JPH08247195A - 空気ばね - Google Patents

空気ばね

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JPH08247195A
JPH08247195A JP7048193A JP4819395A JPH08247195A JP H08247195 A JPH08247195 A JP H08247195A JP 7048193 A JP7048193 A JP 7048193A JP 4819395 A JP4819395 A JP 4819395A JP H08247195 A JPH08247195 A JP H08247195A
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JP
Japan
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valve member
air chamber
hole
spring
air
Prior art date
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JP7048193A
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Inventor
Makoto Ienaka
誠 家中
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小振幅振動に対しては柔かいばね特性を、大
振幅振動に対しては硬いばね特性をそれぞれもたらすと
ともに、弁部材の、空気室からの抜け出しを防止し、併
せて、その弁部材の、当接面板への常時の追従をもたら
す。 【構成】 上下の面板1,2と、これらの両面板にそれ
ぞれの端部を気密に連結した筒状可撓膜体3とで空気室
4を区画するとともに、下面板2に、筒状可撓膜体3の
内部と補助タンクとの連通をもたらす通孔8を設けてな
る空気ばねである。前記通孔内に、通孔8の中心軸線に
沿って変位可能なロッド状の弁部材9を配設し、この弁
部材9の、通孔8を隔てたそれぞれの位置に、通孔8の
周面に摺接してその通孔8を閉止する空気室内閉塞部1
0と、通孔8の周りに当接してその通孔8を閉止する空
気室外閉塞部11とをそれぞれ設けるとともに、その弁
部材9を上面板に押圧する弾性部材15を設け、この弾
性部材15に、最大空気室内圧によって弁部材9が受け
る、空気室4からの抜け出し方向の力より大きい復元力
を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鉄道車両、自動車な
どに適用して好適な空気ばねに関し、とくに、上下のそ
れぞれの面板の、小さい相対変位の下では柔かいばね特
性を、そして、大きい相対変位の下では硬いばね特性を
それぞれ有するするものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、従来の鉄道車両用空気ばねの
多くは、上面板および下面板のそれぞれに、筒状可撓膜
体の上下の端部をそれぞれ気密に連結したところにおい
て、上面板を、加圧空気供給手段の一例としてのコンプ
レッサーに、また、下面板を補助タンクにそれぞれ接続
すべく構成されており、かかる空気ばねの上下方向のば
ね定数は、通常は、
【数1】 dA/dx :受圧面積変化率 P :標準状態における内圧 k :ポリトロープ指数 A :標準状態における有効の受圧面積 VB :標準状態における空気室容積 Vt :補助タンク容積 にて示されるように、筒状可撓膜体内への供給内圧、
受圧面積等によって定まる一定値とされているため、
空気ばねのばね力は、上下面板の相対変位量に応じてほ
ぼ線形に変化することになる。
【0003】従って、このような空気ばねを、鉄道車両
の、たとえば車体と台車との間に適用した場合には、上
下方向の振動に対してはすぐれた防振性能が得られるも
のの、とくに、その台車が曲線軌道部分を通過するに当
っては、空気ばねの伸縮変形量、ひいては、台車のロー
リング量が大きくなりすぎ、それ故に、走行安定性が損
われ、走行速度の低減が余儀なくされるという問題があ
った。そこで、従来は、上下方向の柔軟性はそのままに
して、台車のローリング剛性を高めるべく、たとえば、
台車の幅方向に水平に延びるねじり棒ばねを台車枠に枢
支するとともに、そのねじり棒ばねの腕部材と、台車枠
