JPH07289642A - スライディングカテーテル - Google Patents
スライディングカテーテルInfo
- Publication number
- JPH07289642A JPH07289642A JP6089820A JP8982094A JPH07289642A JP H07289642 A JPH07289642 A JP H07289642A JP 6089820 A JP6089820 A JP 6089820A JP 8982094 A JP8982094 A JP 8982094A JP H07289642 A JPH07289642 A JP H07289642A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tube
- catheter
- catheter tube
- tip
- sliding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 カテーテル管の先端部外径を増大することな
く、しかもバルーン膜内に封入される圧力流体の圧力に
対して十分な接合強度を有し、さらに細径化カテーテル
管でも容易にバルーン膜を接合することができるスライ
ディングカテーテルを提供すること。 【構成】 体腔内に挿入されるカテーテル管4と、この
カテーテル管4の内部に軸方向移動自在に装着されるス
ライド管6と、このスライド管6の先端部に第1開口端
部8aが接合され、カテーテル管4の先端部に第2開口
端部8bが接合される筒状のバルーン膜8とを有し、バ
ルーン膜8の第2開口端部8bが、カテーテル管4の先
端部内周に位置し、カテーテル管4の先端部内周から外
周に向けて形成してある溝20内に挟み込まれて接合し
てある。溝20は、カテーテル管4の先端部から分離さ
れた先端チップ管22と、この先端チップ管22がバル
ーン膜8の開口端部8bを介して接合されるカテーテル
管本体24の先端部との間に形成される。
く、しかもバルーン膜内に封入される圧力流体の圧力に
対して十分な接合強度を有し、さらに細径化カテーテル
管でも容易にバルーン膜を接合することができるスライ
ディングカテーテルを提供すること。 【構成】 体腔内に挿入されるカテーテル管4と、この
カテーテル管4の内部に軸方向移動自在に装着されるス
ライド管6と、このスライド管6の先端部に第1開口端
部8aが接合され、カテーテル管4の先端部に第2開口
端部8bが接合される筒状のバルーン膜8とを有し、バ
ルーン膜8の第2開口端部8bが、カテーテル管4の先
端部内周に位置し、カテーテル管4の先端部内周から外
周に向けて形成してある溝20内に挟み込まれて接合し
てある。溝20は、カテーテル管4の先端部から分離さ
れた先端チップ管22と、この先端チップ管22がバル
ーン膜8の開口端部8bを介して接合されるカテーテル
管本体24の先端部との間に形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管などの体腔内に挿
入し、きわめて狭い狭窄部、偏心した狭窄部あるいは蛇
行した狭窄部または体腔内分岐部などでも、低摩擦力
で、しかも体腔内壁を傷つけることなく容易に通過させ
ることができるスライディングカテーテルに関する。
入し、きわめて狭い狭窄部、偏心した狭窄部あるいは蛇
行した狭窄部または体腔内分岐部などでも、低摩擦力
で、しかも体腔内壁を傷つけることなく容易に通過させ
ることができるスライディングカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】血管、消化管、卵管、尿管などの体腔内
の特定部位に、薬液あるいは輸液を供給したり、あるい
は体液の圧力を測定したりする目的で、スライディング
カテーテルが使用されている。スライディングカテーテ
ルは、体腔内に挿入されるカテーテル管と、このカテー
テル管の内部に軸方向移動自在に装着されるスライド管
と、このスライド管の先端部に第1開口端部が接合さ
れ、前記カテーテル管の先端部に第2開口端部が接合さ
れる筒状のバルーン膜とを有する。
の特定部位に、薬液あるいは輸液を供給したり、あるい
は体液の圧力を測定したりする目的で、スライディング
カテーテルが使用されている。スライディングカテーテ
ルは、体腔内に挿入されるカテーテル管と、このカテー
テル管の内部に軸方向移動自在に装着されるスライド管
と、このスライド管の先端部に第1開口端部が接合さ
れ、前記カテーテル管の先端部に第2開口端部が接合さ
れる筒状のバルーン膜とを有する。
【0003】スライド管とカテーテル管との間の隙間に
圧力流体を封入した状態で、スライド管の基端部を操作
し、スライド管を軸方向に前進させることで、バルーン
膜がカテーテル管の先端部からめくり上げられながら突
出する。このバルーン膜は適度な可撓性を有し、その表
面がめくり上げられながら突出することで、このバルー
ン膜は、きわめて狭い狭窄部、偏心した狭窄部あるいは
蛇行した狭窄部などでも、低摩擦力で狭窄部を傷つける
ことなく容易に通過することができる。
圧力流体を封入した状態で、スライド管の基端部を操作
し、スライド管を軸方向に前進させることで、バルーン
膜がカテーテル管の先端部からめくり上げられながら突
出する。このバルーン膜は適度な可撓性を有し、その表
面がめくり上げられながら突出することで、このバルー
ン膜は、きわめて狭い狭窄部、偏心した狭窄部あるいは
蛇行した狭窄部などでも、低摩擦力で狭窄部を傷つける
ことなく容易に通過することができる。
【0004】バルーン膜が狭窄部を通過した後、さらに
スライド管を前進させれば、スライド管も、狭窄部を通
過することができる。したがって、このスライド管を通
して、薬液あるいは輸液を、狭窄部の背後の特定部位に
導入することができる。また、同様な理由から、その特
定部位の圧力などを検出することもできる。さらに特定
部位から検査用のサンプリングも行うことができる。
スライド管を前進させれば、スライド管も、狭窄部を通
過することができる。したがって、このスライド管を通
して、薬液あるいは輸液を、狭窄部の背後の特定部位に
導入することができる。また、同様な理由から、その特
定部位の圧力などを検出することもできる。さらに特定
部位から検査用のサンプリングも行うことができる。
【0005】このようなスライディングカテーテルにお
いて、バルーン膜の第2開口端部がカテーテル管の先端
部に接合される構造として、従来では二つの構造が知ら
れている。第1の構造では、バルーン膜の第2開口端部
が、カテーテル管の先端部外周に接着ないし融着してあ
る。第2の構造では、バルーン膜の第2開口端部が、カ
テーテル管の先端部内周に接着ないし融着してある。
いて、バルーン膜の第2開口端部がカテーテル管の先端
部に接合される構造として、従来では二つの構造が知ら
れている。第1の構造では、バルーン膜の第2開口端部
が、カテーテル管の先端部外周に接着ないし融着してあ
る。第2の構造では、バルーン膜の第2開口端部が、カ
テーテル管の先端部内周に接着ないし融着してある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の第1
の構造のスライディングカテーテルでは、バルーン膜の
第2開口端部が、カテーテル管の外周に接着ないし融着
する構造であるため、カテーテル管の先端部の外径が、
その他のカテーテル管部分の外径よりも大きくなる。こ
のため、体腔内への挿入性が、このカテーテル管先端部
分で制約を受けると言う課題を有する。また、この構造
では、バルーン膜内に圧力流体を封入した場合に、バル
ーン膜とカテーテル管との接合部の強度が十分でないと
言う課題も有する。
の構造のスライディングカテーテルでは、バルーン膜の
第2開口端部が、カテーテル管の外周に接着ないし融着
する構造であるため、カテーテル管の先端部の外径が、
その他のカテーテル管部分の外径よりも大きくなる。こ
のため、体腔内への挿入性が、このカテーテル管先端部
分で制約を受けると言う課題を有する。また、この構造
では、バルーン膜内に圧力流体を封入した場合に、バル
ーン膜とカテーテル管との接合部の強度が十分でないと
言う課題も有する。
【0007】また、従来の第2の構造のスライディング
カテーテルでは、バルーン膜の第2開口端部が、カテー
テル管の内周に接着または融着されるため、前記第1の
構造のスライディングカテーテルが有する課題を解決す
