JPH072791Y2 - 弓状矩形セグメント - Google Patents

弓状矩形セグメント

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JPH072791Y2
JPH072791Y2 JP3180791U JP3180791U JPH072791Y2 JP H072791 Y2 JPH072791 Y2 JP H072791Y2 JP 3180791 U JP3180791 U JP 3180791U JP 3180791 U JP3180791 U JP 3180791U JP H072791 Y2 JPH072791 Y2 JP H072791Y2
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JP
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curvature
radius
arcuate
section
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JP3180791U
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豊 加島
正巳 井上
毅一 本間
良 寺嶋
行宏 北村
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大豊建設株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、地中にトンネルを構築
する際に使用される弓状矩形セグメントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から用いられてきたシールドトンネ
ルのセグメントには、その断面形状は円形が最も多く、
稀に馬蹄形、矩形または複合円形等のものがあり、設計
条件、地盤条件、環境条件等により適宜選択し、適応性
のある断面形状を選定して施工してきた。
【0003】最近では、地下空間の有効利用を目的とし
て矩形断面トンネルの開発および施工が行われている。
この矩形断面トンネルの施工においては、図3に示すよ
うなセグメントが用いられている。図において、Aは隅
部セグメントピース、Bは側版部のセグメントピース、
Cは頂版部のセグメントピース、Dは底版部のセグメン
トピースと呼ばれている。特に隅部セグメントピースA
の内側辺Eはハンチとも呼ばれ、応力集中に抗する手段
の1つとして、水平方向と垂直方向との交差部内側に補
強用傾斜部が設けられている。
【0004】これらの各セグメントピースにおいて、隅
部セグメントピースAの長手側から短手側を同一方向へ
向くように4隅へ配設し、側版部Bおよび頂版部Cもし
くは底版部Dをそれぞれ配設して組上げ構築していた。
ここで、頂版部Cと底版部Dとは略同一のセグメントピ
ースであって、実質上はA,B,Cの3種を用いて構築
するのが通例であった。そして、次に配置する隅部セグ
メントピースAの長手側から短手側の方向を逆の同一方
向に向け、力の集中方向を分散させるように組立ててい
た。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各セグメントピースでは直線的構成になるため、土圧、
水圧等の外力により部材には大きな曲げモーメントが生
じ、この大きな曲げモーメントや軸力に対抗するため
に、各セグメントピースの厚さを十分にとらなければな
らず、各セグメントピースをコンクリートによって製造
すると、鉄筋等を多く必要とするため、材料費および運
搬重量等が増大し、安全性や組立能率や経済性に問題が
あった。
【0006】本考案は、斯かる課題を解決するために成
されたものであって、その目的とするところは、シール
ドトンネルにおいて、矩形断面の占有面積や占有幅の有
利性を活かし、製作、運搬、組立等の作業性を考慮して
厚さを薄型化しても力学的に十分耐え得る簡単な弓状矩
形セグメントを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本考案は、断面部が左右側版部、頂版部、底版部か
らなる略矩形状のシールドトンネルを構築する弓状矩形
セグメントにおいて、小なる同一の曲率半径rを有し少
なくとも弓状矩形断面の偶部を形成するセグメントピー
スと、大なる支間に対応する曲率半径RS を有し弓状矩
形断面の頂版部及び底版部を形成するセグメントピース
と、小なる支間に対応する曲率半径RLを有し弓状矩形
断面の左右側版部を形成するセグメントピースから構成
すると共に、前記の小なる支間に対応する曲率半径RL
を、大なる支間に対応する曲率半径RS よりも大とな
し、これらの各セグメントピースは同一厚さの弓状に形
成されていることを特徴とする。
【0008】また、本考案は、前記の弓状矩形セグメン
