JPH07268242A - 有機−無機複合顔料及びその製造方法 - Google Patents

有機−無機複合顔料及びその製造方法

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JPH07268242A
JPH07268242A JP6085730A JP8573094A JPH07268242A JP H07268242 A JPH07268242 A JP H07268242A JP 6085730 A JP6085730 A JP 6085730A JP 8573094 A JP8573094 A JP 8573094A JP H07268242 A JPH07268242 A JP H07268242A
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red
pigment
sulfuric acid
inorganic
organic
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JP6085730A
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Masaaki Horino
政章 堀野
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Pola Chemical Industries Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C3/00Treatment in general of inorganic materials, other than fibrous fillers, to enhance their pigmenting or filling properties
    • C09C3/08Treatment with low-molecular-weight non-polymer organic compounds

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 隠蔽力、彩度に優れた有機−無機複合顔料及
びその製造方法を提供する。 【構成】 屈折率2以上且つ平均粒子径0.01〜60
μmの無機白色顔料を赤色226号で強固に被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高彩度、高隠蔽性を持
ち、分散性に優れた新規な有機−無機複合顔料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、有色顔料や染料を種々の製品の着
色剤として用いる場合、隠蔽力のある無機白色顔料等を
併用して製品の外観上の美観を保っている。又、配合時
に発色性、隠蔽力を安定化させる目的で、アトマイザー
やロールミル、サンドミル等を用いて着色剤や無機白色
顔料の凝集を解砕し、分散させる事が知られている。
【0003】しかしながら、これらの従来技術において
は、顔料や染料の種類によりその凝集力が相違するた
め、充分な分散安定性が得られず、その結果粒子の再凝
集が起こり易く、良好な発色性、隠蔽力を安定して得る
事が難しいという欠点を有していた。
【0004】このような従来技術の欠点を改良した技術
としては、 (1)化学的方法によって水溶液化した染料に微粉砕し
た薄片状基質を加えた後、基質粒子表面に染料を沈澱、
沈着せしめる事により発色性の良好な顔料を得る方法
(特開昭62−91565号公報)。 (2)水系において基質粒子表面に顔料を析出、被覆せ
しめる事により着色雲母顔料を得る方法(特開昭63−
243168号公報)。 (3)金属酸化物被覆雲母、雲母、セリサイト、カオリ
ン等の薄片状基質粒子上に顔料及び/又は染料粒子を液
体媒体を使用する事無く所定の高速攪拌によって薄片状
基質粒子とこれらの顔料や染料の粒子とでオーダードミ
クスチュアーを形成させ、彩度、分散性に優れ且つ顔料
や染料の付着安定性に優れている薄片状複合顔料を得る
方法(特開平5−214257号公報)等が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、
(1)、(2)の技術では、顔料や染料の微粒子化、分
散が未だ十分でないため、満足できる発色は得にくい。
更には処理工程において基質粒子表面に付着しなかった
或いは付着が弱かった顔料や染料は濾過工程或いは洗浄
工程において分離、脱落し、使用した顔料や染料の仕込
量に対して期待される発色性が得られない場合がある。
【0006】又(3)の技術では衝撃力、圧縮力、剪断
力等の物理的手段により固着しているため、必ずしも顔
料や染料の全てが安定且つ均一に基質表面に固定される
わけではない。その上、高速攪拌により基質が粉砕され
