JPH07286636A - エアスプリング装置 - Google Patents

エアスプリング装置

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JPH07286636A
JPH07286636A JP10060894A JP10060894A JPH07286636A JP H07286636 A JPH07286636 A JP H07286636A JP 10060894 A JP10060894 A JP 10060894A JP 10060894 A JP10060894 A JP 10060894A JP H07286636 A JPH07286636 A JP H07286636A
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chamber
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pressure
pressure chamber
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Hirokazu Okuyama
宏和 奥山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ばね定数を自動的に変化させることができる
ようにして良路ではばね上が安定した乗り心地が、悪路
では軟らかい乗り心地が得られるというように、路面状
況に応じて常に快適な乗り心地及び良好な操縦安定性が
得られるようにし、しかも複雑かつ高価な電子制御等を
行う必要がなく、構造が極めて簡易なエアスプリング装
置を得ることである。 【構成】 ダイヤフラム室2cの下方にロアタンク3を
設け、その中央部に中空のシリンダ3を設け、該シリン
ダ3の中に夫々第2のダイヤフラム12、第3のダイヤ
フラム13により弾性的に支持された小径プレート4、
大径プレート5を設けて第1の圧力室21と第2の圧力
室22を形成し、これらの圧力室内の圧力の差が、車輛
の高周波振動時と低周波振動時とで生じるようにしてダ
イヤフラム室11cとロアタンク室2cとの連通状態を
変化させてエアスプリング装置1のばね定数を自動的に
変化させるようにした構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアスプリング装置に
係り、特にダイヤフラム室の下方に設けたロアタンクと
その中央部に設けたシリンダ内の一対のダイヤフラムで
夫々弾性的に支持された小径プレートと大径プレートと
の間の間隙を、圧力差を利用して車輛の高周波振動の場
合と低周波振動の場合とで変えることで、ばね定数を自
動的に変化させることができるようにして良路では硬
く、悪路では軟らかい乗り心地が得られるというよう
に、路面状況に応じて常に快適な乗り心地及び良好な操
縦安定性が得られるようにし、しかも複雑かつ高価な電
子制御等を行う必要がなく、構造が極めて簡易なエアス
プリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、観光バス、長距離バス、大型トラ
ックの一部、高級乗用車等の車輛には、軟らかな乗り心
地が得られるエアスプリング装置が採用されているが、
構造の簡単なものでは、エアスプリング装置の伸縮自在
なダイヤフラムの容積は一定であり、路面状況に応じて
ばね定数を変えるということは不可能であった。
【0003】このため、悪路での乗り心地を重視した設
計にすると、良路でのばね定数が小さ過ぎて車輛がピッ
チング又はローリングにより揺れ過ぎたりして快適な乗
り心地及び良好な操縦安定性が得られず、また逆に良路
での乗り心地を重視した設計にすると、悪路でのばね定
数が大き過ぎてごつごつ感が出て快適な乗り心地が得ら
れないという欠点があった。
【0004】一方このような欠点を解消するため、一部
の高級なエアスプリング装置においては、ダイヤフラム
の外部に特定の容積を有する補助タンクを設け、該補助
