JP2693714B2 - 道路橋の継目部構造及びその構築方法 - Google Patents

道路橋の継目部構造及びその構築方法

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JP2693714B2
JP2693714B2 JP5334721A JP33472193A JP2693714B2 JP 2693714 B2 JP2693714 B2 JP 2693714B2 JP 5334721 A JP5334721 A JP 5334721A JP 33472193 A JP33472193 A JP 33472193A JP 2693714 B2 JP2693714 B2 JP 2693714B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は道路橋の継目部構造及び
その構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路橋の継目部構造として、ジグザグに
曲折して継目長手方向に延びる一対の波形竪板を当該継
目部において互いの凹部と凸部とが対向するように立設
することによって、ジグザグに曲折して継目長手方向に
延びる波形遊間を形成し、この両波形竪板の背部にコン
クリートを打設することによってコンクリート凹凸版を
形成してなるものが知られている(特公昭62−513
24号公報参照)。この場合の波形竪板は路面までの高
さが15cm前後に形成されていて、従って、その背部
のコンリート凹凸版の厚さも当該波形竪板の高さに匹敵
するものになっている。
【0003】ところで、道路橋のうち鋼橋にあっては、
図6に示すように桁aの上にコンクリート床版bが設け
られ、該床版bの上に舗装cが施されているが、床版b
の増厚を行なうことによって近年の自動車荷重の大きな
車両の増大に対処することができる。該床版bの増厚
は、例えば舗装cを除去した後、既設の床版bの上に図
7に示すように床版コンクリートdを新設し、しかる後
に新たな舗装eを施すことによって行なわれる。従っ
て、道路橋の路面は増厚施工前よりも高くなる。また、
新設床版コンクリートdによって舗装を兼ねる場合もあ
り、この場合も道路橋の路面が増厚施工前よりも高くな
ることがある。さらに、新設の道路橋においてもその耐
荷強度を高いものにするために床版コンクリートが厚く
形成されることがある。
【0004】このように床版が厚く耐荷強度が大きい道
路橋にあっては自動車荷重の大きな車両が走行すること
になるため、上述の如き道路橋の継目部構造において
も、波形竪板によるコンクリート凹凸版をさらに厚くし
てその耐荷強度の向上を図ることが必要になる。
【0005】これに対して、特公昭57−25682号
公報に記載されているように、鋼桁上面から路面まで立
ち上がった背の高い波形竪板を形成し、該波形竪板の下
端の底板を鋼桁に高力ボルトによって結合するという提
案はある。これによれば、波形竪板の背部に耐荷強度が
高いコンクリート凹凸版を形成することができる。
【0006】また、特公昭60−17883号公報に
は、上部波形竪板と下部波形竪板とを互いに一部重ね合
わせて溶接することによって全体として背の高い波形竪
板を形成するという提案が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記前者の提
案の場合、波形竪板の上端を路面高さに合わせることが
難しいという問題がある。すなわち、道路橋の床版厚
は、道路幅員の全長にわたって一定厚さには形成されて
おらず、路面に横断勾配をつくる関係で例えば幅員の中
央部が厚く両端が薄くなっており、また、コンクリート
を打設した際に設計厚よりも若干厚くなったりあるいは
薄くなったりすることがあり、さらに、桁のキャンバの
戻りが設計通りにならず床版端部の高さが狂うこともあ
る。
【0008】従って、上記提案の方式を採用するには、
波形竪板を個々の道路継目部の床版厚さに応じてその都
度製作する必要あるとともに、高さの異なる波形竪板を
多数準備する必要がある。さらに、このような背の高い
波形竪板を平板の曲げ加工によって製作することも難し
い。しかも、波形竪板の上端を路面高さに合わせること
自体が実際には難しく、波形竪板の上端が路面よりも高
くなった場合には車両の走行性が極めて悪くなる。
【0009】これに対して、上記後者の提案の場合、背
が比較的低い上部波形竪板と下部波形竪板とを使用する
から、製作の難しさは軽減されるとともに、上下の波形
竪板の重ね合わせ量を変えることによって全高の調節が
可能になるが、上下の波形竪板を隙間なく重ね合わせる
ことは難しいという問題がある。
【0010】すなわち、このような重ね合わせを行なう
には、上下の波形竪板の波のピッチを重ね合わせができ
るように調整する必要があり、さらにその寸法精度が高
いことが必要になるが、実際にそのような波形竪板を製
作することは至難なことであり、所期の重ね合わせがで
きないことが多くなる。また、路面に横断勾配がある場