トにおいて、隣接する各セグメントピース間の接続面の
延長線が、各セグメントピースの曲率中心を通ることを
特徴とする。
【0009】
【作用】前記構成により、本考案の弓状矩形セグメント
は、その外形形状から弓状形となるアーチ構造としたの
で、力学的強度が増大し断面諸量を低減することが可能
となると共に、弓形状をなすセグメントピースの多くが
2種類の曲率半径で同一厚さであることから、形状的な
簡素化が図られ、かつ各セグメントピース間に作用する
外力を確実に分散させることができる。
【0010】
【実施例】以下、図1及び図2に基づき本考案の好まし
い実施例を説明する。図1はセグメントの断面図で、図
2はその平面図である。セグメント1は、大なる支間
(ここで、支間とは荷重を支持する支柱間の設計上の距
離をいう)に対応する底版部において、曲率半径RS
形成されたセグメントピース1bと1aと、曲率半径R
S 小なる曲率半径rの円弧状偶部と曲率半径RL で形成
されたセグメントピース1cで形成されている。
【0011】また、頂版部においては、曲率半径RS
形成されたセグメントピース1bと、曲率半径RL と小
なる曲率半径rの円弧状偶部と曲率半径RS で形成され
たセグメントピース1cと、曲率半径RS でシールドト
ンネル切羽側より坑口方向へ向かって、セグメント幅が
直線的に小さく形成される楔形セグメントピース1g
と、曲率半径RS でシールドトンネル切羽側より坑口方
向へ向かって、セグメント幅が直線的に大きく形成され
るセグメントピース1f,1eより構成されている。
【0012】更に、側版部を形成する部分においては、
小なる支間に対応する左右側版部において、曲率半径R
L と小なる曲率半径rと曲率反対Rsとで形成されるセ
グメントピース1c,1dより構成される。これらのセ
グメントピース1a〜1gは同一厚さTを有し、かつ、
S <RL となしている。楔形セグメントはセグメント
内側より外側へ向かって挿入するいわゆるテーパセグメ
ントであっても良いことは勿論である。
【0013】換言すると、このセグメントは、左右側版
部、頂版部および底版部が大なる2種類の曲率半径
L 、RS (RL >RS )で同一厚さTの弓形状に形成
され、偶部はRL 、RS より小なる同一の曲率半径rに
形成されている。すなわち、右側版部のセグメントピー
ス1c、1dは点Mを中心として曲率半径RL 、厚さT
の弓形状に形成され、さらに頂版部及び底版部はそれぞ
れ点N及びN′を中心として曲率半径RS 、厚さTの弓
形状に形成されている。
【0014】また、4ケ所の偶部を構成するセグメント
ピース1c、1dは、点M、M′または点N、N′を中
心とする曲率半径RLで、厚さTを有し、中心角θM、
θM′またはθN、θN′の弓形状と、点Oを中心とす
る小なる曲率半径rで厚さTを有し、中心角θOの円弧
状によって構成されている。この小なる曲率半径rの中
心Oは、大なる2種類の曲率半径の中心角θM、θ
M′、θN、θN′との交点であり、この場合θM=θ
M′、θN=θN′である。そして、これらの各セグメ
ントピース1a、1b、1c、1d、1e、1fの隣接
する接続面の延長線は、何れも弓形状の中心点M、
M′、N、N′を通るようになっている。
【0015】組立に際し、セグメントピース1aを1
個、また、セグメントピース1bを3個、セグメントピ
ース1cを2個、セグメントピース1dを2個及びセグ
メントピース1e、1fと1gをそれぞれ1個の合計1
1個を合わせることによって、1組の弓状セグメントが
構成される。なお、地中に構築するシールドトンネルが
用途の都合で縦長の矩形断面が要求される場合は、略矩
形状をなすセグメントの側版部の曲率半径をRS 、頂版
部及び底版部の曲率半径をRL で形成してもよいし、ま
た、これらを夫々異なった曲率半径で形成してもよい。
【0016】地中に横長の略矩形断面のシールドトンネ
ルを構築する場合、通常このセグメント断面に作用する
土圧、水圧は、上方・下方向では、土圧は土被り重量が
直接セグメント頂版部分に作用、これに水圧が加わるこ
ととなる。しかし、側版部では、土圧は土被りによる圧
力に側圧係数λ(λ≒0.35〜0.75)を乗じた分
が支配的となり、これに水圧を加えたものとなり、一般
に、上、下方向の外力より側面方向の外力は小さい。し
かも、設計上の支間は、横方向が大で上下方向は小であ
るので、このような状態の場合、頂版、底版部のセグメ
ントの曲率半径RS は側版部の曲率半径RL より小さく
することにより、また、アーチ構造の特性により効果的
にセグメントが外力に抵抗することが出来る。
【0017】即ち、土圧や水圧によりセグメントに発生
する内部応力、例えば曲げモーメントや軸力等につい
て、従来の直線形矩形セグメントに比して特に曲げモー
メントを小さくできることにより、従来に比してセグメ
ントの厚さTをより薄くすることが可能となり、運搬、
組立等の作業性も向上する。
