JPH0728273A - 静電荷像現像剤組成物 - Google Patents

静電荷像現像剤組成物

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JPH0728273A
JPH0728273A JP5169189A JP16918993A JPH0728273A JP H0728273 A JPH0728273 A JP H0728273A JP 5169189 A JP5169189 A JP 5169189A JP 16918993 A JP16918993 A JP 16918993A JP H0728273 A JPH0728273 A JP H0728273A
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徳広 林
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 表面に凹凸部を有する多孔性の不定形鉄粉か
らなるキャリアとトナーとからなる静電荷像現像剤組成
物において、前記トナーはポリエステル樹脂を結着樹脂
の主成分として用い、該結着樹脂の100重量部に対
し、脂肪酸および/又はその金属塩を0.1〜5.0重
量部を溶融混練により含有させた静電荷像現像剤組成
物。 【効果】 低温定着性を確保しながら現像剤ライフの長
期に亘ってキャリア表面へのトナースカム形成を防止
し、キャリア抵抗および帯電量を安定に維持することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザプリンタ、乾式
静電複写機などの画像形成装置の静電潜像を現像する際
に用いられる乾式二成分現像剤に関し、さらに詳細には
キャリアのトナースカムを低減させることでキャリア抵
抗帯電量を長期に亘って一定の値に維持し、高画質を維
持できるようにした静電荷像現像剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタ、乾式静電複写機などの
画像形成装置に用いられる電子写真法は、米国特許第
2,221,776号、同第2,297,691号、同
第2,357,809号などの明細書に記載されている
ように、光導電性絶縁層を一様に帯電させ(帯電工
程)、次いでその層を露光させ、露光した部分の電荷を
消散させて静電気的な潜像を形成し(露光工程)、この
静電潜像に帯電した着色微粉末、いわゆるトナーを付着
することによって可視化させ(現像工程)、得られた可
視像を転写紙などの転写材に転写し(転写工程)、その
後加熱、圧力その他の適当な手段によって永久定着する
(定着工程)ものである。
【0003】これらの電子写真法に適用される現像方法
としては、大別して乾式現像法と湿式現像法がある。前
者には、さらに一成分系現像剤を用いる方法と、トナー
とキャリアからなる二成分系現像剤を用いる方法があ
る。二成分系現像剤としては、トナーを搬送するシステ
ムの種類により、磁性粉キャリアを用いる磁気ブラシ現
像法(米国特許第2,786,439号明細書)、幾分
粗いビーズキャリアを用いるカスケード現像法(米国特
許第2,618,551号明細書)等がある。
【0004】これらの現像法に適用されるトナーとして
は、スチレン−アクリレート共重合系(ポリスチレン
系)樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂などの
結着樹脂中に染料・顔料などの着色剤、電荷制御剤、ワ
ックスなどの各種機能性添加剤を混合分散させ、1 〜8
0μm程度に粉砕した微粉末が一般に使用されている。
このような二成分系現像剤には、一般にロングライフ
性、すなわち連続現像における画像画質の安定性,維持
性が求められている。そのためにはトナーとキャリア粒
子間に帯電量および現像剤抵抗を適性範囲内に維持する
必要があり、初期の帯電量および抵抗が、ロングラン後
期においても変化しないことが最も望ましい。
【0005】これら現像剤の帯電量および抵抗を安定に
維持する目的で、従来はトナー側からは結着樹脂、荷電
制御剤、その他の添加剤の設計および選択が検討されて
いる一方、キャリア側でも鉄粉の酸化処理法あるいはフ
ェライト、マグネタイトなどの構成材料、さらにこれら
磁性粉の表面形状、コーティング材料およびその処理方
法などが種々検討されている。特に高速で現像を行う場
合には、現像剤を多く必要とし、現像剤を撹拌するには
大きな力を要するため、現像剤と現像器の撹拌部材との
間の衝突の繰返しによって現像剤の劣化が著しいものと
なる。
【0006】この現像剤の劣化を軽減するために、キャ
リアに「スポンジ」と称される多孔性の不定形鉄粉を用
いてかさ比重を小さくすることにより撹拌トルクを低減
させることが行われている。また現像速度が速くなる