合には、上部の波形竪板を路面の勾配に合わせて若干傾
ける必要があるが、そのことは当該上部波形竪板が略水
平に配置される下部波形竪板に対して傾くことを意味
し、そのことも上下の波形竪板の重ね合わせが難しくな
る一因となっている。さらに、上部波形竪板と下部波形
竪板とを重ね合わせる場合、当該重ね合わせのために各
波形竪板の背を余分に高くする必要がある。
【0011】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明は、
このような課題に対して、上部波形竪板と下部波形竪板
とは必ずしも重ね合わせる必要がなく、コンクリート施
工時にコンクリート洩れを別途防止できるならばこの両
波形竪板を上下に離しても、耐荷強度には差がなく、か
えって施工が容易になることを見出だし、本発明を完成
するに至ったものである。以下、上記課題を解決する各
手段について具体的に説明する。
【0012】−請求項1に係る発明− 請求項1に係る発明は、道路橋継目部の遊間を存して対
向する鋼桁の端部に各々固定されていて、ジグザグに曲
折して継目長手方向に延び且つ上記鋼桁遊間上に突出し
た波形突端面を有し、互いの波形突端面の凹面と凸面と
が遊間を存して対向した一対の底板と、各々上記底板の
波形突端面と同様にジグザグに曲折して継目長手方向に
延び、各底板にその波形突端面に沿って固定されて立ち
上げられた一対の下部波形竪板と、各々上記底板の波形
突端面と同様にジグザグに曲折して継目長手方向に延
び、上記各下部波形竪板の上方に該下部波形竪板と面一
になるように且つ該下部波形竪板との間に上下の隔たり
が形成されるように設けられた一対の上部波形竪板とを
備えていて、上記下部波形竪板及び上部波形竪板の背部
にコンクリートが打設されて、上記底板の上面より路面
に至る厚さのコンクリート凹凸版が形成されていること
を特徴とする道路橋の継目部構造である。
【0013】当該発明においては、上下の波形竪板が面
一に配設されているから、これら波形竪板の背部のコン
クリート凹凸版は一枚物の波形竪板の背部に形成される
コンクリート凹凸版と実質的に変わりがなく、同様に耐
荷強度が高いものになる。また、上下の波形竪板は、上
下に離れているから、当該道路橋の設計厚と実際の寸
とに差があっても、上下の波形竪板の隔たり量を調整す
ることによって、上部波形竪板の上端を路面に簡単に合
わせることができ、その施工が容易であるとともに、該
上下の波形竪板の背を低くすることができ、さらに重ね
代が不要になるから床版が厚い場合でも各波形竪板の背
をそれほど高くする必要がなく、しかも上下の波形竪板
の波のピッチを厳密に調整する必要がなく、竪板そのも
のの製作が容易になる。
【0014】ここに、上記上部波形竪板と下部波形竪板
とは互いに面一になるように配置されるが、本発明は、
両波形竪板を完全に面一に配置することを要求するもの
ではなく、略面一になるように配置するだけで足りる。
また、底板は波形突端面の全体が鋼桁遊間上に突出して
いる必要はなく、その凸部のみが鋼桁遊間上に突出して
いる場合であってもよい。また、上下の波形竪板間に上
下の隔たりを設けるにあたっては、コンクリート施工時
に波形遊間の内側又は外側に型枠を配設することによ
り、あるいは両波形竪板に跨がってガムテープを張り付
けることによって、この上下の波形竪板の隙間を塞げば
よい。
【0015】−請求項2に係る発明− 請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載された道路
橋の継目部構造において、上記コンクリート凹凸版が、
上記下部波形竪板の背部に床版コンクリートと同時に打
設された下部コンクリート層と、上記上部波形竪板の背
部に打設されて前記下部コンクリート層に積層された上
部コンクリート層との二層によって形成されていること
を特徴とする。
【0016】当該発明の場合、下部コンクリート層が床
版コンクリートと同時に打設されて一体に形成されてい
るから、コンクリート凹凸版に作用する自動車荷重をそ
の背部のコンクリート床版本体に効率良く分散させるこ
とができ、該コンクリート凹凸版の耐荷強度の向上に有
利になる。
【0017】−請求項3に係る発明− 請求項3に係る発明は、上記請求項2に記載された道路
橋の継目部構造において、上記上部コンクリート層の底
部に網状補強部材が横にして埋設されていることを特徴
とする。
【0018】当該発明の場合は、上部コンクリート層が
網状補強部材によって補強されコンクリート凹凸版の耐
荷強度が高くなるとともに、上部波形竪板の補修ないし
は交換のために上部コンクリート層をコンクリート破砕
機で砕いていく場合に、上部コンクリート層の割れが下
部コンクリート層に伝わることが上記網状補強部材によ
って防止され、該下部コンクリート層のひび割れが防止
される。
【0019】−請求項4に係る発明− 請求項4に係る発明は、上記請求項1乃至請求項3のい
ずれか一に記載の道路橋の継目部構造において、上記波
形遊間が上記鋼桁遊間上より上記鋼桁上に一部張出して
位置するように曲折し、上記底板と鋼桁との間に該底板
