JPH07267824A - 有機−無機複合顔料を配合してなる化粧料 - Google Patents

有機−無機複合顔料を配合してなる化粧料

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JPH07267824A
JPH07267824A JP8572394A JP8572394A JPH07267824A JP H07267824 A JPH07267824 A JP H07267824A JP 8572394 A JP8572394 A JP 8572394A JP 8572394 A JP8572394 A JP 8572394A JP H07267824 A JPH07267824 A JP H07267824A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高彩度、高隠蔽性を持ち、分散性、色調の経
時安定性に優れた化粧料を提供する。 【構成】 屈折率2以上且つ平均粒子径0.1〜60μ
mである無機白色顔料を赤色226号で被覆した有機−
無機複合顔料を配合する事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高彩度、高隠蔽性を持
ち、分散性、色調の経時安定性に優れた有機−無機複合
顔料を配合してなる化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般化粧料、パウダーファンデーショ
ン、乳化型ファンデーション等のベースメークアップ料
に用いられる有色顔料としては、一般に無機顔料や有機
顔料が汎用されている。このようなベースメークアップ
料は、皮膚に塗布した際の仕上がり感を良好なものとす
るために、シミ、ソバカス等の肌のトラブルを自然にカ
バーでき、色味の発色が均一であり、経時変化で色がく
すんだりしない事が重要である。しかし、色調の面から
述べると赤色系無機顔料であるベンガラ類はそのもの自
身の彩度が低いという問題を有している。更にベンガラ
類は皮膚から分泌される皮脂や水分等により濡れると色
調が赤黒く変化してしまう。一方黄色水和酸化鉄は皮膚
から分泌される皮脂や水分により濡れると屈折率が低下
してしまう。そのためにこのような有色無機顔料を使用
したベースメークアップ料は、経時で赤黒い色調に変化
したり、光学的に下地の肌色を反映するようになるた
め、塗布色がくすんでくるという欠点を有していた。
【0003】一方、乳化型のファンデーションにおいて
は、これらのくすみ現象を防止するため有機顔料である
赤色226号の使用が試みられている。しかし、赤色2
26号が親油性を示し、有色無機顔料が親水性を示す事
から、界面活性剤の選択やHLBの調整が難しく、どち
らか一方が凝集し易くなるため、商品化には困難を伴っ
ていた。
【0004】又、シミ、ソバカス等の肌のトラブルのカ
バー力の面から述べると、通常カバー力のある白色顔料
として、屈折率が2.5〜2.75の二酸化チタンが用
いられている。シミ、ソバカス等の肌のトラブルをより
きれいにカバーしようとすると二酸化チタンの処方中で
の配合量が多くなり、その結果有色無機顔料の隠蔽力を
越えてしまうと、塗布色が白っぽくなりすぎて、いわゆ
る白ボケした仕上がりとなってメークアップ料の目的か
ら外れてしまう。特にこの現象は明度が高く淡い色調の
肌色系で顕著に見られる。
【0005】又、美爪料に於いては美爪料に用いられる
有機顔料やパール顔料と二酸化チタンとでは比重差が大
きいため、色分かれやケーキングの原因となり、中には
再分散不可能な場合も生じるため、著しく商品価値を損
なうものであった。
【0006】このような従来技術の欠点を改良した技術
としては、 (1)化学的方法によって水溶液化した染料に微粉砕し
た薄片状基質を加えた後、基質粒子表面に染料を沈澱、
沈着せしめる事により得られた発色性の良好な顔料を用
いる方法(特開昭62−91565号公報)。 (2)水系において基質粒子表面に顔料を析出、被覆せ
しめる事により得られた着色雲母顔料を用いる方法(特
開昭63−243168号公報)。 (3)金属酸化物被覆雲母、雲母、セリサイト、カオリ
ン等の薄片状基質粒子上に顔料及び/又は染料粒子を液
体媒体を使用する事無く所定の高速攪拌によって薄片状
基質粒子とこれらの顔料や染料の粒子とでオーダードミ
クスチュアーを形成させて得られた彩度、分散性に優れ
