JPH0727402B2 - シ−ケンス制御装置の再起動制御方法 - Google Patents
シ−ケンス制御装置の再起動制御方法Info
- Publication number
- JPH0727402B2 JPH0727402B2 JP60242984A JP24298485A JPH0727402B2 JP H0727402 B2 JPH0727402 B2 JP H0727402B2 JP 60242984 A JP60242984 A JP 60242984A JP 24298485 A JP24298485 A JP 24298485A JP H0727402 B2 JPH0727402 B2 JP H0727402B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- restart
- state
- operator
- unit
- control device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Safety Devices In Control Systems (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、異常の発生による停止の後のシーケンス制御
装置の再起動の制御に関し、特に、再起動のための操作
員により設定された状態の検査に関する。
装置の再起動の制御に関し、特に、再起動のための操作
員により設定された状態の検査に関する。
シーケンス制御システムにおいて、被制御機器に異常が
発生してシステムを停止させた後に再起動する場合に
は、シーケンス制御装置を初めとするシステムを適当な
状態、例えば数工程戻した状態に、人手により設定し、
然る後に再起動することが必要である。このとき、設定
ミスがあつたり、あるいは、操作員が設定しようとした
状態自体が適切でなかつたりすると、再起動後に各部の
状態又は動作の間に矛盾又は衝突が生じて、正常な動作
シーケンスに戻れず、時には機器が破損する恐れがあ
る。この型の誤りは、論理上のものであり、文法上又は
形式上のものではないので、そのチエツクを機械に自動
的に行なわせことは極めて困難である。そのため、この
種の誤りの防止に関しては、もつぱら操作員の注意努力
に依存せざるをえないというのが、従来の実情であつ
た。しかしながら、この種の誤りを根絶することは困難
であり、特に、多数の機器の多様な単位動作が相互に関
連し合う大規模で複雑なシステムでは、この種の誤りが
発生しやすい。
発生してシステムを停止させた後に再起動する場合に
は、シーケンス制御装置を初めとするシステムを適当な
状態、例えば数工程戻した状態に、人手により設定し、
然る後に再起動することが必要である。このとき、設定
ミスがあつたり、あるいは、操作員が設定しようとした
状態自体が適切でなかつたりすると、再起動後に各部の
状態又は動作の間に矛盾又は衝突が生じて、正常な動作
シーケンスに戻れず、時には機器が破損する恐れがあ
る。この型の誤りは、論理上のものであり、文法上又は
形式上のものではないので、そのチエツクを機械に自動
的に行なわせことは極めて困難である。そのため、この
種の誤りの防止に関しては、もつぱら操作員の注意努力
に依存せざるをえないというのが、従来の実情であつ
た。しかしながら、この種の誤りを根絶することは困難
であり、特に、多数の機器の多様な単位動作が相互に関
連し合う大規模で複雑なシステムでは、この種の誤りが
発生しやすい。
前記のような大規模で複雑な動作シーケンスの制御に適
したシーケンス制御方式の一つが、特願昭58−77985号
(特開昭59−202507号)により提案されている。この制
御方式は、動作シーケンスを構成する各単位動作の起動
順序関係を規定する情報を記憶する第1記憶手段と、各
単位動作の動作状態を記憶する第2記憶手段とを有し、
第1記憶手段に記憶された起動順序関係の成否を第2記
憶手段の内容から判別して、起動条件が充たされた単位
動作を逐次索出し、それを起動する。この制御方式は、
前記のような大規模で複雑な動作シーケンスの制御プロ
グラムの作成、チエツク、修正などを容易にする。しか
し、この方式も、それ自体では、再起動時における前記
のような状態設定の誤りを防ぐことができない。
したシーケンス制御方式の一つが、特願昭58−77985号
(特開昭59−202507号)により提案されている。この制