の凸部と鋼桁との間に空隙を形成するスペーサが介設さ
れていることを特徴とする。
【0020】当該発明において、上記波形遊間が鋼桁上
に張出しているということは、波形遊間が狭くなってい
った際に、一方の鋼桁に固定された底板の凸部が他方の
鋼桁の端まで進出する可能性があるということである。
しかし、上記スペーサによって底板の凸部と鋼桁との間
に空隙が形成されているから、道路橋長手方向の中央部
に作用する自動車荷重によって鋼桁端部が支承を中心に
回転し上昇又は下降しても、上記底板の凸部は他方の鋼
桁に干渉することなく該鋼桁の上に進出することがで
き、道路橋の伸縮が円滑なものになる。
【0021】−請求項5に係る発明− 請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至請求項4のい
ずれか一に記載の道路橋の継目部構造において、上記下
部波形竪板が上記底板の上面に固定されて、該底板の上
記波形突端面が当該下部波形竪板よりも遊間側に突出し
ていて、相対する一対の底板の上記突出部の上に道路橋
上から道路橋下への音の伝達を阻止する遮音材が支持さ
れていることを特徴とする。
【0022】当該発明においては、波形遊間側へ突出せ
しめた底板の波形突端面を利用して遮音材を支持するこ
とができ、その支持が確実になる。
【0023】−請求項6に係る発明− 請求項6に係る発明は、道路橋継目部の遊間を存して対
向する鋼桁の端部に各々固定された継目長手方向に直線
状に延びる横板部と、該横板部における鋼桁遊間側の側
縁に沿って継目長手方向に直線状に延び且つ該横板部よ
り立ち上げられた竪板部とを有する一対の断面L字状の
取付板と、各々ジグザグに曲折して継目長手方向に延
び、且つ互いの凹部と凸部とが遊間を存して対向してい
るとともに、凹部の背面の下端部が上記取付板の竪板部
の鋼桁遊間側の面に固定された一対の下部波形竪板と、
上記取付板の竪板部と上記下部波形竪板との間を閉塞す
るよう該下部波形竪板の下縁に固定された底板と、各々
上記下部波形竪板と同様にジグザグに曲折して継目長手
方向に延び、該各下部波形竪板の上方に該下部波形竪板
と面一になるように且つ該下部波形竪板との間に上下の
隔たりが形成されるように設けられた一対の上部波形竪
板とを備えていて、上記下部波形竪板及び上部波形竪板
の背部にコンクリートが打設されて、上記取付板の横板
部の上面及び上記底板の上面より路面に至る厚さのコン
クリート凹凸版が形成されていることを特徴とする道路
橋の継目部構造である。
【0024】当該発明も請求項1に係る発明と同様の作
用を奏する。さらに、下部波形竪板を上下にずらして取
付板の竪板部への固定位置を調節することにより該下部
波形竪板自体の高さ調節が可能になるから、上部波形竪
板の上端高さを路面に合わせることが容易になる。
【0025】また、底板は上記取付板の竪板部と下部波
形竪板との間を閉塞するものであって、下部波形竪板の
鋼桁への固定は上記取付板が受け持つから、請求項1に
係る発明のように底板自体を下部波形竪板の背部へ大き
く突出させて鋼桁に固定する必要がない。すなわち、請
求項1に係る発明の場合は底板に波形突端面を形成する
必要があるが、当該発明の場合は、下部波形竪板の各凸
部毎に別個に形成された底板を固定することで足り、波
形突端面の形成は不要になる。
【0026】さらに、上記取付板の竪板部は、下部波形
竪板の背部へのコンクリートの打設時にコンクリートが
下部波形竪板の背部から鋼桁遊間に洩れ出ることを防止
する堰板(型枠)の役割を果たすとともに、下部波形竪
板を鋼桁上面よりも高位置にして上記竪板部に固定する
ことにより、請求項4に係る発明と同様に底板と鋼桁上
面との間に空隙を形成し、道路橋の伸縮や鋼桁端部の回
転があっても底板ないしは下部波形竪板と鋼桁との干渉
を防止することができる。従って、請求項4に係る発明
のようなスペーサは不要になる。
【0027】−請求項7に係る発明− 請求項7に係る発明は、請求項6に記載された道路橋の
継目部構造において、上記コンクリート凹凸版が、上記
下部波形竪板の背部に床版コンクリートと同時に打設さ
れた下部コンクリート層と、上記上部波形竪板の背部に
打設されて前記下部コンクリート層に積層された上部コ
ンクリート層との二層によって形成されていることを特
徴とする。従って、当該発明は請求項2に係る発明と同
様の作用を奏する。
【0028】−請求項8に係る発明− 請求項8に係る発明は、請求項7に記載された道路橋の
継目部構造において、 上記上部コンクリート層の底部に
網状補強部材が横にして埋設されていることを特徴とす
る。従って、当該発明は請求項3に係る発明と同様の作
用を奏することになる。
【0029】−請求項9に係る発明− 請求項9に係る発明は、上記請求項1乃至請求項5の各
道路橋の継目部構造を構築するに適した方法に関するも
のであって、ジグザグに曲折して継目長手方向に延びる
波形突端面を有する底板に、上記波形突端面と同様にジ
グザグに曲折して継目長手方向に延びる下部波形竪板を
