JPH072677B2 - (±)―2―ヒドロキシ―4―フェニルブタン酸の光学分割法 - Google Patents
(±)―2―ヒドロキシ―4―フェニルブタン酸の光学分割法Info
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- JPH072677B2 JPH072677B2 JP3073689A JP3073689A JPH072677B2 JP H072677 B2 JPH072677 B2 JP H072677B2 JP 3073689 A JP3073689 A JP 3073689A JP 3073689 A JP3073689 A JP 3073689A JP H072677 B2 JPH072677 B2 JP H072677B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光学不活性な2−ヒドロキシ−4−フェニル
ブタン酸を光学分割してその活性体を得る方法に関す
る。
ブタン酸を光学分割してその活性体を得る方法に関す
る。
(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸は、シ
ラザプリル、キナプリル、エナラプリル、インドラプリ
ル、ラミプリル、リシノプリルなどのアンジオテンシン
変換酵素阻害薬の重要な合成原料であるが、化学的な合
成法によって製造される2−ヒドロキシ−4−フェニル
ブタン酸は一般に、光学的に不活性なラセミ体、すなわ
ち(±)−カルボン酸として得られる。しかるに、
(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸の中に
含まれる(+)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン
酸から誘導される薬物は、(−)−2−ヒドロキシ−4
−フェニルブタン酸から誘導される薬物に比してその阻
害力が著しく劣る為、(±)−2−ヒドロキシ−4−フ
ェニルブタン酸を効率よく光学分割して純度の高い
(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を得る
技術の開発が望まれてきた。
ラザプリル、キナプリル、エナラプリル、インドラプリ
ル、ラミプリル、リシノプリルなどのアンジオテンシン
変換酵素阻害薬の重要な合成原料であるが、化学的な合
成法によって製造される2−ヒドロキシ−4−フェニル
ブタン酸は一般に、光学的に不活性なラセミ体、すなわ
ち(±)−カルボン酸として得られる。しかるに、
(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸の中に
含まれる(+)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン
酸から誘導される薬物は、(−)−2−ヒドロキシ−4
−フェニルブタン酸から誘導される薬物に比してその阻
害力が著しく劣る為、(±)−2−ヒドロキシ−4−フ
ェニルブタン酸を効率よく光学分割して純度の高い
(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を得る
技術の開発が望まれてきた。
従来、2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸の光学活
性体を得る方法として、(±)−2−ヒドロキシ−4−
フェニルブタン酸に対して光学活性なメントールを作用
させ、メンチルエステルとして石油エーテルから再結晶
を繰り返し光学活性なメンチルエステルを得、加水分解
して光学活性体を得る方法が報告されている(OPTICAL.
RESOLUTION PROCEDURES for CHEMICAL COMPOUNDS 4
76頁(1981):OPTICAL RESOLUTION INFORMATION CEN
TER,Manhattan College,Riverdale,New York発行参
照)。
性体を得る方法として、(±)−2−ヒドロキシ−4−
フェニルブタン酸に対して光学活性なメントールを作用
させ、メンチルエステルとして石油エーテルから再結晶
を繰り返し光学活性なメンチルエステルを得、加水分解
して光学活性体を得る方法が報告されている(OPTICAL.
RESOLUTION PROCEDURES for CHEMICAL COMPOUNDS 4
76頁(1981):OPTICAL RESOLUTION INFORMATION CEN
TER,Manhattan College,Riverdale,New York発行参
照)。
しかしながら、この方法で用いる分割剤は比較的高価で
あり、そのうえ分割によって得られる光学活性な2−ヒ
ドロキシ−4−フェニルブタン酸の収率が高くないため
に、光学活性な2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸
を安価に供給することができないという難点があった。
あり、そのうえ分割によって得られる光学活性な2−ヒ
ドロキシ−4−フェニルブタン酸の収率が高くないため
に、光学活性な2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸
を安価に供給することができないという難点があった。
本発明者らは、この難点を克服する為に、種々検討を重
ねた結果、(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタ
ン酸に対する分割剤として、光学活性な1−(p−トリ
ル)エチルアミンまたは光学活性なN−(2−ヒドロキ
シ)エチル−α−メチルベンジルアミンを使用すること
により、(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン
酸を高純度でしかも比較的高収率で分割できることを見
い出し、本発明に到達した。この方法によれば、上記の
分割剤の作用により(+)−2−ヒドロキシ−4−フェ
ニルブタン酸と(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニル
ブタン酸にそれぞれ対応するジアステレオマー塩が形成
され、これらのジアステレオマー塩をその溶媒に対する
溶解度差を利用して分離することにより、(±)−2−
ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸が(+)−2−ヒド
ロキシ−4−フェニルブタン酸と(−)−2−ヒドロキ
シ−4−フェニルブタン酸に光学分割される。
ねた結果、(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタ
ン酸に対する分割剤として、光学活性な1−(p−トリ
ル)エチルアミンまたは光学活性なN−(2−ヒドロキ
シ)エチル−α−メチルベンジルアミンを使用すること