の上方に位置するまくらばりとをリンクによって連結し
て、ローリングに対してはねじり棒ばねの復元モーメン
トをもって対抗するアンチローリング装置を空気ばねと
併用することが広く一般に行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、近年の、車
両の一層の高速化及び安定化の要求の下に、振り子式の
ボルスタレス台車を選択した場合には、設置スペース上
の制約からアンチローリング装置を振り子装置と共に空
気ばねに併設することが極めて困難であり、これがた
め、空気ばねそれ自体に、アンチローリング装置として
の機能をも併せて発揮させることが強く望まれている。
【0005】この発明は、このような要求を満たすべく
検討を加えた結果、上述したようなローリングに対して
は、空気ばねの、大きな伸縮変形領域内でのばね特性を
修正することが有効であるとの知見に基づいてなされた
ものであり、この発明の目的は、とくには、伸縮変位量
の小さい範囲では、十分柔かいばね特性をもたらして車
両への乗心地を向上させ、一方、伸縮変位量の大きい範
囲では、硬いばね特性をもたらして車両のローリングを
有効に抑制し、走行安定性を向上させることによって、
アンチローリング装置の併設を不要ならしめ、加えて、
チューニングを容易ならしめた空気ばねを提供するにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の空気ばねは、
上面板および下面板のそれぞれに、筒状可撓膜体の上下
の端部をそれぞれ気密に連結して空気室を区画し、いず
れか一方の面板に、筒状可撓膜体の内部と補助タンクと
の連通をもたらす通孔を設けるとともに、他方の面板
に、加圧空気供給手段への接続孔を設けたところにおい
て、前記通孔内に、通孔の中心軸線に沿って変位可能な
ロッド状の弁部材を配設し、この弁部材の、前記通孔を
隔てたそれぞれの端部位置に、通孔の周面に摺接してそ
の通孔を閉止する空気室内閉塞部と、通孔の周りに当接
してその通孔を閉止する空気室外閉塞部とをそれぞれ設
けるとともに、その弁部材を他方の面板に押圧する弾性
部材を設け、この弾性部材に、最大空気室内圧によって
弁部材が受ける、空気室からの抜け出し方向の力より大
きい復元力を付与したものである。
【0007】
【作用】この空気ばねでは、弁部材のそれぞれの閉塞部
の間隔を適宜に選択し、この弁部材を、たとえば、下面
板に設けた通孔内に配置するともに、その上端を上面板
に当接させることにより、上下の両面板の接近および離
隔方向の相対変位に伴って、その弁部材は、通孔内を、
それの中心軸線に沿う方向に相対変位する。
【0008】この場合において、両面板の、接近方向お
よび離隔方向のそれぞれの相対変位量が小さい範囲内に
おいては、封入空気は、下面板通孔を経て、空気ばねと
補助タンクとの間で比較的自由に流動することができる
ので、空気ばねは柔かいばね特性をもたらし、この結果
として、車両への乗心地を高めることができる。
【0009】この一方で、上下面板の相対変位量が所定
の値より大きくなると、それらの面板に追従して相対変
位する弁部材の、いずれか一方の閉塞部が通孔を閉止し
て、空気ばねと補助タンクとの連通を遮断することか
ら、その所定値を越える相対変位に対しては、空気ばね
は硬いばね特性を示すことになり、それ故に、上下面板
の大きな相対変位を伴うローリング現象の発生が有効に
防止されて、すぐれた走行安定性がもたらされることに
なる。
【0010】従ってここでは、弁部材に形成されるそれ
ぞれの閉塞部の、軸線方向の間隔を、前述したように適
宜に選択して、柔かいばね特性をもたらす変位範囲を特
定することによって、アンチローリング装置を特別に付
設することなしに、車両への乗心地の向上と車両の走行
安定性とを高い次元で両立させることができ、また、空
気ばねのチューニングを極めて容易ならしめることがで
きる。
【0011】なおここで、弁部材の上端の、上面板との
接触面を、球面その他の曲面形状として、接触面積を十
分小ならしめ、より好ましくは、その弁部材および、そ
れの接触面の少なくとも一方を摩擦係数の小さい材料に
て構成した場合には、上下の面板の水平方向への相対変
位に際する弁部材の連れ動きを有効を防止することがで
きる。
【0012】しかもここでは、弁部材が、空気ばねの最
大圧縮姿勢の下での空気室内圧、すなわち、最大空気室
内圧によって空気室から抜け出す方向の力を受ける場合
に、その弁部材を空気室側へ付勢する弾性部材の復元力