と、現像の際に感光体近傍のキャリアにチャージアップ
が起こり易くなり、黒ベタ部のエッジ効果が大きくなる
傾向があるが、この現象も多孔質不定形鉄粉では凸部の
介在によって粒子同士のコンタクトポイントを大きくす
ることができ、バイアスの効きを良くして実質的な現像
電界強度を上げられるなどの副次効果があるため、この
種の構造を持つキャリアは疑似導電性方式を用いる高速
プリンタや複写機には好適である。
【0007】一方キャリアを多孔性にすると、その反復
使用によって粒子の凸部の低表面エネルギーコート剤が
剥がれ、そこに現像器内で発生したトナーの微粉末が核
となり、トナースカムと称される薄膜が形成され、時間
の経過とともにコンタクトポイントとなる凸部が高抵抗
となり、磁気ブラシを通じての現像バイアスが感光体表
面近くに届きにくくなるため、画像濃度が低下し、特に
黒ベタ部分の再現ができなくなる問題がある。また、特
に高速の複写機、プリンターではトナーの低温定着性が
要求されるが、連続使用で50℃以上にもなる現像槽内
では低温定着トナーは熱的に凸部に融着して固化し易
く、要求される低温定着性とロングライフ性とは相反す
る条件となっていた。
【0008】図1(a)、(b)、(c)はそのトナー
スカム生成のメカニズムを示すものであり、キャリアは
凹凸のある多孔質鉄粉からなるコア1と、コア1の表面
を覆う導電性コート材2からなっている。そして、
(a)に示す初期状態ではトナー3はコア1の凹部に充
填され、凸部には存在せず、この凸部が隣り合うキャリ
ア同士のコンタクトポイントとなる。しかし、(b)に
示すように、キャリアの反復使用による摩耗によって凸
部に存在するコート材2は剥がれ、スカムしやすい情況
となり、この部分に(c)に示すようにトナー3による
トナースカム3aが形成される。
【0009】周知のように各キャリアはマグネットロー
ラと感光体との間を前記凸部をコンタクトポイントとし
て架橋的に連結し、帯電したトナー3を感光体表面に形
成された静電潜像に供給するものであるが、トナースカ
ム3aによりキャリアの抵抗が高くなると、マグネット
ロ―ラからのバイアスが伝わりにくいものとなり、結果
的に感光体表面へのトナー3の供給量が低下し、前述の
ように画像濃度の低下要因となる。
【0010】この種の構造を持ったキャリアに対するト
ナーのクリーニング不良を防止するとともに、オフセッ
ト現象の防止、および感光体の摩耗を低減するための材
料として、従来は結着剤に適宣量のステアリン酸亜鉛な
どの滑剤を外部添加することが行われ、例えば特開昭4
6−12680号公報に示すように、結着剤としての線
状ポリエステル樹脂に対してステアリン酸亜鉛を外部添
加し、トナー粒子の外表面を滑性化させていた。これに
よれば、凸部におけるコート材の消耗があってもトナー
は容易にはキャリア表面に付着することがないのでロン
グライフにおける画像濃度低下を防止できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
はこの種の滑剤を外部添加したトナーは滑剤分離が生じ
易く、特に転写工程でトナーから遊離した滑剤が感光体
表面に付着し、複写作業の継続に応じて該滑剤が感光体
表面に絶縁層を形成する他、トナーそのものの帯電性に
著しく影響を与え、帯電量の低下と現像剤の流動性向上
による現像剤抵抗の低下によって地汚れ等の画像劣化を
生ずる問題があった。
【0012】従って、表面に凹凸部を有する多孔性の不
定形鉄粉からなるキャリアを用いた二成分系現像剤にお
いて、トナーの低温定着性を損なうことなく、キャリア
抵抗および帯電量を長期に亘って安定に維持できる現像
剤組成物が望まれていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる実状
において鋭意研究を重ねた結果、ポリエステル樹脂を結
着樹脂の主成分として用い、該結着樹脂に脂肪酸および
/またはその金属塩を溶融混練により含有させることに
より、トナーの低温定着性を保ちつつキャリア側におい
てはトナースカムが極めて少なく、キャリア抵抗および
帯電量を長期間安定に維持できる静電荷像現像剤組成物
が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0014】すなわち本発明は、表面に凹凸部を有する
多孔性の不定形鉄粉からなるキャリアとトナーとからな
る静電荷像現像剤組成物において、前記トナーはポリエ
ステル樹脂を結着樹脂の主成分として用い、該結着樹脂
の100重量部に対し、脂肪酸および/またはその金属
塩を0.1〜5.0重量部溶融混練により含有させたこ
とを特徴とする静電荷像現像剤組成物を提供するもので
ある。
【0015】本発明に用いられるキャリアは、スポンジ
と称される表面に凹凸部を有する多孔性の不定形鉄粉を