上記波形突端面に沿って固定することにより、L字状の
下部ジョイント部材を形成し、一対の上記下部ジョイン
ト部材を互いの下部波形竪板の凹部と凸部とが対向する
ように組み合わせて、この両下部ジョイント部材の各々
を道路橋継目部の遊間を存して対向する鋼桁の端部の上
に固定し、上記鋼桁及び底板の上に床版コンクリートを
打設することにより、コンクリート床版を形成するとと
もに、上記下部波形竪板の背部に前記コンクリート床版
に続く下部コンクリート層を形成し、上記底板の波形突
端面と同様にジグザグに曲折して継目長手方向に延びる
一対の上部波形竪板を、上記下部波形竪板の上方に該下
部波形竪板と面一になるように且つ該下部波形竪板との
間に上下の隔たりが形成されるように配置し、上記下部
コンクリート層の上にコンクリートを路面高さまで打設
して上部コンクリート層を形成することを特徴とする。
【0030】当該発明においては、上部波形竪板の下端
と下部波形竪板の上端とが、上下に離れている道路橋の
継目部構造が得られる。そして、底板と下部波形竪板と
よりなるL字状の下部ジョイント部材を鋼桁に固定して
から、床版コンクリートを打設することによって下部コ
ンクリート層を形成するから、該下部コンクリート層を
コンクリート床版本体に打ち継ぎなく一体に形成するこ
とができるとともに、下部ジョイント部材を下部コンク
リート層打設時の型枠に、さらには床版端部の補強に利
用することができ、施工が容易になるとともに、道路橋
継目部を堅固に仕上げることができる。
【0031】なお、本発明は、上記上部波形竪板の上端
を路面高さに完全に一致させることを要求するものでは
なく、該上端を路面高さよりも若干低くするようにして
もよい。
【0032】
【発明の効果】従って、請求項1に係る発明によれば、
下部波形竪板が底板を介して鋼桁の端部に固定され、
上部波形竪板と下部波形竪板とが面一に配設され且つ該
下部波形竪板と上部波形竪板との間に上下の隔たりが形
成されて、これら波形竪板の背部にコンクリート凹凸版
が打設されているから、耐荷強度の高いコンクリート凹
凸版が得られるとともに、当該道路橋の設計厚と実際の
寸法とに差があっても、上部波形竪板の上端を路面に簡
単に合わせることができ、施工が容易になるとともに、
各波形竪板の背をそれほど高くする必要がなくその製作
も容易になる。
【0033】請求項2に係る発明によれば、下部コンク
リート層が、床版コンクリートに打ち継ぎなく一体に形
成されているから、全体としてコンクリート凹凸版の耐
荷強度の向上させる上で有利になる。
【0034】請求項3に係る発明によれば、上部コンク
リート層の底部に網状補強部材が埋設されているから、
コンクリート凹凸版の耐荷強度を高めることができると
ともに、上部コンクリート層を破砕する際の下部コンク
リート層がひび割れることを防止することができる。
【0035】請求項4に係る発明によれば、波形遊間が
上記鋼桁遊間上より鋼桁上に一部張出して位置するよう
に曲折し、底板と鋼桁との間に該底板の凸部と鋼桁との
間に空隙を形成するスペーサが介設されているから、道
路橋が伸長した際の一方の鋼桁上の底板と他方の鋼桁と
の干渉を防止することができる。
【0036】請求項5に係る発明によれば、底板の上記
波形突端面が当該下部波形竪板よりも遊間側に突出して
いて、相対する一対の底板の当該突出部の上に遮音材が
支持されているから、遮音材の支持を確実なものとして
道路橋上から道路橋下への音の伝達を阻止することがで
きる。
【0037】請求項6に係る発明によれば、道路橋継目
部の遊間を存して対向する鋼桁の端部に固定された横板
部と該横板部より立ち上げられた竪板部とを有する一対
の断面L字状の取付板を用いて、下部波形竪板を鋼桁に
固定支持するようにしたから、請求項1に係る発明と同
様の作用を奏するとともに、下部波形竪板自体の高さ調
節が可能になって上部波形竪板の上端高さを路面に合わ
せることが容易になり、底板に波形突端面を形成する必
要がなくなる、上記取付板の竪板部が下部波形竪板の背
部へのコンクリートの打設時の堰板(型枠)になる、底
板や下部波形竪板と鋼桁との干渉を防止するスペーサが
不要になる、という効果が得られる。
【0038】請求項7に係る発明によれば、下部コンク
リート層が、床版コンクリートに打ち継ぎなく一体に形
成されているから、全体としてコンクリート凹凸版の耐
荷強度の向上させる上で有利になる。
【0039】請求項8に係る発明によれば、上部コンク
リート層の底部に網状補強部材が埋設されているから、
コンクリート凹凸版の耐荷強度を高めることができると
ともに、上部コンクリート層を破砕する際の下部コンク
リート層がひび割れることを防止することができる。
【0040】請求項9に係る発明によれば、底板と下部
波形竪板とよりなる背が低いL字状の下部ジョイント部
材を鋼桁に固定してから、床版コンクリートを打設する
ことによって下部コンクリート層を形成し、背が低い上
部波形竪板を上記下部波形竪板の上方に該下部波形竪板
と面一になるように且つ該下部波形竪板との間に上下の
隔たりが形成されるように配置して、上記下部コンクリ
