JPH07292616A - 薄層舗装物およびその施工法 - Google Patents

薄層舗装物およびその施工法

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JPH07292616A
JPH07292616A JP8422294A JP8422294A JPH07292616A JP H07292616 A JPH07292616 A JP H07292616A JP 8422294 A JP8422294 A JP 8422294A JP 8422294 A JP8422294 A JP 8422294A JP H07292616 A JPH07292616 A JP H07292616A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低温下での硬化性にすぐれ、硬化時間および養
生時間が短く、アスファルトコンクリート基盤のカット
バックが発生しない耐摩耗性等の耐久性に優れた薄層構
造物およびその製法を提供する。 【構成】アスファルトコンクリート基盤3上に、下記の
(A)〜(C)成分を含有するタックコートを塗工して
タックコート層2を形成し、このタックコート層2の層
上に下記の(D)〜(E)成分を含有する樹脂モルタル
合材を塗工して表面層1を形成する。 (A) 重合性不飽和モノマー。 (B) ビニルエステル樹脂。 (C) 空気酸化機能を有する成分。 (D) アクリル系樹脂組成物。 (E) 骨材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速道路,橋梁道路,
一般道路等の道路において発生する段差およびわだち掘
れ等の道路面凹凸部の補修やその発生防止、または上記
道路等の補強のために形成される薄層舗装物およびその
施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両等が通行する高速道路,橋梁道路,
一般道路等の道路は、通常、アスファルトコンクリート
(以下「アスコン」と略す)により舗装され、路面が平
滑化されている。しかし、長期間の車両の通行により、
図2に示すようなわだち掘れ4が発生し、路面の平滑性
が喪失するようになる。また、道路は、連続してアスコ
ンで舗装されるものではなく、図3に示すように、アス
コン3aとアスコン3bとの間に継ぎ目7がある。図に
おいて、6はアスコンの熱膨張等により発生する応力を
吸収するためのゴム材であり、5は地面を示す。同図に
示すように、上記継ぎ目7部分においても車両通行によ
る振動や摩耗で、ゴム材6とアスコン3a,3bとの接
合部で段差が発生することがある。
【0003】上記のようなわだち堀れや段差が発生して
道路の平滑性が損なわれると、車両の通行により、騒音
や振動が発生し、公害の原因となる。特に、高速道路の
ような車両が高速度で走行する道路では、微小な段差等
であっても車両に大きな振動を与え、搭乗者に強い不快
感を与えるばかりでなく、車両に損傷を与えたり、事故
発生の原因となるおそれがある。したがって、このよう
なわだち堀れや段差等の道路面の凹凸の発生を防止する
ため道路を補強したり、このような道路面の凹凸を補修
して道路を平滑にする必要がある。
【0004】上記道路面凹凸部の補修や補強において、
従来から、バインダーとなる樹脂組成物と骨材とを混合
した樹脂モルタル合材を道路凹部に塗工し、ついでこれ
を硬化させて薄層舗装物を形成し、道路表面を平滑にす
ることが行われている。
【0005】上記樹脂モルタル合材としては、例えば、
アスファルトを石油に溶解したカットバックアスファル
トをバインダーとし、これに硅砂等の骨材を配合した樹
脂モルタル合材がある。また、バインダーとして、ラテ
ックスエマルジョンを用い、これと硅砂等の骨材を配合
した樹脂モルタル合材がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記樹脂モルタル合材
を用いて薄層舗装物を形成して道路の凹凸部を平滑にす
ることにより、道路のわだち堀れ等の補修が可能である
が、これらの樹脂モルタル合材やこれを用いて形成され
た薄層舗装物には、つぎのような欠点がある。すなわ
ち、上記樹脂モルタル合材は、硬化に長時間を要し、そ
の施工が長期化するという問題がある。特に、低温下で
の硬化性が悪く、冬季の施工が困難である。また、上記
樹脂モルタル合材を塗工して硬化させたのち、所定の強
度を発現させるために一定の養生時間を必要とするが、
この養生時間が長いという問題がある。したがって、薄
層舗装物を施工する道路補修工事は、通常、交通を遮断
して実施されるが、上記のように長時間の養生を必要と
するため、遮断した交通の開放に長時間を要し、この結
果、交通渋滞を招くこととなる。
【0007】そこで、この施工時間の問題を解決するた
めに、一般にアクリル系シラップと呼ばれる、アクリル
系(メタクリル系)樹脂組成物を樹脂モルタル合材のバ
インダーとして用いる方法が提案され、一部で実施され
ている(特開平1−36508号公報)。この樹脂組成
物は、シラップ様組成物(液状で透明)であり、アクリ
ル(メタクリル)酸エステル系のポリマー,重合性不飽
和モノマー,可塑剤,硬化剤等を主成分とする樹脂組成
物である。この樹脂組成物を、バインダーとし、これと
骨材とを混合した樹脂モルタル合材は、硬化時間および
養生時間が上記樹脂モルタル合材と比較して極めて短時
間であり、かつ低温硬化性にも優れている。さらに、こ
の樹脂モルタル合材は、強度,柔軟性,耐久性,耐候性
等の各種特性に優れた塗膜(薄層舗装物)を形成する。
しかしながら、このアクリル系(メタクリル系)樹脂組
成物は、つぎの欠点を有する。すなわち、この樹脂組成
物は、嫌気性硬化性であるため、空気存在下では硬化が
悪くなるとういう性質を有する。したがって、骨材の配
合量を多くすると、この樹脂組成物を用いた樹脂モルタ
ル合材の塗工において、空気(酸素)の抱き込み量が多
くなり、得られる塗膜(薄層舗装物)が硬化不良となっ
てしまう。また、この樹脂組成物において、上記モノマ
ー量を多く配合して使用すると、基盤となるアスコンの
溶解(カットバック)が発生し、上記と同様に塗膜(薄
層舗装物)が硬化不良となったり、アスコン基盤との接
着力が著しく低下してしまう。
【0008】上記問題を解決する方法として、空気酸化
機能を有する成分を含有したビニルエステル樹脂を配合
したアクリル系樹脂組成物が提案されている(特開平5
−9245号公報)。このアクリル系樹脂組成物も、重
合体(ビニルエステル樹脂)を重合性不飽和モノマーに
溶解した樹脂組成物で、シラップ様組成物であるところ
から、アクリル系シラップとよばれている。このアクリ
ル系樹脂組成物は、上記空気酸化機能を有する成分を含
有したビニルエステル樹脂を配合しているため、嫌気硬
化性が低下し、空気存在下でも完全硬化する。また、こ
の樹脂組成物では、重合性不飽和モノマーの配合量を少
なくしているため、アスコン基盤のカットバックの発生
が抑制され、これによる硬化障害や接着力低下が生じな
い。しかしながら、この樹脂組成物は、骨材を多く配合
すると、重合体成分が多いため、粘性の上昇が著しく、
塗工作業が極めて困難になる。この粘性の上昇を抑制す
るために、上記重合性不飽和モノマーの配合を多くする
と、アスコンのカットバックが発生する。また、可塑剤
による希釈により塗工作業を改善する方法もあるが、硬
化時間および養生時間の長時間化を招来し、また、得ら
れる薄層舗装物の物性が低下するという問題も生じる。
【0009】上記アスコン基盤のカットバックの問題を
解決するために、アクリル系樹脂組成物がアスコン基盤
と直接接触しないように、アスコン基盤面上にタックコ
ートを用いてタックコート層を形成し、この層上にアク
リル系樹脂組成物と骨材を用いた樹脂モルタル合材を塗
工することが考えられる。このタックコート層の形成に
よりカットバックの問題は、解決することができる。し
かし、タックコートを用いたタックコート層自身の形成
に、長時間の硬化や養生を必要とするため、結果的に
は、薄層舗装物の施工時間の短縮化は達成できない上
に、従来のタックコート層は、エポキシ系やウレタン系
のタックコートを用いて形成されており、このタックコ
ート層とアクリル系樹脂組成物を用いた樹脂モルタル合
材との接着性が悪いという問題もあった。また、アクリ
ル系樹脂組成物を用いた樹脂モルタル合材を含め、従来
の樹脂モルタル合材を用いて施工された薄層舗装物は、
耐摩耗性等の耐久性が悪く、寿命が短いという欠点もあ
