JP3006415B2 - ワイパ装置の防水構造 - Google Patents

ワイパ装置の防水構造

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JP3006415B2
JP3006415B2 JP6141720A JP14172094A JP3006415B2 JP 3006415 B2 JP3006415 B2 JP 3006415B2 JP 6141720 A JP6141720 A JP 6141720A JP 14172094 A JP14172094 A JP 14172094A JP 3006415 B2 JP3006415 B2 JP 3006415B2
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順一 庄司
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ストリングを払拭用部
材として用いる構造の、車両用アウトサイドミラーのワ
イパ装置におけるストリングの一端を取り付けられて、
該ストリングにほぼ一定の張力を与える装置の防水構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来例に係るワイパ装置を備えた
車両用アウトサイドミラーの正面外観図である。ミラー
本体4はミラーボデー3に固着され、該ミラー本体4は
ミラーボデー3を介してミラーハウジング12によって
支承されている。23はミラーベースであって車体に固
定して用いられ、このミラーベース23は上記ミラーハ
ウジング12を支承している。前記ミラーハウジング1
2を貫通してワイパアーム軸21が設けられており、こ
のワイパアーム軸21にワイパアーム24が取り付けら
れている。前記ワイパアーム軸21が往復回動すると、
前記ワイパアーム24はワイパブレード29を支持して
往復傾動し、該ワイパブレード29はミラー本体4の表
面を滑動して払拭する。図5に示した従来例のミラー用
ワイパ装置は、ワイパ作動を休止している間もワイパア
ーム24やワイパブレード29が外観に現われるので見
栄えが悪く、商品価値を低下させている。いま仮に、ミ
ラーハウジング12の上部に庇状のワイパ収納部20
(仮想線で示す)を設けると、ワイパブレード29を収
納して隠すことは出来るが、ワイパアーム24は隠せな
い。さらに、ワイパアーム24やワイパブレード29
は、ワイパ装置の構成部材のうち慣性の大きい部材であ
る。このような慣性の大きい部材を往復駆動させること
は、ノイズの発生を招き易い(ガタが有ると作動音を生
じる)。上述の不具合を解消するため、ストリング状部
材をミラー本体表面に沿わしめて滑らせ、このストリン
グ状部材によって払拭作用を行なわせることが考えられ
る。ストリング状部材は慣性が小さいので所要駆動力が
少なくて済み、かつ、ワイパ作動休止中は該ストリング
状部材をミラー本体の片隅に寄せておけばほとんど外観
を損ねない。上記ストリング式のミラー用ワイパ装置は
本出願人によって別途出願中の、先願に係る考案(実願
平4−82047号・ミラー用ワイパ装置)である。説
明の便宜上、以下、先願の考案と略称する。図6は、先
願の考案に係るミラー用ワイパ装置の1実施例を示し、
一部を破断して描いた正面図である。ミラーボデー3に
ミラー本体4が固着されている。光学的な構成要素であ
る反射鏡がミラーと呼ばれることもあり、上記反射鏡を
用いた組立品全体をミラーと呼ばれることも有るので、
本発明においては構成要素である反射鏡の単体をミラー
本体と呼び、組立品をミラー装置と呼んで区別する。前
記ミラーボデー3の背面側に、その周囲に位置せしめて
1個の駆動用プーリ22と3個のアイドラプーリ25が
配置されるとともに、これら計4個のプーリに、無端環
状の周回ベルト26が巻き掛けられている。前記ミラー
本体4の表面に密着せしめてストリング27が張り渡さ
れ、その一端27aはミラー本体4の縁(隠れ線で描か
れている)に接してミラー本体の裏側に回り込み、前記
