JPH07278044A - 品質の改善された無水酢酸ナトリウムの製造方法 - Google Patents
品質の改善された無水酢酸ナトリウムの製造方法Info
- Publication number
- JPH07278044A JPH07278044A JP10587794A JP10587794A JPH07278044A JP H07278044 A JPH07278044 A JP H07278044A JP 10587794 A JP10587794 A JP 10587794A JP 10587794 A JP10587794 A JP 10587794A JP H07278044 A JPH07278044 A JP H07278044A
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- JP
- Japan
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- sodium acetate
- anhydrous sodium
- acetic acid
- improved quality
- sodium carbonate
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温や高湿で荷重がかかった時でも、長期間
の保存や輸送において製品がいわゆるブロッキングを起
こさない、製品価値の高い無水酢酸ナトリウムを製造す
る。 【構成】 400〜700mmHgの減圧下で、炭酸ナ
トリウム粉体に酢酸を滴下し中和及び脱水する。
の保存や輸送において製品がいわゆるブロッキングを起
こさない、製品価値の高い無水酢酸ナトリウムを製造す
る。 【構成】 400〜700mmHgの減圧下で、炭酸ナ
トリウム粉体に酢酸を滴下し中和及び脱水する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工業的有利に品質の改
善された無水酢酸ナトリウムを製造する方法に関する。
善された無水酢酸ナトリウムを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】無水酢酸ナトリウムは、食品添加物、化
学反応薬剤等として有用な粉末状化合物である。しかし
て、該化合物は通常酢酸ナトリウムの水溶液、つまり酢
酸ナトリウム3水塩の熔融液を常圧下で脱水して製造さ
れる。
学反応薬剤等として有用な粉末状化合物である。しかし
て、該化合物は通常酢酸ナトリウムの水溶液、つまり酢
酸ナトリウム3水塩の熔融液を常圧下で脱水して製造さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
市販品は無水酢酸ナトリウムの粉末同志が膠着し易く、
特に高温や高湿で荷重がかかった時その傾向が顕著であ
り、長期間の保存や輸送において製品がいわゆるブロッ
キングして、その製品価値を低下させる原因となってお
りその解決が必要である。
市販品は無水酢酸ナトリウムの粉末同志が膠着し易く、
特に高温や高湿で荷重がかかった時その傾向が顕著であ
り、長期間の保存や輸送において製品がいわゆるブロッ
キングして、その製品価値を低下させる原因となってお
りその解決が必要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる問題
を解決して工業的有利に、無水酢酸ナトリウムの顆粒状
の粉末を製造する方法について研究を重ねた結果、40
0〜700mmHgの減圧下で、炭酸ナトリウム粉体に
酢酸を滴下し中和する場合、膠着のない粉末状の無水酢
酸ナトリウムの結晶が得られることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
を解決して工業的有利に、無水酢酸ナトリウムの顆粒状
の粉末を製造する方法について研究を重ねた結果、40
0〜700mmHgの減圧下で、炭酸ナトリウム粉体に
酢酸を滴下し中和する場合、膠着のない粉末状の無水酢
酸ナトリウムの結晶が得られることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0005】本発明の方法を実施するに当たっては炭酸
ナトリウムの粉体に酢酸を滴下する。滴下は連続しても
分割しても良く、酢酸の滴下量は中和量の1.05〜
1.30倍モルが好ましい。滴下開始時または数時間後
に系を減圧にして中和を継続する。その圧力としては4
00〜700mmHg、好ましくは500〜600mm
Hg、特に好ましくは530〜580mmHgである。
中和反応時に400mmHg以下の圧力では未反応酢酸
の損失が大きくなり、700mmHg以上の圧力では中
和で生成した水が除去できず、粒子同志の膠着が起こ
る。
ナトリウムの粉体に酢酸を滴下する。滴下は連続しても
分割しても良く、酢酸の滴下量は中和量の1.05〜
1.30倍モルが好ましい。滴下開始時または数時間後
に系を減圧にして中和を継続する。その圧力としては4
00〜700mmHg、好ましくは500〜600mm
Hg、特に好ましくは530〜580mmHgである。
中和反応時に400mmHg以下の圧力では未反応酢酸
の損失が大きくなり、700mmHg以上の圧力では中
和で生成した水が除去できず、粒子同志の膠着が起こ
る。
【0006】上記の反応時の温度は80〜140℃、好
ましくは90〜130℃の範囲から選択される。滴下終
了後は系を50mmHg以下の減圧にして未反応酢酸及
び生成した水を完全に追い出す必要がある。
ましくは90〜130℃の範囲から選択される。滴下終
了後は系を50mmHg以下の減圧にして未反応酢酸及
び生成した水を完全に追い出す必要がある。
【0007】反応に際して反応機は特に制限はなく、粉
体が無理なく混合でき加熱及び真空にできるものであれ
ば何れも使用可能である。具体的には、ナウターミキサ
ー、リボンブレンダー、ニーダー等が挙げられナウター
ミキサーが好適に用いられる。
体が無理なく混合でき加熱及び真空にできるものであれ
ば何れも使用可能である。具体的には、ナウターミキサ
ー、リボンブレンダー、ニーダー等が挙げられナウター
ミキサーが好適に用いられる。
【0008】
【作用】本発明では、400〜700mmHgの減圧下
で、炭酸ナトリウム粉体に酢酸を滴下し中和及び脱水す
ることによって、膠着性が全くない無水酢酸ナトリウム
顆粒が製造できる。
で、炭酸ナトリウム粉体に酢酸を滴下し中和及び脱水す
ることによって、膠着性が全くない無水酢酸ナトリウム
顆粒が製造できる。
【0009】
【実施例】次に実例を挙げて本発明の方法を更に具体的
に説明する。 実施例1 500mlのセパラブルフラスコに、106g(1モ
ル)の炭酸ナトリウムを仕込み、撹拌下にバス温を90
℃まで昇温させた。ついで酢酸を1時間当たり15〜2
