JP2881547B2 - エアスプリング装置 - Google Patents

エアスプリング装置

Info

Publication number
JP2881547B2
JP2881547B2 JP10225794A JP10225794A JP2881547B2 JP 2881547 B2 JP2881547 B2 JP 2881547B2 JP 10225794 A JP10225794 A JP 10225794A JP 10225794 A JP10225794 A JP 10225794A JP 2881547 B2 JP2881547 B2 JP 2881547B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
chamber
valve
cylinder
lower tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10225794A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07286637A (ja
Inventor
宏和 奥山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Jidosha Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Jidosha Kogyo KK filed Critical Hino Jidosha Kogyo KK
Priority to JP10225794A priority Critical patent/JP2881547B2/ja
Publication of JPH07286637A publication Critical patent/JPH07286637A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2881547B2 publication Critical patent/JP2881547B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/02Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means
    • B60G17/04Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means fluid spring characteristics
    • B60G17/048Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means fluid spring characteristics with the regulating means inside the fluid springs
    • B60G17/0485Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means fluid spring characteristics with the regulating means inside the fluid springs the springs being pneumatic springs with a flexible wall, e.g. with levelling valves

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアスプリング装置に
係り、特にダイヤフラム室の下方に設けたロアタンクと
その中央部に設けたシリンダ内の絞り弁装置によりダイ
ヤフラム室とロアタンク室との連通状態を車輛の高周波
振動の場合と低周波振動の場合とで変えることで、ばね
定数を自動的に変化させることができるようにして良路
では硬く、悪路では軟らかい乗り心地が得られるという
ように、路面状況に応じて常に快適な乗り心地及び良好
な操縦安定性が得られるようにし、しかも複雑かつ高価
な電子制御等を行う必要がなく、構造が極めて簡易なエ
アスプリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、観光バス、長距離バス、大型トラ
ックの一部、高級乗用車等の車輛には、軟らかな乗り心
地が得られるエアスプリング装置が採用されているが、