周回ベルト26に取り付けられている。図7は上記実施
例におけるストリングの両端部を示す模式的な断面図で
あって、(A)は該ストリングの1端が周回ベルトに取
り付けられている状態を描き、(B)は上記ストリング
の他端がテンショナに取り付けられて張力を与えられて
いる状態を描いてある。図7(A)に示したプーリ22
は、図6について先に説明した駆動用のプーリであっ
て、伝動ベルト17を介して図外のモータによって回転
せしめられるとともに、巻き掛けられている周回ベルト
26を回転させる。該周回ベルト26に対してストリン
グ27の1端27aが固着されている。図6においてプ
ーリ22は円弧矢印a方向に回転せしめられ、これに伴
って周回ベルト26は矢印b,cのように周回せしめら
れる。該周回ベルト26に取り付けられたストリング2
7の一端27aは矢印b方向に移動せしめられて27
a′位置となる。これに伴って、実線で描いた位置のス
トリング27は鎖線で示す27′位置まで、円弧矢印d
のごとく引き回されて傾動する。図6から容易に理解さ
れるように、ストリング27(実線)の直線状部分より
も、ストリング27′(鎖線)の直線状部分の方が長
い。従って、このストリングが弛んだり引き千切られた
りしないように一定のテンションを与えるテンショナ2
8が設けられている。(このテンショナ28は、図6に
も図7(B)にも現われているが、図7(B)では中央
部を破断して切り縮めて描いてある)。上記のテンショ
ナ28′は細長い空洞(管路)28aの中にストリング
27の他端27bを引き込むように構成されている。2
8bは、上記ストリング27を管路28a内に引き込む
方向の力を与えるテンショナコイルスプリングである。
ストリング27は、上記テンショナの入口28cから引
き出されたり、該入口28cから引き込まれたりしなが
ら、ほぼ一定のテンションに保たれつつ、前記ミラー本
体4の表面に沿って滑動しつつ、これを払拭する。
【0003】前記ストリング27の1端が周回ベルト2
6に取り付けられている点(例えば図6に示した点27
a,27a′)は、周回ベルト26と共に周回する。そ
して、この点がテンショナ28cの近傍(例えば点e)
に来た時に周回ベルト26を停止させると、ストリング
27も停止し、外観に現われなくなる。その理由は、図
7(B)に示した庇状部3aに隠れるからである。ま
た、この状態でストリング27の大半の部分がテンショ
ナ28内に引き込まれ、その先端はストロークエンド2
7cに達する。点eに在ったストリングの一端27aが
周回ベルト26の回動に伴って矢印b,c方向に移動し
て点fに達するまでの間に、ミラー本体4の表面のほと
んど全部(外観に表われる区域の全部)がストリング2
7によって払拭され、従来例(図5)におけるがごとき
拭き残し部分を生じないという、ストリング式ワイパ特
有の効果が得られる。
【0004】図6に示した先願の考案に係るワイパ装置
において、ストリング27にほぼ一定の張力を与えるた
めのテンショナ28は、コイルスプリング28bの圧縮
・伸長を利用している。この構成によれば、ストリング
27に与えられる張力は、コイルスプリング28bの歪
み量にほぼ比例し、該テンショナ28からストリング2
7が引き出されるに伴って張力が増加し、該テンショナ
28内へストリング27が引き込まれるに従って張力が
減少し、ストリングに与えられる張力の変動が比較的激
しい。ストリングの張力が変動すると、周回ベルト26
を回転駆動しているモータ(図外)の負荷変動を生じ、
該モータを大容量のものにしないと作動が円滑に行なわ
れない等の不具合を招く。上記不具合を解消するため先
願考案テンショナ部分を改良して、(a)ドラム軸によ
って回転自在に支承されるとともに、前記ストリングの
1端を取り付けられて該ストリングを巻き込み、巻き出
すストリング巻き取りドラムと、(b)外周端を前記ス
トリング巻き取りドラムに取り付けられるとともに、内
周端を前記ドラム軸に取り付けられたゼンマイスプリン
グと、より成るものとすると非常に有効である。上述の