且つ顔料や染料の付着安定性に優れている薄片状複合顔
料を用いる方法(特開平5−214257号公報)等が
提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、
(1)、(2)の技術では、顔料や染料の微粒子化、分
散が未だ十分でないため、満足できる発色は得にくい。
更には処理工程において基質粒子表面に付着しなかった
或いは付着が弱かった顔料や染料は濾過工程或いは洗浄
工程において分離、脱落し、使用した顔料や染料の仕込
量に対して期待される発色性が得られない場合がある。
【0008】又(3)の技術では衝撃力、圧縮力、剪断
力等の物理的手段により固着しているため、必ずしも顔
料や染料の全てが安定且つ均一に基質表面に固定される
わけではない。その上、高速攪拌により基質が粉砕され
る結果、基質の粒度分布幅が広がり、高彩度化には良い
影響を与えない。
【0009】更には基質に屈折率の低い薄片状物質を用
いているため、透明性が高く、下地色の影響を受けて高
彩度になりにくい。そのため特に化粧料の分野において
は下地である肌の形態が見え易い事と相俟って着色剤と
しての用途が大きく限定される。
【0010】そこで本発明は前記従来技術の問題点を解
決し、高彩度、高隠蔽性を持ち、分散性、色調の経時安
定性に優れた化粧料を提供する事を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、有機顔料と高屈折率無機白色顔料を複合
化した場合の彩度と隠蔽力の変化について鋭意研究を重
ねた結果、高屈折率無機白色顔料表面に赤色226号を
均一且つ強固に付着させて複合化した場合には単に高屈
折率無機白色顔料と赤色226号とを混合した場合より
もはるかに高彩度、高隠蔽力を示す事、また処方中での
分散性、色調の経時安定性にも優れている事を見いだ
し、本発明を完成させるに至った。
【0012】すなわち本発明は、高彩度、高隠蔽性を持
ち、分散性、色調の経時安定性に優れた化粧料を提供す
る。
【0013】以下に本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明に適用される、無機白色顔料を赤色
226号で被覆した有機−無機複合顔料は(1)赤色2
26号を硫酸に溶解する工程と(2)赤色226号を溶
解した硫酸に無機白色顔料を分散させる工程と(3)赤
色226号を溶解し、無機白色顔料を分散させた硫酸を
水に滴下して、無機白色顔料の表面に赤色226号を被
覆させる工程とから製造される。
【0015】赤色226号を溶解する溶媒として硫酸以
外の酸を使用すると、概して水を相当量含有するため、
赤色226号を十分に溶解できない。この理由から硫酸
を用いる場合も水の含有量が10重量%以下のものを使
用しないと赤色226号を完全に溶解する事は出来な
い。
【0016】(1)及び(2)の工程は前後しても、或
いは同時に行っても差し支えないが、赤色226号の溶
解状態や、無機白色顔料の分散状態が確認しやすいの
で、上記手順に従う方が好ましい。
【0017】この赤色226号を硫酸に溶解する工程及
び赤色226号を溶解し、無機白色顔料を分散させた硫
酸を水に滴下して、無機白色顔料の表面に赤色226号
を被覆させる工程においては、溶解熱により溶液の温度
が上昇するが、70℃、更に好ましくは50℃を越えて
上昇しないように赤色226号の投入速度を調節した
り、水冷、空冷等の方法で冷却する事が望ましい。70
℃を越えると赤色226号の色調が本来の色調から青み
を帯びた色調に変化する上、変化した色調の再現性にも
乏しく商品価値を損ねてしまう。
【0018】被覆される無機白色顔料は屈折率が2以上
のものが好ましい。屈折率が2未満のものを用いると透
明性が強くなり、下地の形態が見えやすく且つ下地のア
ンダートーンの色味の影響を受けるため高彩度、高隠蔽
力の顔料が得られない。このような屈折率が2以上の白
色無機顔料としては、酸化亜鉛(屈折率2.0)、酸化
ジルコニウム(屈折率2.4)、アナタース型酸化チタ
ン(屈折率2.5)ルチル型酸化チタン(屈折率2.7
5)やこれらの混合物、複合物等が好適に使用できる。
【0019】白色無機顔料の平均粒子径は0.1〜60
μmの範囲にある事が望ましい。平均粒子径が0.1μ
m未満であると顔料の隠蔽力が低下する上、光学的に十
分な顔料分散状態が得にくく、60μmを越えると十分
な着色力が得られないだけでなく、粒子感が感じられる
