JPH11199519A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH11199519A
JPH11199519A JP9369148A JP36914897A JPH11199519A JP H11199519 A JPH11199519 A JP H11199519A JP 9369148 A JP9369148 A JP 9369148A JP 36914897 A JP36914897 A JP 36914897A JP H11199519 A JPH11199519 A JP H11199519A
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JP
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skin
component
preparation
external preparation
acid
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JP9369148A
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Yuko Ono
祐子 大野
Miyuki Takahashi
美由紀 高橋
Tomomasa Koide
倫正 小出
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 非ステロイド系抗炎症剤を含有すると共
に、温感付与物質と重量平均分子量が5万〜250万で
あるゼラチンとを配合してなることを特徴とする皮膚外
用剤。 【効果】 本発明の皮膚外用剤によれば、皮膚刺激性を
ほとんど感じることなく、温感が付与されるのみなら
ず、皮膚滞留性に優れるので、皮膚適用時に付与される
温感の持続性が皮膚刺激性を増加させることなく向上す
ることができるのみならず、非ステロイド系抗炎症剤の
経皮吸収性を格段に向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚に適用した際
の皮膚刺激性が改善されると共に、皮膚滞留性にも優れ
る皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、消炎、鎮痛剤として使用されている非ステロイド系
抗炎症剤を含有する皮膚外用剤は、炎症を起こしている
適用部位に冷たい感じがするのを解消するために温感を
付与する物質を配合することが提案されている。
【0003】しかしながら、このような皮膚外用剤の場
合、温感付与物質により温感が付与される一方で、温感
付与物質の配合によって皮膚刺激性が生じるという問題
がある。また、非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収性を
改善して、その薬効を増強させる手段の一つとして、皮
膚外用剤の皮膚滞留性を向上させることが考えられる
が、未だ充分な皮膚滞留性が得られていないというのが
現状である。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
適用時に皮膚刺激性をほとんど感じることなく快適な温
感を付与することができるのみならず、その皮膚滞留性
にも優れ、長時間持続的に温感を付与できる上、非ステ
ロイド系抗炎症剤の経皮吸収性が改善されて、その薬効
が増強された皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、
温感付与物質と所定範囲の分子量を有するゼラチンとを
併用することによって、温感付与物質による皮膚刺激性
が改善され、更に非ステロイド系抗炎症剤を含有する皮
膚外用剤に温感付与物質と上記所定分子量のゼラチンと
を併用することによって、皮膚外用剤の皮膚滞留性が向
上し、その結果、この皮膚外用剤を適用した時に、ほと
んど皮膚刺激性を感じることなく快適な温感が付与され
るのみならず、その温感の持続性が向上すると共に、非
ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収性が大幅に改善され
て、薬効が増強されることを見い出し、本発明をなすに
至った。
【0006】即ち、本発明は、非ステロイド系抗炎症剤
を含有すると共に、温感付与物質と重量平均分子量が5
万〜250万であるゼラチンとを配合してなることを特
徴とする皮膚外用剤を提供する。