構成は本発明者が創作し、本出願人によって平成5年1
2月に特許出願した未公知の発明(特願平5−3351
27号・以下、先願の発明という)である。該先願発明
によると、ゼンマイスプリングの内周端がドラム軸に取
り付けられるとともに、該ゼンマイスプリングの外周端
が巻き取りドラムに取り付けられているので、上記巻き
取りドラムに巻き付けられているストリングを引き出す
と、ゼンマイスプリングが密巻きとなるように変形せし
められ、その弾性復元力によって前記のストリングに張
力を与える。而して、コイルスプリングの長さ変化に対
するスプリング荷重の変化割合に比して、ゼンマイスプ
リングの回転角位置変化に対するスプリング荷重の変化
割合は著しく小さいので、ストリングの巻き込み,巻き
出しに伴うストリング張力の変化がきわめて少なく、ほ
ぼ一定の張力が与えられる。従って、駆動用モータの負
荷変動が少なく、小容量の駆動モータを用いても円滑な
運転を行なうことができる。なお、前記先願の発明に係
る構成において巻き取りドラムを省略するとともに、ゼ
ンマイストリングにストリングを取り付けて巻き付けて
も同様な作用,効果が得られる。次に、以上に述べた先
願発明の実施例について説明する。図8は先願発明に係
るストリング式ワイパ装置の1実施例を示し、部分的に
破断して描いた正面図である。前掲の図6に示した先願
に係るミラー用ワイパ装置においては、周回ベルト26
を4個のプーリに巻き掛けていたが、本実施例において
は7個のアイドラプーリ25と1個の駆動プーリ22′
を設けて周回ベルト26を巻き掛けてある。上記駆動プ
ーリ22′は、図外のモータによって回転せしめられる
駆動歯車33aにより、中間歯車33b,33dを経て
被動歯車33dを介して回転せしめられる。上記被動歯
車33dと前記の駆動プーリ22′とは相互に同心に固
着されている。ストリング27の一端27aは周回ベル
ト26に取り付けられている。そして、該ストリング2
7の他端は、ストリング巻き取りドラム35aを備えた
ストリングテンショナ35に巻き込まれて、ほぼ一定の
張力を与えられている。図9は上掲の図8に示した実施
例に設けられているストリングテンショナのC−C断面
矢視図である。払拭部材であるストリング27の一端に
継手球32cが固着され、一方、周回ベルト26に継手
ブラケット32dが取り付けられていて、該継手ブラケ
ット32dに前記の継手球32cが係着されている。該
ストリング27の他端付近の部分27bはストリング巻
き取りドラム35aに取り付けられて巻き込まれてい
る。上記のストリング巻き取りドラム35aを回転自在
に支承しているドラム軸35bは、ドラムカバー35c
に一体連設されて、ミラーボデー3′に対して固定され
ている。35eは上記ドラム軸35bに設けられた切割
りである。35dはゼンマイスプリングである。ゼンマ
イスプリングとは、往時の機械式手巻き時計や玩具の動
力として広く用いられていたスプリングであって、辞書
にも記載されている公知の部材である。上記ゼンマイス
プリングの内周側の端は前記の切割りに係合され、該ゼ
ンマイスプリングの外周側の端は前記ストリング巻き取
りドラム35aに取り付けられている。前記ストリング
27の他端側をストリング巻き取りドラム35aに取り
付けるに先立って、予め該ストリング巻き取りドラム3
5aを回して、前記のゼンマイスプリング35dの螺旋
状の巻き数を増加させる方向に撓ませて(いわゆるゼン
マイが巻かれた状態にして)おくと、該ゼンマイスプリ
ング35dの弾性復元力によってストリング巻き取りド
ラム35dが回転せしめられ、ストリング27の他端側
付近27bを巻き込んで、ほぼ一定の張力を与えるよう
に作用する。図10は前掲の図9に示されている構成部
材の中で、ストリングを巻き込んで張力を与える作用に
関与する主要部材を抽出して描いた分解斜視図である。
そして、図11は上記実施例の作用効果を説明するため
に示したもので、(A)は先願に係るストリング式ワイ
パに用いられているコイルスプリングにおけるストリン
グ巻き込み長さとストリング張力(すなわちバネ荷重)