芯材としてその外表面をコーティング剤で被覆したもの
が用いられる。コアを構成する不定形鉄粉としては、鉄
鋼石を還元して製造する鉱石還元鉄粉、ミルスケールを
還元して製造するミルスケール還元鉄粉、鋼の溶湯を細
孔から流出させて冷却粉末化した球状のアトマイズ鉄
粉、鋼の薄片を窒化し粉砕後脱窒処理をした窒化鉄粉が
挙げられるが、これらのうちかさ比重が2〜4g/c
m3 、平均粒径が50〜200μm、特に55〜170
μmのものが好ましく、また各粒子の凹凸の差が10μ
m以上の細孔を有する不定形鉄粉が好ましい。なお、鉄
粉系キャリアは、空気中の水分の存在により酸化され表
面にFe2O3(いわゆる錆)が生じてしまうため、強制酸
化により比較的高抵抗の安定な酸化薄膜で覆い、この処
理度合いにより薄膜の厚みを調整してキャリアとしての
電気抵抗を調整することができる。
【0016】不定形鉄粉の外表面を被覆するコーティン
グ剤としては、帯電制御を容易にし、ロングランおよび
高温高湿時での帯電安定性を保持する目的で、従来より
電子写真に用いられることが知られているキャリア用コ
ーティング剤の全てを使用することができる。具体的に
は例えば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、あるいはさらに表面滑
性を上げる役割となるシリコーン樹脂、シリコンアクリ
ル樹脂、あるいはフッ素系樹脂として種々のフッ化炭素
が挙げられる。このフッ化炭素の具体例としては、フッ
化ビニリデン、トリフルオロエタレン、テトラフルオロ
エチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレンなどの単独重合体または共重合体が挙げられ
る。さらに具体的には、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−ト
リフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テト
ラフルオロプロピレン共重合体等が挙げられる。これら
のうち四フッ化エチレンまたはフッ化ビニリデンを単量
体の一つとして用いたフッ素樹脂が好ましい。
【0017】また以上のフッ素樹脂は、電気的特性また
は消耗特性を改善するために、アルミナ、グラファイ
ト、二硫化モリブデン、ブロンズなどの無機微粒子と混
合して用いることができ、これら微粒子はフッ素樹脂の
融点近くの温度で焼成結着することができる。さらに
は、以上のフッ素樹脂の不定形鉄粉の表面に対する接着
強度を高め、耐久性を付与するためにポリアミド樹脂ま
たはエポキシ樹脂を配合することができる。
【0018】コーティング方法としては、以上の樹脂を
メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどの分散媒
に分散させ、この分散液に前記キャリアを浸漬するか、
あるいはこの分散媒をキャリア表面にスプレーし、続い
て150〜300℃で熱硬化させることによって得られ
る。このコーティング量はキャリア重量に対して乾燥重
量で0.5〜10重量%、特に1〜5重量%が好まし
い。
【0019】トナーの重要な要求特性である定着に必要
な熱特性を満たすために、それに用いられる結着樹脂で
あるポリエステル樹脂は、少なくとも1種の3価以上の
多官能モノマーにより架橋構造を有するものが好まし
く、また、高化式フローテスターによる軟化点が95℃
以上160℃以下、流出開始温度と軟化点との温度差が
15〜50℃であることが好ましい。なお、高化式フロ
ーテスターは、樹脂などの溶融挙動が各温度で再現性良
く測定でき、トナー用バインダ樹脂の評価には非常に有
効な装置である。
【0020】軟化点が95℃未満では耐オフセット性、
耐ブロッキング性に支障をきたし、また160℃を超え
ると低温定着性に支障をきたすので好ましくない。また
同様に、流出開始温度と軟化点との温度差が15℃未満
では耐オフセット性、耐ブロッキング性に支障をきた
し、また50℃を超えると低温定着性に支障をきたすこ
とがあるので好ましくない。
【0021】また、ポリエステル樹脂はDSCによるガ
ラス転移温度が50℃以上80℃以下であるのが好まし
い。50℃未満では凝集しやすく、安定性が悪く、80
℃を超えると定着不良がおこり易く、また製造時の粉砕
性も良くないので好ましくない。
【0022】本発明で用いられるポリエステル樹脂は、
アルコールとカルボン酸、もしくはカルボン酸エステ
ル、カルボン酸無水物等を原料モノマーとして合成され
る。2価のアルコール成分としては、ポリオキシプロピ
レン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオ
キシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.
