JPH07292607A - 道路橋の継目部構造及びその構築方法 - Google Patents

道路橋の継目部構造及びその構築方法

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JPH07292607A
JPH07292607A JP8434294A JP8434294A JPH07292607A JP H07292607 A JPH07292607 A JP H07292607A JP 8434294 A JP8434294 A JP 8434294A JP 8434294 A JP8434294 A JP 8434294A JP H07292607 A JPH07292607 A JP H07292607A
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corrugated
vertical plate
corrugated vertical
plate
seam
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Motonosuke Arai
元之助 新井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】道路橋の継目部に背の低い波形竪板を用いて耐
荷強度が高く且つ車両走行性が良好なジョイント構造を
得る。 【構成】一対の波形竪板4,4を互いの凹部と凸部とが
対向するように組み合わせるとともに、該両波形竪板
4,4の各々の底板11,11を鋼桁8,8の端部に固
定する。そして、上記鋼桁8及び底板11の上にコンク
リートを打設することにより、床版6を形成するととも
に、上記波形竪板4の背部には高さが該波形竪板4の上
端高さに匹敵する下部コンクリート版5を形成する。次
に、上記下部コンクリート版5の上にコンクリートを路
面高さまで打設することにより、上部コンクリート版3
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は道路橋の継目部構造及び
その構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路橋の継目部構造として、ジグザグに
曲折して継目長手方向に延びる一対の波形竪板を当該継
目部において互いの凹部と凸部とが対向するように立設
することによって、ジグザグに曲折して継目長手方向に
延びる波形遊間を形成し、この両波形竪板の背部にコン
クリートを打設することによってコンクリート凹凸版を
形成してなるものが知られている(特公昭62−513
24号公報参照)。
【0003】ところで、近年は荷重の大きな車両の増大
に対処することができるよう床版厚が厚い道路橋が構築
され、あるいは既設の道路橋の床版の増厚施工がなされ
ている。このように床版が厚く耐荷強度が大きい道路橋
にあっては荷重の大きな車両が走行することになるた
め、上述の如き道路橋の継目部構造においても、波形竪
板によるコンクリート凹凸版の耐荷強度の向上を図るこ
とが必要になる。
【0004】これに対して、鋼橋の継目部構造として、
特公昭57−25682号公報に記載されているよう
に、鋼桁上面から路面まで立ち上がった背の高い波形竪
板を形成し、該波形竪板の下端の底板を鋼桁に高力ボル
トによって結合するという提案はある。これによれば、
コンクリート凹凸版が厚いものになるため、その耐荷強
度が高くなる。
【0005】また、特公昭60−17883号公報に
は、上部波形竪板と下部波形竪板とを互いに一部重ね合
わせて溶接することによって全体として背の高い波形竪
板を形成することにより、厚いコンクリート凹凸版を形
成するという提案が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、先の従来技術
のうち鋼桁に底板を固定して波形竪板を立ち上げる方式
の場合、波形竪板の上端を路面高さに合わせることが難
しいという問題がある。すなわち、道路橋の床版厚は、
道路幅員の全長にわたって一定厚さには形成されておら
ず、路面に横断勾配をつくる関係で例えば幅員の中央部
が厚く両端が薄くなっており、また、コンクリートを打
設した際に設計厚よりも若干厚くなったりあるいは薄く
なったりすることがあり、さらに、桁のキャンバの戻り
が設計通りにならず床版端部の高さが狂うこともある。
【0007】従って、波形竪板を個々の道路継目部の床
版厚さに応じてその都度製作する必要があるとともに、
高さの異なる波形竪板を多数準備する必要がある。さら