との関係を示す図表であり、(B)は本発明に用いられ
るゼンマイスプリングにおけるストリング巻き込み長さ
とストリング張力(バネ荷重)との関係を示す図表であ
る。図11(A)に示した先願考案のコイルスプリング
においては、ストリングの巻き取り長さの変化寸法Lに
よってストリング張力は図示の力F1だけ変化する。こ
こに、F1/Lはバネ定数である。これに比して図11
(B)に示した実施例のゼンマイスプリングは、バネ定
数F2/Lが小さく、ストリングの巻き取り寸法Lが変
化してもリング張力の変化量F2は格段に小さい。すな
わち、ストリング27の張力はほぼ一定に保たれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記先願の発明に係る
ストリング式のワイパ装置を出願した後、本発明者は引
き続いて該先願発明装置の実用化試験を推進し、該先願
の発明が実用条件下において充分に所期の効果を奏する
ことを確認した。これとともに、上記実用化試験によっ
て、次に述べるような改良が望まれることを発見して、
確認した。図12は前記先願発明に係るストリング式ワ
イパの1実施例の部分破断図である図9をさらに部分的
に破断して描いた正面図に、ストリング配設経路に沿っ
て水滴が浸入する状態を付記した説明図である。ワイパ
装置は原則として雨天のときに用いられるから、ストリ
ング27は当然に濡れる。この濡れたストリング27が
テンショナ35に引き込まれたり繰り出されたりするの
で、該ストリング27に付着していた水滴40、およ
び、ミラーボデー3に付着した水滴41は、ストリング
テンショナ35内に浸入する虞れが有る。上記ストリン
グテンショナ35内が濡れると、先に図9,図10に示
したゼンマイスプリング35dの発錆を招き、作動不良
を生じる。本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので
あって、前記先願の発明に係るストリング式ワイパ装置
をさらに改良し、該先願の発明における効果を妨げるこ
となく、ストリングテンショナ内へ水分が浸入すること
を有効に防止し得る防水構造を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的(ストリング
からテンショナへの浸入防止)を達成するため本発明に
係る防水構造は、ミラー本体に固着されたミラーボデー
に複数個のプーリが配設されており、上記複数個のプー
リに無端環状の周回ベルトが巻き掛けられており、上記
ミラー本体の表面付近に移動可能に配置されたストリン
グの1端が前記周回ベルトに取り付けられるとともに該
ストリングの他端がテンショナに取付けられて張力を与
えられているワイパ装置において、前記のミラーボデー
に設けられたテンショナ入口と、前記のテンショナとの
間に位置せしめて、ストリングと交差する形の防水用障
壁が設けられるとともに、上記の防水用障壁に、該スト
リングと摺動自在に嵌合する切欠もしくは透孔が設けら
れ、かつ、上記障壁の近傍に位置せしめて、ミラーボデ
ーの内外を連通する水抜き孔が設けられていて、防水障
壁によってテンショナ内への浸入を阻まれた水滴がミラ
ーボデー外に流出するようになっていることを特徴とす
る。
【0007】
【作用】上記の手段によると、ストリングが防水障壁の
切欠もしくは透孔に嵌合しているので、濡れたストリン
グがテンショナに巻き込まれる際、上記防水障壁の切欠
の縁もしくは透孔の縁に摺触して扱われるので、該スト
リングに付着していた水滴は、該防水障壁に関してテン
ショナ入口側で進行を阻止され、阻止された水滴は防水
障壁の壁面に伝わる。そして、防水障壁の壁面に伝わっ
た水滴はミラーボデーに設けられた水抜孔を通ってミラ
ーボデー外に流出し、ストリングテンショナの中へ浸入
しない。また、ストリングに付着していてミラーボデー
の内面に移動した水滴も、前記の防水障壁に阻まれてス
トリングテンショナに接近することなく前記の透孔を通
ってミラーボデー外に排出される。上述のようにして、
ストリングテンショナ内に浸入しないので、該テンショ