により、(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン
酸を高純度でしかも比較的高収率で分割できることを見
い出し、本発明に到達した。この方法によれば、上記の
分割剤の作用により(+)−2−ヒドロキシ−4−フェ
ニルブタン酸と(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニル
ブタン酸にそれぞれ対応するジアステレオマー塩が形成
され、これらのジアステレオマー塩をその溶媒に対する
溶解度差を利用して分離することにより、(±)−2−
ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸が(+)−2−ヒド
ロキシ−4−フェニルブタン酸と(−)−2−ヒドロキ
シ−4−フェニルブタン酸に光学分割される。
本発明では、分割剤としての光学活性な1−(p−トリ
ル)エチルアミンと(±)−2−ヒドロキシ−4−フェ
ニルブタン酸とのモル比は特に限定されないが、(±)
−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸に対して0.4
−1当量使用するのが、(±)−2−ヒドロキシ−4−
フェニルブタン酸を効率良く、かつ高純度で分割するよ
うにするために好ましい。この1−(p−トリル)エチ
ルアミンは一般に溶媒の存在下で使用され、この目的の
ために使用しうる溶媒としてメタノール、エタノール、
2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール
などのC1〜6、好ましくはC1〜4のアルカノール、アセ
トン、メチルイソブチルケトンなどのC3〜6の、アルキ
ルメチルケトン、水、ジオキサン、テトラヒドロフラン
もしくはテトラヒドロピランまたはそれら混合物、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の非置換もしくはメチルも
しくはエチル置換ベンゼン、シクロヘキサン等のC6〜8
のシクロアルカン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−
オクタン、n−デカン等C6〜10のアルカン、などを例示
することができる。とりわけ、水、ジオキサンあるいは
メチルイソブチルケトンを用いた場合に高純度の光学活
性な2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を得ること
ができるので好ましい。
ル)エチルアミンと(±)−2−ヒドロキシ−4−フェ
ニルブタン酸とのモル比は特に限定されないが、(±)
−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸に対して0.4
−1当量使用するのが、(±)−2−ヒドロキシ−4−
フェニルブタン酸を効率良く、かつ高純度で分割するよ
うにするために好ましい。この1−(p−トリル)エチ
ルアミンは一般に溶媒の存在下で使用され、この目的の
ために使用しうる溶媒としてメタノール、エタノール、
2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール
などのC1〜6、好ましくはC1〜4のアルカノール、アセ
トン、メチルイソブチルケトンなどのC3〜6の、アルキ
ルメチルケトン、水、ジオキサン、テトラヒドロフラン
もしくはテトラヒドロピランまたはそれら混合物、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の非置換もしくはメチルも
しくはエチル置換ベンゼン、シクロヘキサン等のC6〜8
のシクロアルカン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−
オクタン、n−デカン等C6〜10のアルカン、などを例示
することができる。とりわけ、水、ジオキサンあるいは
メチルイソブチルケトンを用いた場合に高純度の光学活
性な2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を得ること
ができるので好ましい。
溶媒として水を用いる場合には、ジアステレオマー塩形
成後、存在する場合の過剰量の(±)−2−ヒドロキシ
−4−フェニルブタン酸を水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウムあるいはアンモニアなどの塩基
により中和しておいた場合に、高純度の光学活性な2−
ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を得ることができる
ので好ましい。
成後、存在する場合の過剰量の(±)−2−ヒドロキシ
−4−フェニルブタン酸を水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウムあるいはアンモニアなどの塩基
により中和しておいた場合に、高純度の光学活性な2−
ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を得ることができる
ので好ましい。
用いる溶媒の量は、溶媒の種類、溶解温度、晶析温度に
よってそれぞれ異なり、一義的に規定することは出来な
いが、通常用いる1−(p−トリル)エチルアミン1モ
ルに対して、150〜1500mlの範囲で用いられる。晶析温
度も用いる溶媒の量、溶媒の種類、溶解温度によって、
好ましい温度が異なるが、経済的な見地から、通常−10
〜50℃の範囲から選ばれる。
よってそれぞれ異なり、一義的に規定することは出来な
いが、通常用いる1−(p−トリル)エチルアミン1モ
ルに対して、150〜1500mlの範囲で用いられる。晶析温
度も用いる溶媒の量、溶媒の種類、溶解温度によって、
好ましい温度が異なるが、経済的な見地から、通常−10
〜50℃の範囲から選ばれる。
光学分割剤として、光学活性なN−(2−ヒドロキシ)
エチル−α−メチルベンジルアミンを用いる場合には、
(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸とのモ
ル比は特に限定されないが、(±)−2−ヒドロキシ−
4−フェニルブタン酸に対して0.4−1.0当量使用するの
が好ましい。このN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−
メチルベンジルアミンは一般に溶媒の存在下で使用さ
れ、この目的のために使用しうる溶媒としてメタノー
ル、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノー
ル、1−ブタノールなどのC1〜6、好ましくはC1〜4の
アルカノール、アセトン、メチルイソブチルケトンなど
のC3〜6のアルキルメチルケトン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の非置換もしくはメチルもしくはエチル
