JPH07285887A - 貼付剤基剤 - Google Patents

貼付剤基剤

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JPH07285887A
JPH07285887A JP7702194A JP7702194A JPH07285887A JP H07285887 A JPH07285887 A JP H07285887A JP 7702194 A JP7702194 A JP 7702194A JP 7702194 A JP7702194 A JP 7702194A JP H07285887 A JPH07285887 A JP H07285887A
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weight
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zirconium
water
zirconyl
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JP7702194A
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Hiromichi Hara
啓道 原
Isao Suko
勇夫 須古
Shinsuke Shigyo
信介 執行
Tatsuya Mori
達也 森
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OISHI KOUSEIDOU KK
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OISHI KOUSEIDOU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保形性、保水性、熱安定性等の経時安定性に
優れた貼付剤基剤を提供する。 【構成】 水溶性高分子を基剤成分として含有する貼付
剤基剤において、架橋剤としてジルコニウム化合物を配
合したことを特徴とする貼付剤基剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、経時安定性に優れた貼
付剤基剤、さらに詳しくは、水溶性高分子を基剤成分と
して含有する貼付剤基剤において、架橋剤としてジルコ
ニウム化合物を配合したことを特徴とする、保形性、保
水性および熱安定性等の経時安定性に優れた貼付剤基剤
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】パッ
プ剤やシップ薬等の貼付剤は、一般に、ゼラチン、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリル酸およびその塩、カル
ボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースお
よびその塩、無水マレイン酸共重合体、アルギン酸ナト
リウム、天然ガム類等の水溶性高分子を増粘剤として用
い、これにグリセリン、ポリエチレングリコール等の保
湿剤、水、有効成分などを加えて練合し、ペースト状と
したもので、そのままでは熱や汗等で膏体がダレ易いた
めに、これをアルミニウムイオンなどの多価金属イオン
で架橋させたり(特開昭53−15413、同54−1
7113、同54−26326、同54−92618
等)、尿素を加えて尿素−ゼラチンコンプレックスを形
成したり(特開昭45−5278、同45−12314
等)、ジアルデヒドデンプン等の有機架橋剤で架橋ゲル
化させたり(特開昭51−91318、同51−101
119、同51−104027、同52−14322
3、同54−143517等)、高分子−高分子コンプ
レックス形成による不溶化を行ったり(特開昭52−3
8016)などして保形性、保水性、耐熱性などを高
め、ダレを防止しているものである。
【0003】この中で多価金属塩による架橋は特に多用
されているものであり、たとえば、ポリアクリル酸ナト
リウムを金属架橋させたり(特開昭59−9301
2)、脂肪族カルボン酸をアルミニウム化合物で架橋さ
せたり(特公昭61−41926)等の試みがなされて
いる。しかしながら、一般に高分子物質(電解質)と金
属イオンとの反応は無機反応に属し、その速度は極めて
速く、金属塩添加と同時に反応が生じるため、部分的に
不均一な架橋ゲル化(フロッキュレーション)が生じて
均一な膏体が得られなかったり、膏体の支持体に対する
塗布工程中で粘度上昇が著しく、均一に塗布できないと
いう問題があった。さらに、多価金属イオンをそのまま
の状態で添加したのでは反応性が乏しく、熱等の外部の
力を借りなければならず、そのため薬物の安定性等にも
問題があった。