0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロ
ピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシ
ド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が
挙げられる。
【0023】3価以上のアルコール成分としては、ソル
ビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,
4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−
ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、
グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メ
チル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒ
ドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
【0024】また、酸成分としては、カルボン酸成分で
2価の単量体として、マレイン酸、フマール酸、シトラ
コン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチ
ン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク
酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、
イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−
オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオク
チルコハク酸及びこれらの酸の無水物、もしくは低級ア
ルキルエステル等が挙げられる。
【0025】3価以上のカルボン酸成分としては、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,
5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル
−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,
2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチ
レンカルボキシル)メタン、1,3,7,8−オクタン
テトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体
酸及びこれらの酸の無水物、低級アルキルエステル等が
挙げられる。
【0026】このようなポリエステル樹脂は通常の方法
によって合成できる。具体的には反応温度170〜25
0℃、反応圧力5mmHg〜常圧で反応を行い(最適温度、
圧力はモノマーの反応性で決める)、以上述べた所定の
物性になった時点で反応を終了させれば良い。
【0027】さらに、結着樹脂としては前記ポリエステ
ル樹脂に対し相溶性のある、ポリアミド、ポリエステル
ポリアミド樹脂などを適宜量混合して用いることができ
る。
【0028】本発明に用いられる脂肪酸、その金属塩
は、キャリアに対するトナースカムを防止するためのク
リーニング剤としての機能とともに、オフセット現象の
防止のための離型剤としての機能、および感光体の摩耗
を低減するために添加される。これらのうち脂肪酸とし
ては、ヤシ油系脂肪酸、牛脂系脂肪酸、各種単体脂肪酸
があり、単体脂肪酸としては、分子量の小さい順からカ
プリル酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ト
リデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘニン酸、リグノリン酸、セロスチン酸、モンタ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、エルカ酸、リシノレイン酸ジヒドロキシステアリ
ン酸、環状脂肪酸、二塩基性酸等が挙げられるが、炭素
数18以上の飽和脂肪酸を90%以上多く含むステアリ
ン酸以上の長鎖アルキル基を持つものが好ましい。
【0029】また、脂肪酸金属塩の金属としては、亜
鉛、鉛、鉄、銅、錫、カドミウム、アルミニウム、カル
シウム、マグネシウム、ニッケル、コバルト、マンガ
ン、リチウム、バリウム等の各種金属が挙げられる。こ
れらのうち、特にラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウムが好
適である。
【0030】これらの脂肪酸、その金属塩は単独または
2種以上を組合わせて用いることができ、これらの結着
樹脂に対する添加方法としては、溶融混練方法、すなわ
ち内部添加方法が採用される。この方法により従来の外
部添加方法に比べて本発明では分散がさらに均一に行わ
れるとともに、結着樹脂中の極性基に脂肪酸または脂肪
酸金属塩の−COOX(Xは水素または金属)が吸着し
てトナー表面に脂肪酸の長鎖アルキル基が表出すること
になる。明らかではないが、この吸着は水素結合により
生じ、かなり強固にトナーに付着するので転写工程にお
けるトナーからの遊離を防止するものと推定される。
【0031】また、脂肪酸および/またはその金属塩の
結着樹脂に対する添加量は、0.1〜5.0重量部であ
ることが必要であるが、脂肪酸の場合には0.1〜2.
