JP2600370Y2 - 空気ばね装置 - Google Patents

空気ばね装置

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JP2600370Y2
JP2600370Y2 JP1993069768U JP6976893U JP2600370Y2 JP 2600370 Y2 JP2600370 Y2 JP 2600370Y2 JP 1993069768 U JP1993069768 U JP 1993069768U JP 6976893 U JP6976893 U JP 6976893U JP 2600370 Y2 JP2600370 Y2 JP 2600370Y2
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liquid chamber
liquid
diaphragm
piston
air spring
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良昭 山田
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UD Trucks Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両のサスペンション
(suspension=懸架)装置等に用いられる空気ばね装置
の改良に関する。
【0002】ここにダイヤフラム(diaphram)とは「隔
て膜」を指す。
【0003】
【従来の技術】空気の容積弾性を利用する空気ばねは、
軽荷重及び重荷重に対してばね定数が自動的にそれぞれ
大及び小となる好ましい特性を持ち、また支持体までの
高さを一定に調節できる等の長所を有するので、車両の
サスペンション装置に広く用いられている。
【0004】空気ばね装置に関する開示例としては、実
開昭64−56303号公報、実開平1−132405
号公報、実開平5−77639号公報等がある。図2は
前記開示例中の、実開平5−77639号公報に示され
た空気ばね装置の構成図である。同図はピストン2とベ
ローズ(bellows =蛇腹)3とで形成される同軸二重円
筒形の軸を通る平面で切断したと仮定した場合の空気バ
ネの縦断面図である。
【0005】図2において空気ばね装置1は、車輪側に
固着される金属製で中空のピストン2と、前記ピストン
2の上部に固着されたうえ車体側に固定され、内部に空
気室4を設けた伸縮自在なラバー製の中空のベローズ3
とによって大略構成される。
【0006】前記ベローズ3の下端部には底部が開放さ
れた凹部3aが形成され、前記凹部3aの内周にはピス
トン2の上端部外周が挿入され、凹部3aとピストン2
の上端部とは止め具5によって固着される。ベローズ3
の上面には金属製の蓋体6が固着されており、この蓋体
6には空気源からの配管と接続される空気ポート7が形
成される。また蓋体6の内面中央部にはバウンドストッ
パ8が固着される。
【0007】前記ピストン2の内部の上部側と下部側と
に、間隔を置いて2つのダイヤフラム9,10を設け、
上部側及び下部側のダイヤフラム9及び10間に液室1
1を形成する。上部側ダイヤフラム9により前記液室1
1とは隔絶されているが、ベローズ3内の空気室4とは
通気孔2aを介して連通されている上部側空気室12
と、下部側ダイヤフラム10により前記液室11と隔絶
される下部空気室13とを設ける。一方、前記液室11
内には仕切板14を設けて前記液室11を上部側液室1
1Aと下部側液室11Bとに分割するとともに、前記仕
切板14に上部側液室11Aと下部側液室11Bとを連
通する絞り通路15を形成している。
【0008】ピストン2の上端筒部2Aの下端内周部に
は筒状部材16の上端部が溶接等によって固着される。
この筒状部材16の下端部はピストン2の下端筒部2B
で開放されるが、この開放部分を閉じるように既述の下
部側ダイヤフラム10が配設され、止め金具17によっ
て筒状部材16の下端開放部の外周に固着されている。
【0009】ピストン2の上端筒部2Aの上端内周部に
上部筒状部材16Aの上端部が溶接等によって固着さ
れる。この上部筒状部材16Aの下端部はピストン2の
上端筒部2A内を下方に延び開放される。上部筒状部材
16Aの下端開放部には前記上部側ダイヤフラム9が配
設され、前記ダイヤフラム9は止め金具18によって筒
状部材16の下端開放部外周に固着される。
【0010】前記ピストン2の上端筒部2Aの上壁には
通気孔2aが開いている。前記仕切り板14は筒状部材
16の内側に固着される。この仕切り板14には、上部
側及び下部側液室11A,11Bに相異なる位置でポー
ト10a,10bが開口し、仕切り板14に沿って例え
ば円環状に形成した絞り通路15が形成される。
