JPH07276669A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH07276669A
JPH07276669A JP6611094A JP6611094A JPH07276669A JP H07276669 A JPH07276669 A JP H07276669A JP 6611094 A JP6611094 A JP 6611094A JP 6611094 A JP6611094 A JP 6611094A JP H07276669 A JPH07276669 A JP H07276669A
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JP
Japan
Prior art keywords
recovery operation
recording
recording head
ink
recovery
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6611094A
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English (en)
Inventor
Norifumi Koitabashi
規文 小板橋
Yasuhiro Numata
靖宏 沼田
Hitoshi Sugimoto
仁 杉本
Miyuki Matsubara
美由紀 松原
Hiroshi Tajika
博司 田鹿
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録ヘッドの回復動作を常に適切に実施す
る。 【構成】 キャリッジ上を移動する記録ヘッドからイン
クを吐出して行う記録動作と、記録ヘッドの吐出口部に
当接させて塞ぐキャッピングと吸引する回復ポンプと記
録ヘッドの吐出口を清浄するワイピングとを操作して行
う記録ヘッドの回復動作とを制御するコントローラ80
0を備えたインクジェット記録装置であって、コントロ
ーラ800は、キャリッジ位置センサ832、回復ポン
プ位置センサ834により停止時の状態を検出判断し停
止時の状態に対応した適切な記録ヘッドの回復動作を選
択して制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置において、記録
データによってある吐出口では長時間吐出が行われない
場合や、装置自体が長期間使用されない場合には、吐出
口や吐出口に連通する液路内のインクが水分蒸発によっ
て増粘することがある。このような増粘インクが充填さ
れる等によって液路内が吐出に適さない状態にあると、
液路に配置される吐出エネルギ発生素子を所定の条件で
駆動しても吐出されるインク量が一定しなくなり、記録
される画像品位が低下するおそれがある。また、このよ
うなインクの増粘によって吐出不良が生じたり、さらに
は固化が生じて不吐出が発生するおそれもある。
【0003】記録剤に液体であるインクを用いることに
起因したこれら不都合を解消すべく、インクジェット記
録装置においては他の記録装置に見られない固有の構
成、すなわち液路内をリフレッシュする手段、所謂記録
ヘッドの吐出回復系が設けられている。
【0004】この吐出回復系として、インクの吐出口に
吸引力を作用させてインクを吐出口より強制的に排出さ
せるようにしたものがある。その吸引力を作用させる手
段としてはポンプが用いられるが、例えば本出願人によ
り特願平1−122878号〜同1−122880号に
おいて開示された吐出口周辺を覆うことが可能なキャッ
プ部材に連通した弾性体でなるチューブと、そのチュー
ブを押圧しつつ移動する加圧部材とを設けた構成による
ポンプ(チューブポンプ)は、吸引系の構成を簡単かつ
廉価にすることができるという利点を有している。
【0005】図9は上記チューブポンプの概略構成と作
用を示す説明図である。図示の86は複数個のインク吐
出口を配列してなる記録ヘッド、300はその吐出口周
辺を覆うことが可能なキャップ、304はキャップ30
0と不図示の廃インクタンクとを連通するチューブであ
り、弾性体でなるものである。501は半円状のチュー
ブ規制面502を有する支持台、510は規制面502
に沿ってチューブ304を加圧するための加圧コロ、5
20はコロ510を保持して軸504のまわりに回転す
るガイドローラであり、図中の矢印方向の回転に伴って
(A)から(B)の状態に移り、吐出口に吸引力が作用
し、インクが吸出されて液路がリフレッシュされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようなチューブポンプの場合は、回復動作中に不慮の事
態や、ユーザーのミス等で装置の電源がOFFされる
と、吸引途中の場合はヘッド内が回復されていなかった
り、吸引後のワイピングがまだ実施されていなかった場
合はヘッド表面がぬれたままとなってしまい、次の電源
ON後のヘッドからのインクの吐出が不安定となる場合
がある。
【0007】上記の問題を考慮して、電源ON時には必
ず吸引回復動作を行っても良いが、これでは、インク消
費量の無駄となってしまう。
【0008】本発明は、上記従来の問題点を解消するた
めに成されたもので、記録ヘッドの回復動作を常に適切
に実施し、所定の鮮明さを有する記録実施が可能なイン
クジェット記録装置の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明に係る
インクジェット記録装置は、キャリッジ上を移動する記
録ヘッドからインクを吐出して記録する記録手段と、記
録ヘッドの吐出口部に当接させて塞ぐキャッピングと吸
引する回復ポンプと記録ヘッドの吐出口を清浄するワイ
ピングとを有し記録ヘッドの回復動作を実施する回復手
段と、前記記録動作および記録ヘッドの回復動作を制御