【0004】多価金属イオン以外の架橋方法としては、
アルデヒド類、エポキシ化合物等の架橋剤の使用が考え
られるが、アルデヒド類では酸性(pH6以下)下では
架橋化が困難であり、中性(pH6〜9)域においても
経時的に架橋が進行するため架橋程度の調整が困難であ
り、物性が均一な膏体が得られないという欠点がある。
また、エポキシ化合物でも経時的に均一な膏体を得るこ
とが困難であり、いずれも貼付剤に使用するには適して
いない。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる状況に鑑み、本発
明者らは、均一な膏体を調製することができ、しかも保
形性、保水性ともに優れた安定な貼付剤基剤を開発すべ
く鋭意研究を重ねた結果、水溶性高分子を基剤成分とし
て含有する貼付剤基剤において、これまで貼付剤中での
使用例のないジルコニウム化合物を架橋剤として用いて
水溶性高分子を架橋させたところ、上記従来の多価金属
イオンで認められた種々の不都合を生じることもなく、
保形性、保水性、熱安定性等の経時安定性に優れた貼付
剤基剤が得られることを見いだし、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、水溶性高分子を基剤成分
として含有する貼付剤基剤において、架橋剤としてジル
コニウム化合物を配合したことを特徴とする経時安定性
に優れた貼付剤基剤を提供するものである。
【0006】本発明においては水溶性化合物の架橋剤と
してジルコニウム化合物を用いるが、ジルコニウム化合
物はジルコニウムイオン供与体として、水溶性高分子中
のカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミド基等の官能
基と結合あるいはキレーションを起こし、該水溶性高分
子が架橋されてより安定な構造配列を形成し、その結
果、膏体中に多量の水分を含んでも膏体が極端な変形を
起こすことなく、弾性があり、外部からの物理的力が加
わっても容易に崩壊せず、水分の保持力が高く、経時的
にも安定性の良好な基剤骨格が得られる。なお、本発明
におけるこのようなジルコニウム化合物による水溶性化
合物の架橋は、有機酸および/または有機塩基もしくは
それらの塩の存在下で行うのが好ましい。
【0007】本発明に用いるジルコニウム化合物として
は、ジルコニウムイオン供与体として機能する限り、公
知の酸化物、ハロゲン化物、オキソ酸塩、錯塩、有機酸
塩等のいずれのジルコニウム化合物をも用いることがで
き、なかでもZr(IV)化合物が最も安定で、その正
塩、塩基性塩、トリオキソジルコニウム(IV)酸塩、
テトラオキソジルコニウム(IV)酸塩、フルオロジル
コニウム(IV)酸塩、テトラオキサラトジルコニウム
(IV)酸塩等を用いることができる。具体例として
は、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸塩化ジルコニウ
ム(ZrO(OH)Cl)、水酸化ジルコニウム(Zr
(OH)4)、オキシ塩化ジルコニウム(二塩化酸化ジ
ルコニウム)(ZrOCl2)、硫酸ジルコニル(オキ
シ硫酸ジルコニウム)(ZrOSO4)、硫酸ジルコニ
ウム(Zr(SO42)、硝酸ジルコニル(二硝酸酸化
ジルコニウム)(ZrO(NO32)、炭酸ジルコニル
(オキシ炭酸ジルコニウム)(ZrOCO3)、水酸化
ジルコニル(ZrO(OH)2)、酢酸ジルコニル(Z
rO(C2322)、炭酸ジルコニルアンモニウム
((NH42ZrO(CO32)、ステアリン酸ジルコ
ニル(ZrO(C183522)、オクチル酸ジルコニ
ル(ZrO(C81522)、ケイ酸ジルコニウム
(ZrSiO4)等および上記化合物の水和物などを例
示することができる。なかでも、酸塩化ジルコニウム、
オキシ塩化ジルコニウム、および炭酸ジルコニルアンモ
ニウムが特に好ましい。さらに、Zr(II)化合物、
Zr(III)化合物の具体例としては、それぞれ、二
塩化ジルコニウム(ZrCl2)、三塩化ジルコニウム
(ZrCl3)が挙げられる。
【0008】上記ジルコニウム化合物の配合量は、基剤
全体に対して約0.001〜20重量%、好ましくは約
0.005〜10重量%、最も好ましくは約0.05〜5
重量%である。配合量が0.001重量%以下であると
水溶性高分子との架橋反応が不充分であるため保形性、
保水性が劣る。一方、20重量%を越えると架橋対象の
水溶性高分子に対して必要以上の量となり、膏体の粘性
が不均一になったり必要以上に高くなって所望の膏体が
得られないし、必要以上のジルコニウム化合物を配合す
ることは不経済でもある。
【0009】本発明に用いる水溶性高分子としては、上
記ジルコニウムと反応性の官能基、たとえばカルボキシ
ル基、ヒドロキシル基、アミド基等を有するものであれ