った。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、低温下での硬化性に優れ、硬化時間および養生
時間が短く、アスファルトのカットバックが発生しない
耐摩耗性等の耐久性に優れた薄層舗装物およびその施工
法の提供をその目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の薄層舗装物およびその施工法は、基盤上に
形成されるタックコート層と、このタックコート層の層
上に形成される表面層とを備え、上記タックコート層が
下記の(A)〜(C)成分を含有し、上記表面層が下記
の(D)〜(E)成分を含有している薄層舗装物を第1
の要旨とする。 (A) 重合性不飽和モノマー。 (B) ビニルエステル樹脂。 (C) 空気酸化機能を有する成分。 (D) アクリル系樹脂組成物。 (E) 骨材。
【0012】そして、基盤上に、下記の(A)〜(C)
成分を含有するタックコートを塗工してタックコート層
を形成し、このタックコート層の層上に下記の(D)〜
(E)成分を含有する樹脂モルタル合材を塗工して表面
層を形成する薄層舗装物の施工法を第2の要旨とする。 (A) 重合性不飽和モノマー。 (B) ビニルエステル樹脂。 (C) 空気酸化機能を有する成分。 (D) アクリル系樹脂組成物。 (E) 骨材。
【0013】
【作用】上記課題を解決するために、本発明者等は、硬
化性および養生性に優れたアクリル系樹脂組成物を用い
た樹脂モルタル合材およびタックコート層の併用を中心
に一連の研究を重ねた。その結果、重合性不飽和モノマ
ー,ビニルエステル樹脂,空気酸化機能を有する成分に
重合開始剤を添加した混合物をタックコートとすると、
これを用いたタックコート層形成の際の硬化時間および
養生時間が著しく短縮されることを突き止めた。また、
上記タックコートは、カットバックの原因となる重合性
不飽和モノマーを含有するが、空気酸化機能を有する成
分を併用しているため、タックコート自身が含有する重
合性不飽和モノマーによるアスコン基盤のカットバック
を防止することが可能となる。そして、上記タックコー
トは、アクリル系樹脂組成物と類似の組成であるため、
これを用いて形成されるタックコート層とアクリル系樹
脂組成物を用いた樹脂モルタル合材との接着性が優れる
ようになる。また、このタックコート層を介してアスコ
ン基盤上に上記樹脂モルタル合材を塗工するため、この
樹脂モルタル合材の影響がアスコン基盤に及ばなくな
る。その結果、樹脂モルタル合材のアクリル系樹脂組成
物中の重合性不飽和モノマーの配合割合を高い割合に設
定することが可能となり、樹脂モルタル合材の低温硬化
性の向上や硬化時間および養生時間の短縮化を図ること
ができるようになる。さらに、樹脂モルタル合材中の骨
材の配合割合等も任意に設定することができるため、薄
層舗装物の耐摩耗性等の耐久性も改善することが可能と
なる。
【0014】つぎに、本発明について詳しく説明する。
【0015】本発明の薄層舗装物は、アスコン等の基盤
上に特殊なタックコート層が形成され、このタックコー
ト層の層上に表面層が形成されたものである。
【0016】上記タックコート層は、アスコン基盤のカ
ットバックを防止するためのものであり、重合性不飽和
モノマー(A成分),ビニルエステル樹脂(B成分),
空気酸化機能を有する成分(C成分)を用いて形成され
る。
【0017】上記A成分である重合性不飽和モノマーと
しては、上記B成分のビニルエステル樹脂と架橋反応可
能な不飽和モノマーがあげられる。なお、この不飽和モ
ノマーが数個重合した不飽和オリゴマーも用いることが
できる。したがって、本発明において、この不飽和オリ
ゴマーも、重合性不飽和モノマーに含める趣旨である。
また、上記不飽和モノマー等のなかでも、上記ビニルエ
ステル樹脂との共重合性や硬化性に見地から、アクリロ
イル基を有するモノマーを使用することが好ましい。こ
のようなアクリロイル基を有するモノマーとしては、ア
クリル酸エステルモノマーおよびメタクリル酸エステル
モノマーがあげられる。
【0018】上記アクリロイル基を有するモノマーの具
体例としては、アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,
アクリル酸n−ブチル,アクリル酸i−ブチル,アクリ
ル酸t−ブチル,アクリル酸2−エチルヘキシル,アク
リル酸n−オクチル,アクリル酸i−オクチル,アクリ
ル酸デシル,アクリル酸i−デシル,アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル,アクリル酸ジエチルアミノエチル,ア
クリル酸β−エトキシエチル,アクリル酸ラウリル,ア
クリル酸ジエチルアミノプロピル,メタクリル酸メチ
ル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸ブチル,メタク
リル酸i−ブチル,メタクリル酸t−ブチル,メタクリ
ル酸プロピル,メタクリル酸ヘキシル,メタクリル酸2
−エチルヘキシル,メタクリル酸オクチル,メタクリル
酸i−オクチル,メタクリル酸デシル,メタクリル酸i
−デシル,メタクリル酸2−ハイドロキシルエチル,メ
タクリル酸2−ハイドロキシルプロピル,メタクリル酸
ジエチルアミノエチル,メタクリル酸β−エトキシエチ
ル,メタクリル酸2−シアノエチル,メタクリル酸ラウ
リル,メタクリル酸シクロヘキシル,フェニルカルビト
ールアクリレート,フェニルカルビトールメタクリレー
ト,ノニルフェニルカルビトールアクリレート,ノニル
フェニルカルビトールメタクリレート,ノニルフェノル
プロピルアクリレート,ノニルフェノキシプロピルメタ
クリレート,ポリカプロラクトンアクリレート,ポリカ
プロラクトンメタクリレート,アクリロイルオキシエチ
ルフタレート,メタクリロイルオキシエチルフタレー
ト,アクリロイルオキシサクシネート,メタクリロイル
オキシサクシネート等の炭素数1〜18のアルキル,ア
ラルキル,ヒドロキシアルキル,アミノアルキル,シア
ノアルキル等とアクリル酸,メタクリル酸とのエステル
があげられる。
【0019】上記アクリル酸エステルモノマーおよびメ
タクリル酸エステルモノマーは、単独でまたは2種類以
上併用することができる。もちろん、これら不飽和モノ
マーの選択は、目的や用途等により適宜決定されるもの
であるが、通常、不飽和モノマー単独(1種類使用)で
のポリマーを形成した場合、このポリマーのガラス転移
温度が高い(約60℃以上)ものと低いもの(約10℃
以下)を併用することが好ましい。例えば、単独でポリ
マーを形成した場合のガラス転移温度が高い、メチルメ
タクリレート,エチルメタクリレートと、上記転移温度
が低い、アクリル酸メチル,アクリル酸ブチル,アクリ
ル酸2−エチルヘキシル,メタクリル酸2−エチルヘキ
シル,メタクリル酸ラウリル等との組合わせがあげられ
る。この組合わせにより、得られる硬化物の可撓性や硬
度を任意に調整することが可能となる。
【0020】さらに、不飽和モノマーとしては、上記以
外に、得られる樹脂硬化物の表面乾燥性を向上させるジ
シクロペンチニルアクリレート,ジシクロペンテニルオ
キシジエチレンアクリレート,トリシクロデカニルアク
リレート,トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌ
ルアクリレート等があげられる。また、得られる樹脂硬
化物の耐熱水性および硬度を向上させる目的で、スチレ
ン,ビニルトルエン,クロルスチレン,ジビニルベンゼ
ン等を併用することができる。
【0021】このような重合性不飽和モノマー(A成
分)の配合割合は、タックコート層施工時の諸条件によ
り適宜決定されるものであるが、一般に、A成分〜C成
分全体の20〜60重量%(以下「%」と略す)、好ま
しくは25〜50%、特に好ましくは30〜45%の範
囲である。すなわち、重合性不飽和モノマー(A成分)
の配合割合が20%未満であると、硬化時間や養生時間
が長くなるおそれがあり、また60%を超えると、アス
コン基盤にカットバックが発生するおそれがあるからで
ある。
【0022】つぎに、上記B成分であるビニルエステル
樹脂としては、以下の2種類の樹脂をあげることができ
る。また、下記の(a)および(b)で示される樹脂を
2種類以上混合したものも用いることができる。 (a) 分子末端にアクリレート基およびメタクリレー
ト基の少なくとも一つの基を有するエポキシアクリレー
ト。 (b) 分子末端にアクリレート基およびメタクリレー
ト基の少なくとも一つの基を有するポリエステルアクリ
レート。