する制御手段を備えたインクジェット記録装置であっ
て、制御手段は、停止時の状態を検出判断し停止時の状
態に対応した適切な記録ヘッドの回復動作を選択し制御
することを特徴とする構成によって、前記の目的を達成
しようとするものである。
【0010】
【作用】以上の構成により、回復動作中に電源がOFF
されたとき、次の電源ON時には、制御手段によって、
停止時の状態に対応した適切な記録ヘッドの回復動作を
選択し制御することにより、記録ヘッドから安定してイ
ンクを吐出し鮮明な記録を安定して実施できる。かつ回
復動作時のインク消費を低減できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係るインクジェット記録装置
を実施例によって説明する。
【0012】本実施例は、インクジェットカートリッジ
を備えたプリンター、およびファクシミリ装置、複写装
置等に備えるインクジェットカートリッジにより記録を
実施する画像形成記録部であるインクジェット記録装置
であり、キャリッジ上を移動する記録ヘッドからインク
を吐出して記録する記録手段と、記録ヘッドの吐出口部
に当接させて塞ぐキャッピングと吸引する回復ポンプと
記録ヘッドの吐出口を清浄するワイピングを有して記録
ヘッドの回復動作を実施する回復手段と、前記記録動作
および記録ヘッドの回復動作を制御する制御手段を備え
た構成であり、インク吐出ヘッドの回復動作に特徴を有
している。
【0013】まず本発明に係る実施例の各部分の構成を
説明する。
【0014】(1)カートリッジ 図1は本実施例に係るインクジェット記録装置のキャリ
ッジ(図4を参照して後述する)に搭載可能なカートリ
ッジCの一構成例を示す斜視図である。
【0015】本実施例に係るカートリッジCは、上方に
インクタンク部、下方に記録ヘッド86を有しており、
さらに記録ヘッド86を駆動するための信号等を受容す
るとともにインク残量検知の出力を行うためのヘッド側
コネクタ85を、インクタンク部80に並ぶ位置に設け
てある。したがって、このカートリッジCを後述のキャ
リッジに装填した際に、その高さHを低く押えることが
できる。また、カートリッジの走査方向の厚みWを薄形
化することで、カートリッジCを並べて配置するときに
キャリッジを小さく構成することが可能である。
【0016】83はタンク外壁と一体に形成したコネク
タカバーであり、コネクタ85への不用意な接触を防止
している。また81は位置決め部であり、2方向の突き
当て面81a,81bが形成されている。これらの位置
決め面と、記録ヘッド86上に設けられる位置決め用突
き当て面と十分な距離を取ることにより、後述の押しピ
ンによる斜面84部への加圧で確実な記録ヘッドの位置
決め固定が可能となる。さらに、82はつまみであり、
カートリッジCを装填部に対して着脱する際等に用い
る。また、82aはつまみ82に設けられ、インクタン
ク部80内部を大気と連通させるための大気連通孔であ
る。さらに83aは切り欠き部、83bはガイドであっ
て、ともにカートリッジCを装填部に装填する際のガイ
ドとなる。
【0017】本実施例に係る記録ヘッド86は、底面側
に開口した複数の吐出口を有し、その吐出口に連通した
液路部分にインク吐出に利用されるエネルギを発生する
吐出エネルギ発生素子が配置される。この吐出エネルギ
発生素子としては、吐出口ないし液路の高集積化が可能
なことから、熱エネルギ発生素子を用いるのが好適であ
る。
【0018】図2は記録ヘッド86を吐出方向前方より
見た正面図であり、図3は同記録ヘッドの側断面図であ
る。
【0019】図2および図3において、101は記録ヘ
ッド86のベース板であり、アルミニウムにより形成さ
れている。基板101上にはSi等で形成される基板
(ヒータボード)102が接着されている。ヒータボー
ド102にはその表面に熱エネルギ発生素子としての電
気熱変換体(不図示)やこの電気熱変換体を駆動するた
めの機能素子としてのダイオード等が形成されている。
103はオリフィスプレート(吐出口形成部材)であ
り、ここでは、インク液室を形成するための溝を設けた
天板103Aと一体成形されている。
【0020】このオリフィスプレート103における吐
出口の形成は、例えばエキシマレーザ光の照射がフォト
エッチング工程によって精度よく行うことができ、これ
により複数の吐出口全体にわたって精度の高い形状を得
ることができる。また、このオリフィスプレート103
は、吐出口形成面に複数の異種材料が露出する場合に
は、これら材料間の濡れ性の違いによって生じる吐出方
向の変更を防止する意味でも用いられるものである。
【0021】104はフィルタであり、チップタンク1
05から共通液室106に至るインク供給口に設けられ
ている。フィルタ104は図中矢印のごとく流れてくる
インクの不純物や塵埃などを取り除く。フィルタ104
を通過したインクは共通液室106に流れ込み、この液
室に連通する複数のインク液路107の各々にその吐出
に応じて供給される。109はオリフィスプレート10
3をその弾性力等で押え、開口面(ここでは特にヒータ
ボード102の端面)に対して密着させる押え部材であ
る。本例では押え部材109としてSUSを用いてい
る。
【0022】以上の構成において、記録ヘッド86に一
体化されているインクタンク部80からチップタンク1
05にインクを供給し、その後図示した矢印のごとくイ
ンクが流れる。まず、フィルタ104を通過することで
インク中の塵埃や不純物が除去され、共通液室106に
至りそこから液路107に導かれる。そして液路107
内に配設された電気熱変換体を駆動することによりイン
ク中に気泡を発生させ気泡の状態の変化によって吐出口
108を介してインクを吐出する。
【0023】(2)キャリッジ 図4および図5は、それぞれ図1に示したカートリッジ
