JPH07277148A - ストリング式のワイパ装置 - Google Patents

ストリング式のワイパ装置

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JPH07277148A
JPH07277148A JP6070835A JP7083594A JPH07277148A JP H07277148 A JPH07277148 A JP H07277148A JP 6070835 A JP6070835 A JP 6070835A JP 7083594 A JP7083594 A JP 7083594A JP H07277148 A JPH07277148 A JP H07277148A
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belt
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Application number
JP6070835A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Onuki
宏靖 大貫
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Ichikoh Industries Ltd
Original Assignee
Ichikoh Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 先願の考案(実願平4−82047号)およ
び先願の発明(特願平5335127号)に係る未公知
のストリング式ミラー用ワイパ装置を改良して、異物が
侵入しても周回ベルトとプーリとの間に噛み込む虞れの
無いようにする。 【構成】 周回ベルト26は駆動プーリ22′およびア
イドラプーリに巻き掛けられて、ミラーボデー3の裏側
で矢印f方向に周回動しており、図外のストリングの1
端を取り付けられて、このストリングを引き回して払拭
作動させている。上記周回ベルト26に近接,対向せし
めて異物排除突起41が設けられ、ミラーボデー3に固
定されている。周回ベルト26上に乗った異物42は矢
印f方向に進行し、異物排除突起41に衝突して周回ベ
ルト26上から払い落とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ストリングを払拭用部
材として用いる構造の、車両用アウトサイドミラーのワ
イパ装置において、異物の噛み込みに因るトラブルを防
止し得るように改良したワイパ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図5は従来例に係るワイパ装置を備えた
車両用アウトサイドミラーの正面外観図である。ミラー
本体4はミラーボデー3に固着され、該ミラー本体4は
ミラーボデー3を介してミラーハウジング12によって
支承されている。23はミラーベースであって車体に固
定して用いられ、このミラーベース23は上記ミラーハ
ウジング12を支承している。前記ミラーハウジング1
2を貫通してワイパアーム軸21が設けられており、こ
のワイパアーム軸21にワイパアーム24が取り付けら
れている。前記ワイパアーム軸21が往復回動すると、
前記ワイパアーム24はワイパブレード29を支持して
往復傾動し、該ワイパブレード29はミラー本体4の表
面を滑動して払拭する。図5に示した従来例のミラー用
ワイパ装置は、ワイパ作動を休止している間もワイパア
ーム24やワイパブレード29が外観に現われるので見
栄えが悪く、商品価値を低下させている。いま仮に、ミ
ラーハウジング12の上部に庇状のワイパ収納部20
(仮想線で示す)を設けると、ワイパブレード29を収
納して隠すことは出来るが、ワイパアーム24は隠せな
い。さらに、ワイパアーム24やワイパブレード29
は、ワイパ装置の構成部材のうち慣性の大きい部材であ
る。このような慣性の大きい部材を往復駆動させること
は、ノイズの発生を招き易い(ガタが有ると作動音を生