御方式は、動作シーケンスを構成する各単位動作の起動
順序関係を規定する情報を記憶する第1記憶手段と、各
単位動作の動作状態を記憶する第2記憶手段とを有し、
第1記憶手段に記憶された起動順序関係の成否を第2記
憶手段の内容から判別して、起動条件が充たされた単位
動作を逐次索出し、それを起動する。この制御方式は、
前記のような大規模で複雑な動作シーケンスの制御プロ
グラムの作成、チエツク、修正などを容易にする。しか
し、この方式も、それ自体では、再起動時における前記
のような状態設定の誤りを防ぐことができない。
本発明の目的は、シーケンス制御において、被制御機器
の異常による制御停止後の再起動が、誤つて設定された
状態から実行されるのを防止することにあり、具体的に
は、人手により設定された再起動のための状態の誤りを
検査を、自動化することにある。
の異常による制御停止後の再起動が、誤つて設定された
状態から実行されるのを防止することにあり、具体的に
は、人手により設定された再起動のための状態の誤りを
検査を、自動化することにある。
本発明によれば、複数の機器の単位動作の予め定められ
た起動順序関係と、各単位動作の現下の動作状態とを記
憶して、これらの情報から起動すべき単位動作を逐次決
定する型のシーケンス制御装置において、再起動のため
に操作員が設定した各単位動作の動作状態の適否が、こ
の設定された状態から停止時の各単位動作の状態への所
定の起動順序関係の下における到達可能性を検査するこ
とによつて、自動的に判定される。
た起動順序関係と、各単位動作の現下の動作状態とを記
憶して、これらの情報から起動すべき単位動作を逐次決
定する型のシーケンス制御装置において、再起動のため
に操作員が設定した各単位動作の動作状態の適否が、こ
の設定された状態から停止時の各単位動作の状態への所
定の起動順序関係の下における到達可能性を検査するこ
とによつて、自動的に判定される。
前記検査には、ペトリネツトにおける刻印(状態)間の
到達可能性の判定アルコリズムを応用することができ
る。
到達可能性の判定アルコリズムを応用することができ
る。
以下に述べる実施例は、前掲特願昭58−77985号に記載
されたシーケンス制御装置に、本発明を適用したもので
ある。
されたシーケンス制御装置に、本発明を適用したもので
ある。
第2図は、制御システム全体のブロツクダイヤグラムで
ある。統括制御装置10は、システム全体の統括的な制御
を行ない、特に、メモリ11中の同期排他ステツプ定義テ
ーブル23と動作管理テーブル24を用いて、起動すべき単
位動作を決定し、必要な制御情報をロボツト制御装置5
又はリレー制御盤6に与える。ロボツト制御装置5は統
括制御装置10からの制御情報に従つてロボツト1〜3を
制御し、リレー制御盤6は同様にしてコンベアその他の
機器4を制御する。再起動制御装置18は、異常の発生に
よる制御停止の際に動作し、メモリ11及び再起動制御用
メモリ19にアクセスしつつ、再起動の制御を行なう。再
起動操作台20には、制御停止時の状態が表示され、ま
た、再起動のための状態が操作員により設定される。
ある。統括制御装置10は、システム全体の統括的な制御
を行ない、特に、メモリ11中の同期排他ステツプ定義テ
ーブル23と動作管理テーブル24を用いて、起動すべき単
位動作を決定し、必要な制御情報をロボツト制御装置5
又はリレー制御盤6に与える。ロボツト制御装置5は統
括制御装置10からの制御情報に従つてロボツト1〜3を
制御し、リレー制御盤6は同様にしてコンベアその他の
機器4を制御する。再起動制御装置18は、異常の発生に
よる制御停止の際に動作し、メモリ11及び再起動制御用
メモリ19にアクセスしつつ、再起動の制御を行なう。再
起動操作台20には、制御停止時の状態が表示され、ま
た、再起動のための状態が操作員により設定される。
各機器(ロボツト、コンベア等)の動作は1又は複数の
単位動作に分けられ、そして、システム全体の動作シー
ケンスは一連の同期排他ステツプを通つて進行する。各
同期排他ステツプにおいて、1又は複数の単位動作の特
定動作状態を条件として、1又は複数の単位動作が起動
され、その関係は、同期排他ステツプ定義テーブル23に
より与えられる。第3図は、同期排他ステツプ定義テー
ブル23の一例を示す。同図において、「起動待動作N
o.」の欄はそれぞれのステツプで起動されるべき単位動
作を示し、「完了待動作No.」の欄は、起動条件とし
て、動作が完了しているべき単位動作を示す。例えば、