タンクとダイヤフラムとの間に電磁弁を配置して、該電
磁弁をコンピュータにより開閉制御して、軟らかい乗り
心地が欲しいとき(車輛の高周波振動時)には該電磁弁
を開いてダイヤフラム室と補助タンク室とを連通させて
エアスプリングとしての容積を増大させ、またばね上が
安定した乗り心地が欲しいとき(車輛の低周波振動時)
には該電磁弁を閉じてダイヤフラム室と補助タンク室と
の連通を遮断してエアスプリングとしての容積を減少さ
せるようにしたエアスプリング装置が実用化されてい
る。
【0005】しかしこのような電子制御を伴なう高級な
エアスプリング装置では、各種のセンサやマイクロコン
ピュータ、電磁弁、アクチュエータ等のかなり高価な部
品を多く必要とし、コストが高く付くという欠点があ
り、特に高級な車種にしか使用できないという不具合が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、伸縮自在な第1のダイヤフラム
と、該第1のダイヤフラムの下部に固着され第1のダイ
ヤフラムのダイヤフラム室の容積よりも小さい容積をも
つロアタンク室を備えたロアタンクと、該ロアタンクの
中央部に一体的に設けられダイヤフラム室とロアタンク
室とに連通するように天井板の中央部に絞り効果を有す
るオリフィスが形成され外周付近に大径の連通穴が形成
されると共に底板の中央部に大径の連通穴が形成され外
周付近に絞り効果を有するオリフィスが夫々形成された
中空のシリンダと、該シリンダの天井板にオリフィスを
囲むように固着された第2のダイヤフラムにより弾性的
に支持されて天井板との間に第1の圧力室を形成する上
下動可能な小径プレートと、シリンダの底板に形成され
たオリフィスを囲むように底板に固着された第3のダイ
ヤフラムにより弾性的に支持され中央部に底板の連通穴
と同様の連通穴が形成され底板との間に第2の圧力室を
形成する上下動可能な大径プレートとを備え、該大径プ
レートと小径プレートとの間に広狭変化する間隙を形成
し、第1の圧力室と第2の圧力室との圧力の差により小
径プレートと大径プレートとの間の間隙を変化させて高
周波振動の場合と低周波振動の場合とでダイヤフラム室
とロアタンク室との連通状態を変化させることでばね定
数を変化させるように構成することによって、良路走行
時のようにばね上が安定した乗り心地が欲しいときには
エアスプリングとしての容積が自動的に減少してばね定
数が大きくなり、悪路走行時のように軟らかい乗り心地
が欲しいときにはエアスプリングとしての容積が自動的
に増大してばね定数が小さくなるようにすることであ
り、またこれによって電磁弁、各種のセンサ、コンピュ
ータ等の高価な部品を使用することなく、安価な構成に
より車輛からの振動の状態を感知してばね定数を自動的
に変化させることができる優れたエアスプリング装置を
得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】要するに本発明(請求項
1)は、ものである。
【0008】
【作用】車輛の走行中に、第1のダイヤフラムが伸縮す
ると、ときには第1の圧力室と第2の圧力室の圧力が変
化して小径プレート又は大径プレートが上下動すること
によりこれらの両プレートの間の間隙が広狭変化するこ
とにより実質的なダイヤフラム室の容積が変化すること
になる。
【0009】即ち、まず第1のダイヤフラムの圧縮時に
ついて説明すると、良路走行中のように、路面からの振
動(車体の振動)が低周波振動の場合には、ダイヤフラ
ム室からシリンダ室に入り込むエアの流速は遅いので、
ゆっくりとオリフィスの中を通って第1の圧力室内に入
り込む。
【0010】この結果、第1の圧力室内の圧力が高くな
り、第2のダイヤフラムは伸張して小径プレートが下降
して大径プレートに接近し、これらの間の間隙が狭くな
り、該間隙が絞り効果を発揮してダイヤフラム室とロア
タンク室との間の連通関係がほとんどなくなり、エアス
プリングとしての容積は小さくなり、ばね定数が大きく
なると共に減衰力が増大して、ばね上が安定した乗り心
地が得られる。