ようになり、好ましくない。
【0020】以下、本発明に適用される赤色226号で
被覆してなる高屈折率無機白色顔料を製造例により更に
詳細に説明する。
【0021】製造例1.ガラス容器に濃硫酸300gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)20gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、0〜
5℃に冷却した水を循環させたガラス性蛇管をガラス容
器内に設置して、溶液の温度は42℃以下に保持した。
30分攪拌を続けた後、酸化チタンA−100(石原産
業製)80gを投入し、更に30分攪拌を続けて均一分
散させた。これとは別の容器に水3000gと氷500
gを入れた氷水を用意しておき、この中に酸化チタンを
均一分散させた赤色226号−濃硫酸溶液を攪拌しなが
らゆっくり注入した。注入終了時の温度は37℃であっ
た。その後20分間攪拌し濾過して、洗浄水のpHが中
性になるまで水洗、濾過を繰り返した後、80℃で乾燥
し、粉砕して赤色226号被覆酸化チタン顔料を得た。
【0022】製造例2.ガラス容器に濃硫酸500gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)30gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、0〜
5℃に冷却した水を循環させたガラス性蛇管をガラス容
器内に設置して、溶液の温度を48℃以下に保持した。
30分攪拌を続けた後、酸化ジルコニウム(東ソー製)
70gを投入し、更に30分攪拌を続けて均一分散させ
た。これとは別の容器に水3000gと氷500gを入
れた氷水を用意しておき、この中に酸化ジルコニウムを
均一分散させた赤色226号−濃硫酸溶液を攪拌しなが
らゆっくり注入した。注入終了時の温度は44℃であっ
た。その後20分間攪拌し濾過して、洗浄水のpHが中
性になるまで水洗、濾過を繰り返した後、90℃で乾燥
し、粉砕して赤色226号被覆酸化ジルコニウム顔料を
得た。
【0023】製造例3.ガラス容器に濃硫酸1000g
を秤量し、赤色226号(大東化成製)5gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、溶液
の温度は35℃以下に保持した。30分攪拌を続けた
後、酸化チタンA−100(石原産業製)90gと酸化
亜鉛5gを投入し、更に30分攪拌を続けて均一分散さ
せた。これとは別の容器に水3000gと氷500gを
入れた氷水を用意しておき、この中に酸化チタンと酸化
亜鉛を均一分散させた赤色226号−濃硫酸溶液を攪拌
しながらゆっくり注入した。注入終了時の温度は56℃
であった。その後20分間攪拌し濾過して、洗浄水のp
Hが中性になるまで水洗、濾過を繰り返した後、60℃
で乾燥し、粉砕して赤色226号被覆酸化チタン−酸化
亜鉛顔料を得た。
【0024】製造例4.ガラス容器に濃硫酸600gを
秤量し、赤色226号(大東化成製)50gを攪拌しな
がら投入し完全に溶解させた。この溶解操作の間、溶液
の温度は62℃以下に保持した。30分攪拌を続けた
後、酸化チタンA−100(石原産業製)50gを投入
し、更に30分攪拌を続けて均一分散させた。これとは
別の容器に水3000gと氷500gを入れた氷水を用
意しておき、この中に酸化チタンを均一分散させた赤色
226号−濃硫酸溶液を攪拌しながらゆっくり注入し
た。注入終了時の温度は48℃であった。その後20分
間攪拌し濾過して、洗浄水のpHが中性になるまで水
洗、濾過を繰り返した後、40℃で48時間乾燥し、粉
砕して赤色226号被覆酸化チタン顔料を得た。
【0025】本発明に使用される有機−無機複合顔料
は、剤型や要求される外観色により異なるが、通常化粧
料中に0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重
量%配合される。
【0026】又、本発明に使用される有機−無機複合顔
料は、彩度、隠蔽力に優れているので、赤色226号を
無機白色顔料と単に併用する場合よりも、配合される赤
色226号の量を実質的に低減する事が出来るので、皮
膚の安全面から見ても好ましいものである。
【0027】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【0028】