【0007】以下、本発明をより詳細に説明すると、本
発明の皮膚外用剤は、非ステロイド系抗炎症剤、温感付
与物質及び所定範囲の分子量を有するゼラチンを含有
し、貼付剤、クリーム剤、ゲル剤、ローション剤、軟膏
剤等として調製されるものである。ここで、非ステロイ
ド系抗炎症剤としては、皮膚外用剤に配合し得るもので
あればその種類が特に制限されるものではなく、例えば
アズレン、アセトアミノフェン、アセメタシン、アルク
ロフェナク、アルミノプロフェン、アンピロキシカム、
アンフェナク、イソキシカム、イソキセバク、イブフェ
ナク、イブプロフェン、インドシン、インドプロフェ
ン、インドメタシン、エトドラク、エモルファゾン、オ
キサプロジン、オキサブロフェン、オキシカム、オキセ
ビナク、オルセノン、オルトフェナミン酸、カルプロフ
ェン、クリダナク、クリプロフェン、ケトチフェン、ケ
トプロフェン、ケトロラク、アスピリン,サリチル酸メ
チル,サリチル酸グリコールなどのサリチル酸系薬剤、
ザルトプロフェン、ジクロフェナク、シクロプロフェ
ン、ジドメタシン、ジフルニサル、硝酸イソソルビド、
スドキシカム、スプロフェン、スリンダク、ゾメビラ
ク、チアプロフェン、チオキサプロフェン、チオビナ
ク、テニラック、テノキシカム、トラマドール、トルメ
チン、トルフェナム酸、ナプロキセン、ニフルミン酸、
ビルプロフェン、ピロキシカム、フェニドン、フェノプ
ロフェン、フェルビナク、フェンクロフェナク、フェン
チアザク、フェンブフェン、ブクロキシ酸、ブフェキサ
マク、プラノプロフェン、フルプロフェン、フルフェナ
ミン酸、フルフェニサル、フルルビプロフェン、フルル
ビプロフェンアキセチル、フロクタフェニン、プロチジ
ン酸、フロフェナク、ベノキサプロフェン、ベノリレー
ト、ベンダザク、ミロプロフェン、メクロフェナミン
酸、メピリゾール、メフェナム酸、リシブフェン、ロキ
ソプロフェン及びこれらの塩等が挙げられ、これらは1
種を単独で又は2種以上を併用して用いることができ
る。本発明の場合、抗炎症作用、安全性などを考慮する
と、これらの中でもフルルビプロフェン、フェルビナ
ク、ブフェキサマク、スプロフェン、イブプロフェン、
ジクロフェナクナトリウム、ピロキシカム、インドメタ
シン、ザルトプロフェン、メフェナム酸等が好適であ
り、特にフルルビプロフェン、フェルビナク、ブフェキ
サマク、スプロフェン等を含有する場合に効果的であ
る。
【0008】本発明の皮膚外用剤全体に対する上記非ス
テロイド系抗炎症剤の配合量は特に制限されるものでは
なく、皮膚外用剤の剤型、使用目的等によって適宜選定
することができるが、通常外用剤全体の0.1〜10%
(重量%、以下同様)、より好ましくは0.2〜5%、
更に好ましくは.0.3〜3%が好ましい。非ステロイ
ド系抗炎症剤の配合量が少なすぎると充分な薬効が得ら
れない場合があり、多すぎると皮膚刺激の副作用が生じ
る場合がある。
【0009】本発明の皮膚外用剤に配合される温感付与
物質は、皮膚に適用した時に温感を感じさせる物質であ
ればよく、このような物質として、カプシコシド,カプ
サイシン,カプサイシノイド,ジビトロキシカプサイシ
ン、カプサンチン等のカプサイシン類似体,トウガラシ
エキス,トウガラシチンキ,トウガラシ末などのトウガ
ラシ由来の温感付与物質、ニコチン酸ベンジル、ニコチ
ン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニルアミド、ノ
ニル酸ワニルアミド等が挙げられ、これらは1種を単独
で又は2種以上を併用して用いることができる。本発明
の場合、これらの中でも特にトウガラシ由来のカプシコ
シド、カプサイシン、カプサイシノイド、カプサイシン
類似体、トウガラシエキス、トウガラシチンキ、トウガ
ラシ末等が好適であり、適用時の皮膚刺激性を緩和する
ことを考慮すれば、トウガラシ由来の上記物質を2種以
上組み合わせて使用すると、より好適であり、例えばカ
プシコシドに対して他のトウガラシ由来の物質を1〜5
000倍(重量比)とするようにして配合すると、より
効果的である。なお、カプサイシンの具体的成分として
は、8−メチル−N−バニリル−6E−ノネンアミド,
N−バニリルノナンアミド等、カプサイシノイドの具体
的成分としては、N−バニリル−9−オクタデセンアミ
ド等、カプサイシン類似体の具体的成分としては、N−
バニリル−アルカジエンアミド,N−バニリル−アルカ
ンジエンニル,N−バニリル−cis−モノ不飽和アル
ケンアミド等を挙げることができる。