置換ベンゼン、シクロヘキサン等のC6〜8のシクロアル
カン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n
−デカン等C6〜10のアルカン、水、ジオキサン、テトラ
ヒドロフランまたはテトラヒドロピラン、またはそれら
の混合物などを例示することができる。とりわけ非置換
もしくはメチルもしくはエチル置換ベンゼン、C6〜8の
シクロアルカンもしくはC6〜10のアルカンもしくはそれ
らの組合わせ、または水を用いた場合に高純度の光学活
性な2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を得ること
ができるので好ましい。溶媒として水を用いる場合に
は、ジアステレオマー塩形成後、存在する場合の過剰量
の(±)−2−ヒドロキシ−4−フエニルブタン酸を水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムある
いはアンモニアなどの塩基により中和しておいた場合
に、高純度の光学活性な2−ヒドロキシ−4−フェニル
ブタン酸を得ることができるので好ましい。
エチル−α−メチルベンジルアミンを用いる場合には、
(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸とのモ
ル比は特に限定されないが、(±)−2−ヒドロキシ−
4−フェニルブタン酸に対して0.4−1.0当量使用するの
が好ましい。このN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−
メチルベンジルアミンは一般に溶媒の存在下で使用さ
れ、この目的のために使用しうる溶媒としてメタノー
ル、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノー
ル、1−ブタノールなどのC1〜6、好ましくはC1〜4の
アルカノール、アセトン、メチルイソブチルケトンなど
のC3〜6のアルキルメチルケトン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の非置換もしくはメチルもしくはエチル
置換ベンゼン、シクロヘキサン等のC6〜8のシクロアル
カン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n
−デカン等C6〜10のアルカン、水、ジオキサン、テトラ
ヒドロフランまたはテトラヒドロピラン、またはそれら
の混合物などを例示することができる。とりわけ非置換
もしくはメチルもしくはエチル置換ベンゼン、C6〜8の
シクロアルカンもしくはC6〜10のアルカンもしくはそれ
らの組合わせ、または水を用いた場合に高純度の光学活
性な2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を得ること
ができるので好ましい。溶媒として水を用いる場合に
は、ジアステレオマー塩形成後、存在する場合の過剰量
の(±)−2−ヒドロキシ−4−フエニルブタン酸を水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムある
いはアンモニアなどの塩基により中和しておいた場合
に、高純度の光学活性な2−ヒドロキシ−4−フェニル
ブタン酸を得ることができるので好ましい。
用いる溶媒の量は、溶媒の種類、溶解温度、晶析温度に
よってそれぞれ異なり、一義的に規定することは出来な
いが、通常用いるN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−
メチルベンジルアミン1モルに対して、150〜1500mlの
範囲で用いられる。晶析温度も用いる溶媒の量、溶媒の
種類、溶解温度によって、好ましい温度が異なるが、経
済的な見地から、通常−20〜50℃の範囲から選ばれる。
よってそれぞれ異なり、一義的に規定することは出来な
いが、通常用いるN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−
メチルベンジルアミン1モルに対して、150〜1500mlの
範囲で用いられる。晶析温度も用いる溶媒の量、溶媒の
種類、溶解温度によって、好ましい温度が異なるが、経
済的な見地から、通常−20〜50℃の範囲から選ばれる。
本発明は、例えば次のような方法で実施する。(±)−
2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸および(±)−
2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸に対して0.4-1
当量の光学活性な1−(p−トリル)エチルアミンもし
くはN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−メチルベンジ
ルアミンに溶媒を加え、加熱溶解した後、冷却して過飽
和となし、好ましくは、原料に用いたと同じ光学活性体
の1−(p−トリル)エチルアミンもしくはN−(2−
ヒドロキシ)エチル−α−メチルベンジルアミンを成分
とする、(+)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン
酸・(−)−1−(p−トリル)エチルアミン塩、
(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸・
(+)−1−(p−トリル)エチルアミン塩、(+)−
2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸・(+)−N−
(2−ヒドロキシ)エチル−α−メチルベンジルアミン
または(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸
・(−)−N−(2−ヒドロキシ)エチル−α−メチル
ベンジルアミンを少量接種して同種の難溶性のジアステ
レオマー塩を析出させ、これを分離する。ジアステレオ
マー塩の分離方法としては、濾過、遠心分離などの方法
が用いられる。
2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸および(±)−
2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸に対して0.4-1
当量の光学活性な1−(p−トリル)エチルアミンもし
くはN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−メチルベンジ
ルアミンに溶媒を加え、加熱溶解した後、冷却して過飽
和となし、好ましくは、原料に用いたと同じ光学活性体
の1−(p−トリル)エチルアミンもしくはN−(2−
ヒドロキシ)エチル−α−メチルベンジルアミンを成分
とする、(+)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン
酸・(−)−1−(p−トリル)エチルアミン塩、
(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸・
(+)−1−(p−トリル)エチルアミン塩、(+)−
2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸・(+)−N−
(2−ヒドロキシ)エチル−α−メチルベンジルアミン
または(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸
・(−)−N−(2−ヒドロキシ)エチル−α−メチル
ベンジルアミンを少量接種して同種の難溶性のジアステ
レオマー塩を析出させ、これを分離する。ジアステレオ
マー塩の分離方法としては、濾過、遠心分離などの方法
が用いられる。
得られたジアステレオマー塩を水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、ナトリウムメトキシドなどの塩基で処理し
て(−)または(+)の1−(p−トリル)エチルアミ
ンもしくはN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−メチル
ベンジルアミンを回収し、更に、塩酸、硫酸、燐酸、p
−トルエンスルホン酸などの酸を作用させて、(+)ま
たは(−)の2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を
得る。なお上記操作は酸処理、ついで任意的な塩基処理
の順に行ってもよい。
化カリウム、ナトリウムメトキシドなどの塩基で処理し
て(−)または(+)の1−(p−トリル)エチルアミ
ンもしくはN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−メチル
ベンジルアミンを回収し、更に、塩酸、硫酸、燐酸、p
−トルエンスルホン酸などの酸を作用させて、(+)ま
たは(−)の2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸を
得る。なお上記操作は酸処理、ついで任意的な塩基処理
の順に行ってもよい。
次に、実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
実施例1. ジオキサン3.5mlに(±)−2−ヒドロキシ−4−フェ
ニルブタン酸〔以下(±)−1と略記する〕0.36g(2m
mol)及び(+)−1−(p−トリル)エチルアミン
〔以下(+)−2と略記する〕0.27g(2m mol)を加
え、加熱溶解した後、室温まで徐冷した。一晩放置し、
析出した結晶を濾別することにより、(−)−1・
(+)−2塩、0.18g(0.58m mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は58.0%、m.p.148−153℃、
〔α〕589+12.9゜(C=1.1、メタノール)。これに1
規定の水酸化ナトリウム溶液0.7mlを加えてエーテル抽
出した。この際の水層に1規定の塩酸0.9mlを加えてエ
ーテルで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、0.10g(0.57m mol)を得た。収率57.0%、m.p.109
−112℃、〔α〕589−7.01゜(C=0.9、99%エタノー
ル)、光学純度80.6%。
ニルブタン酸〔以下(±)−1と略記する〕0.36g(2m
mol)及び(+)−1−(p−トリル)エチルアミン
〔以下(+)−2と略記する〕0.27g(2m mol)を加
え、加熱溶解した後、室温まで徐冷した。一晩放置し、
析出した結晶を濾別することにより、(−)−1・
(+)−2塩、0.18g(0.58m mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は58.0%、m.p.148−153℃、
〔α〕589+12.9゜(C=1.1、メタノール)。これに1
規定の水酸化ナトリウム溶液0.7mlを加えてエーテル抽
出した。この際の水層に1規定の塩酸0.9mlを加えてエ
ーテルで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、0.10g(0.57m mol)を得た。収率57.0%、m.p.109
−112℃、〔α〕589−7.01゜(C=0.9、99%エタノー
ル)、光学純度80.6%。
実施例2. ジオキサン8mlに(±)−1、1.08g(10m mol)及び
(+)−2、1.08g(8m mol)を加え、加熱溶解した
後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した結晶を濾
別することにより、(−)−1・(+)・2塩、0.97g
(3.08m mol)を得た。用いた(−)−1に対しての収
率は61.6%、m.p.145−149℃、〔α〕589+11.1゜(C
=1.1、メタノール)。この塩をジオキサン2.7mlから再
結晶することにより(−)−1・(+)−2塩0.80g
(2.53m mol)を得た。用いた(−)−1に対しての収
率は50.6%、m.p.149−150℃、〔α〕589+13.5゜(C
=1.0、メタノール)。これに1規定の水酸化ナトリウ
ム溶液3mlを加えてエーテル抽出した。この際の水層に
1規定の塩酸4mlを加えてエーテルで抽出した後、有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留
去することにより(−)−1、0.45g(2.51m mol)を得
た。収率50.2%、m.p.111−114℃、〔α〕589−8.21゜
(C=1.1、99%エタノール)、光学純度94.4%。
(+)−2、1.08g(8m mol)を加え、加熱溶解した
後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した結晶を濾
別することにより、(−)−1・(+)・2塩、0.97g
(3.08m mol)を得た。用いた(−)−1に対しての収
率は61.6%、m.p.145−149℃、〔α〕589+11.1゜(C
=1.1、メタノール)。この塩をジオキサン2.7mlから再
結晶することにより(−)−1・(+)−2塩0.80g
(2.53m mol)を得た。用いた(−)−1に対しての収
率は50.6%、m.p.149−150℃、〔α〕589+13.5゜(C
=1.0、メタノール)。これに1規定の水酸化ナトリウ
ム溶液3mlを加えてエーテル抽出した。この際の水層に
1規定の塩酸4mlを加えてエーテルで抽出した後、有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留
去することにより(−)−1、0.45g(2.51m mol)を得
た。収率50.2%、m.p.111−114℃、〔α〕589−8.21゜