ば特に限られるものではなく、天然および合成のいずれ
の水溶性高分子をも用いることができる。具体例として
は、たとえば、ゼラチン、ペクチン、カルボキシビニル
ポリマー、ポリアクリル酸およびその塩、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリド
ン−ビニルアセテート共重合体、ポリエチレンオキサイ
ド、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ア
ルギン酸塩、キサンタンガム、アラビアガム、トラガン
トガム、カラヤガム、メチルビニルエーテル、無水マレ
イン酸共重合体等が挙げられる。
【0010】水溶性高分子の配合量は特に限定されない
が、基剤全体に対して約0.5〜80重量%、好ましく
は約1〜60重量%、最も好ましくは2〜50重量%で
ある。0.5重量%以下であると膏体基剤が柔らかく保
形性が乏しくなり、流動体の性状を有して貼付剤にする
ことが困難になるので好ましくない。
【0011】本発明において上記水溶性高分子をジルコ
ニウム化合物で架橋するに際しては有機酸および/また
は有機塩基もしくはその塩の存在下で行うことが望まし
い。有機酸および/または有機塩基もしくはその塩の存
在下で架橋を行うことにより、架橋反応を調整し、膏体
の経時的安定性がもたらされる。そのような有機酸また
はその塩としては、特に限定されないが、たとえば、乳
酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸、グル
コン酸、サリチル酸等およびその塩を用いることができ
る。有機塩基も同様に、特に限定されないが、たとえ
ば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、アミノメチルプロパノール、ジエチルヘキシルア
ミンなどを用いることができる。
【0012】上記有機酸および/または有機塩基もしく
はその塩の配合量は、有機酸および有機塩基の種類にも
よるが、一般に、基剤全体に対して約0〜20重量%、
好ましくは約0.05〜10重量%、最も好ましくは約
0.1〜5重量%である。有機酸および/または有機塩
基の配合量を上記範囲に設定することにより、肌に適し
たpH範囲に基剤を維持できるとともに、上記のように
架橋反応安定効果も得られる。
【0013】本発明の貼付剤基剤においては、必要に応
じて、通常配合される他の成分を用いることができる。
たとえば、グリセリン、ソルビトール、1,3−ブチレ
ングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコー
ル;カオリン、ベントナイト、モンモリロナイト、酸化
亜鉛、酸化チタン、無水ケイ酸等の無機充填剤;ソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の
ノニオン系、アニオン系、カチオン系、両性の界面活性
剤;クロタミトン、ヒマシ油、脂肪酸エステル、アクリ
ル系粘着剤、シリコン系粘着剤等を配合することができ
る。その他、保湿剤、皮膚刺激剤、pH調節剤、油剤等
を適宜配合することができる。また、本発明の貼付剤に
は、薬効成分を配合することができ、かかる薬効有効成
分としては、たとえば、サリチル酸メチル、サリチル酸
グリコール、インドメタシン、ケトプロフェン、フルル
ビプロフェン、ジクロフェナック塩等の非ステロイド系
消炎鎮痛剤;プレドニゾロン、吉草酸ベタメタゾン等の
ステロイド系消炎鎮痛剤;ジフェンヒドラミン、マレイ
ン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン剤;リドカイ
ン、ジブカイン等の局所麻酔剤;ニトログリセリン、硝
酸イソソルビド等の血管拡張剤;モルヒネ、コデイン等
の鎮痛剤;クロニジン、カプトプリル等の血圧降下剤;
メクリジン、スコポラミン等の鎮暈剤;ユーカリ油、テ
レビン油等の揮発性精油類;チンピエキス、オウバクエ
キス、アルニカチンキ等の生薬類;メントール、カンフ
ル、ビタミン類等が挙げられるが、これらに限られるも
のではない。
【0014】本発明の貼付剤基剤の調製法は一般的な方
法でよいが、たとえば、以下のようにして行うことがで
きる。水、ソルビトール水溶液、グリセリン等の液体成
分に無機充填剤、薬効成分、保湿剤、皮膚刺激剤を混合
し、ついで水溶性高分子、pH調節剤、油剤、ジルコニ
ウム化合物を添加した後、均一に混合して膏体基剤を得
る。混合に際して温度や混合時間を調節すれば得られる
膏体基剤の物性を適宜変更することが可能であるので、
当業者であれば目的とする膏体基剤の物性に応じて混合
温度、時間等を調節することができる。たとえば、温度
を上昇させることにより架橋速度が促進される。なお、
上記に示した調製法はあくまでも本発明の貼付剤基剤を