【0023】上記(a)の分子末端にアクリレート基お
よびメタクリレート基の少なくとも一つの基を有するエ
ポキシアクリレートは、エポキシ樹脂と、不飽和一塩基
酸とをエステル化触媒の存在下で反応させて得られるエ
ポキシビニルエステルである。上記エポキシ樹脂として
は、ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂単独またはビ
スフェノールタイプのエポキシ樹脂とノボラックタイプ
のエポキシ樹脂とを混合した樹脂が使用される。このエ
ポキシ樹脂としては、平均エポキシ当量が、111〜4
50のものを使用することが好ましい。
【0024】上記ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂
としては、例えば、以下の3種類のエポキシ樹脂があげ
られる。 エピクロルヒドリンとビスフェノールAもしくはビ
スフェノールEとの反応により得られる、1分子中に2
個以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル型のエ
ポキシ樹脂。 メチルエピクロルヒドリンとビスフェノールAもし
くはビスフェノールEとの反応により得られるジメチル
グリシジルエーテル型のエポキシ樹脂。 ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物と
エピクロルヒドリンもしくはメタエピクロルヒドリンと
を反応させて得られるエポキシ樹脂。
【0025】上記ノボラックタイプのエポキシ樹脂とし
ては、フェノールノボラックまたはクレゾールノボラッ
クとエピクロルヒドリンまたはメチルエピクロルヒドリ
ンとの反応により得られるエポキシ樹脂、臭素化フェノ
ールノボラックまたは臭素化クレゾールノボラックとエ
ピクロルヒドリンまたはメチルエピクロルヒドリンとの
反応により得られるエポキシ樹脂があげられる。これら
のエポキシ樹脂は、硬化収縮の低減,耐熱性,耐薬品性
に優れるため、目的,用途により、ビスフェノールタイ
プのエポキシ樹脂と適量で混合して用いられる。また、
この混合割合は、適宜選択して設定することが可能であ
る。
【0026】上記不飽和一塩基酸としては、例えば、ア
クリル酸,メタクリル酸,クロトン酸,桂皮酸,ヒドロ
キシエチルアクリレート・マレート,ヒドロキシエチル
メタクリレート・マレート,ヒドロキシプロピルメタク
リレート・マレート,ヒドロキシプロピルアクリレート
・マレート,ジシクロペンタジエン・マレート,ソルビ
ン酸があげられる。これら不飽和一塩基酸は、単独であ
るいは2種類以上併用できる。
【0027】上記不飽和一塩基酸として、経済性や物性
等の見地から、アクリル酸,メタクリル酸が好ましい。
また、上記エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸との反応は、
通常、温度は、60〜140℃、好ましくは80〜12
0℃で、一般に使用される触媒(例えば、「ビニルエス
テル樹脂」の第16頁記載の触媒;化学工業日報社,1
993年6月初版)存在下で反応させることが望まし
い。また、この反応により得られるエポキシアクリレー
トにおいて、数平均分子量は、900〜2500、好ま
しくは1200〜2300の範囲に調節する。すなわ
ち、数平均分子量が、900未満であると、得られる樹
脂硬化物の物性が低下するおそれがあり、逆に、250
0を超えると硬化時間が長くなって作業性の低下を来す
おそれがあるからである。
【0028】つぎに、他のビニルエステル樹脂である上
記(b)の分子末端にアクリレート基およびメタクリレ
ート基の少なくとも一つの基を有するポリエステルアク
リレートとしては、アクリレート基およびメタクリレー
ト基の少なくとも一つの基を1分子中に有する飽和ある
いは不飽和のポリエステルがあげられる。また、このポ
リエステルと、アクリル酸エステルモノマーやメタクリ
ル酸エステルモノマーの重合性不飽和モノマーとの混合
液があげられる。好ましくは、分子の両末端にカルボキ
シル基を有する飽和または不飽和ポリエステルに、不飽
和グリシジル化合物を反応させて得られた分子両末端に
アクリレート基および/またはメタクリレート基を有す
るポリエステルアクリレートである。
【0029】上記飽和あるいは不飽和ポリエステルは、
グリコール成分あるいはトリオール成分と、二塩基酸あ
るいは三塩基酸とのエステル反応により得られるもので
ある。なお、必要に応じて、モノエポキサイド化合物,
エポキシ化合物,イソシアネート化合物等を併用しても
よい。
【0030】上記グリコール成分としては、以下のグリ
コール類があげられる。 エチレングリコール,プロピレングリコール,ブチ
レングリコール等のアルキレングリコール類。 ジエチレングリコール,ポリエチレングリコール,
ジプロピレングリコール,ポリプロピレングリコール等
のポリアルキレングリコール類。 ビスフェノールA,ビスフェノールE,ビスフェノ
ールS,ビスフェノールAD等の2価フェノールと、エ
チレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレ
ンオキサイドとの付加反応生成物。
【0031】上記トリオールとしては、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,
2,6−ヘキサントリオール等があげられる。
【0032】そして、二塩基酸には酸無水物も含まれ、
このような二塩基酸あるいは酸無水物としては、i−フ
タル酸,o−フタル酸,無水フタル酸,テトラヒドロ無
水フタル酸,ヘキサヒドロ無水フタル酸,テトラクロル
フタル酸,マロン酸,コハク酸,アジピン酸,マレイン
酸,無水マレイン酸等があげられる。
【0033】上記三塩基酸としては、トリメリット酸、
アコニット酸、ブタントリカルボン酸、6−カルボキシ
−3−メチル−1,2,3,6ヘキサヒドロフタル酸等
があげられる。
【0034】そして、これらグリコールおよびトリオー
ルと、二塩基酸および三塩基酸との好ましい組み合わせ
としては、グリコールと二塩基酸,グリコールと三塩基
酸,トリオールと二塩基酸,トリオールと三塩基酸,ま
たは、グリコールおよびトリオールと二塩基酸,グリコ
ールおよびトリオールと二塩基酸および三塩基酸があげ
られる。このなかでも、グリコールおよびトリオールと
二塩基酸との組合わせが好ましい。この組合わせにより
得られるポリエステルアクリレートは、可撓性,強靱
性,耐薬品性等の特性が優れている。
【0035】このようなビニルエステル樹脂(B成分)
の配合割合は、タックコート層施工時の諸条件により適
宜決定されるものであるが、一般に、A成分〜C成分全
体の25〜75%、好ましくは30〜70%、特に好ま
しくは40〜60%の範囲である。すなわち、ビニルエ
ステル樹脂(B成分)の配合割合が25%未満である
と、タックコート層の可撓性および硬化物性の低下の傾
向がみられ、また75%を超えると、作業性の低下や硬
化速度の低下の傾向がみられるからである。
【0036】つぎに、本発明の薄層舗装物のタックコー
ト層の特徴的成分(必須成分)である空気酸化機能を有
する成分(C成分)について説明する。このC成分であ
る空気酸化機能を有する成分とは、空気存在下でも硬化
反応を起こす成分をいう。そして、本発明では、この空
気酸化機能を有する成分を導入した樹脂組成物(以下
「空気酸化機能成分含有樹脂」という)も、空気酸化機
能を有する成分(C成分)に含めるものである。
【0037】上記重合性不飽和モノマー(A成分)およ
びビニルエステル樹脂(B成分)を含有するタックコー
トは、前述のように、重合性不飽和モノマー(A成分)
によりアスコン基盤のカットバックを発生させる。した
がって、タックコート中の重合性モノマー(A成分)の
濃度をできる限り低くする必要がある。しかし、重合性
不飽和モノマー(A成分)の濃度を低くすると、空気存
在下では、タックコートの硬化反応および養生に長時間
を必要とする。したがって、重合性不飽和モノマー(A
成分)が、アスコン基盤上に長時間存在することとな
り、結果的には、カットバックを起こしてしまう。そこ
で、上記タックコート中に、空気酸化機能を有する成分
や空気酸化機能成分含有樹脂(C成分)を配合すること
により、タックコートの硬化反応および養生時間が著し
く短縮され、かつアスコン基盤のカットバックが防止さ
れるようになる。これが、本発明の特徴の一つである。
【0038】上記空気酸化機能成分含有樹脂は、飽和ポ
リエステル樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,ビニルエス