構造の簡単なものでは、エアスプリング装置の伸縮自在
なダイヤフラムの容積は一定であり、路面状況に応じて
ばね定数を変えるということは不可能であった。
【0003】このため、悪路での乗り心地を重視した設
計にすると、良路でのばね定数が小さ過ぎて車輛がロー
リングやピッチングにより揺れ過ぎたりして快適な乗り
心地及び良好な操縦安定性が得られず、また逆に良路で
の乗り心地を重視した設計にすると、悪路でのばね定数
が大き過ぎてごつごつ感が出て快適な乗り心地が得られ
ないという欠点があった。
【0004】一方このような欠点を解消するため、一部
の高級なエアスプリング装置においては、ダイヤフラム
の外部に特定の容積を有する補助タンクを設け、該補助
タンクとダイヤフラムとの間に電磁弁を配置して、該電
磁弁をコンピュータにより開閉制御して、軟らかい乗り
心地が欲しいとき(車輛の高周波振動時)には該電磁弁
を開いてダイヤフラム室と補助タンク室とを連通させて
エアスプリングとしての容積を増大させ、またばね上が
安定した乗り心地が欲しいとき(車輛の低周波振動時)
には該電磁弁を閉じてダイヤフラム室と補助タンク室と
の連通を遮断してエアスプリングとしての容積を減少さ
せるようにしたエアスプリング装置が実用化されてい
る。
【0005】しかしこのような電子制御を伴なう高級な
エアスプリング装置では、各種のセンサやマイクロコン
ピュータ、電磁弁、アクチュエータ等のかなり高価な部
品を多く必要とし、コストが高く付くという欠点があ
り、特に高級な車種にしか使用できないという不具合が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、伸縮自在なダイヤフラムと、該ダ
イヤフラムの下部に固着されダイヤフラムのダイヤフラ
ム室の容積よりも小さい容積をもつロアタンク室を備え
たロアタンクと、該ロアタンクの中央部に一体的に設け
られダイヤフラム室とロアタンク室とに連通する第1の
シリンダ及び第2のシリンダからなる一対の中空のシリ
ンダと、該シリンダ内に夫々設けられダイヤフラム室と
ロアタンク室との間の連通状態を制御する一対の絞り弁
装置とを備え、該絞り弁装置は、シリンダの内周面に固
着され中央部に小径のオリフィスが形成され外周に大径
の連通穴が形成されたプレートと、オリフィスを囲んで
該プレートに固着されたリーフバルブ押えと、該リーフ
バルブ押えにより保持された小径のリーフバルブと、該
小径のリーフバルブに係合して該リーフバルブの撓みに
応じてシリンダの軸方向に往復動する弁体と、シリンダ
の内周面に固着され中央部に弁体よりも直径の小さい連
通穴が形成され該弁体をプレート側に押圧付勢する大径
のリーフバルブとからなり、該一対の絞り弁装置を一対
のシリンダ内に上下反対向きに配設してなり、高周波振
動の場合と低周波振動の場合とで弁体と大径のリーフバ
ルブとの間の間隙を変化させて前記ダイヤフラム室と前
記ロアタンク室との連通状態を制御してばね定数を変化
させるように構成することによって、良路走行時のよう
にばね上が安定した乗り心地が欲しいときにはエアスプ
リングとしての容積が自動的に減少してばね定数が大き
くなり、悪路走行時のように軟らかい乗り心地が欲しい
ときにはエアスプリングとしての容積が自動的に増大し
てばね定数が小さくなるようにすることであり、またこ
れによって電磁弁、各種のセンサ、コンピュータ等の高
価な部品を使用することなく、安価な構成により車輛か
らの振動の状態を感知してばね定数を自動的に変化させ
ることができる優れたエアスプリング装置を得ることで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】要するに本発明(請求項
1)は、伸縮自在なダイヤフラムと、該ダイヤフラムの
下部に固着され前記ダイヤフラムのダイヤフラム室の容
積よりも小さい容積をもつロアタンク室を備えたロアタ
ンクと、該ロアタンクの中央部に一体的に設けられ前記
ダイヤフラム室と前記ロアタンク室とに連通する第1の
シリンダ及び第2のシリンダからなる一対の中空のシリ
ンダと、該シリンダ内に夫々設けられ前記ダイヤフラム
室と前記ロアタンク室との間の連通状態を制御する一対
の絞り弁装置とを備え、該絞り弁装置は、前記シリンダ
の内周面に固着され中央部に小径のオリフィスが形成さ
れ外周に大径の連通穴が形成されたプレートと、前記オ
リフィスを囲んで該プレートに固着されたリーフバルブ
押えと、該リーフバルブ押えにより保持された小径のリ