ナを構成しているゼンマイスプリングが水によって発錆
する虞れが無く、発錆に因る作動不良を招かないので、
該ストリングテンショナの作動信頼性が高く、耐久性が
優れている。その上ゼンマイスプリングの内周端がドラ
ム軸に取り付けられるとともに、該ゼンマイスプリング
の外周端が巻き取りドラムに取り付けられているので、
上記巻き取りドラムに巻き付けられているストリングを
引き出すと、ゼンマイスプリングが密巻きとなるように
変形せしめられ、その弾性復元力によって前記のストリ
ングに張力を与える。而して、コイルスプリングの長さ
変化に対するスプリング荷重の変化割合に比して、ゼン
マイスプリングの回転角位置変化に対するスプリング荷
重の変化割合は著しく小さいので、ストリングの巻き込
み,巻き出しに伴うストリング張力の変化がきわめて少
なく、ほぼ一定の張力が与えられる。従って、駆動用モ
ータの負荷変動が少なく、小容量の駆動モータを用いて
も円滑な運転を行なうことができるという先願の発明に
係るストリング式ワイパ装置の特長的効果を妨げる虞れ
が無い。
【0008】
【実施例】次に、図1ないし図4を順次に参照しつつ、
本発明の実施例を説明する。図1は本発明に係る防水構
造の1実施例を適用したストリング式ワイパ装置を備え
たミラー装置を示し、部分的に破断して本発明の要部を
模式的に描いた正面外観図である。本実施例は、前述し
た先願の発明に係る実施例のワイパ装置に本発明を適用
して改良した1例であって、本図1は先願発明における
図8に対応している。図8と同じ符号を付したものは前
記先願発明の実施例におけると同様ないし類似の構成部
分である。次に、図1が図8に比して異なる点、すなわ
ち本発明を適用して改良した事項について説明すると、
ストリングテンショナ35と、ミラーボデー3に設けら
れたテンショナ入口28cとの間に、ストリング27と
交差する形に、防水障壁としての水切りリブ42が設け
られている。そして、上記水切りリブ42に近接せしめ
て、かつ、該水切りリブ42よりもテンショナ入口28
cに近い側に、水抜き孔43が設けられている。上記の
水抜き孔43は、ミラーボデー3の壁に設けられてい
る。図2は上掲の図1に示された実施例の部分破断正面
図に現われている水抜きリブおよび水抜き孔の付近を模
式的に描いた部分拡大詳細図である。水切りリブ42が
ストリング27と交差する個所に、該ストリング27と
摺動自在に嵌合する切欠42aが形成されている。本発
明を実施する場合、上記の切欠42aに代えて、ストリ
ングを摺動自在に挿通せしめる透孔(図示せず)を設け
ても良いが、組立作業性を考慮すると、ストリングを挿
通する透孔よりも切欠の方が便利である。図3は上掲の
図2に正面拡大図として示した個所を、同図に付記した
D−D面で切断して描いた断面矢視図であって、矢視方
向は切断面に直角方向ではなく、ストリングに平行な方
向である。ストリング27に付着していた水滴40は、
該ストリング27が切欠42aの縁で扱かれたとき水切
りリブ42に移行し、図示の水滴40′のごとく水切り
リブ42の壁面を伝わって流下し、図示の水滴40″の
ごとく流動排出される。図4はストリングに付着してい
た水滴が水切りリブに設けられた切欠の縁によって該ス
トリングから取り除かれてミラーボデー外に排出する状
態を説明するために示した工程図であって、(A)は水
滴がストリングに付着して該ストリングと共に移動しつ
つある状態を、(B)は上記水滴がストリングから水切
りリブに移行しつつある状態を、(C)は水切りリブを
伝わって流下した水滴が透孔から流出する状態を、それ
ぞれ表わしている。前掲の図12から容易に理解される
ように、ストリング27がストリングテンショナ35に
巻き込まれて矢印E方向へ移動する際に水滴40が浸入
する虞れが有り、反矢印E方向に巻き出される際は浸水
を招くような現象は起こらない。図4(A)の状態で、
ストリング27は矢印E方向に移動しているものとする
と、これに付着している水滴40も該ストリング27と
一緒に矢印E方向に移動し、同図(B)に示したように
