JPH07268030A - テトラヒドロピラニル基で部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレン及びその製造方法 - Google Patents

テトラヒドロピラニル基で部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレン及びその製造方法

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JPH07268030A
JPH07268030A JP8236194A JP8236194A JPH07268030A JP H07268030 A JPH07268030 A JP H07268030A JP 8236194 A JP8236194 A JP 8236194A JP 8236194 A JP8236194 A JP 8236194A JP H07268030 A JPH07268030 A JP H07268030A
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JP
Japan
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molecular weight
polymer
polyhydroxystyrene
acid
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JP8236194A
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Tomoyoshi Furuhata
智欣 降▲籏▼
Motoyuki Yamada
素行 山田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment

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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記構造式(1)及び(2)で示される繰り
返し単位を有し、分子量分布(重量平均分子量/数平均
分子量)が1.0〜1.4の範囲にあるテトラヒドロピ
ラニル基で部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレ
ン。 【化1】 【効果】 本発明のテトラヒドロピラニル基で部分エー
テル化されたポリヒドロキシスチレンは、分子量分布が
狭分散(Mw/Mn=1.0〜1.4)で分子量の制御
が容易であり、レジスト材料として使用した場合に解像
度及び現像特性が高く、LSI用レジスト材料として極
めて有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子量分布が狭く、任
意に分子量を制御することができ、超LSI用レジスト
材料等のベースポリマーとして好適に利用し得る新規な
テトラヒドロピラニル基で部分エーテル化されたポリヒ
ドロキシスチレン及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
機能性高分子化合物は、LSIに使用する高解像度のリ
ソグラフィーとして利用されるレジスト材料等のベース
ポリマーとして多用されているが、特に最近の微細技術
や集積度の進展に伴い、レジスト材料に対して更なる高
解像度、高現像性が要求されている。
【0003】この要求に応えるため、レジスト材料とし
て以前から使用されているノボラック樹脂を高度に調製
したものが使用されているが、このノボラック樹脂は、
光透過性が300ナノメーター付近から極端に低下して
しまうため、この波長より短波長の光をレジスト解像用
の光として使用できないという制約があった。
【0004】一方、近年、従来のレジスト材料に代わる
ものとして化学増幅タイプのレジスト材料が種々検討さ
れている。この化学増幅タイプのレジスト材料として
は、特に作業性の観点から酸で容易に脱離し得る官能基
を有し、かつその脱離前後で溶解性が異なるものが賞用
され、具体的には耐プラズマ性に優れたスチレン誘導体
が好適なものとして知られている。
【0005】しかしながら、ポリマーをレジスト用ベー
スポリマーとして使用する場合、その分子量や分子量分
布がレジスト材料の現像特性及び解像度に大きな影響を
与えるが、上記した従来公知のポリマーは、いずれも通
常のラジカル重合や縮重合法により合成される多分散ポ
リマーであり、始めから分子量や分子量分布を制御する
ということが配慮されていない。このため、レジスト材
料の現像特性や解像度を高めるには、特開昭62−12
17542号公報等に記載されているような分別手法を
用いてポリマーの分子量を制御しなければならず、操作
が複雑で時間を要するという欠点がある上、この方法
は、厳しくなる要求性能に対して十分に追随し得ず、本
質的問題の解決策として好適とは言い難いものであっ
