JP2745306B2 - 磁気記録用強磁性微粉末及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録用強磁性微粉末及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、オーディオやビデオあるいは磁気カード、
磁気ディスク、コンピューターテープ等による種々の情
報処理記録などにおける高密度磁気記録媒体、さらに一
層好適には媒体の面に対して垂直方向の残留磁化を用い
る垂直磁気記録媒体に有用なバリウムフェライト結晶粒
子よりなる磁気記録用強磁性微粉末に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
磁気記録媒体用強磁性微粉末としては、γ−Fe2O3,コ
バルト被着γ−Fe2O3,鉄系金属,Cr2O3などの針状晶磁性
粉末が最も一般的に使用されている。ところで、これら
の磁性粉末は粒子形状が針状であるため充填性が十分で
なかったり、またコバルト被着γ−Fe2O3は高保磁力化
が図られるものの保磁力の熱的安定性等が満足できるも
のでなく、さらに鉄系金属は、高飽和磁化値が得られる
もののいわゆる耐食性の問題がさけられず磁気特性の経
時安定性が損なわれ易いなどの問題点が少なくない。ま
た加えて前記針状晶磁性粉末は、通常はバインダー樹脂
に分散させてなる塗液をベースフイルム上に塗布して磁
気記録媒体を形成するとともにこれを媒体の面内方向に
配向させ、該方向の残留磁化を利用するいわゆる長手記
録方式によって磁気記録処理がおこなわれるものである
が、かかる記録方式においては、磁気記録の高密度化を
図ろうとすると媒体内の反磁界が増大し特に短波長領域
における記録再生特性が低下し易く、前記針状晶磁性粉
末を使用しての高記録密度化を図ることはきわめて難し
いものであることはよく知られている。
一方、前記針状晶磁性粉末を使用する場合の前記問題
点にかんがみ、近年バリウムフェライトのような板状の
六方晶フェライト結晶粒子粉末を使用して塗布型磁気記
録媒体を作成し、このものを記録媒体表面に垂直方向に
磁化する垂直磁気記録方式を適用することによって高記
録密度化を図ることが試みられている。しかして、前記
記録方式に適用されるバリウムフェライト磁性粉末とし
ては、種々のものが提案されているが、その多くはBaO
・nFe2O3(n=5〜6)より構成される組成のマグネト
プランバイト型バリウムフェライト結晶粒子であって、
通常保磁力制御のためにFe原子の1部を例えばCoやTiな
どのほか種々の異種金属元素のごく少量で置換されたも
のである。このようなバリウムフェライト磁性粉末は、
板状粒子であるため磁気記録媒体における表面平滑性や
充填性に優れているものの、飽和磁化値が高々60emu/g
程度までのものしか得られておらず、磁気記録媒体の高
出力化を図る上でこれの改善が強く希求されている。
ところで、バリウムフェライト結晶の飽和磁化量は、
前記マグネトプランバイト型結晶相のものに比して、W
型結晶相(Ba・Me2 2+Fe16O27)のものがより高い飽和磁
化値を有するものであることが知られており、このもの
を高飽和磁化フェライト系磁気記録材料として利用しよ
うとする提案もなされている。しかして、これらの提案
に係わるW型バリウムフェライト磁性粉末は、通常所定
の組成の各金属元素の配合物を得、このものを1100〜13
50℃程度の高温度で焼成することによって得られるもの
で、得られるバリウムフェライト磁性粉末は、飽和磁化
の大きいものであるが、粒子間焼結や粒子粗大化が起り
易く、このため分散性や配向性の低下がさけられず、高
記録密度磁気記録量として、未だ満足し得るものでなく
改善を要する問題点が少なくない。しかしながら、近
時、磁気記録媒体の高記録密度化、高S/N比、高出力化
の指向とあいまって、0.3μm以下、望ましくは0.2μm
以下のより一層微細粒子系のものであってかつ60emu/g
以上の高飽和磁化量のフェライト系強磁性粉末がますま
す希求されている。
〔発明の目的〕
垂直磁気記録用のほか長手磁気記録用の高密度磁気記
録用磁性材料として、特に好適な微細な粒子径のもので
あってかつ高飽和磁化量を有する板状フェライト磁性粉
末及びその製造方法を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明者等は、かねてより、磁気記録媒体の高記録密
度化に好適な保磁力制御元素置換型マグネトプランバイ