0重量部、脂肪酸金属塩の場合には0.5〜5.0重量
部、特に0.7〜2.0重量部が好ましい。添加量が
0.1重量部未満ではクリーニング剤としての機能を達
成出来ず、また5.0重量部を超えると、従来の外部添
加と同じような欠点(トナーからの遊離)を生じるので
好ましくない。
【0032】次に、本発明によるトナーの調製に用いら
れる各種添加剤について説明する。トナーには荷電制御
剤、着色剤、および必要に応じて流動性向上剤、クリー
ニング性向上剤、離型剤等が添加される。
【0033】荷電制御剤については特に制限はなく、正
帯電トナーと負帯電トナーによりその制御剤の種類を設
定できる。正帯電トナーには、従来電子写真用に用いら
れている全ての正帯電性の荷電制御剤から1種または2
種以上が用いられる。具体例としてはイミダゾール誘導
体、例えば「PLZ−2001」、「PLZ−800
1」(以上、四国化成(株)社製);トリフェニルメタ
ン誘導体、例えば「COBY BLU PR」(ヘキス
ト社製):四級アンモニウム化合物、例えば「TP−4
15」、「TP−4040」(保土谷化学社製)、「ボ
ントロンP−51」(オリエント化学社製)、「Cop
y Charge pxvP435」(ヘキスト社
製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド等;ポリ
アミン樹脂、例えば「AFP−B」(オリエント化学社
製)等を挙げることができる。
【0034】負帯電性トナーには、従来電子写真用に用
いられることが知られている全ての負帯電性の荷電制御
剤から1種または2種以上が用いられる。具体例として
は、含金属アゾ染料、例えば「バリーファーストブラッ
ク3804」、「ボントロンS−32」、「ボントロン
S−34」、「ボントロンS−36」(以上、オリエン
ト化学社製)、「アイゼンスピロンブラックTVH」
(保土谷化学社製)等、銅フタロシアニン染料、サリチ
ル酸のアルキル誘導錯体、例えば「ボントロンE−8
4」(オリエント化学社製)等;四級アンモニウム塩、
例えば「CopyCharge NX Vp434」
(ヘキスト社製)等を挙げることができる。
【0035】また主荷電制御剤と逆極性の荷電制御剤と
の併用も可能であり、逆帯電性の荷電制御剤の使用量を
主帯電性の荷電制御剤の使用量の1 /2 以下とすれば5
万枚以上連続して現像を行っても濃度の低下もなく、良
好な可視画像を得ることができる。これらの荷電制御剤
は結着樹脂に対して0.1〜8.0重量%、特に0.2
〜5.0重量%配合するのが好ましい。
【0036】着色剤は有彩色の染料または黒色を発色さ
せるカーボンブラック、カーボンブラックの表面を樹脂
で被覆したグラフト化カーボンブラックのような顔料が
用いられるが、公知のものが全て使用可能であり、特に
限定されるものではない。黒色以外ではイエロー、マゼ
ンタ、シアンの三原色があるが、例えばイエローには
C. I. ソルベントイエロー21、C. I. ソルベント
イエロー77、C.I. ピグメントイエロー12、C.
I. ディスパースイエロー164等が挙げられる。マゼ
ンタにはC. I. ソルベントレッド49、C. I. ソル
ベントレッド128、C. I. ピグメントレッド13、
C. I. ピグメントレッド48.2、C.I. ディスパ
ースレッド11等が挙げられる。シアンにはC. I. ソ
ルベントブルー21、C. I. ソルベントブルー94、
C. I. ピグメントブルー15.3等が挙げられる。
【0037】これらの着色剤は、トナー全量に対して
0.01〜20重量%、特に1〜10重量%配合するの
が好ましい。
【0038】本発明におけるトナーには必要に応じて流
動性向上剤、クリーニング性向上剤等を用いることがで
きる。流動性向上剤としては、例えばシリカ、アルミ
ナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシ
ウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、
酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ
土、酸化クロム、二酸化セリウム、ベンガラ、三酸化ア
ンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸
バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化けい
素、窒化けい素等を挙げることができ、特にシリカの微
粉末が好ましい。
【0039】クリーニング性向上剤は、トナー中に内部
添加された前記脂肪酸および/またはその金属塩がその
機能を発揮する他に、フッ素系高分子量体の微粒子粉末
およびシリコーン樹脂微粒子などを用いることができ
る。これら流動性向上剤およびクリーニング性向上剤は
前記脂肪酸および/またはその金属塩の効果を低下させ
ないために、トナーに対し0.01〜1.0重量%の範
囲で添加することが好ましい。
【0040】本発明におけるトナーには、必要に応じて
ヒートローラ定着における耐オフセット性を改善する目
的で離型剤を用いることができる。この離型剤として
は、前述の脂肪酸および/またはその金属塩がその機能
を兼用する他に、ポリオレフィン、脂肪酸エステル、部