じる)。上述の不具合を解消するため、ストリング状部
材をミラー本体表面に沿わしめて滑らせ、このストリン
グ状部材によって払拭作用を行なわせることが考えられ
る。ストリング状部材は慣性が小さいので所要駆動力が
少なくて済み、かつ、ワイパ作動休止中は該ストリング
状部材をミラー本体の片隅に寄せておけばほとんど外観
を損ねない。上記ストリング式のミラー用ワイパ装置は
本出願人によって別途出願中の、未公知の考案(実願平
4−82047・ミラー用ワイパ装置)である。説明の
便宜上、以下、先願の考案と略称する。図6は未公知の
先願に係るミラー用ワイパ装置の1実施例を示し、一部
を破断して描いた正面図である。ミラーボデー3にミラ
ー本体4が固着されている。光学的な構成要素である反
射鏡がミラーと呼ばれることもあり、上記反射鏡を用い
た組立品全体をミラーと呼ばれることも有るので、本発
明においては構成要素である反射鏡の単体をミラー本体
と呼び、組立品をミラー装置と呼んで区別する。前記ミ
ラーボデー3の背面側に、その周囲に位置せしめて1個
の駆動用プーリ22と3個のアイドラプーリ25が配置
されるとともに、これら計4個のプーリに、無端環状の
周回ベルト26が巻き掛けられている。前記ミラー本体
4の表面に密着せしめてストリング27が張り渡され、
その一端27aはミラー本体4の縁(隠れ線で描かれて
いる)に接してミラー本体の裏側に回り込み、前記周回
ベルト26に取り付けられている。図7は上記実施例に
おけるストリングの両端部を示す模式的な断面図であっ
て、(A)は該ストリングの1端が周回ベルトに取り付
けられている状態を描き、(B)は上記ストリングの他
端がテンショナに取り付けられて張力を与えられている
状態を描いてある。図7(A)に示したプーリ22は、
図6について先に説明した駆動用のプーリであって、伝
動ベルト17を介して図外のモータによって回転せしめ
られるとともに、巻き掛けられている周回ベルト26を
回転させる。該周回ベルト26に対してストリング27
の1端27aが固着されている。図6においてプーリ2
2は円弧矢印a方向に回転せしめられ、これに伴って周
回ベルト26は矢印b,cのように周回せしめられる。
該周回ベルト26に取り付けられたストリング27の一
端27aは矢印b方向に移動せしめられて27a′位置
となる。これに伴って、実線で描いた位置のストリング
27は鎖線で示す27′位置まで、円弧矢印dのごとく
引き回されて傾動する。図6から容易に理解されるよう
に、ストリング27(実線)の直線状部分よりも、スト
リング27′(鎖線)の直線状部分の方が長い。従っ
て、このストリングが弛んだり引き千切られたりしない
ように一定のテンションを与えるテンショナ28が設け
られている。(このテンショナ28は、図6にも図7
(B)にも現われているが、図7(B)では中央部を破
断して切り縮めて描いてある)。上記のテンショナ2
8′は細長い空洞(管路)28aの中にストリング27
の他端27bを引き込むように構成されている。28b
は、上記ストリング27を管路28a内に引き込む方向
の力を与えるテンショナコイルスプリングである。スト
リング27は、上記テンショナの入口28cから引き出
されたり、該入口28cから引き込まれたりしながら、
ほぼ一定のテンションに保たれつつ、前記ミラー本体4
の表面に沿って滑動しつつ、これを払拭する。
【0003】前記ストリング27の1端が周回ベルト2
6に取り付けられている点(例えば図6に示した点27
a,27a′)は、周回ベルト26と共に周回する。そ
して、この点がテンショナ28cの近傍(例えば点e)
に来た時に周回ベルト26を停止させると、ストリング
27も停止し、外観に現われなくなる。その理由は、図
7(B)に示した庇状部3aに隠れるからである。ま
た、この状態でストリング27の大半の部分がテンショ
ナ28内に引き込まれ、その先端はストロークエンド2
7cに達する。点eに在ったストリングの一端27aが
周回ベルト26の回動に伴って矢印b,c方向に移動し
て点fに達するまでの間に、ミラー本体4の表面のほと