る結果、基質の粒度分布幅が広がってしまい、高彩度化
には良い影響を与えない。
【0007】更には基質に屈折率の低い薄片状物質を用
いるため、得られた複合顔料の透明性が高く、下地色の
影響を受けてしまい、高彩度になりにくい。そのため特
に化粧料や塗料の分野においては着色剤としての用途が
大きく限定される。
【0008】そこで本発明は前記従来技術の問題点を解
決し、高彩度、高隠蔽力の双方を兼ね備えた顔料及び該
顔料の製造方法を提供する事を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、有機顔料と高屈折率無機白色顔料を複合
化した場合の彩度と隠蔽力の変化について鋭意研究を重
ねた結果、高屈折率無機白色顔料表面に赤色226号を
均一且つ強固に付着させて複合化した場合には単に高屈
折率無機白色顔料と赤色226号とを混合した場合より
もはるかに高彩度、高隠蔽力を示す事を見いだし、本発
明を完成させるに至った。
【0010】すなわち本発明は、屈折率2以上且つ平均
粒子径0.01〜60μmである無機白色顔料を赤色2
26号で強固に被覆してなる高彩度、高隠蔽力を示す有
機−無機複合顔料を提供する。
【0011】又、本発明の無機白色顔料を赤色226号
で強固に被覆してなる高彩度、高隠蔽力を示す有機−無
機複合顔料を製造する方法を提供する。
【0012】以下に本発明及び本発明の有機−無機複合
顔料の製造方法を詳細に説明する。
【0013】本発明における赤色226号で被覆してな
る高屈折率無機白色顔料を製造する方法としては(1)
赤色226号を硫酸に溶解する工程と(2)赤色226
号を溶解した硫酸に無機白色顔料を分散させる工程と
(3)赤色226号を溶解し、無機白色顔料を分散させ
た硫酸を水に滴下して、無機白色顔料の表面に赤色22
6号を被覆させる工程とを必須とする。
【0014】赤色226号を溶解する溶媒として硫酸以
外の酸を使用すると、概して水を相当量含有するため、
赤色226号を十分に溶解できない。この理由から硫酸
を用いる場合も水の含有量が10重量%以下のものを使
用しないと赤色226号を完全に溶解する事は出来な
い。
【0015】(1)及び(2)の工程は前後しても、或
いは同時に行っても差し支えないが、赤色226号の溶
解状態や、無機白色顔料の分散状態が確認しやすいの
で、上記手順に従う方が好ましい。
【0016】この赤色226号を硫酸に溶解する工程及
び赤色226号を溶解し、無機白色顔料を分散させた硫
酸を水に滴下して、無機白色顔料の表面に赤色226号
を被覆させる工程においては、溶解熱により溶液の温度
が上昇するが、70℃、更に好ましくは50℃を越えて
上昇しないように赤色226号の投入速度を調節した
り、氷冷、水冷、空冷等の方法で冷却する事が望まし
い。70℃を越えると赤色226号の色調が本来の色調
から青みを帯びた色調に変化する上、変化した色調の再
現性にも乏しく商品価値を損ねてしまう。
【0017】最終的に得られた赤色226号で被覆して
なる高屈折率無機白色顔料を乾燥する際には、100℃
以下の温度で乾燥させる事が望ましい。100℃を越え
る温度で乾燥させると、粒子が強く凝集してしまうため
分散性が悪くなる場合があり、又130℃を越える温度
で乾燥させると、赤色226号が昇華してしまうので、
好ましくない。
【0018】被覆される無機白色顔料は屈折率が2以上
のものが好ましい。屈折率が2未満のものを用いると透
明性が強くなり、下地の形態が見えやすく且つ下地のア
ンダートーンの色味の影響を受けるため高彩度、高隠蔽
力の顔料が得られない。このような屈折率が2以上の白
色無機顔料としては、酸化亜鉛(屈折率2.0)、酸化
ジルコニウム(屈折率2.4)、アナタース型酸化チタ
ン(屈折率2.5)ルチル型酸化チタン(屈折率2.7
5)やこれらの二種以上の混合物、複合物等が好適に使
用できる。
【0019】無機白色顔料の形状については特に制限は
無いが平均粒子径は0.01〜60μmの範囲にある事
が望ましい。平均粒子径が0.01μm未満であると、
顔料の隠蔽力が低下する上、光学的に十分な顔料分散状
態が得にくく、60μmを越えると十分な着色力が得ら
れないだけでなく、粒子感が感じられるようになり、好
ましくない。
【0020】無機白色顔料に被覆する赤色226号の量
は、希望する色味に応じて選択する事が出来、赤色22
6号の量を多くすれば赤色の濃い有機−無機複合顔料が
得られるが、無機白色顔料と赤色226号の比率が重量
比で1対1を越えると実際上赤色が濃くならないので、
この範囲内で適宜選択する事が望ましい。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0022】実施例1.ガラス容器に濃硫酸300gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)20gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、0〜