単位動作101、104及び105がすべて完了すれば、同期排
他ステツプ1が実行さて、単位動作102が起動される。
また、単位動作102が完了すれば、同期排他ステツプ2
が実行されて、単位動作103及び105が起動される。
単位動作に分けられ、そして、システム全体の動作シー
ケンスは一連の同期排他ステツプを通つて進行する。各
同期排他ステツプにおいて、1又は複数の単位動作の特
定動作状態を条件として、1又は複数の単位動作が起動
され、その関係は、同期排他ステツプ定義テーブル23に
より与えられる。第3図は、同期排他ステツプ定義テー
ブル23の一例を示す。同図において、「起動待動作N
o.」の欄はそれぞれのステツプで起動されるべき単位動
作を示し、「完了待動作No.」の欄は、起動条件とし
て、動作が完了しているべき単位動作を示す。例えば、
単位動作101、104及び105がすべて完了すれば、同期排
他ステツプ1が実行さて、単位動作102が起動される。
また、単位動作102が完了すれば、同期排他ステツプ2
が実行されて、単位動作103及び105が起動される。
これらの起動条件の成否を判別するための資料として、
各単位動作の最新の状態が、動作管理テーブル24に入つ
ている。第4図は、動作管理テーブル24の一例を示す。
同図において、「動作No.」の欄はそれぞれの単位動作
を示し、「起動管理状態」の欄における“0"と“1"はそ
れぞれ起動待状態と起動済状態を示し、「動作状態」の
欄における“1"と“2"はそれぞれ動作完了状態と動作中
状態を示す。「動作管理状態」と「動作状態」の欄の内
容は、動作シーケンスの進行につれて更新される。「メ
ツセージNo.」の欄は、それぞれの単位動作の実行に必
要な制御情報のメツセージを指定し、このメツセージ
は、図示されていない第3のテーブルとして、メモリ11
に記憶されている。しかし、このメツセージの処理は、
本発明とは直接の関係がないので、これ以上の説明は省
略する。
各単位動作の最新の状態が、動作管理テーブル24に入つ
ている。第4図は、動作管理テーブル24の一例を示す。
同図において、「動作No.」の欄はそれぞれの単位動作
を示し、「起動管理状態」の欄における“0"と“1"はそ
れぞれ起動待状態と起動済状態を示し、「動作状態」の
欄における“1"と“2"はそれぞれ動作完了状態と動作中
状態を示す。「動作管理状態」と「動作状態」の欄の内
容は、動作シーケンスの進行につれて更新される。「メ
ツセージNo.」の欄は、それぞれの単位動作の実行に必
要な制御情報のメツセージを指定し、このメツセージ
は、図示されていない第3のテーブルとして、メモリ11
に記憶されている。しかし、このメツセージの処理は、
本発明とは直接の関係がないので、これ以上の説明は省
略する。
統括制御装置10は、同期排他ステツプ定義テーブル23
(第3図)の各同期排他ステツプについて、それに含ま
れる各単位動作の状態を動作管理テーブル24(第4図)
によつて調べ、「完了待動作No.」の欄に指定された単
位動作のすべてが、起動済み(起動管理状態=1)であ
つて、かつ、動作を完了(動作状態=1)しており、し
かも、「起動待動作No.」の欄に指定された単位動作の
すべてが起動待ち(起動管理状態=0)である同期排他
ステツプを探し出して、それを実行し、そして動作状態
管理テーブル中の状態表示を更新する。
(第3図)の各同期排他ステツプについて、それに含ま
れる各単位動作の状態を動作管理テーブル24(第4図)
によつて調べ、「完了待動作No.」の欄に指定された単
位動作のすべてが、起動済み(起動管理状態=1)であ
つて、かつ、動作を完了(動作状態=1)しており、し
かも、「起動待動作No.」の欄に指定された単位動作の
すべてが起動待ち(起動管理状態=0)である同期排他
ステツプを探し出して、それを実行し、そして動作状態
管理テーブル中の状態表示を更新する。
第1図は、再起動制御装置18と再起動制御用メモリ19を
より詳細に示す。再起動制御装置18は、到達可能判定部
21と再起動判定部22からなる。再起動制御用メモリ19
は、到達判定テーブル25と再起動判定テーブル26を保持
する。到達判定テーブル25は、後で詳述するように、制
御停止状態、すなわち、制御停止時における各単位動作
の状態と、再起動状態、すなわち、操作員が再起動の初
期状態として設定した各単位動作の状態と、この操作員
が設定した状態の適否を判定するための情報を保持す
る。再起動判定テーブル26は、後述する各種のフラグを
収容する。
