JPH07281653A - 画像処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カーソル移動の際の画像処理を簡略化しソフ
トウェアによる処理を低減することを目的とする。 【構成】 従来の画像処理装置の構成にカーソルの位置
情報を蓄積するカーソル情報蓄積部と、カーソル情報蓄
積部に蓄えられている位置情報に従いカーソル信号を生
成するカーソル信号生成部を加えたものである。 【効果】 カーソル移動時の表示色の変更をソフトウェ
アでは画像データの変更でなくカーソル内であるかどう
かの制御のみを行いハードウェアによって表示色の変更
を行うことによりソフトウェアの処理を大幅に低減する
とともに、カーソル移動の画像処理を高速化することが
できた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はユーザインタフェース用
の画面を描画機能を用いて作成する画像処理装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】以下、画面を参照しながら従来の画像処
理装置について説明する。

【０００３】図５は従来の画像処理装置の機能ブロック
図である。図５において、１は画像処理装置全体の制御
を司る全体制御部、２はユーザの入力する指示を解析し
その内容を全体制御部１に指示するユーザインタフェー
ス部と、３は出力するビデオ信号の画像情報の内容をデ
ジタルデータにて蓄積し、かつ画素毎のカラー情報を示
すビデオデータコードを出力する画像蓄積部、４は全体
制御部１からの指示による画像蓄積部３への画像データ
の書き込み、および画像蓄積部３からのビデオデータコ
ードを出力の制御を行う描画表示制御部、５はビデオデ
ータコードのそれぞれの組み合わせに対しそれに対応す
るデジタルカラーデータを出力するルックアップテーブ
ル部、６はデジタルカラーデータをアナログビデオ信号
に変換しモニタ等に出力するデジタル−アナログコンバ
ータ部である。図６は同画像処理装置の初期画面の一例
を示す図、図７は同画像処理装置に用いるルックアップ
テーブルの構成を示す図である。

【０００４】例えば図６のようなメニュースクリーンを
表示し、カーソルを用いてコントロールすることにより
ユーザが操作する環境を実現する場合を考える。図６は
最上部に４つのディレクトリが表示されており、ユーザ
はそれからカーソルを移動して１つのディレクトリを選
択する場合を考える。カーソルはユーザからキー入力装
置により左右の動作を指示されるものとする。またカー
ソル内部（ハッチング部）の表示色は外部と異なった色
を用いて表示する。

【０００５】電源オン時、全体制御部１は描画表示制御
部４に対し初期画面の表示を指示すると、描画表示制御
部４はフォント情報にカラー情報を付加し、画像蓄積部
３に対して初期画面の画像データの書き込みを行う。画
像蓄積部３は表示解像度の各画素に対応した色情報を蓄
積しており、描画表示制御部４から表示タイミングの制
御を受けながら各画素のビデオデータコードをドットク
ロック（１画素の表示期間を示すクロック）毎にルック
アップテーブル部５に出力する。

【０００６】このときのビデオデータコードの情報量を
Ｎビットとすると、ルックアップテーブル部５の構成
は、例えば図７のように表わされる。図７のようにルッ
クアップテーブル部５の内部ではカラーデータコードの
それぞれの組み合わせ（２^N通り）に対して３つの色信
号（Ｒ、Ｇ、Ｂ又はＹ、Ｕ、Ｖ）のデジタルカラーデー
タが対応したルックアップテーブルを持っており、これ
によってＮビットのビデオデータコードにより２^M×２^M
×２^Mの分解能を持つ色を表現することが可能になる。
ルックアップテーブル部５は入力されたビデオデータコ
ードに対応した各色信号のデジタルデータを出力する。
図７は一例であり、各色信号の分解能は等しくなくても
良く、また必要があればルックアップテーブルの内容を
全体制御部１の指示により変更も可能である。

【０００７】ビデオデータコードはルックアップテーブ
ル部５により各色信号のデジタルデータに変換された
後、デジタル−アナログコンバータ部６に入力される。
デジタル−アナログコンバータ部６は各信号をＤ／Ａ変
換し、フィルタによりスムージングを行ってアナログビ
デオ信号を生成し、モニタ１０等に出力し、映像が表示
される。

【０００８】このとき、カーソルを表示している部分は
当然キャラクタを表示している部分であり、カーソル内
部のハッチングの部分は他の領域と異なったカラーコー
ドが画像蓄積部３に蓄積されている。

