JPH07272915A - 磁気記録用Baフェライト磁性粉末 - Google Patents
磁気記録用Baフェライト磁性粉末Info
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- JPH07272915A JPH07272915A JP6062556A JP6255694A JPH07272915A JP H07272915 A JPH07272915 A JP H07272915A JP 6062556 A JP6062556 A JP 6062556A JP 6255694 A JP6255694 A JP 6255694A JP H07272915 A JPH07272915 A JP H07272915A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 板状粒子の表面がスピネルフェライトで覆わ
れているスピネル被着型六方晶系Baフェライトにおい
て、中間層がスピネルフェライトとマグネトプランバイ
ト型Baフェライトの一括スピネル複合型Baフェライ
トであることを特徴とする六方晶系Baフェライト磁性
粉。 【効果】 磁性粉が微粒子でかつ飽和磁化が高い。
れているスピネル被着型六方晶系Baフェライトにおい
て、中間層がスピネルフェライトとマグネトプランバイ
ト型Baフェライトの一括スピネル複合型Baフェライ
トであることを特徴とする六方晶系Baフェライト磁性
粉。 【効果】 磁性粉が微粒子でかつ飽和磁化が高い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度磁気記録に適し
た磁気記録用磁性粉に関する。
た磁気記録用磁性粉に関する。
【0002】
【従来の技術】塗布型の磁気記録媒体は、ポリエチレン
テレフタレートなどの非磁性支持体と、この支持体に設
けられた強磁性粉と樹脂バインダとを主成分とする磁性
層とから構成されている。上記磁性粉としては、従来よ
りγ−Fe2 O3 などの針状磁性粉が広く用いられてき
た。
テレフタレートなどの非磁性支持体と、この支持体に設
けられた強磁性粉と樹脂バインダとを主成分とする磁性
層とから構成されている。上記磁性粉としては、従来よ
りγ−Fe2 O3 などの針状磁性粉が広く用いられてき
た。
【0003】しかしながら、近年では、磁気記録媒体の
高密度化に伴い、六方晶系Baフェライトの磁性粉を用
いたものが開発されており、一部で実用化も進められて
いる。この六方晶系Baフェライトの磁性粉としては、
M型構造のBaFe12O19においてFeの一部が他の元
素で置換されたもの、もしくはこのM型Baフェライト
の表面にスピネル型フェライトが被着された複合型Ba
フェライトの磁性粉等が知られている。
高密度化に伴い、六方晶系Baフェライトの磁性粉を用
いたものが開発されており、一部で実用化も進められて
いる。この六方晶系Baフェライトの磁性粉としては、
M型構造のBaFe12O19においてFeの一部が他の元
素で置換されたもの、もしくはこのM型Baフェライト
の表面にスピネル型フェライトが被着された複合型Ba
フェライトの磁性粉等が知られている。
【0004】そして、このような六方晶系Baフェライ
ト磁性粉を製造する方法としては、ガラス結晶化法、水
熱合成法、共沈法、フラックス法及びこれらを組み合わ
せた方法が知られている。
ト磁性粉を製造する方法としては、ガラス結晶化法、水
熱合成法、共沈法、フラックス法及びこれらを組み合わ
せた方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した各
種方法で製造される六方晶系Baフェライト磁性粉、た
とえばM型Baフェライトは、容易に粒径制御ができ高
密度記録に適した微粒子の磁性粉が得られるものの飽和
磁化が小さい。このために記録媒体での出力特性が低い
という欠点がある。