ーフバルブと、該小径のリーフバルブに係合して該リー
フバルブの撓みに応じて前記シリンダの軸方向に往復動
する弁体と、前記シリンダの内周面に固着され中央部に
前記弁体よりも直径の小さい連通穴が形成され該弁体を
前記プレート側に押圧付勢する大径のリーフバルブとか
らなり、該一対の絞り弁装置を前記一対のシリンダ内に
上下反対向きに配設してなり、高周波振動の場合と低周
波振動の場合とで前記弁体と前記大径のリーフバルブと
の間の間隙を変化させて前記ダイヤフラム室と前記ロア
タンク室との連通状態を制御してばね定数を変化させる
ように構成したことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】車輛の走行中に、ダイヤフラムが伸縮すると、
ときには絞り弁装置がダイヤフラム室とロアタンク室と
の連通状態を開き加減にし、またときには閉まり加減に
する。そして一対の上下反対向きに配設した絞り弁装置
がダイヤフラムの圧縮時と伸張時で交互に作用するよう
になっている。
【0009】即ち、良路走行中のように、路面からの振
動(車体の振動)が、ローリングやピッチングのよう
に、低周波振動の場合には、ダイヤフラム室からシリン
ダ室に入り込むエアの流速は遅いので、ゆっくりとオリ
フィスの中を通って小径のリーフバルブとプレートとの
間の圧力室内に入り込む。
【0010】この結果、弁体は小径のリーフバルブによ
って押されて大径のリーフバルブ側に接近し、該大径の
リーフバルブと弁体との間の間隙が狭くなり、ダイヤフ
ラムの圧縮時も伸張時も共に、ダイヤフラム室及びシリ
ンダ室とロアタンク室とは連通状態は閉まり加減とな
り、エアスプリングとしての容積は小さくなり、ばね定
数は大きくなって減衰力が増大し、ばね上が安定した乗
り心地及び良好な操縦安定性が得られる。
【0011】また悪路走行中や目地通過時のように、路
面からの振動(車体の振動)が高周波振動の場合には、
ダイヤフラム室から上記圧力室に入り込むエアの流速が
非常に速いので、オリフィスの中を通過するエアはわず
かとなってオリフィスの絞り効果が発揮され、圧力室内
の圧力は増大せず、従って小径のリーフバルブは撓まな
いので弁体は、大径のリーフバルブには接近せず、この
結果弁体と大径のリーフバルブとの間の間隙は広くな
り、ダイヤフラムの圧縮時も伸張時も共に、ダイヤフラ
ム室及びシリンダ室とロアタンク室との連通状態は開き
加減となり、エアスプリングとしての容積は大きくな
り、ばね定数は小さくなり、軟らかい乗り心地が得られ
る。
【0012】このようにして、本発明では、高価なセン
サ、電磁弁、コンピュータ等を一切用いることなく、路
面からの振動の状況に応じて自動的にエアスプリングの
ばね定数を変化させることができるから、極めて簡易か
つ安価な構成により高級な制御を行ったと同様に、あら
ゆる車輛の走行条件において、快適な乗り心地及び良好
な操縦安定性を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明
する。図1において、本発明に係るエアスプリング装置
1は、ダイヤフラム2と、ロアタンク3と、一対の中空
のシリンダ4と、一対の絞り弁装置5とを備えている。
【0014】図1において、ダイヤフラム2は、ゴム等
の材料を用いて伸縮自在に構成され、上部には鉄板等で
形成された天井板8が固着され、該天井板は車輛のばね
上部材、即ちシャシフレーム(図示せず)等に固定され
ている。
【0015】また天井板8の一部には、サージタンク
(図示せず)等の予備タンク又はエア圧源(図示せず)
に接続されるエアホース9が連通接続されており、また
底部2aは、大きな穴2bにより開口し、この穴2b以
外の底部2aが車輛のばね下部材の一部となるロアタン
ク3に機密状態で固着されている。
【0016】ロアタンク3は、ダイヤフラム2の下部、
即ち底部2aに固着され、ダイヤフラム2のダイヤフラ
ム室2cの容積よりも小さい容積を持つロアタンク室3
cを備えたものであり、該ロアタンク室は底板3aによ
り密閉され、円筒形に形成されている。
【0017】一対の中空のシリンダ4は、ロアタンク3
の中央部に一体的に設けられ、ダイヤフラム室2cとロ
アタンク室3cとに連通する第1のシリンダ41及び第
2のシリンダ42からなり、上部には大きな連通穴41
b,42bが形成され、下端41c,42cは開口して
いる。
【0018】一対の絞り弁装置5は、第1のシリンダ4