【０００９】ユーザは初期画面をモニタ１０にて確認し
た後、目的の機能を選択するためにカーソルを移動させ
ようとキー入力装置９より指示を行うと、全体制御部１
はユーザＩ／Ｆ部２を通してそれを検出し、描画表示制
御部４にカーソルの移動を指示する。描画表示制御部４
はカーソルの移動にともないデータが変更される部分
（カーソルがあった場所と移動先）について、以前と同
様のフォント情報に新しいカラー情報を付加し、再度画
像蓄積部３の内容を変更する。

【００１０】これにより、モニタ１０に表示されるカー
ソルの表示位置が変更されるため、ユーザはカーソル位
置の変更を認識することができる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像処理装置の構成では、カーソルの移動を行うた
めにはキャラクタの配列およびフォントには全く変更が
ないにもかかわらず、カーソルの移動があった領域では
全ての画像データを再び変更せねば成らないため、ソフ
トウェア処理の時間が不必要に費やされ、ＣＰＵ（中央
演算装置、以下単にＣＰＵ）の処理能力を低下させると
いう問題点があった。又、ソフトウェアの処理では多く
の手順がかかり、結果的にキー入力装置９より入力して
もカーソルの移動がモニタ１０に認められるまでに多く
の時間が必要だった。

【００１２】そこで本発明は、カーソル移動の際の画像
処理を簡略化しソフトウェアによる処理を低減する画像
処理装置を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、上記従来の構成に加え、ユーザからの指示
によるカーソルの表示位置情報を蓄積するカーソル情報
蓄積部と、カーソル情報蓄積部に蓄えている位置情報に
従ってカーソル表示信号を生成するカーソル信号生成部
を設け、請求項１においてはルックアップテーブル部５
をビデオデータコードおよびカーソル表示信号のそれぞ
れの組み合わせに対しそれに対応するデジタルカラーデ
ータを出力する構成とし、請求項２においてはビデオデ
ータコードにある一定の演算を行いカーソル用ビデオデ
ータコードに変換するビデオデータコード変換部と、前
記カーソル信号生成部より出力するカーソル表示信号に
従い前記ビデオデータコード又はカーソル用ビデオデー
タコードの一方を選択しルックアップテーブル部に出力
するビデオデータセレクタを設けたものである。

【００１４】

【作用】カーソル移動の制御に関して、ソフトウェアで
はカーソル位置情報蓄積部にカーソル表示位置を指示す
るのみで、表示色の変換はハードウェアにて処理するた
めにＣＰＵに対する負荷を軽減し、高速なカーソル移動
を実現することができる。

【００１５】

【実施例】

（実施例１）以下本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。

【００１６】図１は本発明の一実施例における画像処理
装置の機能ブロック図である。図１において、７はユー
ザからの指示によるカーソルの表示位置情報を蓄積する
カーソル情報蓄積部、８はカーソル情報蓄積部７に蓄え
ている位置情報に従いカーソル表示信号を生成するカー
ソル信号生成部である。従来のものと同機能の機能ブロ
ックについては同一の符号を付している。図２は本発明
の一実施例における画像処理装置に用いるルックアップ
テーブルの一例を示す図である。

【００１７】以下、図面を参照しながらカーソルの移動
時の画像処理装置の動作について説明を行う。

【００１８】ユーザよりカーソル移動の指示があった場
合、全体制御部１はカーソル情報蓄積部７に移動先のカ
ーソルの位置を示すデータを書き込む。このとき書き込
み前のカーソル位置の情報は初期画面のデフォルト値が
蓄えられている。カーソル信号生成部８はカーソル情報
蓄積部７に蓄えられている位置情報に従ってカーソル信
号を生成し、ルックアップテーブル部５に出力する。ル
ックアップテーブル部５はカーソル信号生成部８より出
力するカーソル表示信号と画像蓄積部３から出力するビ
デオコードに従い、図２のごとく内部ルックアップテー
ブルを参照し各色信号のデジタルデータを出力する。