【0010】本発明の皮膚外用剤全体に対する上記温感
付与物質の配合量は特に制限されるものではなく、適宜
選定することができるが、通常外用剤全体の0.000
1〜5%、好ましくは0.001〜3%、より好ましく
は0.01〜1%が好適である。配合量が少なすぎると
充分な温感が付与されない場合があり、多すぎると皮膚
刺激性を充分に緩和することができない場合がある。ま
た、同様の理由により、上記非ステロイド系抗炎症剤に
対する配合割合は、非ステロイド系抗炎症剤:温感付与
物質(重量比)=1:0.0001〜1:1、より好ま
しくは1:0.001〜1:0.7、より好ましくは
1:0.002〜1:0.5が好適である。
【0011】本発明の皮膚外用剤に配合されるゼラチン
は、重量平均分子量が5万〜250万、好ましくは10
万〜200万、より好ましくは15万〜150万であ
る。分子量が低すぎても、高すぎても効果がでない。
【0012】本発明の皮膚外用剤は、上記ゼラチンを配
合することにより、皮膚滞留性を向上させると共に、温
感付与物質による皮膚刺激性を改善させるものであり、
本発明の皮膚外用剤全体に対する上記ゼラチンの配合量
は特に制限されるものではなく、適宜選定することがで
きるが、通常外用剤全体の0.1〜20%、好ましくは
0.3〜15%、より好ましくは0.5〜10%が好適
である。上記ゼラチンが少なすぎると上記効果が充分に
得られない場合があり、多すぎても充分に効果が得られ
ない場合がある。また、同様の理由により、上記温感付
与物質に対する配合割合は、上記温感付与物質:ゼラチ
ン(重量比)=1:0.000005〜1:50、好ま
しくは1:0.00005〜1:30、より好ましくは
1:0.0005〜1:10が好適である。
【0013】本発明の皮膚外用剤は、上記必須成分以外
に、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリ
ン、γ−シクロデキストリン、δ−シクロデキストリ
ン、メチル化シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化
シクロデキストリン等のシクロデキストリン類の1種又
は2種以上を配合すると、上記非ステロイド系抗炎症剤
の経皮吸収性がより向上し、上記温感付与物質による温
感の持続性が向上するので、より好適であり、シクロデ
キストリン類の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲
で有効量とすることができ、通常皮膚外用剤全体の0.
01〜10%、特に0.05〜7%となるように配合す
ると好適である。また、上記温感付与物質による温感を
増強させることを考慮すれば、上記温感付与物質に少量
の清涼化剤を添加すると好適であり、清涼化剤として
は、l−メントール、イソプレゴール、3,1−メント
キシプロパン−1,2−ジオール等のメントール類縁化
合物などが好適に使用され、このような清涼化剤を上記
温感付与物質:清涼化剤(重量比)=1:0.1〜1:
0.0001、特に1:0.1〜1:0.001となる
ように配合すると効果的である。
【0014】本発明の皮膚外用剤には、上記必須成分以
外に非ステロイド系抗炎症剤以外の有効成分、色素、香
料等を必要に応じて適宜配合することができる。なお、
上記有効成分等の配合量は本発明の効果を妨げない範囲
で通常量とすることができる。
【0015】更に、本発明の皮膚外用剤には、その他の
任意成分として剤型に応じた適宜な成分を添加し、各製
剤の通常の方法で調製することができる。例えば貼付剤
を調製する場合には、水系粘着剤として、ポリアクリル
酸,ポリアクリル酸塩,ポリビニルアルコール,ポリビ
ニルピロリドン,ポリビニルピロリドン・ビニルアセテ
ート共重合体,カルボキシビニル共重合体,メチルセル
ロース,カルボキシメチルセルロース,カルボキシメチ
ルセルロース塩,カルボキシエチルセルロース,カルボ
キシエチルセルロース塩,ヒドロキシプロピルセルロー
ス,アルギン酸ナトリウム,ペクチン,ポリエチレンオ
キサイド,メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重
合体,カルボキシメチルスターチ等の1種又は2種以上
の上記所定分子量のゼラチン以外の水溶性高分子物質
(配合量通常基剤全体の1〜15%)、カオリン,ベン
トナイト,モンモリロナイト,酸化チタン,酸化亜鉛,
水酸化アルミニウム,無水ケイ酸等の1種又は2種以上
の無機粉体(配合量通常基剤全体の0〜10%)、プロ