テル樹脂の少なくとも一つの樹脂に空気酸化機能を有す
る成分を導入することにより得ることができる。
【0039】上記ビニルエステル樹脂としては、上記B
成分のビニルエステル樹脂であげた樹脂等を使用するこ
とができる。
【0040】そして、上記飽和ポリエステル樹脂,不飽
和ポリエステル樹脂,ビニルエステルの樹脂に、空気酸
化機能を有する成分を導入する方法は、例えば、以下の
(1)〜(4)の4つの方法があげられる。
【0041】(1) グリコール成分に、アリルエーテ
ル基を含有する化合物を併用する。 (2) 酸成分に、環状脂肪族不飽和多塩基酸およびそ
の誘導体を含有する化合物を併用する。 (3) ジシクロペンタジエンを含有する化合物を併用
する。 (4) 乾性油およびエポキシ反応性希釈剤の少なくと
も一方を併用する。
【0042】上記(1)の方法で用いられる、アリルエ
ーテル基は、下記の式で表されるものである。
【0043】−O−CH2 −CH=CH2
【0044】そして、上記アリルエーテル基を含有する
化合物としては、例えば、エチレングリコールモノアリ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリ
エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレング
リコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコール
モノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノア
リルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエ
ーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテ
ル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、
ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレン
グリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパ
ンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリ
ルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリ
ンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリル
エーテル、ペンタエリストールトリアリルエーテル等の
多価アルコール類のアリルエーテル化合物や、アリルグ
リシジルエーテル等のオキシラン環を有するアリルエー
テル化合物があげられる。このなかでも、空気酸化機能
および経済性の見地からトリエチレングリコールモノア
リルエーテル,トリメチロールプロパンモノアリルエー
テル,トリメチロールプロパンジアリルエーテル,アリ
ルグリシジルエーテル,グリセリンジアリルエーテルが
好ましく、特に好ましくは、トリメチロールプロパンジ
アリルエーテル,アリルグリシジルエーテルである。そ
して、上記アリルエーテル化合物は、単独であるいは2
種類以上併用される。
【0045】上記アリルエーテル化合物とともに使用さ
れるグリコール成分としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノー
ルA、エチレングリコールカーボネート等があげられ
る。このなかでも、経済的見地から、工業的に量産され
る汎用品が好ましく、特に好ましくは、プロピレングリ
コール、トリエチレングリコール、ビスフェノールA、
1,4−ブタンジオールである。上記グリコール成分
は、単独であるいは2種類以上併用される。また、この
他にも、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等
の酸化物も用いることができる。そして、ポリエチレン
テレフタレート等の重縮合物も、上記不飽和ポリエステ
ル樹脂等の調製材料であるグリコール成分および酸成分
の一部として使用することができる。
【0046】上記(2)の方法で用いられる環状脂肪族
不飽和多塩基酸およびその誘導体を含有する化合物とし
ては、テトラヒドロ無水フタル酸,エンドメチレンテト
ラヒドロ無水フタル酸,メチルテトラヒドロ無水フタル
酸,α−テルヒネン−無水マレイン酸付加物,ロジン,
エステルガム等があげられる。このなかで、産業的ある
いは物性、特に耐候性の見地からテトラヒドロ無水フタ
ル酸,エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸,メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸が好ましく、特に好ましく
はテトラヒドロ無水フタル酸である。そして、上記環状
脂肪族不飽和多塩基酸等は、単独であるいは2種類以上
併用される。これらの環状脂肪族不飽和多塩基酸を用い
る場合は、反応相手となるグリコール成分として、ジエ
チレングリコール,トリエチレングリコールが好まし
い。
【0047】上記環状脂肪族不飽和多塩基酸等とともに
用いる酸としては、先のB成分の箇所で述べたもの等が
あげられるが、具体的には、以下にあげる酸が使用され
る。すなわち、α、β−不飽和二塩基酸またはその酸無
水物としては、マレイン酸,無水マレイン酸,フマル
酸,イタコン酸,シトラコン酸,クロルマレイン酸や、
これらの酸あるいは酸無水物のエステル等があげられ
る。また、芳香族飽和二塩基酸またはその酸無水物とし
ては、フタル酸,無水フタル酸,イソフタル酸,テレフ
タル酸,ニトロフタル酸,ハロゲン化無水フタル酸や、
これらの酸あるいは酸無水物のエステル等があげられ
る。そして、脂肪族あるいは脂肪族飽和二塩基酸として
は、シュウ酸,マロン酸,コハク酸,アジピン酸,セバ
シン酸,アセライン酸,グルタル酸,ヘキサヒドロ無水
フタル酸や、これらの酸のエステル等があげられる。こ
のなかで、物性および経済的な見地から、無水マレイン
酸,マレイン酸,フタル酸,無水フタル酸,アジピン
酸,フマル酸が好ましく、特に好ましくは無水マレイン
酸,無水フタル酸である。これらの酸および酸無水物等
は、単独であるいは2種類以上併用される。
【0048】上記(3)の方法で用いられるジシクロペ
ンタジエンを含有する化合物は、特に制限するものでは
ないが、例えば、ヒドロキシ化ジシクロペンタジエン,
ジシクロペンタジエンのアクリル酸誘導体があげられ
る。これらは、ビニルエステル樹脂成分(B成分)に共
重合させて導入してもよく、または重合性不飽和モノマ
ー(A成分)に混合してもよい。
【0049】上記(4)の方法で用いられる乾性油とし
ては、アマニ油,大豆油,綿実油,落花生油,やし油等
や、これらの脂肪油とグリセリン等の多価アルコールと
の反応物またはシクロペンタジエンとの反応物があげら
れる。このなかでも、効果の点から、シクロペンタジエ
ン化油が好ましい。
【0050】また、上記(4)の方法で用いられるエポ
キシ反応性希釈剤としては、モノエポキシ化合物,ポリ
エポキシ化合物等があげられる。そして、モノエポキシ
化合物の具体例としては、アリルグリシジルエーテル,
n−ブチルグリシジルエーテル,フェニルグリシジルエ
ーテル,グリシジルメタクリル酸エステル等があげられ
る。そして、ポリエポキシ化合物の具体例としては、ジ
グリシジルエーテル等があげられる。このなかでも、モ
ノエポキシ化合物が好ましく、特に好ましくはグリシジ
ルメタクリレート,フェニルグリシジルエーテル,アリ
ルグリシジルエーテルである。また、上記エポキシ反応
性希釈剤は、単独であるいは2種類以上併用される。
【0051】このような空気酸化機能を有する成分(C
成分)の配合割合は、タックコート層施工時の諸条件に
より適宜決定されるものであるが、一般に、A成分〜C
成分全体の0.1〜20%、好ましくは0.2〜15
%、特に好ましくは0.3〜10%の範囲である。すな
わち、空気酸化機能を有する成分(C成分)が0.1%
未満であると、薄膜層の硬化形成に時間がかかる、ある
いは未硬化となり、アスコン基盤にカットバックが発生
するおそれがあるからである。逆に、20%を超える
と、硬化物性および可撓性の低下の傾向があるからであ
る。
【0052】さらに、これらA成分〜C成分の混合液
に、紫外線吸収剤,酸化防止剤,重合禁止剤,揺変剤,
セルフレベリング剤,着色剤,脱泡剤,パラフィンワッ