ることができる。ところが、この第2の構造のスライデ
ィングカテーテルでは、その製造時に、バルーン膜の第
2開口端部を折り返して反転させ、その反転部分をカテ
ーテル管の先端部内周に接合する必要があるため、その
接合が困難であると言う課題を有する。このような課題
は、カテーテル管の径が細くなるほど顕著である。
カテーテルでは、バルーン膜の第2開口端部が、カテー
テル管の内周に接着または融着されるため、前記第1の
構造のスライディングカテーテルが有する課題を解決す
ることができる。ところが、この第2の構造のスライデ
ィングカテーテルでは、その製造時に、バルーン膜の第
2開口端部を折り返して反転させ、その反転部分をカテ
ーテル管の先端部内周に接合する必要があるため、その
接合が困難であると言う課題を有する。このような課題
は、カテーテル管の径が細くなるほど顕著である。
【0008】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、カテーテル管の先端部外径を増大することなく、し
かもバルーン膜内に封入される圧力流体の圧力に対して
十分な接合強度を有し、さらに細径化カテーテル管でも
容易にバルーン膜を接合することができるスライディン
グカテーテルを提供することを目的とする。
れ、カテーテル管の先端部外径を増大することなく、し
かもバルーン膜内に封入される圧力流体の圧力に対して
十分な接合強度を有し、さらに細径化カテーテル管でも
容易にバルーン膜を接合することができるスライディン
グカテーテルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るスライディングカテーテルは、体腔内
に挿入されるカテーテル管と、このカテーテル管の内部
に軸方向移動自在に装着されるスライド体と、このスラ
イド体の先端近傍部に第1開口端部が接合され、前記カ
テーテル管の先端部に第2開口端部が接合される筒状の
バルーン膜とを有し、前記バルーン膜の第2開口端部
が、前記カテーテル管の先端近傍部内周に位置し、前記
カテーテル管の先端近傍部内周から外周に向けて形成し
てある凹部内に挟み込まれて接合してある。
に、本発明に係るスライディングカテーテルは、体腔内
に挿入されるカテーテル管と、このカテーテル管の内部
に軸方向移動自在に装着されるスライド体と、このスラ
イド体の先端近傍部に第1開口端部が接合され、前記カ
テーテル管の先端部に第2開口端部が接合される筒状の
バルーン膜とを有し、前記バルーン膜の第2開口端部
が、前記カテーテル管の先端近傍部内周に位置し、前記
カテーテル管の先端近傍部内周から外周に向けて形成し
てある凹部内に挟み込まれて接合してある。
【0010】カテーテル管の先端近傍部とは、先端およ
びその近傍(好ましくは0〜50mm)を言う。前記凹部
が、カテーテル管の内周から外周に向けて円錐状に形成
され、前記バルーン膜の第2開口端部が外周に拡開さ
れ、この拡開された第2開口端部が、前記円錐状に形成
された凹部に挟み込まれることが好ましい。
びその近傍(好ましくは0〜50mm)を言う。前記凹部
が、カテーテル管の内周から外周に向けて円錐状に形成
され、前記バルーン膜の第2開口端部が外周に拡開さ
れ、この拡開された第2開口端部が、前記円錐状に形成
された凹部に挟み込まれることが好ましい。
【0011】前記凹部は、前記カテーテル管の先端部か
ら分離された先端チップ管と、この先端チップ管が前記
バルーン膜の開口端部を介して接合されるカテーテル管
本体の先端部との間に形成されることが好ましい。前記
先端チップ管を、前記カテーテル管本体と異なる硬度に
設定することもできる。
ら分離された先端チップ管と、この先端チップ管が前記
バルーン膜の開口端部を介して接合されるカテーテル管
本体の先端部との間に形成されることが好ましい。前記
先端チップ管を、前記カテーテル管本体と異なる硬度に
設定することもできる。
【0012】
【作用】本発明に係るスライディングカテーテルでは、
バルーン膜の第2開口端部は、カテーテル管の先端近傍
部内周に位置する。そのため、カテーテル管の先端近傍
部の外径が、他の部分に比較して大きくなることはな
い。したがって、スライディングカテーテルの挿入性が
向上する。
バルーン膜の第2開口端部は、カテーテル管の先端近傍
部内周に位置する。そのため、カテーテル管の先端近傍
部の外径が、他の部分に比較して大きくなることはな
い。したがって、スライディングカテーテルの挿入性が
向上する。
【0013】また、本発明に係るスライディングカテー
テルでは、バルーン膜の第2開口端部は、カテーテル管
の先端近傍部内周から外周に向けて形成してある凹部内
に挟み込まれて接合してある。そのため、この接合部の
強度も十分であり、バルーン膜内に封入される圧力流体
の圧力に十分耐える。特に、前記凹部が、カテーテル管
の内周から外周に向けて円錐状に形成されている場合に
は、バルーン膜の第2開口端部とカテーテル管との接合
は、より強固なものとなる。
テルでは、バルーン膜の第2開口端部は、カテーテル管
の先端近傍部内周から外周に向けて形成してある凹部内
に挟み込まれて接合してある。そのため、この接合部の
強度も十分であり、バルーン膜内に封入される圧力流体
の圧力に十分耐える。特に、前記凹部が、カテーテル管
の内周から外周に向けて円錐状に形成されている場合に
は、バルーン膜の第2開口端部とカテーテル管との接合
は、より強固なものとなる。
【0014】さらに、本発明に係るスライディングカテ
ーテルでは、バルーン膜の第2開口端部を折り返して反
転させて接合する必要はなく、この第2開口端部を拡開
して凹部内に挿入して、融着ないし接着すれば良い。そ
のため、接合作業が容易である。特に、前記凹部が、先
端チップ管とカテーテル管本体との間に形成される場合
には、接合前には分離された先端チップ管とカテーテル
管本体との間に、バルーン膜の第2開口端部を挟み込む
ようにして接着ないし融着するので、その接合作業が著
しく容易である。
ーテルでは、バルーン膜の第2開口端部を折り返して反
転させて接合する必要はなく、この第2開口端部を拡開
して凹部内に挿入して、融着ないし接着すれば良い。そ
のため、接合作業が容易である。特に、前記凹部が、先
端チップ管とカテーテル管本体との間に形成される場合
には、接合前には分離された先端チップ管とカテーテル
管本体との間に、バルーン膜の第2開口端部を挟み込む
ようにして接着ないし融着するので、その接合作業が著
しく容易である。
【0015】さらに、先端チップ管を、前記カテーテル
管本体よりも柔らかい材質で構成することにより、カテ
ーテル管の先端部のみの柔軟性が増し、偏心した部分や
曲折した部分への挿入性がさらに向上する。また、先端
チップ管を、カテーテル管本体よりも硬い材質で構成す
ることで、狭窄度の強い部分への挿入性が向上すること
が期待できる。
管本体よりも柔らかい材質で構成することにより、カテ
ーテル管の先端部のみの柔軟性が増し、偏心した部分や
曲折した部分への挿入性がさらに向上する。また、先端
チップ管を、カテーテル管本体よりも硬い材質で構成す
ることで、狭窄度の強い部分への挿入性が向上すること
が期待できる。
【0016】さらにまた、カテーテル管の先端チップ管
の外周を、先端に向けて先細に形成することも好まし
い。さらに挿入性が向上する。
の外周を、先端に向けて先細に形成することも好まし
い。さらに挿入性が向上する。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係るスライディングカテーテ
ルを、図面に示す実施態様に基づき、詳細に説明する。
図1は本発明の一実施態様に係るスライディングカテー
テルの概略断面図、図2は図1に示すスライディングカ
テーテルの要部断面図、図3は図1に示すスライディン
グカテーテルの一製造工程を示す要部断面図、図4,5
は図1に示す実施態様のスライディングカテーテルの使
用例を示す要部断面図、図6〜8はそれぞれ本発明の他
の実施態様に係るスライディングカテーテルの要部断面
図、図9は実験に用いた疑似血管チューブの概略図であ
る。
ルを、図面に示す実施態様に基づき、詳細に説明する。
図1は本発明の一実施態様に係るスライディングカテー
テルの概略断面図、図2は図1に示すスライディングカ
テーテルの要部断面図、図3は図1に示すスライディン
グカテーテルの一製造工程を示す要部断面図、図4,5
は図1に示す実施態様のスライディングカテーテルの使