Cを装着可能なインクジェット記録装置のキャリッジ周
辺の構成例を示す斜視図および平面図である。
【0024】これらの図は、キャリッジ2上に4個のカ
ートリッジC1・C2・C3・C4(それぞれ異なった
色のインクを収容しており、例えばイエロー,マゼン
タ,シアン,ブラック等)を位置決めして装填する例を
示している。
【0025】保持部材としてのコネクタホルダ40上に
は、4個の押しピン10(押しピンA〜D)が係合して
おり、バネ10a(バネA〜D)によって図5の左方向
に付勢されている。ここで、保持部材としてのコネクタ
ホルダ40は、軸20(軸I,軸II)を介してリンク2
1(リンクI・リンクII)と係合し、更にこのリンク2
1に係合する操作レバー7の回転動作(時計方向・反時
計方向)に従って図5の左右方向に移動可能であって、
右方向に移動して加圧を解除してカートリッジの交換を
可能とし、一方左方向に移動してカートリッジの装填を
受容する構成になっている。
【0026】そこでカートリッジCを装填部2fに装填
する際には、まずカートリッジCの記録ヘッド部86を
装填部2fの先端凹部2f1 に上方から落し込む。この
際にカートリッジCの外部83b間にキャリッジ2側の
矩形部2hが係合して大略位置決めされる。そして、操
作レバー7を軸9を中心に時計方向へ回動させれば、ホ
ルダ40が進んできてカートリッジCの切り欠き部83
aにキャリッジ2側のガイド54が侵入するとともに、
ピン10がカートリッジCと係合してカートリッジCは
装填部2fに装填される。59はバネであってキャリッ
ジ2側に設けられており、装填部2fに装填されたカー
トリッジCを後方に押圧して位置決めをより精度良く行
うための付勢力を発生する。そして、押しピン10の先
端部10bはそれぞれ4個のカートリッジCの突き当て
面1dに当接し、カートリッジを押圧する。また、押し
ピン10の外周面10cはキャリッジ2の突き当て面2
sに当接し、発生する押しピン軸と直角方向のスラスト
力をそれぞれ独立に受ける構造になっている。従って、
保持部材40はバネ10a(バネA〜D)の反力のみを
受けるだけであって、スラスト力が作用しないために、
複数のカートリッジを同時に解除するときも解除レバー
7を小さな操作力で操作して着脱動作が可能となる。
【0027】(3)回復系ユニットの概要 次に本実施例に係る回復系ユニットについて説明する。
【0028】図6は回復系ユニットの配設部位および概
略構成を説明するための模式図であり、本実施例におい
ては回復系ユニットを図4の左側にあるホームポジショ
ン側に配設してある。
【0029】回復系ユニットにおいて、300は記録ヘ
ッド86を有する複数のカートリッジCにそれぞれ対応
して設けたキャップユニットであり、キャリッジ2の移
動に伴って図6の左右方向にスライド可能であるととも
に、上下方向に昇降可能である。そしてキャリッジ2が
ホームポジションにあるときには、記録ヘッド部86と
接合してこれをキャッピングする。
【0030】また、回復系ユニットにおいて、401お
よび402は、それぞれワイピング部材としての第1お
よび第2ブレード、403は第1ブレード401をクリ
ーニングするために、例えば吸収体でなるブレードクリ
ーナである。本例においては、キャリッジ2の移動によ
って駆動されるブレード昇降機構により第1ブレード4
01を保持させ、これにより第1ブレード401を記録
ヘッド86の吐出口形成面のうち露出したオリフィスプ
レート103の表面をワイピングすべく突出(上昇)し
た位置と、これと干渉しないように後退(下降)した位
置とに設定可能である。そして本例では、記録ヘッド8
6は図2における幅bを有する部分が図6中左側にある
ように取付けられているものとし、キャリッジ2が図中
左側より右側に移動するときに第1ブレード401によ
るワイピングがなされるようにする。これにより、露出
しているオリフィスプレート103の面は、図2に示し
た吐出口の配設位置によって区画される狭い部分側(幅
aの部分)から広い部分側(幅bの部分)に向けてのみ
ワイピングがなされる。なお、第1ブレード402につ
いては、第1ブレード401によってワイピングされな
い記録ヘッド86の吐出口形成面、すなわち図2におけ
る露出したオリフィスプレート表面の両側部分にある押
え部材109の表面をワイピングする位置に固定してあ
る。
【0031】さらに、回復系ユニットにおいて、500
はキャップユニット300に連通したポンプユニットで
あり、キャップユニット300を記録ヘッド86に接合
させて行う吸引処理等に際して負圧を生じさせるのに用
いる。このポンプユニット50の構成,動作等について
は図9につき後述する。
【0032】(3.1)キャップユニット 図7および図8は、回復系ユニットの詳細な構成例を示
す正面図および側面図である。
【0033】キャップユニット300は、記録ヘッド8
6の吐出口のまわりに密着するキャップ302と、これ
を支持するホルダ303と、空吐出処理および吸引処理
に際してインクを受容する吸収体306と、この受容さ
れたインクを吸引するための吸引チューブ304と、さ
らに図9につき後述するポンプユニット500に連通し
た接続チューブ305等を有している。このキャップユ
ニット300はカートリッジCのそれぞれに対応した位
置に同個数(本例では4個)だけ設けられ、キャップホ
ルダ330により支持されている。
【0034】332および334はキャップホルダ33
0から突設したピンであり、固定の回復系ベース350
に設けられてキャップホルダ330を図7の左右方向か
つ上下方向に案内するためのカム溝352および354
にそれぞれ係合している。キャップホルダ330の一方
のピン334と回復系ベース350の立ち上げ部364
との間にはバネ360を張架かし、これによりキャップ
ホルダ330に同図示の位置、すなわちキャップホルダ