分ケン化脂肪酸エステル、高級アルコール、パラフィン
ワックス、アミド系ワックス、多価アルコールエステ
ル、シリコンワニス、脂肪族フロロカーボン、シリコン
オイル等のオフセット防止剤の任意の1種以上を含有さ
せても良い。
【0041】本発明におけるトナーには、以上の他にさ
らに種々の添加剤を添加でき、例えば現像性を調整する
ための添加剤として、例えばメタクリル酸メチルエステ
ルの重合物の微粒子粉末を用いることができ、さらには
調色、抵抗調整等のために少量のカーボンブラックを用
いることができる。
【0042】
【発明の効果】かくして得られる本発明のトナーは、乾
式二成分系現像剤用キャリアと混合することにより、低
温定着性を確保しながら現像剤ライフの長期に亘ってキ
ャリア表面へのトナースカム形成を防止し、キャリア抵
抗および帯電量を安定に維持できる長寿命の現像剤とな
る。また特に本発明のトナーは高速の導電性疑似二成分
現像方法を用いる現像剤に好適である。
【0043】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例により限定されるものではな
い。また以下に示す組成割合は、特に明記しない限り重
量部を示すものとする。なお、本発明に用いる結着樹脂
およびトナーの製造例並びに本発明で特に好適なコート
キャリアの製造例も併せて以下に示す。
【0044】樹脂製造例1 ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン740g、ポリオキシエ
チレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン300g、テレフタル酸ジメチル466
g、イソドデフェニル無水コハク酸80g、1,2,4
−ベンゼントリカルボン酸トリn−ブチル114gを通
常のエステル化触媒とともにガラス製2リットルの四口
フラスコに入れ、温度計、ステンレス製撹拌棒、流下式
コンデンサおよび窒素導入管を取り付け、電熱マントル
ヒータ中で窒素気流下、前半210℃常圧、後半210
℃減圧にて撹拌しつつ反応を進めた。得られたポリエス
テル樹脂は、酸価2.8KOHmg/g、水酸基価28.
0KOHmg/g、高化式フローテスター軟化温度13
8.7℃であった。当該樹脂を結着樹脂(1)とする。
【0045】樹脂製造例2 ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン551g、ポリオキシエ
チレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン463g、フマール酸191g、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸189gおよびジブチ
ル錫オキシド3gをガラス製3リットル−四口フラスコ
に入れ、温度計、ステンレス製撹拌棒、流下式コンデン
サおよび窒素導入管を取り付け、電熱マントルヒータ中
で窒素気流下、前半210℃にて撹拌しつつ反応を進め
た。重合度はASTME28−51Tに準ずる軟化点よ
り追跡を行い、軟化点が137℃に達したとき反応を終
了した。該ポリエステル樹脂の酸価は20.4KOHmg
/g、水酸基価21.0KOHmg/gであった。当該樹
脂を結着樹脂(2)とする。
【0046】実施例1
【表1】 結着樹脂(1) 87部 カーボンブラック「リーガル330R」 7部 正帯電性荷電制御剤「ボントロンN−07」(オリエント化学社製) 2部 正帯電性荷電制御剤「TP−415」(保土谷化学社製) 1部 ステアリン酸亜鉛「S−Z」(日本油脂社製) 3部 以上の原料をヘンシェルミキサーで良く混合した後、バ
レル冷却装置を備えた2軸押出機で溶融混練し、冷却、
粗砕化した後、ジェットミルによって粉砕し、さらに風
力分級機を用いて分級し、平均粒径11μmの正帯電性
トナー1を得た。
【0047】実施例2 実施例1でステアリン酸亜鉛S−Z(日本油脂社製)3
部をステアリン酸亜鉛SZ−DF−2(堺化学社製)
1部に変更する以外は同様に行い、正帯電性トナー2を
得た。
【0048】実施例3 実施例1でステアリン酸亜鉛S−Z(日本油脂社製)3
部をステアリン酸マグネシウムSM−1000(堺化学
社製)3部に変更する以外は同様に行い、正帯電性トナ
ー3を得た。
【0049】実施例4 実施例1でステアリン酸亜鉛S−Z(日本油脂社製)3
部をステアリン酸アルミニウムSA−1000(堺化学
社製)1部に変更する以外は同様に行い、正帯電性トナ
ー4を得た。
【0050】実施例5
【表2】 結着樹脂(2) 90部 カーボンブラック「リーガル400R」(キャボット社製) 8部 負帯電性荷電制御剤「アイゼンスピロンラックT−77」 1.5部 (保土谷化学社製) ステアリン酸「ルナックS−90」(花王株式会社製) 0.5部 以上の原料を実施例1と同様の方法で溶融混練し粉砕分
級し、平均粒径11μmの負帯電性トナー5を得た。
【0051】比較例1 実施例1でステアリン酸亜鉛のS−Z(日本油脂社製)
3部を除き結着樹脂(1)を90重量部に変更する以外
は同様に行い、正帯電性トナー6を得た。
【0052】比較例2 比較例1のトナー100部に対し、ステアリン酸亜鉛S
Z−DF−2 F(堺化学社製、平均粒径3μm品)0.