用例を示す要部断面図、図6〜8はそれぞれ本発明の他
の実施態様に係るスライディングカテーテルの要部断面
図、図9は実験に用いた疑似血管チューブの概略図であ
る。
【0018】第1実施態様 まず、図1〜5に示す本発明の第1実施態様に係るスラ
イディングカテーテルについて説明する。図1に示すよ
うに、本実施態様に係るスライディングカテーテル2
は、血管などの体腔内に挿入されるカテーテル管4を有
する。このカテーテル管4は中空管で構成され、その内
部には、そこにスライド体としてのスライド管6が、軸
方向移動自在に装着してある。
イディングカテーテルについて説明する。図1に示すよ
うに、本実施態様に係るスライディングカテーテル2
は、血管などの体腔内に挿入されるカテーテル管4を有
する。このカテーテル管4は中空管で構成され、その内
部には、そこにスライド体としてのスライド管6が、軸
方向移動自在に装着してある。
【0019】このスライド管6の先端部外周には、バル
ーン膜8の第1開口端8aが接着または熱融着してあ
る。また、カテーテル管4の先端近傍部内周には、バル
ーン膜8の第2開口端8bが位置し、カテーテル管4に
対して接合してある。この接合構造については、後述す
る。
ーン膜8の第1開口端8aが接着または熱融着してあ
る。また、カテーテル管4の先端近傍部内周には、バル
ーン膜8の第2開口端8bが位置し、カテーテル管4に
対して接合してある。この接合構造については、後述す
る。
【0020】カテーテル管4は、ある程度の可撓性を有
する材質で構成されることが好ましく、たとえばポリエ
チレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、架橋型エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリアミ
ド、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミド
エラストマー、フッ素樹脂、シリコーンゴム、天然ゴム
などが使用でき、好ましくは、ポリウレタン、ポリエチ
レン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、シリコーンゴムで
構成される。このカテーテル管4の内表面には、ハイド
ローマー被覆層などの摩擦低減層が被覆してあることが
好ましい。カテーテル管4の内部で、低摩擦力でスライ
ド管6が軸方向にスライド移動できるようにするためで
ある。このような観点からは、スライド管6の外表面に
も、低摩擦層を形成することが好ましい。
する材質で構成されることが好ましく、たとえばポリエ
チレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、架橋型エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリアミ
ド、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミド
エラストマー、フッ素樹脂、シリコーンゴム、天然ゴム
などが使用でき、好ましくは、ポリウレタン、ポリエチ
レン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、シリコーンゴムで
構成される。このカテーテル管4の内表面には、ハイド
ローマー被覆層などの摩擦低減層が被覆してあることが
好ましい。カテーテル管4の内部で、低摩擦力でスライ
ド管6が軸方向にスライド移動できるようにするためで
ある。このような観点からは、スライド管6の外表面に
も、低摩擦層を形成することが好ましい。
【0021】スライド管6は、カテーテル管4と同様
に、ある程度の可撓性を有する材質で構成されることが
好ましく、たとえばポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リ塩化ビニル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドエラ
ストマー、ポリイミド、ポリイミドエラストマー、シリ
コーンゴム、天然ゴム、金属(ステンレス、Ni−Ti
合金)などが使用でき、好ましくは、ポリウレタン、ポ
リエチレン、ポリアミドで構成される。また、このスラ
イド管6は、カテーテル管4と異なり、肉厚の薄い細径
の金属チューブ、たとえばステンレス(304、31
6)、Ni−Ti合金で構成することもできる。細径の
金属チューブであれば、ある程度の可撓性を有し、しか
も、スライド管6をスライド移動させるための操作力が
伝達され易いことから好ましい。
に、ある程度の可撓性を有する材質で構成されることが
好ましく、たとえばポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リ塩化ビニル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドエラ
ストマー、ポリイミド、ポリイミドエラストマー、シリ
コーンゴム、天然ゴム、金属(ステンレス、Ni−Ti
合金)などが使用でき、好ましくは、ポリウレタン、ポ
リエチレン、ポリアミドで構成される。また、このスラ
イド管6は、カテーテル管4と異なり、肉厚の薄い細径
の金属チューブ、たとえばステンレス(304、31
6)、Ni−Ti合金で構成することもできる。細径の
金属チューブであれば、ある程度の可撓性を有し、しか
も、スライド管6をスライド移動させるための操作力が
伝達され易いことから好ましい。
【0022】バルーン膜8は、カテーテル管4およびス
ライド管6よりもさらに柔軟性を有する材質で構成され
ることが好ましく、たとえばポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩
化ビニル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリアミド、ポ
リアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミドエラス
トマー、シリコーンゴム、天然ゴムなど、好ましくは、
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、ポリウレタンなどで構成される。
ライド管6よりもさらに柔軟性を有する材質で構成され
ることが好ましく、たとえばポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩
化ビニル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリアミド、ポ
リアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミドエラス
トマー、シリコーンゴム、天然ゴムなど、好ましくは、
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、ポリウレタンなどで構成される。
【0023】カテーテル管4およびスライド管の外径、
肉厚、軸方向長さなどの寸法は、このスライディングカ
テーテルの使用目的に応じて種々に改変されるが、一般
に、次の寸法であることが好ましい。カテーテル管4の
外径は、好ましくは0.3〜〜15mm、さらに好ましく
は1〜5mmであり、その肉厚は、好ましくは50〜10
00μm、さらに好ましくは100〜500μm、その
軸方向長さは、好ましくは10〜3000mm、さらに好
ましくは50〜1000mmである。スライド管6の外径
は、好ましくは0.1〜10mm、さらに好ましくは0.
5〜4mmであり、その肉厚は、好ましくは50〜100
0μm、さらに好ましくは100〜500μm、その軸
方向長さは、カテーテル管4よりも長く、好ましくは2
0〜6000mm、さらに好ましくは100〜2000mm
である。
肉厚、軸方向長さなどの寸法は、このスライディングカ
テーテルの使用目的に応じて種々に改変されるが、一般
に、次の寸法であることが好ましい。カテーテル管4の
外径は、好ましくは0.3〜〜15mm、さらに好ましく
は1〜5mmであり、その肉厚は、好ましくは50〜10
00μm、さらに好ましくは100〜500μm、その
軸方向長さは、好ましくは10〜3000mm、さらに好
ましくは50〜1000mmである。スライド管6の外径
は、好ましくは0.1〜10mm、さらに好ましくは0.