【００１９】図２にカラーコードデータを３ビット、ル
ックアップテーブルの出力色信号の分解能を各４ビット
とした場合の例を示し、これに基づいて説明する。ルッ
クアップテーブル部５の内部にはカーソル信号を最上位
のカラーデータコードと見なし、カラーコード３ビッ
ト、カーソル信号１ビットの計４ビットに相当する空間
のテーブルを持ち、それぞれの組み合わせについて各色
信号のデジタルデータを持っている。

【００２０】このときテーブルの上位空間にはカーソル
表示時に表示したい色のデジタルデータ、下位にはカー
ソル以外の領域にて表示したい色のデジタルデータを予
め書き込んでおく。また、カーソル信号はカーソル表示
領域内で”１”、それ以外で”０”になるようにカーソ
ル信号生成部８にて生成する。

【００２１】例えば、キャラクタのフォント部分はカラ
ーデータコードが”０００”、背景部分が”１０１”で
画像蓄積部３に書き込んでいるとすると、通常（カーソ
ルの範囲外）領域ではカラーデータコード”０００”に
対して、それぞれの色信号（Ｙ／Ｒ，Ｕ／Ｇ，Ｖ／Ｂ）
について”００００”、”００００”、”００００”を
出力し、カラーデータコード”１０１”に対して、それ
ぞれ”１１１１”、”００００”、”１１１１”を出力
する。一方、カーソル領域内ではカーソル表示信号が”
１”であるため上位のテーブルが使用され、カラーデー
タコード”０００”に対して”００１１”、”０００
０”、”００００”、カラーデータコード”１０１”に
対して”００００”、”００１１”、”００１１”を出
力する。

【００２２】この結果、カーソル移動の画像処理におい
て画像蓄積部３のデータを変更することなくカーソル領
域のルックアップテーブル部５より出力されるデジタル
カラーデータの変更が可能となる。

【００２３】又、ルックアップテーブルの構成において
カーソル用のテーブルとそれ以外の用途のテーブルを必
ずしも上位と下位に分けて用いる必要はなく、カラーデ
ータコードとカーソル信号の組み合わせ方にしたがって
テーブルを構成すれば、本実施例と同様の結果を得るこ
とは明白であり、カーソル信号についても、カーソル領
域内のとき”１”、”０”のどちらにするかはテーブル
の構成に合わせて決めればよい。

【００２４】本発明においてカーソル情報蓄積部７の蓄
積内容は、例えば、横方向及び縦方向のカーソル領域の
開始座標と終了座標の４つの情報で良い。よって、ソフ
トウェアのカーソル移動のための処理はこの４つの情報
の変更のみで良く、従来例における場合のカーソル領域
の全てがそのカラーデータの変更に比べて極めて簡単な
処理にて可能となり、ＣＰＵの処理を低減することがで
きる。

【００２５】（実施例２）以下本発明の第２の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図３は本発明の第
２の実施例における画像処理装置の機能ブロック図であ
る。図３において、１１はビデオデータコードをある一
定の演算を行いカーソル用ビデオデータコードに変換す
るビデオデータコード変換部、１２はカーソル信号生成
部８より出力するカーソル表示信号に従いビデオデータ
コード又はカーソル用ビデオデータコードの一方を選択
し、ルックアップテーブル部５に出力するビデオデータ
セレクタである。図４はカラーコードデータに対するル
ックアップテーブルの内容の対応を示す図の一例であ
る。

【００２６】以下、カーソルの移動時の画像処理装置の
動作について説明を行う。ユーザよりカーソル移動の指
示があった場合、全体制御部１はカーソル情報蓄積部７
に移動先のカーソルの位置を示すデータを書き込む。こ
のとき書き込み前のカーソル位置の情報は初期画面のデ
フォルト値が蓄えられている。カーソル信号生成部８は
カーソル情報蓄積部７に蓄えられている位置情報に従っ
てカーソル信号を生成し、ビデオデータセレクタ１２に
出力する。カーソル表示信号は実施例１と同様の信号
（カーソル内部のとき”１”、それ以外で”０”）で良
い。ビデオデータセレクタ１２はカーソル表示信号に従
い画像蓄積部３から出力されるビデオデータコードかビ
デオデータコード変換部１１より出力される変換ビデオ
コードデータのうち一方を選択し、ルックアップテーブ
ル部５に出力する。