【実施例】製造例1〜4の赤色226号で被覆してなる
高屈折率無機白色顔料を使用して実施例1〜5の化粧料
を製造した。
【0029】 実施例1.乳化型ファウンデーション (処方) 1.製造例1の複合顔料2.0%配合色素ペースト 21.0 2.ステアリン酸 1.75 3.非イオン界面活性剤 5.0 4.トリ−2-エチルヘキサン酸グリセリン 3.0 5.ブチルパラベン 0.1 6.PEG−400 1.0 7.カルボキシメチルセルロースナトリウム塩 0.1 8.メチルパラベン 0.2 9.トリエタノールアミン 0.7 10.珪酸アルミニウムマグネシウム 1.0 11.精製水 66.15 (製造法)1〜5の成分を85℃で溶解、分散させ、油
相組成物を得た。別途11の精製水に6〜10の成分を
溶解、混合し85℃まで加温して水相組成物を得た。油
相組成物に水相組成物を添加して乳化し、冷却して乳化
型ファウンデーションを得た。
【0030】 実施例2.頬紅 (処方) 1.タルク 66.75 2.セリサイト 13.0 3.カオリン 10.0 4.ミリスチン酸亜鉛 2.0 5.炭酸マグネシウム 1.0 6.製造例2の複合顔料 0.5 7.赤色202号 0.04 8.弁柄 1.1 9.ステアリン酸 2.5 10.流動パラフィン 2.2 11.ラノリン 0.6 12.非イオン界面活性剤 0.3 13.ビタミンE 0.01 (製造法)1〜8の成分を粉砕機で粉砕した後、ヘンシ
ェルミキサーに移し、60℃に温度を調整した。別途9
〜13の成分を85℃で溶解、混合させ、ヘンシェルミ
キサーに注入して、粉体部にコーティングし、冷却した
後取り出して粉砕機で粉砕し、プレス成型して頬紅を得
た。
【0031】 実施例3.リップカラー (処方) 1.イソステアリン酸ジグリセライド 14.7 2.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 6.8 3.グリセリン脂肪酸エステル 10.8 4.マイクロクリスタリンワックス 15.6 5.ビーズワックス 1.5 6.キャンデリラワックス 6.4 7.カルナバワックス 0.5 8.製造例4の複合顔料を2%含む色素ペースト 43.7 (製造法)1〜7の成分を90℃で混合溶解した後、8
の色素ペーストを添加、攪拌し均一に分散させて、減圧
して脱泡した。90℃に保持しながらリップ金型に充填
し、冷却してリップカラーを得た。
【0032】 実施例4.美爪料 (処方) 1.ニトロセルロース 15.0 2.アルキッド樹脂 12.0 3.フタル酸ジブチル 6.0 4.酢酸ブチル 23.0 5.酢酸エチル 9.0 6.エタノール 7.0 7.トルエン 25.0 8.製造例1の複合顔料 3.0 (製造法)1〜7の成分を混合溶解した後、これに8の
複合顔料を添加してボールミルで均一に分散させ、美爪
料を得た。
【0033】 実施例5.水性ネイルカラー (処方) 1.アクリルポリマーエマルション 77.7 2.カルビトール 7.7 3.フタル酸ジエチル 3.9 4.精製水 7.7 5.製造例3の複合顔料 2.4 6.ベントナイト 0.4 7.防腐剤 0.1 8.シリコーン系消泡剤 0.1 (製造法)精製水にカルビトールとフタル酸ジエチルを
加え、これに複合顔料を分散させた後、アクリルポリマ
ーエマルションと6〜8の成分を添加し均一になるよう
攪拌混合を行った。混合後、脱気処理を行い、水性ネイ
ルカラーを得た。
【0034】製造例1〜4の有機−無機複合顔料につい
て、被覆された赤色226号の付着安定性及び有機−無
機複合顔料の隠蔽力、彩度を、実施例1〜5の化粧料に
ついて、分散性、色調の安定性を評価した。
【0035】1.有機−無機複合顔料の付着安定性の評
価 精製水200ml中に製造例1〜4の有機−無機複合顔
料6gを入れ、ホモミキサーで30分間攪拌した後遠心
分離器(国産(株)製H−200NR)を用い、9,0
00rpmで30分間処理した後、観察したところ、下
部に沈降した有機−無機複合顔料には酸化チタンとR−
226号との分離は全く認められなかった。
【0036】2.有機−無機複合顔料の隠蔽力の評価 製造例1〜4の有機−無機白色顔料1.0gを精秤し、
ひまし油1.5gとともにフーバーマーラーを用いて、
150回混練した。混練したサンプル0.5gを50m
l容量のポリエチレン製ディスポーザブルカップに秤取
り、その中に透明ネイルエナメルラッカー10gを入
れ、均一になるまで攪拌した。攪拌中に揮発したネイル