5〜4mmであり、その肉厚は、好ましくは50〜100
0μm、さらに好ましくは100〜500μm、その軸
方向長さは、カテーテル管4よりも長く、好ましくは2
0〜6000mm、さらに好ましくは100〜2000mm
である。
【0024】バルーン膜8の両端開口部8a,8bは、
それぞれスライド管6の先端部とカテーテル管4の先端
近傍部とに接合される。したがって、バルーン膜8の外
径は、必ずしも軸方向に一定である必要はなく、その第
1開口端8aがスライド管6の先端近傍部に接続され、
その第2開口端8bがカテーテル管4の先端近傍部内周
に接続されるように都合の良い外径を有する。バルーン
膜8の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは10〜
1000μm、さらに好ましくは50〜500μmであ
る。また、バルーン膜8の軸方向長さは、スライディン
グカテーテルの使用目的に応じて種々に変えることがで
きるが、好ましくは50〜1000mm、さらに好ましく
は100〜500mmである。
それぞれスライド管6の先端部とカテーテル管4の先端
近傍部とに接合される。したがって、バルーン膜8の外
径は、必ずしも軸方向に一定である必要はなく、その第
1開口端8aがスライド管6の先端近傍部に接続され、
その第2開口端8bがカテーテル管4の先端近傍部内周
に接続されるように都合の良い外径を有する。バルーン
膜8の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは10〜
1000μm、さらに好ましくは50〜500μmであ
る。また、バルーン膜8の軸方向長さは、スライディン
グカテーテルの使用目的に応じて種々に変えることがで
きるが、好ましくは50〜1000mm、さらに好ましく
は100〜500mmである。
【0025】図1に示すように、カテーテル管4の基端
部には、分岐部10が設けられ、カテーテル管4内空間
と連通する分岐管12が装着してある。図1に示す実施
態様では、分岐管12が直接カテーテル管4の基端側外
周に装着してあるが、カテーテル管4の基端に分岐用ハ
ブを接続し、この分岐用ハブに対して分岐管12を接続
することもできる。その場合には、分岐ハブは、患者の
体外側に位置するので、カテーテル管4に比較して剛性
の高い材質で構成することができる。
部には、分岐部10が設けられ、カテーテル管4内空間
と連通する分岐管12が装着してある。図1に示す実施
態様では、分岐管12が直接カテーテル管4の基端側外
周に装着してあるが、カテーテル管4の基端に分岐用ハ
ブを接続し、この分岐用ハブに対して分岐管12を接続
することもできる。その場合には、分岐ハブは、患者の
体外側に位置するので、カテーテル管4に比較して剛性
の高い材質で構成することができる。
【0026】分岐管12からは、バルーン膜8の内部
と、カテーテル管4とスライド管との間の空間とに封入
される液体が導入される。封入される液体としては、特
に限定されないが、たとえば放射線不透過性媒体と生理
食塩水との50/50混合水溶液などが用いられる。放
射線不透過性媒体を含ませるのは、スライディングカテ
ーテル2の使用時に、放射線を用いてバルーン膜8およ
びカテーテル管4の位置を造影するためである。封入時
の圧力としては、特に限定されないが、ゲージ圧で好ま
しくは0.5〜2気圧程度である。
と、カテーテル管4とスライド管との間の空間とに封入
される液体が導入される。封入される液体としては、特
に限定されないが、たとえば放射線不透過性媒体と生理
食塩水との50/50混合水溶液などが用いられる。放
射線不透過性媒体を含ませるのは、スライディングカテ
ーテル2の使用時に、放射線を用いてバルーン膜8およ
びカテーテル管4の位置を造影するためである。封入時
の圧力としては、特に限定されないが、ゲージ圧で好ま
しくは0.5〜2気圧程度である。
【0027】カテーテル管4の最基端部には、フランジ
状のカテーテル用ハブ14が装着してある。このカテー
テル用ハブ14は、カテーテル管4の最基端側外周に、
接着ないし融着してあり、カテーテル管4よりも剛性の
高い材質で構成することができる。このハブ14は、具
体的には、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、シリコーン樹脂、ABS樹
脂、好ましくはポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、A
BS樹脂で構成される。このハブ14の外径は、カテー
テル管4の外径に対して100〜1000%大きいこと
が好ましい。
状のカテーテル用ハブ14が装着してある。このカテー
テル用ハブ14は、カテーテル管4の最基端側外周に、
接着ないし融着してあり、カテーテル管4よりも剛性の
高い材質で構成することができる。このハブ14は、具
体的には、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、シリコーン樹脂、ABS樹
脂、好ましくはポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、A
BS樹脂で構成される。このハブ14の外径は、カテー
テル管4の外径に対して100〜1000%大きいこと
が好ましい。
【0028】なお、このハブ14は、前記分岐ハブと一
体に形成することもできる。カテーテル用ハブ14が装
着されたカテーテル管4の内側には、密封用パッキン1
6が装着してある。密封用パッキン16は、バルーン膜
8の内部、カテーテル管4とスライド管との間の空間を
密封する。しかも、スライド管6を、カテーテル管4の
内部で軸方向にスライド移動自在とするために、密封用
パッキン16は、スライド管6の外周との摺動性に優れ
た材質であることが好ましい。このような観点から、密
封用パッキンは、好ましくはシリコーンゴム、ポリイソ
プレン、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポ
リ塩化ビニル、さらに好ましくはシリコーンゴム、天然
ゴムで構成される。
体に形成することもできる。カテーテル用ハブ14が装
着されたカテーテル管4の内側には、密封用パッキン1
6が装着してある。密封用パッキン16は、バルーン膜
8の内部、カテーテル管4とスライド管との間の空間を
密封する。しかも、スライド管6を、カテーテル管4の
内部で軸方向にスライド移動自在とするために、密封用
パッキン16は、スライド管6の外周との摺動性に優れ
た材質であることが好ましい。このような観点から、密
封用パッキンは、好ましくはシリコーンゴム、ポリイソ
プレン、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポ
リ塩化ビニル、さらに好ましくはシリコーンゴム、天然
ゴムで構成される。
【0029】スライド管6の最基端にも、フランジ状の
スライド用ハブ18が装着してある。スライド用ハブ1
8は、スライド管6の最基端外周に、接着または融着し
てある。スライド用ハブ18は、カテーテル用ハブと同
様な材質で構成され、同様な外径を有することが好まし
い。スライド管6は、その先端部に装着されたバルーン
膜8によっても先端開口部が閉塞されず、その基端部に
装着されたハブ18によっても基端開口部が閉塞され
ず、その内部には、中空のルーメン15が形成される。
スライド用ハブ18が装着してある。スライド用ハブ1
8は、スライド管6の最基端外周に、接着または融着し
てある。スライド用ハブ18は、カテーテル用ハブと同
様な材質で構成され、同様な外径を有することが好まし
い。スライド管6は、その先端部に装着されたバルーン
膜8によっても先端開口部が閉塞されず、その基端部に
装着されたハブ18によっても基端開口部が閉塞され
ず、その内部には、中空のルーメン15が形成される。
【0030】本実施態様では、図2に詳細に示すよう
に、カテーテル管4の先端近傍部に、カテーテル管4の