(C=1.1、99%エタノール)、光学純度94.4%。
実施例3. ジオキサン24mlに(+)−1、5.41g(30m mol)及び
(+)−2、3.25g(24m mol)を加え、加熱溶解した
後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した結晶を濾
別することにより、(−)−1・(+)−2塩、3.09g
(9.80m mol)を得た。用いた(−)−1に対しての収
率は65.3%、m.p.145−148℃、〔α〕589+11.5゜(C
=1.5、メタノール)。この塩をジオキサン8.7mlから再
結晶することにより(−)−1・(+)−2塩、2.60g
(8.23m mol)を得た。用いた(−)−1に対しての収
率は54.9%、m.p.149−153℃、〔α〕589+12.7゜(C
=1.2、メタノール)。これに1規定の水酸化ナトリウ
ム溶液9.6mlを加えてエーテル抽出した。この際の水層
に6規定の塩酸1.9mlを加えてエーテルで抽出した後、
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて溶媒
を留去することにより(−)−1、1.47g(8.17m mol)
を得た。収率54.5%、m.p.111−113℃、〔α〕589−8.2
7゜(C=1.2、99%エタノール)、光学純度95.1%。
(+)−2、3.25g(24m mol)を加え、加熱溶解した
後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した結晶を濾
別することにより、(−)−1・(+)−2塩、3.09g
(9.80m mol)を得た。用いた(−)−1に対しての収
率は65.3%、m.p.145−148℃、〔α〕589+11.5゜(C
=1.5、メタノール)。この塩をジオキサン8.7mlから再
結晶することにより(−)−1・(+)−2塩、2.60g
(8.23m mol)を得た。用いた(−)−1に対しての収
率は54.9%、m.p.149−153℃、〔α〕589+12.7゜(C
=1.2、メタノール)。これに1規定の水酸化ナトリウ
ム溶液9.6mlを加えてエーテル抽出した。この際の水層
に6規定の塩酸1.9mlを加えてエーテルで抽出した後、
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて溶媒
を留去することにより(−)−1、1.47g(8.17m mol)
を得た。収率54.5%、m.p.111−113℃、〔α〕589−8.2
7゜(C=1.2、99%エタノール)、光学純度95.1%。
実施例4. メチルイソブチルケトン1.3mlに(±)−1、0.60g(2m
mol)及び(+)−2、0.70g(2m mol)を加え、加熱
溶解した後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した
結晶を濾別することにより、(−)−1・(+)−2
塩、0.24g(0.76m mol)を得た。この塩をメチルイソブ
チルケトン1.5mlから再結晶することにより(−)−1
・(+)−2塩、0.17g(0.55m mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は55.0%、m.p.146−149℃、
〔α〕589+13.0゜(C=1.2、メタノール)。これに1
規定の水酸化ナトリウム溶液1.5mlを加えてエーテル抽
出した。この際の水層に1規定の塩酸0.7mlを加えてエ
ーテルで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、0.10g(0.53m mol)を得た。収率53.0%、m.p.108
−111℃、〔α〕589−8.28゜(C=0.9、99%エタノー
ル)、光学純度95.2%。
mol)及び(+)−2、0.70g(2m mol)を加え、加熱
溶解した後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した
結晶を濾別することにより、(−)−1・(+)−2
塩、0.24g(0.76m mol)を得た。この塩をメチルイソブ
チルケトン1.5mlから再結晶することにより(−)−1
・(+)−2塩、0.17g(0.55m mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は55.0%、m.p.146−149℃、
〔α〕589+13.0゜(C=1.2、メタノール)。これに1
規定の水酸化ナトリウム溶液1.5mlを加えてエーテル抽
出した。この際の水層に1規定の塩酸0.7mlを加えてエ
ーテルで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、0.10g(0.53m mol)を得た。収率53.0%、m.p.108
−111℃、〔α〕589−8.28゜(C=0.9、99%エタノー
ル)、光学純度95.2%。
実施例5. メチルイソブチルケトン6mlに(±)−1、1.80g(10m
mol)及び(+)−2、1.08g(8m mol)を加え、加熱溶
解した後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した結
晶を濾別することにより、(−)−1・(+)−2塩、
1.53g(4.85m mol)を得た。この塩をメチルイソブチル
ケトン7.0mlから再結晶することにより(−)−1・
(+)−2塩、1.05g(3.33m mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は66.6%、m.p.143−151℃、
〔α〕589+12.9゜(C=1.0、メタノール)。これに1
規定の水酸化ナトリウム溶液4.0mlを加えてエーテル抽
出した。この際の水層に1規定の塩酸5.0mlを加えてエ
ーテルで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、0.54g(3.00m mol)を得た。収率60.0%、m.p.102
−108℃、〔α〕589−6.61゜(C=1.1、99%エタノー
ル)、光学純度76.0%。
mol)及び(+)−2、1.08g(8m mol)を加え、加熱溶
解した後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した結
晶を濾別することにより、(−)−1・(+)−2塩、
1.53g(4.85m mol)を得た。この塩をメチルイソブチル
ケトン7.0mlから再結晶することにより(−)−1・
(+)−2塩、1.05g(3.33m mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は66.6%、m.p.143−151℃、
〔α〕589+12.9゜(C=1.0、メタノール)。これに1
規定の水酸化ナトリウム溶液4.0mlを加えてエーテル抽