が右端位置かつ下降位置に保持されるように付勢力を与
えている。なお、この位置にあるキャップホルダ330
ないしキャップユニット300に対して、キャリッジ2
上に搭載されたカートリッジCの記録ヘッド86が対抗
した位置が、1スキャンの記録処理時におけるキャリッ
ジ2のスタートポジション(SP)である。
【0035】342はキャップホルダ330から立ち上
げられ、スタートポジションより左方の位置においてキ
ャリッジ2と係合する係合部である。キャリッジ2がス
タートポジションより図7のさらに左方に移動すると、
これに伴って係合部342によりキャップホルダ330
はばね360の付勢力に抗して移動する。このときキャ
ップホルダ330はピン332および334を介してカ
ム溝352および354に沿って案内され、左方かつ上
方に変位する。
【0036】従ってキャップ302が記録ヘッド86の
吐出口の周囲と密着し、キャッピングが施される。な
お、このキャッピングがなされるときのキャリッジ2の
位置をホームポジションとする。
【0037】(3.2)ブレード昇降機構等 次に第1ブレード401の昇降機構について図7,図8
を参照して説明する。
【0038】410は昇降可能なブレードホルダであ
り、その上部に取付け具411により第1ブレード40
1が取付けてある。412はブレードホルダ410を下
降位置に向けて付勢するためのホルダ復帰ばねである。
【0039】430はブレードホルダ410に突設した
ピン414のまわりに回動可能で、ストッパ432の上
面部と係合することによりブレードホルダ410をその
上昇位置においてロックするためのロックレバーであ
り、ばね434により図7の反時計方向に付勢されてい
る。また、同図示の状態ではブレードホルダ410に突
設した部分416に係合し、図示の位置に保持される。
【0040】440はブレードホルダ410から突設し
たピン418の回りに回動可能で、ブレードホルダ41
0の上昇位置におけるロックレバー430のロック状態
を解除するための解除レバーであり、ピン418のまわ
りに図7の反時計方向に回動することによって当該ロッ
クの解除を行う。すなわち、解除レバー440にはロッ
クレバー430と係合するピン442を立設してあり、
解除レバー440がピン418の回りに同図中反時計方
向に回動すると、ピン442はロックレバー430をピ
ン414のまわりに回動させ、ロックレバー430とス
トッパ432の上面部との係合を解除させる。
【0041】450はキャリッジ2の移動に伴ってブレ
ードホルダ410を上昇させるための駆動力を伝達する
カム部材であり、回復系ベース350に突設したピン3
70のまわりに回動可能に保持されている。
【0042】(4)回復動作 (4.1)ポンプユニット動作 図9を参照してポンプユニット500について説明す
る。
【0043】502は半円筒面状に設けた回復系ベース
の規制面であり、304は規制面502上に可撓性を有
する部材で構成したチューブであって不図示の廃インク
タンク等に連通している。510はチューブ304を規
制面502に対して押付けながらポンプ軸504のまわ
りに回転する加圧コロであり、図中矢印方向にチューブ
304を押潰しつつ回転することによりキャップユニッ
ト300に至る空間に負圧を生じさせ、吐出口からのイ
ンク吸引等を行う。520は加圧コロ510を回転させ
るためのガイドローラであり、ポンプ軸504に軸支さ
れている。
【0044】図9の(A)は吸引回復処理を行う直前の
状態を示し、この状態ではチューブ304に連結された
キャップ部材300が記録ヘッド86の吐出口形成面を
キャッピングしている。また、この状態ではローラ52
0上の加圧コロ510は弾性体で形成されたチューブ3
04を圧接していない。このように、チューブ304が
加圧コロ510により押潰されていない状態であれば、
たとえ長期間放置された場合でもチューブ304が変形
するという問題が生じない。また、吸引回復に先立って
行うキャッピング動作の際にも、吐出口付近に形成され
ているインクメニスカスを加圧して後退されることもな
い。
【0045】この状態から図中矢印で示す方向にローラ
520が回転すると、まず加圧コロ510が支持台50
1の規制面502に沿って固定されているチューブ30
4を押し潰しつつ回転して行き、これに伴ってキャップ
内空間に負圧が生じて吐出口よりインクが吐出される。
通常の吸引回復モード(以下通常吸引モードという)で
は、ローラ520が回転し加圧コロ510が図9の
(B)の状態まで進むことでキャップ内の負圧がある程
度の大きさとなるので、この状態を所定時間保持すれ
ば、ヘッド内のインクがある程度の量吸引される。
【0046】吸引動作を終了するにあたっては、キャッ
プ内の負圧が“0”となってからキャップ300をヘッ
ド86から外してもよいが、完全に“0”とならなくて
も強制的にキャップ300をヘッド86から外して吸引
動作を終了してもよい。そうすればインク消費量を低減
することができる。しかしこのとき、キャップ内負圧が
インクメニスカス保持力よりも大きい状態でキャップ3
00を外すと、吐出口内包へ空気が逆流して入り込んで
しまうおそれがあるため、キャップ内負圧がインクメニ
スカス保持力よりも小となってからキャップ300を外
すのが強く望ましい。
【0047】(4.2)キャリッジの位置設定 図10を参照してキャリッジ2の位置設定態様等につい
て説明する。なお、図中A〜Dは最も記録領域側に位置
するヘッドを基準とした位置である。
【0048】まず、図10の(A)はワイピング時の反
転ポジションを示す。さらに本実施例ではこの位置をキ
ャッピングを施す場合またはブレード401を上昇させ
る場合に設定される位置とする。本実施例ではこれらキ
ャッピングやブレード突出のための動作がキャリジ2の
移動に伴って行われるために、キャリッジ2からはある