種方法で製造される六方晶系Baフェライト磁性粉、た
とえばM型Baフェライトは、容易に粒径制御ができ高
密度記録に適した微粒子の磁性粉が得られるものの飽和
磁化が小さい。このために記録媒体での出力特性が低い
という欠点がある。
【0006】一方、M型Baフェライト粒子にスピネル
フェライトが被着された複合型Baフェライトにおいて
は、飽和磁化を大きくするためにスピネルフェライトを
多量に必要とする。このため粒径制御が困難で、出力特
性は改善されつつあるもののノイズが増加しS/N特性
が劣る等の問題があった。
フェライトが被着された複合型Baフェライトにおいて
は、飽和磁化を大きくするためにスピネルフェライトを
多量に必要とする。このため粒径制御が困難で、出力特
性は改善されつつあるもののノイズが増加しS/N特性
が劣る等の問題があった。
【0007】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、微粒子でかつ飽和磁化の高い磁性粉
を提供することを目的とするものである。
になされたもので、微粒子でかつ飽和磁化の高い磁性粉
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、板状粒子の表
面にスピネルフェライトが被着されてなるスピネル被着
型六方晶系Baフェライトにおいて、中間層がスピネル
フェライトとM型Baフェライトの一括スピネル複合型
Baフェライトであることを特徴とする六方晶系Baフ
ェライト磁性粉である。
面にスピネルフェライトが被着されてなるスピネル被着
型六方晶系Baフェライトにおいて、中間層がスピネル
フェライトとM型Baフェライトの一括スピネル複合型
Baフェライトであることを特徴とする六方晶系Baフ
ェライト磁性粉である。
【0009】上記六方晶系Baフェライト磁性粉の中間
層について、以下に述べる。この中間層の一括スピネル
複合型Baフェライトは下記一般式(1)で示される。
層について、以下に述べる。この中間層の一括スピネル
複合型Baフェライトは下記一般式(1)で示される。
【0010】
【化3】
【0011】前記式中M1 は2価金属から選ばれる少な
くとも一種の金属元素を表わす。M1 は、Co、Ni、
Zn、Mn、Mg及びCuから選ばれ、これらのうち好
ましくはCo,Ni,Znが用いられる。
くとも一種の金属元素を表わす。M1 は、Co、Ni、
Zn、Mn、Mg及びCuから選ばれ、これらのうち好
ましくはCo,Ni,Znが用いられる。
【0012】同じく前記式中M2 は3〜6価金属から選
ばれる少なくとも一種の金属元素を表わす。M2 は3価
のAl、4価のSi、Ti、Sn、Ge及びZr、5価
のNb、V、Sb及びTa、ならびに6価のMo及びW
から選ばれ、これらのうち好ましくはTi、Sn、Nb
が,特に好ましくはTiが用いられる。
ばれる少なくとも一種の金属元素を表わす。M2 は3価
のAl、4価のSi、Ti、Sn、Ge及びZr、5価
のNb、V、Sb及びTa、ならびに6価のMo及びW
から選ばれ、これらのうち好ましくはTi、Sn、Nb
が,特に好ましくはTiが用いられる。
【0013】前記式(1)中、n、X、Y及びαについ
ては、1.0<n≦1.5であり、X、YはそれぞれM
1 、M2 を構成する各元素の原子数の総和を表わしX>
Yであり、この各元素の原子数はM1 については0より
大きく1以下であり、M2 については0以上1未満であ
り、さらに0<α≦0.67である。
ては、1.0<n≦1.5であり、X、YはそれぞれM
1 、M2 を構成する各元素の原子数の総和を表わしX>
Yであり、この各元素の原子数はM1 については0より
大きく1以下であり、M2 については0以上1未満であ
り、さらに0<α≦0.67である。
【0014】nが1以下で、αが0以下の一括スピネル
複合型Baフェライトでは、得られる磁性粉の粒径制御
は容易であるが飽和磁化が小さいため用いられない。