に、このような背の高い波形竪板を平板の曲げ加工によ
って製作することも難しい。しかも、波形竪板の上端を
路面高さに合わせること自体が実際には難しく、波形竪
板の上端が路面よりも高くなった場合には車両の走行性
が極めて悪くなる。
【0008】これに対して、背が比較的低い上部波形竪
板と下部波形竪板とを重ね合わせる方式の場合、波形竪
板の製作の難しさは軽減されるとともに、上下の波形竪
板の重ね合わせ量を変えることによって全高の調節が可
能になるが、部品点数が多くなってコスト高になるとと
もに、上下の波形竪板を隙間なく重ね合わせることが難
しいという問題がある。
【0009】すなわち、このような重ね合わせを行なう
には、上下の波形竪板の波のピッチを重ね合わせができ
るように調整する必要があり、さらに、その寸法精度が
高いことが必要になるが、実際にそのような波形竪板を
製作することは至難なことであり、所期の重ね合わせが
できないことが多くなる。また、路面に横断勾配がある
場合には、上部の波形竪板を路面の勾配に合わせて若干
傾ける必要があるが、そのことは当該上部波形竪板が略
水平に配置される下部波形竪板に対して若干傾くことを
意味し、そのことも上下の波形竪板の重ね合わせが難し
くなる一因となっている。さらに、上部波形竪板と下部
波形竪板とを重ね合わせる場合、当該重ね合わせのため
に各波形竪板の背を余分に高くする必要がある。
【0010】さらに、上記両従来技術について言えるこ
とであるが、波形竪板をその上端が路面に一致するよう
に設けた場合、その背部のコンクリート路面が轍ぼり等
によって摩耗して波形竪板の上端が路面上に突出し、車
両の走行性に悪影響を及ぼすという問題がある。
【0011】そこで、本発明は、以上のような種々の問
題を解消することができる道路橋の継目部構造及びその
構築方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明者
は、このような課題に対して、従来、波形竪板を設けて
波形遊間を形成していたのは、波形竪板によってコンク
リート凹凸版を補強しながら、波形遊間によって車両走
行性を高めるためであるが、波形遊間を形成することが
できるのであれば、上記波形竪板の上端を路面に合わせ
る必要はないこと、つまり、波形竪板の上端が路面に合
致していること自体は車両走行性の向上には何の寄与も
なく、かえって該波形竪板の背部のコンクリート版が摩
耗した場合には波形竪板が路面上に突出することになっ
て良好な車両走行性を確保するという面では不利になる
こと、さらに、道路継目部はその下部の強度が高ければ
荷重の大きな車両の通行に十分に耐え得る高い耐荷強度
が得られることを見出だし、本発明を完成するに至った
ものである。以下、上記課題を解決する各手段について
具体的に説明する。
【0013】<請求項1に係る発明>この発明は、道路
橋の継目部において路面よりも低い位置を各々ジグサグ
に曲折して継目長手方向に延び、且つ互いの凹部と凸部
とを対向させて配設された一対の波形竪板と、上記各波
形竪板の背部にコンクリートが該波形竪板の上端高さま
で打設されて各々形成され、該波形竪板によって端面が
波形に形成された一対の下部コンクリート版と、上記各
下部コンクリート版の上にコンクリートが路面高さまで
打設されて各々形成され、且つ互いの端面が上記波形竪
板と同様の波形に形成された一対の上部コンクリート版
とを備え、上記両上部コンクリート版の間隙が路面に開
口する波形遊間を形成していることを特徴とする。
【0014】よって、当該発明においては、下部コンク
リート版と上部コンクリート版とによって道路橋の継目
部に耐荷強度が高い層厚なコンクリート版を形成するこ
とができる。この場合、下部コンクリート版は、その端
面が波形竪板によって波形に形成されていて、該波形竪
板によって補強されているから、その強度が高くなるも
のであり、このように下部コンクリート版を強度が高い
ものにすることができるから、上部コンクリート版には
波形竪板による補強を行なう必要がない。
【0015】そうして、上述の如く、上部コンクリート
版に波形竪板を設ける必要がないから、従来のように背
の高い波形竪板を用いたり、上下2枚の波形竪板を用い
る必要がなくなるとともに、該波形竪板の上端高さを路
面に合わせる手間も省くことができる。さらに、上部コ
ンクリート版が摩耗しても、波形竪板が路面上に突出す
るという事態を生ずることがなくなる。
【0016】ここに、本発明において、道路橋の継目部
とは、特に断りがない限り、橋脚上で相対する橋同士の
継目部のほか、橋と橋台との継目部をも含む意味であ