程度以上大きな力の伝達が必要である。そこで、キャリ
ッジ2を適切な位置(図の鎖線A)に設定し、この位置
から移動を行わせることによりその慣性を利用すれば、
キャリッジ2の駆動源たるモータの大型化や駆動電力の
増大をもたらすことなく、上記機構を駆動する必要十分
な量の駆動力が得られることになる。
【0049】次に、同図(B)の位置(鎖線B)は記録
動作の開始ポジションおよび記録動作中の反転ポジショ
ンであるスタートポジションを示す、このときに各ヘッ
ド86と各キャップ300とがそれぞれ対向するが、キ
ャップホルダ330およびブレードホルダ410は駆動
されておらず、従ってキャップ300はヘッド86と隔
離した位置にあり、かつブレード401は上昇してな
い。空吐出はこの位置で行われる。
【0050】次に、同図(C)に示す位置(鎖線C)は
ブレードホルダ410の上昇が起動される位置である。
キャッピングを行う場合あるいはワイピングを行う場合
にはこの位置を通過し、あるいはこの位置に設定され
る。また、同図(D)の位置(鎖線D)はキャップホル
ダ330が上昇してキャッピングが施される位置であ
り、この位置で吸引が行われたり、記録休止時の待機等
が行われる。
【0051】(4.3)制御系の構成 図11は本実施例の制御系の構成例を示すブロック図で
ある。
【0052】図示の800は主制御部をなすコントロー
ラであり、図12のフローチャートに示す制御により記
録を実行する例えばマイクロコンピュータ形態のCPU
801、その手順に対応したプログラムやその他の固定
データを格納したROM803、および画像データを展
開する領域や作業用の領域等を設けたRAM805等を
有する810は画像データの供給源をなすホスト装置
(イメージリーダ部等であってもよい)であり、画像デ
ータその他コマンド,ステータス信号等はインターフェ
ースを(I/F)812を介してコントローラと送受信
される。
【0053】820は電源スイッチ822、記録開始を
指令するための記録開始スイッチ824および回復の起
動を支持するための回復スイッチ826等、操作者によ
る指令入力を受容するスイッチ群である。830はホー
ムポジションやスタートポジション等キャリッジ2の位
置を検出するためのセンサ832、およびリーフスイッ
チ530を含みポンプ位置検出のために用いるセンサ8
34等、装置状態を検出するためのセンサ群である。
【0054】840は記録データ等に応じて記録ヘッド
86の吐出エネルギ発生素子(本例では電気熱変換体)
を駆動するためのヘッドドライバである。850はキャ
リッジ2を主走査方向(図6の左右方向)に移動させる
ための主走査モータ、852はそのドライバである。8
60は副走査モータであり、記録媒体を搬送(副走査)
するために用いられると共に、本例ではローラ520を
介して加圧コロ510の駆動を行う。862はそのドラ
イバである。
【0055】(第1実施例のインク吐出ヘッドの回復動
作)図13は、第1実施例のインク吐出ヘッドの回復動
作を示すフローチャート、図14は図13に示すステッ
プS18のサブ・フローチャートである。
【0056】電源がONされるとステップS11に進
む。ノズルの回復動作フラグがONされていると、最後
に電源がOFFされたときの回復動作がまだ完全に実施
終了できていなかったのでステップS12に進み、図1
3のフローチャートに示す本実施例の特徴ある回復動作
の選択実施をしてスタンバイ状態になり、インクジェッ
ト記録の動作に移る。
【0057】ステップS11で、ノズルの回復動作フラ
グがONされていないときはステップS13に進み、ス
タンバイ状態であるか確認して、通常の回復シーケンス
または印字途中の回復動作を行いスタンバイ状態とな
る。
【0058】即ち、回復動作フラグは回復動作中はON
し、回復動作が終了するとOFFするよう制御されてお
り、回復動作中なのか回復動作が終了したかを回復動作
フラグで表示する。
【0059】回復動作の段階を判断するためには、回復
動作の順序が決まっているので、各段階で、工程が終了
するまで各工程のフラグをONするようになっている。
【0060】即ち、正常な状態で電源がONされると、
前記説明のポンプユニット(チューブポンプ)を順方向
に回転させ、ポンプユニットのフォトインタラプタセン
サ部分を加圧コロまたは加圧コロ部分の突起が通過した
とき初めてフラグの上げ、下げを開始する。それまでは
全てのフラグは下げた状態となっている。
【0061】以下、回復動作について説明する。回復ボ
タンが押されるか、或は自動的な回復動作が開始される
と、回復動作のフラグがONする。このとき、回復動作
がどのモードなのかを認識するためモードに応じたフラ
グをONする方がよい。
【0062】回復動作を開始すると、まずキャッピング
されているヘッドがヘッドキャリッジの移動により非キ
ャッピング状態となる。これはチューブポンプのコロの
位置を初期化するためにコロが順方向に回転を始めるた
め、キャッピング状態でコロが回転すると吸引されてし
まうため、それを防止するための非キャッピング状態で
ある。チューブポンプの初期化の順方向回転を開始しコ
ロがフォトセンサ部を通過したら、吸引動作が開始され
たとしてヘッドが再びキャッピングされ、吸引フラグを
たてる。そして、コロが更に回転を続け、チューブを押
し潰し始めるとキャップ内に負圧が生じはじめ、更に回
転を続けることでヘッド内のインクが吸引される。コロ
は設定吸引圧の大きさによって停止する位置を変え、チ
ューブを押し潰す長さが大きい程、吸引圧を大きくでき
る。そして停止位置で停止してからある一定時間、本実
施例では2.5秒たつと吸引は終わり、キャップ内の負
圧は殆どなくなる。
【0063】この状態で、ヘッドがキャリッジの移動に
伴ないキャップが外れる。これは、コロが更に回転を続
け吸引後に残ったチューブ内のインクを排インクボトル