複合型Baフェライトでは、得られる磁性粉の粒径制御
は容易であるが飽和磁化が小さいため用いられない。
【0015】一方、nが1.5より大きく、αが0.6
7より大きい一括複合型Baフェライトでは、得られる
磁性粉の飽和磁化は大きいものの粒径制御が困難なため
粒径が大きくなってしまう。その結果、電磁変換特性に
おいてノイズが増加し、記録媒体のS/N特性が劣るた
めこの範囲の一括複合型Baフェライトも用いられな
い。
7より大きい一括複合型Baフェライトでは、得られる
磁性粉の飽和磁化は大きいものの粒径制御が困難なため
粒径が大きくなってしまう。その結果、電磁変換特性に
おいてノイズが増加し、記録媒体のS/N特性が劣るた
めこの範囲の一括複合型Baフェライトも用いられな
い。
【0016】M1 、M2 を上記範囲としてX>Yとなる
ように制御することによって、微粒子でかつ記録媒体に
適した保磁力を持った飽和磁化の大きい磁性粉が得られ
る。
ように制御することによって、微粒子でかつ記録媒体に
適した保磁力を持った飽和磁化の大きい磁性粉が得られ
る。
【0017】さらに、この一括スピネル複合型Baフェ
ライトの磁性粉の形態については、粒径Dが30〜60
(nm)、好ましくは40〜50(nm)、板状比D/tが
3〜8、好ましくは3〜5(tは同板状磁性粉粒子の厚
さである)、比表面積SSAが25〜60m2/g、好まし
くは35〜50m2/gの範囲であることが望ましい。
ライトの磁性粉の形態については、粒径Dが30〜60
(nm)、好ましくは40〜50(nm)、板状比D/tが
3〜8、好ましくは3〜5(tは同板状磁性粉粒子の厚
さである)、比表面積SSAが25〜60m2/g、好まし
くは35〜50m2/gの範囲であることが望ましい。
【0018】粒径Dが30nmより小さく、SSAが60
m2/gより大きい磁性粉は飽和磁化が小さ過ぎる。また、
粒径Dが60nmより大きく、SSAが25m2/gより小さ
い磁性粉は飽和磁化が大きいものの粒子径が大きいため
高密度記録媒体用に適さない。
m2/gより大きい磁性粉は飽和磁化が小さ過ぎる。また、
粒径Dが60nmより大きく、SSAが25m2/gより小さ
い磁性粉は飽和磁化が大きいものの粒子径が大きいため
高密度記録媒体用に適さない。
【0019】上記の範囲に制御した飽和磁化の大きい磁
性粉を母体とし、板面にスピネルフェライト被着するこ
とにより、更に飽和磁化の大きい磁性粉が得られる。
性粉を母体とし、板面にスピネルフェライト被着するこ
とにより、更に飽和磁化の大きい磁性粉が得られる。
【0020】次に、スピネルフェライトの表面被着につ
いて述べる。この表面被着のスピネルフェライトは、下
記一般式(2)で示される。
いて述べる。この表面被着のスピネルフェライトは、下
記一般式(2)で示される。
【0021】
【化4】
【0022】式中Mは2価金属から選ばれる少なくとも
一種の金属元素を表わす。MはCo、Ni、Zn、M
n、Mg及びCuから選ばれ、これらのうち、特に好ま
しくはCoが用いられる。
一種の金属元素を表わす。MはCo、Ni、Zn、M
n、Mg及びCuから選ばれ、これらのうち、特に好ま
しくはCoが用いられる。
【0023】さらに、式中ZはMを構成する各元素の原
子数の総和を表わし、0.5≦Z≦1.0である。Zが
0.5より小さいと得られる磁性粉の磁化量が小さくな
り、また、1より大きくても磁性粉の磁化量が小さくな
り用いられない。
子数の総和を表わし、0.5≦Z≦1.0である。Zが
0.5より小さいと得られる磁性粉の磁化量が小さくな
り、また、1より大きくても磁性粉の磁化量が小さくな
り用いられない。
【0024】また、一括スピネル複合型Baフェライト
に対するスピネルフェライトの量は、一括スピネル複合
型Baフェライト1モルに対して0.1〜2.5モル、
さらに好ましくは0.5〜2.0モルの範囲である。
0.1モルより少ない場合は飽和磁化があまり大きくな
らず、2.5モルより多い場合には飽和磁化は大きくな