る。また、道路橋としては、鋼桁の上に床版を打設して
なる鋼橋のほか、PC橋やRC橋を含む。
【0017】また、上記波形竪板の波形状としては、後
述する実施例に示す台形波状の他、サインカーブ状、矩
形波状やノコギリ波状など種々の波形状を採用すること
ができる。
【0018】<請求項2に係る発明>この発明は、上記
請求項1に記載の道路橋の継目部構造において、道路橋
継目部の遊間を存して対向する鋼桁の端部に下面が該鋼
桁の上面より浮き上がったものになるようにスペーサを
介して各々固定されていて、ジグザグに曲折して継目長
手方向に延び且つ上記鋼桁遊間上に突出した波形突端面
を有し、互いの波形突端面の凹面と凸面とが対向した一
対の底板を有し、上記波形竪板が、上記底板の波形突端
面と同様にジグザグに曲折して継目長手方向に延び、該
底板にその波形突端面に沿って固定されて立ち上げられ
ていることを特徴とする。
【0019】よって、当該発明は鋼橋のみに適用される
が、波形竪板が底板に固定され、該底板が鋼桁に固定さ
れているから、下部コンクリート版が波形竪板と底板と
によって補強されて耐荷強度がさらに高いものになる。
しかも、上記底板の下面は鋼桁の上面よりも浮き上がっ
ているから、一方の鋼桁の端部に配置された波形竪板の
下端もしくは底板が、道路橋の伸長によって他方の鋼桁
端部に干渉することがない。
【0020】<請求項3に係る発明>請求項3に係る発
明は、上記請求項1に記載された道路橋の継目部構造に
おいて、道路橋継目部の遊間を存して対向する鋼桁の端
部に固定された継目長手方向に直線状に延びる横板部
と、該横板部の上記遊間側の端縁より立ち上がった竪板
部とよりなるL形板を備え、上記各波形竪板の下端に
は、該波形竪板の各凸部毎に該凸部の背部の下面を覆い
且つ背面が当該波形竪板の凹部の背面と面一になるよう
に形成された底板が固定されていて、上記波形竪板は、
該波形竪板の凹部の背面及び上記底板の背面と上記L形
板の竪板部の遊間側の面との接合によって、該底板の下
面が上記鋼桁の上面より浮き上がったものになるよう
に、該L形板に支持されていることを特徴とする。
【0021】当該発明においては、底板が波形竪板の各
凸部毎に設けられていて、相隣る凸部の底板同士が連続
していないから、底板の製作が容易になる。すなわち、
相隣る凸部間で連続した底板を用いる場合、この底板に
は波形竪板の波状と同様にジグザグに曲折して継目長手
方向に延びる加工の難しい波形側面を形成する必要があ
るが、当該発明の場合はその必要がなく、底板の製作が
容易になる。
【0022】そして、上記波形竪板をL形板の竪板部に
底板の下面が上記鋼桁の上面より浮き上がったものにな
るように支持しているから、請求項2に係る発明と同様
に波形竪板の下端もしくは底板と鋼桁端部とが干渉する
ことがない。
【0023】<請求項4に係る発明>この発明は、上記
請求項2に係る道路橋の継目部構造の構築方法であっ
て、ジグザグに曲折して継目長手方向に延びる波形突端
面を有する底板に、前記波形突端面と同様にジグザグに
曲折して継目長手方向に延び道路橋の床版厚さよりも背
が低い波形竪板を該波形突端面に沿って固定することに
より、L字状のジョイント部材を形成し、一対の上記ジ
ョイント部材を互いの波形竪板の凹部と凸部とが対向す
るように組み合わせて、この両ジョイント部材の各々の
底板を道路橋継目部の遊間を存して対向する鋼桁の端部
の上に、該底板の下面が該鋼桁の上面より浮き上がった
ものになるようにスペーサを介して固定し、上記鋼桁及
び底板の上にコンクリートを打設することにより、床版
を形成するとともに、上記波形竪板の背部には高さが上
記波形竪板の上端高さに匹敵する下部コンクリート版を
形成し、上記波形竪板に該波形竪板と同様にジグザグに
曲折して継目長手方向に延びる型枠を支持してその背部
の上記下部コンクリート版の上にコンクリートを路面高
さまで打設することにより、上部コンクリート版を形成
することを特徴とするものである。
【0024】当該発明においては、波形竪板と底板とよ
りなるジョイント部材が下部コンクリート版を形成する
際の型枠となる。また、床版と下部コンクリート版とを
同時に打設形成するから、下部コンクリート版と床版と
が一体のものになり、下部コンクリート版から床版への
荷重の分散が効率良く行なわれて耐荷強度が高くなる。
一方、上部コンクリート版を打設形成する際には型枠を
必要とするが、その型枠は従来のようなコンクリート打
設後にそのまま残す波形竪板ではないから、該型枠の上
端高さを路面高さに厳密に合わせる必要はない。