【0011】また悪路走行中のように、路面からの振動
(車体の振動)が高周波振動の場合には、ダイヤフラム
室から第1の圧力室に入り込むエアの流速が非常に速い
ので、オリフィスの中を通過するエアはわずかとなって
オリフィスの絞り効果が発揮され、第1の圧力室内の圧
力はほとんど変化せず、この結果小径プレートの位置は
変化せず、大径プレートの位置も変化しないからこれら
の間の間隙は広く保たれ、この間隙における絞り効果は
ほとんどなく、ダイヤフラム室とロアタンク室とは十分
に連通し、エアスプリングとしての容積が増大し、ばね
定数が小さくなると共に減衰力が減少して、軟らかい乗
り心地が得られる。
【0012】またダイヤフラムの伸張時にも、同様に車
輛の低周波振動の場合には小径プレートと大径プレート
との間の間隙が狭くなり、高周波振動の場合にはこれが
広くなるので、良路では硬く、悪路では軟らかい乗り心
地が自動的に得られる。
【0013】このようにして、本発明では、高価なセン
サ、電磁弁、コンピュータ等を一切用いることなく、路
面からの振動の状況に応じて自動的にエアスプリングの
ばね定数を変化させることができるから、極めて簡易か
つ安価な構成により高級な制御を行ったと同様に、あら
ゆる車輛の走行条件において、快適な乗り心地及び良好
な操縦安定性を得ることができる。
【0014】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明
する。本発明に係るエアスプリング装置1は、第1のダ
イヤフラム11と、ロアタンク2と、中空のシリンダ3
と、小径プレート4と、大径プレート5とを備えてい
る。
【0015】第1のダイヤフラム11は、ゴム等の材料
を用いて伸縮自在に構成され、上部には鉄板等で形成さ
れた天井板8が固着され、該天井板は車輛のばね上部
材、即ちシャシフレーム(図示せず)等に固定されてい
る。
【0016】また天井板8の一部には、サージタンク
(図示せず)等の予備タンク又はエア圧源(図示せず)
に接続されるエアホース9が連通接続されており、また
底部11aは、大きな穴11bにより開口し、この穴1
1b以外の底部11aが車輛のばね下部材の一部となる
ロアタンク2に機密状態で固着されている。
【0017】ロアタンク2は、第1のダイヤフラム11
の下部、即ち底部11aに固着され、第1のダイヤフラ
ム11のダイヤフラム室11cの容積よりも小さい容積
を持つロアタンク室2cを備えたものであり、該ロアタ
ンク室は底板2aにより密閉され、円筒形に形成されて
いる。
【0018】シリンダ3は、ロアタンク2の中央部に一
体的に設けられており、ロアタンク2よりも高く形成さ
れ、該ロアタンクの中央部に一体的に設けられダイヤフ
ラム室11cとロアタンク室2cとに連通するように天
井板3aの中央部に絞り効果を有するオリフィス3bが
形成され外周付近に大径の連通穴3cが形成されると共
に、底板3eの中央部に大径の連通穴3fが形成され外
周付近に絞り効果を有するオリフィス3gが夫々形成さ
れ、また底板3eは機密状態で固着され、円筒形に形成
されている。
【0019】小径プレート4は、シリンダ3の天井板3
aにオリフィス3bを囲むように固着された第2のダイ
ヤフラム12により弾性的に支持されて天井板3aとの
間に第1の圧力室21を形成するように上下動可能に構
成されている。
【0020】大径プレート5は、シリンダ3の底板3e
に形成されたオリフィス3gを囲むように底板3eに固
着された第3のダイヤフラム13により弾性的に支持さ
れ中央部に底板3eの連通穴3fと同様の連通穴5aが
形成され、底板3eとの間に第2の圧力室22を形成
し、上下動可能に構成されている。
【0021】そして大径プレート5と小径プレート4と
の間に広狭変化する間隙6を形成し、第1の圧力室21
と第2の圧力室22との圧力の差により小径プレート4
と大径プレート5との間の間隙6を変化させて高周波振
動の場合と低周波振動の場合とでダイヤフラム室11c
とロアタンク室2cとの連通状態を変化させることでば