3部を外部添加してヘンシェルミキサーを用いて混合付
着させ、正帯電性トナー7を得た。
【0053】コートキャリア製造例1 平均粒径160μmのスポンジ鉄粉Copy Powd
er CS105−175(Hoganas AB社
製)1000部に、フッ化ビニリデン−テトラフルオロ
エチレン共重合体[VT50(ダイキン工業社製),共
重合モル比80:20]50部およびエポキシ樹脂[エ
ピコート1001(三菱油化社製)]20部を1000
部のメチルエチルケトンに分散させた分散液を調製し、
転動流動床コーティング装置を用いて、導電性グラファ
イト充填スポンジ鉄粉1000部に対し、1部がコート
層として残るようにその表面にスプレーコートし、さら
に乾燥した後、電気炉中で200℃、30分間熱処理
し、コートキャリア1を得た。
【0054】コートキャリア製造例2 コートキャリア製造例1におけるフッ化ビニリデン−テ
トラフルオロエチレン共重合体VT50およびエポキシ
樹脂エピコート1001をストレートシリコン樹脂KR
−271(信越化学社製)に変更する以外は同様に行
い、コートキャリア2を得た。
【0055】試験例 コートキャリア1の100重量部に対し、実施例1、
2、3、4または比較例1、2で得られたトナー3重量
部を混合して正帯電現像剤を調製し、またコートキャリ
ア2の100重量部に対し実施例5で得られたトナー5
を3重量部混合して負帯電正現像剤を調製した。これら
の現像剤をOPCベルト搭載複写機(富士ゼロックス社
製、FX1075)の改造機を用い、正帯電現像剤に対
しては反転現象で、また負帯電現像剤に対しては正転現
象で定着性試験を行い、さらに通常環境(23℃、50
%RH)において10万枚のロングラン試験を行い、現
像剤帯電量、キャリア抵抗、画像およびキャリア表面の
トナースカムのFE/SEM(日本電子社製)による観
察結果について以下に示す方法で評価した。
【0056】(1)帯電量の評価 帯電量の評価に用いた装置は、ブローオフ式帯電量測定
装置であり、この装置は、ファラデーケージ、コンデン
サおよびエレクトロメータを備えた比電荷測定装置であ
る。測定方法は、325メッシュ(キャリア粒子の通過
しない大きさに適宣変更可能)のステンレスメッシュを
備えた真鍮製の測定セルに、現像槽から取り出した現像
剤をW(g)(約3.0g)入れた。次に吸引孔から、
流量計3リットル/分を示す圧力で90秒間吸引を行
い、トナーのみをセル中から除去した。この吸引開始か
ら90秒後の電位計の電圧をV(ボルト)とした。ここ
でコンデンサの電気容量をC(μF)とすると、このト
ナーの比電荷Q/mは下式のごとく求められる。
【0057】Q/m(μc/g)=C×V/m ここで、mはW(g)中の現像中に含まれるトナーの重
量であるが、現像剤中のトナーの重量をT(g)、現像
剤の重量をD(g)とした場合、試料のトナー濃度はT
/D×100(%)と現され、mは下式のごとく求めら
れる。 m(g)=W×T/D
【0058】(2)キャリア抵抗の評価 (1)で帯電量を測定した際に、ブローオフ式帯電量測
定装置のステンレスメッシュ上に残ったキャリアを動的
キャリア抵抗測定機(C−meter Epping
GmbH社製)のセルに付属の計量スプーンで1cc計り
込み、磁力630 gauss、予備撹拌63秒、印加
電圧12V、10000pFのコンデンサーを使用して
動的キャリア抵抗を測定した。
【0059】(3)画像の評価 評価は現像濃度および地汚れについて、以下の方法で行
った。画像濃度はマクベス反射濃度計RD−914(M
acbeth Process Measuremen
ts社製)による測定値により評価した。地汚れは、白
色度測色色差計Z−1001Dp(日本電色工業社製)
により、未使用の紙の表面および現像後の紙の非画像部
の白色度を測定し、前者から後者を引いて得られた相対
比較価により評価した。