るものの、板面に垂直な磁化容易軸を持つ粒子が少なく
なり、微粒子であってもS/N特性が劣る媒体が得られ
る。
に対するスピネルフェライトの量は、一括スピネル複合
型Baフェライト1モルに対して0.1〜2.5モル、
さらに好ましくは0.5〜2.0モルの範囲である。
0.1モルより少ない場合は飽和磁化があまり大きくな
らず、2.5モルより多い場合には飽和磁化は大きくな
るものの、板面に垂直な磁化容易軸を持つ粒子が少なく
なり、微粒子であってもS/N特性が劣る媒体が得られ
る。
【0025】本発明において、スピネルフェライトを被
着するにおいては、スピネルフェライトを構成するため
の金属イオンと一括スピネル複合型Baフェライト粉末
を含む水溶液に、アルカリ懸濁液を50〜110℃の温
度で混合加熱する方法と、一括スピネル複合型Baフェ
ライト粉末を含むアルカリ懸濁液にスピネルフェライト
を構成するための金属イオンを含む水溶液を、50〜1
10℃の温度で混合加熱する方法が挙げられる。
着するにおいては、スピネルフェライトを構成するため
の金属イオンと一括スピネル複合型Baフェライト粉末
を含む水溶液に、アルカリ懸濁液を50〜110℃の温
度で混合加熱する方法と、一括スピネル複合型Baフェ
ライト粉末を含むアルカリ懸濁液にスピネルフェライト
を構成するための金属イオンを含む水溶液を、50〜1
10℃の温度で混合加熱する方法が挙げられる。
【0026】上記の組成範囲の一括スピネル複合型Ba
フェライト粒子にスピネルフェライトを被着することに
より、微粒子でかつ飽和磁化の高い磁性粉が得られ、こ
の磁性粉を用いて、磁気記録テープが作製される。
フェライト粒子にスピネルフェライトを被着することに
より、微粒子でかつ飽和磁化の高い磁性粉が得られ、こ
の磁性粉を用いて、磁気記録テープが作製される。
【0027】
【実施例及び比較例】以下に実施例により、本発明をさ
らに詳細に説明する。
らに詳細に説明する。
【0028】(実施例1)ガラス結晶化法によりBaO
・1.05(Fe10.26 Co0.33Zn0.32Ni0.32Ti
0.77O17.9)で示される一括スピネル複合型Baフェラ
イト粉(保磁力1100Oe、飽和磁化54.5emu/g 、
比表面積45m2/g)を作製した。この磁性粉0.5mol
を、0.4mol のCoCl2 及び1.1mol のFeCl
2 を含む3500mlの水溶液に加え、これにNaOH
6.0mol を含む水溶液1500mlを添加した後、90
℃の液温に加熱し、この温度を保って空気でバブリング
しながら2時間攪拌した。その後、沈殿物を濾別し、水
洗して乾燥した。得られた磁性粉末は、X線回折パター
ンにより、M型Baフェライトとスピネルフェライトの
混相からなることが判った。また磁気特性は、保磁力が
1075Oe、飽和磁化が59emu/g 、比表面積が40m2
/gであった。
・1.05(Fe10.26 Co0.33Zn0.32Ni0.32Ti
0.77O17.9)で示される一括スピネル複合型Baフェラ
イト粉(保磁力1100Oe、飽和磁化54.5emu/g 、
比表面積45m2/g)を作製した。この磁性粉0.5mol
を、0.4mol のCoCl2 及び1.1mol のFeCl
2 を含む3500mlの水溶液に加え、これにNaOH
6.0mol を含む水溶液1500mlを添加した後、90
℃の液温に加熱し、この温度を保って空気でバブリング
しながら2時間攪拌した。その後、沈殿物を濾別し、水
洗して乾燥した。得られた磁性粉末は、X線回折パター
ンにより、M型Baフェライトとスピネルフェライトの
混相からなることが判った。また磁気特性は、保磁力が
1075Oe、飽和磁化が59emu/g 、比表面積が40m2
/gであった。
【0029】得られた磁性粉を表1に示す組成のバイン
ダー液中によく分散させ、PETフィルム上に塗布・配
向した後、塗膜表面を鏡面加工し裁断して磁気記録テー