出した。この際の水層に1規定の塩酸5.0mlを加えてエ
ーテルで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、0.54g(3.00m mol)を得た。収率60.0%、m.p.102
−108℃、〔α〕589−6.61゜(C=1.1、99%エタノー
ル)、光学純度76.0%。
実施例6. メチルイソブチルケトン8mlに(±)−1、1.80g(10m
mol)及び(+)−2、1.08g(8m mol)を加え、加熱溶
解した後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した結
晶を濾別することにより、(−)−1・(+)−2塩、
1.16g(3.67m mol)を得た。この塩をメチルイソブチル
ケトン5.3mlから再結晶することにより(−)−1・
(+)−2塩、0.95g(3.00m mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は60.0%、m.p.147−150℃、
〔α〕589+14.0゜(C=1.5、メタノール)。これに1
規定の水酸化ナトリウム溶液3.6mlを加えてエーテル抽
出した。この際の水層に1規定の塩酸4.3mlを加えてエ
ーテルで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、0.53g(2.96m mol)を得た。収率59.2%、m.p.110
−113℃、〔α〕589−7.17゜(C=2.0、99%エタノー
ル)、光学純度82.4%。
mol)及び(+)−2、1.08g(8m mol)を加え、加熱溶
解した後、室温まで徐冷した。一晩放置し、析出した結
晶を濾別することにより、(−)−1・(+)−2塩、
1.16g(3.67m mol)を得た。この塩をメチルイソブチル
ケトン5.3mlから再結晶することにより(−)−1・
(+)−2塩、0.95g(3.00m mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は60.0%、m.p.147−150℃、
〔α〕589+14.0゜(C=1.5、メタノール)。これに1
規定の水酸化ナトリウム溶液3.6mlを加えてエーテル抽
出した。この際の水層に1規定の塩酸4.3mlを加えてエ
ーテルで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、0.53g(2.96m mol)を得た。収率59.2%、m.p.110
−113℃、〔α〕589−7.17゜(C=2.0、99%エタノー
ル)、光学純度82.4%。
実施例7. ジオキサン2000mlに(±)−1、450g(2.5mol)及び
(+)−2、270g(2.0mol)を加え、加熱溶解した後、
室温まで徐冷し、24時間放置し、析出した結晶を濾別し
た。この結晶をジオキサン700mlを用いて再度加熱した
後、室温まで徐冷し、24時間放置し、析出した結晶を濾
別した。この操作をもう一度繰り返し(−)−1、
(+)−2塩、313.9g(0.997mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は79.8%、m.p.153℃。これ
に1規定の水酸化ナトリウム溶液1200mlを加えてエーテ
ル抽出した。この際の水層に1規定の塩酸1600mlを加え
た後、エーテルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、次いでエーテルを留去することにより(−)
−1、174.72g(0.971mol)を得た。収率77.7%、
〔α〕589−8.61゜(C=1.0、99%エタノール)、光学
純度99%。
(+)−2、270g(2.0mol)を加え、加熱溶解した後、
室温まで徐冷し、24時間放置し、析出した結晶を濾別し
た。この結晶をジオキサン700mlを用いて再度加熱した
後、室温まで徐冷し、24時間放置し、析出した結晶を濾
別した。この操作をもう一度繰り返し(−)−1、
(+)−2塩、313.9g(0.997mol)を得た。用いた
(−)−1に対しての収率は79.8%、m.p.153℃。これ
に1規定の水酸化ナトリウム溶液1200mlを加えてエーテ
ル抽出した。この際の水層に1規定の塩酸1600mlを加え
た後、エーテルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、次いでエーテルを留去することにより(−)
−1、174.72g(0.971mol)を得た。収率77.7%、
〔α〕589−8.61゜(C=1.0、99%エタノール)、光学
純度99%。
実施例8. ベンゼン74ml、ヘキサン31mlの混合液に(±)−125.9
g(0.144mol)及び(−)−N−(2−ヒドロキシ)エ
チル−α−メチルベンジルアミン(以下(−)−3と記
す)19.0g(0.115mol)を加え、加熱溶解した後、室温
まで徐冷し、24時間放置し、析出した結晶を濾別した。
この結晶をベンゼン56mlとヘキサン20mlの混合液を用い
て再結晶した後、更にベンゼン91ml、ヘキサン39mlの混
合液を用いて再結晶し、(−)−1・(−)−3塩15.5
6g(0.045mol)を得た。m.p.101−102℃。用いた(−)
−1に対しての収率は63%。これに1規定の水酸化ナト
リウム溶液54mを加えてエーテル抽出した。この際の水
層に1規定の塩酸72mlを加えた後、エーテルで抽出し、
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いでエーテル
を留去することにより(−)−1、7.86g(0.0437mol)
を得た。収率61%、〔α〕589−8.58゜(C=1.0、99%
エタノール)、光学純度99%。
g(0.144mol)及び(−)−N−(2−ヒドロキシ)エ
チル−α−メチルベンジルアミン(以下(−)−3と記
す)19.0g(0.115mol)を加え、加熱溶解した後、室温
まで徐冷し、24時間放置し、析出した結晶を濾別した。
この結晶をベンゼン56mlとヘキサン20mlの混合液を用い
て再結晶した後、更にベンゼン91ml、ヘキサン39mlの混
合液を用いて再結晶し、(−)−1・(−)−3塩15.5
6g(0.045mol)を得た。m.p.101−102℃。用いた(−)
−1に対しての収率は63%。これに1規定の水酸化ナト
リウム溶液54mを加えてエーテル抽出した。この際の水
層に1規定の塩酸72mlを加えた後、エーテルで抽出し、
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いでエーテル
を留去することにより(−)−1、7.86g(0.0437mol)
を得た。収率61%、〔α〕589−8.58゜(C=1.0、99%
エタノール)、光学純度99%。
実施例9. (±)−1、18.0g(0.10mol)、(+)−2、8.1g(0.