より詳細に示す。再起動制御装置18は、到達可能判定部
21と再起動判定部22からなる。再起動制御用メモリ19
は、到達判定テーブル25と再起動判定テーブル26を保持
する。到達判定テーブル25は、後で詳述するように、制
御停止状態、すなわち、制御停止時における各単位動作
の状態と、再起動状態、すなわち、操作員が再起動の初
期状態として設定した各単位動作の状態と、この操作員
が設定した状態の適否を判定するための情報を保持す
る。再起動判定テーブル26は、後述する各種のフラグを
収容する。
ここで、本実施例における再起動状態の適否を判定する
方法を、理論面から説明する。本実施例に採用された前
掲特願昭58−77985号のシーケンス制御方式は、ペトリ
ネツトと呼ばれるシステム記述モデルのためのルール
を、ほぼそのままシーケンス制御機構に応用したものと
いうことができる。ペトリネツトについては、例えば、
電子通信学会誌Vol.66,No.1(1/'83),第38〜43頁に解
説されている。ペトリネツトは、システムのとりうる各
状態に対応する位置(place)と、システムの状態遷移
を生じる事象に対応する転位(transition)と、これら
の位置と転位を結んでそれらの直接の因果関係を表わす
有向線分(矢印線)とから構成され、トークンと呼ばれ
る目印をいくつかの位置に置くこと、すなわち刻印(ma
rking)によつて、個々の時点においてシステムがとる
特定の状態が表わされる。換言すれば、刻印とは、個々
の時点におけるシステムの状態である。ペトリネツトの
ルールによれば、ある転位tjにおいて、それに向かう
矢印線を持つ位置pi(これを入力位置という)のすべ
てにトークンがあるとき、それらの位置のトークンを除
いて、転位tjから出る矢印線を持つ位置pi(これを
出力位置という)のすべてにトークンを置くことがで
き、この行動は転位tjの発火と呼ばれる。発火によ
り、刻印、すなわちシステムの状態は変化する。ある刻
印M0からいくつかの発火を経て刻印Mnに到るとき、M
nはM0から到達可能であるという。
方法を、理論面から説明する。本実施例に採用された前
掲特願昭58−77985号のシーケンス制御方式は、ペトリ
ネツトと呼ばれるシステム記述モデルのためのルール
を、ほぼそのままシーケンス制御機構に応用したものと
いうことができる。ペトリネツトについては、例えば、
電子通信学会誌Vol.66,No.1(1/'83),第38〜43頁に解
説されている。ペトリネツトは、システムのとりうる各
状態に対応する位置(place)と、システムの状態遷移
を生じる事象に対応する転位(transition)と、これら
の位置と転位を結んでそれらの直接の因果関係を表わす
有向線分(矢印線)とから構成され、トークンと呼ばれ
る目印をいくつかの位置に置くこと、すなわち刻印(ma
rking)によつて、個々の時点においてシステムがとる
特定の状態が表わされる。換言すれば、刻印とは、個々
の時点におけるシステムの状態である。ペトリネツトの
ルールによれば、ある転位tjにおいて、それに向かう
矢印線を持つ位置pi(これを入力位置という)のすべ
てにトークンがあるとき、それらの位置のトークンを除
いて、転位tjから出る矢印線を持つ位置pi(これを
出力位置という)のすべてにトークンを置くことがで
き、この行動は転位tjの発火と呼ばれる。発火によ
り、刻印、すなわちシステムの状態は変化する。ある刻
印M0からいくつかの発火を経て刻印Mnに到るとき、M
nはM0から到達可能であるという。
特願昭58−77985号の方式及び前述の実施例において、
同期排他ステツプは転位tjに対応し、同期排他ステツ
プの実行は発火に対応し、単位動作は位置pjに対応
し、完了待動作No.は入力位置に対応し、起動待動作No.
は出力位置に対応する。また、起動管理状態の値“1"は
トークンに対応し、起動管理状態の“1"と“0"のパター
ンは刻印に対応する。実施例の装置において、再起動に
より正常な動作シーケンスが再開するためには、操作員
により設定された再起動状態(刻印〕は、それが作業状
態を先に進めたものであれば、制御停止状態(刻印〕か
ら到達可能でなければならず、また、それが作業状態を
以前に戻したものであれば、制御停止状態がそれから到
達可能でなければならない。
同期排他ステツプは転位tjに対応し、同期排他ステツ
プの実行は発火に対応し、単位動作は位置pjに対応
し、完了待動作No.は入力位置に対応し、起動待動作No.