クス等の添加剤を適正量配合することができる。
【0053】つぎに、上記A成分〜C成分からなる組成
物を硬化させるために使用される重合開始剤について説
明する。
【0054】上記重合開始剤は、通常、硬化剤と硬化促
進剤からなるレドックス系触媒が使用される。また、こ
のレッドクス系触媒の種類は、特に制限するものではな
く、各種のものを使用することができる。そして、重合
開始剤の形態は、粉体状あるいは液体状のいずれであっ
てもよい。
【0055】上記レドックス系触媒の構成成分である、
硬化剤は、特に制限されないが、有機過酸化物を使用す
ることが好ましい。この有機過酸化物としては、ジアシ
ルパーオキサイド系,パーオキシエステル系,ハイドロ
パーオキサイド系,ジアルキルパーオキサイド系,ケト
ンパーオキサイド系,パーオキシケタール系,アルキル
パーエステル系,パーカーボネート系等があげられる。
これらの有機過酸化物は、混練条件や養生温度等のタッ
クコート層の施工時の種々条件によって適宜選択して使
用される。このなでも、結晶水を有する無機粉体で表面
処理された過酸化ベンゾイルを用いることが特に好まし
い。上記無機粉体としては、リン酸カルシウム,硫酸カ
ルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化アルミニウム等が
あげられる。なお、これら有機過酸化物取扱の際の危険
を回避するために、不活性の液体あるいは粉体によって
濃度が50%、好ましくは35%以下、特に好ましくは
30%に希釈されたペースト状または粉体状のものを用
いることが好ましい。
【0056】また、上記レドックス系触媒の他の構成成
分である硬化促進剤としては、特に制限するものではな
いが、三級アミン,第四級アンモニウム塩や、コバル
ト,バナジウム,マンガン等の金属を有する金属石鹸等
があげられる。
【0057】上記三級アミンとしては、窒素原子に、少
なくとも1個の芳香族酸基が直接結合しているものを用
いるのが好ましい。特に好ましくは、N′−ジメチルア
ニリン、N,N′−ジメチル−p−トルイジン、N,
N′−ジヒドロキシエチル−p−トルイジン、N,N′
−ジ−2−ヒドロキシプロピル−p−トルイジン等があ
げられる。これらは、単独であるいは2種類以上併用さ
れる。
【0058】このような重合開始剤の配合割合は、タッ
クコート層施工時の諸条件、特に温度により適宜決定さ
れるものであるが、一般に、30%濃度に希釈したもの
で、A成分〜C成分全体の1〜15%、好ましくは2〜
12%、特に好ましくは3〜10%の範囲である。すな
わち、重合開始剤が、1%未満であると、硬化時間に長
時間を要して速硬化の目的を達成できなくなる傾向があ
るからである。逆に、15%を超えると、硬化が速すぎ
て作業が困難になったり、コスト高になる傾向があるか
らである。
【0059】以上説明したA成分〜C成分および重合開
始剤を用いてタックコート層が形成される。このタック
コート層は、その施工時間や養生時間が短いばかりでな
く、このタックコート層の層上に形成される表面層との
接着性にも優れるため、得られる薄層舗装物の強度が高
くなるという効果も奏する。これも、本発明の特徴の一
つである。
【0060】つぎに、本発明の薄層舗装物の主要構成要
素の一つである表面層について説明する。
【0061】上記表面層は、アクリル系樹脂組成物(D
成分)および骨材(E成分)を含有する樹脂モルタル合
材を用いて形成される。
【0062】上記アクリル系樹脂組成物(D成分)は、
一般に、アクリル系シラップとよばれ、無色透明で流動
性を有するものであり、上記骨材(E成分)を結合させ
るバインダーとして用いられる。このアクリル系樹脂組
成物(D成分)としては、例えば、以下の(c)および
(d)の2種類のアクリル系樹脂組成物があげられる。
【0063】(c) アクリル酸アルキルエステルおよ
びメタクリル酸アルキルエステルの少なくとも一つの重
合性不飽和モノマーにアクリル系重合体を溶解した溶液
に、可塑剤,パラフィンおよび/またはワックス等を添
加したアクリル系樹脂組成物。 (d) ビニルエステル樹脂および空気酸化機能成分含
有樹脂を重合性不飽和モノマーに溶解したアクリル系樹
脂組成物。
【0064】上記(c)のアクリル系樹脂組成物に用い
られる、アクリル酸アルキルエステルとしては、前述の
重合性不飽和モノマー(A成分)の箇所で述べた、アク
リル酸アルキルエステルがあげられ、例えば、アクリル
酸エチル,アクリル酸エチル,アクリル酸n−ブチル,
アクリル酸i−ブチル等があげられる。また、上記メタ
クリル酸アルキルエステルも、前述の重合性不飽和モノ
マー(A成分)の箇所で述べたようなメタクリル酸アル
キルエステルがあげられ、例えば、メタクリル酸エチ
ル,メタクリル酸ラウリル等があげられる。
【0065】そして、上記アクリル酸アルキルエステル
およびメタクリル酸アルキルエステルにおいて、耐水性
等の物性の見地からメタクリル酸アルキルエステルを主
成分とする組成物を用いることが好ましく、特に好まし
くは、メチルメタクリレートを主成分とすることであ
る。
【0066】また、これらアクリル酸アルキルエステル
等の配合割合は、アクリル系樹脂組成物全体の40〜8
5%、好ましくは50〜80%、最適には55〜75%
の範囲である。
【0067】上記(c)のアクリル系樹脂組成物に用い
られるアクリル系重合体としては、例えば、以下のもの
があげられる。すなわち、メチルメタクリレートとブチ
ルアクリレートからなる共重合体があげられ、特に、重
合比が重量比で、メチルメタクリレート/ブチルアクリ
レート=90/10の共重合体、メチルメタクリレート
/ブチルアクリレート=80/20の共重合体が好まし
い。また、メチルメタクリレートとブチルメタクリレー
トとの共重合体があげられ、特に、重合比が重量比で、
メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート=80/
20の共重合体、メチルメタクリレート/ブチルメタク
リレート=60/40の共重合体が好ましい。
【0068】そして、このアクリル系重合体の配合割合
は、アクリル系樹脂組成物全体の10〜30%、好まし
くは15〜25%、最適には18〜24%の範囲であ
る。
【0069】上記(c)のアクリル系樹脂組成物に用い
られる可塑剤は、得られる薄層舗装物に可撓性を付与す
る目的で配合されるものであり、例えば、ジブチルフタ
レート,ジオクチルフタレート,ジ2−エチルヘキシル
フタレート,ジデシルフタレート,ジオクチルデシルア
ジペート等があげられ、好ましくは、ジオクチルフタレ
ートである。
【0070】そして、この可塑剤の配合割合は、アクリ
ル系樹脂組成物全体の3〜25%、好ましくは5〜20
%、最適には7〜18%の範囲である。
【0071】上記(c)のアクリル系樹脂組成物に用い
られるパラフィンおよび/またはワックスは、アクリル
系樹脂組成物の硬化反応の際、アクリル系樹脂組成物の
表面に移行して膜を形成し、空気を遮断する作用を有す
るものである。すなわち、空気存在下では、アクリル酸
アルキルエステル等およびアクリル系重合体の硬化反応
が阻害されるため、上記パラフィンやワックスによって
空気を遮断する必要がある。このパラフィンやワックス
は、単独でも併用してもよい。そして、このパラフィン
やワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、ポ
リエチレンワックス、1,2−ヒドロキシステアリン酸
およびステアリン酸等の高級脂肪酸系ワックス等があげ
られる。このなかでも、硬化反応中の空気遮断作用効率
の見地から、40〜100℃の融点を有するパラフィン
ワックスの混合物が好ましい。
【0072】そして、このパラフィンワックスの配合割
合は、アクリル系樹脂組成物全体の合計量100重量部
(以下「部」と略す)に対して、0.1〜5部、好まし
くは0.15〜3部、最適には0.2〜2部の範囲であ
る。
【0073】つぎに、上記(d)のアクリル系樹脂組成
物に用いられる重合性不飽和モノマーは、先に述べたタ
ックコート層の形成材料の重合性不飽和モノマー(A成
分)と同様のものがあげられる。このなかで、物性や産
業的な見地からメチルアクリル酸アルキルエステルとア
クリル酸アルキルエステルとの混合物が好ましく、最適
には、メチルメタクリレートとブチルアクリレートとの
混合物,メチルメタクリレートと2−エチルヘキシルア
クリレートとの混合物があげられる。
【0074】また、上記重合性不飽和モノマーの配合割
合は、特に制限するものではなく、同時に配合する骨材