【００２７】図４にカラーコードデータを３ビット、ル
ックアップテーブルの出力色信号の分解能を各４ビット
とした場合の例を示し、これに基づき説明する。

【００２８】ビデオデータコード変換部１１において、
図４の例の場合、ビデオデータコードの変換に反転の論
理（”１”→”０”、”０”→”１”）を用いた。この
変換の論理は反転に限ることなく、和、積等の演算を用
いても構わない。

【００２９】図４（ａ）のようにビデオデータコードに
対して各信号のデジタルカラーデータのテーブルを持つ
とすると、カーソル以外の領域の場合、画像蓄積部５内
のビデオコードデータには図４（ａ）のようなテーブル
が見える。カーソル領域の場合、変換ビデオコードデー
タに対して図４（ａ）のようなテーブル構成になるた
め、画像蓄積部５内のビデオコードデータからみたテー
ブルの構成は図４（ｂ）のように見える。

【００３０】つまり、カーソルの領域内か外であるかで
ルックアップテーブルの内容が変わるように見せかける
ことができるため、変換ビデオデータコードが対応する
テーブルの値を予め必要なデジタルカラーデータをセッ
トしておけば、画像蓄積部３内の画像データを書き替え
ることなく、実施例１と同様の効果（カーソル情報蓄積
部７のデータ変更のみでカーソル部の表示色の変更がで
きる）を得ることができる。

【００３１】

【発明の効果】以上のように本発明における画像処理装
置は、カーソルの移動による色の変換の処理の大部分を
ハードウェアにより肩代わりし、ソフトウェアによって
カーソル位置情報のみを変更するので、ＣＰＵの負荷を
軽減し、かつ高速なカーソル移動を実現することができ
る優れた画像処理装置である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における画像処理装置の機能
ブロック図

【図２】本発明の一実施例における画像処理装置に用い
るルックアップテーブルの一例を示す図

【図３】本発明の第２の実施例における画像処理装置の
機能ブロック図

【図４】本発明の第２の実施例における画像処理装置に
用いるルックアップテーブルの一例を示す図

【図５】従来の画像処理装置の機能ブロック図

【図６】従来の画像処理装置の初期画面の一例を示す図

【図７】従来の画像処理装置に用いるルックアップテー
ブルの構成を示す図

【符号の説明】

１ 全体制御部 ２ ユーザインタフェース部 ３ 画像蓄積部 ４ 描画表示制御部 ５ ルックアップテーブル部 ６ デジタル−アナログコンバータ部 ７ カーソル情報蓄積部 ８ カーソル信号生成部 ９ キー入力装置 １０ モニタ １１ ビデオデータコード変換部 １２ ビデオデータセレクタ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像処理装置全体の制御を司る全体制御部
   と、ユーザの入力する指示を解析しその内容を前記全体
   制御部に指示するユーザインタフェース部と、出力する
   ビデオ信号の画像情報の内容をデジタルデータにて蓄積
   し、かつ画素毎のカラー情報を示すビデオデータコード
   を出力する画像蓄積部と、前記全体制御部からの指示に
   よる前記画像蓄積部への画像データの書き込み、および
   前記画像蓄積部からのビデオデータコードの出力を制御
   する描画表示制御部と、ユーザからの指示に従ったカー
   ソルの表示位置情報を蓄積するカーソル情報蓄積部と、
   前記カーソル情報蓄積部に蓄えている位置情報に従いカ
   ーソル表示信号を生成するカーソル信号生成部と、前記
   ビデオデータコードおよびカーソル表示信号のそれぞれ
   の組み合わせに対し対応するデジタルカラーデータを出
   力するルックアップテーブル部と、前記デジタルカラー
   データをアナログビデオ信号に変換し、モニタ等に出力
   するデジタル−アナログコンバータ部から構成されるこ
   とを特徴とする画像処理装置。
2. 【請求項２】前記ビデオデータコードをある一定の演算
   を行いカーソル用ビデオデータコードに変換するビデオ
   データコード変換部と、前記カーソル信号生成部より出
   力するカーソル表示信号に従い前記ビデオデータコード
   又はカーソル用ビデオデータコードの一方を選択し出力
   するビデオデータセレクタを設け、ルックアップテーブ
   ル部をビデオデータセレクタより出力するビデオデータ
   コードの組み合わせに対しデジタルカラーデータを出力
   する構成としたことを特徴とする請求項１に記載した画
   像処理装置。