は出力位置に対応する。また、起動管理状態の値“1"は
トークンに対応し、起動管理状態の“1"と“0"のパター
ンは刻印に対応する。実施例の装置において、再起動に
より正常な動作シーケンスが再開するためには、操作員
により設定された再起動状態(刻印〕は、それが作業状
態を先に進めたものであれば、制御停止状態(刻印〕か
ら到達可能でなければならず、また、それが作業状態を
以前に戻したものであれば、制御停止状態がそれから到
達可能でなければならない。
ところで、ペトリネツトについては、次の性質が知られ
ている。まず、各位置piと各転位tjの関係を表わす
生起行列Cを次式のように定義する。
ている。まず、各位置piと各転位tjの関係を表わす
生起行列Cを次式のように定義する。
C=(C(tj,pi)) (1) ただし、 位置の総数を|P|、転位の総数を|T|とすれば、Cは|T|
行|P|列の行列である。次に、xを|P|次元の未知ベクト
ルとして、方程式 CX=0 (2) の基本解から構成される行列をBとする。また、刻印
を、各位置におけるトークンの有無を表わす“1"及び
“0"を要素とする|P|次元ベクトルMで表わす。そうす
ると、刻印M0と刻印Mについて、その一方が他方から到
達可能であることの必要条件は、次式が成立することで
ある。
行|P|列の行列である。次に、xを|P|次元の未知ベクト
ルとして、方程式 CX=0 (2) の基本解から構成される行列をBとする。また、刻印
を、各位置におけるトークンの有無を表わす“1"及び
“0"を要素とする|P|次元ベクトルMで表わす。そうす
ると、刻印M0と刻印Mについて、その一方が他方から到
達可能であることの必要条件は、次式が成立することで
ある。
BM0=BM (3) ペトリネツトのこの性質については、前掲文献の他に、
「オペレーシヨンズリサーチ」1981年7月号第393〜398
頁及び同8月号第465〜469頁も参考になる。
「オペレーシヨンズリサーチ」1981年7月号第393〜398
頁及び同8月号第465〜469頁も参考になる。
ペトリネツトの前記性質をあてはめれば、本実施例の装
置において、制御停止状態をM0とし、再起動状態をMと
して、(3)式が成立しないときには、その再起動状態
は不適切であると結論することができる。行列Bを、以
下において到達判定行列と呼ぶ。生起行列Cは、同期排
他ステツプ定義テーブル23(第3図)から(1)式の定
義に従つて決定することができ(生起行列Cは、同期排
他ステツプ定義テーブルの表現形式を変えたものに他な
らない)、次いで、得られたCを用いて(2)式を解く
ことにより、到達判定行列Bを決定することができる。
これらの計算は、再起動制御装置18が起動されてから行
なつてもよいが、予め到達判定行列Bを計算して、到達
判定テーブル25に入れておくのが有利である。
置において、制御停止状態をM0とし、再起動状態をMと
して、(3)式が成立しないときには、その再起動状態
は不適切であると結論することができる。行列Bを、以
下において到達判定行列と呼ぶ。生起行列Cは、同期排
他ステツプ定義テーブル23(第3図)から(1)式の定
義に従つて決定することができ(生起行列Cは、同期排
他ステツプ定義テーブルの表現形式を変えたものに他な
らない)、次いで、得られたCを用いて(2)式を解く
ことにより、到達判定行列Bを決定することができる。
これらの計算は、再起動制御装置18が起動されてから行
なつてもよいが、予め到達判定行列Bを計算して、到達
判定テーブル25に入れておくのが有利である。
第5図は、到達判定テーブル25の一例を示す。「制御停
止状態」の欄は、制御が停止した時点における動作管理
テーブル24(第4図)の「起動管理状態」の欄の内容が
そのまま移されたものであり、これは前記の状態ベクト
ルM0そのものである。「再起動状態」の欄は、操作員が
再起動操作台20を介して設定した再起動のための各単位
動作の状態であり、これは前記の状態ベクトルMそのも
のである。操作員は、再起動状態として、再起動時に起
動される単位動作に対して“1"を設定し、その他に対し
ては“0"を設定する。「到達判定行列」の欄には、前記
のようにして算出された到達判定行列Bが予め入れられ
ている。ただし、配置の便宜上、図にはBの転置行列が
示されている。
止状態」の欄は、制御が停止した時点における動作管理
テーブル24(第4図)の「起動管理状態」の欄の内容が
そのまま移されたものであり、これは前記の状態ベクト
ルM0そのものである。「再起動状態」の欄は、操作員が
再起動操作台20を介して設定した再起動のための各単位
動作の状態であり、これは前記の状態ベクトルMそのも
のである。操作員は、再起動状態として、再起動時に起
動される単位動作に対して“1"を設定し、その他に対し
ては“0"を設定する。「到達判定行列」の欄には、前記
のようにして算出された到達判定行列Bが予め入れられ
ている。ただし、配置の便宜上、図にはBの転置行列が
示されている。
到達可能判定部21は、要約すれば、制御停止状態M0と再
起動状態Mの間の到達可能性を判定して、到達不可能と