んど全部(外観に表われる区域の全部)がストリング2
7によって払拭され、拭き残し部分を生じない。
【0004】図6に示した先願の考案に係るワイパ装置
において、ストリング27にほぼ一定の張力を与えるた
めのテンショナ28は、コイルスプリング28bの圧縮
・伸長を利用している。この構成によれば、ストリング
27に与えられる張力は、コイルスプリング28bの歪
み量にほぼ比例し、該テンショナ28からストリング2
7が引き出されるに伴って張力が増加し、該テンショナ
28内へストリング27が引き込まれるに従って張力が
減少し、ストリングに与えられる張力の変動が比較的激
しい。ストリングの張力が変動すると、周回ベルト26
を回転駆動しているモータ(図外)の負荷変動を生じ、
該モータを大容量のものにしないと作動が円滑に行なわ
れない等の不具合を招く。上記の不具合(ストリングの
張力の変動)を防止するには、コイルスプリング28b
に代えてゼンマイ式のスプリングを用いると有効であ
る。すなわち、ストリング用テンショナの構成を(a)
ドラム軸によって回転自在に支承されるとともに、前記
ストリングの1端を取り付けられて該ストリングを巻き
込み、巻き出すストリング巻き取りドラムと、(b)外
周端を前記ストリング巻き取りドラムに取り付けられる
とともに、内周端を前記ドラム軸に取り付けられたゼン
マイスプリングと、より成るものとすればストリングの
張力変動が著しく軽減される。上記の構成によると、ゼ
ンマイスプリングの内周端がドラム軸に取り付けられる
とともに、該ゼンマイスプリングの外周端が巻き取りド
ラムに取り付けられているので、上記巻き取りドラムに
巻き付けられているストリングを引き出すと、ゼンマイ
スプリングが密巻きとなるように変形せしめられ、その
弾性復元力によって前記のストリングに張力を与える。
而して、コイルスプリングの長さ変化に対するスプリン
グ荷重の変化割合に比して、ゼンマイスプリングの回転
角位置変化に対するスプリング荷重の変化割合は著しく
小さいので、ストリングの巻き込み,巻き出しに伴うス
トリング張力の変化がきわめて少なく、ほぼ一定の張力
が与えられる。従って、駆動用モータの負荷変動が少な
く、小容量の駆動モータを用いても円滑な運転を行なう
ことができる。なお、上記の構成を簡略化して巻き取り
ドラムを省略し、ゼンマイスプリングの外周端にストリ
ングの端部を取り付けても同様の効果(張力変動の軽
減)が得られる。上記の構成(ゼンマイバネを用いたテ
ンショナ)は、本出願人によって別途出願中の未公知の
発明(特願平5−335127号・ストリング式のワイ
パ装置)である。説明の便宜上、以下、先願の発明と略
称する。
【0005】次に、図8〜図11を参照しつつ、先願の
発明の実施例について説明する。図8は先願の発明に係
るストリング式ワイパ装置の1実施例を示し、部分的に
破断して描いた正面図である。前掲の図6に示した先願
考案に係るミラー用ワイパ装置においては、周回ベルト
26を4個のプーリに巻き掛けていたが、本実施例にお
いては7個のアイドラプーリ25と1個の駆動プーリ2
2′を設けて周回ベルト26を巻き掛けてある。上記駆
動プーリ22′は、図外のモータによって回転せしめら
れる駆動歯車33aにより、中間歯車33b,33dを
経て被動歯車33dを介して回転せしめられる。上記被
動歯車33dと前記の駆動プーリ22′とは相互に同心
に固着されている。ストリング27の一端27aは周回
ベルト26に取り付けられている。そして、該ストリン
グ27の他端は、ストリング巻き取りドラム35aを備
えたストリングテンショナ35に巻き込まれて、ほぼ一
定の張力を与えられている。図9は上掲の図8に示した
実施例に設けられているストリングテンショナのC−C
断面矢視図である。払拭部材であるストリング27の一
端に継手球32cが固着され、一方、周回ベルト26に
継手ブラケット32dが取り付けられていて、該継手ブ
ラケット32dに前記の継手球32cが係着されてい
る。該ストリング27の他端付近の部分27bはストリ
ング巻き取りドラム35aに取り付けられて巻き込まれ
