JPH08181012A - 高密度磁気記録用磁性粉およびその製造方法 - Google Patents

高密度磁気記録用磁性粉およびその製造方法

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JPH08181012A
JPH08181012A JP7221981A JP22198195A JPH08181012A JP H08181012 A JPH08181012 A JP H08181012A JP 7221981 A JP7221981 A JP 7221981A JP 22198195 A JP22198195 A JP 22198195A JP H08181012 A JPH08181012 A JP H08181012A
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JP
Japan
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coercive force
magnetic powder
magnetic
ferrite
temperature coefficient
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JP7221981A
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English (en)
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Osamu Kubo
修 久保
Tsutomu Nomura
力 野村
Tadashi Ido
忠 井戸
Koki Yokoyama
弘毅 横山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度特性が改良された高密度磁気記録用磁性
粉およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 2価原子と一化学式当たりの原子数にし
て、 0.1〜 1.0の範囲のSn 原子を含有する平均粒径
0.02 〜0.09μm、保磁力 200〜2000Oe 、飽和磁化 4
8.0 emu/g以上、保磁力の温度係数 2.0×10-3/℃
未満である六方晶系フェライトからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度磁気記録用
磁性粉およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塗布形の磁気記録用媒体は、ポリエチレ
ンテレフタレ―ト等の非磁性支持体と、この支持体上に
設けられた磁性体微粒子および樹脂バインダを主成分と
する磁性層とから構成されている。磁性体微粒子として
は、従来よりγFe2 O 3 、Cr O2 、 Co-Fe2 O 3 等の針
状磁性粒子が広く用いられている。最近、磁気記録密度
の大幅な向上を図るために、垂直磁化記録のできる磁気
記録用媒体が強く望まれており、これに適する磁気記録
用媒体として六方晶系フェライトの超微粒子状磁性体を
用いたものが研究され(特開昭 55-86103 号公報)、高
密度記録が可能であることが見い出されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した六
方晶系フェライトを磁性体微粒子として用いた磁気記録
用媒体においても、その磁気特性は温度変化に対して安
定であることが必要である。すなわち磁気特性の温度変
化が著しいと、磁気記録用媒体としての記録再生特性が
使用時における周囲温度の変化に伴って大幅に変動する
ことになり、実用上支障を生ずるからである。六方晶系
フェライトを用いた磁気記録用媒体は常温前後において
も、保磁力(Hc )の値が温度上昇と共に増加するとい
う特徴ある温度特性を示し、温度変化に対して比較的安
定な媒体である。しかしながら、実用的な見地からは、
この六方晶系フェライトにも、より一層の温度安定性が
望まれていた。
【0004】本発明者等は、このような事情に対処して
六方晶系フェライト微粒子を用いた磁気記録用媒体の保
磁力の温度特性を改善すべく鋭意研究を重ねた結果、こ
の六方晶系フェライトに置換成分の一部として所定量の
Sn 原子を含有させることにより温度特性が改善される
ことを見い出した。
【0005】本発明は、かかる知見に基づいてなされた
もので、請求項1および請求項2は温度特性が改良され
た高密度磁気記録用磁性粉を、請求項3はその製造方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 2