【0025】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、道路橋継
目部の下部に波形竪板によって補強された一対の下部コ
ンクリート版を形成し、該下部コンクリート版の上に波
形遊間を存して相対する上部コンクリート版を形成する
ようにしたから、波形遊間によって良好な車両走行性を
得ながら、上記上下のコンクリート版によって道路橋継
目部の耐久性を向上させることができるとともに、従来
のように背の高い波形竪板を用いたり、上下2枚の波形
竪板を用いる必要がないから、コストの低減が図れると
ともに、施工が容易になり、さらに路面の摩耗によって
波形竪板が路面上に突出するという事態を生ずることが
なくなり、長期間にわたって良好な車両走行性を維持す
ることができる。
【0026】請求項2に係る発明によれば、鋼桁の端部
に波形突端面を有する底板がスペーサを介して固定さ
れ、該底板に上記波形竪板が固定されて立ち上げられて
いるから、下部コンクリート版の耐荷強度をさらに高い
ものにして、道路橋継目部の耐久性の向上を図ることが
できるとともに、道路橋の伸長時に一方の鋼桁の端部に
配置された波形竪板の下端や底板と先端と他方の鋼桁と
の干渉を防止することができる。
【0027】請求項3に係る発明によれば、波形竪板の
下端にその各凸部毎に独立した底板を固定し、該波形竪
板及び底板をL形板の竪板部を支持させるようにしたか
ら、底板及びL形板よりなる底部材の製作を容易なもの
にしながらコンクリート版の耐荷強度を高いものにする
ことができ、しかも波形竪板又は底板と鋼桁との干渉を
招くことがない。
【0028】請求項4に係る発明によれば、波形突端面
を有する底板に背が低い波形竪板を固定することによっ
てL字状のジョイント部材を形成し、該ジョイント部材
を鋼桁の端部の上にスペーサを介して固定して鋼桁及び
底板の上にコンクリートを打設することにより床版を形
成するとともに、上記波形竪板の背部に高さが上記波形
竪板の上端高さに匹敵する下部コンクリート版を形成
し、該下部コンクリート版の上に型枠を利用して上部コ
ンクリート版を形成するようにしたから、上記ジョイン
ト部材を下部コンクリート版を形成する際の型枠に利用
して上記請求項2に係る道路橋の継目部構造を形成する
ことができるとともに、下部コンクリート版と床版とを
一体のものとして、道路橋の継目部の耐荷強度を高いも
のにすることができ、しかも上部コンクリート版打設時
の型枠は上端高さを路面高さに厳密に合わせる必要がな
いから、コンクリート施工が容易になる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0030】<実施例1> −構造− 図1及び図2に示す道路橋の継目部構造において、1は
上部コンクリート版3,3によって形成された上部波形
遊間、2は一対の波形竪板4,4によって形成された下
部波形遊間であり、各波形竪板4の背部にコンクリート
が打設されて床版6と一体になった下部コンクリート版
5が形成されている。7は上部コンクリート版3の背部
に続く舗装、8は鋼桁、9は鋼桁遊間である。
【0031】先に下部構造から説明すると、上記波形竪
板4は、ジグザグに曲折して継目長手方向に延びた鋼製
竪板であり、同じくジグザグに曲折して継目長手方向に
延びる波形突端面を有する鋼製の底板11に波形突端面
に沿うように固定されて立ち上げられ、この波形竪板4
と底板11とによってジョイント部材が構成されてい
る。そして、一対のジョイント部材が、道路橋の継目部
において、上記下部波形遊間2を形成するよう互いの波
形竪板4,4の凹部と凸部とを対向させて配設され、ま
た、各々の底板11,11は上記鋼桁8のフランジに、
該底板11の下面が該鋼桁8のフランジ上面より浮き上
がったものになるようにスペーサ10を介して高力ボル
トによって結合されている。
【0032】次に、上記上部コンクリート版3,3は、
上記各下部コンクリート版5,5の上にコンクリートが
路面高さまで打設されて形成されたものであり、各々の
端面は上記波形竪板3,3と同様の波形に形成されてい
て、互いの凹部3aと凸部3bとが対向しており、これ
により、上記上部波形遊間1が形成されているものであ
る。
【0033】また、上記波形遊間1にはシール部材12
が介装されていて、該シール部材12の両側部は上部コ
ンクリート版3,3の対向する内面に固着されている。
シール部材12の内部には砂、液状ゴム等による充填材
を詰めるようにしてもよい。なお、上記シール部材12
に代えて液状シールゴムの流し込みのみによって上記波