水切りリブ42に到達する。ここで該ストリング27は
切欠42aの縁で扱われ、水滴は40′のごとく水切り
リブ42の壁面に移行して流下し、(C)図のように水
抜き孔43を通ってミラーボデー3の外側(本図4にお
いて紙面の奥行き方向の側)流出し、排除される。
【0009】
【発明の効果】本発明を適用すると、ストリングが防水
障壁の切欠もしくは透孔に嵌合しているので、濡れたス
トリングがテンショナに巻き込まれる際、上記防水障壁
の切欠の縁もしくは透孔の縁に摺触して扱われるので、
該ストリングに付着していた水滴は、該防水障壁に関し
てテンショナ入口側で進行を阻止され、阻止された水滴
は防水障壁の壁面に伝わる。そして、防水障壁の壁面に
伝わった水滴はミラーボデーに設けられた水抜孔を通っ
てミラーボデー外に流出し、ストリングテンショナの中
へ浸入しない。また、ストリングに付着していてミラー
ボデーの内面に移動した水滴も、前記の防水障壁に阻ま
れてストリングテンショナに接近することなく前記の透
孔を通ってミラーボデー外に排出される。上述のように
して、ストリングテンショナ内に浸入しないので、該テ
ンショナを構成しているゼンマイスプリングの水濡れに
よる発錆が軽減され、発錆に因る作動不良を招かないの
で、該ストリングテンショナの作動信頼性が高く、耐久
性が優れている。その上ゼンマイスプリングの内周端が
ドラム軸に取り付けられるとともに、該ゼンマイスプリ
ングの外周端が巻き取りドラムに取り付けられているの
で、上記巻き取りドラムに巻き付けられているストリン
グを引き出すと、ゼンマイスプリングが密巻きとなるよ
うに変形せしめられ、その弾性復元力によって前記のス
トリングに張力を与える。而して、コイルスプリングの
長さ変化に対するスプリング荷重の変化割合に比して、
ゼンマイスプリングの回転角位置変化に対するスプリン
グ荷重の変化割合は著しく小さいので、ストリングの巻
き込み,巻き出しに伴うストリング張力の変化がきわめ
て少なく、ほぼ一定の張力が与えられる。従って、駆動
用モータの負荷変動が少なく、小容量の駆動モータを用
いても円滑な運転を行なうことができるという先願の発
明に係るストリング式ワイパ装置の特長的効果を妨げる
虞れが無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防水構造の1実施例を適用したス
トリング式ワイパ装置を備えたミラー装置を示し、部分
的に破断して本発明の要部を模式的に描いた正面外観図
である。
【図2】上掲の図1に示された実施例の部分破断正面図
に現れている水切りリブおよび水抜き孔の付近を模式的
に描いた部分拡大詳細図である。
【図3】上掲の図2に正面拡大図として示した個所を、
同図に付記したD−D面で切断して描いた断面矢視図で
あって、矢視方向は切断面に直角方向ではなく、ストリ
ングに平行な方向である。
【図4】ストリングに付着していた水滴が水切りリブに
設けられた切欠の縁によって該ストリングから取り除か
れてミラーボデー外に排出する状態を説明するために示
した工程図であって、(A)は水滴がストリングに付着
して該ストリングと共に移動しつつある状態を、(B)
は上記の水滴がストリングから水切りリブに移行しつつ
ある状態を、(C)は水切りリブを伝わって流下した水
滴が透孔から流出する状態を、それぞれ表している。
【図5】従来例に係るワイパ装置を備えた車両用アウト
サイドミラーの正面外観図である。
【図6】先願の考案に係るミラー用ワイパ装置の1実施
例を示し、一部を破断して描いた正面図である。
【図7】上記実施例におけるストリングの両端部を示す
模式的な断面図であって、(A)は該ストリングの1端
が周回ベルトに取り付けられている状態を描き、(B)
は上記ストリングの他端がテンショナに取り付けられて
張力を与えられている状態を描いてある。
【図8】先願発明に係るストリング式ワイパ装置の1実
施例を示し、部分的に破断して描いた正面図である。
【図9】上掲の図8に示した実施例に設けられているス
トリングテンショナのc−c断面矢視図である。
