JP2659940B2 - 高密度磁気記録用磁性粉およびその製造方法 - Google Patents

高密度磁気記録用磁性粉およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、高密度磁気記録用磁性粉およびその製造方
法に関する。
(従来の技術) 塗布形の磁気記録用媒体は、ポリエチレンテレフタレ
ート等の非磁性支持体と、この支持体上に設けられた磁
性体微粒子および樹脂バインダを主成分とする磁性層と
から構成されている。
磁性体微粒子としては従来よりγ−Fe2O3、CrO2、Co
−Fe2O3等の針状磁性粒子が広く用いられている。最
近、磁気記録密度の大幅な向上を図るために、垂直磁化
記録のできる磁気記録用媒体が強く望まれており、これ
に適する磁気記録用媒体として六方晶系フェライトの超
微粒子状磁性体を用いたものが研究され(特開昭55−86
103号公報)、高密度記録が可能であることが見い出さ
れている。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、上述した六方晶系フェライトを磁性体微粒
子として用いた磁気記録用媒体においても、その磁気特
性は温度変化に対して安定であることが必要である。す
なわち磁気特性の温度変化が著しいと、磁気記録用媒体
としての記録再生特性が使用時における周囲温度の変化
に伴って大幅に変動することになり、実用上支障を生ず
るからである。六方晶系フェライトを用いた磁気記録用
媒体は常温前後においても、保磁力(Hc)の値が温度上
昇と共に増加するという特徴ある温度特性を示し、温度
変化に対して比較的安定な媒体である。しかしながら、
実用的な見地からは、この六方晶系フェライトにも、よ
り一層の温度安定性が望まれていた。
本発明者等は、このような事情に対処して六方晶系フ
ェライト微粒子を用いた磁気記録用媒体の保磁力の温度
特性を改善すべく鋭意研究を重ねた結果、この六方晶系
フェライトに置換成分の一部として所定量のSnを含有さ
せることにより温度特性が改善されることを見い出し
た。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたもので、温
度特性が改良された高密度磁気記録用磁性粉およびその
製造方法を提供することを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段と作用) すなわち、本発明は、保磁力低減のための置換元素と
しての2価原子と1化学式当たりの原子数にして0.1〜
1.0の範囲のSn原子を含有する、平均粒径0.02〜0.09μ
m、保磁力200〜2000Oe、飽和磁化48.0emu/g以上、保磁
力の温度係数2.0×10-3/℃未満で−1.8×10-3/℃以上で
ある六方晶系フェライトからなる高密度磁気記録用磁性
粉と、六方晶系フェライトの基本成分と、Sn原子および
保磁力低減のための置換元素としての2価原子を含む置
換成分と、ガラス形成成分との混合物を加熱溶融させ、
次いで圧延急冷して非晶質体とし、これを熱処理するこ
とからなる上記高密度磁気記録用磁性粉の製造方法に関
するものである。
本発明の六方晶系フェライト結晶は、例えばM型(Ma
gnetoplumbite type)、W型の六方晶バリウムフェライ
ト、ストロンチウムフェライト、鉛フェライト、カルシ
ウムフェライト、あるいはこれらの固溶体の鉄の一部を
Coなどの2価元素とSn元素で置換した保磁力200〜2000O
eのものである。
上記一軸異方性の六方晶バリウムフェライト結晶の平
均粒径を0.02〜0.09μmの範囲に限定したのは、0.02μ
m未満では、磁化および保磁力が減少して磁気記録用媒
体の再生出力が低下し、逆に0.09μmを越えると、保磁
力が減少しかつ高密度記録の際に再生時のノイズが著し
くなるためである。
一般に六方晶バリウムフェライトにおいては、通常Hc
の温度係数(△Hc/Hc)/△Tは、正の値を示す(△Hc
は測定温度の変化△Tに対応するHcの変化を示す。)。
そしてこの六方晶バリウムフェライトにSn元素を導入す
ると、Hcの温度係数は、その導入量の増加にともなって
減少し、ゼロを経過して負の値を示すようになる。従っ
て、Snの含有量をある範囲に制御することにより、従来
の六方晶バリウムフェライトよりもHcの温度変化の小さ
い磁性粉末が得られる。本発明において上記六方晶バリ
ウムフェライトのSnの含有量は1化学式当たり0.1〜1.0
個の範囲であることが好ましい。Snの含有量が0.1未満
では、Hcの温度係数が十分に改善されず、逆にSnの含有
量が1.0を越えるとHcの温度係数の改善はなされるもの
の、磁性粉の飽和磁化の低下が著しく、磁気記録材料と
しての機能が低下するようになる。
本発明の磁性粉はBaフェライトの例をとれば次の方法
により製造することができる。
まずB2O3・BaOガラスおよび上記置換Baフェライト組
成を構成する成分、すなわちBaO、Fe2O3、SnO2、CoO、B
2O3等の六方晶系フェライトの基本成分、少なくともSn
原子を含む置換成分、ガラス形成成分を所定の比率で調
合し、この混合物を例えば1300℃以上の温度で溶融した
後、圧延急冷して非晶質体とする。次にこの非晶質体を
例えば800℃程度の温度で所定の時間熱処理して六方晶
系フェライトの結晶を析出させる。しかる後、粉砕、洗
浄、乾燥を行ない平均粒径0.02〜0.09μm、保磁力200
〜2000Oeの2価原子とSn原子とを含有する六方晶系フェ
ライト微粒子が得られる。
本発明の六方晶バリウムフェライトは、通常バインダ
樹脂と共に、支持基体表面に塗布されて磁気記録溶媒体
として用いられる。この磁性微粒子と共に磁性層を構成
するバインダ樹脂としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニリデン系共重合体、アクリル酸
エステル系共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘
導体、エポキシ樹脂あるいはこれら2種以上の混合物な
どが用いられる。また磁性層中には前記磁性体微粒子や
バインダ樹脂の他に分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤等の添加剤が必要に応じて適宜含有させることができ
る。
(実施例) 次に本発明の実施例について説明する。
実施例 Co−Sn置換のBaフェライト BaFe12-2XCoXSnXO19 において、置換量0.5〜1.2の範囲の4種のBaフェライト
微粒子を次の方法により作製した。
まずB2O3・BaOガラスに、上記Baフェライト組成を構
成するように調合された、BaO、Fe2O3、SnO2、CoO成分
を加え、1300℃以上の温度で溶融した後、圧延急冷し
て、上記成分を含むガラスを作製した。次に、このガラ
スを800℃で4時間加熱することにより、マトリックス
中にSnおよびCoの置換されたBaフェライトを析出させ
た。最後にこのガラスを粉砕し酢酸で洗浄してBaフェラ
イト磁性粉を得た。得られた磁性粉の平均粒径は約800
〜900Åであった。
次にこれらのBaフェライト微粒子を用いて、下記組成
の磁性塗料を調整した(ただし部は重量部を示す)。
Sn−Co置換のBaフェライト粒子 100 部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10 部 ポリウレタン 10 部 酸化アルミニウム 2 部 潤滑剤 1.5部 分散剤(レシチン) 2 部 メチルエチルケトン 70 部 トルエン 70 部 シクロヘキサノン 40 部 硬化剤 5 部 このようにして得られた4種の塗料を、厚さ15μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、カレ
ンダ処理、スリッティング加工を行って厚さ3.5μmの
磁性層を形成して磁気テープを作製した 比較例 Co−Ti置換のBaフェライト BaFe12-2XTiXCoXO19 において、Xが0.71〜0.84の範囲の5種の磁性粉試料
を、上記実施例と同様にした作製した。これらの試料の
平均粒径は約800Åであった。これらの試料を上記実施
例と同様なプロセスで塗料化し、磁気テープを作成し
た。
実施例および比較例で得た各磁気テープについて、室
温でのHc、および20〜100℃におけるHcの温度変化(△H
c/Hc)/△Tを測定した。その結果を第1表および第2
表に示す。
なお第1表および第2表は、それぞれ実施例および比
較例の磁気テープの測定結果である。
第1表(実施例)のSn添加フェライト微粒子のHcの温
度係数を第2表(比較例)のTi−Co置換のBaフェライト
のそれとほぼ同じHcの値を有する試料について比較する
と、明らかに、Sn置換Baフェライトの方が比較例のもの
よりもHcの温度係数の絶対値が小さく、Hcの温度係数が
著しく改善されることがわかる。
また、第1表から、0.1以上のSn元素置換量でHcの温
度依存性が改善されることがわかる。
第3表は、実施例の BaFe12-2XCoXSnXO19 微粒子の飽和磁化の置換量(X)依存性を示したもので
ある。
第3表の結果より、Sn置換量が1.0を越えると、磁性
粉の飽和磁化そのものが著しく減少し、高密度磁気記録
用材料としての機能が低下することがわかる。
[発明の効果] 以上の実施例からも明らかなように、本発明によれ
ば、効果的に磁性粉の保磁力の温度特性を改善すること
ができる。
その結果、使用時における周囲温度の変化に伴って大
幅に変動しやすい磁気記録媒体としての記録再生特性を
安定化することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井戸 忠 川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社 東芝総合研究所内 (72)発明者 横山 弘毅 川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社 東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−161602(JP,A) 特開 昭60−210802(JP,A) 特開 昭61−174118(JP,A) 特開 昭60−122726(JP,A) 特開 昭59−151341(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保磁力低減のための置換元素としての2価
    原子と1化学式当たりの原子数にして0.1〜1.0の範囲の
    Sn原子を含有する、平均粒径0.02〜0.09μm、保磁力20
    0〜2000Oe、飽和磁化48.0emu/g以上、保磁力の温度係数
    2.0×10-3/℃未満で−1.8×10-3/℃以上である六方晶系
    フェライトからなる高密度磁気記録用磁性粉。
  2. 【請求項2】保磁力の温度係数が−1.8×10-3/℃以上、
    1.0×10-3/℃以下であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の高密度磁気記録用磁性粉。
  3. 【請求項3】六方晶系フェライトの基本成分と、Sn原子
    および保磁力低減のための置換元素としての2価原子を
    含む置換成分と、ガラス形成成分との混合物を加熱溶融
    させ、次いで圧延急冷して非晶質体とし、これを熱処理
    して、保磁力低減のための置換元素としての2価原子と
    1化学式当たりの原子数にして0.1〜1.0の範囲のSn原子
    を含有する、平均粒径0.02〜0.09μm、保磁力200〜200
    0Oe、飽和磁化48.0emu/g以上、保磁力の温度係数2.0×1
    0-3/℃未満で−1.8×10-3/℃以上である六方晶系フェラ
    イトの結晶を析出させることを特徴とする高密度磁気記
    録用磁性粉の製造方法。
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