1及び該第2のシリンダ42内に夫々上下反対向きに設
けられ、ダイヤフラム室2cとロアタンク室3cとの間
の連通状態を制御するように構成されている。
【0019】絞り弁装置5は、第1のシリンダ41及び
第2のシリンダ42の内周面41a,42aに固着さ
れ、中央部に小径のオリフィス6aが形成され外周に大
径の連通穴6bが形成されたプレート6と、オリフィス
6aを囲んで該プレート6に固着されたリーフバルブ押
え10と、該リーフバルブ押えにより保持された小径の
リーフバルブ11と、該小径のリーフバルブ11に係合
して該リーフバルブ11の撓みに応じて第1のシリンダ
41及び第2のシリンダ42の軸方向に往復動する弁体
12と、第1のシリンダ41及び第2のシリンダ42の
内周面41a,42aに夫々固着され、中央部に弁体1
2よりも直径の小さい連通穴13aが形成され該弁体1
2をプレート6側に押圧付勢する大径のリーフバルブ1
3とからなっている。
【0020】なお、オリフィス6aの直径は、連通穴6
bの直径の30分の1程度に設定されている。またプレ
ート6とリーフバルブ押え10との間には、第1の圧力
室21が形成され、弁体12の周囲の大径のリーフバル
ブ13とプレート6との間には、第2の圧力室22が形
成されている。
【0021】このように全く同じ構造の絞り弁装置5が
第1のシリンダ41及び第2のシリンダ42内に上下反
対向きに夫々装着され、同一の構造でありながら、ダイ
ヤフラム2の圧縮時と伸張時で交互に開閉するように構
成されている。
【0022】そして高周波振動の場合と低周波振動の場
合とで弁体12と大径のリーフバルブ13との間の間隙
14、即ちエアの流路面積を変化させてダイヤフラム室
2cとロアタンク室3cとの連通状態を制御してばね定
数を変化させるように構成されている。
【0023】本発明は、上記のように構成されており、
以下その作用について説明する。図1において、エア圧
源からエアホース9によりダイヤフラム2のダイヤフラ
ム室2cに適宜な量のエアが供給されると、ダイヤフラ
ム2は膨張し、エアスプリングとしての機能を発揮し得
る状態となり、同時にエアはロアタンク室3cにも第2
のシリンダ42内の絞り弁装置5を一旦開いて供給され
る。
【0024】この結果ダイヤフラム室2cとロアタンク
室3cとにエアの供給が行われると、これらの間には圧
力差がなくなり、第2のシリンダ42の絞り弁装置5も
閉じて図1及び図3に示す状態となって安定する。
【0025】そこで車輛が走行を開始すると、走行中に
ダイヤフラム2が伸縮すると、ときには第1の圧力室2
1と第2の圧力室22との間に圧力差が生ずるが、とき
にはこの圧力差が生じない。この圧力差の有無により弁
体12と大径のリーフバルブ13との間の間隙14が広
狭変化してエアの流路面積が変化することになる。
【0026】まず、図4を参照して、車輛が良路を走行
しており、ダイヤフラム2が圧縮される場合について説
明すると、第1のシリンダ41内の絞り弁装置5は、エ
アが矢印Aの如くゆっくりと大径のリーフバルブ13の
上面に流入して該大径のリーフバルブ13に圧力をかけ
るので、閉じるだけで何ら作用せず、第2のシリンダ4
2内の絞り弁装置5のみが開いて絞り弁として動作す
る。即ち、路面からの振動(車体の振動)はローリング
やピッチングにより低周波振動となり、この場合には、
ダイヤフラム室2cから第2のシリンダ42内に矢印A
の如くエアがゆっくりと流入し、このエアの流速は遅い
ので、オリフィス6aの中を通って第1の圧力室21内
に入り込んで、該第1の圧力室21内の圧力を高める。
【0027】一方、エアはプレート6の連通穴6bを通
って第2の圧力室22内に入り、第2の圧力室22内の
圧力を高めて大径のリーフバルブ13を開き、弁体12
と該大径のリーフバルブ13との間の間隙14を通って
ロアタンク室3cに流入する。
【0028】このとき、第1の圧力室21内は閉鎖状態
にあり、これに対して第2の圧力室22内はロアタンク
室3cに連通して開放状態にあるため、第2の圧力室2
2内の圧力よりも第1の圧力室21内の圧力の方が高く
なり、この結果小径のリーフバルブ11が下方に撓んで
弁体12を下降させ、力が釣り合ったところで停止す
る。
【0029】このため、弁体12が大径のリーフバルブ
13に接近して間隙14が狭くなり、エアの流路面積が
小さくなり、絞り弁装置5は閉まり加減となって、エア
スプリング装置1の容積は小さくなり、ばね定数が大き
くなり、また減衰力が増大し、ばね上が安定した乗り心