5℃に冷却した水を循環させたガラス製蛇管をガラス容
器内に設置して、溶液の温度を42℃以下に保持した。
30分攪拌を続けた後、酸化チタンA−100(石原産
業製)80gを投入し、更に30分攪拌を続けて均一分
散させた。これとは別の容器に水3000gと氷500
gを入れた氷水を用意しておき、この中に酸化チタンを
均一分散させた赤色226号−濃硫酸溶液を攪拌しなが
らゆっくり注入した。注入終了時の温度は37℃であっ
た。その後20分間攪拌し濾過して、洗浄水のpHが中
性になるまで水洗、濾過を繰り返した後、80℃で乾燥
し、粉砕して赤色226号被覆酸化チタン顔料を得た。
【0023】実施例2.ガラス容器に濃硫酸500gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)30gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、0〜
5℃に冷却した水を循環させたガラス製蛇管をガラス容
器内に設置して、溶液の温度を48℃以下に保持した。
30分攪拌を続けた後、酸化ジルコニウム(東ソー製)
70gを投入し、更に30分攪拌を続けて均一分散させ
た。これとは別の容器に水3000gと氷500gを入
れた氷水を用意しておき、この中に酸化ジルコニウムを
均一分散させた赤色226号−濃硫酸溶液を攪拌しなが
らゆっくり注入した。注入終了時の温度は44℃であっ
た。その後20分間攪拌し濾過して、洗浄水のpHが中
性になるまで水洗、濾過を繰り返した後、90℃で乾燥
し、粉砕して赤色226号被覆酸化ジルコニウム顔料を
得た。
【0024】実施例3.ガラス容器に濃硫酸1000g
を秤量し、赤色226号(大東化成製)5gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、0〜
5℃に冷却した水を循環させたガラス製蛇管をガラス容
器内に設置して、溶液の温度を35℃以下に保持した。
30分攪拌を続けた後、酸化チタンA−100(石原産
業製)90gと酸化亜鉛5gを投入し、更に30分攪拌
を続けて均一分散させた。これとは別の容器に水300
0gと氷500gを入れた氷水を用意しておき、この中
に酸化チタンと酸化亜鉛を均一分散させた赤色226号
−濃硫酸溶液を攪拌しながらゆっくり注入した。注入終
了時の温度は56℃であった。その後20分間攪拌し濾
過して、洗浄水のpHが中性になるまで水洗、濾過を繰
り返した後、60℃で乾燥し、粉砕して赤色226号被
覆酸化チタン−酸化亜鉛顔料を得た。
【0025】実施例4.ガラス容器に濃硫酸600gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)50gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、溶液
の温度は62℃以下に保持した。30分攪拌を続けた
後、酸化チタンA−100(石原産業製)50gを投入
し、更に30分攪拌を続けて均一分散させた。これとは
別の容器に水3000gと氷500gを入れた氷水を用
意しておき、この中に酸化チタンを均一分散させた赤色
226号−濃硫酸溶液を攪拌しながらゆっくり注入し
た。注入終了時の温度は48℃であった。その後20分
間攪拌し濾過して、洗浄水のpHが中性になるまで水
洗、濾過を繰り返した後、40℃で乾燥し、粉砕して赤
色226号被覆酸化チタン顔料を得た。
【0026】比較例1.ガラス容器に濃硫酸300gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)20gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、特に
冷却操作を行わなかったところ、溶液の温度は75℃に
上昇した。30分攪拌を続けた後、酸化チタンA−10
0(石原産業製)80gを投入し、更に30分攪拌を続
けて均一分散させた。これとは別の容器に水3000g
と氷500gを入れた氷水を用意しておき、この中に酸
化チタンを均一分散させた赤色226号−濃硫酸溶液を
攪拌しながらゆっくり注入した。注入終了時の温度は3
7℃であった。その後20分間攪拌し濾過して、洗浄水
のpHが中性になるまで水洗、濾過を繰り返した後、8
0℃で乾燥し、粉砕して赤色226号被覆酸化チタン顔
料を得た。
【0027】比較例2.ガラス容器に濃硫酸500gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)30gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、0〜