プを作製した。このようにして得られた磁気記録テープ
の電気特性を、改造8ミリデッキにより測定した。結果
を表2に示す。
ダー液中によく分散させ、PETフィルム上に塗布・配
向した後、塗膜表面を鏡面加工し裁断して磁気記録テー
プを作製した。このようにして得られた磁気記録テープ
の電気特性を、改造8ミリデッキにより測定した。結果
を表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】(実施例2)ガラス結晶化法によりBaO
・1.25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti
0.75O17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェラ
イト粉(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、
比表面積が48.2m2/g)を作製した。この磁性粉を用
いて上記実施例1と同様の方法によりスピネルフェライ
トを被着して磁性粉末を得た。得られた磁性粉末は、X
線回折パターンにより、M型Baフェライトとスピネル
フェライトの混相からなることが判った。また磁気特性
は、保磁力が1080Oe、飽和磁化が62.3emu/g 、
比表面積が42.5m2/gであった。実施例1と同様のプ
ロセスで得られるテープの電気特性を調べた。結果を表
2に示す。
・1.25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti
0.75O17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェラ
イト粉(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、
比表面積が48.2m2/g)を作製した。この磁性粉を用
いて上記実施例1と同様の方法によりスピネルフェライ
トを被着して磁性粉末を得た。得られた磁性粉末は、X
線回折パターンにより、M型Baフェライトとスピネル
フェライトの混相からなることが判った。また磁気特性
は、保磁力が1080Oe、飽和磁化が62.3emu/g 、
比表面積が42.5m2/gであった。実施例1と同様のプ
ロセスで得られるテープの電気特性を調べた。結果を表
2に示す。
【0032】(実施例3)ガラス結晶化法によりBaO
・1.45(Fe9.66Co0.55Zn0.62Ni0.62Ti
0.55O17.38 )で示される一括スピネル複合型Baフェ
ライト粉(保磁力950Oe、飽和磁化62.5emu/g 、
比表面積39.5m2/g)を作製した。この磁性粉を用い
て上記実施例1と同様の方法によりスピネルフェライト
を被着して磁性粉末を得た。得られた磁性粉末は、X線
回折パターンにより、M型Baフェライトとスピネルフ
ェライトの混相からなることが判った。また磁気特性
は、保磁力が1010Oe、飽和磁化が64.8emu/g 、
比表面積が34.3m2/gであった。実施例1と同様のプ
ロセスで得られるテープの電気特性を調べた。結果を表
2に示す。
・1.45(Fe9.66Co0.55Zn0.62Ni0.62Ti
0.55O17.38 )で示される一括スピネル複合型Baフェ
ライト粉(保磁力950Oe、飽和磁化62.5emu/g 、
比表面積39.5m2/g)を作製した。この磁性粉を用い
て上記実施例1と同様の方法によりスピネルフェライト
を被着して磁性粉末を得た。得られた磁性粉末は、X線
回折パターンにより、M型Baフェライトとスピネルフ
ェライトの混相からなることが判った。また磁気特性
は、保磁力が1010Oe、飽和磁化が64.8emu/g 、
比表面積が34.3m2/gであった。実施例1と同様のプ
ロセスで得られるテープの電気特性を調べた。結果を表
2に示す。
【0033】(実施例4)実施例2と同じBaO・1.