の種類等により適宜決定されるものである。しかし、一
般的に、コスト的見地や良好な施工性を得るために、ア
クリル系樹脂組成物全体の30〜85%、好ましくは、
40〜85%、特に好ましくは、45〜80%、最適に
は、50〜80%の範囲である。
【0075】上記(d)のアクリル系樹脂組成物に用い
られるビニルエステル樹脂としては、先に述べたタック
コート層の形成材料のビニルエステル樹脂(B成分)と
同様のものがあげられる。このなかでも、ビニルエステ
ル樹脂が、空気酸化機能を有する成分を含有した分子末
端にアクリレート基を有するエポキシ樹脂、分子末端に
メタクリレート基を有するエポキシ樹脂、ポリエステル
アクリレート樹脂が好ましい。また、空気酸化機能成分
含有樹脂とエポキシアクリレートとポリエステルアクリ
レート樹脂の混合物が好ましい。
【0076】また、上記ビニルエステル樹脂の配合割合
は、特に制限するものではないが、一般的に、コスト的
見地や良好な施工性を得るために、アクリル系樹脂組成
物全体の15〜60%、好ましくは、15〜55%、最
適には、20〜50%の範囲である。
【0077】上記(d)のアクリル系樹脂組成物に用い
られる空気酸化機能を有する成分は、アクリル系樹脂組
成物が、空気存在下でも硬化反応が促進するように配合
されるものである。このような空気酸化機能を有する成
分としては、先に述べたタックコート層の形成材料であ
る空気酸化機能を有する成分(C成分)と同様ものがあ
げられる。このなかでも、コスト的な見地からアリルグ
リシジルエーテル,トリメチロールプロパンジアリルエ
ーテル,無水マレイン酸,無水フタル酸,乾性油が好ま
しく、最適には、重合体樹脂の分子骨格に組込まれるア
リルグリシジルエーテル,無水フタル酸,グリシジルメ
タクリル酸エステル等の反応基を有する成分である。
【0078】また、上記空気酸化機能を有する成分の配
合割合は、特に制限するものではないが、一般的に、コ
スト的見地や良好な施工性を得るために、アクリル系樹
脂組成物全体の0.1〜20%、好ましくは、0.2〜
15%、最適には、0.3〜10%の範囲である。
【0079】以上説明したアクリル系樹脂組成物(c)
および(d)は、双方ともバインダーとして優れた性能
を有するものであり、薄層舗装物の用途や施工条件によ
って適宜どちらかのアクリル系樹脂組成物およびこれら
(c)と(d)との混合物が選択されるものである。
【0080】つぎに、上記アクリル系樹脂組成物と共
に、表面層の形成に用いれる骨材(E成分)について説
明する。
【0081】上記骨材(E成分)としては、天然骨材お
よび人工骨材があげられる。
【0082】天然骨材としては、川砂,海砂,山砂,川
砂利,海砂利、山砂利,硅砂,砕石,粘土,火山灰,汚
泥度,スラグ砕石等があげられる。
【0083】人工骨材としては、産業廃棄物を人工的に
加工したものや、ガラスビーズ,ガラス瓶やガラス板の
破砕片,セラミックボール,陶器の破砕片,アルミナ,
セメント,粒化スラグ,フエロシリコン等があげられ
る。また、ナイロン,ポリエステル,ポリプロピレン,
ビニルポリマー等の粒子およびこれらの発泡粒子や、F
RP等のプラスチック破砕片や粒子等があげられる。
【0084】このような、骨材粒子としては、その用途
により各種粒径のものが使用できるが、表面層の平滑性
の観点から、一般に直径5mm以下のもの、好ましくは
直径3mm以下のもの、特に好ましくは2mm以下のも
のである。また、骨材の粒径は、均一であっても不均一
であってもよい。そして、骨材の粒子形状は、特に制限
するものではなく、粒子の断面形状が、円,楕円,偏平
状,三角や四角の多角形状のものを用いることができ
る。特に、骨材の種類としては、3号硅砂〜8号硅砂が
好ましく、さらに、耐摩耗性に優れた粒化スラグ,フエ
ロシリコンが最も好ましい。
【0085】そして、上記骨材には、充填材を併用する
ことができる。このような充填材としては、例えば、炭
酸カルシウム粉,クレー,タルク,硫酸バリウム粉,ア
ルミナ粉,硅砂粉,ガラスビーズ,ガラス粉,マイカ,
水酸化アルミニウム,シリカパウダー,フライアッシ
ュ,石粉等があげられる。
【0086】上記骨材(E成分)の配合割合は、用いる
骨材の種類,粒子径,充填量等により適宜決定されるも
のであるが、通常、上記アクリル系樹脂組成物(D成
分)との重量比で、D成分/E成分=1/1〜1/2
0、好ましくは、D成分/E成分=1/2〜1/18、
最適には、D成分/E成分=1/3〜1/15である。
【0087】つぎに、本発明の薄層舗装物の施工法につ
いて説明する。本発明の薄層構造物の施工法は、上記A
成分〜E成分を用いて、例えば、以下に示すようにして
実施される。
【0088】まず、タックコート層を形成する。すなわ
ち、ビニルエステル樹脂(B成分)および空気酸化機能
を有する成分(C成分)を、重合性不飽和モノマー(A
成分)に所定の割合で、温度20〜80℃、好ましくは
温度25〜60℃の条件で溶解させ樹脂溶液を調製す
る。ついで、この樹脂溶液に、重合開始剤を添加し、攪
拌機で攪拌して均一に溶解させてタックコートを調製す
る。そして、このタックコートをアスコン基盤上施工部
に塗工する。この塗工法は、特に制限するものではな
く、例えば、ローラー刷毛,刷毛塗り,レーキ塗り,あ
るいは吹き付けによる塗工があげられる。また、塗工の
割合は、アスコン基盤の単位面積当たり、0.1〜1k
g/m2 の範囲、好ましくは0.2〜0.5kg/m2
の範囲である。すなわち、0.1kg/m2 未満である
と、タックコート層の厚みが薄くなりすぎ、アスコン基
盤のカットバックの防止や接着性が悪くなるおそれがあ
るからである。また、1kg/m2 を超える塗工をして
も、それに見合う利益がなく、逆にコスト的に無駄とな
るからである。そして、上記塗工されたタックコート
は、雰囲気温度20℃の条件で、通常、30〜50分の
短時間で硬化し、タックコート層が形成される。このタ
ックコート層の厚みは、上記の塗工量との関係で決定さ
れるが、通常0.1〜1mm、好ましくは0.2〜0.
5mmの範囲である。
【0089】つぎに、上記タックコート層の層上に表面
層を形成する。
【0090】すなわち、アクリル系樹脂組成物(D成
分)および骨材(E成分)をミキサー等の攪拌機を用い
て樹脂モルタル合材を調製する。そして、この樹脂モル
タル合材を金コテ,レーキ等を用いて塗工する。この塗
工の割合は、骨材の配合比率によっても異なるが、一般
的には、平均して単位面積当たり、2〜30kg/m2
の範囲、好ましくは5〜15kg/m2 の範囲である。
すなわち、2kg/m2未満であると、表面層の厚みが
薄くなりすぎ、薄層舗装物の耐久性が劣るおそれがある
からである。また、30kg/m2 を超える塗工をして
も、それに見合う利益がなく、逆にコスト的に無駄とな
るからである。そして、上記塗工された樹脂モルタル合
材は、雰囲気温度−10〜40℃の条件で、触媒,促進
剤の調整により、通常、20〜80分の短時間で硬化
し、表面層が形成される。この表面層の厚みは、上記の
塗工量との関係で決定されるが、通常1〜15mm、好
ましくは2.5〜8mmの範囲である。
【0091】このようにして、図1に示すような本発明
の薄層舗装物が施工される。図において、1は表面層
を、2はタックコート層を、3はアスコン基盤をそれぞ
れ示す。なお、上記説明において、基盤としてアスコン
基盤を例にとり説明したが、これに限定されるものでは
ない。本発明の薄層舗装物およびその施工法は、その他
の基盤においても適用することができ、その短時間施工
や優れた耐久性等の特性を発揮することができる。さら
に、本発明の薄層舗装物では、表面層1の上にトップコ
ート層を形成することもできる。このトップコート層に
より、薄層舗装物の耐摩耗性等が向上するようになり、
長寿命となる。なお、このトップコート層は、上記表面
層の上にトップコート剤を塗工することにより形成する
ことができる。
【0092】
【発明の効果】以上のように、本発明は、硬化性および
養生性に優れたアクリル系樹脂組成物を用いた樹脂モル
タル合材および特殊な組成のタックコートを併用する。
この特殊なタックコートは、重合性不飽和モノマー,ビ
ニルエステル樹脂,重合開始剤に加え、空気酸化機能を
有する成分を添加し混合したものであり、このタックコ
ートの使用により、タックコート層形成の際の硬化時間
および養生時間が著しく短縮されるようになる。また、
このタックコートは、上記のように空気酸化機能を有す
る成分を併用していることから、タックコート自体が含
有する重合性不飽和モノマーによるアスコン基盤のカッ