ている。上記のストリング巻き取りドラム35aを回転
自在に支承しているドラム軸35bは、ドラムカバー3
5cに一体連設されて、ミラーボデー3′に対して固定
されている。35eは上記ドラム軸35bに設けられた
切割りである。35dはゼンマイスプリングである。ゼ
ンマイスプリングとは、往時の機械式手巻き時計や玩具
の動力として広く用いられていたスプリングであって、
辞書にも記載されている公知の部材である。上記ゼンマ
イスプリングの内周側の端は前記の切割りに係合され、
該ゼンマイスプリングの外周側の端は前記ストリング巻
き取りドラム35aに取り付けられている。前記ストリ
ング27の他端側をストリング巻き取りドラム35aに
取り付けるに先立って、予め該ストリング巻き取りドラ
ム35aを回して、前記のゼンマイスプリング35dの
螺旋状の巻き数を増加させる方向に撓ませて(いわゆる
ゼンマイが巻かれた状態にして)おくと、該ゼンマイス
プリング35dの弾性復元力によってストリング巻き取
りドラム35dが回転せしめられ、ストリング27の他
端側付近27bを巻き込んで、ほぼ一定の張力を与える
ように作用する。図10は前掲の図9に示されている構
成部材の中で、ストリングを巻き込んで張力を与える作
用に関与する主要部材を抽出して描いた分解斜視図であ
る。そして、図11は上記実施例の作用効果を説明する
ために示したもので、(A)は先願考案に係るストリン
グ式ワイパに用いられているコイルスプリングにおける
ストリング巻き込み長さとストリング張力(すなわちバ
ネ荷重)との関係を示す図表であり、(B)は先願の発
明に用いられるゼンマイスプリングにおけるストリング
巻き込み長さとストリング張力(バネ荷重)との関係を
示す図表である。図11(A)に示した先願考案のコイ
ルスプリングにおいては、ストリングの巻き取り長さの
変化寸法Lによってストリング張力は図示の力F1だけ
変化する。ここに、F1/L はバネ定数である。これ
に比して図11(B)に示す先願発明のゼンマイスプリ
ングは、バネ定数F2/Lが小さく、ストリングの巻き
取り寸法Lが変化してもリング張力の変化量F2は格段
に小さい。すなわち、ストリング27の張力はほぼ一定
に保たれる。
【0006】(図5参照)ワイパ装置を装着する対象機
器である車両用アウトサイドミラーのマクロ的な構造
は、ミラーベース23が車体に固定されるとともに、該
ミラーベース23によってミラーハウジング12が支持
される。そして一方ではミラー本体4がミラーボデー
(ミラーホルダとも呼ばれる)3に固着されている。而
して、上記ミラーボデー3がミラーハウジング12に対
して固定的に装着されている例も有り、また、ミラーボ
デー3がミラーハウジング12によって傾動可能に支持
されるとともに、運転席からのリモートコントロールに
よって傾動操作できる例も有る。そして、先願の考案や
先願の発明に係るワイパ装置は、上記二つの方式(ミラ
ーボデー固定,ミラーボデー傾動リモートコントロー
ル)の何れにも適用することができる。何れの場合もス
トリング式ワイパ装置としての長所が有る。図12はリ
モートコントロール式のアウトサイドミラーにストリン
グ式のワイパ装置を装着した場合の、該ワイパ装置駆動
系統を示し、ミラー本体に垂直な面による断面図であ
る。ミラー本体4を固着されたミラーボデー3は球継手
2を介してミラーハウジング12により傾動可能に支承
されている。上記ミラーハウジング12内に、リモート
コントロール用の駆動部が設置される。1は該駆動部の
ハウジングである。本図12に示したは22は、先に図
6について説明した駆動用のプーリであり、26は同じ
く周回ベルトである。19は上記プーリ22のプーリ軸
である。前記駆動部ハウジング1の中には駆動モータ
(図示せず)が設置されていて、ウォーム13aを介し
てウォームホイール13bを回転駆動する。上記のウォ
ームホイール13bは駆動軸14と一体的に連設されて
いて、この駆動軸14に対して伝動軸15が相対的に軸
心方向の摺動可能かつ軸心まわりの回転不能に連結され