価原子と 1化学式当たりの原子数にして、 0.1〜1.0の
範囲のSn原子を含有する平均粒径 0.02 〜0.09μm 、
保磁力 200〜2000Oe、飽和磁化 48.0 emu/g以
上、保磁力の温度係数 2.0×10-3/℃未満である六方晶
系フェライト結晶からなる高密度磁気記録用磁性粉およ
びガラス結晶化法を用いたその製造方法に関するもので
ある。
【0007】本発明の六方晶系フェライト結晶は、例え
ばM型(Magnetoplumbite type)、W型の六方晶バリウ
ムフェライト、ストロンチウムフェライト、鉛フェライ
ト、カルシウムフェライト、あるいはこれらの固溶体の
鉄の一部をCo などの 2価原子とSn 原子で置換した保
磁力 200〜2000Oe のものである。
【0008】上記一軸異方性の六方晶バリウムフェライ
ト結晶の平均粒径を 0.02 〜0.09μm の範囲に限定した
のは、 0.02 μm 未満では、磁化および保磁力が減少し
て磁気記録用媒体の再生出力が低下し、逆に 0.09 μm
を越えると、保磁力が減少しかつ高密度記録の際に再生
時のノイズが著しくなるためである。
【0009】一般に六方晶バリウムフェライトにおいて
は、通常Hc の温度係数(△Hc /Hc )/△Tは、正
の値を示す(△Hc は測定温度の変化△Tに対応するH
c の変化を示す。)。そしてこの六方晶バリウムフェラ
イトにSn 原子を導入すると、 Hc の温度係数は、そ
の添加量の増加にともなって減少し、ゼロを経過して負
の値を示すようになる。従って、Sn 原子の含有量をあ
る範囲に制御することにより、従来の六方晶バリウムフ
ェライトよりもHc の温度変化の小さい磁性粉末が得ら
れる。本発明において上記六方晶バリウムフェライトの
Sn 原子の含有量は 1化学式当たり 0.1〜 1.0個の範囲
であることが好ましい。Sn 原子の含有量が 0.1未満で
は、Hc の温度係数が十分に改善されず、逆にSn 原子
の含有量が 1.0を越えるとHc の温度係数の改善はなさ
れるものの、磁性粉の飽和磁化の低下が著しく、磁気記
録材料としての機能が低下するようになる。
【0010】本発明の磁性粉はBaフェライトの例をと
れば次の方法により製造することができる。まずB2
3 ・Ba Oガラスおよび上記置換Ba フェライト組成を
構成する成分、すなわちBa O、Fe2 3 、Sn
2 、Co O、B2 3 等の六方晶フェライトの基本成
分、少なくともSn 原子を含む置換成分、ガラス形成成
分を所定の比率で調合し、この混合物を例えば1300℃程
度の温度で溶融した後、圧延急冷して非晶質体とする。
次にこの非晶質体を非晶質体を例えば 800℃程度の温度
で所定時間熱処理して六方晶フェライトの結晶を析出さ
せる。しかる後、粉砕、洗浄、乾燥を行い平均粒径 0.0
2 〜0.09μm 、保磁力 200〜2000Oe の 2価原子とSn
原子とを含有する六方晶フェライト微粒子が得られる。
【0011】本発明の六方晶バリウムフェライトは、通
常バインダ樹脂と共に、支持基体表面に塗布されて磁気
記録用媒体として用いられる。この磁性微粒子と共に磁
性層を構成するバインダ樹脂としては、例えば塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン系共重合体、
アクリル酸エステル系共重合体、ポリビニルブチラ―ル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セ
ルロ―ス誘導体、エポキシ樹脂あるいはこれら 2種以上
の混合物などが用いられる。また磁性層中には前記磁性
体微粒子やバインダ樹脂の他に分散剤、潤滑剤、研磨
剤、帯電防止剤等の添加剤が必要に応じて適宜含有させ
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について説明
する。 実施例 Co −Sn 置換のBa フェライト、 Ba Fe 12-2X Co X 19 において、置換量 0.5〜 1.2の範囲の 4種類のBa フェ
ライト微粒子を次の方法により作製した。まずB2 3
・Ba Oガラスに、上記Ba フェライト組成を構成する
ように調合された、Ba O、Fe 2 3 、Ti O2 、S
n O2 、Co O成分を加え、1300℃以上の温度で溶融し
た後、圧延急冷して、上記成分を含むガラスを作製し
た。次に、このガラスを 800℃で 4時間加熱することに
より、マトリックス中にTi、Sn およびCo の置換さ
れたBa フェライトを析出させた。最後にこのガラスを
酢酸で洗浄してBa フェライト磁性粉を得た。得られた
磁性粉の平均粒径は約800〜900 オングストロームであ
った。
【0013】次にこれらのBa フェライト微粒子を用い
て、下記組成の磁性塗料を調整した(ただし部は重量部