に排出させるための空吸引を行う際に、ヘッドがキャッ
プイングされていると更に吸引されてしまうため、それ
を防止するためである。
【0064】上記の空吸引を行うため、更にコロが回転
を続け、再びフォトセンサ部をコロが通過すると、空吸
引モードに入り、吸引フラグが下ろされ、空吸引フラグ
がたつ。そして更に回転して再びコロがセンサ部を通過
すると空吸引が終わったとして回転がストップし空吸引
フラグがおりる。なお、上記空吸引を確実なものとする
ために複数回行っても良い。
【0065】次にワイピング動作に入るためにワイピン
グフラグをたてる。この段階では、ワイピングブレード
が、へッドをワイピングできる位置に上昇し、ヘッドが
キャリッジト共に移動することで吸引時のフェース面の
インク残り等の拭き取りを行う。そしてヘッドがスター
トポジション(キャッピングはされていないがキャップ
と対向するポジション)へ移動し予備吐出(空吐出)を
行う。ここではワイピングにより吐出口内に押し込まれ
た不純なインク等を除去する。
【0066】その後、キャッピングしスタンバイ状態に
戻り、ワイピングフラグと回復動作フラグをおろす。
【0067】上記のように各段階でフラグをたてること
により、どの状態・モードにあるかの把握が可能とな
り、チューブポンプユニットのコロ位置センサによって
全ての段階表示を切り替えている。
【0068】上記説明のように、各段階でフラグをたて
ているために、先に説明したように電源がONされると
ステップS11で回復動作中であったかどうかの判断を
行い、回復動作中であれば、どの段階であるかの判断を
行うことができる。
【0069】ステップS11で回復フラグがONしてお
り、ステップS12で吸引フラグがOFF、ステップS
14で空吸引フラグがOFF、そしてステップS15で
ワイピングフラグがOFFであれば、ステップS16に
進み回復動作(I)を行う。即ち、コロ位置の初期化を
行っている途中であり、ヘッドが非キャッピング状態で
あり回復動作の途中であったため非キャッピングのタイ
ミングに対応して前記説明の回復動作である、吸引動
作、空吸引、ワイピング、予備吐出を行う、実施例では
吸引動作と同時に同時予備吐出を非キャッピング時間が
長いほど多く実施する。またワイピング後の予備吐出は
200発程度実施する。
【0070】ステップS12で吸引フラグがたっていれ
ばステップS17に進み回復動作(II)を行う。即
ち、吸引中に電源がOFFされているため、まだ回復動
作が完了していない場合が考えられるので、再び始めの
吸引動作からスタートし、空吸引、ワイピング、予備吐
出を行う。
【0071】ステップS14で空吸引フラグがONして
いるときは、ステップS18に進み回復動作(III)
を行う。即ち、図14のサブ・フローチャートに示すよ
うに、ヘッドが非キャッピング状態となっているため、
非キャッピング時間に応じた回復動作を行う。しかしな
がら吸引動作は終了しているため、その時間(実施例で
は5分)より短時間のときは吸引動作は実施せず空吸引
動作からスタートし、ワイピングと予備吐出を行うだけ
でよい。
【0072】ステップS15でワイピングフラグがON
しているときは、前記同様にステップS18に進む。即
ち、ヘッドが非キャッピング状態となっているため、図
14に示すように非キャッピング時間に応じた回復動作
を行う。しかしながら吸引動作は終了しているため、そ
の時間(実施例では5分)より短時間のときは吸引動作
は実施せず空吸引動作からスタートし、ワイピングと予
備吐出を行うだけでよい。
【0073】なお、ステップS14で空吸引フラグがO
N、またはステップS15でワイピングフラグがONし
ているときは、ヘッドが非キャッピング状態であり、そ
の時間がかなり長い(実施例では1時間以上)ときはヘ
ッドフェース面に吸引時のインク残りがあり、しかもか
なり増粘していると想定されるため、回復動作時にワイ
ピングを強化し、例えば、2回連続してワイピングを行
う等の動作を実施する。また多ヘッドを用いるカラープ
リンタ等の場合には、ワイピング時に、ワイピング下流
側のヘッドに増粘したインクを運んでノズル内にインク
を埋め込んでしまって混色を生ずることがあるため、予
備吐出の発数を多く設定する。単ヘッドた場合でも同様
に増粘した不純なインクがノズル内に押し込まれる可能
性があるため、やはり予備吐出の発数を多く設定した方
がよい。
【0074】本第1実施例のインク吐出ヘッドの回復動
作は、上記説明のように電源ON時に、停止時の状態を
回復動作の各状態を示すフラグによって読み取り、停止
時の状態に対応して回復動作を実施してスタンバイ状態
に、そして記録動作に入ることができ、鮮明なインクジ
ェット記録を安定して行うことができる。
【0075】(第2実施例のインク吐出ヘッドの回復動
作)図15は、第2実施例のインク吐出ヘッドの回復動
作を示すフローチャートである。
【0076】電源がONされるとステップS41に進
む。ノズルの回復動作フラグがONされていると、最後
に電源がOFFされたときの回復動作がまだ完全に実施
終了できていなかったのでステップS42に進み、図1
4のフローチャートに示す本実施例の特徴ある回復動作
の選択実施をしてスタンバイ状態に入り、インクジェッ
ト記録の動作に移る。
【0077】ステップS41で、ノズルの回復動作フラ
グがONされていないときは、停止時のノズルの回復動
作は終了しており、前記第1実施例のステップS13以
降のフローと同様に通常の回復シーケンスまたは印字途
中の回復動作を行いスタンバイ状態となる。
【0078】本第2実施例では、回復動作のフラグはた
てるが、回復動作中の工程を示すフラグはたてず、初期
化されたとき回復タイマーをスタートさせ、そのタイマ
ーの時間によって、どの工程であるかを把握して回復動
作を行う構成となっている。なお回復タイマーによる状