【0011】図3は、上述のような空気ばね装置1を取
付けた車両のサスペンション装置の一例を示す構成図で
ある。同図中、1が空気ばね装置である。車体フレーム
20に固定されたブラケット21に一端が軸支され、中
間部に車輪22の車軸23が連結されたアーム24の他
端は、上端部が車体フレーム20に軸支されたショック
アブゾーバ25の下端部に軸支される。前記車体フレー
ム20とアーム24の軸支部近傍との間には、空気ばね
装置1が取付けられる。この空気ばね装置1の空気室4
は空気源と配管26を介して連結される。この配管26
には空気ばね装置1を使って静的に車高を調節するため
のレベリングバルブ27が介装される。このレベリング
バルブ27の弁体切換軸27aに連結されるリンク28
はアーム24の中間に一端部が連結されるロッド29の
他端部に連結される。
【0012】さて図2及び図3において、車体の上下変
動が発生すると、この変動によって空気ばね装置1の蓋
体6に上下変位を生じ、この変位によってベローズ3側
の空気4及び上部側空気室12に圧力変化が生ずる。こ
の圧力変化は上部側ダイヤフラム9を介して上部側液室
11Aに伝えられる。その結果、上部液室11Aと下部
液室11Bとの間に圧力差が生じ、仕切板14の絞り通
路15を通じて液の流れが生ずる。絞り通路15内で
は、上部側及び下部側のダイヤフラム9,10のばね作
用によって、ある周波数領域で液柱共鳴、すなわち共振
を生じる。
【0013】この共振周波数は絞り通路15の容積によ
って変化する。したがって、絞り通路15の長さあるい
は断面積を適宜設定し、その容積を設定して絞り通路1
5の液柱の共振周波数を、例えば低周波の車体側共振周
波数と一致させる。
【0014】このように設定することにより、車体側共
振領域で絞り通路15内の液柱が共振し、この液柱の共
振によって車体側の上下変位と上部側空気室12、すな
わちベローズ3側の空気室4の内圧変化との間に位相差
が発生する。つまり、車体側の共振点で絞り通路15内
の液柱が共振することで車体側の共振点での振動の減衰
力が発生し、振動振幅が低減され低周波の車体共振点付
近で生じていたフワフワ動等の不快な振動の発生が抑制
される。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような実開平5−77639号公報による空気バネ装置
では、減衰効果を生ずる液室11の上下2か所に空気室
12,13、すなわち空気ばね部を備えるため、構造が
複雑で高価となるとともに、空気ばね部を介して液室1
1を駆動するため減衰効果が小さい難点があった。
【0016】したがって本考案の目的は、従来技術によ
る上述のような難点を除き、構造が簡単でしたがって経
済的であり、しかも車体振動に対する減衰効果の高い空
気ばね装置を提供する点にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の考案は、
中空な内部を第1のダイヤフラムで2分割して、一方
を、内壁と、一部に外部と通気可能な通気孔の開いた蓋
板と、前記第1のダイヤフラムとに囲まれた空気室と
し、他方を、内壁と、面板と、前記第1のダイヤフラム
とに囲まれ液体を満たした第1の液室としたピストン
と、液体が前記第1の液室との間を相互に流通できる絞
り通路が内部に形成された前記面板と、底板と、第2の
ダイヤフラムとに囲まれ、液体を満たして前記ピストン
に対して相対移動自在に配置された第2の液室とで構成
され、第1及び第2ダイヤフラムの変位に基づく絞り通
路内の液柱の共振周波数が前記ピストンに連結される物
体側の共振周波数と略一致するよう前記絞り通路の容積
を設定したことを特徴とする。
【0018】また、請求項2の考案は、請求項1の考案
における第2の液室を収容するガイドを有して空気ばね
装置を構成する。
【0019】
【作用】請求項1の考案においては、圧縮荷重が作用す
ると、第2の液室から絞り通路を通して第1の液室に液
体が流れるため、減衰力が生ずるとともに、第1の液室
の液室容量が増すために空気室が圧縮されてばね力が増
大する。これにより減衰効果が大きくなる。
【0020】絞り通路42内の液柱の共振周波数が振動
の減衰力に及ぼす影響の原理については従来と同様であ
るが、2つの空気室を介しないため減衰効果が極めて大
となる。
【0021】請求項1の考案においては、前記液柱の共
振周波数は前記絞り通路の容積で設定するが、共振周波
数の値によっては、請求項2の考案において設けられた
ガイドの寸法を利用して、周波数調節の一助とすること
ができる。
【0022】
【実施例】図1は本考案の空気ばね装置の一実施例の構
成図である。同図は、ピストン31とガイド32とで形
成される同軸二重円筒形の軸を通る平面で切断したと仮
定した場合の、空気ばね装置30の縦断面図である。