た。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、分子量分布が狭く、分子量を簡単に制御し
得、レジスト材料用ベースポリマーとして好適な新規な
ポリマー及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成し得る良好な機能性高分子化合物を開発す
べくポリスチレン誘導体について鋭意検討した結果、下
記構造式(3)で示される酸で脱離し得る官能基を有す
るモノマーをリビング重合して下記構造式(4)で示さ
れるポリマーを得た後、該ポリマーの酸で脱離し得る官
能基を脱離し、式(5)のポリヒドロキシスチレンを
得、次いでこれをテトラヒドロピラニル化反応を行うこ
とにより、下記構造式(1)及び(2)で示される繰り
返し単位を有するテトラヒドロピラニル基で部分エーテ
ル化されたポリヒドロキシスチレンが得られること、こ
の場合、かかる方法で得られるテトラヒドロピラニル基
で部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレンは狭分
散で分子量分布Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分
子量)が1.0〜1.4であり、しかも分子量を簡単に
制御することができ、それ故、レジスト材料として使用
した場合に解像度及び現像特性が高く、LSI用レジス
ト材料として高度な特性を有し、極めて有用であること
を見出し、本発明をなすに至った。
【0008】
【化3】
【0009】なお、以前よりテトラヒドロピラニル基で
部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレンをレジス
ト材料用ベースポリマーとして使用する技術は、例えば
特開平2−25850号、同2−161436号、同3
−83063号公報等に提案されているが、これら提案
は分子量や分子量分布についての考慮はなく、上記の多
分散に係わる問題は解決されていない上、狭分散でテト
ラヒドロピラニル基で部分エーテル化されたポリヒドロ
キシスチレンの合成例については、レジスト材料用の用
途を問わず知られていない。
【0010】従って、本発明は、上記構造式(1)及び
(2)で示される繰り返し単位を有し、分子量分布(重
量平均分子量/数平均分子量)が1.0〜1.4の範囲
にあるテトラヒドロピラニル基で部分エーテル化された
ポリヒドロキシスチレン、及び上記構造式(3)で示さ
れる酸で脱離し得る官能基を有するモノマーをリビング
重合して上記構造式(4)で示されるポリマーを得た
後、該ポリマーの酸で脱離し得る官能基を脱離し、式
(5)のポリヒドロキシスチレンを得、次いでこれをテ
トラヒドロピラニル化反応を行う上記テトラヒドロピラ
ニル基で部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレン
の製造方法を提供する。
【0011】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明のテトラヒドロピラニル基で部分エーテル化
されたポリヒドロキシスチレンは、下記構造式(1)及
び(2)で示される繰り返し単位を有し、かつ分子量分
布が1.0〜1.4の範囲にあるものである。
【0012】
【化4】
【0013】ここで、上記ポリヒドロキシスチレンの分
子量分布は、1.0〜1.4、好ましくは1.03〜
1.2、より好ましくは1.03〜1.1であり、1.
4を超えるとレジスト材料として高解像度及び高現像度
に劣り、本発明の目的を達成することができない。な
お、この分子量分布は、重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)であり、Mwは
光散乱法により、Mnは膜浸透圧計を用いて測定するこ
とができる。更に、分子量分布の評価は、ゲルパーミェ
ーションクロマトグラフィー(GPC)によって行うこ
とができ、分子構造は1H−NMRスペクトルによって
容易に確認することができる。
【0014】上記ポリヒドロキシスチレンの重量平均分
子量は特に限定されないが、レジスト材料として使用す
る場合は一般に3,000〜50,000、特に7,0
00〜20,000の範囲が好ましい。
【0015】また、本発明のテトラヒドロピラニル基で
部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレンにおい
て、式(1)の単位と式(2)の単位の割合は、式
(2)の単位に対する式(1)の単位の割合が5〜60
モル%、特に10〜30モル%であることが好ましい。
式(1)の単位の割合が上記範囲より少ないと、レジス
ト現像時の膜減りが制御できないという問題が生じ、上
記範囲より多いとレジスト露光時の架橋反応を制御でき
ないという問題が生じる場合がある。
【0016】本発明のテトラヒドロピラニル基で部分エ
ーテル化されたポリヒドロキシスチレンは、下記構造式
(3)で示される酸で脱離し得る官能基を有するモノマ