ート層の上にコンクリ ートを路面高さまで打設するか
ら、道路継目部に背が低い上下の波形竪板を用いて層厚
なコンクリート版を形成することができ、しかも、上記
下部コンクリート層をコンクリート床版本体に打ち継ぎ
なく一体に形成することができるとともに、下部ジョイ
ント部材を床版コンクリート打設時の型枠と床版端部の
補強とに利用することができ、施工が容易になるととも
に、道路橋継目部が強固なものになる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0042】<実施例1> −道路橋の継目部構造について− 図1において、1は上部波形竪板、2は下部波形竪板、
3は底板であり、一対の上部波形竪板1,1の間隙、一
対の下部波形竪板2,2の間隙及び一対の底板3,3の
間隙によって鋼桁4,4の遊間5から路面に至る波形遊
間6が形成されている。また、上記上部波形竪板1,1
の背部に打設された上部コンクリート層7,7と、上記
下部波形竪板2,2の背部に打設された下部コンクリー
ト層8,8とによって上記底板3,3の上面より路面に
至るコンクリート凹凸版9,9が形成されている。
【0043】具体的に説明すると、上記上部波形竪板1
は、図2に示すようにジグザグに曲折して道路橋の継目
長手方向に延びている。上記下部波形竪板2も上部波形
竪板1と同じようにジグザグに曲折して継目長手方向に
延びたものであり、上記底板3は鋼桁遊間5側への突出
面が上部波形竪板1に倣ってジグザグに曲折して継目長
手方向に延びた波形突端面3aに形成されている。そし
て、一対の上部波形竪板1,1、下部波形竪板2,2及
び底板3,3はいずれも互いの凹部と凸部とを対向させ
て配置されており、これにより、上記波形遊間6が形成
されている。
【0044】上記下部波形竪板2,2は、その対向する
波形面を底板3,3の波形突端面3a,3aと面一にし
て該底板3,3の上面に接合されている。また、上記下
部波形竪板2の背面と底板3の上面とには補強リブプレ
ート11が接合されている。底板3は鋼桁(プレートガ
ーダ)4の上フランジに高力ボルトによって結合されて
いる。
【0045】上部波形竪板1,1と下部波形竪板2,2
とは互いの波形面を面一にして配設されている。また、
上部波形竪板1,1の下端と下部波形竪板2,2の上端
とはコンクリート床版13の上面の舗装19よりも低位
置において上下に間隔をあけて配置され、上部波形竪板
1,1の上端は路面に略一致している。上下の波形竪板
1,2の間隔は1cm前後であり、これは上部波形竪板
1の上端を路面に一致させるための調節代である。
【0046】各上部波形竪板1の背面にはアンカー12
が突設されていて、該アンカー12はコンクリート床版
13の結合補強筋(図1においては図示を省略している
が、図3に記載の符号14で示すものが結合補強筋であ
る)に直接あるいは継目長手方向の通し筋15を介して
結合されて支持されている。
【0047】底板3の波形突端面3aは鋼桁遊間5の上
に位置するが、鋼桁遊間5とは反対側の端縁は端横桁に
上下に重なる位置まで延設されて、コンクリート打設時
の型枠にもなるように形成されている。
【0048】上記下部コンクリート層8はコンクリート
床版13と一体に形成されている。また、上記上部コン
クリート層7の底部には網状補強部材16が横にして埋
設されている。
【0049】また、上記波形遊間6にはU字状のシール
部材17が介装されていて、該シール部材17の両側部
は上部波形竪板1,1の内面に固着されている。シール
部材17の内部には砂、液状ゴム等による充填材18が
詰められている。
【0050】−構築方法(図3参照)− 上記道路橋の継目部構造の構築にあたっては以下の工程
を順に行なう。
【0051】(下部ジョイント部材の製作) 上記底板3の上面に、下部波形竪板2を該底板3の波形
突端面3aと面一になるように溶接固定するとともに、
補強リブプレート11を下部波形竪板2と底板3とに溶
接することにより、床版厚よりも背が低いL字状の下部
ジョイント部材を製作する。当該製作は工場において行
なっても、道路橋の施工現場で行なってもよい。
【0052】(下部ジョイント部材の鋼桁への固定) 一対の下部ジョイント部材を互いの下部波形竪板2,2
の凹部と凸部とが対向するように組み合わせて、この両
下部ジョイント部材の各々を遊間5を存して対向する鋼
桁4,4の端部の上に高力ボルトによって固定する。
【0053】(床版コンクリートの打設) 上記鋼桁4及び底板3の上に床版コンクリートを打設す
ることにより、コンクリート床版13を形成するととも
に、該コンクリート床版13の端部に上記下部波形竪板
2の上端高さよりも低めに(同じ高さであってもよい)
下部コンクリート層(床版段下げ部)8を形成する。
【0054】(舗装) 上記下部波形竪板2,2及びその間隙、並びに下部コン
クリート層8,8の上にコンクリート床版13の上面高
さまで詰め物をし、該床版上面及び詰め物の上に一連に
舗装19を施す。
【0055】(継目部舗装及び詰め物の除去) 上記詰め物の両側において上記舗装にコンクリートカッ