5℃に冷却した水を循環させたガラス製蛇管をガラス容
器内に設置して、溶液の温度を48℃以下に保持した。
30分攪拌を続けた後、酸化ジルコニウム(東ソー製)
70gを投入し、更に30分攪拌を続けて均一分散させ
た。これとは別の容器に水3000gを用意しておき、
この中に酸化ジルコニウムを均一分散させた赤色226
号−濃硫酸溶液を攪拌しながらゆっくり注入した。注入
終了時の温度は92℃であった。その後20分間攪拌し
濾過して、洗浄水のpHが中性になるまで水洗、濾過を
繰り返した後、90℃で乾燥し、粉砕して赤色226号
被覆酸化ジルコニウム顔料を得た。
【0028】比較例3.ガラス容器に濃硫酸1000g
を秤量し、赤色226号(大東化成製)5gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、0〜
5℃に冷却した水を循環させたガラス製蛇管をガラス容
器内に設置して、溶液の温度を35℃以下に保持した。
30分攪拌を続けた後、酸化チタンA−100(石原産
業製)90gと酸化亜鉛5gを投入し、更に30分攪拌
を続けて均一分散させた。これとは別の容器に水300
0gと氷500gを入れた氷水を用意しておき、この中
に酸化チタンと酸化亜鉛を均一分散させた赤色226号
−濃硫酸溶液を攪拌しながらゆっくり注入した。注入終
了時の温度は56℃であった。その後20分間攪拌し濾
過して、洗浄水のpHが中性になるまで水洗、濾過を繰
り返した後、140℃で乾燥し、粉砕して赤色226号
被覆酸化チタン−酸化亜鉛顔料を得た。
【0029】比較例4.ガラス容器に濃硫酸600gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)50gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、0〜
5℃に冷却した水を循環させたガラス製蛇管をガラス容
器内に設置して、溶液の温度は62℃以下に保持した。
30分攪拌を続けた後、屈折率1.76の酸化アルミナ
50gを投入し、更に30分攪拌を続けて均一分散させ
た。これとは別の容器に水3000gと氷500gを入
れた氷水を用意しておき、この中に酸化チタンを均一分
散させた赤色226号−濃硫酸溶液を攪拌しながらゆっ
くり注入した。注入終了時の温度は48℃であった。そ
の後20分間攪拌し濾過して、洗浄水のpHが中性にな
るまで水洗、濾過を繰り返した後、40℃で乾燥し、粉
砕して赤色226号被覆酸化アルミナ顔料を得た。
【0030】比較例5.ガラス容器に85%硫酸600
gを秤量し、赤色226号(大東化成製)50gを攪拌
しながら投入したところ、ほとんど溶解せず、分散状態
となった。。この投入操作の間、0〜5℃に冷却した水
を循環させたガラス製蛇管をガラス容器内に設置して、
溶液の温度は62℃以下に保持した。30分攪拌を続け
た後、酸化チタンA−100(石原産業製)50gを投
入し、更に30分攪拌を続けて均一分散させた。これと
は別の容器に水3000gと氷500gを入れた氷水を
用意しておき、この中に赤色226号と酸化チタンとを
均一分散させた85%硫酸溶液を攪拌しながらゆっくり
注入した。注入終了時の温度は48℃であった。その後
20分間攪拌し濾過して、洗浄水のpHが中性になるま
で水洗、濾過を繰り返したが、赤色226号の大半が洗
浄工程で溶出し、赤色226号で被覆された酸化チタン
顔料は得られなかった。
【0031】比較例6.ガラス容器に濃硝酸600gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)50gを攪拌しな
がら投入したところ、ほとんど溶解せず、分散状態とな
った。この投入操作の間、溶液の温度は30℃以下であ
った。30分攪拌を続けた後、酸化チタンA−100
(石原産業製)50gを投入し、更に30分攪拌を続け
て均一分散させた。これとは別の容器に水3000gを
用意しておき、この中に赤色226号と酸化チタンとを
均一分散させた濃硝酸溶液を攪拌しながらゆっくり注入
した。注入終了時の温度は32℃であった。その後20
分間攪拌し濾過して、洗浄水のpHが中性になるまで水
洗、濾過を繰り返したが、赤色226号の大半が洗浄工
程で溶出し、赤色226号で強固に被覆された酸化チタ
ン顔料は得られなかった。
【0032】実施例1〜4の複合顔料について、以下の
評価方法により赤色226号の付着安定性を評価した。
【0033】(有機−無機複合顔料の赤色226号の付
着安定性評価方法)精製水200ml中に製造例の有機
−無機複合顔料6gを入れ、ホモミキサーで30分間攪
拌した後遠心分離器(国産(株)製H−200NR)を
用い、9,000rpmで30分間処理した後、観察し
たところ、下部に沈降した有機−無機複合顔料には白色
無機顔料とR−226号との分離は全く認められず、上
澄み液も無色透明のままであり、赤色226号と白色無