ト型バリウムフェライトの微粒子化について種々検討を
進めてきているが、前記の如く高飽和磁化特性を有する
板状フェライト磁性粉末の開発の重要性について注目
し、さらに検討を進めた。その結果、板状フェライト結
晶粒子を構成するFe原子を、2種の特定異種金属元素を
組合せて一定量以上ある範囲において置換せしめたもの
であって、W型と異なる特定の結晶相を有するものが高
飽和磁化特性と板状でかつ微粒子化とを、ともに満足し
得るものであることの知見を得、本発明を完成したもの
である。
すなわち本発明の第1は、金属元素のBa/Feモル比が1
/50〜1/16であってNi/Feモル比およびZn/Feモル比の総
和が0.14〜0.4、Ni/Feモル比が0.07以上かつZn/Feモル
比が0.03以上の組成を有し、その結晶相がマグネトプラ
ンバイト相とスピネル相の複合相であるものであって、
かつ飽和磁化量が60〜70emu/gである板状フェライト結
晶粒子よりなることを特徴とする磁気記録用強磁性微粉
末であり、第2は、金属元素としてBa/Feモル比が1/50
〜1/16であってNi/Feモル比およびZn/Feモル比の総和が
0.14〜0.4、Ni/Feモル比が0.07以上かつZn/Feモル比が
0.03以上となるように選ばれた各元素を含みかつ遊離OH
基を含むpH11以上のアルカリ性懸濁液を、30〜250℃で
加熱してフェライト前駆物質を得、しかる後該前駆物質
を600〜1000℃で焼成させて、飽和磁化量が60〜70emu/g
である板状フェライト結晶粒子とすることを特徴とする
磁気記録用強磁性微粉末の製造方法である。
本発明の前記構成に係わる強磁性微粉末は例えば次の
ようにして製造することができる。まずバリウム化合
物、鉄化合物、ニッケルおよび亜鉛の化合物をそれぞれ
所定量含む金属化合物水溶液を調製する。これらの金属
化合物としては水溶性のものであればいずれでもよい
が、硫酸塩、ハライド、硝酸塩の無機酸塩や、酢酸など
の有機酸塩が例示される。特に塩化物、硝酸塩が好適に
使用される。前記水溶液組成において、金属元素Ba/Fe
モル比は1/50〜1/16であり、またNi/Feモル比およびZn/
Feモル比の総和が0.14〜0.4、Ni/Feモル比が0.07以上か
つZn/Feモル比が0.03以上とする。Ba/Feのモル比が前記
範囲より大きに過ぎると飽和磁化の発現性が不十分とな
る。一方前記Ba/Feのモル比が前記範囲より小さきに過
ぎると強磁性微粉末の粒子径が粗大化して好ましくな
い。またNi/Feモル比とZn/Feモル比の総和、さらにNi/F
eモル比およびZn/Feモル比が前記範囲より少ない場合は
飽和磁化値を所望範囲にまで十分高めることができな
い。前記のようにNiとZnとを含有せしめることにより粒
子径も微細化し易く、本発明ではNiとZnとを併用するこ
とが重要であり、その相乗効果により飽和磁化が著しく
高くなるのである。本発明によって得られる板状結晶粒
子粉末は、飽和磁化量が60〜70emu/gのものであってか
つ粒子径が0.15μm以下の高磁気記録密度用強磁性微粉
末として甚だ好適なものである。なお、本発明におい
て、保磁力を制御するなどのために、Co,Tiのどちらか
1種またはこれら2種の金属元素を添加含有させてFe原
子の1部を少量置換せしめることによって、保磁力を所
望範囲に調節することもできる。
次に、前記の金属化合物水溶液を、例えばNaOH,KOH,N
H4OHなどのアルカリ水溶液と接触、混合しpH11以上のア
ルカリ性懸濁液を調製するには、前記接触、混合は、ア
ルカリ水溶液中に金属化合物水溶液を添加してもあるい
は金属化合物水溶液中にアルカリ水溶液を添加しても、
さらには両者を並行添加してもよい。その際、前記懸濁
液のアルカリ濃度が遊離OH基準で1.5〜5.0モル/、さ
らには2〜5.0モル/であるのが生成粒子の微細化、
分散性の向上を図る上で一層望ましい。
尚、アルカリ性懸濁液の調製の際、所定量の金属元素
を含むように金属化合物を追加添加してもよい。
このようにして得たアルカリ性懸濁液は、加熱装置付
の反応容器中あるいはオートクレーブなどの圧力容器中
で30〜250℃、好ましくは60〜200℃で加熱反応処理して
フェライト前駆物質を形成させる前記加熱処理は、処理
温度が前記範囲より低きに過ぎると反応の進行が遅く、
また前記範囲より高い場合は装置コストが高くなるなど
好ましくない。
このようにして得られたフェライト前駆物質は、濾
過、水洗、乾燥して焼成処理を行なう。焼成処理して板