ている。上記伝動軸15は前記の駆動モータ(図示せ
ず)によって回転せしめられ、ユニバーサルジョイント
付プーリ16および伝動ベルト17を介して駆動プーリ
22を回転させる。該駆動プーリは周回ベルト26を回
転させる。図13は上掲の図12に鎖線円で囲んで示し
たA部の詳細を示し、部分的に切断して描いた拡大図で
ある。前記のユニバーサルジョイント付プーリ16は、
ミラーボデー3に対して回転可能に取り付けられた回転
軸16aと、該回転軸に固着されたプーリ16bと、上
記プーリ16bに取り付けられたユニバーサルジョイン
ト16cとから成り、該ユニバーサルジョイント16c
は先に図12について述べた伝動軸15に連結されてい
る。上記のプーリ16bは、前掲の図12に示した伝動
ベルト17を巻回されて、これを駆動している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】(図12参照)ミラー
ボデー3が球継手2を中心として傾動する構造である場
合は、該ミラーボデー3とミラーハウジング12との間
に間隙Gを設けておかねばならないので、該ミラーハウ
ジング12内へ異物が侵入する虞れが有る。また、ミラ
ーボデー3が傾動しない構造であってもミラーハウジン
グ内に異物が侵入する虞れが無いとは言い切れない。ミ
ラーハウジングの中へ、例えば比較的大きい砂粒のよう
な異物が侵入して周回ベルト26とプーリとの間に噛み
込むとトラブルを生じる。例えば図6において周回ベル
ト26がコグベルトないしタイミングベルト(歯付ベル
ト)である場合、侵入した異物が周回ベルト26の歯の
間に挟み込まれる虞れも有る。例えば図8において、ア
イドラプーリ25が溝形のプーリであり、駆動プーリ2
2が歯車形のプーリである場合について考えると、周回
ベルト26とアイドラプーリ25との間に噛み込んだ異
物は通過し得ても、周回ベルト26と駆動プーリ22と
の間に異物が噛み込むとロックされ、駆動モータ(図
外)が焼損する危険性が大きい。本発明は上述の事情に
鑑みて為されたものであって、周回ベルトとプーリとの
間に異物が噛み込まれることを防止したストリング式の
ワイパ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的(異物の噛み
込み防止)を達成するために創作した本発明の基本的な
原理を、その実施例に対応する図1を参照して略述する
と次のごとくである。周回ベルト26の上に異物42が
乗ると、該異物は周回ベルト26の周回動と一緒に矢印
f方向に移動するので、異物排除用の突起41を設けて
おいて、上記の異物42を払い落とす。この場合、異物
42が周回ベルト26に乗って動いているので、異物排
除突起41は静止していても払い落とし作用を遂行す
る。上記の異物排除突起を駆動する必要が無い(静止部
材で足りる)から、構造が簡単である。本発明の構成
は、ミラー本体に固着されたミラーボデーに複数個のプ
ーリが配設されており、上記複数個のプーリに無端環状
の周回ベルトが巻き掛けられており、上記ミラー本体の
表面付近に移動可能に配置されたストリングの1端が前
記周回ベルトに取り付けられるとともに該ストリングの
他端がテンショナに取付けられて、繰り出し・引き込み
自在に張力を与えられているワイパ装置であって、前記
のミラーボデーに突起が設けられていて、該突起は前記
周回ベルトの少なくとも一部分に対向して近接している
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記の構成によると、ミラー本体面を払拭する
ための部材としてストリングを用いているので、(a)
払拭部材であるストリングとミラー本体の面との接触面
積が小さい上に、従来例におけるワイパアームのように
往復動をする大形大重量部材を有しないのでワイパ装置
駆動部の駆動力が小さくて済み、(b)ワイパアームの
ように往復動する重量部材が無いので、駆動系にガタも
しくはバックラッシが有っても異音を発生する虞れが無
く、(c)払拭部材であるストリングがミラー本体の面
に対して均等に押しつけられるのでジャダーが発生し難