ターによって継目長手方向に切れ目を入れ、詰め物の上
の舗装をコンクリート破砕機によって砕いて除去し、さ
らに上記詰め物を除去する。
【0056】(網状補強部材の配置) 上記網状補強部材16を上記下部コンクリート層8の上
に必要に応じて載置する。網状補強部材16としては、
菱形金網、メタルラス、エキスパンドメタル等を使用す
ることができる。
【0057】(上部波形竪板の取付) 上記一対の上部波形竪板1,1を上記下部波形竪板2,
2の上に、上端が路面高さに一致するように且つ上記下
部波形竪板2,2と面一になるように吊り下げ杆20を
利用して吊り下げる。そして、当該上部波形竪板1のア
ンカー12、結合補強筋14及び通し筋15の交叉部位
を溶接等によって結合することによって、上部波形竪板
1を結合補強筋14に支持する。
【0058】(上部コンクリート層の打設) 上記上部波形竪板1の下端部と下部波形竪板2の上端部
とをガムテープ21によって連結することにより、この
両波形竪板1,2の隙間を塞ぐ。そして、上部波形竪板
1,1の間隙に詰め物をして上記下部コンクリート層8
の上にコンクリートを路面高さまで打設することによ
り、上部コンクリート層7を形成する。
【0059】上記実施例において、上部波形竪板1と下
部波形竪板との隔たり量は継目長手方向の全長にわたっ
て一定というわけではない。路面に道路中央から両側端
に向かって横断勾配が付けられている場合には、コンク
リート床版13の厚さが道路中央から両側端に行くに従
って薄くなるから、これに対応して上記隔たり量も道路
中央から道路側端に行くに従って漸次小さくなり、場合
によっては上部波形竪板1と下部波形竪板2とは突き合
わせ状態になる。また、上記実施例の場合、下部波形竪
板2と底板3とを補強リブプレート11によって連結し
て下部波形竪板2の補強、ひいてはコンクリート凹凸版
9の補強を図っているが、補強リブプレート11に代え
て下部波形竪板2の背面に上部波形竪板1と同様のアン
カーを突設して下部コンクリート層8ないしはコンクリ
ート床版13の結合補強筋と連結するようにしてもよ
い。
【0060】なお、上記実施例は道路橋を新設する場合
の例であるが、ジョイントを取り替える場合や、既設の
道路橋の床版の増厚施工を行なう場合には、既設のジョ
イント部材を除去するとともに、コンクリート床版の端
部を鋼桁上面に至るまで削除する。そして、上記実施例
の場合と同様に、下部ジョイント部材を鋼桁に固定し、
さらに上部波形竪板1,1を配置し、その状態で上下の
波形竪板1,2の背部にコンクリートを打設して単層の
コンクリート凹凸版を形成することになる。
【0061】また、上記実施例では、上部コンクリート
層7が単層であるが、上部コンクリート層の下部をセメ
ントコンクリート層によって形成し、該セメントコンク
リート層の上に床版上面舗装と同様のアスファルトコン
クリート舗装を施すようにする、つまり、上部コンクリ
ート層を2層に形成してもよい。
【0062】また、底板3及び鋼桁4には高力ボルトを
通すボルト孔を形成する必要があるが、これらのボルト
孔はそれらの製作工場で形成しても施工現場において形
成してもよい。
【0063】<実施例2> 本例は図4に示されており、道路橋が伸長した際の底板
3と鋼桁4との干渉を確実に防止するようにした例であ
る。
【0064】すなわち、上記波形遊間6が上記鋼桁遊間
5よりその両外側の鋼桁4,4上に一部張出して位置す
るように曲折しており、底板3の波形突端面3aの凹面
が鋼桁4の端面よりも後退している。そして、上記底板
3と鋼桁4との間には、該底板3の凸部と鋼桁4との間
に空隙を形成するスペーサ22が介設されている。
【0065】また、下部波形竪板2は上記底板3の上面
に固定されて、該底板3の波形突端面3aが当該下部波
形竪板2よりも遊間側に突出している。そして、相対す
る底板3,3の上記突出部の上に道路橋上から道路橋下
への音の伝達を阻止するスポンジ等による遮音材23が
支持されている。この遮音材23は若干圧縮させた状態
で下部波形竪板2,2間に介装されている。なお、遮音
材23の両側面は下部波形竪板2,2の対向する内面に
接着するようにしてもよい。
【0066】従って、本例の場合、道路橋の伸長に伴っ
て波形遊間6が狭まり、一方の鋼桁4に固定された底板
3の凸部が他方の鋼桁4の端まで進出しても、上記スペ
ーサ22によって底板3の凸部と鋼桁4との間に空隙が
形成されているから底板3と鋼桁4とが衝突することは
ない。また、道路橋中央部に作用する自動車荷重によっ
て鋼桁4の端部が支承を中心に回転し上昇又は下降して
も、上記底板3の凸部は他方の鋼桁4に干渉することな
くその上に進出することができ、道路橋の伸縮が円滑な
ものになる。
【0067】また、上記下部波形竪板2,2間に遮音材
23が介装されているから、道路橋上から道路橋下へ車
両走行音等が伝わることが阻止され、騒音公害の防止に
有利になる。そして、本例の場合は、遮音材23は、底
板3,3に支持され、且つ圧縮状態で下部波形竪板2,