機顔料とが強固に固着している事が明きらかとなった。
【0034】実施例1〜4及び比較例1〜4の赤色22
6号被覆無機白色顔料の彩度と隠蔽力を評価した。
【0035】(評価試料の調整)赤色226号被覆無機
白色顔料1.0gを精秤し、ひまし油1.5gとともに
フーバーマーラーを用いて、150回混練した。混練し
たサンプル0.5gを50ml容量のポリエチレン製デ
ィスポーザブルカップに秤取り、その中に透明ネイルエ
ナメルラッカー10gを入れ、均一になるまで攪拌し
た。攪拌中に揮発したネイルエナメルラッカーを補充し
て攪拌した後、隠蔽率試験紙(日本テストパネル工業株
式会社製)上に10milのドクターブレードを用いて
製膜して評価試料とした。
【0036】(彩度の評価)隠蔽率試験紙に製膜した評
価試料の白色部を、ミノルタ製分光色差計CM−100
0を用いて、分光スペクトルを測定し、L−a−b値を
算出した。
【0037】(隠蔽力の評価)隠蔽率試験紙の製膜して
いない白色部と黒色部の400〜700nmにおける分
光スペクトルの差を100として、製膜した白色部と黒
色部の400〜700nmにおける分光スペクトルの差
を百分率に換算し隠蔽率を求めた。
【0038】以上の結果を表1にまとめて示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果に明らかなように、本発明の有
機−無機複合顔料は発色性に優れ、隠蔽力も高いもので
あった。
【0041】
【発明の効果】本発明及び本発明の製造方法により隠蔽
力及び彩度に優れた顔料が得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】無機白色顔料の形状については特に制限は
無いが平均粒子径は0.01〜60μmの範囲にある事
が望ましい。平均粒子径が0.01μm未満であると、
顔料の隠蔽力が低下する上、光学的に十分な顔料分散状
態が得にくく、特に隠蔽力を必要とする用途には0.1
μm以上である事が望ましい。60μmを越えると十分
な着色力が得られないだけでなく、粒子感が感じられる
ようになり、好ましくない。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率2以上且つ平均粒子径0.01〜
    60μmである無機白色顔料を赤色226号で被覆した
    有機−無機複合顔料。
  2. 【請求項2】 無機白色顔料が酸化亜鉛、酸化ジルコニ
    ウム、酸化チタン(アナタース型)、酸化チタン(ルチ
    ル型)の一種又は二種以上の組み合わせから選ばれる請
    求項1に記載の有機−無機複合顔料。
  3. 【請求項3】 無機白色顔料が酸化亜鉛、酸化ジルコニ
    ウム、酸化チタン(アナタース型)、酸化チタン(ルチ
    ル型)の二種以上の複合物から選ばれる請求項1に記載
    の有機−無機複合顔料。
  4. 【請求項4】 (1)赤色226号を硫酸に溶解する工
    程と(2)赤色226号を溶解した硫酸に無機白色顔料
    を分散させる工程と(3)赤色226号を溶解し、無機
    白色顔料を分散させた硫酸を水に滴下して、無機白色顔
    料の表面に赤色226号を被覆させる工程とを特徴とす
    る請求項1から3の何れかに記載の有機−無機複合顔料
    の製造法。
  5. 【請求項5】 赤色226号を硫酸に溶解する工程にお
    いて、該工程中の硫酸の温度を70℃以下に保持する請
    求項4に記載の有機−無機複合顔料の製造法。
  6. 【請求項6】 赤色226号を硫酸に溶解する工程にお
    いて、該工程中の硫酸の温度を50℃以下に保持する請
    求項4に記載の有機−無機複合顔料の製造法。
  7. 【請求項7】 赤色226号を溶解し、無機白色顔料を
    分散させた硫酸を水に滴下して、無機白色顔料の表面に
    赤色226号を被覆させる工程において、該工程中の溶
    液の温度を70℃以下に保持する請求項4から6の何れ
    かに記載の有機−無機複合顔料の製造法。
  8. 【請求項8】 赤色226号を溶解し、無機白色顔料を
    分散させた硫酸を水に滴下して、無機白色顔料の表面に
    赤色226号を被覆させる工程において、該工程中の溶
    液の温度を50℃以下に保持する請求項4から6の何れ
    かに記載の有機−無機複合顔料の製造法。
  9. 【請求項9】 硫酸が10重量%未満の水を含むもので
    ある請求項4から8の何れかに記載の有機−無機複合顔
    料の製造法。
JP6085730A 1994-03-30 1994-03-30 有機−無機複合顔料及びその製造方法 Pending JPH07268242A (ja)

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