内周から外周に向けて円錐状の凹部20を形成すること
で、カテーテル管4を先端チップ管22とカテーテル管
本体24とに分離してある。そして、この凹部20内
に、バルーン膜8の外周に拡開された第2開口端部8b
を挟み込み、その状態で接着ないし融着してある。先端
チップ管22の軸方向長さは、特に限定されないが、好
ましくは5〜50mm、さらに好ましくは10〜30mmで
ある。
に、カテーテル管4の先端近傍部に、カテーテル管4の
内周から外周に向けて円錐状の凹部20を形成すること
で、カテーテル管4を先端チップ管22とカテーテル管
本体24とに分離してある。そして、この凹部20内
に、バルーン膜8の外周に拡開された第2開口端部8b
を挟み込み、その状態で接着ないし融着してある。先端
チップ管22の軸方向長さは、特に限定されないが、好
ましくは5〜50mm、さらに好ましくは10〜30mmで
ある。
【0031】このような接合構造を得るためには、図3
に示すように、カテーテル管4の基端部側から、バルー
ン膜8を、その第2開口端部側から挿入する。その状態
では、図示しないが、バルーン膜8の第1開口端部は、
既にスライド管の先端部に接着ないし熱融着してある。
に示すように、カテーテル管4の基端部側から、バルー
ン膜8を、その第2開口端部側から挿入する。その状態
では、図示しないが、バルーン膜8の第1開口端部は、
既にスライド管の先端部に接着ないし熱融着してある。
【0032】バルーン膜8の第2開口端部8bを、カテ
ーテル管本体24と先端チップ管22との分離部(凹部
20となる)まで挿入した後、その第2開口端部8bを
外周に拡開する。拡開方法としては、マンドレルなどを
用いた加熱拡開方法などを採用することができる。拡開
に際して、拡開を容易にするために、バルーン膜8の第
2開口端部8bに対してスリットを形成しても良い。
ーテル管本体24と先端チップ管22との分離部(凹部
20となる)まで挿入した後、その第2開口端部8bを
外周に拡開する。拡開方法としては、マンドレルなどを
用いた加熱拡開方法などを採用することができる。拡開
に際して、拡開を容易にするために、バルーン膜8の第
2開口端部8bに対してスリットを形成しても良い。
【0033】次に、分離された先端チップ管22を、バ
ルーン膜8の第2開口端部8bを介してカテーテル管本
体24の先端に接着ないし熱融着する。カテーテル管4
の外周からはみ出た第2開口端部8bは、切断あるいは
研磨などの手段で削除することが好ましい。
ルーン膜8の第2開口端部8bを介してカテーテル管本
体24の先端に接着ないし熱融着する。カテーテル管4
の外周からはみ出た第2開口端部8bは、切断あるいは
研磨などの手段で削除することが好ましい。
【0034】次に本実施態様に係るスライディングカテ
ーテル2の使用例について説明する。まず、図4に示す
ように、カテーテル管4の先端からスライド管6の先端
が引っ込んだ状態で、スライディングカテーテル2を、
その先端部から、血管、卵管、消化管、尿管あるいはそ
の他の体腔30(図4,5参照)内に挿入する。スライ
ディングカテーテル2を、たとえば動脈血管などの体腔
内に挿入するには、セルジンガー法などを採用すれば良
い。
ーテル2の使用例について説明する。まず、図4に示す
ように、カテーテル管4の先端からスライド管6の先端
が引っ込んだ状態で、スライディングカテーテル2を、
その先端部から、血管、卵管、消化管、尿管あるいはそ
の他の体腔30(図4,5参照)内に挿入する。スライ
ディングカテーテル2を、たとえば動脈血管などの体腔
内に挿入するには、セルジンガー法などを採用すれば良
い。
【0035】なお、その挿入の前後に、カテーテル管4
とスライド管6との間の隙間空間には、図1に示す分岐
管12から流体を封入しておく。封入流体としては、た
とえば生理食塩水+造影剤などの液体が用いられ、その
圧力としては、好ましくは0.5気圧から2気圧であ
る。
とスライド管6との間の隙間空間には、図1に示す分岐
管12から流体を封入しておく。封入流体としては、た
とえば生理食塩水+造影剤などの液体が用いられ、その
圧力としては、好ましくは0.5気圧から2気圧であ
る。
【0036】図4に示すように、カテーテル管4の先端
が、体腔内狭窄部32あるいは体腔内分岐部の手前にき
た場合に、図1に示すスライド管6の基端部に装着され
たハブ18を操作し、スライド管6をカテーテル管4内
で前進させる。その結果、図5に示すように、カテーテ
ル管4の先端から、バルーン膜8が、その表裏面がめく
り上げられるように突出する。このようにバルーン膜8
が突出するのは、バルーン膜8の内部に流体が加圧封入
してあると共に、スライド管6が前進移動するからであ
る。封入流体の圧力は、スライド管6の前進移動に応じ
て上昇し、その圧力により、バルーン膜8が、カテーテ
ル管4の先端部から突出する。バルーン膜8の突出量
は、スライド管6の前進移動量の約1/2である。
が、体腔内狭窄部32あるいは体腔内分岐部の手前にき
た場合に、図1に示すスライド管6の基端部に装着され
たハブ18を操作し、スライド管6をカテーテル管4内
で前進させる。その結果、図5に示すように、カテーテ
ル管4の先端から、バルーン膜8が、その表裏面がめく
り上げられるように突出する。このようにバルーン膜8
が突出するのは、バルーン膜8の内部に流体が加圧封入
してあると共に、スライド管6が前進移動するからであ
る。封入流体の圧力は、スライド管6の前進移動に応じ
て上昇し、その圧力により、バルーン膜8が、カテーテ
ル管4の先端部から突出する。バルーン膜8の突出量
は、スライド管6の前進移動量の約1/2である。
【0037】このバルーン膜は、可撓性を有すると共
に、その表裏面がめくり上げられながら突出するので、
体腔との摩擦がほとんどなく、きわめて狭い狭窄部3
2、偏心した狭窄部あるいは蛇行した狭窄部または体腔
内分岐部などでも、体腔30の内壁を傷つけることなく
容易に通過させることができる。
に、その表裏面がめくり上げられながら突出するので、
体腔との摩擦がほとんどなく、きわめて狭い狭窄部3
2、偏心した狭窄部あるいは蛇行した狭窄部または体腔
内分岐部などでも、体腔30の内壁を傷つけることなく
容易に通過させることができる。
【0038】その後、さらにスライド管6を前進させれ
ば、バルーン膜8は、その表裏面が完全に逆転し、その
内側を通して、スライド管6の先端がカテーテル管4の
先端から突出し、スライド管6の先端は、狭窄部32あ
るいは分岐部を容易に通過する。その後、このスライド
管6のルーメン15を通して、薬液や輸液を送り込め
ば、体腔内狭窄部32または分岐部の背後の特定部位に
対して良好に、これらを送り込むことができる。また、
その特定部位からの体液のサンプリング、体液の圧力測
定などが可能である。
ば、バルーン膜8は、その表裏面が完全に逆転し、その
内側を通して、スライド管6の先端がカテーテル管4の
先端から突出し、スライド管6の先端は、狭窄部32あ
るいは分岐部を容易に通過する。その後、このスライド
管6のルーメン15を通して、薬液や輸液を送り込め
ば、体腔内狭窄部32または分岐部の背後の特定部位に
対して良好に、これらを送り込むことができる。また、
その特定部位からの体液のサンプリング、体液の圧力測
定などが可能である。
【0039】また、PTCA(経皮的冠動脈形成術)用
バルーンカテーテルが挿入し難い狭窄部に、まず本実施
態様のスライディングカテーテル2を通すことで、その
狭窄部にガイドワイヤを通し、その後スライディングカ
テーテル2を抜取り、PTCAバルーンカテーテルを挿
入し、PTCA治療を行うこともできる。
バルーンカテーテルが挿入し難い狭窄部に、まず本実施
態様のスライディングカテーテル2を通すことで、その
狭窄部にガイドワイヤを通し、その後スライディングカ
テーテル2を抜取り、PTCAバルーンカテーテルを挿
入し、PTCA治療を行うこともできる。
【0040】さらに、スライド管6の前進移動を途中で