25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti0.75O
17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェライト粉
(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、比表面
積48.2m2/g)0.5mol を、1.0molのCoCl2
及び2.75mol のFeCl2 を含む3500mlの水
溶液に加え、これにNaOH15.0mol を含む水溶液
1500mlを添加した後、90℃の液温に加熱し、この
温度を保って空気でバブリングしながら2時間攪拌し
た。その後、沈殿物を濾別し、水洗して乾燥した。得ら
れた磁性粉末は、X線回折パターンにより、M型Baフ
ェライトとスピネルフェライトの混相からなることが判
った。またその磁気特性は、保磁力が1050Oe、飽和
磁化が64.5emu/g 、比表面積が37.5m2/gであっ
た。実施例1と同様のプロセスで得られるテープの電気
特性を調べた。結果を表2に示す。
25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti0.75O
17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェライト粉
(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、比表面
積48.2m2/g)0.5mol を、1.0molのCoCl2
及び2.75mol のFeCl2 を含む3500mlの水
溶液に加え、これにNaOH15.0mol を含む水溶液
1500mlを添加した後、90℃の液温に加熱し、この
温度を保って空気でバブリングしながら2時間攪拌し
た。その後、沈殿物を濾別し、水洗して乾燥した。得ら
れた磁性粉末は、X線回折パターンにより、M型Baフ
ェライトとスピネルフェライトの混相からなることが判
った。またその磁気特性は、保磁力が1050Oe、飽和
磁化が64.5emu/g 、比表面積が37.5m2/gであっ
た。実施例1と同様のプロセスで得られるテープの電気
特性を調べた。結果を表2に示す。
【0034】(実施例5)実施例2と同じBaO・1.
25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti0.75O
17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェライト粉
(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、比表面
積48.2m2/g)0.5mol を、0.04mol のCoC
l2 及び0.11mol のFeCl2 を含む3500mlの
水溶液に加え、これにNaOH0.60mol を含む水溶
液500mlを添加した後、90℃の液温に加熱し、この
温度を保って空気でバブリングしながら2時間攪拌し
た。その後、沈殿物を濾別し、水洗して乾燥した。得ら
れた磁性粉末は、X線回折パターンにより、M型Baフ
ェライトとスピネルフェライトの混相からなることが判
った。またその磁気特性は、保磁力が1030Oe、飽和
磁化が58.8emu/g 、比表面積が45.5m2/gであっ
た。実施例1と同様のプロセスで得られるテープの電気
特性を調べた。結果を表2に示す。
25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti0.75O
17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェライト粉
(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、比表面
積48.2m2/g)0.5mol を、0.04mol のCoC
l2 及び0.11mol のFeCl2 を含む3500mlの
水溶液に加え、これにNaOH0.60mol を含む水溶
液500mlを添加した後、90℃の液温に加熱し、この
温度を保って空気でバブリングしながら2時間攪拌し
た。その後、沈殿物を濾別し、水洗して乾燥した。得ら
れた磁性粉末は、X線回折パターンにより、M型Baフ
ェライトとスピネルフェライトの混相からなることが判
った。またその磁気特性は、保磁力が1030Oe、飽和
磁化が58.8emu/g 、比表面積が45.5m2/gであっ
た。実施例1と同様のプロセスで得られるテープの電気
特性を調べた。結果を表2に示す。
【0035】(実施例6)実施例2と同じBaO・1.
25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti0.75O
17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェライト粉
