JPH1024720A - ショックアブソーバの減衰力可変装置 - Google Patents

ショックアブソーバの減衰力可変装置

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JPH1024720A
JPH1024720A JP8179149A JP17914996A JPH1024720A JP H1024720 A JPH1024720 A JP H1024720A JP 8179149 A JP8179149 A JP 8179149A JP 17914996 A JP17914996 A JP 17914996A JP H1024720 A JPH1024720 A JP H1024720A
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JP
Japan
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shock absorber
vehicle
damping force
state
air
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JP8179149A
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Yoshiaki Yamada
良昭 山田
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UD Trucks Corp
Original Assignee
UD Trucks Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショックアブソーバの減衰力可変装置を安価
かつ簡素な機構で実現する。 【解決手段】 振動を減衰させるショックアブソーバ本
体1と、ショックアブソーバ本体1を取付対象物に取り
付ける際に取付部に介在させるゴムブッシュ7及び9
と、を含んで構成されるショックアブソーバ装置におい
て、一方のゴムブッシュ7の内部に密閉した環状空間7
bを形成し、電磁弁10が介装された配管11を介して
エアリザーバタンク12と接続する。電磁弁10はコン
トロールユニット13により駆動制御され、非駆動(O
FF)時には環状空間7bを大気開放し、駆動(ON)
時にはエアリザーバタンク12より環状空間7bにエア
が供給される。環状空間7bの内圧の変化によりゴムブ
ッシュ7のばね定数が変更され、ショックアブソーバ装
置の減衰力を可変とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ショックアブソー
バの減衰力可変装置に関し、特に、減衰力可変機構を安
価かつ簡素な装置で実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、車両の乗り心地と操縦性・安
定性という相反する性能を高いレベルで両立させると共
に、旋回・発進・停止という過渡現象に対する姿勢改良
を目的として、電子制御サスペンションシステムが多く
の車両に搭載されている。この電子サスペンションシス
テムでは、ショックアブソーバの減衰力を走行状態に応
じて変更する必要があり、減衰力可変機構を有するショ
ックアブソーバが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
減衰力可変機構は、ショックアブソーバ本体のピストン
に形成されたオリフィス面積を変化させて発生減衰力を
変化させるものが一般的であり、このため、ショックア
ブソーバの機構が複雑となり高価なものとなっていた。
【0004】そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、安価かつ簡素な機構で減衰力を変更できるシ
ョックアブソーバの減衰力可変装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、振動を減衰させるショックアブソーバ本体
と、該ショックアブソーバ本体を取付対象物に取り付け
る際に取付部に介在させる弾性変形可能な材料からなる
ブッシュと、を含んで構成されるショックアブソーバに
おいて、前記ブッシュ内部に密閉空間を形成し、該ブッ