06mol)及び水酸化ナトリウム1.6g(0.04mol)を72℃に
て水50gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾
別し、(−)−1・(+)−2塩、11.9g(0.038mol)
を得た。用いた(−)−1に対しての収率は75%であっ
た。これに1規定の水酸化ナトリウム溶液40mlを加えて
エーテル抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、6.3g(0.035mol)を得た。これをHPLCにより分析し
たところ、(−)−1/(+)−1=98.5/1.5であっ
た。光学純度97%。
06mol)及び水酸化ナトリウム1.6g(0.04mol)を72℃に
て水50gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾
別し、(−)−1・(+)−2塩、11.9g(0.038mol)
を得た。用いた(−)−1に対しての収率は75%であっ
た。これに1規定の水酸化ナトリウム溶液40mlを加えて
エーテル抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−
1、6.3g(0.035mol)を得た。これをHPLCにより分析し
たところ、(−)−1/(+)−1=98.5/1.5であっ
た。光学純度97%。
HPLC条件 カラム BAKERBOND(COVALENT) CHIRL(J.T.BAKERRESE
ARCH PRODUCT社製)(2本直列) 移動相 n−ヘキサン/イソプロパノール=1980/20 流 量 1.0ml/分 温 度 3℃ 実施例10. (±)−1、18.0g(0.10mol)、(+)−2、8.1g(0.
06mol)及び25%アンモニア水2.7g(0.04mol)を80℃に
て水50gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾
別し、(−)−1・(+)−2塩、13.0g(0.041mol)
を得た。この塩を水50gから2回再結晶することにより
(−)−1・(+)−2塩、8.6g(0.027mol)を得た。
用いた(−)−1に対しての収率は55%であった。これ
に1規定の水酸化ナトリウム溶液40mlを加えてエーテル
抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−1、4.5g
(0.025mol)を得た。これを実施例9と同じ条件下でHP
LCにより分析したところ、(−)−1/(+)−1=9
9.5/0.5であった。光学純度99.0%。
ARCH PRODUCT社製)(2本直列) 移動相 n−ヘキサン/イソプロパノール=1980/20 流 量 1.0ml/分 温 度 3℃ 実施例10. (±)−1、18.0g(0.10mol)、(+)−2、8.1g(0.
06mol)及び25%アンモニア水2.7g(0.04mol)を80℃に
て水50gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾
別し、(−)−1・(+)−2塩、13.0g(0.041mol)
を得た。この塩を水50gから2回再結晶することにより
(−)−1・(+)−2塩、8.6g(0.027mol)を得た。
用いた(−)−1に対しての収率は55%であった。これ
に1規定の水酸化ナトリウム溶液40mlを加えてエーテル
抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧下にて溶媒を留去することにより(−)−1、4.5g
(0.025mol)を得た。これを実施例9と同じ条件下でHP
LCにより分析したところ、(−)−1/(+)−1=9
9.5/0.5であった。光学純度99.0%。
実施例11 (±)−1、18.0g(0.10mol)、(+)−2、6.7g(0.
05mol)及び水酸化ナトリウム2.0g(0.05mol)を67℃で
水50gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾別
し、(−)−1・(+)−2塩、13.0g(0.041mol)を
得た。用いた(−)−1に対しての収率は82%であっ
た。これに1規定の水酸化ナトリウム溶液40mlを加えて
エーテル抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下で溶媒を留去することにより(−)−
1、7.0g(0.039mol)を得た。収率78%。これを実施例
9と同様の条件下HPLCにより分析したところ、(−)−
1/(+)−1=99.0/1.0であった。光学純度98.0%。
05mol)及び水酸化ナトリウム2.0g(0.05mol)を67℃で
水50gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾別
し、(−)−1・(+)−2塩、13.0g(0.041mol)を
得た。用いた(−)−1に対しての収率は82%であっ
た。これに1規定の水酸化ナトリウム溶液40mlを加えて
エーテル抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下で溶媒を留去することにより(−)−
1、7.0g(0.039mol)を得た。収率78%。これを実施例
9と同様の条件下HPLCにより分析したところ、(−)−
1/(+)−1=99.0/1.0であった。光学純度98.0%。
実施例12 (±)−1、18.0g(0.10mol)、(+)−2、6.7g(0.
