JP2585243B2 - 高密度磁気記録用磁性粉およびそれを用いた磁気記録用媒体 - Google Patents

高密度磁気記録用磁性粉およびそれを用いた磁気記録用媒体

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JP2585243B2 JP62025909A JP2590987A JP2585243B2 JP 2585243 B2 JP2585243 B2 JP 2585243B2 JP 62025909 A JP62025909 A JP 62025909A JP 2590987 A JP2590987 A JP 2590987A JP 2585243 B2 JP2585243 B2 JP 2585243B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高密度磁気記録用磁性粉およびそれを用い
た磁気記録用媒体に関する。
(従来の技術) 塗布形の磁気記録用媒体は、ポリエチレンテレフタレ
ート等の非磁性支持体と、この支持体上に設けられた磁
性粉および樹脂バインダを主成分とする磁性層とから構
成されている。
磁性粉としては、従来よりγ−Fe2 O3、Cr O2、Co−
γ−Fe2 O3等の針状磁性粉が広く用いられている。最
近、磁気記録密度の大幅な向上を図るために、垂直磁化
記録のできる磁気記録用媒体が強く望まれており、これ
に適する磁気記録用媒体として六方晶系フェライトの超
微粒子状磁性粉を用いたものが研究され、高密度記録が
可能であることが見出されている。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、上述した六方晶系フェライトを磁性粉とし
て用いた磁気記録用媒体においても、その磁気特性は温
度変化に対して安定であることが必要である。つまり、
磁気特性の温度変化が著しいと、磁気記録用媒体として
の記録再生特性が使用時における周囲温度の変化に伴っ
て大幅に変動することになり、実用上支障を生ずるから
である。六方晶系フェライトを用いた磁気記録用媒体
は、常温前後においても、保磁力(Hc)の値が温度上昇
と共に増加するという特徴ある温度特性を示し、温度変
化に対して比較的安定な媒体である。しかしながら、実
用的な見地からは、この六方晶系フェライトにも、より
一層の温度安定性が望まれていた。
本発明者等は、このような従来の事情に対処して六方
晶系フェライトの保磁力(Hc)の温度安定性を改良する
方法について種々検討をすすめたところ、Fe原子の一部
を、2価金属と、Nb、SbおよびTaから選ばれた少なくと
も1種の5価金属と、1化学式当たり0.05〜0.5個の範
囲のSn原子で置換した(但し、Ti原子を1化学式当たり
0.05個以上含む範囲を除く)平均粒径0.02〜0.2μm、
保磁力200〜2000 Oeの六方晶系フェライト磁性粉が、Sn
を含有しない場合に比べて著しく保磁力の温度依存性が
減少し、高密度記録用材料として好適であることを見出
した。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたもので、温
度特性が改良された高密度磁気記録用磁性粉およびそれ
を用いた磁気記録用媒体を提供することを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は、平均粒径0.02〜0.2μm、保磁
力200〜2000 Oeの六方晶系フェライト磁性粉において、
その構成元素であるFe原子の一部が、2価金属と、Nb、
SbおよびTaから選ばれた少なくとも1種の5価金属と、
1化学式当たり0.05〜0.5個の範囲のSn原子で置換され
ている(但し、Ti原子を1化学式当たり0.05個以上含む
範囲を除く)ことを特徴とする高密度磁気記録用磁性粉
およびこれをバインダ樹脂とともに支持体表面に塗布し
た磁気記録用媒体に関するものである。
本発明に用いられる六方晶系フェライトとしては、例
えばM型(Magnetoplumbite tipe)、W型の六方晶系
の、Baフェライト、Srフェライト、鉛フェライト、Caフ
ェライトあるいはこれらの固溶体もしくはイオン置換体
等を挙げることができる。
本発明に用いられる六方晶系フェライト磁性粉として
は、これらの一軸異方性の六方晶系フェライト結晶の構
成元素であるFe原子の一部を2価金属と、Nb、Sbおよび
Taから選ばれた少なくとも1種の5価金属と、1化学式
当たり0.05〜0.5個の範囲のSn原子で置換した保磁力が2
00〜2000 Oeの元素が用いられる。
上記一軸異方性の六方晶系フェライト結晶の平均粒径
を0.02〜0.2μmの範囲に限定したのは、0.02μm未満
では、磁化および保磁力が減少して磁気記録用媒体の再
生出力が低下し、逆に0.2μmを越えると、保磁力が減
少しかつ高密度記録の際に再生時のノイズが著しくなる
ためである。またその保磁力を200〜2000 Oeの範囲に限
定したのは、200 Oe未満では記録媒体における記録信号
が充分残存しなくなり、2000 Oeを越えるとヘッドによ
る信号の書き込みが困難となるためである。
本発明における2価金属としては、Co、Zn、Ni、Mn、
Cu、Mg等の比較的フェライト中のFe原子とよく置換する
元素が選ばれる。
本発明のフェライトにおいては、2価金属(MII)お
よび5価金属(MV)の適正な置換量はMIIおよびMVの組
合せにより異なるがMIIの1化学式当りの置換量は、お
おむね0.5〜1.2個である。
これらの置換元素の置換量の関係を、例えばマグネト
プランバイト型Baフェライトについてみると、その置換
体の化学式は、 BaFe12-(x+y+z)MII xMV ySnzO19 で表される。ここでx、y、zはMII、MVおよびSn元素
のフェライト1化学式当りの置換量である。MII、MV
よびSnはそれぞれ2価、5価、4価であり、かつ置換さ
れるFe原子は3価であるから価格数補償を考慮するとy
=(x−z)/2の関係が成り立つ。すなわちMVの置換量
は、MIIの置換量とSnの置換量から一義的に決定され
る。
本発明の磁性粉においては、Snの置換量の適正範囲を
六方晶系フェライトの1化学式当り0.05〜0.5個の範囲