シュのばね定数を可変とすべく該密閉空間の内圧を変化
させる内圧変化手段を設けた。
【0006】このようにすれば、ショックアブソーバの
減衰力可変装置は、内圧変化手段によってブッシュ内の
密閉空間の内圧が変化し、そのばね定数が変化するブッ
シュによって実現される。請求項2記載の発明は、前記
ショックアブソーバが車両用サスペンション装置に用い
られるものにおいて、前記内圧変化手段を、所定圧に調
整されたエアを供給するエア供給手段と、前記密閉空間
とエア供給手段とを連通する連通路と、該連通路に介装
され、前記密閉空間を大気開放する第1制御状態と当該
連通路を開通させる第2制御状態とに切り換える切換手
段と、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
検出された運転状態に基づいて前記切換手段の制御を行
う切換制御手段と、を含んで構成した。
【0007】このようにすれば、運転状態に応じて密閉
空間が大気開放されたり、或いは、密閉空間にエアが供
給されるので、運転状態に応じたブッシュのばね定数が
自動的に設定される。請求項3記載の発明は、前記ショ
ックアブソーバが車両用サスペンション装置に用いられ
るものにおいて、前記内圧変化手段を、作動液体を蓄圧
する液体蓄圧手段と、前記密閉空間と液体蓄圧手段とを
連通する連通路と、該連通路に介装され、当該連通路を
開路する第1制御状態と連通路を閉路する第2制御状態
とに切り換える切換手段と、車両の運転状態を検出する
運転状態検出手段と、検出された運転状態に基づいて前
記切換手段の制御を行う切換制御手段と、を含んで構成
した。
【0008】このようにすれば、運転状態に応じて密閉
空間と液体蓄圧手段とが連通したり、或いは、密閉空間
に充満する作動流体が閉じ込められるので、運転状態に
応じたブッシュのばね定数が自動的に設定される。請求
項4記載の発明は、前記運転状態検出手段は、車両の操
舵角を検出する操舵角検出手段と、車両の制動状態を検
出する制動状態検出手段と、を含んで構成され、前記切
換制御手段は、通常時には前記切換手段を第1制御状態
に切り換え、前記制動状態検出手段により制動状態が検
出されたとき、或いは、操舵角検出手段により検出され
た操舵角が所定値以上のときに、前記切換手段を第2制
御状態に切り換えるようにした。
【0009】このようにすれば、通常時にはブッシュの
ばね定数が小さいものが、車両の制動時或いは旋回時に
はブッシュのばね定数が大きくなる。請求項5記載の発
明は、車両の懸架装置として空気ばねを使用したエアサ
スペンション装置を備え、車両重量に応じて該空気ばね
への供給エア圧を調整して車高を略一定に保つ車高自動
調整機構を有する車両にあっては、前記内圧変化手段
を、前記車高自動調整機構と、前記空気ばねと、前記密
閉空間と空気ばねとを連通する連通路と、を含んで構成
した。
【0010】このようにすれば、車高を略一定に保つ車
高自動調整機構を備えるエアサスペンション装置を備え
る車両では、ブッシュの変更と連通路の追加だけで、複
雑な制御を行わなくとも密閉空間に供給されるエア圧が
自動的に変化し、ブッシュのばね定数が無段階或いは多
段階に自動的に設定される。請求項6記載の発明は、車
両のシャシフレームとキャブとの間にキャブサスペンシ
ョン装置を備える車両にあっては、前記キャブサスペン
ション装置に前記ショックアブソーバの減衰力可変装置
を使用した。
【0011】このようにすれば、キャブ重量に応じてシ
ョックアブソーバの減衰力特性が変化するので、ばね下
振動等の高周波振動の絶縁性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。図1は、ショックアブソーバ本体1
を、車軸を懸架するサスペンション装置に取り付けた第
1実施例の構成を示し、ショックアブソーバ本体1は略
筒形の外形を有し、その一端部からピストンロッド2が
突出し、他端の基端部略中央には車軸等への取付部とな
るロッド3が溶接等により固着されている。これらのピ
ストンロッド2及びロッド3の先端部には、夫々締結部
材としてのナット4が嵌合する雄ねじ部2a,3aが形
成されている。
【0013】かかる形状をなすショックアブソーバ本体
1は、取付対象物としての車体側マウント5と車軸側マ