結論されなければ、操作員の設定した再起動状態を動作
管理テーブルに登録する。この処理の詳細は以下のとお
りであり、そのフローチヤートは第6図に示されてい
る。
起動状態Mの間の到達可能性を判定して、到達不可能と
結論されなければ、操作員の設定した再起動状態を動作
管理テーブルに登録する。この処理の詳細は以下のとお
りであり、そのフローチヤートは第6図に示されてい
る。
再起動判定部22が、後述のように、統括制御装置10から
の制御停止信号を検出し(第1図矢印線72)、起動フラ
グを“false"にセツトする(矢印線75,76;第6図ステツ
プ202)と、到達可能判定部21は、動作管理テーブル24
の「起動管理状態」から停止状態M0を作成し(矢印線7
0)、また、再起動操作台20から操作員の設定した再起
動状態Mを作成し(矢印線78)て、それらを到達判定テ
ーブル25に書込む(矢印線81;ステツプ203)。次に、到
達判定テーブル25を読出して、到達判定行列Bと状態ベ
クトルM0,Mの積BM0,BMを計算する(矢印80;ステツプ20
4)。そして、BM0とBMを比較し、それらが等しければ到
達可能フラグを“true"に設定し、等しくなければ“fal
se"に設定する(矢印線77;ステツプ205)。到達可能フ
ラグが“false"の場合は、後述する確認フラグを調べ
(ステツプ206,207)、確認フラグも“false"ならば、
操作員が設定する他の再起動状態の検査に備える。到達
可能フラグ又は確認フラグが“true"であれば、到達可
能判定部21は、動作管理テーブル24の「起動管理状態」
に再起動状態を登録する(ステツプ208)。
の制御停止信号を検出し(第1図矢印線72)、起動フラ
グを“false"にセツトする(矢印線75,76;第6図ステツ
プ202)と、到達可能判定部21は、動作管理テーブル24
の「起動管理状態」から停止状態M0を作成し(矢印線7
0)、また、再起動操作台20から操作員の設定した再起
動状態Mを作成し(矢印線78)て、それらを到達判定テ
ーブル25に書込む(矢印線81;ステツプ203)。次に、到
達判定テーブル25を読出して、到達判定行列Bと状態ベ
クトルM0,Mの積BM0,BMを計算する(矢印80;ステツプ20
4)。そして、BM0とBMを比較し、それらが等しければ到
達可能フラグを“true"に設定し、等しくなければ“fal
se"に設定する(矢印線77;ステツプ205)。到達可能フ
ラグが“false"の場合は、後述する確認フラグを調べ
(ステツプ206,207)、確認フラグも“false"ならば、
操作員が設定する他の再起動状態の検査に備える。到達
可能フラグ又は確認フラグが“true"であれば、到達可
能判定部21は、動作管理テーブル24の「起動管理状態」
に再起動状態を登録する(ステツプ208)。
第7図のフローチヤートは、再起動制御装置18による処
理を、再起動判定部22による処理に重点を置いて示す。
統括制御装置10からの制御停止信号(第1図矢印線72)
を検出すると、再起動判定部22は、起動フラグを“fals
e"に設定する(ステツプ301)。起動フラグが“false"
になると、再起動判定部22は、制御停止状態を、動作管
理テーブル24から到達可能判定部21を経て再起動操作台
20へ転送し(矢印線70,79)、再起動操作台20は、この
制御停止状態を表示し、再起動状態の入力を操作員に促
す(ステツプ303)。これに応じて操作員に再起動状態
を入力し、到達可能判定部21は前述のようにして到達可
能を判定し、到達可能フラグを設定する(ステツプ30
4)。到達可能フラグが“true"であれば、直ちに再起動
が実行される(ステツプ308以下)。しかし、到達可能
フラグが“false"であれば、入力された再起動状態が正
しいか否かの確認を、操作員に要求する(矢印線83;ス
テツプ306)。操作員は、そのまま再起動を実行してよ
いと判断すれば、確認フラグを“true"に設定する。し
かし、さきに設定した再起動状態の修正を行なうとき
は、操作員は別の再起動状態を入力し、到達可能性の判
定が繰返される(ステツプ307,303以下)。到達可能フ
ラグ又は確認フラグが“true"ならば、到達可能判定部2
1は、前述のように、再起動状態を動作管理テーブル24
に登録し(ステツプ308)、再起動判定部22は、再起動
状態として“1"が設定された単位動作の「動作状態」
(第4図)を“2"(動作中)に設定する。再起動判定部
22は、また、統括制御装置10に起動信号を送り(矢印線
73)、最後に、起動フラグを“true"に設定して、再起
動制御装置18の動作を終了させる(ステツプ309)。再
起動判定部22から起動信号を受けた統括制御装置10は、
再起動状態が設定された動作管理テーブル24を用いて、
シーケンス制御動作を再開する。
理を、再起動判定部22による処理に重点を置いて示す。
統括制御装置10からの制御停止信号(第1図矢印線72)
を検出すると、再起動判定部22は、起動フラグを“fals
e"に設定する(ステツプ301)。起動フラグが“false"