く、(d)ミラー本体の面が複雑な凸曲面であっても、
払拭部材であるストリングは該ミラー本体の面に順応し
て密着し、確実な払拭作用を果たし、(e)払拭部材で
あるストリングは細い部材である上に、その色調を選択
し得るので外観に目立たなくすることができる。その
上、周回ベルトに対向・近接せしめて突起が設けられて
いるので、該周回ベルト上に異物が乗っても上記の突起
に当接して払い落とされるので、該異物が周回ベルトと
プーリとの間に噛み込まれる虞れが無く、異物の噛み込
みによって駆動モータがロックして焼損するといったト
ラブルが未然に防止される。しかも、前記の突起を設け
ることによってワイパ装置全体の形状寸法が増大する虞
れが無く、重量増加やコスト上昇は無視し得る程度に僅
少である。
【0010】
【実施例】次に、図1ないし図4を順次に参照しつつ、
本発明の実施例を説明する。図1は本発明に係るストリ
ング式ワイパ装置の1実施例を備えたアウトサイドミラ
ーのミラーボデーを背面側から見たところを描いた外観
図であって、駆動系統を省略して描いてある。本実施例
は、図6に示した先願の発明に係るワイパ装置に本発明
を適用して改良したものであって、図6と同じ符号を付
した部材は前述した先願の発明におけると同様ないし類
似の構成部材である。図8(先願の発明)はミラー本体
4の一部を破断して、この表面(反射面)側から描いて
あるので、駆動プーリ22′およびその駆動用伝動系、
アイドラプーリ25、並びに周回ベルト26はミラーボ
デー3の向う側に位置していて隠れ線で描かれている。
これに比して図1(本発明の実施例)はミラーボデーの
背面側から見ているので、駆動プーリ22′,アイドラ
プーリ25,および周回ベルト26が外観に現われてい
る。なお、本図1においては図示を省略したが、図8
(先願の発明)におけると同様ないし類似のストリング
27およびストリングテンショナ35を備えている。該
ストリングテンショナ27の構造の詳細は図9および図
10について説明したごとくである。本図1において周
回ベルト26は矢印f方向に周回動する。この周回動の
方向は任意に設定することができる。なお、図8(先願
の発明)と比較して反対方向に周回動しているように見
えるが、該図8はミラー本体の表側から見て描いてあ
り、本図1は裏側から見て描いてあることを勘考すれ
ば、両者の周回動方向が実質的に同じであることが理解
される。
【0011】(図1参照)アウトサイドミラーの使用状
態においてミラーボデー3はほぼ垂直な姿勢をしてい
る。運転者の眼高位置との関係などによって多少は傾け
て調整されるが、垂直姿勢に比して大きくは傾かない。
このため、例えば大き目の砂粒のような異物が侵入する
と比較的大きい確率で図示の位置42のように周回ベル
ト26上に乗り、該周回ベルトと共に矢印f方向に移動
する。上記の異物42が矢印f方向に移動したとき、該
異物と干渉するように位置せしめて、異物排除用の突起
41が設けられている。本例の異物排除用突起41は合
成樹脂製のミラーボデー3と一体に成形してあるが、本
発明を実施する際、ミラーボデー3と別体に構成した異
物排除用の部材をミラーボデー3に対して取り付けても
良い。要は周回ベルト26に対向接近せしめて突起を作
れば良い。図2は上記実施例の背面図である図1のB−
B断面矢視図であって、異物排除用突起付近を見下ろし
たところを描いてある。本例の異物排除突起41は、周
回ベルト26の上方を覆う棚状の部材41aが、該周回
ベルト26に接触しないように近接して対向しており、
かつ、前述した矢印f(周回ベルトに乗った異物が移動
する方向・図1参照)に対向する辺が、該矢印fに対し
て斜めになっている。ただし、斜めになるとは、平面図
において斜交している意で、ここを斜辺41bと呼ぶ。
図3は本実施例の作用,効果を説明するために示したも
のであって、(A)は周回ベルト上の異物と異物排除用
突起とをミラーボデーの背面側から見た外観図、(B)
は周回ベルト上の異物が異物排除用突起に衝突して払い
落とされる状態の模式図である。(図3(A),(B)