を、弁部材が空気室から受ける力より大きく設定するこ
とによって、空気室内圧と補助タンク内圧との圧力差に
よって、弁部材が空気室から完全に抜け出すのを十分に
阻止して、その抜け出しに起因する、空気ばねのばね定
数の急激なる低下、ひいては、走行性能の急激なる変化
を確実に回避することができ、併せて、空気ばねの最大
圧縮状態において、弁部材が空気室内圧を受けて、上面
板の下面から離隔して、それの抜け出し方向へ変位され
ることをもまた十分に防止し、これにより、空気ばねが
所定の圧縮量を越えた場合、かたいばね特性を安定して
得ることができる。いいかえれば、最大空気室内圧によ
って、弁部材が上面板から離隔される場合には、圧縮状
態の空気ばねが復元するに際し、空気室内圧が弁部材に
及ぼす力が、弾性部材の復元力よりも小さくなるまで
は、弁部材の、上面板への当接を再現することができ
ず、それ故に、空気室内圧が弁部材におよぼす力が弾性
部材の復元力よりも小さくなった瞬間に弁が急激に移動
し、急激な空気ばねの特性変化をもたらす。
【0013】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1はこの発明の実施例を示す縦断面図であ
り、車両への取付姿勢の下での左右方向の断面図であ
る。ここでは、上面板1および下面板2のそれぞれに、
筒状可撓膜体3の上下の端部をそれぞれ気密に連結し
て、内部に空気室4を区画するとともに、その下面板2
の下方に、ほぼ円筒形状をなすゴム積層体5を取付け
る。そして、このゴム積層体5の下端に位置するストッ
パープレート5aに、図示しない補助タンクに接続され
る接続口部6を、ゴム積層体5の内側へ筒状に突出させ
て設ける。
【0014】またここでは、上面板1のほぼ中央部に、
空気室4と、図示しない加圧空気供給手段との連通をも
たらす接続孔7を設け、そして下面板2に、その空気室
4をゴム積層体の内側に連通させる通孔8を設ける。
【0015】ここで、この実施例では、通孔8内に、中
間部に括れ部を有するロッド状の弁部材9を、通孔8の
中心軸線に沿って変位可能に配設するとともに、この弁
部材9の上端部分には、通孔8の周面に摺接してその通
孔8を閉塞する空気室内閉塞部10を、そして、それの
下端部分には、通孔8の周りで下面板2の下面に当接し
てその通孔8を閉塞する空気室外閉塞部11を設ける。
従って、かかる弁部材9の、通孔内への配設は、下面板
2の下方側から、その弁部材9の空気室内閉塞部10を
通孔8に挿通させることによって容易に行うことができ
る。
【0016】なお好ましくは、弁部材9の上端の、上面
板1との接触面を、図示のような球面形状その他の曲面
形状とすることによって、それら両者の接触面積を十分
小ならしめ、さらに好ましくは、上述したところに加え
て、上面板1と弁部材9との相互の接触面の、少なくと
も一方を摩擦係数の小さい材料にて構成し、これによっ
て、上下の面板の水平方向の相対変位に際する、弁部材
9の共連れ変位を防止する。
【0017】そしてさらには、このような弁部材9を、
上面板1の下面に所要の力で押圧すべく、ここでは、下
面板2の下側に附勢手段12を取付ける。この例の附勢
手段12は、下面板2に直接的に固定した、底壁付きの
筒状ケーシング13と、この筒状ケーシング13の内側
で、その底壁に取付けられて、下面板2に達しない高さ
の下で、空気室外閉塞部11の外周面に接触する、これ
も筒状の摺動ガイド14と、この摺動ガイド内で、閉塞
部11とケーシング底壁との間に介装した、弾性部材の
一例としての圧縮ばね15とで構成することができる。
これによれば、通孔内の弁部材9は、摺動ガイド14の
作用下で、その軸線方向の円滑な昇降変位を許容される
ことになり、また、圧縮ばね15の復元反力により、上
面板1の下面に、通常はそれに直角に押圧されることに
なる。なおここで、弾性部材は、金属ばね、樹脂製ばね
などの他、ゴム、ゴム状弾性材料にて構成することもで
きる。
【0018】またここでは、空気ばねが、図2に示すよ
うなそれの最大圧縮状態となって、空室4の内圧が最大
となった場合の、圧縮ばね15の復元力を、その状態下
で、弁部材9が空気室内圧によって受ける、空気室から
の抜け出し方向の力より大ならしめ、このことによっ
て、前述したように、弁部材9の空気室4からの完全な
る抜け出しを十分に防止するとともに、最大空気室内圧
時においなお、弁部材9の、上面板からの離隔を防止す
る。従って、弁部材9は、それの進出退位置を越える空