形遊間1のシールを行なうようにしたり、断面矩形のス
ポンジ状弾性体を上部コンクリート版3,3の内面に貼
付けするなど種々の方法によって当該シールを行なうよ
うにしてもよい。
【0034】−構築方法− 上記継目部構造の構築は以下のようにして行なうことが
できる。
【0035】初めに上記波形竪板4と底板11とよりな
るジョイント部材は工場において製作される。
【0036】道路継目部において、一対のジョイント部
材を互いの波形竪板4,4の凹部と凸部とが対向するよ
うに組み合わせて、この両ジョイント部材の各々の底板
11,11を鋼桁8,8の端部の上にスペーサ10を介
して高力ボルトによって固定する。そして、上部コンク
リート版3,3を打設する部位を型枠によって箱抜きし
た状態で、上記鋼桁8及び底板11の上にコンクリート
を打設することにより、床版6を形成するとともに、上
記波形竪板4の背部には高さが該波形竪板4の上端高さ
に匹敵する下部コンクリート版5を形成する。
【0037】次に、上記波形竪板4,4によって形成さ
れた下部波形遊間2及び下部コンクリート版3,3の上
に床版6の上面高さ程度まで詰め物をし該床版6の上面
及び詰め物の上に一連に舗装7を施す。
【0038】上記詰め物の両側において上記舗装7にコ
ンクリートカッターによって継目長手方向に切れ目を入
れ、詰め物の上の舗装部分をコンクリート破砕機によっ
て砕いて除去し、さらに上記詰め物を除去する。
【0039】次に、図3に示すように、上記波形竪板4
に該波形竪板と同様にジグザグに曲折して継目長手方向
に延びる型枠13を支持してその背部の上記下部コンク
リート版5の上にコンクリートを路面高さまで打設する
ことにより、上部コンクリート版3を形成する。しかる
後に、シール部材12を上部波形遊間1に挿入し、該シ
ール部材12の両側部を上部コンクリート版3,3の対
向する内面に接着剤によって固着する。
【0040】−作用効果− 従って、上記実施例によれば、波形竪板4と底板11と
が下部コンクリート版5を形成する際の型枠となる。ま
た、床版6と下部コンクリート版5とは同時に打設形成
されるから、両者は打継ぎのない一体のものになる。一
方、上部コンクリート版3を打設形成する際には型枠を
必要とするが、該型枠の上端高さを路面高さに厳密に合
わせる必要はなく、その施工が容易である。
【0041】そうして、上記上部コンクリート版3と下
部コンクリート版5とによって耐荷強度が高い層厚なコ
ンクリート版が形成されることになる。そして、波形竪
板4と底板11とが下部コンクリート版5を補強し上記
耐荷強度に寄与しており、さらに、下部コンクリート版
5から床版6への荷重の分散も効率良く行なわれ、上部
コンクリート版3には波形竪板による補強を行なう必要
がない。
【0042】さらに、上述の如く、上部コンクリート版
3に波形竪板を設ける必要がないから、従来のように背
の高い波形竪板を用いたり、上下2枚の波形竪板を用い
る必要がなくなるとともに、該波形竪板の上端高さを路
面に合わせる手間も省くことができる。また、上部コン
クリート版3が摩耗しても、波形竪板が路面上に突出す
るという事態を生ずることがなくなる。
【0043】また、道路橋が伸長しても、一方の鋼桁8
の端部に配置された底板11が他方の鋼桁8の端部に干
渉することがない。
【0044】<実施例2>本例は図4に示されている。
すなわち、鋼桁8の端部に固定された継目長手方向に直
線状に延びる横板部と、該横板部の遊間側の端縁より立
ち上がった竪板部とよりなるL形板14を備えている。
一方、上記各波形竪板4の下端には、該波形竪板4の各
凸部毎に該凸部の背部の下面を覆い且つ背面が当該波形
竪板4の凹部の背面と面一になるように形成された底板
11が固定されている。そして、波形竪板4は、該波形
竪板4の凹部の背面及び底板11の背面と上記L形板1
4の竪板部の遊間側の面との接合によって該L形板14
に支持されている。
【0045】従って、本例の場合は底板11の製作が容
易になるとともに、先の実施例と同様に底板11と鋼桁
8との干渉を招くことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の道路橋の継目部の断面図(図2のA
−A線断面図)
【図2】同継目部の平面図
【図3】同継目部の上部コンクリート版施工前の状態を
示す断面図
【図4】実施例2の道路橋の継目部の断面図
【符号の説明】