ウント6とを介装連結する。即ち、車体側の結合は、車
体側マウント5のパネル両面を、両面にワッシャ8を接
合した一対のゴムブッシュ7で挟み込み、車体側マウン
ト5及び各ゴムブッシュ7の中心軸に形成された貫通孔
5a,7aにピストンロッド2を挿通し、ゴムブッシュ
7の上側ワッシャ8から突出した雄ねじ部2aにナット
4を嵌合する。一方、車軸側の結合は、車軸側マウント
6のパネル両面を、両面にワッシャ8を接合した一対の
ゴムブッシュ9で挟み込み、車軸側マウント6及び各ゴ
ムブッシュ9の中心軸に形成された貫通孔(図示せず)
にロッド3を挿通し、ゴムブッシュ9の下側ワッシャ8
から突出した雄ねじ部3aにナット4を嵌合する。ここ
で、ゴムブッシュ7及び9は、本発明の弾性変形可能な
材料からなるブッシュに相当し、弾性変形可能な材質の
一例としてゴムを使用した。
【0014】本発明の特徴は、ショックアブソーバ本体
1の一端部を車体側マウント5に結合する際に使用する
ゴムブッシュ7にある。即ち、ゴムブッシュ7の内部に
は、貫通孔7aの周囲に密閉した環状空間7b(密閉空
間)、及び、この環状空間7bとゴムブッシュ7の外部
とを連通する連通路7cが形成されている。この連通路
7cには、電磁式の3ポート2位置切換弁(以下「電磁
弁」という)10(切換手段)が介装された配管11
(連通路)の一端が接続され、配管11の他端は作動流
体としてのエアが貯留されるエアリザーバタンク12
(エア供給手段)に接続されている。電磁弁10はマイ
クロコンピュータ内蔵のコントロールユニット13によ
り駆動制御され、非駆動(OFF)時にはゴムブッシュ
7内の環状空間7bを大気開放(第1制御状態)し、駆
動(ON)時にはエアリザーバタンク12より環状空間
7bにエアが供給(第2制御状態)される構成となって
いる。ここで、ゴムブッシュ7内の環状空間7bは、ゴ
ムブッシュ7の組付時のプリセット荷重で潰れないよう
に、その断面形状が設定されている。なお、電磁弁1
0、配管11、エアリザーバタンク12及びコントロー
ルユニット13を含んで内圧変化手段が構成される。
【0015】このようにすれば、電磁弁10を作動させ
ずゴムブッシュ7内の環状空間7bを大気開放したり、
或いは、電磁弁10を作動させゴムブッシュ7内の環状
空間7bにエアを供給すると、ゴムブッシュ7のばね定
数が変化する。即ち、環状空間7bを大気開放した場合
には、環状空間7bの内圧が低下し、ゴムブッシュ7に
作用する荷重変化により環状空間7bが容易に変形する
ので、ばね定数が小さくなる。一方、環状空間7bにエ
アを供給した場合には、環状空間7bの内圧が上昇し、
ゴムブッシュ7に作用する荷重変化による環状空間7b
の変形が起こりにくくなるので、ばね定数が大きくな
る。従って、かかる構成のショックアブソーバの特性
は、図2に示すように、減衰力を発揮するダンパA(シ
ョックアブソーバ本体1に相当)とばね定数が可変のば
ねB(ゴムブッシュ7に相当)とが直列接続されている
モデルとして表すことができる。そして、このショック
アブソーバの減衰力特性は、図3に示すように、電磁弁
10のON(吸気)/OFF(排気)に従って変化す
る。
【0016】次に、電磁弁10の制御について図4及び
図5を参照しつつ説明する。図4は、電磁弁10の制御
ブロック図を示し、車両の操舵角θを検出する操舵角セ
ンサ14(操舵角検出手段)及びブレーキの作動状態を
検出するブレーキスイッチ15(制動状態検出手段)の
出力が、夫々入力手段13a,13bを介してCPU1
3cに入力される。CPU13cは、後述するフローチ
ャートの処理に従って電磁弁10の制御を決定し、電磁
弁10を作動状態(ON)にするときは、出力手段13
dを介して駆動信号を電磁弁10に出力する。ここで、
入力手段13a,13b、CPU13c及び出力手段1
3dを含んでコントロールユニット13が構成されてい
る。また、操舵角センサ14及びブレーキスイッチ15
を含んで運転状態検出手段が構成されている。
【0017】図5は、コントロールユニット13のCP
U13cが実行する電磁弁10の制御決定ルーチンのフ
ローチャートを示し、所定時間毎にコールされるサブル
ーチン形式をなしている。ステップ1(図では、S1と
略記する。以下同様)では、ブレーキスイッチ15から
のブレーキ作動信号がON(制動時)であるか否かを判