参照)周回ベルト26は矢印f方向に周回動している。
該周回ベルト26に乗った異物42は矢印f方向に進行
し、(B)図に示した位置42′に到達して異物排除用
突起41の斜辺41bに衝突する。該斜辺41bは矢印
fに対して斜交しているので、異物42′は進行方向を
変えて矢印gのごとく周回ベルト26上から転落する。
このようにして、異物が侵入して周回ベルト上に乗って
も異物排除用突起41によって払い落とされるので、プ
ーリとの間に噛み込まれて周回ベルトや駆動プーリをロ
ックさせることが無い。従って、周回ベルトのロックに
因る払拭作動の停止や、駆動プーリのロックに因る駆動
モータの過負荷,焼損が未然に防止され、ワイパ装置の
作動信頼性および耐久性が向上する。こうした作用をす
るため、異物排除用突起41の突起寸法は、周回ベルト
26の幅寸法の1/2以上であることが望ましい。図4
は本実施例におけるストリングを周回ベルトに係着する
ための継手ブラケットを示し、(A)は分解斜視図、
(B)は組立途中の状態の斜視図、(C)は組立完了状
態の斜視図である。この図4に示した継手ブラケット
は、図9に示した先願の発明における継手ブラケット3
2dに対応する構成部分である。(図4(A)参照)本
例の周回ベルト26には、周方向と直交する透孔26a
が設けられており、一方、針金状の材料を曲げ成形した
継手環43が構成される。上記継手環の脚状部を矢印h
のごとく前記の透孔26aに挿入して同図(B)の状態
とし、上記脚状部の先端を透孔から突出させて矢印iの
ごとく折り曲げると同図(C)のようになる。この状態
で継手環43は往復円弧矢印j−j′のように首振り状
の回動が自在であるから、これにストリングの1端を取
り付けるに好適である。図4(C)に示した32cは、
図9(先願の発明)について説明した球継手の球であ
る。
【0012】
【発明の効果】本発明を適用すると、ミラー本体面を払
拭するための部材としてストリングを用いているので、
(a)払拭部材であるストリングとミラー本体の面との
接触面積が小さい上に、従来例におけるワイパアームの
ように往復動をする大形大重量部材を有しないのでワイ
パ装置駆動部の駆動力が小さくて済み、(b)ワイパア
ームのように往復動する重量部材が無いので、駆動系に
ガタもしくはバックラッシが有っても異音を発生する虞
れが無く、(c)払拭部材であるストリングがミラー本
体の面に対して均等に押しつけられるのでジャダーが発
生し難く、(d)ミラー本体の面が複雑な凸曲面であっ
ても、払拭部材であるストリングは該ミラー本体の面に
順応して密着し、確実な払拭作用を果たし、(e)払拭
部材であるストリングは細い部材である上に、その色調
を選択し得るので外観に目立たなくすることができる。
その上、周回ベルトに対向・近接せしめて突起が設けら
れているので、該周回ベルト上に異物が乗っても上記の
突起に当接して払い落とされるので、該異物が周回ベル
トとプーリとの間に噛み込まれる虞れが無く、異物の噛
み込みによって駆動モータがロックして焼損するといっ
たトラブルが未然に防止される。しかも、前記の突起を
設けることによってワイパ装置全体の形状寸法が増大す
る虞れが無く、重量増加やコスト上昇は無視し得る程度
に僅少であるという優れた実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るストリング式ワイパ装置の1実施
例を備えたアウトサイドミラーのミラーボデーを背面側
から見たところを描いた外観図であって、駆動系統を省
略して描いてある。
【図2】上記実施例の背面図である図1のB−B断面矢
視図であって、異物排除用突起付近を見下ろしたところ
を描いてある。
【図3】本実施例の作用,効果を説明するために示した
ものであって、(A)は周回ベルト上の異物と異物排除
用突起とをミラーボデーの背面側から見た外観図、
(B)は周回ベルト上の異物が異物排除用突起に衝突し
て払い落とされる状態の模式図である。
【図4】本実施例におけるストリングを周回ベルトに係
着するための継手ブラケットを示し、(A)は分解斜視