態判断で各工程のフラグをたてることにより信頼性を向
上させる構成も可能である。
【0079】具体的には、第1実施例と同様にチューブ
ポンプを順方向に回転させ、ポンプユニットのフォトイ
ンタラプタセンサ部分を加圧コロまたは加圧コロ部分の
突起が通過した時点で回復タイマーがスタートする。そ
してタイマーによって管理することで、第1実施例に比
べ更に回復動作のどの状態にあるかを正確に判断するこ
とができる。
【0080】ステップS41からステップS42に進む
と、回復タイマーが起動しているかいないかを判断し、
ステップS43では回復動作がスタートしてからコロが
チューブを潰し始める時間T1の前か後かの判断をす
る。ステップS44ではコロがチューブを潰し始めてか
ら時間T2まで達したか、ステップS45では設定され
た所定の吸引ポジションまで進むT3に達したかの判
断、所定の吸引ポジションまで進んでいるときはステッ
プS46でキャッピングされているかのT4の判断を
し、その後は、どの程度の時間、空吸引を行っている
か、ワイピングを行っている途中か、それとも終わった
かの判断が可能である。
【0081】そして、万一、回復動作中に電源がOFF
となっても回復動作フラグおよび回復動作のタイマーに
より各種段階の判断が可能であり、適正な回復動作を行
うことが可能である。
【0082】次に、回復動作中に電源OFFされ、再度
電源がONされたときの回復動作例を図15のフローチ
ャートを参照して説明する。
【0083】ステップS42では、回復動作に入ってい
るが、タイマーが起動していないときはコロ位置の初期
化を行っている途中であり、ヘッドが非キャッピング状
態であるため、第1実施例のステップS16と同様に非
キャッピングの時間に応じた回復動作(I)を行う。非
キャッピング時間が長ければ予備吐出の発数を多くす
る。当然、回復動作の途中であったため吸引動作を行
う。
【0084】ステップS43では、タイマーはスタート
しているがT1以下であり、コロがチューブを潰し始め
ていないときは、キャッピングされているが、まだ回復
動作をしていないため、第1実施例と同様の回復動作
(II)を行う。
【0085】ステップS44では、コロがチューブを潰
し始めて吸引動作がスタートしており、設定された吸引
圧に対してどの程度かを判断する。本実施例では2/3
以上の吸引圧がでているポジションT2に達していなけ
れば、前記第1実施例と同様の回復動作(II)に進
み、再度回復動作を行う。
【0086】ステップS44でタイマーが前記T2に達
していれば、最低の回復に必要な吸引はできたと判断
し、ステップS45に進み、タイマー時間により判断し
た回復動作を行う。キャッピングされている状態なの
で、ある程度、長い時間でもインクは増粘しないので、
比較的短い時間、本実施例では3時間以内ならワイピン
グと空吐出を行う。
【0087】ステップS45で所定の吸引ポジションま
でコロが進んでいるT3に達しているときは、ステップ
S46に進み、キャッピングされているかのT4の判断
をし、ヘッドがキャッピングされていれば、前記第1実
施例と同様の回復動作(III)を行い、キャッピング
されていないタイムのときはヘッドが非キャッピング状
態となっているため、その時間に応じた回復動作を行
う。しかしながら、吸引動作は終了しているため、その
時間が短いときは吸引動作は行わないで再び空吸引動作
からスタートし、ワイピングと空吐出を行うだけでよ
い。
【0088】空吸引を行っている場合は、非キャッピン
グ状態であるため、その時間に応じた回復動作を行う
が、その時間が短い場合はワイピングと空吐出を行う。
【0089】また、ワイピングの途中であれば前記と同
様な動作をし、ワイピングが終了していれば、その放置
時間が短くても再度ワイピングからスタートすることな
く非キャッピング状態の時間に応じた回復動作を行う。
【0090】上記説明のように、回復動作の状態をタイ
マーの値により判断できるため、電源ON時には、タイ
マーに対応した最適な回復動作を行い、常に安定したイ
ンクジェット吐出を行うことができる。
【0091】(第3実施例のインク吐出ヘッドの回復動
作)第3実施例は、最後に電源がOFFされたときの回
復動作の状況を判断する手段が前記第1実施例、第2実
施例と異なり、チューブポンプの回転角、即ちコロ位置
の角度によって判断し、前記第1実施例、第2実施例と
同様なスタンバイに入る回復動作を実施する構成となっ
ている。なお、単なる角度ではなく何回転目かを同時に
メモリしておくことで、どの状態であるかを判断する。
【0092】回転角は、コロがセンサーを通過してから
のタイマー値によって判断でき、1回転するとタイマー
の値はリセットされ、また0からスタートする。1回転
ごとにタイマーをリセットすることで、より正確にコロ
の位置が判断でき、電源ON時に適正な回復動作が実施
できる。
【0093】なお、コロ位置の回転角は、センサーから
のタイマー等を使用しなくても、エンコーダー等を利用
することで、更に正確な位置を知ることが可能である。
【0094】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0095】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応している膜沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、前記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0096】記録ヘッドの構成としては、前記の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0097】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクジェット記録装置が回復動作中に電源がOFFさ