断し、信号がON(Yes)であればステップ3へと進
み、信号がOFF(No)であればステップ2へと進
む。
【0018】ステップ2では、操舵角センサ14からの
操舵角θの絶対値|θ|信号が所定値θA 以上であるか
否かを判断し、|θ|≧θA (Yes)であればステッ
プ3へと進み、|θ|<θA (No)であればステップ
4へと進む。ステップ3では、電磁弁10をONにし、
ゴムブッシュ7内の環状空間7bにエアリザーバタンク
12からエアを供給する(図1参照)。即ち、車両の制
動時、或いは、横Gが作用する旋回時に、ショックアブ
ソーバの減衰力を高めることで、車両のノーズダイブや
ロール等の姿勢変化を抑制し、操安性を向上させようと
している。
【0019】ステップ4では、電磁弁10をOFFに
し、ゴムブッシュ7内の環状空間7bを大気開放する
(図1参照)。即ち、車両が略直進している状態であっ
て非制動時には、ショックアブソーバの減衰力を弱める
ことで、車両の乗り心地を向上させようとしている。こ
のように車両の走行状態に応じてショックアブソーバの
減衰力を変化させれば、乗り心地の向上と姿勢変化の抑
制による操安性の向上という相反する性能を高いレベル
で両立させることができる。なお、フローチャートのス
テップ1〜ステップ4の処理全体が切換制御手段に相当
する。
【0020】図6は、ショックアブソーバの減衰力を変
化させる作動流体として、オイル等の液体を使用した第
2実施例を示している。基本的な構成は、図1に示した
ものと同一であるので、ここでは相違する部分について
のみ説明する。ゴムブッシュ7に形成された連通路7c
には、電磁式の2ポート2位置切換弁(以下「開閉弁」
という)16(切換手段)が介装された配管17(連通
路)の一端が接続され、配管17の他端は作動流体とし
てのオイルを蓄圧するアキュムレータ18(液体蓄圧手
段)に接続されている。開閉弁16はコントロールユニ
ット13により駆動制御され、非駆動(OFF)時には
配管17を開路してゴムブッシュ7内の環状空間7bと
アキュムレータ18とを連通し(第1制御状態)、駆動
(ON)時には配管17を閉路してゴムブッシュ7内の
環状空間7bとアキュムレータ18とを遮断、即ち、環
状空間7b内に充満するオイルを閉じ込める(第2制御
状態)構成となっている。なお、本実施例においては、
開閉弁16、配管17、アキュムレータ18及びコント
ロールユニット13を含んで内圧変化手段が構成されて
いる。
【0021】このようにすれば、開閉弁16を作動させ
ず環状空間7bとアキュムレータ18とを連通させてお
けば、ゴムブッシュ7への荷重変化が生じても作動流体
としてのオイルが環状空間7bから出入りするので、環
状空間7bの内圧は上昇せず、ゴムブッシュ7のばね定
数が小さくなる。一方、開閉弁16を作動させて環状空
間7b内に充満するオイルを閉じ込めると、ゴムブッシ
ュ7への荷重変化が生じた場合には環状空間7bの内圧
が上昇し、ゴムブッシュ7のばね定数が大きくなる。従
って、このように作動流体としてオイルを使用しても、
図3のような減衰力特性を得ることができる。
【0022】なお、本実施例における開閉弁16の制御
内容は、図5に示すフローチャートと同一であるので、
ここではその説明を省略する。図7は、ゴムブッシュ7
内の環状空間7bに供給するエア圧を可変とし、ショッ
クアブソーバの減衰力を無段階若しくは多段階に変化で
きるようにした第3実施例を示している。
【0023】本実施例では、空気ばねを使用したエアサ
スペンション装置が装着されていることを前提としてい
る。エアサスペンション装置は、車両重量の増減に応じ
てエアの充填の度合いを調整するレベリングバルブ19
という自動制御機構によって、エアリザーバタンク12
から空気ばね20に供給されるエア圧を調整し、空気ば
ね20の伸び縮みを一定の寸法に保って乗り心地を向上
させ、かつ、車体の高さも一定に保つような機構を備え
ている。従って、空気ばね20とゴムブッシュ7内の環
状空間7b(図示せず)とを配管21を介して連通すれ
ば、車両重量に応じてゴムブッシュ7内の環状空間7b
に供給されるエア圧が変化し、ゴムブッシュ7のばね定
数、即ち、ショックアブソーバの減衰力を車両重量に応
じて変化させることができる。
【0024】このようにすれば、ゴムブッシュ7の変更