図、(B)は組立途中の状態の斜視図、(C)は組立完
了状態の斜視図である。
【図5】従来例に係るワイパ装置を備えた車両用アウト
サイドミラーの正面外観図である。
【図6】未公知の先願考案に係るミラー用ワイパ装置の
1実施例を示し、一部を破断して描いた正面図である。
【図7】上記実施例におけるストリングの両端部を示す
模式的な断面図であって、(A)は該ストリングの1端
が周回ベルトに取り付けられている状態を描き、(B)
は上記ストリングの他端がテンショナに取り付けられて
張力を与えられている状態を描いてある。
【図8】先願の発明のストリング式ワイパ装置の1実施
例を示し、部分的に破断して描いた正面図である。
【図9】上掲の図8に示した実施例に設けられているス
トリングテンショナのC−C断面矢視図である。
【図10】前掲の図9に示されている構成部材の中で、
ストリングを巻き込んで張力を与える作用に関与する主
要部材を抽出して描いた分解斜視図である。
【図11】上記実施例の作用効果を説明するために示し
たもので、(A)は先願考案に係るストリング式ワイパ
に用いられているコイルスプリングにおけるストリング
巻き込み長さとストリング張力(すなわちバネ荷重)と
の関係を示す図表であり、(B)は本考案に用いられる
ゼンマイスプリングにおけるストリング巻き込み長さと
ストリング張力(バネ荷重)との関係を示す図表であ
る。
【図12】リモートコントロール式のアウトサイドミラ
ーにストリング式のワイパ装置を装着した場合の、該ワ
イパ装置駆動系統を示し、ミラー本体に垂直な面による
断面図である。
【図13】上掲の図12に鎖線円で囲んで示したA部の
詳細を示し、部分的に切断して描いた拡大図である。
【符号の説明】
3…ミラーボデー、4…ミラー本体、12…ミラーハウ
ジング、17…伝動ベルト、20…庇状部、22…駆動
用のプーリ、23…ミラーベース、24…ワイパアー
ム、25…アイドラプーリ、26…周回ベルト、27,
27′…ストリング、27a,27a′…ストリングの
一端、27b…ストリングの他端、27c…ストリング
のストロークエンド、28…テンショナ、28a…管
路、28b…テンショナコイルスプリング、28c…テ
ンショナ入口、29…ワイパブレード、33a…駆動歯
車、33b,33c…中間歯車、33d…被動歯車、3
5…ストリングテンショナ、35a…ストリング巻き取
りドラム、35b…ドラム軸、35c…ドラムカバー、
35d…ゼンマイスプリング、35e…切割り、41…
異物排除突起、41a…棚状部、41b…斜辺、42…
周回ベルトに乗った異物、42′…周回ベルトと共に進
行した位置の異物。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミラー本体に固着されたミラーボデーに
    複数個のプーリが配設されており、上記複数個のプーリ
    に無端環状の周回ベルトが巻き掛けられており、上記ミ
    ラー本体の表面付近に移動可能に配置されたストリング
    の1端が前記周回ベルトに取り付けられるとともに該ス
    トリングの他端がテンショナに取付けられて、繰り出し
    ・引き込み自在に張力を与えられているワイパ装置であ
    って、 前記のミラーボデーに突起が設けられていて、該突起は
    前記周回ベルトの少なくとも一部分に対向していること
    を特徴とする、ストリング式のワイパ装置。
  2. 【請求項2】 ミラーボデーに設けられた前記の突起の
    突出寸法は、前記周回ベルトの幅寸法の1/2以上であ
    ることを特徴とする、請求項1に記載したストリング式
    のワイパ装置。
  3. 【請求項3】 前記の周回ベルトに対向・近接して設け
    られた突起は、該周回ベルトが周回動しながら該突起の
    近傍を通過する方向に対して傾斜した辺を有しているこ
    とを特徴とする、請求項1もしくは請求項2に記載した
    ストリング式のワイパ装置。
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