2間に介装されているから、道路橋の収縮に伴って波形
遊間6が拡大しても落下しない。
【0068】<実施例3> 本例は図5に示されている。上下の波形竪板1,2自体
は先の実施例のものと実質的には同じであるが、底板3
1の構成が相違するとともに、下部波形竪板2を鋼桁4
に固定するために取付板32を別途設けている点に特徴
がある。
【0069】取付板32は、鋼桁4の端部に各々高力ボ
ルトによって固定された継目長手方向に直線状に延びる
横板部32aと、該横板部32aにおける鋼桁遊間5側
の側縁に沿って継目長手方向に直線状に延び且つ該横板
部32aより立ち上げられ上記下部波形竪板2の背面の
下端部に結合された竪板部32bとを有する断面L字状
に形成されている。横板部32aは端横桁に対し上下に
重なっている。
【0070】下部波形竪板2の背面にはアンカー12が
突設されている。底板31は下部波形竪板2の各凸部毎
に設けられていて、該凸部の背面と上記取付板32の竪
板部32bとの間を塞いでいる。下部波形竪板2はその
下端縁(底板31)と鋼桁4との間に空隙が形成される
ように上記取付板32の竪板部32bに結合されてい
る。
【0071】また、下部波形竪板2の凹部の背面と取付
板32の横板部32aの上面とに補強リブプレート11
が結合されている。さらに、上記取付板32の横板部3
2aの上面にはU字状結合補強筋14の下部が結合され
ており、該結合補強筋14は下部コンクリート層8から
上部コンクリート層7へ突出している。他の構成は先の
実施例と同じである。
【0072】従って、本実施例の場合は、下部波形竪板
2を上下にずらして取付板32の竪板部32bへの固定
位置を調節することにより該下部波形竪板2自体の高さ
調節が可能になるから、上部波形竪板1の上端高さを路
面に合わせることが容易になる。
【0073】また、底板31は上記取付板32と下部波
形竪板2との間を閉塞するものであって、下部波形竪板
2の鋼桁4への固定は上記取付板32が受け持つから、
底板31には波形突端面を形成する必要がない。さら
に、上記取付板32の竪板部32bが下部波形竪板2の
背部へのコンクリートの打設時にコンクリートが鋼桁遊
間5に洩れ出ることを防止する堰板(型枠)の役割を果
たすとともに、下部波形竪板2を鋼桁4の上面よりも高
位置にして上記竪板部32bに固定することができるか
ら、底板31ないしは下部波形竪板2と鋼桁4との干渉
を防止するためのスペーサは不要になる。
【0074】なお、鋼桁4及び取付板32の横板部32
aには高力ボルトを通すボルト孔を形成する必要がある
が、これらのボルト孔はそれらの製作工場で形成しても
施工現場において形成してもよい。また、結合補強筋1
4の取付板32への結合も工場及び施工現場のいずれに
おいて行なってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の道路橋の継目部構造の断面図
【図2】同例の上部波形竪板及びそのアンカーの平面図
【図3】同例の構築の途中の段階の継目部を示す断面図
【図4】実施例2の道路橋の継目部構造を示す一部省略
した断面図
【図5】実施例3の道路橋の継目部構造を示す断面図
【図6】床版増厚前の道路橋の横断面図
【図7】床版増厚後の道路橋の横断面図
【符号の説明】
1 上部波形竪板 2 下部波形竪板 3 底板 3a 波形突端面 4 鋼桁 5 鋼桁遊間 6 波形遊間 7 上部コンクリート層 8 下部コンクリート層 9 コンクリート凹凸版 11 補強リブプレート 12 アンカー 13 コンクリート床版 16 網状補強部材 19 舗装 22 スペーサ 23 遮音材 31 底板 32 取付板 32a 横板部 32b 竪板部

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路橋継目部の遊間を存して対向する鋼
    桁の端部に各々固定されていて、ジグザグに曲折して継
    目長手方向に延び且つ上記鋼桁遊間上に突出した波形突
    端面を有し、互いの波形突端面の凹面と凸面とが遊間を
    存して対向した一対の底板と、 各々上記底板の波形突端面と同様にジグザグに曲折して
    継目長手方向に延び、各底板にその波形突端面に沿って
    固定されて立ち上げられた一対の下部波形竪板と、 各々上記底板の波形突端面と同様にジグザグに曲折して
    継目長手方向に延び、上記各下部波形竪板の上方に該下
    部波形竪板と面一になるように且つ該下部波形竪板との
    間に上下の隔たりが形成されるように設けられた一対の
    上部波形竪板とを備えていて、 上記下部波形竪板及び上部波形竪板の背部にコンクリー
    トが打設されて、上記底板の上面より路面に至る厚さの
    コンクリート凹凸版が形成されていることを特徴とする
    道路橋の継目部構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された道路橋の継目部構
    造において、上記コンクリート凹凸版が、上記下部波形竪板の背部に