0gの速度で滴下した。滴下開始1時間後にフラスコ内
を560〜620mmHgまで減圧し昇温をつづけ5時
間後に130℃とした。8時間に亙って滴下を続け15
2g(2.53モル)の酢酸を仕込んだ。その後3時
間、460mmHg、130℃で熟成を行い更に未反応
の酢酸を1時間に亙って50mmHg、130℃の条件
下で除去した。顆粒状のさらさらした粉体が99.3%
(対酢酸)の収率で得られた。
に説明する。 実施例1 500mlのセパラブルフラスコに、106g(1モ
ル)の炭酸ナトリウムを仕込み、撹拌下にバス温を90
℃まで昇温させた。ついで酢酸を1時間当たり15〜2
0gの速度で滴下した。滴下開始1時間後にフラスコ内
を560〜620mmHgまで減圧し昇温をつづけ5時
間後に130℃とした。8時間に亙って滴下を続け15
2g(2.53モル)の酢酸を仕込んだ。その後3時
間、460mmHg、130℃で熟成を行い更に未反応
の酢酸を1時間に亙って50mmHg、130℃の条件
下で除去した。顆粒状のさらさらした粉体が99.3%
(対酢酸)の収率で得られた。
【0010】次に、該粉末状無水酢酸ナトリウム200
gを、12mm×12mmのポリエチレン製の袋に入れ
シールした。この上から2000kg/m2の荷重を与
え40℃、相対湿度65%の雰囲気下に放置した。20
日経過後も全く膠着は認められなかった。一方、市販の
米粒状の無水酢酸ナトリウムについて同じ実験を行った
ところ、5日後には膠着が認められた。
gを、12mm×12mmのポリエチレン製の袋に入れ
シールした。この上から2000kg/m2の荷重を与
え40℃、相対湿度65%の雰囲気下に放置した。20
日経過後も全く膠着は認められなかった。一方、市販の
米粒状の無水酢酸ナトリウムについて同じ実験を行った
ところ、5日後には膠着が認められた。
【0011】
【発明の効果】400〜700mmHgの減圧下で、炭
酸ナトリウム粉体に酢酸を滴下し中和及び脱水すること
によって、膠着性が全くない顆粒状の無水酢酸ナトリウ
ムの結晶が製造可能である。
酸ナトリウム粉体に酢酸を滴下し中和及び脱水すること
によって、膠着性が全くない顆粒状の無水酢酸ナトリウ
ムの結晶が製造可能である。
Claims (2)
- 【請求項1】 400〜700mmHgの減圧下で、炭
酸ナトリウム粉体に酢酸を滴下し中和及び脱水すること
を特徴とする品質の改善された無水酢酸ナトリウムの製
造方法。 - 【請求項2】 中和及び脱水時の温度が80〜140℃
である請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10587794A JPH07278044A (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 品質の改善された無水酢酸ナトリウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10587794A JPH07278044A (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 品質の改善された無水酢酸ナトリウムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07278044A true JPH07278044A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=14419173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10587794A Pending JPH07278044A (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 品質の改善された無水酢酸ナトリウムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07278044A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000022089A1 (en) * | 1998-10-09 | 2000-04-20 | Unilever Plc | Water-softening and detergent compositions |
WO2001010995A1 (en) * | 1999-08-05 | 2001-02-15 | Unilever N.V. | Water-softening and detergent compositions |
WO2005019150A1 (ja) * | 2003-08-21 | 2005-03-03 | Riken Vitamin Co., Ltd. | 精製された酢酸ナトリウム無水物及びその製法 |
JP2016153391A (ja) * | 2015-02-16 | 2016-08-25 | 日本合成化学工業株式会社 | 無水酢酸ナトリウム結晶 |
CN107417512A (zh) * | 2017-06-19 | 2017-12-01 | 江苏润普食品科技股份有限公司 | 一种一步合成乙酸钠的方法 |
-
1994
- 1994-04-08 JP JP10587794A patent/JPH07278044A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000022089A1 (en) * | 1998-10-09 | 2000-04-20 | Unilever Plc | Water-softening and detergent compositions |
WO2001010995A1 (en) * | 1999-08-05 | 2001-02-15 | Unilever N.V. | Water-softening and detergent compositions |
WO2005019150A1 (ja) * | 2003-08-21 | 2005-03-03 | Riken Vitamin Co., Ltd. | 精製された酢酸ナトリウム無水物及びその製法 |
JPWO2005019150A1 (ja) * | 2003-08-21 | 2007-10-04 | 理研ビタミン株式会社 | 精製された酢酸ナトリウム無水物及びその製法 |
JP2016153391A (ja) * | 2015-02-16 | 2016-08-25 | 日本合成化学工業株式会社 | 無水酢酸ナトリウム結晶 |
CN107417512A (zh) * | 2017-06-19 | 2017-12-01 | 江苏润普食品科技股份有限公司 | 一种一步合成乙酸钠的方法 |
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