状フェライト粒子とするには、600〜1,000℃、好ましく
は700〜900℃で焼成する。焼成温度が、前記の範囲より
低きに過ぎるとフェライト粒子の結晶化が十分進まず飽
和磁化が低かったりし、また前記範囲より高きに過ぎる
とフェライト粒子相互の固着や焼結が起こり凝集塊が形
成され塗料化での分散性が大巾に損なわれ易かったりす
る。前記焼成は、回転炉、流動相炉などの種々の形式の
装置を使用して通常0.5〜5時間程度で行うことができ
る。また、粒子焼結の防止、形状制御あるいは磁気特性
の向上等をさらにはかるために、前記焼成処理に先立っ
て前記前駆物質に、ケイ素化合物やリン化合物を被着処
理したり、或いはアルカリ金属またはアルカリ土類金属
のハロゲン化物や硫酸塩などを添加混合したりして焼成
してもよい。
なお、前記のNiおよびZnの金属元素を含有させる他の
方法としては、含有せしめる所定の量のNiおよびZnの一
部または前部を、前記のように60〜250℃で加熱して得
たフェライト前駆物質に処理した後焼成することによっ
ても行なうことができる。この場合の処理の方法として
は、例えばフェライト前駆物質の水性懸濁液に該金属塩
化合物の水溶液を添加し、このものを蒸発乾固したり、
あるいはアルカリなどで中和して該金属の沈殿を前駆物
質の粒子上に処理するなどの方法が挙げられる。
本発明において、前記のようにして得られる板状フェ
ライト結晶粒子よりなる強磁性微粉末は、マグネトプラ
ンバイト相、スピネル相もしくはそれらの複合相のX線
回析パターンを実質的に示すものであればいずれでもよ
いが、とりわけマグネトプランバイト相とスピネル相と
の複合相であるのが好ましい。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに説
明する。
〔発明の実施例〕
実施例1 1モル/のBaCl2水溶液55.6ml、1モル/のFeCl3
水溶液1000ml、1モル/のNiCl2水溶液83.3ml及び1
モル/のZnCl2水溶液83.3mlを混合〔Ba/Fe(モル比)
=1/16,(Ni+Zn)/Fe(モル比)=0.17,Ni/Fe(モル
比)=0.087,Zn/Fe(モル比)=0.083〕し、この混合液
を10モル/のNaOH水溶液1911ml中に添加して褐色沈殿
を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃度5モル/)を
調製した。次いで該懸濁液をオートクレーブに入れ、15
0℃で1時間加熱してフェライト前駆物質を生成させ
た。
得られた該フェライト前駆物質を濾過、水洗、乾燥し
た後該前駆物質を800℃で1時間焼成して板状フェライ
ト結晶粒子粉末を得た。次いで得られた該粉末を酢酸水
溶液中に浸漬した後濾過、水洗したものを乾燥して本発
明の強磁性微粉末を得た。この試料を(A)とする。
実施例2 実施例1において、1モル/のBaCl2水溶液41.7m
l、1モル/のFeCl3水溶液1000ml、1モル/のNiCl
2水溶液125ml及び1モル/のZnCl2水溶液125mlを混合
〔Ba/Fe(モル比)=1/24,(Ni+Zn)/Fe(モル比)=
0.25,Ni/Fe(モル比)=0.120,Zn/Fe(モル比)=0.13
0〕し、この混合液を10モル/のNaOH水溶液2008mlに
添加して褐色沈殿を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃
度5モル/)を調製したことのほかは、実施例1と同
様の方法により処理して本発明の強磁性微粉末を得た。
この試料を(B)とする。
実施例3 実施例1において、1モル/のBaCl2水溶液22.7m
l、1モル/のFeCl3水溶液1000ml、1モル/のNiCl
2水溶液182ml及び1モル/のZnCl2水溶液182mlを混合
〔Ba/Fe(モル比)=1/44,(Ni+Zn)/Fe(モル比)=
0.36,Ni/Fe(モル比)=0.180,Zn/Fe(モル比)=0.18
0〕し、この混合液を10モル/のNaOH水溶液2141mlに
添加して褐色沈殿を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃
度5モル/)を調製したことのほかは、実施例1と同
様の方法により処理して本発明の強磁性微粉末を得た。
この試料を(C)とする。
実施例4 実施例1において、1モル/のBaCl2水溶液62.5m
l、1モル/のFeCl3水溶液1000ml、1モル/のNiCl