【0018】また、セグメント全体を異なる曲率半径R
L 、RS とrとの弧で構成した弓形状となるため、アー
チ構造の力学的特性を十分に利用でき、セグメント厚さ
Tをより薄くすることが可能となり、あるいは鉄筋量を
軽減することができ、経済的に有利である。
【0019】更に、上述したセグメントは、全体的な断
面形状は矩形でありながら、各セグメントは曲率を持つ
弧状ないしは円弧状であるため、かつ隣接する各セグメ
ントピース間の接続面の延長線が、各セグメントピース
の曲率中心を通るよう形成することにより、セグメント
の外側から土圧や水圧等が作用しても、隣接するヤグメ
ントピースがアーチ作用により相互に噛み合うために内
側に崩壊することはなく、安全性も極めて高いものとな
る。
【0020】
【考案の効果】以上説明したように、本考案は、断面が
左右側版部、頂版部、底版部から成る略矩形状のシール
ドトンネルを構築する矩形セグメントにおいて、小なる
同一の曲率半径rを有し少なくとも弓状矩形断面の偶部
を形成するセグメントピースと、大なる支間に対応する
曲率半径Rsを有し弓状矩形断面の頂版部及び底版部を
形成するセグメントピースと、小なる支間に対応する曲
率半径RL を有し弓状矩形断面の側版部を形成するセグ
メントピースを有すると共に、前記の小なる支間に対応
する曲率半径RL を、大なる支間に対応する曲率半径R
S よりも大となし、かつ各セグメントピース1a〜1g
は同一厚さTの弓状セグメントに形成されていることに
より、また、隣接する各セグメントピース間の接続面の
延長線が、各セグメントピースの曲率中心を通ることに
より、矩形面積の占有面積や占有幅を活かし、製作、運
搬、組立等の作業性を考慮して薄形化を可能とし、力学
的にも安全性のある簡素なセグメントとして用いること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る弓状矩形セグメントの断面図であ
る。
【図2】図1の平面図である。
【図3】従来例のセグメントの断面図である。
【符号の説明】
1 セグメント 1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g セグメン
トピース RL ,RS 大なる曲率半径 r 小なる曲率半径 T 厚さ M、M′、N、N′ 中心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 寺嶋 良 東京都中央区新川1丁目24番4号 大豊建 設株式会社内 (72)考案者 北村 行宏 東京都中央区新川1丁目24番4号 大豊建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−312196(JP,A) 実開 平2−106092(JP,U) 実開 昭58−180979(JP,U) 実開 昭62−55700(JP,U)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が左右側版部、頂版部、底版部から
    なる略矩形状のシールドトンネルを構成する弓状矩形セ
    グメントにおいて、小なる同一の曲率半径rを有し少な
    くとも弓状矩形断面の偶部を形成するセグメントピース
    と、大なる支間に対応する曲率半径RS を有し弓状矩形
    断面の頂版部及び底版部を形成するセグメントピース
    と、小なる支間に対応する曲率半径RL を有し弓状矩形
    断面の側版部を形成するセグメントピースを有すると共
    に、前記の小なる支間に対応する曲率半径RL を、大な
    る支間に対応する曲率半径RS よりも大となし、かつ各
    セグメントピース1a〜1gは同一厚さTの弓状に形成
    されていることを特徴とする弓状矩形セグメント。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の弓状矩形セグメントにお
    いて、隣接する各セグメントピース間の接続面の延長線
    が、各セグメントピースの曲率中心M,M’,N,N’
    を通ることを特徴とする弓状矩形セグメント。
JP3180791U 1991-04-09 1991-04-09 弓状矩形セグメント Expired - Lifetime JPH072791Y2 (ja)

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JPH04119899U JPH04119899U (ja) 1992-10-27
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JP5489671B2 (ja) * 2009-11-25 2014-05-14 Jfe建材株式会社 地中構造物およびそれに使用するセグメント

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