ね定数及び減衰力を変化させるように構成したものであ
る。
【0022】なお、上記構成において、オリフィス3b
の直径は連通穴3cの直径の30分の1程度に設定され
ている。またオリフィス3gの直径と連通穴3fとの直
径比も同様である。
【0023】本発明は、上記のように構成されており、
以下その作用について説明する。図1において、エア圧
源からエアホース9により第1のダイヤフラム11のダ
イヤフラム室11cに適宜な量のエアが供給されると、
第1のダイヤフラム11は膨張し、エアスプリングとし
ての機能を発揮し得る状態となる。このときエアは連通
穴3cからシリンダ3のシリンダ室3hにも供給され、
また間隙6、大径プレート5の連通穴5a及びシリンダ
3の底板3eの連通穴3fを通って第2の圧力室22に
も供給され、これらの各室はすべて同一の圧力に保たれ
る。
【0024】この結果、小径プレート4はその自重を第
2のダイヤフラム12の弾性力により上方から懸吊され
て支持され、大径プレート5も第3のダイヤフラム13
の弾性力により下方から押し上げる形で支持されてお
り、間隙6は広狭の中立状態に保たれている。
【0025】そこで車輛が走行を開始すると、走行中に
第1のダイヤフラム11が伸縮すると、ときには第1の
圧力室21の圧力が他よりも高くなり、ときには第2の
圧力室22の圧力が他よりも高くなる。この圧力差の有
無により小径プレート4又は大径プレート5の位置が上
下変化し、その間の間隙6が広狭変化して絞り効果が発
揮されたり、されなかったりしてエアスプリング装置1
の全体としてのばね定数及び減衰力が自動的に変化す
る。
【0026】まず、図2を参照して、車輛が良路を走行
しており、第1のダイヤフラム11が圧縮される場合に
ついて説明すると、路面からの振動(車体の振動)は、
ローリングやピッチングにより低周波振動となり、この
場合には、ダイヤフラム室11cからシリンダ室3hに
入り込むエアの流速は遅いので、矢印Aの如く、ゆっく
りとオリフィス3bの中を通って第1の圧力室21内に
入り込むと共に、矢印Aの如くシリンダ室3hにも流入
して、大径プレート5の連通穴5a及び底板3eの連通
穴3fを通ってロアタンク室2c内にも同様にゆっくり
と流入する。
【0027】しかしオリフィス3bから第1の圧力室2
1内に入り込むエアが時期的に早いことと、該第1の圧
力室21の容積が小さいため、まず第1の圧力室21内
の圧力が他よりも上昇する。
【0028】この結果、シリンダ室3hと第1の圧力室
21との間には圧力差が生じ、小径プレート4は第2の
ダイヤフラム12の懸吊力に抗して下降し、大径プレー
ト5との間の間隙6が狭くなる。
【0029】このため間隙6において相当な絞り効果が
発揮され、ダイヤフラム室11cとロアタンク室2cと
はほとんど連通しない状態に近くなり、エアスプリング
装置1の容積は全体として小さくなり、ばね定数が大き
くなると共に減衰力が増大し、ばね上が安定した乗り心
地が得られ、良路走行時における良好な操縦安定性を得
ることができる。
【0030】次に、図3を参照して、車輛が良路を走行
しており、第1のダイヤフラム11が伸張する場合につ
いて説明すると、路面からの振動(車体の振動)は上記
と同様に低周波振動となり、この場合には、第1のダイ
ヤフラム11の伸張に伴ないダイヤフラム室11c内の
圧力が減少するが、ロアタンク室2cからダイヤフラム
室11cに矢印Bの如く入り込むエアの流速は遅いの
で、矢印Bの如く、ロアタンク室2cからもゆっくりと
オリフィス3gの中を通って第2の圧力室22内にもエ
アが入り込み、また第1の圧力室21からも矢印Bの如
くエアがオリフィス3bを通ってダイヤフラム室11c
に若干流出する。またエアは、連通穴3f,5aを通っ
て同じく矢印Bの如くシリンダ室3h内に流入し、更に
連通穴3cを通ってダイヤフラム室11c内に流入す
る。
【0031】そして第2の圧力室22内の圧力が上昇し
て、シリンダ室3h内の圧力よりも第2の圧力室22内
の圧力の方が高くなるため、第3のダイヤフラム13が
膨張し、大径プレート5が上昇して小径プレート4に接