2水溶液125ml及び1モル/のZnCl2水溶液125mlを混合
〔Ba/Fe(モル比)=1/16,(Ni+Zn)/Fe(モル比)=
0.250Ni/Fe(モル比)=0.120,Zn/Fe(モル比)=0.13
9〕し、この混合液を10モル/のNaOH水溶液2038mlに
添加して褐色沈殿を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃
度5モル/)を調製したことのほかは、実施例1と同
様の方法により処理して本発明の強磁性微粉末を得た。
この試料を(D)とする。
実施例5 実施例1において、1モル/のBaCl2水溶液62.5m
l、1モル/のFeCl3水溶液1000ml、1モル/のNiCl
2水溶液188ml及び1モル/のZnCl2水溶液188mlを混合
〔Ba/Fe(モル比)=1/16,(Ni+Zn)/Fe(モル比)=
0.380Ni/Fe(モル比)=0.190,Zn/Fe(モル比)=0.19
0〕し、この混合液を10モル/のNaOH水溶液2213mlに
添加して褐色沈殿を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃
度5モル/)を調製したことのほかは、実施例1と同
様の方法により処理して本発明の強磁性微粉末を得た。
この試料を(E)とする。
実施例6 実施例1において、1モル/のBaCl2水溶液62.5m
l、1モル/のFeCl3水溶液1000ml、1モル/のNiCl
2水溶液93.8ml、1モル/のZnCl2水溶液93.8ml、1モ
ル/のCoCl2水溶液50ml及び1モル/のTiCl4水溶液
50mlを混合〔Ba/Fe(モル比)=1/16,(Ni+Zn)/Fe
(モル比)=1/16,(Ni+Zn)/Fe(モル比)=0.190,Ni
/Fe(モル比)=0.096,Zn/Fe(モル比)=0.094〕し、
この混合液を10モル/のNaOH水水溶液2110mlに添加し
て褐色沈殿を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃度5モ
ル/)調製したことのほかは、実施例1と同様の方法
により処理して本発明の強磁性微粉末を得た。この試料
を(F)とする。
実施例7 実施例4において、アルカリ性懸濁液の加熱温度を90
℃としたことのほかは、実施例4と同様に処理して本発
明の強磁性粉末を得た。この試料を(G)とする。
比較例1 実施例1において、1モル/のBaCl2水溶液62.5ml
及び1モル/のFeCl3水溶液1000mlを混合〔Ba/Fe(モ
ル比)=1/16,(Ni+Zn)/Fe(モル比)=0〕し、この
混合液を10モル/のNaOH水溶液1688mlに添加して褐色
沈殿を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃度5モル/
)を調製したことのほかは、実施例1と同様の方法に
より処理して比較の強磁性微粉末を得た。この試料を
(H)とする。
比較例2 実施例1において、1モル/のBaCl2水溶液62.5m
l、1モル/のFeCl3水溶液1000ml、1モル/のNiCl
2水溶液31.3ml及び1モル/のZnCl2水溶液31.3mlを混
合〔Ba/Fe(モル比)=1/16,(Ni+Zn)/Fe(モル比)
=0.063Ni/Fe(モル比)=0.032,Zn/Fe(モル比)=0.0
31〕し、この混合液を10モル/のNaOH水溶液1775mlに
添加して褐色沈殿を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃
度5モル/)を調製したことのほかは、実施例1と同
様の方法により処理して比較の強磁性粉末を得た。この
試料を(J)とする。
比較例3 実施例1において、1モル/のBaCl2水溶液62.5m
l、1モル/のFeCl3水溶液1000ml、1モル/のNiCl
2水溶液313mlを混合〔Ba/Fe(モル比)=1/16,(Ni+Z
n)/Fe(モル比)=0.31,Ni/Fe(モル比)=0〕し、こ
の混合液を10モル/のNaOH水溶液2125mlに添加して褐
色沈殿を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃度5モル/
)を調製したことのほかは、実施例1と同様の方法に
より処理して比較の強磁性粉末を得た。この試料を
(K)とする。
比較例4 実施例1において、1モル/のBaCl2水溶液146ml、
1モル/のFeCl3水溶液1000ml、1モル/のCoCl2