1 上部波形遊間 2 下部波形遊間 3 上部コンクリート版 3a 凹部 3b 凸部 4 波形竪板 5 下部コンクリート版 6 床版 7 舗装 8 鋼桁 9 鋼桁遊間 10 スペーサ 11 底板 12 シール部材 13 型枠 14 L形板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路橋の継目部において路面よりも低い
    位置を各々ジグサグに曲折して継目長手方向に延び、且
    つ互いの凹部と凸部とを対向させて配設された一対の波
    形竪板と、 上記各波形竪板の背部にコンクリートが該波形竪板の上
    端高さまで打設されて各々形成され、該波形竪板によっ
    て端面が波形に形成された一対の下部コンクリート版
    と、 上記各下部コンクリート版の上にコンクリートが路面高
    さまで打設されて各々形成され、且つ互いの端面が上記
    波形竪板と同様の波形に形成された一対の上部コンクリ
    ート版とを備え、 上記両上部コンクリート版の間隙が路面に開口する波形
    遊間を形成していることを特徴とする道路橋の継目部構
    造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の道路橋の継目部構造に
    おいて、 道路橋継目部の遊間を存して対向する鋼桁の端部に下面
    が該鋼桁の上面より浮き上がったものになるようにスペ
    ーサを介して各々固定されていて、ジグザグに曲折して
    継目長手方向に延び且つ上記鋼桁遊間上に突出した波形
    突端面を有し、互いの波形突端面の凹面と凸面とが対向
    した一対の底板を有し、 上記波形竪板が、上記底板の波形突端面と同様にジグザ
    グに曲折して継目長手方向に延び、該底板にその波形突
    端面に沿って固定されて立ち上げられていることを特徴
    とする道路橋の継目部構造。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の道路橋の継目部構造に
    おいて、 道路橋継目部の遊間を存して対向する鋼桁の端部に固定
    された継目長手方向に直線状に延びる横板部と、該横板
    部の上記遊間側の端縁より立ち上がった竪板部とよりな
    るL形板を備え、 上記各波形竪板の下端には、該波形竪板の各凸部毎に該
    凸部の背部の下面を覆い且つ背面が当該波形竪板の凹部
    の背面と面一になるように形成された底板が固定されて
    いて、 上記波形竪板は、該波形竪板の凹部の背面及び上記底板
    の背面と上記L形板の竪板部の遊間側の面との接合によ
    って、該底板の下面が上記鋼桁の上面より浮き上がった
    ものになるように、該L形板に支持されていることを特
    徴とする道路橋の継目部構造。
  4. 【請求項4】 ジグザグに曲折して継目長手方向に延び
    る波形突端面を有する底板に、前記波形突端面と同様に
    ジグザグに曲折して継目長手方向に延び道路橋の床版厚
    さよりも背が低い波形竪板を該波形突端面に沿って固定
    することにより、L字状のジョイント部材を形成し、 一対の上記ジョイント部材を互いの波形竪板の凹部と凸
    部とが対向するように組み合わせて、この両ジョイント
    部材の各々の底板を道路橋継目部の遊間を存して対向す
    る鋼桁の端部の上に、該底板の下面が該鋼桁の上面より
    浮き上がったものになるようにスペーサを介して固定
    し、 上記鋼桁及び底板の上にコンクリートを打設することに
    より、床版を形成するとともに、上記波形竪板の背部に
    は高さが上記波形竪板の上端高さに匹敵する下部コンク
    リート版を形成し、 上記波形竪板に該波形竪板と同様にジグザグに曲折して
    継目長手方向に延びる型枠を支持してその背部の上記下
    部コンクリート版の上にコンクリートを路面高さまで打
    設することにより、上部コンクリート版を形成すること
    を特徴とする道路橋の継目部構造の構築方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108035245A (zh) * 2017-12-26 2018-05-15 福州大学 新型装配式无缝伸缩装置及其施工方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0246722A (ja) * 1988-08-09 1990-02-16 Nippon Soken Inc 半導体装置の製造方法

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