【0023】図1において、空気ばね装置30は、車体
側に固定される金属製で中空のピストン31と、前記ピ
ストン31を収容する、車輪側に固着されるガイド32
とによって大略構成される。そして前記の収容部は塵埃
の付着を防ぐためカバー33で覆われている。つまりカ
バー33は必要不可欠なものではない。
【0024】前記ピストン31の内部は中空で、上端部
の蓋板34と、下端部の面板35と、内壁とに囲まれて
いる。前記蓋板34の一部には、外部と通気可能な通気
孔、すなわち空気ポート7が開いている。この内部は中
位部において中位部ダイヤフラム、すなわち第1のダイ
ヤフラム36で上下に2分割されており、上部は空気室
37、下部は液体を満たした第1の液室38となってい
る。この実施例においては、液体として不凍液を用いて
いる。
【0025】前記ガイド32の上端部は前記ピストン
1を収容できるよう開放されており、下端部は底板39
で密閉されている。そして、下縁が前記底板39の周縁
に固着されたローリングシールタイプ(rolling-seal t
ype =波動型)のダイヤフラム、すなわち第2のダイヤ
フラム40が、前記ガイド32の内周に沿って上方に延
び前記ガイド39の上端部に達する前になだらかに裏返
って前記ピストン31の下端部に固着されている。この
第2のダイヤフラム40と、前記底板39と、前記面板
35とで囲まれた空間は、不凍液を満たして第2の液室
41となっている。前記面板35の内部には、不凍液が
前記第1の液室38と第2の液室41との間を相互に流
通できる絞り通路42が形成されている。
【0026】第1及び第2ダイヤフラムそれぞれ36及
び40の変位に基づく絞り通路42内の液柱の共振周波
数が前記ピストン31に連結される車体側の共振周波数
と略一致するよう前記絞り通路42の容積を設定する。
この場合ガイド32の寸法も前記共振周波数を調節する
一助となるが、要求周波数によっては不要である。
【0027】さて、図1において、車体の上下変動が発
生し、圧縮荷重が作用すると、第2の液室41から絞り
通路42を通して第1の液室36に不凍液が流れるた
め、減衰力が生ずるとともに、第1の液室36の液室容
量が増すために空気室37が圧縮されてばね力が増大す
る。これにより減衰効果が大きくなる。
【0028】絞り通路42内の液柱の共振周波数が振動
の減衰力に及ぼす影響の原理は従来例と同様であるが、
従来例のような2つの空気室を介しないため減衰効果が
極めて大となる。
【0029】
【考案の効果】以上述べたように本考案によれば、構造
が簡単でしたがって経済的であり、しかも車体振動に対
する減衰効果の高い空気ばね装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の構成図である。
【図2】従来の空気ばね装置の一例を示す構成図であ
る。
【図3】サスペンション装置の一例を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
30 空気ばね装置 31 ピストン 32 ガイド 33 カバー 34 蓋板 35 面板 36 第1のダイヤフラム 37 空気室 38 第1の液室 39 底板 40 第2のダイヤフラム 41 第2の液室 42 絞り通路

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空な内部を第1のダイヤフラムで2分
    割して、一方を、内壁と、一部に外部と通気可能な通気
    孔の開いた蓋板と、前記第1のダイヤフラムとに囲まれ
    た空気室とし、他方を、内壁と、面板と、前記第1のダ
    イヤフラムとに囲まれ液体を満たした第1の液室とした
    ピストンと、 液体が前記第1の液室との間を相互に流通できる絞り通
    路が内部に形成された前記面板と、底板と、第2のダイ
    ヤフラムとに囲まれ、液体を満たして前記ピストンに対
    して相対移動自在に配置された第2の液室とで構成さ
    れ、 第1及び第2ダイヤフラムの変位に基づく絞り通路内の
    液柱の共振周波数が前記ピストンに連結される物体側の
    共振周波数と略一致するよう前記絞り通路の容積を設定
    したことを特徴とする空気ばね装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の液室にはそれを収容するガイ
    ドを具備して構成することを特徴とする請求項1に記載
    の空気ばね装置。
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JPH0737720U JPH0737720U (ja) 1995-07-11
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