(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、比表面
積48.2m2/g)0.5mol を、0.2molのCoCl2
、0.2mol のZnCl2 及び1.1mol のFeCl2
を含む3500mlの水溶液に加え、これにNaOH
6.0mol を含む水溶液1500mlを添加した後、90
℃の液温に加熱し、この温度を保って空気でバブリング
しながら2時間攪拌した。その後、沈殿物を濾別し、水
洗して乾燥した。得られた磁性粉末は、X線回折パター
ンにより、M型Baフェライトとスピネルフェライトの
混相からなることが判った。またその磁気特性は、保磁
力が850Oe、飽和磁化が58.5emu/g 、比表面積が
40.2m2/gであった。実施例1と同様のプロセスで得
られるテープの電気特性を調べた。結果を表2に示す。
25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti0.75O
17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェライト粉
(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、比表面
積48.2m2/g)0.5mol を、0.2molのCoCl2
、0.2mol のZnCl2 及び1.1mol のFeCl2
を含む3500mlの水溶液に加え、これにNaOH
6.0mol を含む水溶液1500mlを添加した後、90
℃の液温に加熱し、この温度を保って空気でバブリング
しながら2時間攪拌した。その後、沈殿物を濾別し、水
洗して乾燥した。得られた磁性粉末は、X線回折パター
ンにより、M型Baフェライトとスピネルフェライトの
混相からなることが判った。またその磁気特性は、保磁
力が850Oe、飽和磁化が58.5emu/g 、比表面積が
40.2m2/gであった。実施例1と同様のプロセスで得
られるテープの電気特性を調べた。結果を表2に示す。
【0036】(比較例1)ガラス結晶化法によりBaO
・Fe9.60Co0.40Zn0.40Ni0.40Ti1.20O18で示
される板状粒子のM型Baフェライト粉(保磁力109
0Oe、飽和磁化48.1emu/g 、比表面積39.0m2/
g)を作製した。この磁性粉を用いて実施例1と同様の
方法によりスピネルフェライトを被着して磁性粉末を得
た。得られた磁性粉末は、X線回折パターンにより、M
型Baフェライトとスピネルフェライトの混相からなる
ことが判った。また磁気特性は、保磁力が1120Oe、
飽和磁化が53.0emu/g 、比表面積が34.5m2/gで
あった。実施例1と同様のプロセスで得られるテープの
電気特性を調べた。結果を表2に示す。
・Fe9.60Co0.40Zn0.40Ni0.40Ti1.20O18で示
される板状粒子のM型Baフェライト粉(保磁力109
0Oe、飽和磁化48.1emu/g 、比表面積39.0m2/
g)を作製した。この磁性粉を用いて実施例1と同様の
方法によりスピネルフェライトを被着して磁性粉末を得
た。得られた磁性粉末は、X線回折パターンにより、M
型Baフェライトとスピネルフェライトの混相からなる
ことが判った。また磁気特性は、保磁力が1120Oe、
飽和磁化が53.0emu/g 、比表面積が34.5m2/gで
あった。実施例1と同様のプロセスで得られるテープの
電気特性を調べた。結果を表2に示す。
【0037】(比較例2)ガラス結晶化法によりBaO
・1.60(Fe9.66Co0.42Zn0.75Ni0.75Ti
0.42O17.25 )で示される一括スピネル複合型Baフェ
ライト粉(保磁力1030Oe、飽和磁化64.5emu/g
、比表面積37m2/g)を作製した。この磁性粉を用い
て上記実施例1と同様の方法によりスピネルフェライト
を被着して磁性粉末を得た。得られた磁性粉末は、X線
回折パターンにより、M型Baフェライトとスピネルフ
ェライトの混相からなることが判った。また磁気特性
は、保磁力が1030Oe、飽和磁化が65.5emu/g
で、比表面積が33.0m2/gであった。実施例1と同様
のプロセスで得られるテープの電気特性を調べた。結果
を表2に示す。
・1.60(Fe9.66Co0.42Zn0.75Ni0.75Ti
0.42O17.25 )で示される一括スピネル複合型Baフェ
ライト粉(保磁力1030Oe、飽和磁化64.5emu/g
、比表面積37m2/g)を作製した。この磁性粉を用い
て上記実施例1と同様の方法によりスピネルフェライト
を被着して磁性粉末を得た。得られた磁性粉末は、X線
回折パターンにより、M型Baフェライトとスピネルフ
ェライトの混相からなることが判った。また磁気特性
は、保磁力が1030Oe、飽和磁化が65.5emu/g
で、比表面積が33.0m2/gであった。実施例1と同様
のプロセスで得られるテープの電気特性を調べた。結果
を表2に示す。
【0038】(比較例3)実施例2と同じBaO・1.