になると、再起動判定部22は、制御停止状態を、動作管
理テーブル24から到達可能判定部21を経て再起動操作台
20へ転送し(矢印線70,79)、再起動操作台20は、この
制御停止状態を表示し、再起動状態の入力を操作員に促
す(ステツプ303)。これに応じて操作員に再起動状態
を入力し、到達可能判定部21は前述のようにして到達可
能を判定し、到達可能フラグを設定する(ステツプ30
4)。到達可能フラグが“true"であれば、直ちに再起動
が実行される(ステツプ308以下)。しかし、到達可能
フラグが“false"であれば、入力された再起動状態が正
しいか否かの確認を、操作員に要求する(矢印線83;ス
テツプ306)。操作員は、そのまま再起動を実行してよ
いと判断すれば、確認フラグを“true"に設定する。し
かし、さきに設定した再起動状態の修正を行なうとき
は、操作員は別の再起動状態を入力し、到達可能性の判
定が繰返される(ステツプ307,303以下)。到達可能フ
ラグ又は確認フラグが“true"ならば、到達可能判定部2
1は、前述のように、再起動状態を動作管理テーブル24
に登録し(ステツプ308)、再起動判定部22は、再起動
状態として“1"が設定された単位動作の「動作状態」
(第4図)を“2"(動作中)に設定する。再起動判定部
22は、また、統括制御装置10に起動信号を送り(矢印線
73)、最後に、起動フラグを“true"に設定して、再起
動制御装置18の動作を終了させる(ステツプ309)。再
起動判定部22から起動信号を受けた統括制御装置10は、
再起動状態が設定された動作管理テーブル24を用いて、
シーケンス制御動作を再開する。
本発明によれば、操作員が設定した再起動状態を自動的
に検査して、設定の誤りがかなりの部分を未然に発見す
ることができ、したがつて、不適切な状態から再起動し
たために生じる事故を減少させることができる。
に検査して、設定の誤りがかなりの部分を未然に発見す
ることができ、したがつて、不適切な状態から再起動し
たために生じる事故を減少させることができる。
第1図は本発明を実行する再起動制御装置の一例のブロ
ツクダイヤグラム、第2図はシーケンス制御システムの
一例の全体を示すブロツクダイヤグラム、第3図は同期
排他ステツプ定義テーブルの構成を示す図、第4図は動
作管理テーブルの構成を示す図、第5図は到達判定テー
ブルの構成を示す図、第6図は到達可能判定部による処
理のフローチヤート、第7図は再起動制御装置による処
理のブローチヤートである。 10……統括制御装置、18……再起動制御装置、20……再
起動操作台、21……到達可能判定部、22……再起動判定
部、23……同期排他ステツプ定義テーブル(第1記憶手
段)、24……動作管理テーブル(第2記憶手段)、25…
…到達判定テーブル、26……再起動判定テーブル。
ツクダイヤグラム、第2図はシーケンス制御システムの
一例の全体を示すブロツクダイヤグラム、第3図は同期
排他ステツプ定義テーブルの構成を示す図、第4図は動
作管理テーブルの構成を示す図、第5図は到達判定テー
ブルの構成を示す図、第6図は到達可能判定部による処
理のフローチヤート、第7図は再起動制御装置による処
理のブローチヤートである。 10……統括制御装置、18……再起動制御装置、20……再
起動操作台、21……到達可能判定部、22……再起動判定
部、23……同期排他ステツプ定義テーブル(第1記憶手
段)、24……動作管理テーブル(第2記憶手段)、25…
…到達判定テーブル、26……再起動判定テーブル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 邦顕 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−24601(JP,A) 実開 昭58−113101(JP,U)
Claims (3)
- 【請求項1】複数の機器の単位動作の予め定められた起
動順序関係を記憶する第1記憶手段と、各前記単位動作
の現下の動作状態を記憶する第2記憶手段とを有し、前
記第1及び第2記憶手段の内容から起動すべき単位動作
が逐次決定されるシーケンス制御装置において、前記機
器の異常のために停止された動作シーケンスの再起動の
ための各前記単位動作の状態が操作員により入力された
ときに自動的に行なわれる、操作員により入力された前
記状態から前記第2記憶手段に記憶された前記停止時に
おける各前記単位動作の状態への前記起動順序関係の下
における到達可能性を検査するステツプと、前記検査の
結果に従って再起動を実行するか又は他の措置を行なう
ステツブとを有する、再起動制御方法。 - 【請求項2】特許請求の範囲1において、前記検査ステ
ツプは、前記起動順序関係から予め導かれた判定用情報
を用いて前記到達可能性の必要条件が充たされるか否か
を検査し、検査結果に従つて行なわれる前記ステツプ
は、前記必要条件が充たされたときに再起動を実行す
る、再起動制御方法。 - 【請求項3】特許請求の範囲1又は2において、検査の
結果に従つて行なわれる前記ステツプは、前記他の措置