ピレングリコール,グリセリン,ソルビトール,ピロリ
ドンカルボン酸ナトリウム,乳酸ナトリウム等の1種又
は2種以上の保湿剤(配合量通常基剤全体の0〜20
%)及び水を適宜割合で混合したものなどを使用するこ
とができる。
【0016】この場合、このような水系粘着剤としては
金属イオン架橋型含水ゲル基剤を好ましく使用し得る。
即ち、上記所定分子量のゼラチンと共に、該ゼラチン以
外の上記水溶性高分子物質及びその他の上記成分とから
なる上記組成の含水ゲル基剤は粘着力が強く、かつ含水
率も高く、保型性に優れているため、この含水ゲル基剤
に上記非ステロイド系抗炎症剤を配合した場合、上記非
ステロイド系抗炎症剤が皮膚により効率的に吸収され
る。なお、上記組成の含水ゲル基剤を多価金属塩により
金属架橋する場合、多価金属塩としては塩化カルシウ
ム,塩化マグネシウム,塩化アルミニウム,カリミョウ
バン,アンモニウムミョウバン,鉄ミョウバン,硫酸ア
ルミニウム,硫酸第二鉄,硫酸マグネシウム,エチレン
ジアミン四酢酸(EDTA、以下同様)−カルシウム,
EDTA−アルミニウム,EDTA−マグネシウム,塩
化第一錫等の可溶性塩、水酸化カルシウム,水酸化第二
鉄,水酸化アルミニウム,炭酸カルシウム,炭酸マグネ
シウム,リン酸カルシウム,リン酸水素カルシウム,リ
ン酸二水素カルシウム,ステアリン酸マグネシウム,ス
テアリン酸アルミニウム,クエン酸カルシウム,硫酸バ
リウム,水酸化バリウム,アルミニウムアラントイネー
ト,酢酸アルミニウム,アルミニウムグリシネート,水
酸化第一錫,α−錫酸等の微溶性又は難溶性塩などから
選ばれる1種又は2種以上、更に架橋反応の速度調整剤
としてEDTA−2ナトリウム,クエン酸,酒石酸,尿
素,アンモニア等の金属イオンに対してキレートもしく
は配位能を持つ有機酸、有機酸塩、有機塩基などを配合
し得る。
【0017】アクリル系粘着剤では、その粘着性などか
ら、特に、炭素数4〜18の脂肪族アルコールと(メ
タ)アクリル酸とから得られる(メタ)アルキル酸アル
キルエステルの(共)重合体及び/又は上記(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルとその他の官能性モノマーと
の共重合体が好適に用いられる。
【0018】上記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸
デシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル、
アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−
2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソオクチル、メタ
クリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリ
ル酸ステアリルなどがある。上記官能性モノマーには、
水酸基を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノ
マー、アミド基を有するモノマー、アミノ基を有するモ
ノマーなどが挙げられる。水酸基を有するモノマーとし
ては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレートがある。カルボキシル
基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸などのα,β不飽和カルボン酸、マレイン酸ブチルな
どのマレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸、ク
マル酸、クロトン酸などがある。無水マレイン酸もマレ
イン酸と同様の(共)重合成分を与える。アミド基を有
するモノマーとしては、アクリルアミド、ジメチルアク
リルアミド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル
(メタ)アクリルアミド、ブトキシメチルアクリルアミ
ド、エトキシメチルアクリルアミドなどのアルキルエー
テルメチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンア
クリルアミド、ビニルピロリドンなどがある。アミノ基
を有するモノマーとしては、ジメチルアミノアクリレー
トなどがある。上記以外の共重合性モノマーとしては、
酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニ
ル、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブタジ
エンなどが挙げられ、これらが共重合されていてもよ
い。
【0019】ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、合成イ
ソプレンゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルエーテ
ル、ポリウレタン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジ
エン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体などが用
いられる。シリコーン樹脂系粘着剤としては、ポリオル
ガノシロキサンなどのシリコーンゴムが用いられる。
【0020】更に、本発明においては、基剤に上記成分
に加えて必要に応じ膏体物性(柔軟性、粘着性、保型性
等)の調整剤としてポリブテン,ラテックス,酢酸ビニ
ルエマルション,アクリル樹脂エマルション等の高分子
物質、架橋ゲル化剤として種々の多価金属塩、ジアルデ
ヒドデンプン等の有機架橋化剤、有効成分の安定配合剤
としてラノリン,流動パラフィン,植物油,豚脂,牛
脂,高級アルコール,高級脂肪酸,活性剤等の適宜成分
を配合することができる。さらに、必要に応じて各種配
合剤、例えばロジン系樹脂,ポリテルペン樹脂,クマロ
ン−インデン樹脂,石油系樹脂,テルペンフェノール樹
脂などの粘着性付与剤;液状ポリブテン,鉱油,液状ポ
リイソプレン,液状ポリアクリレートなどの可塑剤、充
填剤老化防止剤などが添加される。
【0021】本発明の皮膚外用剤として貼付剤を調製す
る場合、貼付剤の支持体としては、貼付剤に通常使用さ
れる支持体が用いられる。この様な支持体の素材として
は、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリエチレン
テレフタレート、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ナ
イロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、可塑化ポリ塩
化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
リデン、アルミニウムなどがある。これらは例えば単層
のシート(フィルム)や二枚以上の積層(ラミネート)
体として用いられる。アルミニウム以外の素材は織布や
不織布として利用してもよい。
【0022】貼付剤は常法に従って製造し得、例えば水
性パップ剤であれば、上記各成分を練合してペースト状
に調製し、これを上記支持体に塗布し、必要によりポリ
エチレンフィルム等のフェイシングを被覆することによ
って得られるものである。更に例えば、アクリル系、ゴ
ム系、シリコーン系粘着剤組成物の場合は上記支持体表
面に薬物と界面活性剤とを含有する粘着剤層が形成され
貼付剤が得られる。当該粘着剤層を形成するには、溶剤
塗工法、ホットメルト塗工法、電子線エマルジョン塗工
法などの種々の塗工法が用いられ得る。
【0023】更に、例えば軟膏剤及びローション剤等の
液剤の場合、基剤としての溶媒、油成分、グリコール
類、界面活性剤、上記所定分子量のゼラチン以外の水溶
性高分子化合物などを配合することができ、具体的に
は、溶媒として、例えば水,エタノール,プロピルアル
コール,イソプロピルアルコール,アセトン,ベンジル
アルコール等、油成分として、例えばラノリン,硬化
油,レシチン,プラスチベース,流動パラフィン,オレ
イン酸,ステアリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,
ミツロウ,パラフィンワックス,マイクロクリスタリン
ワックス,アジピン酸ジイソプロピル,ミリスチン酸イ
ソプロピル,セバスチン酸イソプロピル,パルミチン酸
イソプロピル,スクワラン,スクワレン,セタノール,
ステアリルアルコール,オレイルアルコール,ヘキサデ
シルアルコール,シリコン油等、グリコール類として、
例えばグリセリン,プロピレングリコール,ポリエチレ
ングリコール,ポリプロピレングリコール等、界面活性