【0060】(4)定着性の評価 上述の複写機の定着部のシリコンオイル塗布をしないで
画像出しを行い、ローラ温度可変できるように改造し、
定着温度を120℃〜240℃にコントロールし、画像
の最低定着温度、オフセット性を評価した。ここでの最
低定着温度とは、底面が15mm×7.5mmの砂消しゴム
に500gの荷重を載せ、定着段を通して定着された画
像の上を5往復こすり、こする前後でマクベス社の反射
温度計にて光学反射密度を測定し、以下の定義による定
着率が70%を越える際の定着ローラの温度をいう。
【0061】
【数1】
【0062】トナー1からトナー7の全てのトナーにつ
いて、目標の最低定着温度である180℃以下の定着温
度を確保することができ、また、240℃においてもオ
フセットは発生しなかった。
【0063】(5)キャリア表面のスカム発生の有無 以上の複写機により100万枚複写後キャリアを取出
し、トナーを分離後に電子顕微鏡によりその凸部にトナ
ースカムが発生しているか否かを観察した。以上の
(1)〜(5)の試験結果を表3に示す。なお、(4)
の試験結果は全てのトナーにオフセット現象が発生して
いないので表からは除いてある。
【0064】
【表3】
【0065】以上の表に示す結果からも明らかなよう
に、比較例1のステアリン酸またはその金属塩を全く添
加していないものでは、帯電量が半減し、また抵抗値も
測定不能となる位に上昇してしまい、性能低下する。ま
たこのことは画像濃度が半分程度までに低下し、地よご
れの増加やトナースカムの発生により検証される。また
比較例2のステアリン酸亜鉛を外部添加したものでは、
帯電量が極端に低下し、画像濃度はさほど低下しないに
もかかわらず、地よごれが極端に増加する。このことは
トナー中のステアリン酸亜鉛が転写過程で順次感光体側
に移行して感光体表面に絶縁層を形成するか、あるいは
遊離のステアリン酸亜鉛が現像剤の流動性を向上させ、
キャリア同士のコンタクトを強くしすぎるため、バイア
スのリークが発生するためであろうと推定される。これ
に対し、実施例1〜5のトナーを用いた場合には、目標
とする低温定着性を満足させながら100万枚に及ぶロ
ングライフを達成でき、キャリアに対するトナースカム
も良好に防止できることが確認できた。このことは、特
に比較例2における従来の外部添加方法に比べて本発明
では分散がさらに均一に行われるとともに、脂肪酸およ
び/またはその金属塩がかなり強固にトナーに付着する
ので転写工程におけるトナーからの遊離を防止するから
であると推定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)はトナースカムの生成メカニズ
ムを示す模式図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹凸部を有する多孔性の不定形鉄
    粉からなるキャリアとトナーとからなる静電荷像現像剤
    組成物において、前記トナーはポリエステル樹脂を結着
    樹脂の主成分として用い、該結着樹脂の100重量部に
    対し、脂肪酸および/またはその金属塩を0.1〜5.
    0重量部溶融混練により含有させたことを特徴とする静
    電荷像現像剤組成物。
  2. 【請求項2】 ポリエステル樹脂が、高化式フローテス
    ターによる軟化点が95℃以上160℃以下であって、
    DSCによるガラス転移温度が50℃以上80℃以下で
    あることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像剤組
    成物。
  3. 【請求項3】 キャリアを構成する不定形鉄粉の平均粒
    径が50〜200μmであり、凹凸部の差が10μm以
    上であることを特徴とする請求項1または2記載の静電
    荷像現像剤組成物。
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