近する。
【0032】この際、第1の圧力室21内のエアも若干
矢印Bの如くダイヤフラム室11c内に流出するが、第
2のダイヤフラム12が収縮に対して抵抗することと、
第3のダイヤフラム13の膨張の方が激しいため、小径
プレート4に大径プレート5が接近する。
【0033】この結果、間隙6は狭くなり、絞り効果を
発揮することとなり、第1のダイヤフラム11の圧縮時
と同様に、エアスプリング装置1としての容積は小さく
なり、ばね定数は増大し、ばね上が安定した乗り心地と
大きな減衰力が得られ、また良好な操縦安定性を得るこ
とができる。
【0034】次に、悪路走行中や目地通過時のように、
路面からの振動(車体の振動)が高周波振動の場合に
は、ダイヤフラム室11cからシリンダ室3h又は第1
の圧力室21内に入り込むエア又はロアタンク室2cか
らオリフィス3gを通って第2の圧力室22内に入り込
むエアの流速が非常に速いので、オリフィス3b又は3
gの中を通過するエアはわずかとなって、オリフィス3
b,3gの絞り効果が発揮され、第1の圧力室21又は
第2の圧力室22内の圧力は上昇しない。
【0035】図4を参照して、第1のダイヤフラム11
の圧縮時には、ダイヤフラム室11cからは矢印Cの如
く、連通穴3c,5a,3fを通って急速にエアがロア
タンク室2c内に流入するが、オリフィス3bの流路は
非常に狭いので、わずかしかエアが第1の圧力室21内
には流入しない。
【0036】このため第1の圧力室21内の圧力はほと
んど上昇せず、小径プレート4はほとんど下降せず、大
径プレート5との間の間隙6は広く保たれ、ダイヤフラ
ム室11cとロアタンク室2cとの間の連通状態は開き
加減となり、エアスプリング装置1の容積が増大したこ
とになって、ばね定数は小さくなり、軟らかい乗り心地
が得られる。
【0037】また図5を参照して、ダイヤフラム11の
伸張時には、ダイヤフラム室11c内が急速に負圧にな
るので、ロアタンク室2c内のエアは、連通穴3f,5
a,3cを通って矢印Dの如く急速にダイヤフラム室1
1c内に流入する。
【0038】しかしエアの流速が非常に速いため、オリ
フィス3gから第2の圧力室22内に流入するエアの量
はごくわずかであり、第2の圧力室22内の圧力はほと
んど上昇せず、第3のダイヤフラム13はほとんど膨張
せず、従って大径プレート5はほとんど上昇しない。
【0039】また第1の圧力室21内の圧力もほとんど
変化しないので、小径プレート4の位置もほとんど変化
せず、この結果間隙6は広く保たれ、エアスプリング装
置1の容積は増大したことになって、ばね定数は小さく
なり、軟らかい乗り心地が得られる。
【0040】このようにして、本発明エアスプリング装
置1では、高価なセンサ、電磁弁、コンピュータ等を一
切用いることなく、路面からの振動の状況に応じて自動
的にエアスプリングのばね定数を変化させることがてき
るから、極めて簡易かつ安価な構成により高級な制御を
行ったと同様に、あらゆる車輛の走行条件において、快
適な乗り心地と良好な操縦安定性を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、上記のように伸縮自在な第1
のダイヤフラムと、該第1のダイヤフラムの下部に固着
され第1のダイヤフラムのダイヤフラム室の容積よりも
小さい容積をもつロアタンク室を備えたロアタンクと、
該ロアタンクの中央部に一体的に設けられダイヤフラム
室とロアタンク室とに連通するように天井板の中央部に
絞り効果を有するオリフィスが形成され外周付近に大径
の連通穴が形成されると共に底板の中央部に大径の連通
穴が形成され外周付近に絞り効果を有するオリフィスが
夫々形成された中空のシリンダと、該シリンダの天井板
にオリフィスを囲むように固着された第2のダイヤフラ
ムにより弾性的に支持されて天井板との間に第1の圧力
室を形成する上下動可能な小径プレートと、シリンダの
底板に形成されたオリフィスを囲むように底板に固着さ
れた第3のダイヤフラムにより弾性的に支持され中央部