トバックを防止することが可能となる。そして、上記タ
ックコートは、樹脂モルタル合材中のアクリル系樹脂組
成物と類似の組成であるため、これを用いて形成される
タックコート層と樹脂モルタル合材との接着性が優れる
ようになる。そして、本発明は、このタックコート層を
介してアスコン基盤上に樹脂モルタル合材を塗工するた
め、樹脂モルタル合材のアクリル系樹脂組成物中の重合
性不飽和モノマーの配合割合を高い割合に設定すること
ができるようになる。この結果、樹脂モルタル合材の低
温硬化性の向上や硬化時間および養生時間の短縮も可能
となる。さらに、樹脂モルタル合材中の骨材の配合割合
等も任意に設定することができるため、薄層舗装物の耐
摩耗性等の耐久性も改善することが可能となる。このよ
うに、本発明の薄層構造物は、その施工が短時間である
ため、交通を遮断してから開放するまでの時間が短くな
り、補修工事に伴う交通渋滞を緩和することが可能とな
る。また、冬季のような低温条件でも施工できるため、
時期や場所を選ぶことなく補修工事を行うことが可能と
なる。そして、本発明の薄層舗装物は、タックコート層
と表面層とが強固に接着しており、また耐摩耗性等の耐
久性にも優れているため、長寿命である。したがって、
本発明の薄層舗装物の施工により、道路の補修工事の回
数が減るようになり、道路メンテナンスに係るコストの
低減を図ることが可能となる。
【0093】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0094】
【実施例1】まず、以下に示すようにしてビニルエステ
ル樹脂(B成分)である不飽和ポリエステルアクリレー
ト、および空気酸化機能を有する成分(C成分)を導入
した飽和ポリエステルを作製した。
【0095】〔不飽和ポリエステルアクリレート〕攪拌
機,温度計,加熱器,冷却器を備えた容器に、イソフタ
ル酸166重量部(以下「部」と略す)、1,2−プロ
ピレングリコール96.8部、触媒(テトラブチルチタ
ネート)0.3部を投入し、不活性ガス雰囲気下、22
0℃で10時間加熱脱水縮重合させた。この際、1,2
−プロピレングリコールの過剰部は軽減圧下で溜出させ
て、固形分の酸価が6の縮重合体を得た。ついで、これ
を100℃に冷却し、無水マレイン酸を49部添加し、
再度200℃に加熱して5時間加熱脱水縮合させて、固
形分の酸価が255の縮重合体を得た。そして、これ
に、ハイドロキノンを50ppmの割合(重量割合)で
添加し、140℃に温度を調整して、さらにグリシジル
メタクリレート284部を添加した。そして、140℃
で10時間反応させ、酸価10の不飽和ポリエステルア
クリレートを調製した。
【0096】〔飽和ポリエステル〕テレフタル酸2.0
モル,ジエチレングリコール1.5モル,ペンタエリス
リトールトリアリルエーテル1.0モルを用い、通常行
われる条件および方法(例えば、プラスチック材料講座
10,第38頁記載,日刊工業新聞社発行)で、加熱脱
水縮合させて、酸価20の飽和ポリエステルを得た。
【0097】つぎに、上記の不飽和ポリエステルアクリ
レート(B成分)および飽和ポリエステル(C成分)と
を、重量比で、B成分/C成分=90/10の割合で混
合した。一方、メタクリル酸メチル(MMA)およびメ
タクリル酸n−ブチル(n−BA)を、MMA/n−B
A=50/50の割合(重量比)で混合し、これを重合
性不飽和モノマー(A成分)とした。そして、60℃に
加熱した上記MMAおよびn−BAの混合物(A成分)
に、上記不飽和ポリエステルアクリレート(B成分)お
よび飽和ポリエステル(C成分)との混合物を溶解し、
冷却してモノマー濃度が30%の樹脂溶液(X)を調製
した。
【0098】つぎに、上記樹脂溶液(X)100部に、
重合開始剤として炭酸マグネシウムで表面処理した過酸
化ベンゾイル(実質成分30%)5部,N,N′−ジメ
チルアニリン0.3部,ナフテン酸コバルト0.5部を
添加し、攪拌機で1分間攪拌して均一に溶解し、タック
コートを調製した。
【0099】そして、上記タックコートを用いて、アス
コン基盤面上に、ローラー刷毛で、0.25kg/m2
の割合で塗工した。この塗工されたタックコートは、気
温5℃で、45分後に充分に硬化,養生し、タックコー
ト層が形成された。また、アスコン基盤にカットバック
はみとめられなかった。
【0100】つぎに、このタックコート層の層上に、以
下に示すようにして表面層を形成した。
【0101】すなわち、まず、上記の不飽和ポリエステ
ルアクリレート(B成分)および飽和ポリエステル(C
成分)とを混合した。このときの混合比は、重量比で、
B成分/C成分=90/10の割合である。一方、メタ
クリル酸メチル(MMA)およびアクリル酸n−ブチル
(n−BA)を、MMA/n−BA=50/50の割合
(重量比)で混合したのち温度60℃に加熱し、これを
重合性不飽和モノマー(A成分)とした。そして、この
MMAおよびn−BAの混合物(A成分)に、上記不飽
和ポリエステルアクリレート(B成分)および飽和ポリ
エステル(C成分)との混合物を溶解し、冷却してモノ
マー濃度が70%の樹脂溶液(Y)を調製した。
【0102】つぎに、上記樹脂溶液(Y)100部に、
重合開始剤として炭酸マグネシウムで表面処理した過酸
化ベンゾイル(実質成分30%)6部,N,N′−ジメ
チルアニリン0.3部,ナフテン酸コバルト0.5部を
添加し、攪拌機で1分間攪拌して均一に溶解した。つい
で、この樹脂溶液を、4号硅砂270部,5号硅砂70
部,8号硅砂70部,鉄黒5部,炭酸カルシウム3部か
らなる骨材をミキサーで空練り攪拌している中へ投入し
て2分間攪拌混合し、樹脂モルタル合材を調製した。
【0103】上記樹脂モルタル合材を、上記タックコー
ト層の層上に金コテを用いて、30mmから0mmのテ
ーパー状になるように塗工した。この塗工において、上
記樹脂モルタル合材は、その延びがよく、またコテ切れ
も良好で施工性に優れていた。そして、この塗工された
樹脂モルタル合材は、気温5℃下、塗工50分後におい
て、充分に硬化および養生して表面層が形成され、交通
開放ができる状態となった。また、塗工厚みが0mmと
なるべき表面層の部分は、略0mmとなっており、タッ
クコート層と表面層との境界に実質的に段差は無かっ
た。
【0104】つぎに、このようにして得られた薄層舗装
物について、JIS K 7204に準じ、摩耗輪H−
22,荷重1kg,1000回の条件で、耐摩耗試験を
行った。その結果、減量は、0.227gであり、この
ことから、実施例1品の薄層舗装物は、耐摩耗性に優れ
ていることがわかる。
【0105】
【実施例2】表面層の形成において、以下に示す樹脂溶
液(Z)を使用した。また、表面層の形成において、ナ
フテン酸コバルトを用いなかった。これ以外は、実施例
1と同様にしてタックコート層と表面層とからなる薄層
舗装物を形成した。
【0106】〔樹脂溶液(Z)〕攪拌機,温度計,冷却
器を備えた加熱ジャケト付容器に、メタクリル酸メチル
50部、アクリル酸2−エチルヘキシル25部、エチレ
ングリコールジメタクリレート2部、塩素化パラフィン
ワックス10部、オクチルデシルテレフタレート10
部、ハイドロキノン0.003部,N,N′−ジメチル
−p−トルイジン0.4部を投入し、50℃に加熱して
攪拌した。そして、これに、加熱攪拌しながら、メチル
メタクリレート(MMA)とブチルアクリレート(B
A)の共重合体〔MMA/BA=90/10〕20部を
徐々に添加した。そして、70℃に昇温し、融点がこと
なる2種類のn−パラフィンワックス混合物を1部添加
して均一に溶解した。このn−パラフィンワックス混合
物は、融点(mp)が、mp:54〜56℃の範囲のn
−パラフィンワックス(S)と、mp:64〜66℃の
範囲のn−パラフィンワックス(T)との混合物であ
る。また、その混合比は、重量比で、S/T=50/5
0の割合である。そして、n−パラフィンワックスを添
加した混合物を冷却してモノマー濃度が65%の樹脂組
成物(Z)を得た。
【0107】この実施例2の薄層舗装物の施工におい
て、樹脂モルタル合材の延びがよく、またコテ切れも良
好で施工性に優れていた。そして、この塗工された樹脂
モルタル合材は、気温5℃下、塗工50分後において、
充分に硬化および養生して表面層が形成され、交通開放
ができる状態となった。また、塗工厚みが0mmとなる
べき表面層の部分は、略0mmとなっており、タックコ
ート層と表面層との境界に段差は無かった。また、この
ようにして得られた薄層舗装物について、実施例1と同
様にして耐摩耗試験を行った。その結果、減量は、0.