と配管21の追加だけで、複雑な制御を行わなくともゴ
ムブッシュ7内の環状空間7bに供給されるエア圧が自
動的に変化するので、コストアップを極力抑制しつつ車
両のショックアブソーバに減衰力可変機構を付加するこ
とができる。なお、本実施例では、レベリングバルブ1
9、空気ばね20及び配管21を含んで内圧変化手段が
構成されている。
【0025】以上説明した第1〜第3実施例におけるシ
ョックアブソーバの減衰力可変装置は、ショックアブソ
ーバ本体を車体或いは車軸に結合する際に使用するゴム
ブッシュ7により実現されるので、減衰力可変機構を有
しない安価なショックアブソーバ本体を使用することが
でき、コストアップを極力抑制しつつ減衰力可変機構を
付加することができる。
【0026】なお、本実施形態では、ショックアブソー
バを、車軸を懸架するサスペンション装置に使用した
が、トラックのキャブサスペンション装置や機械構造物
に使用してもよい。キャブサスペンション装置に使用し
た場合には、キャブの1人乗車、2人乗車、ルーフラッ
ク上への積荷の追加等によりキャブ重量が変化しても、
キャブ重量に応じてショックアブソーバの減衰力特性が
変更されるので、ばね下振動等の高周波振動の絶縁性が
向上し、よりソフトな乗り心地とすることができる。
【0027】また、本実施形態では、ショックアブソー
バ本体と車体側マウントとを結合する箇所に環状空間が
内部に形成されたゴムブッシュを使用したが、ショック
アブソーバ本体と車軸側マウントとを結合する箇所、或
いは、これらの両方に使用しても同様な効果を得ること
ができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、ショックアブソーバの減衰力可変装置は、
内圧変化手段によってブッシュ内の密閉空間の内圧が変
化し、そのばね定数が変化するブッシュによって実現さ
れるので、減衰力可変機構を有しない安価なショックア
ブソーバ本体を使用することができ、コストアップを極
力抑制しつつ減衰力可変機構を付加することができる。
【0029】請求項2記載の発明によれば、運転状態に
応じて密閉空間が大気開放されたり、或いは、密閉空間
にエアが供給されるので、運転状態に適合したブッシュ
のばね定数が自動的に設定され、車両の乗り心地と操安
性という相反する性能を高いレベルで両立させることが
できる。請求項3記載の発明によれば、運転状態に応じ
て密閉空間と液体蓄圧手段とが連通したり、或いは、密
閉空間に充満する作動流体が閉じ込められるので、運転
状態に適合したブッシュのばね定数が自動的に設定さ
れ、車両の乗り心地と操安性という相反する性能を高い
レベルで両立させることができる。
【0030】請求項4記載の発明によれば、通常時には
ブッシュのばね定数が小さいものが、車両の制動時或い
は旋回時にはブッシュのばね定数が大きくなるので、通
常時には車両の乗り心地が向上し、また、制動時或いは
旋回時にはノーズダイブやロールが抑制されて操安性を
向上することができる。請求項5記載の発明によれば、
車高を略一定に保つ車高自動調整機構を備えるエアサス
ペンション装置を備える車両では、ブッシュの変更と連
通路の追加だけで、複雑な制御を行わなくとも密閉空間
に供給されるエア圧が自動的に変化し、ブッシュのばね
定数が無段階或いは多段階に自動的に設定されるので、
僅かなコストアップで車両重量に応じて自動的に減衰力
が変化するショックアブソーバの減衰力可変装置を実現
することができる。
【0031】請求項6記載の発明によれば、キャブの1
人乗車、2人乗車、ルーフラック上への積荷の追加等に
よりキャブ重量が変化しても、キャブ重量に応じてショ
ックアブソーバの減衰力特性が変化するので、ばね下振
動等の高周波振動の絶縁性が向上し、よりソフトな乗り
心地とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るショックアブソーバをサスペン
ション装置に適用した第1実施例を示す構成図
【図2】 同上のショックアブソーバの特性モデル図
【図3】 同上のショックアブソーバの減衰力特性を示
す線図
【図4】 同上のショックアブソーバの制御ブロック図
【図5】 同上の制御内容を示すフローチャート
【図6】 本発明に係るショックアブソーバをサスペン
ション装置に適用した第2実施例を示す構成図