25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti0.75O
17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェライト粉
(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、比表面
積48.2m2/g)0.5mol を、1.2molのCoCl2
及び3.3mol のFeCl2 を含む3500mlの水溶
液に加え、これにNaOH18.0mol を含む水溶液1
500mlを添加した後、90℃の液温に加熱し、この温
度を保って空気でバブリングしながら2時間攪拌した。
その後、沈殿物を濾別し、水洗して乾燥した。得られた
磁性粉末は、X線回折パターンにより、M型Baフェラ
イトとスピネルフェライトの混相からなることが判っ
た。またその磁気特性は、保磁力が1020Oe、飽和磁
化が65.7emu/g 、比表面積34.3m2/gであった。
実施例1と同様のプロセスで得られるテープの電気特性
を調べた。結果を表2に示す。
25(Fe9.70Co0.40Zn0.55Ni0.60Ti0.75O
17.6)で示される一括スピネル複合型Baフェライト粉
(保磁力1010Oe、飽和磁化57.2emu/g 、比表面
積48.2m2/g)0.5mol を、1.2molのCoCl2
及び3.3mol のFeCl2 を含む3500mlの水溶
液に加え、これにNaOH18.0mol を含む水溶液1
500mlを添加した後、90℃の液温に加熱し、この温
度を保って空気でバブリングしながら2時間攪拌した。
その後、沈殿物を濾別し、水洗して乾燥した。得られた
磁性粉末は、X線回折パターンにより、M型Baフェラ
イトとスピネルフェライトの混相からなることが判っ
た。またその磁気特性は、保磁力が1020Oe、飽和磁
化が65.7emu/g 、比表面積34.3m2/gであった。
実施例1と同様のプロセスで得られるテープの電気特性
を調べた。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】上記具体例からわかるように、本実施例の
磁性粉末は、所定の組成範囲の一括スピネル複合型Ba
フェライト粒子表面にスピネルフェライトを披着するこ
とにより、微粒子でかつ高い飽和磁化の磁性粉が得られ
ている。また、これら磁性粉を用いて試作したテープは
電気特性の優れたものが得られている。
磁性粉末は、所定の組成範囲の一括スピネル複合型Ba
フェライト粒子表面にスピネルフェライトを披着するこ
とにより、微粒子でかつ高い飽和磁化の磁性粉が得られ
ている。また、これら磁性粉を用いて試作したテープは
電気特性の優れたものが得られている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 悦治 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内
Claims (3)
- 【請求項1】 板状粒子の表面にスピネルフェライトが
被着されてなるスピネル被着型六方晶系Baフェライト
において、中間層がスピネルフェライトとマグネトプラ
ンバイト型(M型)Baフェライトの一括スピネル複合
型Baフェライトであることを特徴とする六方晶系Ba
フェライト磁性粉。 - 【請求項2】 中間層の一括スピネル複合型Baフェラ
イトが下記一般式(1)で示される請求項1記載の六方
晶系Baフェライト磁性粉。 【化1】 (式中、M1 は2価金属から選ばれる少なくとも一種の
金属元素、M2 は3〜6価金属から選ばれる少なくとも
1種の金属元素をそれぞれ表わす。ここで、1.0<n
≦1.5であり、X、YはそれぞれM1 、M2 を構成す
る各元素の原子数の総和を表わしX>Yであり、この各
元素の原子数はM1 については0より大きく1以下であ
り、M2 については0以上1未満である。さらに、0<
α≦0.67である。) - 【請求項3】 表面被着のスピネルフェライトが下記一
般式(2)で示される請求項1記載の六方晶系Baフェ
ライト磁性粉。 【化2】 (式中、Mは2価金属から選ばれる少なくとも一種の金
属元素を表わす。ここで、ZはMを構成する各元素の原
子数の総和を表わし、0.5≦Z≦1.0である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6062556A JPH07272915A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 磁気記録用Baフェライト磁性粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6062556A JPH07272915A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 磁気記録用Baフェライト磁性粉末 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07272915A true JPH07272915A (ja) | 1995-10-20 |
Family
ID=13203665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6062556A Pending JPH07272915A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 磁気記録用Baフェライト磁性粉末 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07272915A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002343617A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-29 | Sony Corp | 磁性粉末および該磁性粉末を用いた磁気記録媒体 |
JP2010109056A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Kyocera Corp | 磁性体と誘電体との複合焼結体およびそれを用いたlc複合電子部品 |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP6062556A patent/JPH07272915A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002343617A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-29 | Sony Corp | 磁性粉末および該磁性粉末を用いた磁気記録媒体 |
JP2010109056A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Kyocera Corp | 磁性体と誘電体との複合焼結体およびそれを用いたlc複合電子部品 |
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