エナメルラッカーを補充して攪拌した後、隠蔽率試験紙
(日本テストパネル工業株式会社製)上に10milの
ドクターブレードを用いて製膜して評価試料とした。
【0037】隠蔽率試験紙の製膜していない白色部と黒
色部の400〜700nmにおける分光スペクトルの差
を100として、製膜した白色部と黒色部の400〜7
00nmにおける分光スペクトルの差を百分率に換算し
隠蔽率を求めた。製造例1〜4の化粧料1.0gを隠蔽
率試験紙(日本テストパネル工業株式会社製)上に10
milのドクターブレードを用いて製膜して評価試料と
し、隠蔽率試験紙の製膜していない白色部と黒色部の4
00〜700nmにおける分光スペクトルの差を100
として、製膜した白色部と黒色部の400〜700nm
における分光スペクトルの差を百分率に換算し隠蔽率を
求めて評価した。
【0038】3.有機−無機複合顔料の彩度の評価 隠蔽率試験紙に製膜した評価試料の白色部を、ミノルタ
製分光色差計CM−1000を用いて、分光スペクトル
を測定し、L−a−b値を算出した。
【0039】結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】4.化粧料における有機−無機複合顔料の
分散性の評価 実施例1〜5に示した化粧料について光学顕微鏡で観察
した結果、いずれの化粧料もメジアン径でおよそ0.4
3〜0.47μmの範囲の均一な分散状態を示してお
り、凝集体は認められなかった。
【0042】5.経時に於ける化粧料の色調の安定性の
評価 上腕内側部に2×2cmの大きさに実施例1〜3の化粧
料を塗布し、塗布直後及び塗布後3時間での色調の変化
をミノルタ製分光測色計CM−2002で調べた。実施
例4、5の化粧料は爪に塗布し、同様に塗布直後及び塗
布後3時間での色調の変化をミノルタ製分光測色計CM
−2002で調べた。
【0043】結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表1及び表2の結果に明らかなように、本
発明による化粧料は高彩度、高隠蔽性を持ち、分散性が
良く、又色調の経時安定性にも優れていた。
【0046】
【発明の効果】本発明の化粧料は、高彩度、高隠蔽性を
持ち、分散性、色調の経時安定性に優れた化粧料を提供
する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 1/36 PAW 3/08 PBV

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率2以上且つ平均粒子径0.1〜6
    0μmである無機白色顔料を赤色226号で被覆した有
    機−無機複合顔料を配合する事を特徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】 該有機−無機複合顔料中の無機白色顔料
    が酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン(アナター
    ス型)、酸化チタン(ルチル型)の一種又は二種以上の
    組み合わせから選ばれる請求項1に記載の化粧料。
  3. 【請求項3】 該有機−無機複合顔料中の無機白色顔料
    が酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン(アナター
    ス型)、酸化チタン(ルチル型)の二種以上の複合物か
    ら選ばれる請求項1に記載の化粧料。
  4. 【請求項4】 該有機−無機複合顔料が(1)赤色22
    6号を硫酸に溶解する工程と(2)赤色226号を溶解
    した硫酸に無機白色顔料を分散させる工程と(3)赤色
    226号を溶解し、且つ無機白色顔料を分散させた硫酸
    を水に滴下して、無機白色顔料の表面に赤色226号を
    被覆させる工程とを特徴とする製造法により製造された
    ものである請求項1から3の何れかに記載の化粧料。
  5. 【請求項5】 該有機−無機複合顔料が10重量%未満
    の水を含む硫酸を使用して製造したものである請求項1
    から4の何れかに記載の化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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