【図7】 本発明に係るショックアブソーバをサスペン
ション装置に適用した第3実施例を示す構成図
【符号の説明】
1 ショックアブソーバ本体 7 ゴムブッシュ 7b 環状空間 10 電磁弁 11 配管 12 エアリザーバタンク 13 コントロールユニット 14 操舵角センサ 15 ブレーキスイッチ 16 開閉弁 17 配管 18 アキュムレータ 19 レベリングバルブ 20 空気ばね 21 配管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動を減衰させるショックアブソーバ本体
    と、該ショックアブソーバ本体を取付対象物に取り付け
    る際に取付部に介在させる弾性変形可能な材質からなる
    ブッシュと、を含んで構成されるショックアブソーバに
    おいて、 前記ブッシュ内部に密閉空間を形成し、該ブッシュのば
    ね定数を可変とすべく該密閉空間の内圧を変化させる内
    圧変化手段を設けたことを特徴とするショックアブソー
    バの減衰力可変装置。
  2. 【請求項2】前記ショックアブソーバが車両用サスペン
    ション装置に用いられるものにおいて、 前記内圧変化手段は、所定圧に調整されたエアを供給す
    るエア供給手段と、前記密閉空間とエア供給手段とを連
    通する連通路と、該連通路に介装され、前記密閉空間を
    大気開放する第1制御状態と当該連通路を開通させる第
    2制御状態とに切り換える切換手段と、車両の運転状態
    を検出する運転状態検出手段と、検出された運転状態に
    基づいて前記切換手段の制御を行う切換制御手段と、を
    含んで構成されたことを特徴とする請求項1記載のショ
    ックアブソーバの減衰力可変装置。
  3. 【請求項3】前記ショックアブソーバが車両用サスペン
    ション装置に用いられるものにおいて、 前記内圧変化手段は、作動液体を蓄圧する液体蓄圧手段
    と、前記密閉空間と液体蓄圧手段とを連通する連通路
    と、該連通路に介装され、当該連通路を開路する第1制
    御状態と連通路を閉路する第2制御状態とに切り換える
    切換手段と、車両の運転状態を検出する運転状態検出手
    段と、検出された運転状態に基づいて前記切換手段の制
    御を行う切換制御手段と、を含んで構成されたことを特
    徴とする請求項1記載のショックアブソーバの減衰力可
    変装置。
  4. 【請求項4】前記運転状態検出手段は、車両の操舵角を
    検出する操舵角検出手段と、車両の制動状態を検出する
    制動状態検出手段と、を含んで構成され、 前記切換制御手段は、通常時には前記切換手段を第1制
    御状態に切り換え、前記制動状態検出手段により制動状
    態が検出されたとき、或いは、操舵角検出手段により検
    出された操舵角が所定値以上のときに、前記切換手段を
    第2制御状態に切り換えることを特徴とする請求項2又
    は3に記載のショックアブソーバの減衰力可変装置。
  5. 【請求項5】車両の懸架装置として空気ばねを使用した
    エアサスペンション装置を備え、車両重量に応じて該空
    気ばねへの供給エア圧を調整して車高を略一定に保つ車
    高自動調整機構を有する車両にあっては、 前記内圧変化手段は、前記車高自動調整機構と、前記空
    気ばねと、前記密閉空間と空気ばねとを連通する連通路
    と、を含んで構成されたことを特徴とする請求項1記載
    のショックアブソーバの減衰力可変装置。
  6. 【請求項6】車両のシャシフレームとキャブとの間にキ
    ャブサスペンション装置を備える車両にあっては、 前記キャブサスペンション装置に前記ショックアブソー
    バの減衰力可変装置を使用したことを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか1つに記載のショックアブソーバの減
    衰力可変装置。
JP8179149A 1996-07-09 1996-07-09 ショックアブソーバの減衰力可変装置 Pending JPH1024720A (ja)

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