【図10】前掲の図9に示されている構成部材の中で、
ストリングを巻き込んで張力を与える作用に関与する主
要部材を抽出して描いた分解斜視図である。
【図11】上記実施例の作用効果を説明するために示し
たもので、(A)は先願に係るストリング式ワイパに用
いられているコイルスプリングにおけるストリング巻き
込み長さとストリング張力(すなわちバネ荷重)との関
係を示す図表であり、(B)は本発明に用いられるゼン
マイスプリングにおけるストリング巻き込み長さとスト
リング張力(バネ荷重)との関係を示す図表である。
【図12】前記先願発明に係るストリング式ワイパの1
実施例の部分破断図である図9をさらに部分的に破断し
て描いた正面図に、ストリング配設経路に沿って水滴が
浸入する状態を付記した説明図である。
【符号の説明】
3…ミラーボデー、4…ミラー本体、12…ミラーハウ
ジング、17…伝動ベルト、20…庇状部、22…駆動
用のプーリ、23…ミラーベース、24…ワイパアー
ム、25…アイドラプーリ、26…周回ベルト、27,
27′…ストリング、27a,27a′…ストリングの
一端、27b…ストリングの他端、27c…ストリング
のストロークエンド、28…テンショナ、28a…管
路、28b…テンショナコイルスプリング、28c…テ
ンショナ入口、29…ワイパブレード、33a…駆動歯
車、33b,33c…中間歯車、33d…被動歯車、3
5…ストリングテンショナ、35a…ストリング巻き取
りドラム、35b…ドラム軸、35c…ドラムカバー、
35d…ゼンマイスプリング、35e…切割り、40…
ストリングに付着した水滴、40′…水切りリブに移行
した水滴、40″…水抜き孔から流出して排除される水
滴、41…ミラーボデーの内壁を伝わる水滴、42…本
発明を適用して設けた水切りリブ、43…本発明を適用
して設けた水抜き孔、D…断面視方向を示す、ストリン
グと平行な矢印、E…ストリングに付着した水滴の移動
方向を示す矢印、F…水切りリブを伝わって水抜き孔か
ら排出される水滴の流路を示す矢印。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−284450(JP,A) 特開 昭55−8953(JP,A) 特開 平5−278571(JP,A) 特開 平7−291100(JP,A) 特開 平8−2386(JP,A) 実開 平6−44659(JP,U) 実開 昭61−196148(JP,U) 実開 昭57−60104(JP,U) 実開 平3−15776(JP,U) 実開 平4−116268(JP,U) 実開 平7−31533(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60S 1/60 B60S 1/20 B60R 1/06 G05G 25/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミラー本体に固着されたミラーボデーに
    複数個のプーリが配設されており、上記複数個のプーリ
    に無端環状の周回ベルトが巻き掛けられており、上記ミ
    ラー本体の表面付近に移動可能に配置されたストリング
    の1端が前記周回ベルトに取り付けられるとともに該ス
    トリングの他端がテンショナに取付けられて張力を与え
    られているワイパ装置において、 前記のミラーボデーに設けられたテンショナ入口と、前
    記のテンショナとの間に位置せしめて、ストリングと交
    差する形の防水用障壁が設けられるとともに、上記の防
    水用障壁に、該ストリングと摺動自在に嵌合する切欠も
    しくは透孔が設けられ、かつ、上記障壁の近傍に位置せ
    しめて、ミラーボデーの内外を連通する水抜き孔が設け
    られていて、防水障壁によってテンショナ内への浸入を
    阻まれた水滴がミラーボデー外に流出するようになって
    いることを特徴とするワイパ装置の防水構造。
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