気ばねの伸長時を除き、上面板1に常に追従して変位す
ることになる。ところで、圧縮ばね15に、上述したよ
うな復元力をもたらすためのそれのばね定数は、以下の
ようにして求めることができる。
【数2】 K :圧縮ばねのばね定数 R :空気室内閉塞部の最大半径 P :標準状態での空気室内圧 Pmax :最大空気室内圧 X :標準状態での圧縮ばね長さ Xmax :圧縮ばね自由長 W :弁部材の重量
【0019】そしてまた、ここにおける筒状ケーシング
13は、その周壁に、下面板2に設けた通孔8の、接続
口部6への連通をもたらす開口16を有しており、これ
により、筒状可撓膜体3の内側の空気は、通孔8、開口
16および接続口部6を経て補助タンクへ流動すること
ができる。
【0020】以上のように構成してなる空気ばねは、加
圧空気供給手段からの加圧空気を、接続孔7を経てそこ
に供給して、筒状可撓膜体3の内側から補助タンクに至
るまでを所定の内圧とすることによって使用に供され
る。この場合、弁部材9の上端は、圧縮ばね15の作用
下で、上面板1に常時押圧されており、その弁部材9
は、予め選択された両閉塞部10,11の相対距離、充
填内圧等との関連の下で、上下面板1,2の接近および
離隔方向の、所定範囲内の小さい相対変位に際して
通孔8への加圧空気の自由な流動を許容する。
【0021】従って、この空気ばねによれば、上下の面
板1,2のいずれか一方側に、所定範囲内の小振幅振動
が入力された場合は、弁部材9もまたそれにつれて振動
することになるも、この場合には、弁部材9の括れ部に
よって、通孔8は十分な、開放状態に維持されるので、
空気室内の空気は、通孔8および開口16から、接続口
部6を経て補助タンク内へ円滑に流入し、また、その補
助タンク内の空気は、それらを逆に辿って空気室内へ円
滑に流入することになり、この結果として、空気ばね
の、十分柔かいばね特性がもたらされる。
【0022】この一方において、入力された振動の振幅
が所定の範囲を越えるほどに大きい場合は、入力振動に
追従して振動を行う弁部材9のそれぞれの閉塞部材1
0,11が、所定範囲の変位量を越えた時点で、通孔8
を閉塞してそれ以後の空気の流動を拘束する。すなわ
ち、下面板2に対する上面板1の相対下降変位量が所定
の範囲を越えたときには、空気室内閉塞部10を通孔内
に入り込ませて、その周面を通孔周面に摺接させること
で、通孔8の閉塞をもたらし、このことを、図2に部分
断面図で示すように、上面板1がその下降限位置に達す
るまで継続させる。従って、空気ばねは、空気室内閉塞
部10の、通孔周面への摺接下端が、その通孔周面に接
触し始めてから、図示の下降限位置に達するまでの間に
わたって、十分硬いばね特性をもたらすことができ、ま
た、圧縮ばね15の復元力の作用下で、弁部材9が空気
室4から抜け出すことに起因する、ばね特性の急激な変
化を確実に防止することができるとともに、空気ばねの
最大圧縮状態においてもなお、弁部材9を上面板1に確
実に当接させることによって、上面板1が上昇し始める
際これに確実に追従して弁部材9が動作できる。
【0023】逆に、下面板2に対する上面板1の相対上
昇変位量が所定の範囲を越えたときには、圧縮ばね15
の作用下で、空気室外閉塞部11の上端面を、通孔8の
周りで、下面板2の下面に当接させることで、通孔8の
閉塞をもたらす。これがため、相対上昇変位量が所定の
範囲を越えた場合にもまた、空気ばねは、実質的に、空
気が流入しない状態の下にて変形されることになり、十
分に硬いばね特性がもたらされることになる。なおここ
で、空気室外閉塞部11が下面板2に当接した状態下で
の空気ばねの伸長変形に当っては、上面板1が弁部材9
の上端から離隔することになるも、この場合には、圧縮
ばね15により弁部材9が下面板2に常時押し付けられ
ているため、安定したかたいばね特性を得ることができ
る。
【0024】かくして、この空気ばねを、鉄道車両、自
動車などの、台車に、または、台車、シャシ等と車体と
の間に配設した場合には、小振幅振動に対してはすぐれ
た乗心地を、そして、所定の範囲を越える大振幅に対し
ては、硬いばね特性の下で、高い復元反力を発生して車
両へのローリングの発生を有効に抑制し、すぐれた走行
安定性を、ひいては、高速走行性を実現することができ
る。
【0025】図3は、弁部材9の附勢手段の他の例を示
す縦断面図であり、ここでは、底壁付きの筒状ケーシン
グ21の上端フランジ22を、通孔8の周りで下面板2
にねじ止め固定するとともに、その筒状ケーシング21