剤として、例えばポリオキシエチレン硬化ヒマシ油,ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレングリセリン脂肪酸エステル,ポリオキシエチ
レングリコール脂肪酸エステル,ポリオキシエチレング
リコールエーテル,ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
アルキルエーテル,ポリオキシエチレンフィトステロー
ル,ソルビタン脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エス
テル等、上記ゼラチン以外の水溶性高分子化合物とし
て、例えばカルボキシビニルポリマー,カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム,ポリビニルアルコール,メチ
ルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキ
シプロピルセルロース,ポリビニルピロリドン,ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース,ポリアクリル酸等を配
合することができる。
【0024】軟膏剤又は液剤として調製する場合、常法
によって製造し得、軟膏剤であれば、例えば上記各成分
を上記溶剤に順次添加し、適宜時間混練することによっ
て調製することができ、液剤であれば、例えば上記各成
分を上記溶剤に順次添加、溶解することによって調製す
ることができる。
【0025】また、ゲル剤の場合、上記液剤の任意成分
に加え、更にカルボキシビニルポリマー,グリセリンモ
ノオレエート等の上記所定分子量のゼラチン以外のゲル
化剤を添加することができ、ゲル剤を調製する場合、常
法によって製造し得、例えばゲル化剤以外の上記各成分
を上記溶剤に順次添加、溶解した後、ゲル化剤を添加し
てゲル化させることによって調製することができる。
【0026】更に、他の皮膚外用剤もその種類に応じた
成分を用いて通常の方法で製造することができる。
【0027】なお、本発明の皮膚外用剤は、いずれの剤
型であっても、製剤pHを3.5〜7.5、特に4〜6
に調整することが必要である。pHが低すぎても高すぎ
ても皮膚刺激性を十分に緩和することができない。ここ
で、製剤pHの調整は、薬学上許容される酸性化合物及
びアルカリ性化合物を通常量使用して行うことができ
る。
【0028】本発明の皮膚外用剤の使用量、使用方法等
は特に制限されるものではなく、皮膚外用剤の剤型等に
合わせて通常の非ステロイド系抗炎症剤を含有する皮膚
外用剤と同様に使用することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤によれば、皮膚刺激
性をほとんど感じることなく、温感が付与されるのみな
らず、皮膚滞留性に優れるので、皮膚適用時に付与され
る温感の持続性が皮膚刺激性を増加させることなく向上
することができるのみならず、非ステロイド系抗炎症剤
の経皮吸収性を格段に向上させることができるので、消
炎、鎮痛効果に優れるのみならず、使用感及び安全性に
も優れる皮膚外用剤として、幅広く使用することができ
るものである。
【0030】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0031】〔実施例1〜12及び比較例1〜11〕表
1及び表2に示す各成分を常法に従いへンシェルミキサ
ーにより混合撹拌して、実施例1〜12及び比較例1〜
11の貼付基剤を調製した。各基剤を不織布上に100
g/m2になるように均一に塗布して、ポリエチレンフ
ィルムのフェーシングを施し、貼付剤を製造した。各貼
付剤を健常人20名(パネラー)の上腕部に貼付し、2
4時間のクローズドパッチテストにより皮膚刺激性を下
記の評価基準に基づいて官能評価し、各パネラーの評価
点を平均して貼付剤の皮膚刺激性の指標とした。結果を
表1及び表2に併記する。 <評価基準> 5:皮膚刺激性を全く感じない 4:皮膚刺激性をほとんど感じない 3:皮膚刺激性をあまり感じない 2:皮膚刺激性をやや感じる 1:皮膚刺激性を感じる
【0032】次に、下記のカラゲニン足浮腫試験方法に
より各貼付剤による浮腫抑制率を求めて、非ステロイド
系抗炎症剤による薬効の指標とした。結果を表1及び表
2に併記する。 <カラゲニン足浮腫抑制試験方法>体重140〜160
gのウィスター系雄性ラットを1群10匹として用い、
各ラットの右後肢の足容積をボリュームディファレンシ
ャルメーターで測定した後、1%カラゲニン懸濁液0.