製造するための一態様にすぎないものであり、当該技術
分野で知られた他の調製法を用いることもできる。各成
分の混合順序も上記の順序以外に、たとえば最初にジル
コニウム化合物を添加することもできるし、同一成分を
数回に分けて添加することもできる。混合に使用する混
合機は特に限定されないが、高粘度物質でも充分に撹拌
できるトルクを有するミキサーを使用するのが好まし
い。
【0015】本発明の貼付剤基剤は必ずしも水分を必須
としないが、必要に応じて含水とすることもできる。含
水とする場合、本発明の貼付剤基剤中の水分含量は、基
剤全体に対して1〜90重量%、好ましくは5〜85重
量%、最も好ましくは30〜80重量%である。また、
本発明の貼付剤基剤のpHは特に限定されないが、2〜
10の範囲が好ましく、3〜9の範囲が最も好ましい。
2以下および10以上のpHになると皮膚刺激性が高く
なり、貼付剤としては望ましくない。
【0016】上記各成分の混合により得られた貼付剤基
剤を、常法により支持体上に展延塗布し、フィルム、ラ
イナー等を被せて貼付剤を得ることができる。展延の面
積および重量等は、目的とする製品の特性に応じて適宜
調節すればよい。
【0017】
【実施例】つぎに、本発明を実施例、比較例および試験
例に基づいてさらに詳しく説明するが、本発明はこれら
に限られるものではない。実施例1 ソルビトール水溶液(70%)20重量部、1,3−ブ
チレングリコール5重量部、ゼラチン1重量部、尿素1
重量部および水27重量部よりなる混合物に、メントー
ル1重量部とカンフル1重量部およびサリチル酸メチル
2重量部を予め混合したものを加え、40℃にて3分間
撹拌混合した。この混合液に、グリセリン20重量部と
カルボキシメチルセルロース5重量部およびポリアクリ
ル酸ナトリウム5重量部を予め混合したものと、酒石酸
1重量部、ポリアクリル酸水溶液(20%)10重量
部、オキシ塩化ジルコニウム(第一稀元素化学工業
(株)製)1重量部を加えて40℃にて10分間撹拌混
合し、含水貼付剤の膏体基剤を得た。得られた膏体基剤
を不織布上に約1mmの厚みで均一に塗布し、ポリエス
テルフィルムで表面を被覆し、8cm×12cmに裁断
し貼付剤を得た。
【0018】実施例2 ソルビトール水溶液(70%)20重量部、ポリビニル
アルコール1重量部、カオリン5重量部および水28.
9重量部よりなる混合物に、メントール1重量部とイン
ドメタシン1重量部およびサリチル酸メチル2重量部を
予め混合したものを加え、40℃にて3分間撹拌混合し
た。この混合液に、1,3−ブチレングリコール20重
量部とカルボキシメチルセルロース5重量部およびポリ
アクリル酸ナトリウム5重量部を予め混合したものと、
酒石酸1重量部、ポリアクリル酸水溶液(20%)10
重量部、炭酸ジルコニルアンモニウム(第一稀元素化学
工業(株)製)0.1重量部を加えて40℃にて10分
間撹拌混合し、含水貼付剤の膏体基剤を得た。得られた
膏体基剤を不織布上に約1mmの厚みで均一に塗布し、
ポリエステルフィルムで表面を被覆し、8cm×12c
mに裁断し貼付剤を得た。
【0019】実施例3 ソルビトール水溶液(70%)20重量部、ゼラチン1
重量部、および水41重量部よりなる混合物に、メント
ール1重量部とジクロフェナックナトリウム1重量部を
予め混合したものを加え、40℃にて3分間撹拌混合し
た。この混合液に、1,3−ブチレングリコール20重
量部とカルボキシメチルセルロース5重量部およびポリ
アクリル酸ナトリウム5重量部を予め混合したものと、
乳酸1重量部、炭酸ジルコニルアンモニウム(第一稀元
素化学工業(株)製)5重量部を加えて40℃にて10
分間撹拌混合し、含水貼付剤の膏体基剤を得た。得られ
た膏体基剤を不織布上に約1mmの厚みで均一に塗布
し、ポリエステルフィルムで表面を被覆し、8cm×1
2cmに裁断し貼付剤を得た。
【0020】比較例1 ソルビトール水溶液(70%)20重量部、1,3−ブ
チレングリコール5重量部、ゼラチン1重量部、尿素1
重量部および水27重量部よりなる混合物に、メントー
ル1重量部とカンフル1重量部およびサリチル酸メチル
2重量部を予め混合したものを加え、40℃にて3分間
撹拌混合した。この混合液に、グリセリン20重量部と
カルボキシメチルセルロース5重量部およびポリアクリ
ル酸ナトリウム5重量部を予め混合したものと、酒石酸
1重量部、ポリアクリル酸水溶液(20%)10重量
部、水酸化アルミニウム1重量部を加えて40℃にて1
0分間撹拌混合し、含水貼付剤の膏体基剤を得た。得ら
れた膏体基剤を不織布上に約1mmの厚みで均一に塗布
し、ポリエステルフィルムで表面を被覆し、8cm×1
2cmに裁断し貼付剤を得た。
【0021】比較例2 ソルビトール水溶液(70%)20重量部、ポリビニル
アルコール1重量部、カオリン5重量部および水28.