として、操作員により入された前記状態か正しいか否か
の確認を操作員に促すための出力を発生する、再起動制
御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60242984A JPH0727402B2 (ja) | 1985-10-31 | 1985-10-31 | シ−ケンス制御装置の再起動制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60242984A JPH0727402B2 (ja) | 1985-10-31 | 1985-10-31 | シ−ケンス制御装置の再起動制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62103701A JPS62103701A (ja) | 1987-05-14 |
JPH0727402B2 true JPH0727402B2 (ja) | 1995-03-29 |
Family
ID=17097163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60242984A Expired - Lifetime JPH0727402B2 (ja) | 1985-10-31 | 1985-10-31 | シ−ケンス制御装置の再起動制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0727402B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0606649B1 (en) * | 1992-12-28 | 1998-03-18 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Numerically controlled machine tool and method to re-execute a machining program after it has been stopped |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58113101U (ja) * | 1982-01-26 | 1983-08-02 | 横河電機株式会社 | デイジタル型プロセス制御装置 |
JPS6024601A (ja) * | 1983-07-21 | 1985-02-07 | Komatsu Ltd | 電子制御された機械の制御方式 |
-
1985
- 1985-10-31 JP JP60242984A patent/JPH0727402B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62103701A (ja) | 1987-05-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR900001033B1 (ko) | 시켄스 제어방법 및 그 제어장치 | |
JP2609280B2 (ja) | シミュレーション方法 | |
JPH0727402B2 (ja) | シ−ケンス制御装置の再起動制御方法 | |
JPH03184087A (ja) | データ処理装置 | |
JPS62279408A (ja) | 数値制御装置 | |
JPH0410081B2 (ja) | ||
JP2762665B2 (ja) | プログラマブルコントローラのブログラミング装置 | |
JPH08286951A (ja) | 情報処理装置及びトレース情報格納方法 | |
JP3639965B2 (ja) | モデル賃金出力装置 | |
JP2737489B2 (ja) | 数値制御装置 | |
JP3227736B2 (ja) | 作業内容切換指示装置 | |
JPS59205613A (ja) | シ−ケンスモニタ装置 | |
JPS6180426A (ja) | システム編集処理方式 | |
GB2126385A (en) | Data storage | |
JPH0520089A (ja) | アセンブリ方式 | |
JPS60238946A (ja) | スナツプシヨツトダンプ処理方式 | |
JPH05143422A (ja) | 更新後ジヤーナル管理方式 | |
JPH0619649B2 (ja) | シーケンス制御方式 | |
JPH06350697A (ja) | 電子交換ソフトウエアオーバーライト方法 | |
JPH03179508A (ja) | Nc自動プログラミング方式 | |
JPS6277656A (ja) | プログラムデバッグ方式 | |
JPH06161516A (ja) | シーケンスプログラムのチェック方法 | |
JPS62122771A (ja) | タブセット制御装置 | |
JPH03139703A (ja) | プログラマブルコントローラのタイマ命令処理方式 | |
JPH0580816A (ja) | ライン制御回路の評価装置 |