    床版コンクリートと同時に打設された下部コンクリート
    層と、上記上部波形竪板の背部に打設されて前記下部コ
    ンクリート層に積層された上部コンクリート層との二層
    によって形成されている ことを特徴とする道路橋の継目
    部構造。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された道路橋の継目部構
    造において、 上記上部コンクリート層の底部に網状補強部材が横にし
    て埋設されている ことを特徴とする道路橋の継目部構
    造。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一に記
    載の道路橋の継目部構造において、 上記波形遊間が上記鋼桁遊間上より上記鋼桁上に一部張
    出して位置するように曲折し、上記底板と鋼桁との間に
    該底板の凸部と鋼桁との間に空隙を形成するス ペーサが
    介設されている ことを特徴とする道路橋の継目部構造。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一に記
    載の道路橋の継目部構造において、上記下部波形竪板が上記底板の上面に固定されて、該底
    板の上記波形突端面が当該下部波形竪板よりも遊間側に
    突出していて、 相対する一対の底板の上記突出部の上に道路橋上から道
    路橋下への音の伝達を阻止する遮音材が支持されている
    ことを特徴とする道路橋の継目部構造。
  6. 【請求項6】 道路橋継目部の遊間を存して対向する鋼
    桁の端部に各々固定された継目長手方向に直線状に延び
    る横板部と、該横板部における鋼桁遊間側の側縁に沿っ
    て継目長手方向に直線状に延び且つ該横板部より立ち上
    げられた竪板部とを有する一対の断面L字状の取付板
    と、 各々ジグザグに曲折して継目長手方向に延び、且つ互い
    の凹部と凸部とが遊間を存して対向しているとともに、
    凹部の背面の下端部が上記取付板の竪板部の鋼桁遊間側
    の面に固定された一対の下部波形竪板と、 上記取付板の竪板部と上記下部波形竪板との間を閉塞す
    るよう該下部波形竪板の下縁に固定された底板と、 各々上記下部波形竪板と同様にジグザグに曲折して継目
    長手方向に延び、該各下部波形竪板の上方に該下部波形
    竪板と面一になるように且つ該下部波形竪板との間に上
    下の隔たりが形成されるように設けられた一対の上部波
    形竪板とを備えていて、 上記下部波形竪板及び上部波形竪板の背部にコンクリー
    トが打設されて、上記取付板の横板部の上面及び上記底
    板の上面より路面に至る厚さのコンクリート凹凸版が形
    成されている ことを特徴とする道路橋の継目部構造。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された道路橋の継目部構
    造において、 上記コンクリート凹凸版が、上記下部波形竪板の背部に
    床版コンクリートと同時に打設された下部コンクリート
    層と、上記上部波形竪板の背部に打設されて前記下部コ
    ンクリート層に積層された上部コンクリート層との二層
    によって形成されている ことを特徴とする道路橋の継目
    部構造。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された道路橋の継目部構
    造において、 上記上部コンクリート層の底部に網状補強部材が横にし
    て埋設されている ことを特徴とする道路橋の継目部構
    造。
  9. 【請求項9】 ジグザグに曲折して継目長手方向に延び
    る波形突端面を有する底板に、上記波形突端面と同様に
    ジグザグに曲折して継目長手方向に延びる下部波形竪板
    を上記波形突端面に沿って固定することにより、L字状
    の下部ジョイント部材を形成し、 一対の上記下部ジョイント部材を互いの下部波形竪板の
    凹部と凸部とが対向するように組み合わせて、この両下
    部ジョイント部材の各々を道路橋継目部の遊間を存して
    対向する鋼桁の端部の上に固定し、 上記鋼桁及び底板の上に床版コンクリートを打設するこ
    とにより、コンクリート床版を形成するとともに、上記
    下部波形竪板の背部に前記コンクリート床版に続く下部
    コンクリート層を形成し、 上記底板の波形突端面と同様にジグザグに曲折して継目
    長手方向に延びる一対の上部波形竪板を、上記下部波形
    竪板の上方に該下部波形竪板と面一になるように且つ該
    下部波形竪板との間に上下の隔たりが形成されるように
    配置し、 上記下部コンクリート層の上にコンクリートを路面高さ
    まで打設して上部コンクリート層を形成する ことを特徴
    とする道路橋の継目部構造の構築方法。
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