地及び良好な操縦安定性が得られることになる。
【0030】図5を参照して、車輛が良路を走行してお
り、ダイヤフラム2が伸張する場合について説明する
と、ダイヤフラム2の伸張によって、ダイヤフラム室2
c内は負圧となり、ロアタンク室3c内の圧力の方が高
くなるので、該ロアタンク室内のエアは矢印Bの如くゆ
っくりと第1のシリンダ41及び第2のシリンダ42内
に入り込むが、第2のシリンダ42内の絞り弁装置5は
上記と同様に大径のリーフバルブ13が上方に押圧され
るため、閉鎖するだけであり、第1のシリンダ41内の
絞り弁装置5のみが開いて絞り弁としての動作を行う。
【0031】第1のシリンダ41内の絞り弁装置5の動
作は、上記ダイヤフラム2が圧縮される場合と全く同様
に、オリフィス6aを通ってゆっくりとエアが第1の圧
力室21内に流入するので、該第1の圧力室21内の圧
力が高まり、弁体12が上方に移動して、このとき開か
れている大径のリーフバルブ13との間の間隙14が狭
くなり、エアの流路面積が減少して絞り弁装置5は閉ま
り加減となり、エアスプリング装置1の容積は小さくな
って、ばね定数は大きくなり、ばね上が安定した乗り心
地及び良好な操縦安定性が得られる。
【0032】次に、悪路走行中や目地通過時のように、
路面からの振動(車体の振動)が高周波振動の場合に
は、ダイヤフラム室2cからロアタンク室3c入り込む
エア又はロアタンク室3cからダイヤフラム室2cに入
り込むエアの流速が非常に速いので、オリフィス6aの
中を通過するエアはわずかとなってオリフィス6aの絞
り効果が発揮され、第2の圧力室22内の圧力は急速に
増大するか又は減少するのに対して第1の圧力室21内
の圧力は以前のままに保持されるので、第1の圧力室2
1と第2の圧力室22における圧力差は小さく、従って
小径のリーフバルブ11のばね力により弁体12は静止
したままとなり、第2の圧力室22内の圧力の増大によ
り大径のリーフバルブ13のみが開き、弁体12との間
隙14は広くなり、エアの流路面積が大きくなって、エ
アスプリング装置1の容積は大きくなり、ばね定数が小
さくなって、軟らかい乗り心地が得られる。
【0033】図6を参照して、ダイヤフラム2の圧縮時
には、ダイヤフラム室2cからは矢印Cの如く、急速に
エアが第1のシリンダ41及び第2のシリンダ42に流
入するが、上記のように第1のシリンダ41内の絞り弁
装置5は単に閉鎖して絞り弁としての動作は行わない。
【0034】そして第2のシリンダ42内の絞り弁装置
5の弁体12は静止しており、大径のリーフバルブ13
のみが撓んで矢印Cの如くエアは急速に連通穴6bを通
って第2の圧力室22内に入り、更にロアタンク室3c
内に流入する。
【0035】このため、間隙14は広くなり、エアの流
路面積は大きくなって絞り効果は小さくなり、絞り弁装
置5は開き加減となり、エアスプリング装置1としての
容積は大きくなり、ばね定数は小さくなって、軟らかい
乗り心地が得られる。
【0036】図7を参照して、ダイヤフラム2の伸張時
には、ロアタンク室3cからは矢印Dの如く、急速にエ
アが第1のシリンダ41及び第2のシリンダ42に流入
するが、上記と同様に第2のシリンダ42内の絞り弁装
置5は単に閉鎖して絞り弁としての動作は行わない。
【0037】そして第1のシリンダ41内の絞り弁装置
5の弁体12は静止しており、大径のリーフバルブ13
のみが撓んで矢印Dの如くエアは急速に連通穴6bを通
って第2の圧力室22内に入り、更にダイヤフラム室2
c内に流入する。
【0038】このため、間隙14は広くなり、エアの流
路面積は大きくなって絞り効果は小さくなり、絞り弁装
置5は開き加減となり、エアスプリング装置1としての
容積は大きくなり、ばね定数は小さくなって、軟らかい
乗り心地が得られる。
【0039】このようにして、本発明エアスプリング装
置1では、高価なセンサ、電磁弁、コンピュータ等を一
切用いることなく、路面からの振動の状況に応じて自動
的にエアスプリングのばね定数を変化させることができ
るから、極めて簡易かつ安価な構成により高級な制御を
行ったと同様に、あらゆる車輛の走行条件において、快
適な乗り心地を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明は、上記のように伸縮自在なダイ
ヤフラムと、該ダイヤフラムの下部に固着されダイヤフ
ラムのダイヤフラム室の容積よりも小さい容積をもつロ