溶液82.5ml及びTiCl4水溶液82.5mlを混合〔Ba/Fe(モル
比)=1/10.3(Ni+Zn)/Fe(モル比)=0〕し、この
混合液を10モル/のNaOH水溶液2068mlに添加して褐色
沈殿を含むアルカリ性懸濁液(遊離OH基濃度5モル/
)を調製したことのほかは、実施例1と同様の方法に
より処理して比較の強磁性微粉末を得た。この試料を
(L)とする。
前記各試料(A)〜(G)及び(H)〜(L)につい
て、平均粒径(Dp:電子顕微鏡法)および東英工業
(株)製試料振動型磁力計VSM−3型にて測定磁界を10k
Oeとして、保磁力(Hc)、飽和磁化(σ)をそれぞれ
測定し、さらにX−線回析図形を求め、これらの結果に
ついて表−1に示した。
表−1の結果から明らかなように、本発明のフェライ
ト結晶粒子よりなる強磁性微粉末の結晶相は、実質的に
M相又はS相もしくは、これらの複合相からなり、かつ
微細で飽和磁化が60emu/g以上と高く磁気記録用として
適度の保磁力をもつものである。
なお、本発明のフェライト結晶粒子よりなる強磁性微
粉末の保磁力の温度特性(温度に対する保磁力の変化)
を測定したところ良好な値を示し、さらに前記磁性微粉
末をバインダー樹脂に分散させ、常法により磁気記録媒
体を作成したところ、配向性、表面平滑性に優れるもの
であった。
〔発明の効果〕
本発明によって得られる強磁性微粉末は、特に垂直磁
気記録媒体用として、さらには長手記録媒体用としても
好適な高飽和磁化量を有する微細粒子径の板状フェライ
ト結晶粒子よりなるものであって、磁気記録の高記録密
度化、高出力化を図る上できわめて有用なものである。
また、本発明の強磁性微粉末の製造方法は、比較的簡潔
な手段でもって優れた性能の強磁性微粉末を工業的有利
に製造することができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−60001(JP,A) 特開 昭56−155023(JP,A) 特開 昭63−170218(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属元素のBa/Feモル比が1/50〜1/16であ
    ってNi/Feモル比およびZn/Feモル比の総和が0.14〜0.
    4、Ni/Feモル比が0.07以上かつZn/Feモル比が0.03以上
    の組成を有し、その結晶相がマグネトプランバイト相と
    スピネル相の複合相であるものであって、かつ飽和磁化
    量が60〜70emu/gである板状フェライト結晶粒子よりな
    ることを特徴とする磁気記録用強磁性微粉末。
  2. 【請求項2】Co,Tiの少なくとも1種の金属元素をFe原
    子の一部と置換せしめてなる請求項1記載の磁気記録用
    強磁性微粉末。
  3. 【請求項3】金属元素としてBa/Feモル比が1/50〜1/16
    であってNi/Feモル比およびZn/Feモル比の総和が0.14〜
    0.4、Ni/Feモル比が0.07以上かつZn/Feモル比が0.03以
    上となるように選ばれた各元素を含みかつ遊離OH基を含
    むpH11以上のアルカリ性懸濁液を、30〜250℃で加熱し
    てフェライト前駆物質を得、しかる後該前駆物質を600
    〜1000℃で焼成させて、飽和磁化量が60〜70emu/gであ
    る板状フェライト結晶粒子とすることを特徴とする磁気
    記録用強磁性微粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】Co,Tiの少なくとも1種の金属元素をFe原
    子の一部と置換せしめてなる請求項3記載の磁気記録用
    強磁性微粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】遊離OH基濃度が1.5〜5.0モル/である請
    求項3記載の磁気記録用強磁性微粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】アルカリ性懸濁液の加熱処理温度が60〜20
    0℃である請求項3記載の磁気記録用強磁性微粉末の製
    造方法。
  7. 【請求項7】フェライト前駆物質の焼成温度が700〜900
    ℃である請求項3記載の磁気記録用強磁性微粉末の製造
    方法。
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