に限定する。Sn置換量が0.05個未満では保磁力(Hc)の
温度依存性が充分確保できず、逆に0.5個を越えると磁
性粉の飽和磁化の低下が著しく、磁気記録用媒体として
の充分な出力特性が得られなくなる。
本発明の磁性粉を製造する方法としては、例えば、目
的とする六方晶系フェライトを形成するのに必要な各元
素の酸化物、炭酸化物をホウ酸のようなガラス形成物質
とともに溶融し、得られた融液を急冷してガラスを形成
し、ついでこのガラスを所定温度で熱処理して目的とす
るBaフェライトの結晶粉を析出させ、最後にガラス成分
を酸処理によって除去するガラス結晶化法の他、共沈−
焼成法、水熱法等が適用可能である。しかしながらこれ
らの方法の内、特にガラス結晶化法が本発明には好適で
ある。
本発明の六方晶系フェライト磁性粉は、通常バインダ
樹脂と共に、支持体表面に塗布されて磁気記録用媒体と
して用いられる。この磁性微粒子と共に磁性層を構成す
るバインダ樹脂としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニリデン系共重合体、アクリル酸エ
ステル系共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導
体、エポキシ樹脂、あるいはこれらの2種以上の混合物
などが用いられる。また磁性層中には前記磁性粉やバイ
ンダ樹脂の他に分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等
の添加剤が必要に応じて適宜含有させることができる。
(作用) 本発明の磁性粉は、平均粒径0.02〜0.2μmとされて
いるので磁気記録用媒体としたとき充分な再生出力を有
し、かつ高密度記録の再生時のノイズが小さくなってい
る。また、その構成元素であるFe原子の一部を、2価金
属と、Nb、SbおよびTaから選ばれた少なくとも1種の5
価金属と、Sn原子で置換して保磁力を200〜2000 Oeとし
たので、記録用媒体としたとき記録信号が充分残存し、
かつ通常のヘッドによる信号の書き込みが可能である。
特に六方晶系フェライト磁性粉のFe原子の一部が1化学
式当たり0.05〜0.5個の範囲のSn原子で置換されて、保
磁力の温度依存性が減少している。
(実施例) 次に本発明の実施例について説明する。
実施例 化学式 BaFe12-(x+y+z)MII xMV ySnzO19 で表されるフェライトにおいて、MII=Co、Zn、MV=N
b、SbもしくはTaとし、x=0.90に固定し、Snの置換量
zを0.02〜0.6の範囲に変えたBaフェライト磁性粉をガ
ラス結晶化法により、次のようにして作製した。
まず、B2 O3・Ba Oガラスに、上記Baフェライト組成
を構成するように調合された、B2 O3、Fe2 O3、Co O
(もしくはZn O)、Nb2 O5(もしくはSb2 O5、Ta2
O5)、Sn O2を同時に加えて1350℃にて溶融し、圧延急
冷して上記成分を含むガラスを作製した。
次にこのガラスを800℃で4時間加熱することにより
マトリックス中に、MII、MVおよびSnで置換されたBaフ
ェライトを析出させた。最後にこのガラスを酢酸で清浄
してBaフェライト磁性粉を得た。得られた磁性粉の平均
粒径は約800Åと微細なものであった。また得られた磁
性粉の保磁力(Hc)、飽和磁化(σg)の値を表に示
す。
次にこれらのBaフェライト微粒子を用いて、次の組成
の磁性塗料を調整した(ただし部は重量部を示す)。
Baフェライト粒子 100 部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10 部 ポリウレタン 10 部 酸化アルミニウム 2 部 潤滑剤 1.5部 分散剤(レシチン) 2 部 メチルエチルケトン 70 部 トルエン 70 部 シクロヘキサノン 40 部 硬化剤 5 部 このようにして得られた5種の塗料を、厚さ15μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、カレ
ンダ処理、スリッティング加工を行って厚さ3.5μmの
磁性層を形成して磁気テープを作製した。
この磁気テープの室温での保磁力(Hc)、および20〜
100℃間における保磁力(Hc)の温度変化ΔHc/ΔTを測
定した。その結果を次表に併記する。
[発明の効果] 以上の実施例からも明らかなように、本発明の磁性粉
は、粒径が微細で高密度記録が可能であるばかりでな
く、磁化の低減などを伴うことなく、保磁力(Hc)の温
度特性が向上しており、効果的に磁性粉およびそれを用
いた記録媒体の保磁力の温度特性を改善することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 弘毅 川崎市幸区小向東芝町1 株式会社東芝 総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−64922(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径0.02〜0.2μm、保磁力200〜2000
    Oeの六方晶系フェライト磁性粉において、その構成元
    素であるFe原子の一部が2価金属と、Nb、SbおよびTaか
    ら選ばれた少なくとも1種の5価金属と、1化学式当た
    り0.05〜0.5個の範囲のSn原子で置換されている(但
    し、Ti原子を1化学式当たり0.05個以上含む範囲を除
    く)ことを特徴とする高密度磁気記録用磁性粉。
  2. 【請求項2】六方晶系フェライト磁性粉の構成元素であ
    るFe原子の一部が、2価金属と、Nb、SbおよびTaから選
    ばれた少なくとも1種の5価金属と、1化学式当たり0.
    05〜0.5個の範囲のSn原子で置換されている(但し、Ti
    原子を1化学式当たり0.05個以上含む範囲を除く)平均
    粒径0.02〜0.2μm、保磁力200〜2000 Oeの六方晶系フ
    ェライト磁性粉が、バインダ樹脂とともに、支持体表面
    に塗布されていることを特徴とする磁気記録用媒体。
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