アタンク室を備えたロアタンクと、該ロアタンクの中央
部に一体的に設けられダイヤフラム室とロアタンク室と
に連通する第1のシリンダ及び第2のシリンダからなる
一対の中空のシリンダと、該シリンダ内に夫々設けられ
ダイヤフラム室とロアタンク室との間の連通状態を制御
する一対の絞り弁装置とを備え、該絞り弁装置は、シリ
ンダの内周面に固着され中央部に小径のオリフィスが形
成され外周に大径の連通穴が形成されたプレートと、オ
リフィスを囲んで該プレートに固着されたリーフバルブ
押えと、該リーフバルブ押えにより保持された小径のリ
ーフバルブと、該小径のリーフバルブに係合して該リー
フバルブの撓みに応じてシリンダの軸方向に往復動する
弁体と、シリンダの内周面に固着され中央部に弁体より
も直径の小さい連通穴が形成され該弁体をプレート側に
押圧付勢する大径のリーフバルブとからなり、該一対の
絞り弁装置を一対のシリンダ内に上下反対向きに配設し
てなり、高周波振動の場合と低周波振動の場合とで弁体
と大径のリーフバルブとの間の間隙を変化させて前記ダ
イヤフラム室と前記ロアタンク室との連通状態を制御し
てばね定数を変化させるように構成したので、良路走行
時のようにばね上が安定した乗り心地が欲しいときには
エアスプリングとしての容積が自動的に減少してばね定
数が大きくなり、悪路走行時のように軟らかい乗り心地
が欲しいときにはエアスプリングとしての容積が自動的
に増大してばね定数が小さくなるようにすることがで
き、またこの結果電磁弁、各種のセンサ、コンピュータ
等の高価な部品を使用することなく、安価な構成により
車輛からの振動の状態を感知してばね定数を自動的に変
化させることができる優れたエアスプリング装置を得る
ことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアスプリング装置の構成を示す縦断面図であ
る。
【図2】図1のII矢視横断面図である。
【図3】一対のシリンダ内に装着された一対の絞り弁装
置の拡大縦断面図である。
【図4】図4から図7は絞り弁装置の作用を示し、図4
は低周波振動の場合のダイヤフラムの圧縮状態を示す縦
断面図である。
【図5】低周波振動の場合のダイヤフラムの伸張状態を
示す縦断面図である。
【図6】高周波振動の場合のダイヤフラムの圧縮状態を
示す縦断面図である。
【図7】高周波振動の場合のダイヤフラムの伸張状態を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 エアスプリング装置 2 ダイヤフラム 2c ダイヤフラム室 3 ロアタンク 3c ロアタンク室 4 シリンダ 5 絞り弁装置 6 プレート 6a オリフィス 6b 連通穴 10 リーフバルブ押え 11 小径のリーフバルブ 12 弁体 13 大径のリーフバルブ 13a 大径の連通穴 14 間隙 41 第1のシリンダ 41a 内周面 42 第2のシリンダ 42a 内周面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮自在なダイヤフラムと、該ダイヤフ
    ラムの下部に固着され前記ダイヤフラムのダイヤフラム
    室の容積よりも小さい容積をもつロアタンク室を備えた
    ロアタンクと、該ロアタンクの中央部に一体的に設けら
    れ前記ダイヤフラム室と前記ロアタンク室とに連通する
    第1のシリンダ及び第2のシリンダからなる一対の中空
    のシリンダと、該シリンダ内に夫々設けられ前記ダイヤ
    フラム室と前記ロアタンク室との間の連通状態を制御す
    る一対の絞り弁装置とを備え、該絞り弁装置は、前記シ
    リンダの内周面に固着され中央部に小径のオリフィスが
    形成され外周に大径の連通穴が形成されたプレートと、
    前記オリフィスを囲んで該プレートに固着されたリーフ
    バルブ押えと、該リーフバルブ押えにより保持された小
    径のリーフバルブと、該小径のリーフバルブに係合して
    該リーフバルブの撓みに応じて前記シリンダの軸方向に
    往復動する弁体と、前記シリンダの内周面に固着され中
    央部に前記弁体よりも直径の小さい連通穴が形成され該
    弁体を前記プレート側に押圧付勢する大径のリーフバル
    ブとからなり、該一対の絞り弁装置を前記一対のシリン
    ダ内に上下反対向きに配設してなり、高周波振動の場合
    と低周波振動の場合とで前記弁体と前記大径のリーフバ