れたとき、少なくとも回復ポンプの停止位置を検知し
て、ヘッドのキャリッジ位置、停止時間を検出すること
ができ、上記検知検出した状態に対応して、電源ON時
の回復動作を変え、最適な回復動作を実施することによ
り、電源ON時には確実にヘッドから安定してインクを
吐出させるので、鮮明な記録を安定して実施でき、また
回復動作時のインクの無駄な消費を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に使用する記録ヘッド・インクタンク
一体型カートリッジの斜視図である。
【図2】 実施例の記録ヘッドの正面図である。
【図3】 実施例の記録ヘッドの側断面図である。
【図4】 実施例のキャリッジ周辺を示す斜視図であ
る。
【図5】 実施例のキャリッジ周辺を示す平面図であ
る。
【図6】 実施例の回復系ユニットの模式図である。
【図7】 実施例の回復系ユニットの正面図である。
【図8】 実施例の回復系ユニットの側面図である。
【図9】 実施例のインク吸引機構の動作説明図であ
る。
【図10】 実施例の回復処理時のキャリッジ位置を示
す説明図である。
【図11】 実施例の制御系の構成例を示すブロック図
である。
【図12】 実施例の制御系の記録動作フローチャート
である。
【図13】 第1実施例の回復動作を示すフローチャー
トである。
【図14】 第1実施例の回復動作を示すサブ・フロー
チャートである。
【図15】 第2実施例の回復動作を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
C カートリッジ 2 キャリッジ 80 インクタンク部 86 記録ヘッド 103 オリフィスプレート 108 吐出口 300 キャップユニット 302 キャップ 303 ホルダ 304,305 チューブ 330 キャップホルダ 332.334 ピン 401,402 ブレード 500 ポンプユニット 502 規制面 504 ポンプ軸 510,510A,510B,510C 加圧コロ 520 ガイドローラ 800 コントローラ 810 ホスト装置 820 スイッチ群 830 センサ群 850 主走査モータ 860 副走査モータ
フロントページの続き (72)発明者 松原 美由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田鹿 博司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジ上を移動する記録ヘッドから
    インクを吐出して記録する記録手段と、記録ヘッドの吐
    出口部に当接させて塞ぐキャッピングと吸引する回復ポ
    ンプと記録ヘッドの吐出口を清浄するワイピングとを有
    し記録ヘッドの回復動作を実施する回復手段と、前記記
    録動作および記録ヘッドの回復動作を制御する制御手段
    を備えたインクジェット記録装置であって、制御手段
    は、停止時の状態を検出判断し停止時の状態に対応した
    適切な記録ヘッドの回復動作を選択し制御することを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、前記回復ポンプの停止位置
    から停止時の状態を判断して記録ヘッドの回復動作を制
    御することを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、前記回復ポンプの停止位置
    と経過時間から停止時の状態を判断して記録ヘッドの回
    復動作を制御することを特徴とする請求項1または2に
    記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 制御手段は、前記回復ポンプの停止位置
    および記録ヘッドのキャリッジ上の位置から停止時の状
    態を判断して記録ヘッドの回復動作を制御することを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジ
    ェット記録装置。
  5. 【請求項5】 制御手段は、前記回復ポンプの停止位
    置、記録ヘッドのキャリッジ上の位置、および経過時間
    から停止時の状態を判断して記録ヘッドの回復動作を制
    御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記回復ポンプは、インクを導入するチ
    ューブと、回転してチューブを押圧するコロと、コロの
    位置を検出する停止位置センサーとを有するチューブポ
    ンプであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
    かに記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは熱エネルギを用いてイ
    ンクを吐出することを特徴とする請求項1ないし6のい
    ずれかに記載のインクジェット記録装置。
JP6611094A 1994-04-04 1994-04-04 インクジェット記録装置 Withdrawn JPH07276669A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010058456A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Seiko Epson Corp 記録装置及び記録装置における初期化方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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