ーをリビング重合して下記構造式(4)で示されるポリ
マーを得た後、このポリマーの酸で脱離し得る官能基を
脱離させ、式(5)のポリヒドロキシスチレンを得、次
いでこれをテトラヒドロピラニル化反応を行うことによ
り合成することができる。
【0017】
【化5】
【0018】ここで、上記式(3)中のRは、酸で脱離
し得る官能基であり、リビング重合後に塩酸、臭化水素
酸等の酸を滴下することにより容易に脱離し得る官能基
であればその種類は特に限定されず、例えばtert−
ブチル基、tert−ブトキシカルボニル基、テトラヒ
ドロピラニル基、メトキシメチル基等を挙げることがで
きる。Rとしては、これら官能基の中でもtert−ブ
チル基、tert−ブトキシカルボニル基が好適であ
り、従って、上記式(3)のモノマーとしては、下記構
造式(6)又は(7)で示されるモノマーが好ましく使
用される。
【0019】
【化6】 (Meはメチル基を示す。)
【0020】リビング重合に際し、上記式(3)のモノ
マーの使用量は、その濃度が有機溶媒中1〜50%(重
量%、以下同様)、特に1〜30%となる範囲が好適で
ある。
【0021】上記モノマーのリビング重合は、重合開始
剤を用いて行うことが好ましい。重合開始剤としては、
例えば有機金属化合物が好適であり、具体的にn−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチ
ウム、ナトリウムナフタレン、アントラセンナトリウ
ム、α−メチルスチレンテトラマージナトリウム、クミ
ルカリウム、クミルセシウム等の有機アルカリ金属化合
物などが例示される。なお、重合開始剤の添加量は、通
常量とすることができる。
【0022】また、リビング重合は一般に有機溶媒中で
行われる。有機溶媒としては、例えば芳香族炭化水素、
環状エーテル、脂肪族炭化水素溶媒等が挙げられ、具体
例としては、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、テトラヒドロピラン、ジメトキシエタ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等が例示される。こ
れら有機溶媒は、その1種類を単独で使用しても2種類
以上を組み合わせてもよい。
【0023】更に、リビング重合反応は、高真空下又は
アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気下で攪拌しながら
行うことが望ましい。反応温度は、−100℃から使用
した有機溶媒の沸点温度まで自由に選択することができ
るが、特にテトラヒドロフラン溶媒では−78℃〜0
℃、ベンゼン溶媒では室温が好ましい。反応時間は、通
常約10分〜7時間とすることができる。
【0024】このようにリビング重合反応を行うことに
より、上記式(3)のモノマーのビニル基のみが選択的
に反応して重合し、下記構造式(4)で示されるポリマ
ーが得られる。
【0025】
【化7】 (但し、式中Rは上記と同様である。)即ち、上記式
(6)のモノマーの場合では下記構造式(8)、上記式
(7)のモノマーの場合では下記構造式(9)で示され
るポリマーが得られる。
【0026】
【化8】
【0027】リビング重合反応終了後は、得られた反応
混合溶液に例えばメタノール、水、メチルブロマイド等
の停止剤を反応系に添加して反応を停止させ、更に、適
当な溶剤、例えばメタノールを添加して沈澱物を得、洗
浄、乾燥することにより、ポリマーを精製、単離するこ
とができる。
【0028】このようにして得られるポリマーは、分子
量分布の点で単分散(Mw/Mn=1.0〜1.4)で
ある。なお、ポリマーの収率は、反応に供したモノマー
に基づいてほぼ100%であり、このポリマーの分子量
(Mw)は、使用したモノマーの重量と重合開始剤のモ
ル数(分子量)から容易に計算できる。また、Mn、分
子量分布は上記方法により求めることができ、分子量分
布の評価はGPCで行って得られたポリマーが目的とす
るポリマーであるか否か評価できる。
【0029】次に、上記式(4)のポリマーの酸で脱離
し得る官能基を脱離し、下記構造式(5)で示されるフ
ェノール残基構造単位を有するポリヒドロキシスチレン
を得る。即ち、上記式(8)ではtert−ブチル基を
脱離、上記式(9)ではtert−ブトキシカルボニル
基を脱離する。
【0030】
【化9】
【0031】この場合、上記酸で脱離し得る官能基の脱
離は、通常のエーテル結合の切断反応により行うことが
でき、例えばジオキサン、アセトン、アセトニトリル、
ベンゼン等の溶媒中で塩酸、臭化水素酸等の酸を滴下す
ることによって容易に行うことができる。この切断反応
では、高分子の主鎖が切断されたり、分子間に架橋反応
が起こるということがないので、前駆体の例えばポリ第
三ブトキシ−α−メチルスチレンの分子量分布そのまま
の狭い分子量分布を有する単分散のポリヒドロキシスチ
レンを得ることができる。
【0032】次いで、本発明では、テトラヒドロピラニ