254gであり、このことから、実施例2品の薄層舗装
物は、耐摩耗性に優れていることがわかる。
【0108】
【実施例3】以下のようにして、ビニルエステル樹脂
(B成分)であるエポキシアクリレートを作製した。
【0109】〔エポキシアクリレート〕攪拌機,温度
計,冷却コンデンサー,ガス導入管を具備した四つ口フ
ラスコに、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの
反応により得られたエポキシ当量265のエポキシ樹脂
(DER337,ダウケミカル社製)133部,メタク
リル酸(エポキシ基/カルボキシル基=1/1;当量
比)43部,ハイドロキノンモノメチルエーテル0.2
4部,エステル化触媒としてトリエチルメチルアンモニ
ウムヨーダイド1.69部を仕込み、空気中で110
℃,5時間反応させ、反応率99.8%,粘度55ポイ
ズの微褐色の液状エポキシアクリレートを得た。
【0110】そして、このエポキシアクリレート(B成
分)と、実施例1と同じ空気酸化機能を有する成分を導
入した飽和ポリエステル(C成分)とを、重量比で、B
成分/C成分=80/20の割合で混合した。一方、メ
タクリル酸メチル(MMA),アクリル酸n−ブチル
(n−BA),アクリル酸2−エチルヘキシル(2HE
A)を、MMA/n−BA/2HEA=60/20/2
0の重量割合で混合したものを重合性不飽和モノマー
(A成分)とした。このA成分100部を40℃に加温
し、これに、上記B成分とC成分の混合樹脂40部,ハ
イドロキノンモノメチルエーテル0.1部,ナフテン酸
コバルト0.5部を投入して均一に溶解したのち、冷却
して樹脂溶液(V)を調製した。
【0111】つぎに、上記樹脂溶液(V)100部に、
重合開始剤として30%過酸化ベンゾイル(炭酸マグネ
シウムで表面処理したもの)4部を添加し、攪拌機で1
分間混合した。この樹脂溶液を、8号硅砂100部,5
号硅砂100部,1.2〜3mm櫛のフエロシリコン2
50部,鉄黒5部からなる骨材をモルタルミキサーで空
練り攪拌している中へ投入し、2分間攪拌混合し、樹脂
モルタル合材を調製した。
【0112】つぎに、実施例1と同様に、アスコン基盤
上に、樹脂溶液(X)からなるタックコート層を塗工し
て硬化(気温20℃,硬化時間40分)させてタックコ
ート層を形成した。そして、このタックコート層の上
に、上記樹脂モルタル合材をレーキを用いて、平均厚み
3mmになるように均一塗工した。この塗工において、
上記樹脂モルタル合材は、延び,レベリング性および作
業性に優れていた。また、この塗工された樹脂モルタル
合材は、気温20℃下,塗工後45分で完全に硬化,養
生し、交通開放できる状態となった。また、この薄層舗
装物について、実施例1と同様にして耐摩耗試験を行っ
た。その結果、減量は、0.122gであり、このこと
から、実施例3品の薄層舗装物は、耐摩耗性に優れてい
ることがわかる。
【0113】
【比較例1】薄層舗装物の施工において、タックコート
層を形成しなかった。これ以外は、実施例1と同様にし
て、アスコン基盤上に薄層舗装物を形成した。その結
果、アスコン基盤にカットバックがかなり発生してお
り、交通開放ができる状態になるまで、3時間を要し
た。また、アスコン基盤と薄層舗装物との接着強度は、
実施例1の接着強度の2/3であった。また、このよう
にして得られた薄層舗装物について、実施例1と同様に
して耐摩耗試験を行った。その結果、減量は、0.42
6gであった。
【0114】
【比較例2】薄層舗装物の施工において、タックコート
層を形成しなかった。また、樹脂モルタル合材の調製
に、バインダーとして実施例1の樹脂溶液(X)を使用
した。これ以外は、実施例1と同様にして薄層舗装物を
作製した。その結果、アスコン基盤にカットバックは発
生せず、交通開放ができる状態になるまで時間は、気温
10℃下、50分の短時間であった。しかし、金コテで
の樹脂モルタル合材の延びがわるく、作業性に劣ってい
た。また、実施例1と同様のテーパー状の薄層舗装物を
形成しようとしたが、厚み3mm以下にすることができ
なかった。また得られた薄層舗装物の表面は、波状とな
って平滑にならなかった。そして、このようにして得ら
れた薄層舗装物について、実施例1と同様にして耐摩耗
試験を行った。その結果、減量は、0.294gであっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄層舗装物の断面図である。
【図2】アスファルトコンクリート舗装道路にわだち堀
れが発生した状態を示す断面図である。
【図3】アスファルトコンクリート舗装道路の継ぎ目部
分の段差発生を示す断面図である。
【符号の説明】
1 表面層 2 タックコート層 3 アスファルトコンクリート基盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08F 290/06 MRV

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基盤上に形成されるタックコート層と、
    このタックコート層の層上に形成される表面層とを備
    え、上記タックコート層が下記の(A)〜(C)成分を
    含有し、上記表面層が下記の(D)〜(E)成分を含有
    していることを特徴とする薄層舗装物。 (A) 重合性不飽和モノマー。 (B) ビニルエステル樹脂。 (C) 空気酸化機能を有する成分。 (D) アクリル系樹脂組成物。 (E) 骨材。
  2. 【請求項2】 上記(A)成分である重合性不飽和モノ
    マーが、アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル
    酸アルキルエステルの少なくとも一つの重合性不飽和モ
    ノマーである請求項1記載の薄層舗装物。
  3. 【請求項3】 上記(B)成分であるビニルエステル樹
    脂が、下記の(a)および(b)の少なくとも一つのビ
    ニルエステル樹脂である請求項1または2記載の薄層舗
    装物。 (a)分子末端にアクリレート基およびメタクリレート
    基の少なくとも一つの基を有するエポキシアクリレー
    ト。 (b)分子末端にアクリレート基およびメタクリレート
    基の少なくとも一つの基を有するポリエステルアクリレ
    ート。
  4. 【請求項4】 上記(C)成分である空気酸化機能を有
    する成分が、飽和ポリエステル樹脂,不飽和ポリエステ
    ル樹脂,ビニルエステル樹脂からなる群から選択される
    少なくとも一つの樹脂に空気酸化機能を有する成分が導
    入されてなる空気酸化機能成分含有樹脂である請求項1
    〜3のいずれか一項に記載の薄層舗装物。
  5. 【請求項5】 基盤上に、下記の(A)〜(C)成分を
    含有するタックコートを塗工してタックコート層を形成
    し、このタックコート層の層上に下記の(D)〜(E)
    成分を含有する樹脂モルタル合材を塗工して表面層を形
    成することを特徴とする薄層舗装物の施工法。 (A) 重合性不飽和モノマー。 (B) ビニルエステル樹脂。 (C) 空気酸化機能を有する成分。 (D) アクリル系樹脂組成物。 (E) 骨材。
  6. 【請求項6】 上記(A)成分である重合性不飽和モノ
    マーが、アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル
    酸アルキルエステルの少なくとも一つの重合性不飽和モ
    ノマーである請求項5記載の薄層舗装物の施工法。
  7. 【請求項7】 上記(B)成分であるビニルエステル樹
    脂が、下記の(a)および(b)の少なくとも一つのビ
    ニルエステル樹脂である請求項5または6記載の薄層舗
    装物の施工法。 (a)分子末端にアクリレート基およびメタクリレート
    基の少なくとも一つの基を有するエポキシアクリレー
    ト。 (b)分子末端にアクリレート基およびメタクリレート
    基の少なくとも一つの基を有するポリエステルアクリレ
    ート。
  8. 【請求項8】 上記(C)成分である空気酸化機能を有
    する成分が、飽和ポリエステル樹脂,不飽和ポリエステ
    ル樹脂,ビニルエステル樹脂からなる群から選択される
    少なくとも一つの樹脂に空気酸化機能を有する成分が導
    入されてなる空気酸化機能成分含有樹脂である請求項5
    〜7のいずれか一項に記載の薄層舗装物の施工法。
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