9重量部よりなる混合物に、メントール1重量部とイン
ドメタシン1重量部およびサリチル酸メチル2重量部を
予め混合したものを加え、40℃にて3分間撹拌混合し
た。この混合液に、1,3−ブチレングリコール20重
量部とカルボキシメチルセルロース5重量部およびポリ
アクリル酸ナトリウム5重量部を予め混合したものと、
酒石酸1重量部、ポリアクリル酸水溶液(20%)10
重量部、アルミニウムグリシネート0.1重量部を加え
て40℃にて10分間撹拌混合し、含水貼付剤の膏体基
剤を得た。得られた膏体基剤を不織布上に約1mmの厚
みで均一に塗布し、ポリエステルフィルムで表面を被覆
し、8cm×12cmに裁断し貼付剤を得た。
【0022】試験例1 実施例1〜3および比較例1〜2で得られた貼付剤を4
0℃、湿度75%の条件にて6カ月間保存した後、それ
ぞれの外観形状、粘着力および水分の安定性について試
験を行った。外観形状は膏体基剤の外観観察を行うこと
により、粘着力はJIS規格に記載のボールタック試験
において開始時に対するタックの保持率を評価すること
により、水分は水分含量を測定して開始時に対する水分
残存率を評価することにより行った。その結果を表1に
示す。表1から明らかなように、外観形状、粘着力およ
び水分のいずれにおいても本発明の貼付剤は比較例の貼
付剤よりも良好であり、優れた安定性を有することがわ
かった。
【0023】
【表1】
【0024】試験例2 実施例1〜3および比較例1〜2で得られた貼付剤をヒ
トの膝へ24時間貼付し、粘着性、膏体形状、使用感、
剥がした後の膏体残りの各項目について使用試験を行っ
た。被験者は貼付している間は通常の生活を行い、感応
にて評価を行った。その結果を表2に示す。表2から明
らかなように、粘着性、膏体形状、使用感、剥がした後
の膏体残りのいずれの項目においても本発明の貼付剤の
評価は比較例の貼付剤の評価を上回っており、実際の使
用においても特に優れていることがわかった。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、架橋剤としてジルコニ
ウム化合物を使用しているため、保形性、保水性、熱安
定性等の経時安定性に優れた貼付剤基剤を得ることがで
きる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性高分子を基剤成分として含有する
    貼付剤基剤において、架橋剤としてジルコニウム化合物
    を配合したことを特徴とする貼付剤基剤。
  2. 【請求項2】 該ジルコニウム化合物の配合量が基剤全
    体に対して約0.001〜20重量%である請求項1に
    記載の貼付剤基剤。
  3. 【請求項3】 該ジルコニウム化合物が、酸化ジルコニ
    ウム、酸塩化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、
    硫酸ジルコニル、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニル、
    炭酸ジルコニル、水酸化ジルコニル、水酸化ジルコニウ
    ム、酢酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム、ス
    テアリン酸ジルコニルおよびオクチル酸ジルコニルより
    なる群から選ばれた1種または2種以上の組み合わせで
    ある請求項1または2に記載の貼付剤基剤。
JP7702194A 1994-04-15 1994-04-15 貼付剤基剤 Pending JPH07285887A (ja)

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