVを照射し、硬化収縮により新たに生じた空間
部分に再度ゲル化した樹脂又は未反応の樹脂を流入さ
せ、その後も上記操作を繰り返し行うことにより、硬化
収縮による硬化歪(ワレやソリ)がなく、寸法精度や光
学特性(複屈折やゴミ等)に優れたディスク基板等の透
明樹脂板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1に用いた型の概略構造を示し
た平面図、第2図はその正面図、第3図はUV照射方法を
示した概略側面図、第4図はその変形例のUV照射方法を
示した概略側面図、第5図は型内で進行しつつある反応
性液状樹脂の硬化挙動を示した模式的に示した側面図、
第6図は本発明の実施例2における減光板によりUV強度
を低下させる概略側面図、第7図は本発明の実施例3を
示す概略側面図、第8図は複屈折の測定場所を模式的に
示した正面図である。 3……反応性液状樹脂、6……紫外線、10……硬化した
樹脂層、11…ゲル化した樹脂層、12……未反応の樹脂
層、P……型。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/26 G02B 1/04 7724−2K G11B 7/26 521 7215−5D // B29K 105:24 105:32 B29L 11:00 17:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光重合可能な反応性液状樹脂を型内に満た
    し、型内の反応性液状材料に強度の弱い紫外線を照射
    し、型内に硬化した樹脂層,ゲル化した樹脂層,未反応
    の樹脂層を作り、硬化収縮により発生した空間部分に、
    ゲル化した樹脂又は未反応の樹脂を流入させ、次に、1
    回目よりも強い紫外線を照射し、1回目で生じた硬化部
    分よりもより厚み方向に深い部分に硬化した樹脂層を形
    成すると共に新たに硬化収納により生じた空間部分に再
    度ゲル化した樹脂又は未反応樹脂を流入させ、その後も
    上記操作を繰り返し行うことにより型形状に沿って成形
    された透明な樹脂板を得る透明樹脂板の製造方法。
JP60283444A 1985-12-03 1985-12-17 透明樹脂板の製造方法 Expired - Lifetime JPH0729309B2 (ja)

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