1mlを同足蹠皮下にそれぞれ注射した。貼付剤は起炎
剤注射4時間前に右後肢に貼付しておき、また、対照群
には貼付剤を起炎剤注射4時間前に貼付しないで注射し
て、注射後の右後肢の足容積を上記メーターで測定し、
注射前後の足容積の差から下記式により各ラットの浮腫
率を求め、対照群の平均浮腫率と貼付(適用)群の平均
浮腫率とから各貼付剤(皮膚外用剤)による浮腫抑制率
を求めた。なお、試験中に貼付した貼付剤をラットが咬
んだり舐めたりしないようにラットの頭部から前肢にか
けて黒布袋で覆った。
【0033】 浮腫率(%)=[(Vt−Vn)/Vn]×100 Vn:カラゲニン注射前の足容積 Vt:カラゲニン注射4時間後の足容積 浮腫抑制率(%)=[(Ec−Et)/Ec]×100 Ec:対照群の平均浮腫率 Et:貼付(適用)群の平均浮腫率
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】〔実施例13〜23及び比較例12〜2
2〕表3及び表4に示す各成分を用いて常法によりクリ
ーム剤を調製した。各クリーム剤の常用量を健常人20
名(パネラー)の上腕部に塗布し、上記と同様にして皮
膚刺激性を評価した。また、上記カラゲニン足浮腫試験
において貼付剤に代えて上記クリーム剤を常用量塗布し
た以外は、上記と同様にして浮腫抑制率を求めた。結果
を表3及び表4に併記する。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】〔実施例24〜34及び比較例23〜3
3〕表5及び表6に示す成分を用いて常法によりゲル剤
を調製した。各ゲル剤について上記と同様にして皮膚刺
激性を評価すると共に、浮腫抑制率を求めた。結果を表
5及び表6に併記する。
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】〔実施例35〜45及び比較例34〜4
4〕表7及び表8に示す成分を用いて常法によりローシ
ョン剤を調製した。各ローション剤について上記と同様
にして皮膚刺激性を評価すると共に、浮腫抑制率を求め
た。結果を表7及び表8に併記する。
【0043】
【表7】
【0044】
【表8】
【0045】〔実施例46〜56及び比較例45〜5
5〕表9及び表10に示す各成分を用いて常法により軟
膏剤を調製した。各軟膏剤について上記と同様にして皮
膚刺激性を評価すると共に、浮腫抑制率を求めた。結果
を表9及び表10に併記する。
【0046】
【表9】
【0047】
【表10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 9/70 330 A61K 9/70 330 372 372 // A61K 31/015 ADA 31/015 ADA 31/405 ADA 31/405 ADA

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非ステロイド系抗炎症剤を含有すると共
    に、温感付与物質と重量平均分子量が5万〜250万で
    あるゼラチンとを配合してなることを特徴とする皮膚外
    用剤。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010083823A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd 外用関節痛治療剤
JPWO2009037855A1 (ja) * 2007-09-21 2011-01-06 株式会社日本高度医療研究会 口腔用及び皮膚用組成物
JP2011502993A (ja) * 2007-11-01 2011-01-27 アーチ パーソナル ケア プロダクツ、エル.ピー. 局所化粧用組成物
JP2012505909A (ja) * 2008-10-16 2012-03-08 ノバルティス アーゲー 感覚成分を有する局所nsaid組成物
JP2015214581A (ja) * 2015-08-07 2015-12-03 小林製薬株式会社 皮膚外用剤

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