を示す)。
【0014】 Ti-Sn-Co置換のBa フェライト粒子 100部 塩化ビニル -酢酸ビニル共重合体 10部 ポリウレタン 10部 酸化アルミニウム 2部 潤滑剤 1.5部 分散剤(レシチン) 2部 メチルエチルケトン 70部 トルエン 70部 シクロヘキサノン 40部 硬化剤 5部 このようにして得られた 4種の塗料を、厚さ15μm のポ
リエチレンテレフタレ―トフィルム上に塗布し、カレン
ダ処理、スリッティング加工を行って厚さ 3.5μm の磁
性層を形成して磁気テ―プを作製した 比較例 Co-Ti 置換のBa フェライト、 BaFe12-2X Ti X Co X 19 において、Xが 0.71 〜 0.84 の範囲の 5種の磁性粉試
料を、上記実施例と同様にした作製した。これらの試料
の平均粒径は約 800オングストロームであった。これら
の試料を上記実施例と同様なプロセスで塗料化し、磁気
テ―プを作成した。
【0015】実施例および比較例で得た各磁気テ―プに
ついて、室温でのHc 、および20〜100℃におけるHc
の温度変化(△Hc /Hc)/△Tを測定した。その結果
を表1および表2に示す。
【0016】なお表1および表2は、それぞれ実施例お
よび比較例の磁気テ―プの測定結果である。
【0017】
【表1】
【表2】 実施例のSn 添加フェライト微粒子のHc の温度係数を
表2(比較例)のTi-Co 置換のBa フェライトのそれ
とほぼ同じHc の値を有する試料について比較すると、
明らかに、Sn 置換Ba フェライトの方が比較例のもの
よりもHc の温度係数の絶対値が小さく、Hc の温度係
数が著しく改善されることがわかる。また、表1から、
0.1以上のSn 置換量でHc の温度依存性が改善される
ことがわかる。
【0018】表3は、実施例のBa Fe 12-2X Co X
19微粒子の飽和磁化の置換量(X)依存性を示したもの
である。
【0019】
【表3】 表3の結果より、Sn 置換量が 1.0を越えると、磁性粉
の飽和磁化そのものが著しく減少し、高密度磁気記録用
材料としての機能が低下することがわかる。
【0020】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、請
求項1および請求項2の発明によれば、効果的に磁性粉
の保磁力の温度特性を改善することができる。また、請
求項3の発明によれば、保磁力の温度特性が改善された
磁性粉を得ることができる。
【0021】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 弘毅 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2価原子と一化学式当たりの原子数にし
    て、 0.1〜 1.0の範囲のSn 原子を含有する平均粒径
    0.02 〜0.09μm、保磁力 200〜2000Oe 、飽和磁化 4
    8.0 emu/g以上、保磁力の温度係数 2.0×10-3/℃
    未満である六方晶系フェライトからなる高密度磁気記録
    用磁性粉。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高密度磁気記録用磁性粉
    において、 前記保磁力の温度係数が-1.8×10-3/℃以上、 1.0×10
    -3/℃以下であることを特徴とする高密度磁気記録用磁
    性粉。
  3. 【請求項3】 六方晶系フェライトの基本成分、少なく
    ともSn 原子を含む保磁力低減のための置換成分および
    ガラス形成成分の混合物を加熱溶融させ、ついで急冷し
    て非晶質体とし、これを熱処理して平均粒径 0.02 〜0.
    09μm、保磁力200〜2000Oe 、飽和磁化 48.0 emu
    /g以上、保磁力の温度係数 2.0×10-3/℃未満である
    六方晶系フェライトの結晶を析出させることを特徴とす
    る高密度磁気記録用磁性粉の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS61174118A (ja) * 1985-01-28 1986-08-05 Hitachi Maxell Ltd 垂直磁気記録用磁性粉およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61174118A (ja) * 1985-01-28 1986-08-05 Hitachi Maxell Ltd 垂直磁気記録用磁性粉およびその製造方法

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Effective date: 19980428