止め、その後スライド管6を後退移動させることで、い
ったん突出させたバルーン膜8をカテーテル管4の先端
内に後退移動させることで、バルーン膜8により、体腔
内異物(たとえば結石)を取り込むこともできる。
止め、その後スライド管6を後退移動させることで、い
ったん突出させたバルーン膜8をカテーテル管4の先端
内に後退移動させることで、バルーン膜8により、体腔
内異物(たとえば結石)を取り込むこともできる。
【0041】さらには、本実施態様に係るスライディン
グカテーテル2は、内視鏡と組み合わせて用いることも
できる。内視鏡は、スライディングカテーテル2のスラ
イド管6に形成されたルーメン15を通して送り込むこ
とができる。第2実施態様 次に、本発明の第2実施態様に係るスライディングカテ
ーテルについて説明する。
グカテーテル2は、内視鏡と組み合わせて用いることも
できる。内視鏡は、スライディングカテーテル2のスラ
イド管6に形成されたルーメン15を通して送り込むこ
とができる。第2実施態様 次に、本発明の第2実施態様に係るスライディングカテ
ーテルについて説明する。
【0042】図6に示すように、第2実施態様に係るス
ライディングカテーテルでは、カテーテル管4aが、カ
テーテル管本体24aと先端チップ管22aとで構成さ
れ、先端チップ管22aの外周が、先端に向けてテーパ
状に細く形成してある。その他の構成は、図1〜5に示
す実施態様と同様である。
ライディングカテーテルでは、カテーテル管4aが、カ
テーテル管本体24aと先端チップ管22aとで構成さ
れ、先端チップ管22aの外周が、先端に向けてテーパ
状に細く形成してある。その他の構成は、図1〜5に示
す実施態様と同様である。
【0043】このように構成することで、スライディン
グカテーテルの挿入性がさらに向上する。第3実施態様 次に、本発明の第3実施態様に係るスライディングカテ
ーテルについて説明する。
グカテーテルの挿入性がさらに向上する。第3実施態様 次に、本発明の第3実施態様に係るスライディングカテ
ーテルについて説明する。
【0044】図7に示すように、第3実施態様に係るス
ライディングカテーテルでは、カテーテル管4bが、カ
テーテル管本体24bと先端チップ管22bとで構成さ
れ、先端チップ管22bとカテーテル管本体24bとの
間に形成される凹部20bの円錐形状が、図1〜5に示
す実施態様の場合と逆である。その他の構成は、図1〜
5に示す実施態様と同様である。
ライディングカテーテルでは、カテーテル管4bが、カ
テーテル管本体24bと先端チップ管22bとで構成さ
れ、先端チップ管22bとカテーテル管本体24bとの
間に形成される凹部20bの円錐形状が、図1〜5に示
す実施態様の場合と逆である。その他の構成は、図1〜
5に示す実施態様と同様である。
【0045】この実施態様に係るスライディングカテー
テルでも、図1〜5に示すスライディングカテーテルと
同様な作用を有する。なお、本発明では、凹部の角度
は、特に限定されず、カテーテル管の軸心に対して略垂
直であっても良い。
テルでも、図1〜5に示すスライディングカテーテルと
同様な作用を有する。なお、本発明では、凹部の角度
は、特に限定されず、カテーテル管の軸心に対して略垂
直であっても良い。
【0046】第4実施態様 次に、本発明の第4実施態様に係るスライディングカテ
ーテルについて説明する。図8に示すように、第4実施
態様に係るスライディングカテーテルでは、カテーテル
管4cが、カテーテル管本体24cと先端チップ管22
cとで構成され、先端チップ管22cとカテーテル管本
体24cとの間に形成される凹部20c形状が、図1〜
5に示す実施態様と異なる。本実施態様では、凹部20
cが、先端チップ管22cに形成された接合用内筒部2
6と、カテーテル管本体24cに形成された接合用外筒
部28との間に形成される。その他の構成は、図1〜5
に示す実施態様と同様である。
ーテルについて説明する。図8に示すように、第4実施
態様に係るスライディングカテーテルでは、カテーテル
管4cが、カテーテル管本体24cと先端チップ管22
cとで構成され、先端チップ管22cとカテーテル管本
体24cとの間に形成される凹部20c形状が、図1〜
5に示す実施態様と異なる。本実施態様では、凹部20
cが、先端チップ管22cに形成された接合用内筒部2
6と、カテーテル管本体24cに形成された接合用外筒
部28との間に形成される。その他の構成は、図1〜5
に示す実施態様と同様である。
【0047】この実施態様に係るスライディングカテー
テルでも、図1〜5に示すスライディングカテーテルと
同様な作用を有する。なお、本発明は、上述した実施態
様に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に
改変することができる。
テルでも、図1〜5に示すスライディングカテーテルと
同様な作用を有する。なお、本発明は、上述した実施態
様に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に
改変することができる。
【0048】たとえば、上記実施態様では、カテーテル
管本体から分離した先端チップチューブとカテーテル管
本体との間に、バルーン膜の第2開口端部が挟み込まれ
る凹部を形成したが、この凹部は、カテーテル管の内周
に所定深さで形成することもできる。
管本体から分離した先端チップチューブとカテーテル管
本体との間に、バルーン膜の第2開口端部が挟み込まれ
る凹部を形成したが、この凹部は、カテーテル管の内周
に所定深さで形成することもできる。
【0049】また、先端チップ管22,22a,22
b,22cは、カテーテル管本体24,24a,24
b,24cと同一硬度の材質で構成しても良いが、異な
る硬度の材質で構成することもできる。たとえば先端チ
ップ管を、カテーテル管本体よりも柔らかい材質で構成
することで、さらに挿入性が向上することもある。たと
えば曲折した体腔内、あるいは偏心している体腔内への
挿入性が向上することが期待できる。また、先端チップ
管を、カテーテル管本体よりも硬い材質で構成すること
で、狭窄度の強い部分への挿入性が向上することが期待
できる。
b,22cは、カテーテル管本体24,24a,24
b,24cと同一硬度の材質で構成しても良いが、異な
る硬度の材質で構成することもできる。たとえば先端チ
ップ管を、カテーテル管本体よりも柔らかい材質で構成
することで、さらに挿入性が向上することもある。たと
えば曲折した体腔内、あるいは偏心している体腔内への
挿入性が向上することが期待できる。また、先端チップ
管を、カテーテル管本体よりも硬い材質で構成すること
で、狭窄度の強い部分への挿入性が向上することが期待
できる。
【0050】次に、本発明をさらに具体的な実施例を比
較例との関係において説明するが、本発明は、これら実
施例に限定されない。実施例1 図1,2に示す構造のスライディングカテーテル2を準
備した。ただし、この実施例では、スライド管6とし
て、外径1.5mmのポリウレタン製チューブを用いた。
バルーン膜8はポリウレタンで形成され、その長さは3
00mm、外径は1.6mm、肉厚は100μm であった。
カテーテル管4としては、外径が2.0mm、肉厚250
μm 、長さ300mmのポリウレタン製チューブ(全長に
わたりJIS硬度75(D硬度を言う。以下同様))を
用いた。カテーテル管4は、長さ30mmの先端チップ管
22と、カテーテル管本体24とに分離され、それらの
間に、バルーン膜8の第2開口端部8bが熱融着により
挟み込まれた。バルーン膜8の第2開口端部8bが接合
される前に、バルーン膜8の第1開口端部8aは、スラ
イド管6の先端部に熱融着された。
較例との関係において説明するが、本発明は、これら実
施例に限定されない。実施例1 図1,2に示す構造のスライディングカテーテル2を準
備した。ただし、この実施例では、スライド管6とし
て、外径1.5mmのポリウレタン製チューブを用いた。
