JPH0728547Y2 - 冷却装置の除霜制御回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器により構
成され、かつ高温高圧の冷媒ガスによって除霜を行なう
冷蔵庫等の冷却装置の除霜制御回路に関するものであ
る。

従来の技術 従来この種の冷却装置の除霜制御回路としては例えば実
公昭53-47235号公報に示されているものがあった。この
従来の冷却装置は、第１図に示すように圧縮機１、凝縮
器２、減圧装置３及び蒸発器４を順次接続して冷凍サイ
クルを構成するもので、圧縮機１の吐出側と蒸発器４の
入口側との間に電磁弁５を設けた除霜用のバイパス回路
を形成してある。

このようにして、冷却運転を行なうには圧縮機１を作動
して高温高圧の気体冷媒を凝縮器２に送り、ここで冷却
して中温高圧の液冷媒とし、さらに減圧装置３で低温低
圧の液冷媒に変化させて蒸発器４に供給し、ここでこの
低温低圧の液冷媒が気化することで冷蔵庫等の庫内を冷
却している。

ところで、冷却運転中、蒸発器４では庫内に吸込まれる
湿気を多く含んだ空気が原因で着霜が生じ、冷却能力の
低下を招くおそれがあるため、第４図に示すようにタイ
マー６を設け、タイマーモータの冷却運転時間積算によ
って定期的に除霜を行なうようにしている。

この除霜運転は、前記タイマー６の働きで電磁弁５に通
電しこれを開くことにより、圧縮機１から吐出される高
温高圧の冷媒ガスを電磁弁５を通過させて蒸発器４に直
接供給するもので、この冷媒ガスの有する熱で蒸発器４
に付着した霜を溶かしていた。

そして、除霜が終了すれば、例えばバイメタルサーモス
タット７が温度を感知して、電磁弁５を閉じ、圧縮機１
はそのまま運転を継続して今度は凝縮器２に冷媒を送り
冷却運転を再び開始するものであった。

考案が解決しようとする課題 ところが、このような冷却装置の除霜制御回路において
は、第４図、第５図に示すように除霜運転に入ってもタ
イマーモータ８が運転を続行するため、最長の除霜時間
を決めておかなければならなかった。

そのため、着霜量が少ない状態において除霜運転に入っ
た場合は、除霜が短かい時間で終了し冷却運転に入る。
しかし、タイマーの最長の除霜時間を長く設定しておく
と、復帰した冷却運転によってバイメタルサーモスタッ
トも冷やされ復帰して、再び除霜運転に入り、何度も除
霜運転に入ってしまう。

また、着霜量が多い状態において除霜運転に入った場合
は、除霜に長い時間が必要となるが、タイマーの最長除
霜時間が短かいと、除霜が終了する前にタイマーの除霜
運転が終了し、霜残りが起こったりしていた。

本考案はこのような従来の課題を解消するものであり、
着霜量に応じた適切な最短除霜時間で除霜を完了するこ
とを目的とする冷却装置の除霜制御回路である。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するため、本考案の冷却装置の除霜制御
回路は、除霜運転中、タイマーモータを停止させ、除霜
終了後再運転させる構成である。

作用 本考案の冷却装置の除霜制御回路は、除霜運転時、タイ
マーモータを停止させることによって、着霜量に応じた
除霜時間で除霜が完了するという効果を有するものであ
る。

実施例 以下、本考案の一実施例について図面に基づき説明す
る。

第１図は、圧縮機１、凝縮器２、減圧装置３、蒸発器４
を順次接続した冷凍サイクルを構成し、それに電磁弁５
を設けた除霜用バイパス回路を有する冷却システム配管
図で、基本構成としては従来と同様である。

第２図、第３図は、第１図に対応する本考案の電気回路
図及び本考案の除霜時における冷却システムの動作グラ
フである。

第２図に示すように、タイマー９内のタイマーモータ８
を接点に接続しておくと、除霜運転に入った時、タイマ
ーモータ８は停止する。

そしてタイマー９の接点と並列に、バイメタルサーモス
タット７を接続しておけば、除霜が終了して温度が上昇
すると、バイメタルサーモスタット７は熱感知によって
通電されて、タイマーモータ８は再運転を始める。

やがてタイマー固有の除霜時間が終了すると、再び冷却
運転が再開される。

以上のような実施例の冷却装置の除霜制御回路によれ
ば、タイマーの最長の除霜時間を決める必要はなく、除
霜を完全に終了するまで冷却運転を再開せず、何度も除
霜運転には入らないという効果を得ることができる。

考案の効果 以上のように本考案の冷却装置の除霜制御回路によれ
ば、着霜量に応じた除霜時間を得られ、除霜が完全に終
了したことを感知し霜残りがなく冷却運転を再開できる
という効果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す冷却サイクルの配管
図、第２図は第１図の電気回路図、第３図は本考案実施
例の冷却システムにおける除霜時の各部の動作状態を示
すタイムチャート、第４図は第１図に対応する従来例の
電気回路図、第５図は従来例の冷却システムにおける除
霜時の各部の動作状態を示すタイムチャートである。 １……圧縮機、２……凝縮器、３……減圧装置、４……
蒸発器、５……電磁弁、７……バイメタルサーモスタッ
ト、８……タイマーモータ、９……タイマー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】順次接続して環状にした圧縮機、凝縮器、
   減圧装置、蒸発器と、前記圧縮機の吐出側と蒸発器の入
   口側との間に電磁弁を設けたバイパス回路と、蒸発器の
   温度を感知して除霜を終了するバイメタルサーモスタッ
   トと圧縮機の冷却運転時間を積算し、一定時間になると
   接点を切り換え前記電磁弁を開け、タイマーモータを停
   止し除霜を開始するタイマーとから構成され、前記バイ
   メタルサーモスタットを前記タイマー内のタイマーモー
   タ回路の接点と並列に接続したことを特徴とする冷却装
   置の除霜制御回路。