    ルブとの間の間隙を変化させて前記ダイヤフラム室と前
    記ロアタンク室との連通状態を制御してばね定数を変化
    させるように構成したことを特徴とするエアスプリング
    装置。
JP10225794A 1994-04-16 1994-04-16 エアスプリング装置 Expired - Fee Related JP2881547B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10225794A JP2881547B2 (ja) 1994-04-16 1994-04-16 エアスプリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10225794A JP2881547B2 (ja) 1994-04-16 1994-04-16 エアスプリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07286637A JPH07286637A (ja) 1995-10-31
JP2881547B2 true JP2881547B2 (ja) 1999-04-12

Family

ID=14322545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10225794A Expired - Fee Related JP2881547B2 (ja) 1994-04-16 1994-04-16 エアスプリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2881547B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102506112A (zh) * 2011-10-17 2012-06-20 杨洁 一种容积占有和压差分级调节静动刚度的空气弹簧
CN103742581A (zh) * 2013-12-04 2014-04-23 中国飞机强度研究所 一种地面振动试验悬浮支持所用空气弹簧

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07286637A (ja) 1995-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10252803A (ja) ショックアブソーバ
JP2881544B2 (ja) エアスプリング装置
JPH02136317A (ja) サスペンションシステム
US4162091A (en) Wheel suspension apparatus for a vehicle
JP2881547B2 (ja) エアスプリング装置
JP2881546B2 (ja) エアスプリング装置
US9702426B2 (en) Three speed adjustable shock absorber having one or more microvalves
JP3052785B2 (ja) サスペンション装置
JPH0726591Y2 (ja) サスペンション装置
JPH08247196A (ja) 空気ばね
JPS61197832A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP2741030B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝装置
JPH044332A (ja) 空気ばね
JP3469334B2 (ja) 空気ばね
US3032018A (en) Control valve for air suspension system
JP2600370Y2 (ja) 空気ばね装置
JP2003294072A (ja) エアスプリング装置
JPH08247195A (ja) 空気ばね
JPH08210418A (ja) サスペンションの振動減衰装置
JPS5844011Y2 (ja) 車両用ショックアブソ−バ
JPH0524832Y2 (ja)
JP2505232Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝装置
JPH0942348A (ja) サスペンションの配管構造
JPH0424200Y2 (ja)
JP2505228Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees