JP3241535B2 - 有機−無機複合顔料を配合してなる化粧料 - Google Patents

有機−無機複合顔料を配合してなる化粧料

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JP3241535B2 JP12052194A JP12052194A JP3241535B2 JP 3241535 B2 JP3241535 B2 JP 3241535B2 JP 12052194 A JP12052194 A JP 12052194A JP 12052194 A JP12052194 A JP 12052194A JP 3241535 B2 JP3241535 B2 JP 3241535B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高彩度、高隠蔽性を持
ち、水や汗に対してブリーディングを生じにくい化粧料
に関する。
【0002】
【従来の技術】アイカラー、口紅等に用いられる有色顔
料としては、一般に無機顔料、有機顔料、パール顔料等
が汎用されている。このようなポイントメークアップ料
は、塗布した際の仕上がり感を良好なものとするため
に、色味の発色が均一であり、下地色(肌や口唇の色)
の影響を受けず、彩度が高い事、経時変化で色がくすん
だりしない事、着色力が充分にあり、塗布部位に染着し
ない事が重要である。
【0003】しかし色調の面から述べると、赤色系無機
顔料であるベンガラ類はそのもの自身の彩度が低いとい
う問題を有している。更にベンガラ類は皮膚から分泌さ
れる皮脂や水分により濡れると、色調が赤黒く変化して
しまう。又黄色水和酸化鉄は皮膚から分泌される皮脂や
水分により濡れると、屈折率が低下してしまう。そのた
めにこのような有色無機顔料を使用したポイントメイク
アップ料は、経時で赤黒い色調に変化したり、光学的に
下地の肌色を反映するようになるため、塗布色がくすん
でくるという欠点を有していた。
【0004】一方有機顔料としては、建染染料である赤
色226号、赤色202号、黄色4号アルミニウムレー
キ、黄色5号アルミニウムレーキ、青色1号アルミニウ
ムレーキ等が汎用されている。しかし、赤色226号以
外の染料はブリーディングを起こして塗布部位に染着す
るという問題を有しているが、有機顔料の業界において
はこれら染料の化学構造から見て溶出、染着現象は避け
られないものとされ、有効な対策は未だ見いだされてい
ない。そのため、化粧料、特に多量に配合される事が多
いアイカラーや口紅の着色剤として使用した場合、塗布
部位への染着性を抑える事が課題として残っている。
【0005】又、口紅に有機顔料を配合する場合、彩度
を高める方法として顔料の分散粒子を小さくする事が知
られており、このために従来より有機顔料と油剤とを3
本ロール等の強力な混合装置を使用してよく練り合わせ
る技術が行われているが、この技術によっても分散させ
た有機顔料が再凝集してしまったり、或いは分散させた
有機顔料粒子間の距離が非常に接近している為、光学的
に充分な分散状態を得られない現象は避けられず、有機
顔料の高彩度化が充分に為されているとは言い難い。
【0006】美爪料においては、美爪料に用いられる有
機顔料やパール顔料と二酸化チタンとでは比重差が大き
いため、色分かれやケーキングの原因となり、中には再
分散不可能な場合も生じるため、著しく商品価値を損な
うものであった。
【0007】このような従来技術の欠点を改良した技術
としては、一般の無機顔料又は有機顔料と雲母チタン等
の光沢顔料との複合化が行われている。係る方法として
は例えば (1)光沢顔料の表面に固有の色を有する酸化鉄、酸化
ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、酸化クロム等を被覆
する方法(特公昭63−25644号公報)。 (2)光沢顔料表面に水酸化アルミニウム層を固着さ
せ、次いでキレート形成剤、難溶性塩形成基を有する染
料を利用し、顔料表面に染料を固定化させる方法(特開
昭51−17910号公報)。 (3)光沢顔料表面に赤色202号を種々の方法で固着
させる方法(特開昭62−169716号公報)。 (4)光沢顔料表面を酸性染料と塩基性アルミニウム塩
との不溶性塩で被覆する方法(特開平2−34669号
公報)。 (5)プラスチック粉体に顔料を複合化させる事によ
り、分散媒に対する分散性を向上させる方法(特開昭5
8−187459号公報) (6)ナイロン球やポリエチレン球、球状シリカに赤色
202号を混合し、回転式ボールミルによりそれらを複
合化させる方法(特開平4−292664号公報)。 (7)表面電荷が同じ真珠光沢顔料と着色料とを表面電
荷調整剤を用い付着させ、外観色が鮮明で適度な光沢感
を有する複合光沢顔料を得る方法(特開平4−3327
66号公報)。 等が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)
〜(4)、(6)、(7)の技術では、着色力が不充分
であり、透明感はあるものの、顔料の発色性に問題を残
している。更に(2)〜(6)の技術では有機顔料がブ
リーディングを起こして、塗布部位に染着し易い欠点が
ある。
【0009】そこで本発明は前記従来技術の問題点を解
決し、高彩度、高隠蔽性を持ち、ブリーディングを生じ
にくい、分散性、色調の経時安定性に優れた化粧料を提
供する事を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、鋭意研究を重ねた結果、高屈折率無機白
色顔料表面に炭酸カルシウムと赤色202号とを均一且
つ強固に付着させて複合化した顔料を化粧料に配合した
場合には単に高屈折率無機白色顔料と赤色202号とを
配合した場合よりもはるかに高彩度、高隠蔽力を示し、
また水や汗、エタノールに対してブリーディングを生じ
にくい事、更に処方中での分散性、色調の経時安定性に
も優れている事を見いだし、本発明を完成させるに至っ
た。
【0011】即ち本発明は、高彩度、高隠蔽性を持ち、
赤色202号の塗布部位への染着が無く、色調の経時安
定性に優れた化粧料を提供する。
【0012】以下に本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明に適用される、無機白色顔料を炭酸
カルシウムと赤色202号とで強固に被覆してなる有機
−無機複合顔料は、(1)赤色201号及び/又は赤色
202号を低級アルコールに溶解する工程と(2)赤色
201号及び/又は赤色202号を溶解した低級アルコ
ール溶液に無機白色顔料を分散させる工程と(3)該低
級アルコール溶液にアルカリ剤を添加して、無機白色顔
料表面に赤色201号及び/又は赤色202号を沈着さ
せる工程と(4)該低級アルコール溶液に、塩化カルシ
ウムの低級アルコール溶液を添加して炭酸カルシウムを
無機白色顔料表面に生成、沈着させるとともに、無機白
色顔料表面に沈着させた赤色201号及び/又は赤色2
02号をレーキ化若しくは再レーキ化させ、無機白色顔
料の表面に炭酸カルシウムと赤色202号とを固着させ
る工程とから製造される。
【0014】(1)と(2)の工程は前後しても、或い
は同時に行っても差し支えないが、赤色201号及び/
又は赤色202号の溶解状態や、無機白色顔料の分散状
態を確認するためには、上記手順に従う方が好ましい。
【0015】赤色201号及び/又は赤色202号を溶
解させ、無機白色顔料を分散させる低級アルコールとし
てはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソブタノール、sec
−ブタノール、tert−ブタノール、n−ブタノール
等を一種又は二種以上を混合して用いる事が出来る。
【0016】これらの低級アルコールは、含水量が多い
と(3)の工程においてアルカリ剤を添加した際に、無
機白色顔料が強く凝集してしまい、不均一な被覆状態の
有機−無機複合顔料となる事があるので、含水量が5%
未満の低級アルコールを用いる事が望ましい。
【0017】次に赤色201号及び/又は赤色202号
を溶解させ、無機白色顔料を分散させた低級アルコール
溶液に炭酸アルカリ塩若しくはその溶液をを添加し、赤
色201号及び/又は赤色202号を無機白色顔料の表
面に沈着させる。炭酸アルカリ塩としてはNa2 CO
3 、K2 CO3 、Li2 CO3 の一種又は二種以上をそ
のまま、或いは水溶液、低級アルコール溶液、含水低級
アルコール溶液として好適に使用でき、その濃度は特に
限定されないが、赤色201号及び/又は赤色202号
を無機白色顔料表面に沈着せしめるだけの量を導入する
必要があるので、作業上の効率から見れば、極力高濃度
の溶液として使用する事が望ましい。
【0018】次いで(4)の工程では、炭酸カルシウム
を無機白色顔料表面に生成、沈着させるとともに、無機
白色顔料の表面に沈着させた赤色201号及び/又は赤
色202号を塩化カルシウムによりレーキ化若しくは再
レーキ化し、赤色202号の形態で強固に固着させる。
塩化カルシウムとしては無水塩、二水塩、六水塩の何れ
の形態でも好適に使用できる。塩化カルシウムを溶解さ
せる溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等の低級アルコールが使用できるが、含水量が
0.5%未満の低級アルコールを使用した方が塩化カル
シウムの溶解速度が速いので好ましい。使用する濃度と
しては、特に限定されるものではないが、作業効率の点
からは極力高濃度の溶液を使用した方が有利である。
【0019】塩化カルシウムにより、炭酸カルシウムを
無機白色顔料表面に生成、沈着させるとともに、無機白
色顔料の表面に沈着させた赤色201号及び/又は赤色
202号をレーキ化若しくは再レーキ化した後は使用し
た溶媒の沸点以下、好ましくは室温付近で反応の熟成を
行う事が好ましい。反応熟成時間は熟成温度により多少
の変動はあるが、3時間未満だと赤色202号本来の色
味である青みのある赤色の発色が得られない事があり、
又5時間以上熟成しても実質上色味の変化が認められな
いので、3〜5時間の熟成を行う事が望ましい。
【0020】反応熟成終了後、得られた有機−無機複合
顔料の濾過、洗浄を行う。有機−無機複合顔料を濾過す
る方法としては、加圧濾過、減圧濾過、自然濾過、遠心
分離、デカンテーション等の公知の方法を使用する事が
出来る。得られた有機−無機複合顔料の洗浄に使用する
溶媒としては、水、低級アルコール、或いはこれらの二
種以上の混合物を使用する事が出来る。
【0021】最終的に得られた無機白色顔料表面を炭酸
カルシウムと赤色202号とで被覆してなる有機−無機
複合顔料を乾燥する際には、60℃以下の温度で乾燥さ
せる事が望ましい。60℃を越える温度で乾燥させる
と、赤色202号の本来の色味より更に青みにずれる色
転位現象を生じ易い。乾燥時間は洗浄に使用した溶媒に
もよるが、通常は4〜30時間程度で充分である。
【0022】被覆される無機白色顔料は屈折率が2以上
のものが好ましい。屈折率が2未満のものを用いると透
明性が強くなり、下地の形態が見え易く且つ下地のアン
ダートーンの色味の影響を受けるため、高彩度、高隠蔽
力の顔料が得られない。このような屈折率が2以上の無
機白色顔料としては、酸化亜鉛(屈折率2.0)、酸化
ジルコニウム(屈折率2.4)、アナタース型酸化チタ
ン(屈折率2.5)、ルチル型酸化チタン(屈折率2.
75)やこれらの二種以上の混合物、複合物等が好適に
使用できる。
【0023】無機白色顔料の形状については特に制限は
無いが、平均粒子径は0.1〜60μmの範囲にある事
が望ましい。平均粒子径が0.1μm未満であると、顔
料の隠蔽力が低下する上、光学的に充分な顔料分散状態
が得られにくく、60μmを越えると充分な着色力が得
られないだけでなく、粒子感が感じられるようになり、
化粧料として好ましくない。
【0024】無機白色顔料に被覆する赤色202号の量
は、希望する色味に応じて選択する事が出来、無機白色
顔料表面に固着される赤色202号の量を多くすれば赤
色の濃い有機−無機複合顔料が得られるが、無機白色顔
料と赤色202号の比率が重量比で1対1を越えると実
質的に赤色が濃くならないので、この範囲内で適宜選択
する事が望ましい。
【0025】以下、本発明に適用される有機−無機複合
顔料を製造例により更に詳細に説明する。
【0026】製造例1.ガラス容器に95%エタノール
200gを秤量し、赤色202号(大東化成製)2gを
攪拌しながら投入し、完全に溶解させた。この溶液に酸
化チタンA−100(石原産業製)8gを投入し、ホモ
ミキサーを用いて30分攪拌を続けて均一分散させた。
別途精製水40gに炭酸ナトリウム13.4gを溶解さ
せたアルカリ溶液を用意し、酸化チタンを分散させた赤
色202号のエタノール溶液に30分かけてゆっくり注
入した。更に99.5%エタノール100gに無水塩化
カルシウム80gを溶解させた液を、60分かけて添加
した。その後室温で4時間反応熟成をした。熟成完了
後、デカンテーションにより上澄み液を除去し、精製水
300gを加え、攪拌、濾過する工程を3回、95%エ
タノール200gを加え、攪拌、濾過する工程を3回繰
り返した。得られた有機−無機複合顔料を50℃で12
時間乾燥し、粉砕して、酸化チタン表面に炭酸カルシウ
ムと赤色202号とが強固に固着した有機−無機複合顔
料を得た。
【0027】製造例2.ガラス容器に95%エタノール
200gを秤量し、赤色202号(大東化成製)2gと
赤色201号(癸巳化成製)1gとを攪拌しながら投入
し、完全に溶解させた。この溶液に酸化チタンCR−5
0(石原産業製)7.5gと酸化ジルコニウム(東ソー
製)2gとを投入し、ディスパーを用いて8000rp
mで30分攪拌を続けて均一分散させた。別途精製水8
0gに炭酸ナトリウム13.4gを溶解させたアルカリ
溶液を用意し、酸化チタンと酸化ジルコニウムとを分散
させた赤色202号と赤色201号とのエタノール溶液
に30分かけてゆっくり注入した。更に95%エタノー
ル100gに塩化カルシウム・六水塩を溶解させた溶液
を60分かけて添加した。その後室温で5時間反応熟成
をした。熟成完了後、デカンテーションにより上澄み液
を除去し、精製水300gを加え、攪拌、濾過する工程
を3回、95%エタノール200gを加え、攪拌、濾過
する工程を3回繰り返した。得られた有機−無機複合顔
料を50℃で10時間乾燥し、粉砕して、酸化チタン及
び酸化ジルコニウム表面に炭酸カルシウムと赤色202
号とが強固に固着した有機−無機複合顔料を得た。
【0028】製造例3.ガラス容器に95%エタノール
200gを秤量し、赤色202号(癸巳化成製)0.5
gを攪拌しながら投入し、完全に溶解させた。この溶液
に酸化チタンA−100(石原産業製)9gと酸化亜鉛
(堺化学製)1gとを投入し、ディスパーを用いて90
00rpmで30分攪拌を続けて均一分散させた。別途
精製水40gに炭酸ナトリウム13.4gを溶解させた
アルカリ溶液を用意し、酸化チタンと酸化亜鉛とを分散
させた赤色202号と赤色201号とのエタノール溶液
に30分かけてゆっくり注入した。更に95%エタノー
ル100gに無水塩化カルシウム80gを溶解させた溶
液を60分かけて添加した。その後室温で4時間反応熟
成をした。熟成完了後、デカンテーションにより上澄み
液を除去し、精製水300gを加え、攪拌、濾過する工
程を3回、95%エタノール200gを加え、攪拌、濾
過する工程を3回繰り返した。得られた有機−無機複合
顔料を30℃で24時間乾燥し、粉砕して酸化チタン及
び酸化亜鉛表面に炭酸カルシウムと赤色202号とが強
固に固着した有機−無機複合顔料を得た。
【0029】本発明に使用される有機−無機複合顔料
は、剤形や要求される外観色により異なるが、通常化粧
料中に0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重
量%配合される。
【0030】又、本発明に使用される有機−無機複合顔
料は、彩度、隠蔽力に優れているため、赤色202号を
単に無機白色顔料と併用する場合よりも、配合される赤
色202号の量を実質的に低減する事が出来るので、皮
膚の安全面から見ても好ましいものである。
【0031】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【0032】
【実施例】製造例1〜3の無機白色顔料を炭酸カルシウ
ムと赤色202号とで強固に被覆してなる有機−無機複
合顔料を使用して実施例1〜6の化粧料を製造した。
【0033】 実施例1.乳化型ファウンデーション (処方) 重量% 1.製造例1の複合顔料2.0%配合色素ペースト 21.0 2.ステアリン酸 1.75 3.非イオン界面活性剤 5.0 4.トリ−2-エチルヘキサン酸グリセリン 3.0 5.ブチルパラベン 0.1 6.PEG−400 1.0 7.カルボキシメチルセルロースナトリウム塩 0.1 8.メチルパラベン 0.2 9.トリエタノールアミン 0.7 10.珪酸アルミニウムマグネシウム 1.0 11.精製水 66.15 (製造法)1〜5の成分を85℃で溶解、分散させ、油
相組成物を得た。別途11の精製水に6〜10の成分を
溶解、混合し85℃まで加温して水相組成物を得た。油
相組成物に水相組成物を添加して乳化し、冷却して乳化
型ファウンデーションを得た。
【0034】 実施例2.頬紅 (処方) 重量% 1.タルク 66.75 2.セリサイト 13.0 3.カオリン 10.0 4.ミリスチン酸亜鉛 2.0 5.炭酸マグネシウム 1.0 6.製造例2の複合顔料 0.54 7.弁柄 1.1 8.ステアリン酸 2.5 9.流動パラフィン 2.2 10.ラノリン 0.6 11.非イオン界面活性剤 0.3 12.ビタミンE 0.01 (製造法)1〜7の成分を粉砕機で粉砕した後、ヘンシ
ェルミキサーに移し、60℃に温度を調整した。別途8
〜12の成分を85℃で溶解、混合させ、ヘンシェルミ
キサーに注入して、粉体部にコーティングし、冷却した
後取り出して粉砕機で粉砕し、プレス成型して頬紅を得
た。
【0035】 実施例3.リップカラー (処方) 重量% 1.イソステアリン酸ジグリセライド 14.7 2.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 6.8 3.グリセリン脂肪酸エステル 10.8 4.マイクロクリスタリンワックス 15.6 5.ビーズワックス 1.5 6.キャンデリラワックス 6.4 7.カルナバワックス 0.5 8.製造例3の複合顔料を2%含む色素ペースト 43.7 (製造法)1〜7の成分を90℃で混合溶解した後、8
の色素ペーストを添加、攪拌し均一に分散させて、減圧
して脱泡した。90℃に保持しながらリップ金型に充填
し、冷却してリップカラーを得た。
【0036】 実施例4.アイカラー 重量% 1.製造例1の複合顔料 0.32 2.R−226−TiO2複合顔料 1.68 3.着色パール顔料 44.0 4.疎水化処理セリサイト 2.0 5.微粒子シリカ 2.0 6.ポリメチルシルセスキオキサン 4.0 7.タルク 34.0 8.スクワラン 2.0 9.液状ラノリン 2.0 10.非イオン界面活性剤 2.0 11.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 6.0 (製造法)1〜7の成分を粉砕機で粉砕した後、ヘンシ
ェルミキサーに移し、60℃に温度を調整した。別途8
〜12の成分を85℃で溶解、混合させ、ヘンシェルミ
キサーに注入して、粉体部にコーティングし、冷却した
後取り出して粉砕機で粉砕し、プレス成型してアイカラ
ーを得た。
【0037】 実施例5.美爪料 (処方) 重量部 1.ニトロセルロース 15.0 2.アルキッド樹脂 12.0 3.フタル酸ジブチル 6.0 4.酢酸ブチル 23.0 5.酢酸エチル 9.0 6.エタノール 7.0 7.トルエン 25.0 8.製造例2の複合顔料 3.0 (製造法)1〜7の成分を混合溶解した後、これに8の
複合顔料を添加してボールミルで均一に分散させ、美爪
料を得た。
【0038】 実施例6.水性ネイルカラー (処方) 1.アクリルポリマーエマルション 78.7 2.カルビトール 7.7 3.フタル酸ジエチル 3.9 4.精製水 7.7 5.製造例3の複合顔料 1.4 6.ベントナイト 0.4 7.防腐剤 0.1 8.シリコーン系消泡剤 0.1 (製造法)精製水にカルビトールとフタル酸ジエチルを
加え、これに複合顔料を分散させた後、アクリルポリマ
ーエマルションと6〜8の成分を添加し均一になるよう
攪拌混合を行った。混合後、脱気処理を行い、水性ネイ
ルカラーを得た。
【0039】実施例1〜6に示した化粧料について光学
顕微鏡で観察した結果、いずれの化粧料もメジアン径で
およそ0.43〜0.47μmの範囲の均一な分散状態
を示しており、凝集体は認められなかった。
【0040】実施例1〜6の化粧料について、彩度と隠
蔽力を評価した。
【0041】(評価試料の調整方法)化粧料1.0gを
精秤し、ひまし油1.5gとともにフーバーマーラーを
用いて、150回混練した。混練したサンプル0.5g
を50ml容量のポリエチレン製ディスポーザブルカッ
プに秤取り、その中に透明ネイルエナメルラッカー10
gを入れ、均一になるまで攪拌した。攪拌中に揮発した
ネイルエナメルラッカーを補充して攪拌した後、隠蔽率
試験紙(日本テストパネル工業株式会社製)上に10m
ilのドクターブレードを用いて製膜して評価試料とし
た。
【0042】(彩度の評価方法)隠蔽率試験紙に製膜し
た評価試料の白色部を、ミノルタ製分光色差計CM−1
000を用いて、分光スペクトルを測定し、L−a−b
値を算出した。
【0043】(隠蔽力の評価方法)隠蔽率試験紙の製膜
していない白色部と黒色部の400〜700nmにおけ
る分光スペクトルの差を100として、製膜した白色部
と黒色部の400〜700nmにおける分光スペクトル
の差を百分率に換算し隠蔽率を求めた。
【0044】以上の結果を表1にまとめて示す。
【0045】
【表1】
【0046】製造例1〜3の有機−無機複合顔料につい
て、以下の評価方法によりブリーディングの評価を実施
した。
【0047】1.水に対する溶出試験 精製水100g中に顔料6gを入れ、マグネチックスタ
ーラーで1時間攪拌した後、No.5cの濾紙で濾過
し、濾過液の505nmにおける光透過率を分光光度計
を用いて測定した。
【0048】2.95%エタノールに対する溶出試験 95%エタノール100g中に顔料1.5gを入れ、マ
グネチックスターラーで1時間攪拌した後、遠心分離機
を用いて3000rpmで30分間処理してから、テフ
ロン製濾過膜(MF−PTFE、0.5μm)で上澄み
液を濾過し、濾過液の505nmにおける光透過率を分
光光度計を用いて測定した。
【0049】結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】実施例1〜6の化粧料について、塗布後の
色調の変化と、塗布部位への染着性の有無を下記の方法
により評価した。
【0052】上腕内側部に2×2cmの大きさに実施例
1〜4の化粧料を塗布し、塗布直後及び塗布後3時間で
の色調の変化をミノルタ製分光測色計CM−2002で
調べた。更に6時間後にクレンジングクリーム及び水性
洗顔料を用いて、化粧料を除去し、塗布部位への有機顔
料の染着の有無を確認した。実施例5、6の化粧料は爪
に塗布し、同様に塗布直後及び塗布後3時間での色調の
変化をミノルタ製分光測色計CM−2002で調べた。
更に24時間後にリムーバーを用いて、美爪料を除去
し、爪への有機顔料の染着の有無を確認した。
【0053】結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】表1〜表3の結果に明らかなように、本発
明の化粧料は、彩度、隠蔽力に優れており、且つ塗布部
位への有機顔料の染着の恐れのないものであった。
【0056】
【発明の効果】本発明の化粧料により、彩度及び隠蔽力
に優れ、且つ塗布部位への有機顔料の染着の恐れがない
化粧料を得る事が出来る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−157908(JP,A) 特開 昭56−141362(JP,A) 特開 平1−294611(JP,A) 特開 平2−235804(JP,A) 特開 昭63−152671(JP,A) 特開 平4−292664(JP,A) 特開 昭60−67407(JP,A) 特開 昭51−63948(JP,A) 特開 昭63−171678(JP,A) 特開 平4−5217(JP,A) 特開 平1−42413(JP,A) 特開 平5−32525(JP,A) 特開 平6−305936(JP,A) 特開 平7−267824(JP,A) 特開 平7−133211(JP,A) 特開 平7−216256(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/047

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率2以上且つ平均粒子径0.1〜6
    0μmである無機白色顔料を炭酸カルシウムと赤色20
    2号とで被覆した有機−無機複合顔料を配合する事を特
    徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】該有機−無機複合顔料が(1)赤色201
    号及び/又は赤色202号を低級アルコールに溶解する
    工程と(2)赤色201号及び/又は赤色202号を溶
    解した低級アルコール溶液に無機白色顔料を分散させる
    工程と(3)該低級アルコール溶液に炭酸アルカリ塩若
    しくはその溶液を添加して、無機白色顔料表面に赤色2
    01号及び/又は赤色202号を沈着させる工程と
    (4)該低級アルコール溶液に、塩化カルシウムの低級
    アルコール溶液を添加して炭酸カルシウムを無機白色顔
    料表面に生成、沈着させるとともに、無機白色顔料表面
    に沈着させた赤色201号及び/又は赤色202号をレ
    ーキ化若しくは再レーキ化させ、無機白色顔料の表面に
    炭酸カルシウムと赤色202号とを固着させる工程とを
    含むことを特徴とする製造法により製造されたものであ
    る請求項1に記載の化粧料。
  3. 【請求項3】 該有機−無機複合顔料中の無機白色顔料
    が酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン(アナター
    ス型)、酸化チタン(ルチル型)の一種又は二種以上の
    組み合わせから選ばれる請求項1又は2の何れかに記載
    の化粧料。
  4. 【請求項4】 該有機−無機複合顔料中の無機白色顔料
    が酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン(アナター
    ス型)、酸化チタン(ルチル型)の二種以上の複合物か
    ら選ばれる請求項1から3の何れかに記載の化粧料。
  5. 【請求項5】炭酸アルカリ塩が炭酸ナトリウム、炭酸カ
    リウム、炭酸リチウムの一種又は二種以上から選ばれる
    ものである請求項に記載の化粧料。
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