ル化反応を行うもので、これにより上記単分散のポリヒ
ドロキシスチレンの水酸基をテトラヒドロピラニル基で
置換する。
【0033】このテトラヒドロピラニル化反応は、通常
用いられるテトラヒドロピラニル化反応を採用して簡単
に行うことができる。例えば、テトラヒドロピラニル化
試薬としてジヒドロピラン、アミノジヒドロピラン等を
使用し、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、ア
セトン、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル等を溶媒
とし、触媒としてトリフロロメタンスルホン酸、塩酸、
硫酸等の酸を反応系に混合することでテトラヒドロピラ
ニル化反応を実施することができる。なお、テトラヒド
ロピラニル化反応は、上記反応に限定されるものではな
い。
【0034】上記テトラヒドロピラニル化反応において
は、レジスト露光時の架橋反応を抑制するために上記式
(5)のポリマーの水酸基のテトラヒドロピラニル化率
が5〜60モル%、特に10〜30モル%となるように
調整することが望ましい。なお、テトラヒドロピラニル
基で部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレンの置
換率は、1H−NMRスペクトルにより容易に確認する
ことができる。
【0035】
【発明の効果】本発明のテトラヒドロピラニル基で部分
エーテル化されたポリヒドロキシスチレンは、分子量分
布が狭分散(Mw/Mn=1.0〜1.4)で分子量の
制御が容易であり、レジスト材料として使用した場合に
解像度及び現像特性が高く、LSI用レジスト材料とし
て極めて有効である。更に、本発明の製造方法によれ
ば、上記ポリヒドロキシスチレンを工業的に有利に製造
することができる。
【0036】
【実施例】以下、合成例及び実施例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0037】〔合成例1〕反応器にp−ビニルフェノー
ルに対して等モルのジ炭酸ジブチルを入れ、ピリジンの
存在下、テトラヒドロフラン溶媒中、室温で6時間反応
させ、得られた生成物を減圧蒸留したところ、p−t−
ブトキシカルボニルオキシスチレンを70%の収率で得
た。CaH2、ベンゾフェノンナトリウム等の精製剤を
用いてこのモノマー中の水分等の不純物を取り除いて精
製し、蒸留を行った。
【0038】次に、1リットルのフラスコに溶媒として
テトラヒドロフラン550ml、重合開始剤としてn−
ブチルリチウム8.5×10-4molを仕込んだ後、こ
の混合液に−78℃で50mlのテトラヒドロフランで
希釈した上記p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレ
ンを22g添加し、1時間重合させたところ、溶液は赤
色を呈した。所望の重合に達したことを確認した後、反
応溶液にメタノールを添加して重合を終了させた。更
に、この反応混合物をメタノール中に注ぎ、得られた重
合体を沈澱させた後、分離して乾燥させ、18gの白色
重合体〔ポリ(p−t−ブトキシカルボニルオキシスチ
レン)〕を得た。
【0039】このポリ(p−t−ブトキシカルボニルオ
キシスチレン)20gをアセトン250mlに溶解さ
せ、60℃で少量の濃塩酸を加えて6時間攪拌後、水に
注ぎポリマーを沈澱させて洗浄、乾燥したところ、8.
5gのポリヒドロキシスチレンが得られた。得られたポ
リヒドロキシスチレンの数平均分子量は1.4万であっ
た。GPC溶出曲線から非常に単分散性の高い重合体で
あることが確認され、分子量分布は1.1であった。
【0040】〔合成例2〕原料のp−t−ブトキシスチ
レンモノマーを合成例1と同様の方法で脱水、精製処理
した。次に、2リットルのフラスコに溶媒としてテトラ
ヒドロフラン1500ml、開始剤n−ブチルリチウム
8×10-3molを仕込み、この混合液に−78℃で5
0mlのテトラヒドロフランで希釈した上記p−t−ブ
トキシスチレン100gを添加し、2時間重合させたと
ころ、この溶液は赤色を呈した。所望の重合に達したこ
とを確認した後、反応溶液にメタノールを添加して重合
反応を終了させた。更に、反応混合物をメタノール中に
注ぎ、得られた重合体を沈澱させた後、分離して乾燥さ
せ、80gの白色重合体〔ポリ(p−t−ブトキシスチ
レン)〕を得た。得られた重合体のGPC溶出曲線は図
1に示す通りであった。
【0041】次に、このポリ(p−t−ブトキシスチレ
ン)20gをアセトン250mlに溶解させ、60℃で
少量の濃塩酸を加えて6時間攪拌後、水に注ぎポリマー
を沈澱させて洗浄、乾燥したところ、13gのポリヒド
ロキシスチレンが得られた。得られたポリヒドロキシス
チレンの数平均分子量は0.9万であった。GPC溶出
曲線から非常に単分散性の高い重合体であることが確認
され、分子量分布は1.1であった。
【0042】〔実施例1〕リビング重合で得られたポリ
ヒドロキシスチレン(分子量1.4万、分子量分布1.