の、下面板2から幾分離れた位置より下方側の部分を、
閉塞部11に外接してそれの摺動ガイドとして機能する
縮径部分23とし、そしてこの縮径部分内で、ケーシン
グ底壁と弁部材9との間に圧縮ばね15を介装すること
によって附勢手段12を構成する。
【0026】ここで、筒状ケーシング21は、縮径部分
23より上方部分の周壁に、下面板通孔8を接続口部6
に連通させる開口24を有しており、また、閉塞部11
の、縮径部分内での円滑なる摺動運動を担保すべく、ケ
ーシング底壁に空気吸排口25を有する。この例の附勢
手段12では、前記実施例に比し、特別の摺動ガイドを
別個に設ける必要なしに、前述したそれと同様の機能を
十分に発揮させることができる。
【0027】なお、この例においてもまた、前記実施例
と同様、空気ばねがそれの最大圧縮状態となって、空気
室内圧が最大となった場合の、圧縮ばね15の復元力
を、その空気室内圧によって弁部材9が受ける抜け出し
方向の力より大ならしめることにより、弁部材9の、空
気室4からの完全なる抜け出しを阻止し、併せて、最大
空気室内圧の作用による、その弁部材9の、上面板1か
らの離隔を十分に防止する。
【0028】以上この発明を図示例に基づいて説明した
が、上述したところに代えて、上面板に、補助タンクに
連通する通孔を設け、その通孔内に弁部材を配設するこ
とも可能であり、このことによってもまた、前記各実施
例と同様の作用効果をもたらすことができる。
【0029】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、とくには
上、下いずれかの面板の通孔内に配設した、閉塞部を有
する弁部材の作用下で、簡単な構造の空気ばねによっ
て、小振幅振動に対しては柔かいばね特性を、そして、
大振幅振動に対しては硬いばね特性を、それぞれ自動的
に発揮させることができるので、それを、鉄道車両、自
動車などに適用する場合に、アンチローリング装置の併
設を不要とし、また、極めて簡単なチューニングをもっ
て、車両への乗心地を十分に向上させることができる
他、耐ローリング性能を大きく向上させて、走行安定性
を極めて効果的に向上させることができる。しかもここ
では、弾性部材に、最大空気室内圧によって弁部材が受
ける、空気室からの抜け出し方向の力より大きい復元力
を付与することにより、弁部材の、空気室からの完全な
る抜け出しを阻止して、空気ばねの圧縮方向のストロー
ク端に至るまで、硬いばね特性を確実に実現して、走行
安定性のより一層の向上をもたらすことができ、さらに
は、空気ばねの圧縮方向のストローク端に至るまで、弁
部材の、面板からの離隔を防止して安定した上下方向非
線形特性をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す縦断面図である。
【図2】上面板の下降限位置を示す要部断面図である。
【図3】弁部材附勢手段の他の例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 上面板 2 下面板 3 筒状可撓膜体 4 空気室 5 ゴム積層体 5a ストッパープレート 6 接続口部 7 接続孔 8 通孔 9 弁部材 10,11 閉塞部 12 附勢手段 13,21 筒状ケーシング 14 摺動ガイド 15 圧縮ばね 16,24 開口 22 上端フランジ 23 縮径部分 25 空気吸排口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下の面板と、これらの両面板にそれぞ
    れの端部を気密に連結した筒状可撓膜体とで空気室を区
    画し、いずれか一方の面板に、筒状可撓膜体の内部と補
    助タンクとの連通をもたらす通孔を設けてなる空気ばね
    であって、 前記通孔内に、通孔の中心軸線に沿って変位可能なロッ
    ド状の弁部材を配設し、この弁部材の、前記通孔を隔て
    たそれぞれの位置に、通孔の周面に摺接してその通孔を
    閉止する空気室内閉塞部と、通孔の周りに当接してその
    通孔を閉止する空気室外閉塞部とをそれぞれ設けるとと
    もに、その弁部材を他方の面板に押圧する弾性部材を設
    け、この弾性部材に、最大空気室内圧によって弁部材が
    受ける、空気室からの抜け出し方向の力より大きい復元
    力を付与してなる空気ばね。
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