バルーン膜8はポリウレタンで形成され、その長さは3
00mm、外径は1.6mm、肉厚は100μm であった。
カテーテル管4としては、外径が2.0mm、肉厚250
μm 、長さ300mmのポリウレタン製チューブ(全長に
わたりJIS硬度75(D硬度を言う。以下同様))を
用いた。カテーテル管4は、長さ30mmの先端チップ管
22と、カテーテル管本体24とに分離され、それらの
間に、バルーン膜8の第2開口端部8bが熱融着により
挟み込まれた。バルーン膜8の第2開口端部8bが接合
される前に、バルーン膜8の第1開口端部8aは、スラ
イド管6の先端部に熱融着された。
【0051】実施例2 先端チップ管22を、JIS硬度65のポリウレタン製
チューブ(外径2.0mm、肉厚250μm )とした以外
は、実施例1と同様にしてスライディングカテーテルを
作製した。
チューブ(外径2.0mm、肉厚250μm )とした以外
は、実施例1と同様にしてスライディングカテーテルを
作製した。
【0052】実施例3 先端チップ管22(長さ30mm)の肉厚を、先端側に向
けて250μm から50μm に薄くなるように、先端先
細のテーパ形状にした以外は、実施例1と同様にしてス
ライディングカテーテルを作製した。
けて250μm から50μm に薄くなるように、先端先
細のテーパ形状にした以外は、実施例1と同様にしてス
ライディングカテーテルを作製した。
【0053】比較例1 カテーテル管の先端部を先端チップ管に分離せず、カテ
ーテル管の先端部外周に、バルーン膜の第2開口端を1
0mmにわたって反転させて熱融着した以外は、実施例1
と同様にしてスライディングカテーテルを作製した。
ーテル管の先端部外周に、バルーン膜の第2開口端を1
0mmにわたって反転させて熱融着した以外は、実施例1
と同様にしてスライディングカテーテルを作製した。
【0054】実験1 比較例1および実施例1〜3の各スライディングカテー
テルについて、バルーン膜の全長のうち半分をカテーテ
ル管の先端部より突出させた状態で(ほぼ図5に対応す
る)、その突出したバルーン膜に、カテーテル管と等し
い内径の硬質チューブを被せた。分岐管により、バルー
ン膜8の内部へ水を注入して圧力をかけ、バルーン膜が
破壊されたときの圧力を測定した。結果を表1に示す。
テルについて、バルーン膜の全長のうち半分をカテーテ
ル管の先端部より突出させた状態で(ほぼ図5に対応す
る)、その突出したバルーン膜に、カテーテル管と等し
い内径の硬質チューブを被せた。分岐管により、バルー
ン膜8の内部へ水を注入して圧力をかけ、バルーン膜が
破壊されたときの圧力を測定した。結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1に示すように、比較例1に係るスライ
ディングカテーテルでは、2.0kgf/cm2 の圧力
で融着部が破壊されたのに比較し、実施例1〜3に係る
スライディングカテーテルでは、4倍以上の圧力を印加
してもバルーン膜の融着部が破壊されなかった。
ディングカテーテルでは、2.0kgf/cm2 の圧力
で融着部が破壊されたのに比較し、実施例1〜3に係る
スライディングカテーテルでは、4倍以上の圧力を印加
してもバルーン膜の融着部が破壊されなかった。
【0057】実験2 図9(A),(B)に示す内径および形状を有する疑似
血管チューブをそれぞれ準備し、各チューブ全体を、3
7℃の温水中に浸した。図9(A)に示すチューブは、
内径3.0mmおよび長さ200mmのチューブと、内径
3.0mmおよび長さ100mmのチューブを、約90°の
角度で連結したチューブである。図6(B)に示すチュ
ーブは、曲げ半径R=10mmで、その長手方向にわたり
3回曲折された長さ300mmおよび内径3.0mmの波状
のチューブである。
血管チューブをそれぞれ準備し、各チューブ全体を、3
7℃の温水中に浸した。図9(A)に示すチューブは、
内径3.0mmおよび長さ200mmのチューブと、内径
3.0mmおよび長さ100mmのチューブを、約90°の
角度で連結したチューブである。図6(B)に示すチュ
ーブは、曲げ半径R=10mmで、その長手方向にわたり
3回曲折された長さ300mmおよび内径3.0mmの波状
のチューブである。
【0058】前記実施例1〜3および比較例1の各スラ
イディングカテーテルを、バルーン膜がカテーテル管内
に格納された状態で、図9(A),(B)に示すそれぞ
れのチューブ内に挿入し、それぞれのチューブの出口ま
でカテーテル管の先端が挿入されるか否かを観察した。
それぞれ5回の実験を行い、カテーテル管が完全に通過
した回数を表2に示す。
イディングカテーテルを、バルーン膜がカテーテル管内
に格納された状態で、図9(A),(B)に示すそれぞ
れのチューブ内に挿入し、それぞれのチューブの出口ま
でカテーテル管の先端が挿入されるか否かを観察した。
それぞれ5回の実験を行い、カテーテル管が完全に通過
した回数を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】表2に示すように、比較例に係るスライデ
ィングカテーテルでは、屈曲または湾曲した疑似血管チ
ューブに対して挿入することがほとんどできなかった。
これに対し、実施例1のスライディングカテーテルで
は、湾曲した疑似血管チューブ(図9(B))に対する
挿入性が向上することが確認され、実施例2,3に係る
スライディングカテーテルでは、屈曲した疑似血管チュ
ーブ(図9(A))に対する挿入性までも改善されるこ
とが確認された。
ィングカテーテルでは、屈曲または湾曲した疑似血管チ
ューブに対して挿入することがほとんどできなかった。
これに対し、実施例1のスライディングカテーテルで
は、湾曲した疑似血管チューブ(図9(B))に対する
挿入性が向上することが確認され、実施例2,3に係る
スライディングカテーテルでは、屈曲した疑似血管チュ
ーブ(図9(A))に対する挿入性までも改善されるこ
とが確認された。
【0061】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、カテーテル管の先端近傍部の外径が、他の部分に比
較して大きくなることはない。したがって、スライディ
ングカテーテルの挿入性が向上する。
ば、カテーテル管の先端近傍部の外径が、他の部分に比
較して大きくなることはない。したがって、スライディ
ングカテーテルの挿入性が向上する。
【0062】また、本発明に係るスライディングカテー
テルでは、バルーン膜の第2開口端部は、カテーテル管
の先端部内周から外周に向けて形成してある凹部内に挟
み込まれて接合してある。そのため、この接合部の強度
も十分であり、バルーン膜内に封入される圧力流体の圧
力に十分耐える。特に、前記凹部が、カテーテル管の内
周から外周に向けて円錐状に形成されている場合には、
バルーン膜の第2開口端部とカテーテル管との接合は、
より強固なものとなる。
テルでは、バルーン膜の第2開口端部は、カテーテル管
の先端部内周から外周に向けて形成してある凹部内に挟
み込まれて接合してある。そのため、この接合部の強度
も十分であり、バルーン膜内に封入される圧力流体の圧
力に十分耐える。特に、前記凹部が、カテーテル管の内
周から外周に向けて円錐状に形成されている場合には、
バルーン膜の第2開口端部とカテーテル管との接合は、
より強固なものとなる。
【0063】さらに、本発明に係るスライディングカテ
ーテルでは、バルーン膜の第2開口端部を折り返して反
転させて接合する必要はなく、この第2開口端部を拡開
して凹部内に挿入して、融着ないし接着すれば良い。そ
のため、接合作業が容易である。特に、前記凹部が、先
端チップ管とカテーテル管本体との間に形成される場合
には、接合前には分離された先端チップ管とカテーテル
管本体との間に、バルーン膜の第2開口端部を挟み込む
ようにして接着ないし融着するので、その接合作業が著
しく容易である。
ーテルでは、バルーン膜の第2開口端部を折り返して反
転させて接合する必要はなく、この第2開口端部を拡開
して凹部内に挿入して、融着ないし接着すれば良い。そ
のため、接合作業が容易である。特に、前記凹部が、先
端チップ管とカテーテル管本体との間に形成される場合
には、接合前には分離された先端チップ管とカテーテル
管本体との間に、バルーン膜の第2開口端部を挟み込む
ようにして接着ないし融着するので、その接合作業が著
しく容易である。
【0064】さらに、先端チップ管を、前記カテーテル
管本体よりも柔らかい材質で構成することにより、カテ
ーテル管の先端部のみの柔軟性が増し、偏心した部分や
曲折した部分への挿入性がさらに向上する。また、先端
チップ管を、カテーテル管本体よりも硬い材質で構成す
ることで、狭窄度の強い部分への挿入性が向上すること
が期待できる。
管本体よりも柔らかい材質で構成することにより、カテ
ーテル管の先端部のみの柔軟性が増し、偏心した部分や
曲折した部分への挿入性がさらに向上する。また、先端
チップ管を、カテーテル管本体よりも硬い材質で構成す
ることで、狭窄度の強い部分への挿入性が向上すること
が期待できる。
【0065】さらにまた、カテーテル管の先端チップ管
の外周を、先端に向けて先細に形成することも好まし
い。さらに挿入性が向上する。
の外周を、先端に向けて先細に形成することも好まし
い。さらに挿入性が向上する。
【図1】図1は本発明の一実施態様に係るスライディン
グカテーテルの概略断面図である。
グカテーテルの概略断面図である。
【図2】図2は図1に示すスライディングカテーテルの
要部断面図である。
要部断面図である。
【図3】図3は図1に示すスライディングカテーテルの
一製造工程を示す要部断面図である。
一製造工程を示す要部断面図である。
【図4】図4は図1に示す実施態様のスライディングカ
テーテルの使用例を示す要部断面図である。
テーテルの使用例を示す要部断面図である。
【図5】図5は図1に示す実施態様のスライディングカ
テーテルの使用例を示す要部断面図である。
テーテルの使用例を示す要部断面図である。
【図6】図6は本発明の他の実施態様に係るスライディ
ングカテーテルの要部断面図である。
ングカテーテルの要部断面図である。
【図7】図7は本発明のさらにその他の実施態様に係る
スライディングカテーテルの要部断面図である。
スライディングカテーテルの要部断面図である。
【図8】図8は本発明のさらにその他の実施態様に係る
スライディングカテーテルの要部断面図である。
スライディングカテーテルの要部断面図である。
【図9】図9(A),(B)それぞれ実験に用いた疑似
血管チューブの概略図である。
血管チューブの概略図である。
2… スライディングカテーテル 4… カテーテル管 6… スライド管 8… バルーン膜 8a… 第1開口端 8b… 第2開口端 10… 分岐部 12… 分岐管 14… カテーテル用ハブ 15… ルーメン 16… パッキン 20… 凹部 22,22a,22b,22c… 先端チップ管 24,24a,24b,24c… カテーテル管本体 30… 体腔 32… 狭窄部
Claims (1)
- 【請求項1】 体腔内に挿入されるカテーテル管と、 このカテーテル管の内部に軸方向移動自在に装着される
スライド体と、 このスライド体の先端近傍部に第1開口端部が接合さ
れ、前記カテーテル管の先端近傍部に第2開口端部が接
合される筒状のバルーン膜とを有するスライディングカ
テーテルであって、 前記バルーン膜の第2開口端部が、前記カテーテル管の
先端近傍部内周に位置し、前記カテーテル管の先端近傍
部内周から外周に向けて形成してある凹部内に挟み込ま
れて接合してあるスライディングカテーテル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6089820A JPH07289642A (ja) | 1994-04-27 | 1994-04-27 | スライディングカテーテル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6089820A JPH07289642A (ja) | 1994-04-27 | 1994-04-27 | スライディングカテーテル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07289642A true JPH07289642A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=13981397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6089820A Pending JPH07289642A (ja) | 1994-04-27 | 1994-04-27 | スライディングカテーテル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07289642A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013078640A (ja) * | 2005-10-14 | 2013-05-02 | Angioslide Ltd | バルーンカテーテル |
-
1994
- 1994-04-27 JP JP6089820A patent/JPH07289642A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013078640A (ja) * | 2005-10-14 | 2013-05-02 | Angioslide Ltd | バルーンカテーテル |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0409427B1 (en) | Catheter apparatus | |
JP6348486B2 (ja) | バルーンカテーテル、およびバルーンカテーテルの製造方法 | |
JP2000107293A (ja) | 血管拡張器具 | |
WO2013140669A1 (ja) | バルーンカテーテル | |
JP4914281B2 (ja) | カテーテル | |
US20030163118A1 (en) | Catheter having a tapered distal tip and method of making | |
JPH0951954A (ja) | ガイドワイヤ固定具およびそれを備えたカテーテルセット | |
JP4914282B2 (ja) | 押圧性を備えたカテーテル | |
JPH0871155A (ja) | スライディングカテーテル | |
JPH0370575A (ja) | バルーンカテーテル | |
JPH0434914B2 (ja) | ||
JPH08308932A (ja) | スライディングカテーテル | |
JPH07289642A (ja) | スライディングカテーテル | |
JPH09276411A (ja) | カテーテル | |
JP2002355313A (ja) | カテーテルチューブおよびバルーンカテーテル | |
JPH08196640A (ja) | スライディングカテーテルおよびその製造方法 | |
JP3687110B2 (ja) | スライディングカテーテル | |
JP2000217923A (ja) | バルーンカテーテルおよびその製造方法 | |
JPH07313601A (ja) | スライディングカテーテル | |
JPH08737A (ja) | スライディングカテーテル | |
JPH0847538A (ja) | スライディングカテーテル | |
JPH07313602A (ja) | スライディングカテーテル | |
JPH0354592B2 (ja) | ||
JP3637622B2 (ja) | スライディングカテーテル | |
JP2011200588A (ja) | バルーンカテーテル及びその製造方法 |