1)5g、p−トルエンスルホン酸0.05gをDMF
25mlに溶解させ、室温で攪拌しながら3,4−ジヒ
ドロ−2H−ピランを1.75g(ポリヒドロキシスチ
レンのヒドロキシ基に対し約50mol%)添加し、窒
素ガス気流中で48時間反応させた。その後、濃アンモ
ニア0.1gで中和後、水1.5リットルに上記反応液
を滴下し、白色の沈澱を得た。この沈澱を濾過した後、
アセトン30mlに溶解させ、水1.5リットルに滴下
した。更に、沈澱を濾過した後、40℃以下で真空乾燥
させ、ポリマーを得た。
【0043】得られたポリマーは、1H−NMRスペク
トル(表1に結果を示す)により、ポリヒドロキシスチ
レンの水酸基が部分テトラヒドロピラニル化されている
ことが確認され、積分比からテトラヒドロピラニル基の
導入率は28モル%であった。また、分子量分布は図2
に示すように非常に狭分散であり、Mw/Mnで1.1
0であった。
【0044】
【表1】
【0045】〔実施例2〕リビング重合で得られたポリ
ヒドロキシスチレン(分子量0.9万、分子量分布1.
15)5g、p−トルエンスルホン酸0.05gをDM
F25mlに溶解させ、室温で攪拌しながら3,4−ジ
ヒドロ−2H−ピランを2.5g(ポリヒドロキシスチ
レンのヒドロキシ基に対し約71mol%)添加し、窒
素ガス気流中で48時間反応させた。その後、濃アンモ
ニア0.1gで中和後、水1.5リットルに反応液を滴
下し、白色の沈澱を得た。この沈澱を濾過した後、アセ
トン30mlに溶解させ、水1.5リットルに滴下し
た。更に、沈澱を濾過した後、40℃以下で真空乾燥さ
せ、ポリマーを得た。
【0046】得られたポリマーは、1H−NMRスペク
トル(表2に結果を示す)により、ポリヒドロキシスチ
レンの水酸基が部分テトラヒドロピラニル化されている
ことが確認され、積分比から第三ブトキシカルボニル基
の導入率は39モル%であった。また、分子量分布は図
3に示すように非常に狭分散であり、Mw/Mnで1.
12であった。
【0047】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例2で得られたポリ(p−t−ブトキシス
チレン)の溶出曲線である。
【図2】実施例1で得られたテトラヒドロピラニル基で
部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレンの溶出曲
線である。
【図3】実施例2で得られたテトラヒドロピラニル基で
部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレンの溶出曲
線である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(1)及び(2)で示される
    繰り返し単位を有し、分子量分布(重量平均分子量/数
    平均分子量)が1.0〜1.4の範囲にあるテトラヒド
    ロピラニル基で部分エーテル化されたポリヒドロキシス
    チレン。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記構造式(3)で示される酸で脱離し
    得る官能基を有するモノマーをリビング重合して下記構
    造式(4)で示されるポリマーを得た後、該ポリマーの
    酸で脱離し得る官能基を脱離し、式(5)のポリヒドロ
    キシスチレンを得、次いでこれをテトラヒドロピラニル
    化反応を行う請求項1記載のテトラヒドロピラニル基で
    部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレンの製造方
    法。 【化2】 (但し、式中Rは酸で脱離し得る官能基である。)
JP8236194A 1994-03-29 1994-03-29 テトラヒドロピラニル基で部分エーテル化されたポリヒドロキシスチレン及びその製造方法 Pending JPH07268030A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0789279A1 (en) 1996-02-09 1997-08-13 Wako Pure Chemical Industries Ltd Polymer and resist material
EP0827025A1 (en) * 1996-08-26 1998-03-04 Sumitomo Chemical Company, Limited Negative resist composition

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