に底板の連通穴と同様の連通穴が形成され底板との間に
第2の圧力室を形成する上下動可能な大径プレートとを
備え、該大径プレートと小径プレートとの間に広狭変化
する間隙を形成し、第1の圧力室と第2の圧力室との圧
力の差により小径プレートと大径プレートとの間の間隙
を変化させて高周波振動の場合と低周波振動の場合とで
ダイヤフラム室とロアタンク室との連通状態を変化させ
ることでばね定数を変化させることによりばね定数を変
化させるように構成したので、良路走行時のようにばね
上が安定した乗り心地と良好な操縦安定性が欲しいとき
にはエアスプリングとしての容積が自動的に減少してば
ね定数が大きくなり、悪路走行時のように軟らかい乗り
心地が欲しいときにはエアスプリングとしての容積が自
動的に増大してばね定数が小さくなるようにすることが
でき、またこの結果電磁弁、各種のセンサ、コンピュー
タ等の高価な部品を使用することなく、安価な構成によ
り車輛からの振動の状態を感知してばね定数を自動的に
変化させることができる優れたエアスプリング装置を得
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアスプリング装置の構成を示す縦断面図であ
る。
【図2】図2から図5はエアスプリング装置の作用を示
し、図2は低周波振動の場合の第1のダイヤフラムの圧
縮状態を示す縦断面図である。
【図3】低周波振動の場合の第1のダイヤフラムの伸張
状態を示す縦断面図である。
【図4】高周波振動の場合の第1のダイヤフラムの圧縮
状態を示す縦断面図である。
【図5】高周波振動の場合の第1のダイヤフラムの伸張
状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 エアスプリング装置 2 ロアタンク 2c ロアタンク室 3 シリンダ 3a 天井板 3b オリフィス 3c 連通穴 3e 底板 3f 連通穴 3g オリフィス 4 小径プレート 5 大径プレート 5a 連通穴 6 間隙 11 第1のダイヤフラム 11c ダイヤフラム室 12 第2のダイヤフラム 13 第3のダイヤフラム 21 第1の圧力室 22 第2の圧力室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮自在な第1のダイヤフラムと、該第
    1のダイヤフラムの下部に固着され前記第1のダイヤフ
    ラムのダイヤフラム室の容積よりも小さい容積をもつロ
    アタンク室を備えたロアタンクと、該ロアタンクの中央
    部に一体的に設けられ前記ダイヤフラム室と前記ロアタ
    ンク室とに連通するように天井板の中央部に絞り効果を
    有するオリフィスが形成され外周付近に大径の連通穴が
    形成されると共に底板の中央部に大径の連通穴が形成さ
    れ外周付近に絞り効果を有するオリフィスが夫々形成さ
    れた中空のシリンダと、該シリンダの前記天井板に前記
    オリフィスを囲むように固着された第2のダイヤフラム
    により弾性的に支持されて前記天井板との間に第1の圧
    力室を形成する上下動可能な小径プレートと、前記シリ
    ンダの前記底板に形成された前記オリフィスを囲むよう
    に前記底板に固着された第3のダイヤフラムにより弾性
    的に支持され中央部に前記底板の連通穴と同様の連通穴
    が形成され前記底板との間に第2の圧力室を形成する上
    下動可能な大径プレートとを備え、該大径プレートと前
    記小径プレートとの間に広狭変化する間隙を形成し、前
    記第1の圧力室と前記第2の圧力室との圧力の差により
    前記小径プレートと前記大径プレートとの間の前記間隙
    を変化させて高周波振動の場合と低周波振動の場合とで
    前記前記ダイヤフラム室と前記ロアタンク室との連通状
    態を変化させることでばね定数を変化させるように構成
    したことを特徴とするエアスプリング装置。
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