05mol)及び水酸化ナトリウム2.0g(0.05mol)を68℃で
水30gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾別
し、(−)−1・(+)−2塩、10.7g(0.034mol)を
得た。用いた(−)−1に対しての収率は68%であっ
た。これに1規定の水酸化ナトリウム溶液40mlを加えて
エーテル抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下で溶媒を留去することにより(−)−
1、5.8g(0.032mol)を得た。収率64%。これを実施例
9と同様の条件下HPLCにより分析したところ、(−)−
1/(+)−1=98.8/1.2であった。光学純度97.6%。
05mol)及び水酸化ナトリウム2.0g(0.05mol)を68℃で
水30gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾別
し、(−)−1・(+)−2塩、10.7g(0.034mol)を
得た。用いた(−)−1に対しての収率は68%であっ
た。これに1規定の水酸化ナトリウム溶液40mlを加えて
エーテル抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下で溶媒を留去することにより(−)−
1、5.8g(0.032mol)を得た。収率64%。これを実施例
9と同様の条件下HPLCにより分析したところ、(−)−
1/(+)−1=98.8/1.2であった。光学純度97.6%。
実施例13 (±)−1、9.0g(0.05mol)、(−)−3、4.95g(0.
03mol)及び水酸化ナトリウム0.8g(0.02mol)を50℃で
水25gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾別
し、(−)−1・(−)−3塩7.68g(0.022mol)を得
た。用いた(−)−1に対しての収率は88%であった。
これに1規定の水酸化ナトリウム溶液20mlを加えてエー
テル抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧下で溶媒を留去することにより(−)−1、3.
6g(0.02mol)を得た。収率80%。これを実施例9と同
様の条件下HPLCにより分析したところ、(−)−1/
(+)−1=98.9/1.1であった。光学純度97.8%。
03mol)及び水酸化ナトリウム0.8g(0.02mol)を50℃で
水25gに溶解させた。一夜放冷後、析出した結晶を濾別
し、(−)−1・(−)−3塩7.68g(0.022mol)を得
た。用いた(−)−1に対しての収率は88%であった。
これに1規定の水酸化ナトリウム溶液20mlを加えてエー
テル抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧下で溶媒を留去することにより(−)−1、3.
6g(0.02mol)を得た。収率80%。これを実施例9と同
様の条件下HPLCにより分析したところ、(−)−1/
(+)−1=98.9/1.1であった。光学純度97.8%。
(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸に分割
剤として光学活性な1−(p−トリル)エチルアミンま
たは光学活性なN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−メ
チルベンジルアミンを作用させることを特徴とする
(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸の光学
分割法が本発明によって提供される。
剤として光学活性な1−(p−トリル)エチルアミンま
たは光学活性なN−(2−ヒドロキシ)エチル−α−メ
チルベンジルアミンを作用させることを特徴とする
(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸の光学
分割法が本発明によって提供される。
本発明によれば特にアンジオテンシン変換酵素阻害薬の
合成原料として有用な(−)−2−ヒドロキシ−4−フ
エニルブタン酸が高純度、高収率に得られる。
合成原料として有用な(−)−2−ヒドロキシ−4−フ
エニルブタン酸が高純度、高収率に得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブ
タン酸に分割剤として光学活性な1−(P−トリル)エ
チルアミンまたは光学活性なN−(2−ヒドロキシ)エ
チル−α−メチルベンジルアミンを作用させることを特
徴とする(±)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン
酸の光学分割法。 - 【請求項2】(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブ
タン酸の(+)−1−(P−トリル)エチルアミン塩 - 【請求項3】(−)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブ
タン酸の(−)−N−(2−ヒドロキシ)エチル−α−
メチルベンジルアミン塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3073689A JPH072677B2 (ja) | 1988-02-19 | 1989-02-08 | (±)―2―ヒドロキシ―4―フェニルブタン酸の光学分割法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3827388 | 1988-02-19 | ||
JP63-38273 | 1988-02-19 | ||
JP3073689A JPH072677B2 (ja) | 1988-02-19 | 1989-02-08 | (±)―2―ヒドロキシ―4―フェニルブタン酸の光学分割法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01308244A JPH01308244A (ja) | 1989-12-12 |
JPH072677B2 true JPH072677B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=26369141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3073689A Expired - Fee Related JPH072677B2 (ja) | 1988-02-19 | 1989-02-08 | (±)―2―ヒドロキシ―4―フェニルブタン酸の光学分割法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072677B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016160412A1 (en) | 2015-03-27 | 2016-10-06 | Arch Personal Care Products, Lp | Viscosity building composition for personal care products |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2300204C (en) * | 1997-09-11 | 2006-12-12 | Pharmacia & Upjohn Company | Process to produce 4-hydroxy-2-oxo-pyrane derivates useful as protease inhibitors |
KR100379755B1 (ko) * | 2000-11-01 | 2003-04-11 | 한국과학기술연구원 | 광학활성을 갖는 부탄아마이드 유도체의 제조방법 |
-
1989
- 1989-02-08 JP JP3073689A patent/JPH072677B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016160412A1 (en) | 2015-03-27 | 2016-10-06 | Arch Personal Care Products, Lp | Viscosity building composition for personal care products |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01308244A (ja) | 1989-12-12 |
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